JP2004069888A

JP2004069888A - プラズマディスプレイ装置

Info

Publication number: JP2004069888A
Application number: JP2002227117A
Authority: JP
Inventors: Taro Sato; 佐藤　太朗; Masaaki Ogoshi; 大越　正昭
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2002-08-05
Filing date: 2002-08-05
Publication date: 2004-03-04

Abstract

【課題】プラズマディスプレイ装置におけるシールド構造を改善することにより、安価にプラズマディスプレイ装置が得られるようにすることを目的とする。
【解決手段】前面側にパネル１０が配置されかつ背面側にパネル１０に信号を印加して表示を行う回路ブロック１２が配置される金属製のシャーシ部材１１と、このシャーシ部材１１の回路ブロック１２が配置された背面側を覆うように配設した金属製のバックカバー１４と、このバックカバー１４とともに筐体を構成する前面枠１５とを備え、シャーシ部材１１の外周部に突起部２１を設け、その突起部２１にバックカバー１４を電気的に接触させて取り付けることにより、前記シャーシ部材１１の外周部と前記バックカバー１４の外周部とを電気的かつ機械的に接続してシールド構造を構成したものである。
【選択図】　図２

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大画面で、薄型、軽量のディスプレイ装置として知られているプラズマディスプレイ装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
このプラズマディスプレイ装置では、ガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で蛍光体を励起して発光させカラー表示を行っている。そして、基板上に隔壁によって区画された表示セルが設けられており、これに蛍光体層が形成されている構成を有する。
【０００３】
このプラズマディスプレイ装置には、大別して、駆動的にはＡＣ型とＤＣ型があり、放電形式では面放電型と対向放電型の２種類があるが、高精細化、大画面化および製造の簡便性から、現状では、プラズマディスプレイ装置の主流は、３電極構造の面放電型のもので、その構造は、一方の基板上に平行に隣接した表示電極対を有し、もう一方の基板上に表示電極と交差する方向に配列されたアドレス電極と、隔壁、蛍光体層を有するもので、比較的蛍光体層を厚くすることができ、蛍光体によるカラー表示に適している。
【０００４】
このようなプラズマディスプレイ装置は、液晶パネルに比べて高速の表示が可能であり、視野角が広いこと、大型化が容易であること、自発光型であるため表示品質が高いことなどの理由から、フラットパネルディスプレイの中で最近特に注目を集めており、多くの人が集まる場所での表示装置や家庭で大画面の映像を楽しむための表示装置として各種の用途に使用されている。
【０００５】
以下、プラズマディスプレイ装置について、図７〜図９を用いて説明する。まず、プラズマディスプレイ装置におけるプラズマディスプレイパネルの構造について図７を用いて説明する。図７に示すように、ガラス基板などの透明な前面側の基板１上には、スキャン電極とサステイン電極とで対をなすストライプ状の表示電極２が複数列形成され、そしてその電極群を覆うように誘電体層３が形成され、その誘電体層３上には保護膜４が形成されている。
【０００６】
また、前記前面側の基板１に対向配置される背面側の基板５上には、スキャン電極及びサステイン電極の表示電極２と交差するように、オーバーコート層６で覆われた複数列のストライプ状のアドレス電極７が形成されている。このアドレス電極７間のオーバーコート層６上には、アドレス電極７と平行に複数の隔壁８が配置され、この隔壁８間の側面およびオーバーコート層６の表面に蛍光体層９が設けられている。
【０００７】
これらの基板１と基板５とは、スキャン電極およびサステイン電極の表示電極２とアドレス電極７とがほぼ直交するように、微小な放電空間を挟んで対向配置されるとともに、周囲が封止され、そして前記放電空間には、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノンのうちの一種または混合ガスが放電ガスとして封入されている。また、放電空間は、隔壁８によって複数の区画に仕切ることにより、表示電極２とアドレス電極７との交点が位置する複数の放電セルが設けられ、その各放電セルには、赤色、緑色及び青色となるように蛍光体層９が一色ずつ順次配置されている。
【０００８】
このような電極構成のプラズマディスプレイパネルにおいては、アドレス電極とスキャン電極の間に書き込みパルスを印加することにより、アドレス電極とスキャン電極の間でアドレス放電を行い、放電セルを選択した後、スキャン電極とサステイン電極との間に、交互に反転する周期的な維持パルスを印加することにより、スキャン電極とサステイン電極との間で維持放電を行い、所定の表示を行うものである。
【０００９】
図８、図９は上記で説明した構造のパネルを組み込んだプラズマディスプレイ装置の全体構成の一例を示す分解斜視図および断面図である。図において、パネル１０は、アルミニウム等からなるシャーシ部材１１の前面に熱伝導シート１１ａを介して接着することにより保持され、そしてシャーシ部材１１の後面側には、パネル１０を表示駆動させるための複数の回路ブロック１２が取り付けられ、これにより表示ユニットが構成されている。前記熱伝導シート１１ａは、パネル１０で発生した熱をシャーシ部材１１に効率よく伝え、放熱を行うためのものである。また、回路ブロックはパネル１０の表示駆動とその制御を行うための電気回路を備えており、パネル１０の縁部に引き出された電極引出部に、シャーシ部材１１の四辺の外縁部を跨ぐように越えて延びる複数のフレキシブル配線板１３によって電気的に接続されている。
【００１０】
前記表示ユニットを収容する筐体は、表示ユニットの回路ブロック１２が配置された背面側を覆うように配設したバックカバー１４と、前記表示ユニットのパネル１０の前面側に配置されかつ前記パネル１０の表示領域に対応した窓１５ａを有するとともに表示領域以外の周辺部を覆う金属製の前面枠１５とから構成され、前面枠１５の窓１５ａには光学フィルターおよびパネル１０の保護を兼ねた前面ガラス１６が配置されている。この前面ガラス１６は、図９に示すように、前面枠１５の窓１５ａの周縁部に載せ、その上から押え金具１７で押さえた状態で押え金具１７をねじで固定することにより取り付けられている。また、この前面ガラス１６には電磁波の不要輻射を抑制するために、透明導電膜が施されている。さらに、バックカバー１４には、パネル１０等で発生した熱を外部に放出するための複数の通気孔（図示せず）が設けられている。
【００１１】
従来、このようなプラズマディスプレイ装置においては、シャーシ部材１１の外周突起部に樹脂からなる成形スペーサ１８、１９を取り付けるとともに、金属製のバックカバー１４の外周に、導電性のスポンジからなるガスケット２０を両面接着テープ等で貼り付け、そしてシャーシ部材１１に上記前面枠１５を取り付けた後、さらにバックカバー１４を取り付けることにより、前面枠１５とバックカバー１４とでシールドケースを形成し、シャーシ部材１１、及びシャーシ部材に固定された回路ブロック１２をシールドしている。
【００１２】
【発明が解決しようとする課題】
近年、ディスプレイの多様化が進み、特にプラズマディスプレイ装置の場合、交通機関、アミューズメント、公共施設等の業務用で広く使われてきたが、年々コストダウンも進み、徐々に一般家庭で使われるようになってきた。
【００１３】
しかし、プラズマディスプレイ装置は、ブラウン管タイプのテレビに比べて、価格は１０倍程度も高く、一般のお客様が購入するには、まだまだ価格を下げなければならない。そのため、材料費のコストダウンは必須で、特に前面ガラスは価格が飛びぬけて高い部品であり、また金属製の前面枠もアルミの鋳造等で作られる場合が多く、価格もかなり高くなってしまうとともに、生産性も悪く、大きな課題の一つとなっていた。
【００１４】
本発明はこのような従来の課題を解決するもので、プラズマディスプレイ装置におけるシールド構造を改善することにより、安価にプラズマディスプレイ装置が得られるようにすることを目的とする。
【００１５】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、シャーシ部材の外周部と前記バックカバーの外周部とを電気的かつ機械的に接続してシールド構造を構成したものである。
【００１６】
【発明の実施の形態】
すなわち、本発明の請求項１記載の発明は、前面側にパネルが配置されかつ背面側にパネルに信号を印加して表示を行う回路ブロックが配置される金属製のシャーシ部材と、このシャーシ部材の回路ブロックが配置された背面側を覆うように配設した金属製のバックカバーと、このバックカバーとともに筐体を構成する前面枠とを備え、前記シャーシ部材の外周部と前記バックカバーの外周部とを電気的かつ機械的に接続してシールド構造を構成したことを特徴とするものである。
【００１７】
また、請求項２に記載の発明は、請求項１において、シャーシ部材の外周部に突起部を設け、その突起部にバックカバーを電気的に接触させて取り付けたものである。
【００１８】
また、請求項３に記載の発明は、請求項１において、シャーシ部材の外周部に金属スペーサを介してバックカバーを電気的に接触させて取り付けたものである。
【００１９】
また、請求項４に記載の発明は、請求項１において、パネルと回路ブロックとを接続するフレキシブル配線板をシャーシ部材の外縁部を跨ぐように配置するとともに、そのフレキシブル配線板を覆うようにシールド金具を前記シャーシ部材の外周部に配置し、かつそのシールド金具にバックカバーを電気的に接触させて取り付けたものである。
【００２０】
以下、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイ装置について、図１〜図６を用いて説明する。なお、図１〜図６において、図７〜図９に示す部分と同一部分については、同一番号を付している。
【００２１】
図１に本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイ装置を示し、図２にその要部構造を示しており、図において、本発明のプラズマディスプレイ装置は、前面側にパネルが配置されかつ背面側にパネルに信号を印加して表示を行う回路ブロック１２が配置されるアルミニウムなどの金属製のシャーシ部材１１と、このシャーシ部材１１の回路ブロック１２が配置された背面側を覆うように配設した金属製のバックカバー１４と、このバックカバー１４とともに筐体を構成する耐熱性の樹脂からなる前面枠１５とを備えている。そして、シャーシ部材１１の外周部には、突起部２１が設けられ、その突起部２１にバックカバー１４が電気的に接触させた状態でねじ２２により取り付けることにより、シャーシ部材１１の外周部と前記バックカバーの外周部とが電気的かつ機械的に接続されてシールド構造を構成している。
【００２２】
この構成により、シャーシ部材１１とバックカバー１４とで、シャーシ部材１１に配置した回路ブロック１２を電磁的にシールドすることができ、これによって前面枠１５を金属製から導通のない樹脂製に変えることができ、しかも前面ガラス１６も導通のあるタイプから導通のないタイプに変えることができ、その結果プラズマディスプレイ装置を構成する部品材料のコストダウンを行うことができる。また、従来のように、成形スペーサなどを用いることなく、シャーシ部材１１に形成した突起部２１にバックカバー１４をねじ２２で取り付けるだけでよいため、組み立てが簡単で生産性を向上させることができる。
【００２３】
図３に本発明の他の実施の形態によるプラズマディスプレイ装置を示し、図４にその要部構造を示しており、図に示すように本実施の形態においては、樹脂からなる前面枠１５の内側に前面枠１５と一体成形により成形スペーサ２３を設け、その成形スペーサ２３の先端部２３ａをシャーシ部材１１の外周部に設けた孔を貫通させて突出させるとともに、その突出した先端部２３ａに金属スペーサ２４をシャーシ部材１１に電気的に接触させて取り付け、その金属スペーサ２４に金属製のバックカバー１４を電気的に接触させてねじ２２により取り付けたものである。すなわち、シャーシ部材１１の外周部に金属スペーサ２４を介してバックカバー１４が電気的に接触させた状態で取り付けられている。
【００２４】
この構成により、シャーシ部材１１に金属スペーサ２４を介してバックカバー１４を電気的に接触させることができ、シャーシ部材１１とバックカバー１４とで、シャーシ部材１１に配置した回路ブロック１２を電磁的にシールドすることができる。
【００２５】
図５に本発明の他の実施の形態によるプラズマディスプレイ装置を示し、図６にその要部構造を示しており、図に示すように本実施の形態においては、パネル１０と回路ブロック１２とを接続するフレキシブル配線板１３をシャーシ部材１１の外縁部を跨ぐように配置するとともに、そのフレキシブル配線板１３を覆うように断面がＵ字形状のアルミニウムなどの金属からなるシールド金具２５を、前記シャーシ部材１１の外周部にこのシャーシ部材１１に電気的に接触させて配置し、かつそのシールド金具２５にバックカバー１４を電気的に接触させた状態で、樹脂からなる前面枠１５に一体成形により設けたボス部２６にねじ２２により取り付けたものである。
【００２６】
この構成により、シャーシ部材１１にシールド金具２５を介してバックカバー１４を電気的に接触させることができ、シャーシ部材１１とバックカバー１４とで、シャーシ部材１１に配置した回路ブロック１２を電磁的にシールドすることができる。
【００２７】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、シャーシ部材とバックカバーとで回路ブロックを電磁的にシールドするシールドケースを構成することができ、これによって前面枠を金属製から導通のない樹脂製に変えることができ、しかも前面ガラスも導通のあるタイプから導通のないタイプに変えることができ、その結果プラズマディスプレイ装置を構成する部品材料のコストダウンを行うことができ、安価なプラズマディスプレイ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイ装置を示す分解斜視図
【図２】同プラズマディスプレイ装置の要部構造を示す断面図
【図３】本発明の他の実施の形態によるプラズマディスプレイ装置を示す分解斜視図
【図４】同プラズマディスプレイ装置の要部構造を示す断面図
【図５】本発明の他の実施の形態によるプラズマディスプレイ装置を示す分解斜視図
【図６】同プラズマディスプレイ装置の要部構造を示す断面図
【図７】プラズマディスプレイ装置のパネル構造を示す斜視図
【図８】従来のプラズマディスプレイ装置を示す分解斜視図
【図９】同プラズマディスプレイ装置の要部構造を示す断面図
【符号の説明】
１０　パネル
１１　シャーシ部材
１２　回路ブロック
１３　フレキシブル配線板
１４　バックカバー
１５　前面枠
２１　突起部
２２　ねじ
２４　金属スペーサ
２５　シールド金具

Claims

前面側にパネルが配置されかつ背面側にパネルに信号を印加して表示を行う回路ブロックが配置される金属製のシャーシ部材と、このシャーシ部材の回路ブロックが配置された背面側を覆うように配設した金属製のバックカバーと、このバックカバーとともに筐体を構成する前面枠とを備え、前記シャーシ部材の外周部と前記バックカバーの外周部とを電気的かつ機械的に接続してシールド構造を構成したことを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
シャーシ部材の外周部に突起部を設け、その突起部にバックカバーを電気的に接触させて取り付けた請求項１に記載のプラズマディスプレイ装置。
シャーシ部材の外周部に金属スペーサを介してバックカバーを電気的に接触させて取り付けた請求項１に記載のプラズマディスプレイ装置。
パネルと回路ブロックとを接続するフレキシブル配線板をシャーシ部材の外縁部を跨ぐように配置するとともに、そのフレキシブル配線板を覆うようにシールド金具を前記シャーシ部材の外周部に配置し、かつそのシールド金具にバックカバーを電気的に接触させて取り付けた請求項１に記載のプラズマディスプレイ装置。