JP2004068901A - ダンパー装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外力が最大となる角度から、目的とする位置までの区間に、作動油の移動量を調整する第2の流路1cを設けたダンパー装置によって、開閉する物体を、目的とする位置の手前で停止、又は脈動しながら回動することなく、初期位置から目的とした位置までスムーズに回動することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、作動油を用い、これを利用することにより一方向への外力に対する抵抗力を得るようにして、当該抵抗力による緩衝作用、即ち、制動力を必要とする開閉機構に係り、特に、開閉する物体の形状などからくる理由により、物体を初期位置から目的とする位置まで回動する間に、外力が増加傾向から減衰傾向へ変化するような挙動を示す場合に好適なダンパー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のダンパー装置は、開閉する物体の特徴として、例えば便座の様な形状の場合、便座の座面と、回転中心位置とがほぼ一直線上、又は座面近傍に設けられているような形状の物体に用いられてきた。
【0003】
上記のような回転する物体の形状の場合、一方向への外力は、図6に示す様に、開閉する物体を初期位置から目的とする位置まで回動するに連れて一定、又は増加傾向を示し、外力の最大値は、物体が目的とする位置にきたときに最大となる。
【0004】
このような外力に対してのダンパー装置として、図8に示す様なダンパー装置において、十分にスムーズな回動が得られてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、今日、開閉する物体は機能的、又は意匠的な面が重視され、多様な形状をするようになり、開閉する物体の形状が、例えば便座の様な形状の場合、意匠的な理由から、回転中心が座面から離れた様な形状となってきた。
【0006】
上記のような形状の場合、外力は図7に示す様に、開閉する物体を初期位置から目的とする位置まで回動するに連れて一定、又は単純増加傾向を示さず、初期位置から目的とする位置までの区間内で、外力が増加傾向から減衰傾向に移行する様な場合が数多く見られるようになってきた。
【0007】
このような傾向、特に外力の最大値は、座面と回転中心位置が一直線上に有った場合には、物体が目的とする位置にきたときと一致するが、座面と回転中心位置が離れることに比例して、外力の最大値の位置は、目的とする位置から初期値の方向に移動し、減衰傾向区間が大きくなる。
【0008】
このような開閉する物体において、図8に示す様な、従来までのダンパー装置を用いて緩衝作用を発生させた場合、外力と、作動油による抵抗力とダンパー装置自体の摩擦抵抗力との合力との差が、極端に小さくなるため、開閉する物体を初期位置から目的とする位置までスムーズに回動することが困難となってきた。
【0009】
それは、開閉する物体を初期位置から目的とする位置まで回動する間の、外力が増加傾向を示す区間においては、外力が、作動油による抵抗力とダンパー装置自体の摩擦抵抗力との合力を、大きく上回るため、スムーズな回動を得ることは容易であるが、開閉する物体を初期位置から目的とする位置まで回動する間の、外力が減衰傾向を示す区間においては、外力と、作動油による抵抗力とダンパー装置自体の摩擦抵抗力との合力との差が、外力の最大値を境界に小さくなっていくため、回動が極端に遅くなる。
【0010】
このとき、摩擦による抵抗力が動摩擦力から、静摩擦力に移行しやすくなり、結果として回転する物体が停止、又は停止と回動を小刻みに繰り返す様な脈動した回動をするなど、不安定な動きになり、使用者に動作不良等の不安を与え、使用感の悪い製品を提供するようなこととなる。
【0011】
本発明は、上記課題を解決するためになされてもので、本発明の目的は開閉する物体を、初期位置から本来目的とする位置まで緩衝作用を発生させ、かつスムーズに回動させるダンパー装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、ケーシングと、当該ケーシング内に仕切などで仕切られる少なくとも1つ以上のシリンダー室と、当該ケーシング内に回転自在となるよう挿入配設されている円柱状羽根軸と、当該羽根軸のケーシングに対する相対的な回動によって、ケーシングの内周壁面を摺動可能となるように、当該羽根軸の外周にあってその径方向に突設した羽根と、当該羽根により前記シリンダー室が縦割りに仕切られてなる二つ以上の室と、当該室と室の間に設けられた第1の流路と、当該各室に充填される作動油とを備え、一回転方向への外力に対する抵抗力を、前記室から室へ前記第一の流路を伝って作動油を移動させることで得るダンパー装置の稼働状態において、前記羽根が目的とする角度まで回動する以前に外力が減衰した場合、外力が最大となる角度から前記目的とする角度までの区間にわたり、作動油の移動量を調整する第2の流路を設けたことを特徴とする、ダンパー装置によって、開閉する物体を、目的とする位置の手前で停止又は脈動しながら回動することなく、初期位置から目的とした位置までスムーズに回動することが可能となる。
【0013】
請求項2記載の発明は、作動油の移動量を調整する第2の流路を、ケーシングに設けたことを特徴とする。したがって、流路の形成が容易に行える。
【0014】
請求項3記載の発明は、作動油の移動量を調整する第2の流路を、羽根軸に設けたことを特徴とする。したがって、流路の形成が容易に行える。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明を図1の実施例によって詳記する。ダンパー装置は、ケーシング1と、ケーシング1に突設した仕切1bによって仕切られる2つのシリンダー室A,Bと、ケーシング内壁面1aを摺動する一対の羽根2aが設けられた羽根軸2と、この羽根軸2を上記のシリンダー室内にあって回転自在に保持する図示しない上部固定軸受、下部固定軸受と、上記の羽根2aによってシリンダー室の内部が縦方向に仕切られることにより形成される二つの室A1,A2及びB1,B2と、室A1と室A2間、室B1と室B2間に設けられ、ケーシング1の内壁面1aと羽根2aの微小な隙間にて構成される第1の流路3と、作動油の移動量を調整する第2の流路1cと、これらの室に充填される作動油4によって構成される。
【0016】
ここで、このダンパー装置が取り付けられる開閉体について詳記すると、本ダンパー装置は図3に示すように、例えば便座5の開閉軸部6に設けられ、この便座5は意匠性などの理由により、その形状は図9の様な前述した従来の形状とは異なり、座面dと回転軸中心bが離れた形状となる。
【0017】
便座5を閉じようとする外力、すなわちここでは重力、によって便座5を閉じようとする力は、従来の形状である図9の形状である場合は、便座5の重心aと回転軸中心bを結ぶ線cと、便座5の全閉時の座面dが、平行となるため、図6の様に、便座5が目的とする位置、ここでは便座全閉時の位置で、外力が最大値となった。
【0018】
しかし、図3の様な、便座5の座面dと回転軸中心bが離れた形状となった場合は、重心位置aと回転軸中心bを結ぶ線cと、便座5の全閉時の便座面dが平行とはならず、角度eを持つため、図7の様な外力となり、便座5を閉じようとする外力が、便座5の閉まり際で減衰傾向となる。
【0019】
そして、外力の最大値は、図4の様に重心位置aと回転軸中心bを結ぶ線cが水平となった時であり、このとき、外力の最大値となる便座5の開き角度は、重心位置aと回転軸中心bを結ぶ線cと、便座全閉時の座面dのなす角度eとなる。
【0020】
そこで、上記羽根2aが、便座5の開き角度が角度eとなる位置近傍から、便座全閉位置での羽根2aの位置までの区間に、作動油4の移動量を調整する第2の流路である凹溝1cをケーシング1に設ける。
【0021】
このため、便座5が初期位置から角度eまでの区間においては、作動油4は室A1,B1から室A2,B2へ、羽根2aとケーシング内壁面1aの間の第1の流路3を通過して移動することでダンパー効果を得ていたが、便座5が角度eの位置から、便座全閉位置までの、外力が減衰傾向を示す区間においては、作動油4は室A1,B1から室A2,B2へ、羽根2aとケーシング内壁面1aの間の流路3と、作動油4の移動量を調整する第2の流路である凹溝1cの両者により移動することでダンパー効果を得ることとなる。
【0022】
これにより、便座5が角度eの位置から便座全閉位置までの区間においては、作動油4の流量は、便座が初期位置から角度eまでの区間における流路3より多くなるため、ダンパー効果を軽減させる効果がある。
【0023】
その結果、便座5が角度eから便座全閉位置までのダンパー装置による抵抗力を、外力の減衰に合わせて減少させることで、閉まり際から完全閉止までをスムーズに閉じることが可能となる。
【0024】
また、作動油4の移動量を調整する第2の流路である凹溝1cを、ケーシング内壁面1aに設けたことで、部品点数を増加させることなく、比較的容易に効果を得ることが可能となった。
【0025】
この実施例では、図1に示す様に、ケーシング内壁面1aに凹溝1cを設けることで、ダンパーによる抵抗力を減少させたが、この凹溝1cを図示しないケーシング上下部の内壁面に設けることでも同様の効果が得られる。
【0026】
また、図5に記す実施例は、外力の最大値となる便座5の開き角度が、重心位置aと回転軸中心bを結ぶ線cと、便座全閉時の座面dのなす角度eとなる、上記実施例の様な便座5のダンパー装置の開閉軸部6に用いられ、便座5の開き角度が角度eの位置から便座全閉位置までの区間において、ケーシング1に突設した仕切1bが、便座5の開き角度が角度eとなる位置近傍から、便座全閉位置での羽根の位置までの区間に、作動油の移動量を調整する第2の流路である凹溝2cを羽根軸2に設ける。
【0027】
これにより、上記実施例1と同様の効果が得られ、かつ実施例1と同様に部品点数を増加させることなく、比較的容易に効果を得ることが可能となった。
【0028】
【発明の効果】
本発明は、外力を与える物体の形状などからなる理由により、羽根が本来目的とする位置まで回動する以前に外力が減衰したとき、外力が最大となる角度から目的とする位置までにわたり、作動油の移動量を調整する第2の流路を設けたダンパー装置によって、開閉する物体を、目的とする位置の手前で停止、又は脈動しながら回動することなく、初期位置から目的とした位置までスムーズに回動することが可能となる。
また、この第2の流路をケーシング又は羽根軸に設けることで、別部材を加えるよりも比較的容易に上記効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るダンパー装置の凹溝形状を実施例であり、便座にかかる外力が、増加傾向から、減衰傾向に移行する角度e時のケーシングと羽根位置を示した横断断面図である。
【図2】本発明に係るダンパー装置の凹溝形状を示す実施例であり、便座が目的とする位置に達した時のケーシングと羽根位置を示した横断断面図である。
【図3】同上ダンパー装置における、外力を与える物体の一例である便座装置を示す側面説明図である。
【図4】同上ダンパー装置における、外力を与える物体の一例である便座装置を示し、外力が増加傾向から減衰傾向に変わる角度e時の側面説明図である。
【図5】本発明に係るダンパー装置の凹溝形状を、羽根軸面に設けた実施例であり、ケーシングと羽根位置を示した横断断面図である。
【図6】ダンパー装置にかかる外力が、増加傾向から減衰傾向に変化する様を表した角度−外力線図である。
【図7】ダンパー装置にかかる外力が、増加のみを示す様を表した角度−外力線図である。
【図8】従来の一ダンパー装置を示した横断面図である。
【図9】従来の外力を与える物体の一例である便座装置を示す側面説明図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
1a 内周壁面
1b 仕切
1c 凹溝(第2の流路)
2 羽根軸
2a 羽根
2c 凹溝
3 第1の流路
4 作動油
5 便座
6 開閉軸部
A 室
B 室
a 便座重心位置
b 便座回転軸中心
c 便座重心位置と便座回転軸中心を結ぶ線
d 便座全閉時の便座面
e 便座にかかる外力が増加傾向から減衰傾向に移行する角度
Claims (3)
- ケーシングと、
当該ケーシング内に仕切などで仕切られる少なくとも1つ以上のシリンダー室と、
当該ケーシング内に回転自在となるよう挿入配設されている円柱状羽根軸と、
当該羽根軸のケーシングに対する相対的な回動によって、ケーシングの内周壁面を摺動可能となるように、当該羽根軸の外周にあってその径方向に突設した羽根と、
当該羽根により前記シリンダー室が縦割りに仕切られてなる二つ以上の室と、
当該室と室の間に設けられた第1の流路と、
当該各室に充填される作動油とを備え、
一回転方向への外力に対する抵抗力を、前記室から室へ前記第一の流路を伝って作動油を移動させることで得るダンパー装置の稼働状態において、
前記羽根が目的とする角度まで回動する以前に外力が減衰した場合、外力が最大となる角度から前記目的とする角度までの区間にわたり、作動油の移動量を調整する第2の流路を設けたことを特徴とするダンパー装置。 - 前記作動油の移動量を調整する第2の流路を、ケーシングに設けたことを特徴とする、請求項1記載のダンパー装置。
- 前記作動油の移動量を調整する第2の流路を、羽根軸に設けたことを特徴とする、請求項1記載のダンパー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002228040A JP2004068901A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | ダンパー装置 |
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JP2002228040A JP2004068901A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | ダンパー装置 |
Publications (2)
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JP2004068901A5 JP2004068901A5 (ja) | 2005-09-22 |
Family
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JP2002228040A Withdrawn JP2004068901A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | ダンパー装置 |
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JP (1) | JP2004068901A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014005883A (ja) * | 2012-06-25 | 2014-01-16 | Somic Ishikawa Inc | ロータリダンパー |
-
2002
- 2002-08-05 JP JP2002228040A patent/JP2004068901A/ja not_active Withdrawn
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