JP2004068508A - 地中接合式トンネル掘削機 - Google Patents

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JP2004068508A JP2002232330A JP2002232330A JP2004068508A JP 2004068508 A JP2004068508 A JP 2004068508A JP 2002232330 A JP2002232330 A JP 2002232330A JP 2002232330 A JP2002232330 A JP 2002232330A JP 2004068508 A JP2004068508 A JP 2004068508A
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tunnel
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Takashi Azuma
東 隆史
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Abstract

【課題】地中接合式トンネル掘削機において、トンネル掘削作業中における受圧リングの摩耗や損傷を防止してトンネル同志を適正に接合可能とする。
【解決手段】第2トンネル掘削機50の前端部に掘進径を変更可能なカッタヘッド58を装着すると共に、このカッタヘッド58の外周側を通過して前方に移動可能な貫入リング79を設ける一方、第1トンネル掘削機10の前端部に掘進径を変更可能なカッタヘッド18を装着すると共に、貫入リング79の先端部を受け止める受圧リング69と、この受圧リング69の前方に位置する保護リング45とを設ける。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2台のトンネル掘削機を用いて逆方向から互いに接近するように掘削を行い、各トンネル掘削機の前端側を接合して連続したトンネルを掘削する地中接合式トンネル掘進機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地中に長距離トンネルを形成する場合、2台のトンネル掘削機を用いて作業を行うことがある。このような2台のトンネル掘削機を用いたトンネル掘削作業では、トンネル工事区間の一方から第1トンネル掘削機を掘進して第1トンネルを形成すると共に、他方から第2トンネル掘削機を掘進して第2トンネルを形成し、各トンネル掘削機が接近した位置で、その前端部同志を接合することで第1トンネルと第2トンネルを連結し、連続した長距離トンネルを構築するようにしている。
【0003】
このような従来の地中接合式トンネル掘進機では、第1トンネル掘削機と第2トンネル掘削機の各前端部が所定距離まで接近したとき、第2トンネル掘削機から接合リングを延出し、先端部を第1トンネル掘削機の前端部に嵌合することで両者を連結している。この場合、第1トンネル掘削機には嵌合リングが設けられており、嵌合リングが第2トンネル掘削機の接合リングの先端部を受け止め可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、第1トンネル掘削機には、第2トンネル掘削機の接合リングの先端部を受け止める受圧リングが設けられており、この受圧リングは第2トンネル掘削機側、つまり、前方を向いて外部に露出している。そのため、第1トンネル掘削機によるトンネル掘削作業中に、掘削土砂がこの受圧リングに接触して磨耗したり、破損したりする虞があり、受圧リングに磨耗や破損などが発生すると、接合リングが受圧リングに隙間なく嵌合することができず、第1トンネル(第1トンネル掘削機)と第2トンネル(第2トンネル掘削機)を適正に連結することができないという問題がある。
【0005】
本発明はこのような問題を解決するものであって、トンネル掘削作業中における受圧リングの摩耗や損傷を防止してトンネル同志を適正に接合可能とした地中接合式トンネル掘削機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1の発明の地中接合式トンネル掘削機は、第1及び第2トンネル掘削機を互いに接近する方向に掘進させて各トンネル掘削機の前端部を接合して連続したトンネルを掘削する地中接合式トンネル掘削機において、前記第1トンネル掘削機は、前方の地盤を掘削可能であると共に掘進径を変更可能な第1カッタと、該第1カッタの外周側を通過して前記第2トンネル掘削機側に移動可能な貫入リングを有する一方、前記第2トンネル掘削機は、前方の地盤を掘削可能であると共に掘進径を変更可能な第2カッタと、前記貫入リングの先端部を受け止める受圧リングと、該受圧リングの前方に位置する保護リングを有することを特徴とするものである。
【0007】
請求項2の発明の地中接合式トンネル掘削機では、前記保護リングは、前記貫入リングの先端部が貫通する切欠を有することを特徴としている。
【0008】
請求項3の発明の地中接合式トンネル掘削機では、前記保護リングと前記受圧リングとの間に空間部が形成され、該空間部に保護流体が注入されたことを特徴としている。
【0009】
請求項4の発明の地中接合式トンネル掘削機では、前記空間部への保護流体の注入圧を所定圧に維持したことを特徴としている。
【0010】
請求項5の発明の地中接合式トンネル掘削機では、前記保護リングの前部に内周側が後方に位置する傾斜面が形成されたことを特徴としている。
【0011】
請求項6の発明の地中接合式トンネル掘削機では、前記受圧リングは、外周側が厚くなるように前部に傾斜面が形成されたことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
図1に本発明の一実施形態に係る地中接合式トンネル掘削機における第1トンネル掘削機の概略断面、図2に第1トンネル掘削機の正面視、図3に第1トンネル掘削機における接合部の断面、図4に本実施形態の第2トンネル掘削機の概略断面、図5に本実施形態の地中接合式トンネル掘削機の接合状態を表す概略断面を示す。
【0014】
本実施形態の地中接合式トンネル掘削機は、図4に示すように、2台の第1及び第2トンネル掘削機10,50によって互いに逆方向から掘削を行い、これらのトンネル掘削機10,50の前端部を接合して連続したトンネルを掘削するものである。
【0015】
まず、第1トンネル掘削機10において、図1乃至図3に示すように、掘削機本体11は円筒形状をなし、ほぼ同径の前胴12と後胴13が軸受14によって屈曲自在に連結されて構成されている。そして、前胴12と後胴13との間には複数の中折ジャッキ15が架設されており、この中折ジャッキ15の伸縮動作により掘削機本体11の掘進方向を変更することができる。前胴12の前部にはバルクヘッド16が形成されており、このバルクヘッド16には掘削機本体11の中心に位置して支持体17が装着されており、この支持体17にカッタヘッド(第1カッタ)18が回転自在に支持されている。
【0016】
このカッタヘッド18は、中心部19から4本のスポーク20が放射状をなして固定されると共に、各スポーク20の間に扇形状をなす面板21が連結されてなり、外側に外周リング22が着脱自在に連結されている。即ち、各スポーク20の先端部には移動スポーク23がカッタスポーク伸縮ジャッキ24により伸縮可能に支持されており、この移動スポーク23の先端部に係止ピン25が装着される一方、外周リング22には係止ピン25が係脱する係止孔26が形成されている。そして、各スポーク20,23、面板21、外周リング22の前面に多数の先行ビット27が固定され、スポーク20,23の両側に多数のカッタビット28が固定されている。また、2つの移動スポーク23の係止ピン25には出没可能なコピーカッタ29が内蔵されている。更に、スポーク20を挟んで隣接する左右の面板21には一対のリングサポートジャッキ30が装着されている。
【0017】
このカッタヘッド18の後部にはリングギア31が固定される一方、前胴12には複数のカッタ旋回モータ32が取付けられ、この駆動モータ32の駆動ギア33がリングギア31に噛み合っている。従って、カッタ旋回モータ32を駆動すると、駆動ギア33がリングギア31を介してカッタヘッド18を回転し、先行ビット27及びカッタビット28により前方の地盤を掘削することができ、カッタヘッド18の所定の回転角度位置でコピーカッタ29を伸縮することで、カッタヘッド18より外方の地盤を余掘りすることができる。また、カッタスポーク伸縮ジャッキ24を伸縮して移動スポーク23を移動することでトンネル掘進径を変更可能であり、このとき、移動スポーク23と外周リング22とを係脱することができる。
【0018】
前胴12にはカッタヘッド18とこのバルクヘッド16との間にチャンバ34が形成されており、このチャンバ34の上部には一端が機外に延設された送泥管35の他端が開口し、下部には一端が機外に延設された排泥管36の他端が開口している。また、後胴13には周方向に沿って複数のシールドジャッキ37が周方向に沿って並設されており、このシールドジャッキ37を掘進方向後方に伸長して既設セグメントSに押し付けることで、その反力により掘削機本体11を前進することができる。更に、後胴13の後端部にはセグメントSをリング状に組立てるエレクタ装置38が装着されている。
【0019】
また、この第1トンネル掘削機10は前端部が第2トンネル掘削機50と接合できるように、この第2トンネル掘削機50から延出された後述する貫入リング79を受け止める受圧リング39が設けられている。即ち、前胴12の前端部には内筒40が固定され、前胴12と内筒40に形成される空間部にリング状をなす受圧リング39が装着され、この受圧リング39の後部に第1リングシール41が固定されると共に、連結ロッド42を介して第2リングシール43が固定されている。そして、第2リングシール43には複数の押出ジャッキ44が連結され、各押出ジャッキ44の駆動ロッドが前胴12に連結されている。
【0020】
この受圧リング39は、貫入リング79を確実に受け止めることができように、ゴムにより形成されると共に、内部に周方向に沿って貫通孔39aが形成されている。また、この受圧リング39は、耐摩耗性を考慮すると共に掘削土砂の流動性を考慮して、外周側が厚くなるように前部に傾斜面39bが形成されている。
【0021】
また、受圧リング39の前方には所定間隔をあけて保護リング45が固定されており、この保護リング45も受圧リング39と同様に、ゴム製で前部に内周側が後方に位置する傾斜面45aが形成され、この傾斜面45aは傾斜面39bとほぼ平行をなしている。また、この保護リング45は、貫入リング79の先端部が貫通できるように周方向に沿った切欠45bを有している。そして、保護リング45と受圧リング39との間にはグリース室46が形成され、前胴12に形成された注入通路47がこのグリース室46に開口しており、保護流体としてのグリースが注入通路47を通してグリース室46に注入されている。この場合、グリース室46への掘削土砂の浸入を防止するために、大気圧以上のグリース充填圧力を確保する必要があり、グリースをグリース室46へ常時、あるいは所定期間ごとに注入している。
【0022】
一方、第2トンネル掘削機50は、図4に示すように、受圧リング39などの構成部材以外は第1トンネル掘削機10とほぼ同様の構成となっており、詳細な説明は省略する。第2トンネル掘削機50の掘削機本体51は円筒形状をなす前胴52と後胴53が軸受54によって屈曲自在に連結され、複数の中折ジャッキ55が架設されている。前胴52の前部にはバルクヘッド56が形成され、支持体57を介してカッタヘッド(第2カッタ)58が回転自在に支持されている。このカッタヘッド58は、中心部59から4本のスポーク60が放射状をなして固定されると共に、その間に面板61が連結されてなり、外側に外周リング62が着脱自在に連結されている。即ち、各スポーク60の先端部に移動スポーク63がカッタスポーク伸縮ジャッキ64により伸縮可能に支持され先端部に係止ピン65が装着される一方、外周リング62に係止孔66が形成されている。そして、各スポーク60,63、面板61、外周リング62に先行ビットが、スポーク60,63の両側にカッタビットが多数の固定されている。従って、カッタスポーク伸縮ジャッキ64を伸縮して移動スポーク63を内方に移動することで、トンネル掘進径を変更可能であり、このとき、移動スポーク63と外周リング62とを係脱することができる。また、2つの移動スポーク63の係止ピン65にコピーカッタ69が内蔵されている。
【0023】
このカッタヘッド58の後部にはリングギア71が固定される一方、前胴52には複数のカッタ旋回モータ72が取付けられ、駆動ギア73がリングギア71に噛み合っており、カッタ旋回モータ72によりカッタヘッド58を回転することができる。
【0024】
前胴52にはチャンバ74が形成されており、このチャンバ74の上部には送泥管75の他端が開口し、下部には排泥管76の他端が開口している。また、後胴53には周方向に沿って複数のシールドジャッキ77が周方向に沿って並設され、後胴53の後端部にはセグメントSをリング状に組立てるエレクタ装置78が装着されている。
【0025】
また、この第2トンネル掘削機50は前端部が第1トンネル掘削機10と接合できるように、この第1トンネル掘削機10の受圧リング39に貫入する貫入リング79が設けられている。即ち、前胴52の前端部には内筒80が固定され、前胴52と内筒80に形成される空間部にリング状をなす貫入リング79が配設され、この貫入リング79は、前端部が傾斜面を有する内外シール部材81,82に支持されると共に、後端部に支持ピン83が連結されることで、前胴52に前後移動自在に支持されている。そして前胴52には複数の押出ジャッキ84が装着され、各押出ジャッキ84の駆動ロッドが連結ピン85を介して支持ピン83に連結されている。
【0026】
ここで、上述した第1及び第2トンネル掘削機10,50からなる地中接合式トンネル掘削機により長距離トンネルを掘削するトンネル掘削作業について説明する。
【0027】
所定長さのトンネル工事区間にて、その各端部に立坑を掘削形成し、一方の立坑に第1トンネル掘削機10を投入し、他方の立坑に第2トンネル掘削機50を投入し、各立坑から第1、第2トンネル掘削機10,50を発進してトンネル工事区間の掘削作業を行う。即ち、第1トンネル掘削機10では、図1に示すように、カッタヘッド18を回転させながら複数のシールドジャッキ37を伸長し、既設のセグメントSへの押し付け反力によって掘削機本体11を前進させ、各カッタビット28等により前方の地盤を掘削し、エレクタ装置38によりセグメントSをリング状に組み立てていく。一方、第2トンネル掘削機50でも同様に、図4に示すように、カッタヘッド58を回転させながら複数のシールドジャッキ77を伸長し、既設のセグメントSへの押し付け反力によって掘削機本体51を前進させ、各カッタビット等により前方の地盤を掘削し、エレクタ装置78によりセグメントSをリング状に組み立てていく。この作業の繰り返しにより第1、第2トンネル掘削機10,50はトンネル工事区間に沿ってトンネルを掘削形成していく。
【0028】
この第1トンネル掘削機10による掘削作業中、カッタヘッド18が掘削した土砂はチャンバ34に取り込まれ、送泥管35から吐出された泥水と共に攪拌され、チャンバ34の外周側から内周側に流動しながら、排泥管36により外部に排出される。この掘削土砂の排出作業にて、受圧リング39の前方にはグリース室46を介して保護リング45が設けられ、保護リング45の前部に傾斜面45aが形成されているため、掘削土砂はこの保護リング45の傾斜面45aによりスムースにチャンバ34の外周側から内周側に流動することとなり、且つ、グリース室46により受圧リング39まで流動することはなく、この受圧リング39の摩耗や損傷を確実に防止することができる。一方、第2トンネル掘削機50による掘削作業中、掘削土砂はチャンバ74に取り込まれ、外周側から内周側に流動しながら、排泥管36により外部に排出される。この掘削土砂の排出作業にて、内外シール部材81,82の前部が傾斜しているため、掘削土砂はチャンバ34をスムースに流動することとなり、貫入リング79の摩耗や損傷を確実に防止することができる。
【0029】
そして、第1トンネル掘削機10と第2トンネル掘削機50が所定距離まで接近すると両者の掘進を停止する。そして、図5に示すように、第2トンネル掘削機50にて、押出ジャッキ84を伸長し、貫入リング79の前方移動を開始する。そして、貫入リング79の先端が外周リング62の下方までくると、カッタスポーク伸縮ジャッキ64を収縮して係止ピン65を係止孔66から抜き取り、移動スポーク63を内方側に移動する。すると、各移動スポーク63と外周リング62との間に空間が形成されるため、押出ジャッキ84を更に伸長し、貫入リング79を第1トンネル掘削機10側に移動する。
【0030】
一方、第1トンネル掘削機10では、事前にカッタスポーク伸縮ジャッキ24を収縮して係止ピン25を係止孔26から抜き取り、移動スポーク23を内方側に移動すると同時に、リングサポートジャッキ30を伸長して外周リング22を仮保持しておく。そして、貫入リング79の先端が外周リング22の下方までくると、リングサポートジャッキ30をを収縮して外周リング22の仮保持を解除し、各移動スポーク23と外周リング22との間に空間を形成し、押出ジャッキ84を更に伸長し、貫入リング79を受圧リング39まで移動する。
【0031】
なお、押出ジャッキ84による貫入リング79の移動にて、この押出ジャッキ84の伸縮ストロークは限れたものであるため、連結ピン85を継ぎ足すことで、貫入リング79を所定距離移動可能としている。即ち、押出ジャッキ84を伸長して貫入リング79を1ストローク前進させ、押出ジャッキ84と連結ピン85の連結を解除して押出ジャッキ84を収縮した後、この間に新たな連結ピン85を連結し、押出ジャッキ84を伸長することで、貫入リング79を再び1ストローク前進させるようにしている。
【0032】
そして、貫入リング79が受圧リング39の直前まで移動すると、第1トンネル掘削機10の押出ジャッキ44を伸長し、この受圧リング39を前進することで、貫入リング79を受圧リング39に嵌合させる。この場合、図3(b)に示すように、貫入リング79は先端が保護リング45の切欠45aからグリース室46を通って受圧リング39の傾斜面39bに押圧することとなり、内部への掘削土砂の浸入を防止することができる。このように第1トンネル掘削機10と第2トンネル掘削機50が適正に接合される。
【0033】
その後、第1及び第2トンネル掘削機10,50の各カッタヘッド18,58、シールドジャッキ37,77、エレクタ装置38,78などを解体して外部に搬出すると共に、内部に残った土砂を排出し、互いのセグメントSを接続させ、第1トンネル掘削機10が掘削した第1トンネルと第2トンネル掘削機50が掘削した第2トンネルを接合する。
【0034】
このように本実施形態の地中接合式トンネル掘削機にあっては、第2トンネル掘削機50の前端部に掘進径を変更可能なカッタヘッド58を装着すると共に、このカッタヘッド58の外周側を通過して前方に移動可能な貫入リング79を設ける一方、第1トンネル掘削機10の前端部に掘進径を変更可能なカッタヘッド18を装着すると共に、貫入リング79の先端部を受け止める受圧リング69と、この受圧リング69の前方に位置する保護リング45とを設けている。
【0035】
従って、第1トンネル掘削機10と第2トンネル掘削機50を互いに接近する方向に掘進させ、所定距離接近した位置で、貫入リング79を第1トンネル掘削機10側に移動して受圧リング69に嵌合することで、第1トンネル掘削機10と第2トンネル掘削機50を接合し、連続した長距離トンネルを構築することができる。
【0036】
本実施形態では、第1トンネル掘削機10にて、受圧リング39の前方に保護リング45が設けられているため、第1トンネル掘削機10による掘削作業中に、掘削土砂はこの保護リング45の傾斜面45aによりスムースにチャンバ34の外周側から内周側に流動する。また、保護リング45と受圧リング39との間にグリース室46が設けられているため、掘削土砂はグリース室46を通して受圧リング39まで流動することはない。従って、掘削土砂による受圧リング39の摩耗や損傷を確実に防止することができる。
【0037】
また、第1トンネル掘削機10と第2トンネル掘削機50との接合時、貫入リング79は先端が保護リング45の切欠45aからグリース室46を通って受圧リング39の傾斜面39bに押圧するため、機内への掘削土砂の浸入を防止しながら、貫入リング79と受圧リング39との嵌合、つまり、第1トンネル掘削機10と第2トンネル掘削機50との接合を適正に行うことができる。
【0038】
なお、上述した本実施形態の地中接合式トンネル掘削機にあっては、第1、第2トンネル掘削機10,50にて、カッタスポーク伸縮ジャッキ24,64を伸縮して移動スポーク23,63を内方に移動することで、トンネル掘進径を変更可能とし、移動スポーク23,63と外周リング22,62とを係脱可能としたが、外周リング22,62を不要として移動スポーク23,63の移動のみでトンネル掘進径を変更可能としてもよい。
【0039】
また、保護リング45は、受圧リング39の前方に位置して掘削中に流動する土砂による摩耗等を防止できればよいものであり、その形状や材質は実施形態に限定されるものではなく、受圧リング39の形状や材質も実施形態に限定されるものではない。
【0040】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように請求項1の発明の地中接合式トンネル掘削機によれば、第1及び第2トンネル掘削機を互いに接近する方向に掘進させて各トンネル掘削機の前端部を接合して連続したトンネルを掘削可能とし、第1トンネル掘削機に、前方の地盤を掘削可能であると共に掘進径を変更可能な第1カッタと、第1カッタの外周側を通過して第2トンネル掘削機側に移動可能な貫入リングを設ける一方、第2トンネル掘削機に、前方の地盤を掘削可能であると共に掘進径を変更可能な第2カッタと、貫入リングの先端部を受け止める受圧リングと、受圧リングの前方に位置する保護リングを設けたので、第1トンネル掘削機による掘削作業中に、掘削土砂は保護リングにより受圧リングまで流動することはなく、掘削土砂による受圧リングの摩耗や損傷を確実に防止することができ、トンネル同志を適正に接合することができる。
【0041】
請求項2の発明の地中接合式トンネル掘削機によれば、保護リングに貫入リングの先端部が貫通する切欠を設けたので、第1及び第2トンネル掘削機を接合するとき、貫入リングは保護リングの切欠を通して受圧リングに到達することとなり、保護リングがトンネル接合作業の妨げになることなく、受圧リングの摩耗や損傷を確実に防止することができる。
【0042】
請求項3の発明の地中接合式トンネル掘削機によれば、保護リングと受圧リングとの間に空間部を形成し、この空間部に保護流体を注入したので、第1及び第2トンネル掘削機を接合するとき、貫入リングは保護流体を通して受圧リングに到達することとなり、機内への止水を適正に行うながら、トンネル同志を適正に接合することができる。
【0043】
請求項4の発明の地中接合式トンネル掘削機によれば、空間部への保護流体の注入圧を所定圧に維持したので、所定圧の保護流体が注入された空間部への掘削土砂の侵入を確実に防止することができる。
【0044】
請求項5の発明の地中接合式トンネル掘削機によれば、保護リングの前部に内周側が後方に位置する傾斜面を形成したので、掘削土砂は保護リングの傾斜面によりスムースに外周側から内周側に流動することとなり、掘削土砂の受圧リングへの到達を阻止して摩耗や損傷を防止することができる。
【0045】
請求項6の発明の地中接合式トンネル掘削機によれば、受圧リングに外周側が厚くなるよう前部に傾斜面を形成したので、掘削土砂のよる磨耗の可能性が高い外周側の厚さを十分に確保することで、受圧リングの損傷を防止してトンネル同志を適正に接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る地中接合式トンネル掘削機における第1トンネル掘削機の概略断面図である。
【図2】第1トンネル掘削機の正面図である。
【図3】第1トンネル掘削機における接合部の断面図である。
【図4】本実施形態の第2トンネル掘削機の概略断面図である。
【図5】本実施形態の地中接合式トンネル掘削機の接合状態を表す概略断面図である。
【符号の説明】
10,50 第1トンネル掘削機
11,51 掘削機本体
18,58 カッタヘッド
22,42 外周リング
23,43 移動スポーク
24,44 カッタスポーク伸縮ジャッキ
32,72 カッタ旋回モータ
37,77 シールドジャッキ
39 受圧リング
39b 傾斜面
44 押出ジャッキ
45 保護リング
45a 傾斜面
45b 切欠
79 貫入リング
83 支持リング
84 押出ジャッキ
85 連結ピン

Claims (6)

  1. 第1及び第2トンネル掘削機を互いに接近する方向に掘進させて各トンネル掘削機の前端部を接合して連続したトンネルを掘削する地中接合式トンネル掘削機において、前記第2トンネル掘削機は、前方の地盤を掘削可能であると共に掘進径を変更可能な第2カッタと、該第2カッタの外周側を通過して前記第1トンネル掘削機側に移動可能な貫入リングを有する一方、前記第1トンネル掘削機は、前方の地盤を掘削可能であると共に掘進径を変更可能な第1カッタと、前記貫入リングの先端部を受け止める受圧リングと、該受圧リングの前方に位置する保護リングを有することを特徴とする地中接合式トンネル掘削機。
  2. 請求項1において、前記保護リングは、前記貫入リングの先端部が貫通する切欠を有することを特徴とする地中接合式トンネル掘削機。
  3. 請求項1において、前記保護リングと前記受圧リングとの間に空間部が形成され、該空間部に保護流体が注入されたことを特徴とする地中接合式トンネル掘削機。
  4. 請求項3において、前記空間部への保護流体の注入圧を所定圧に維持したことを特徴とする地中接合式トンネル掘削機。
  5. 請求項1において、前記保護リングの前部に内周側が後方に位置する傾斜面が形成されたことを特徴とする地中接合式トンネル掘削機。
  6. 請求項1において、前記受圧リングは、外周側が厚くなるように前部に傾斜面が形成されたことを特徴とする地中接合式トンネル掘削機。
JP2002232330A 2002-08-09 2002-08-09 地中接合式トンネル掘削機 Pending JP2004068508A (ja)

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