JP2004068365A - パーキングブロック - Google Patents
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Abstract
【課題】駐車スペース等に進入する車両を確実に停止させかつブレーキング操作とアクセル操作を誤る等した場合でも暴走を確実に阻止する。
【解決手段】一端部に段差部5を構成するとともにこの段差部5から連続する主面がタイヤ21を乗り上がった状態で支えるに足る長さと幅とを有して踏み面6を構成するベース部2と、このベース部2の段差部5と対向する他端側に立壁状に一体に形成されて車両20のタイヤ21を停止させるストッパ凸部3とから構成される。ストッパ凸部3の段差部5と対向する側面に、踏み面6から凹陥部8を介して所定の高さ位置において段差部5側に突出してタイヤ21に突き当たる略半円形断面を呈するストッパ凸縁部9が一体に形成されてなる。
【選択図】 図4
【解決手段】一端部に段差部5を構成するとともにこの段差部5から連続する主面がタイヤ21を乗り上がった状態で支えるに足る長さと幅とを有して踏み面6を構成するベース部2と、このベース部2の段差部5と対向する他端側に立壁状に一体に形成されて車両20のタイヤ21を停止させるストッパ凸部3とから構成される。ストッパ凸部3の段差部5と対向する側面に、踏み面6から凹陥部8を介して所定の高さ位置において段差部5側に突出してタイヤ21に突き当たる略半円形断面を呈するストッパ凸縁部9が一体に形成されてなる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駐車場の各駐車スペースや車庫等に設置されて、進入する車両のタイヤを停止させるパーキングブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
駐車場等には、各駐車スペースの所定の位置で車両を停止させるために、一般にタイヤ幅に合わせて一対のパーキングブロックが設置される。パーキングブロックは、従来種々の形状のものが提供されているが、例えば実開平8−158330号公報に開示されるように台形断面を有して形成され、係止面にタイヤが当たった状態で下向きの力が作用されるようにすることにより移動しにくくなるように構成したものが一般的である。また、パーキングブロックは、かかる形状を有することで、タイヤが強く当たった場合にその衝撃力を上方へと逃がしてパンクの発生を防止するように作用する。
【0003】
また、パーキングブロックは、車両を確実に停止するために、例えばスラブの打設時に一部を地中に埋設したり、強力な接着剤やアンカーボルト等によって設置面に強固に設置される。パーキングブロックは、例えば駐車スペースが砂利や未舗装等の場合に強固に設置することが困難であることから、例えば実開平5−21055号公報や特開2000−96529号公報に開示されるように、ブロック体に対してタイヤが載る踏み板を一体化して車両の自重を利用して移動を抑制したものも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パーキング操作においては、パーキングブロックが設置されているにもかかわらず、運転者がブレーキング操作とアクセル操作とを誤ることで車両が暴走して思わぬ大事故が発生することがあった。従来のパーキングブロックにおいては、強固に設置されていない場合に移動することにより、車両を確実に停止させることが出来なかった。
【0005】
また、従来のパーキングブロックにおいては、強固に設置されていても停止面に大きな速度で衝突した場合に、上述した台形形状によりタイヤを確実に停止させることが出来ずに乗り越えさせてしまう。すなわち、従来のパーキングブロックは、上述したように停止面が傾斜面に形成されていることから、大きな速度で衝突したタイヤが傾斜面に沿って跳ね上がるように乗り越えてしまう。
【0006】
したがって、本発明は、駐車スペース等に進入する車両を確実に停止させるとともに、運転者がブレーキング操作とアクセル操作を誤った場合等でも車両の暴走を確実に阻止するようにするパーキングブロックを提供することを目的に提案されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成する本発明にかかるパーキングブロックは、一端部に段差部を構成するとともにこの段差部から連続する主面がタイヤを乗り上がった状態で支えるに足る長さと幅とを有して踏み面を構成するベース部と、このベース部の段差部と対向する他端側に立壁状に一体に形成されて駐車スペースに進入して段差部を介して踏み面上に乗り上がった車両のタイヤを停止させるストッパ凸部とから構成される。パーキングブロックには、ストッパ凸部の段差部と対向する側面に、踏み面から凹陥部を介して所定の高さ位置において段差部側に突出する略半円形断面を呈するストッパ凸縁部が一体に形成されてなる。
【0008】
以上のように構成された本発明にかかるパーキングブロックによれば、段差部が、駐車スペースに進入する車両の運転者に対してタイヤが突き当たって踏み面上に乗り上がる際に軽い衝撃を感じさせることによって停止位置が近いことを報知させる。パーキングブロックによれば、ストッパ凸部のストッパ凸縁部が、タイヤに突き当たることによってその位置で車両を停止させる。パーキングブロックによれば、踏み面上にあるタイヤがストッパ凸縁部に突き当たって車両を停止させることから、タイヤが段差部を乗り上がる際の衝撃力に耐えうる程度の強度で設置面に対して固定すればよく、砂利や未舗装等の駐車スペースに設置しても車両を確実に停止させて安全性を確保することが可能である。
【0009】
また、パーキングブロックによれば、停車時や出庫時等に際して万一運転者がブレーキング操作とアクセル操作とを誤って行ってしまった場合にストッパ凸縁部に過大な力が負荷される。パーキングブロックによれば、ストッパ凸縁部が力点となりベース部の底面端部を支点として段差部側に浮き上がりが生じることによって、この段差部とストッパ凸縁部とでタイヤを強く挟み込む。パーキングブロックによれば、ストッパ凸縁部にかかる負荷が大きくなるにしたがって段差部とストッパ凸縁部とによるタイヤの挟込み力も大きくなり、車両の暴走を確実に防止する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として図面に示したパーキングブロック1について詳細に説明する。パーキングブロック1は、例えばコンクリートやレジンコンクリート等によって一体に成形され、図1に示すように全体矩形の薄板ブロック状を呈するベース部2と、このベース部2の一端部に幅方向の全域に亘って立壁状に一体に突出形成されたストッパ部3とからなる。パーキングブロック1は、駐車スペース内に一対が、車両20のタイヤ幅に合わせて幅方向の側面を向かい合わせた互いに平行な状態でアンカーボルト4によって固定されて設置される。
【0011】
パーキングブロック1は、後述するようにベース部2の主面上に車両20のタイヤ21が乗り上がるとともに、ストッパ部3に突き当たるタイヤ21を停止させる。したがって、パーキングブロック1は、ベース部2及びストッパ部3が充分な機械的剛性を有するとともにベース部2がタイヤ21を支持するに足る大きさを有して形成されている。パーキングブロック1は、例えばベース部2が、厚みH1を約30mm程度、幅Wを約500mm〜600mm程度、長さL1を約300mm程度に形成されている。また、パーキングブロック1は、ストッパ部3が、高さH2を約150mm程度、後述するストッパ凸縁部9の突出量L2を80mm程度に形成されている。
【0012】
ベース部2は、一端部に厚み分の段差部5を構成するとともに、この段差部5に連続する主面がタイヤ21を乗り上がった状態で支える踏み面6として構成されてなる。段差部5は、図2に示すように例えば車両がバックで駐車スペースに進入してタイヤ21が段差部5に突き当たることにより、運転者に対して軽い衝撃を感じさせて停止位置が近いことを報知する。段差部5には、図1に示すように円弧状の面取りが施されることによって、タイヤ21が踏み面6にスムーズに乗り上がるようにするとともに破損等の発生が抑制されるようにする。したがって、段差部5は、タイヤ21を停止させることによって踏み面6に乗り上がるために強いアクセル操作を行うことが無いようにさせる。
【0013】
ベース部2には、長さ方向の略中央部に位置しかつ幅方向に離間する一対のアンカー穴7A、7Bが厚み方向に貫通して形成されている。パーキングブロック1は、これらアンカー穴7A、7Bにそれぞれアンカーボルト4を打ち込むことによって、ベース部2を設置面に固定する。パーキングブロック1は、設置面に対してベース部2がより安定した状態で設置されるように、ベース部2を接着剤によって接合した状態でアンカーボルト4によって固定するようにしてもよい。また、パーキングブロック1は、ベース部2と設置面との間に、騒音の発生や滑り移動を抑制するために、ゴムシート等の摩擦係数が大きなシート材を介在させるようにしてもよい。
【0014】
ストッパ凸部3は、図1に示すように、段差部5と対向する内側面に幅方向の全域に亘って円弧状の凹陥部8が形成され、この凹陥部8に連続してストッパ凸縁部9が段差部5側に向かって一体に突出されてなる。ストッパ凸縁部9は、図3に示すようにタイヤ21の周面が突き当たることによって、このタイヤ21をベース2の踏み面6上に支持した状態で停止させる。ストッパ凸縁部9は、タイヤ21が強く突き当たった場合にもパンク等を発生させないように略半円形断面に形成されている。
【0015】
以上のように構成されたパーキングブロック1によれば、上述したようにタイヤ21が段差部5から踏み面6上に乗り上がる際の軽い衝撃を与えることによって、運転者に対して停止位置が近いことを報知してアクセル操作を緩めさせる。パーキングブロック1によれば、ストッパ凸部3のストッパ凸縁部9がタイヤ21の周面に突き当たることによって、車両21を停止させる。パーキングブロック1によれば、ストッパ凸縁部9に突き当たった状態でタイヤ21が踏み面6上に位置することによって車両の自重の一部がベース部2を載置面に押さえ付ける力として作用することから、移動することなく安定した設置状態に保持される。
【0016】
パーキングブロック1によれば、ブレーキイング操作が遅れて駐車スペース内に車両が大きな速度で進入してきた場合や、ギャ操作を誤って急速な発進操作を行った場合等のように、極めて大きな負荷がかけられた場合においても車両の暴走を確実に停止させる。パーキングブロック1においては、上述したように踏み面6から所定の高さ位置においてストッパ凸縁部9がタイヤ21の周面と突き当たっている。したがって、パーキングブロック1においては、ストッパ凸縁部9にタイヤ21が強く突き当たった場合にも、乗り上がりを阻止して確実に停止させるようにする。
【0017】
パーキングブロック1においては、ストッパ凸縁部9に対して例えば図4に示すようにアンカーボルト4が抜けるようなさらに大きな負荷が作用された場合においても、車両20の暴走を確実に阻止する。パーキングブロック1は、タイヤ21がストッパ凸縁部9を乗り越えるような大きな力で激突すると、上述したように凹陥部8を介してストッパ凸縁部9が所定の高さ位置aでタイヤ21と突き当たることから、ベース部2の底面端部10を支点として段差部5側が浮き上がるような力が加えられる。パーキングブロック1は、このためにタイヤ21に対してストッパ凸縁部9とともに踏み面6の一部がb点で当接する。
【0018】
パーキングブロック1は、ストッパ凸縁部9に対してタイヤ21からの負荷が大きくなるほど、b点におけるタイヤ21に対するベース部2からの圧接力も大きくなる。パーキングブロック1は、このようにタイヤ21に対して周面の相異なる2点a、bにおいてストッパ凸縁部9とベース部2とによって挟持して状態でロックすることで、車両20の暴走を阻止する。
【0019】
なお、上述したパーキングブロック1においては、ベース部2の踏み面6を平坦面として構成したが、例えば滑り止めの凹凸を設けることによってさらにタイヤ21の停止作用を向上させることが可能である。パーキングブロック1は、凹陥部8を円弧状とすることによって強度の向上を図るようにしたが、垂直面の凹陥部として構成してよいことは勿論である。パーキングブロック1は、ストッパ凸部3の背面に、使用者等の表示を行うようにしてもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明にかかるパーキングブロックによれば、一端側の段差部を介してタイヤを支持する踏み面を構成したベース部の他端側にストッパ凸部を立設するとともにこのストッパ凸部の側面に、凹陥部を介して所定の高さ位置において段差部側に突出する略半円形断面を呈するストッパ凸縁部を形成したことにより、駐車スペースに進入する車両の運転者に対してタイヤが段差部に突き当たって踏み面上に乗り上がる際の軽い衝撃を感じさせて停止位置が近いことを報知させることが可能となる。パーキングブロックによれば、この報知によって減速された車両のタイヤをストッパ凸部に突き当てさせることにより停止させる。パーキングブロックによれば、踏み面上にあるタイヤがストッパ凸部に突き当たって車両を停止させることから、タイヤが段差部を乗り上がる際の衝撃力に耐え得る程度の強度で設置面に対して固定すればよく、砂利や未舗装等の駐車スペースに設置しても車両を確実に停止させて安全性を確保することが可能となる。パーキングブロックによれば、停車時や出庫時等に際して運転者が誤って逆移動操作を行ってストッパ凸縁部に過大な力が負荷された場合でも、ストッパ凸縁部が力点となりベース部の底面端部を支点として段差部側に浮き上がりが生じることによりこの段差部とストッパ凸縁部とでタイヤを強く挟み込んで車両の暴走を確実に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示すパーキングブロックの斜視図である。
【図2】車両のタイヤが段差部に突き当たった状態の説明図である。
【図3】車両のタイヤがストッパ凸部に突き当たって停止した状態の説明図である。
【図4】車両が逆移動された場合におけるパーキングブロックによる停止作用の説明図である。
【符号の説明】
1 パーキングブロック、2 ベース部、3 ストッパ凸部、4 アンカーボルト、5 段差部、6 踏み面、7 アンカー穴、8 凹陥部、9 ストッパ凸縁部、10 底面端部
【発明の属する技術分野】
本発明は、駐車場の各駐車スペースや車庫等に設置されて、進入する車両のタイヤを停止させるパーキングブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
駐車場等には、各駐車スペースの所定の位置で車両を停止させるために、一般にタイヤ幅に合わせて一対のパーキングブロックが設置される。パーキングブロックは、従来種々の形状のものが提供されているが、例えば実開平8−158330号公報に開示されるように台形断面を有して形成され、係止面にタイヤが当たった状態で下向きの力が作用されるようにすることにより移動しにくくなるように構成したものが一般的である。また、パーキングブロックは、かかる形状を有することで、タイヤが強く当たった場合にその衝撃力を上方へと逃がしてパンクの発生を防止するように作用する。
【0003】
また、パーキングブロックは、車両を確実に停止するために、例えばスラブの打設時に一部を地中に埋設したり、強力な接着剤やアンカーボルト等によって設置面に強固に設置される。パーキングブロックは、例えば駐車スペースが砂利や未舗装等の場合に強固に設置することが困難であることから、例えば実開平5−21055号公報や特開2000−96529号公報に開示されるように、ブロック体に対してタイヤが載る踏み板を一体化して車両の自重を利用して移動を抑制したものも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パーキング操作においては、パーキングブロックが設置されているにもかかわらず、運転者がブレーキング操作とアクセル操作とを誤ることで車両が暴走して思わぬ大事故が発生することがあった。従来のパーキングブロックにおいては、強固に設置されていない場合に移動することにより、車両を確実に停止させることが出来なかった。
【0005】
また、従来のパーキングブロックにおいては、強固に設置されていても停止面に大きな速度で衝突した場合に、上述した台形形状によりタイヤを確実に停止させることが出来ずに乗り越えさせてしまう。すなわち、従来のパーキングブロックは、上述したように停止面が傾斜面に形成されていることから、大きな速度で衝突したタイヤが傾斜面に沿って跳ね上がるように乗り越えてしまう。
【0006】
したがって、本発明は、駐車スペース等に進入する車両を確実に停止させるとともに、運転者がブレーキング操作とアクセル操作を誤った場合等でも車両の暴走を確実に阻止するようにするパーキングブロックを提供することを目的に提案されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成する本発明にかかるパーキングブロックは、一端部に段差部を構成するとともにこの段差部から連続する主面がタイヤを乗り上がった状態で支えるに足る長さと幅とを有して踏み面を構成するベース部と、このベース部の段差部と対向する他端側に立壁状に一体に形成されて駐車スペースに進入して段差部を介して踏み面上に乗り上がった車両のタイヤを停止させるストッパ凸部とから構成される。パーキングブロックには、ストッパ凸部の段差部と対向する側面に、踏み面から凹陥部を介して所定の高さ位置において段差部側に突出する略半円形断面を呈するストッパ凸縁部が一体に形成されてなる。
【0008】
以上のように構成された本発明にかかるパーキングブロックによれば、段差部が、駐車スペースに進入する車両の運転者に対してタイヤが突き当たって踏み面上に乗り上がる際に軽い衝撃を感じさせることによって停止位置が近いことを報知させる。パーキングブロックによれば、ストッパ凸部のストッパ凸縁部が、タイヤに突き当たることによってその位置で車両を停止させる。パーキングブロックによれば、踏み面上にあるタイヤがストッパ凸縁部に突き当たって車両を停止させることから、タイヤが段差部を乗り上がる際の衝撃力に耐えうる程度の強度で設置面に対して固定すればよく、砂利や未舗装等の駐車スペースに設置しても車両を確実に停止させて安全性を確保することが可能である。
【0009】
また、パーキングブロックによれば、停車時や出庫時等に際して万一運転者がブレーキング操作とアクセル操作とを誤って行ってしまった場合にストッパ凸縁部に過大な力が負荷される。パーキングブロックによれば、ストッパ凸縁部が力点となりベース部の底面端部を支点として段差部側に浮き上がりが生じることによって、この段差部とストッパ凸縁部とでタイヤを強く挟み込む。パーキングブロックによれば、ストッパ凸縁部にかかる負荷が大きくなるにしたがって段差部とストッパ凸縁部とによるタイヤの挟込み力も大きくなり、車両の暴走を確実に防止する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として図面に示したパーキングブロック1について詳細に説明する。パーキングブロック1は、例えばコンクリートやレジンコンクリート等によって一体に成形され、図1に示すように全体矩形の薄板ブロック状を呈するベース部2と、このベース部2の一端部に幅方向の全域に亘って立壁状に一体に突出形成されたストッパ部3とからなる。パーキングブロック1は、駐車スペース内に一対が、車両20のタイヤ幅に合わせて幅方向の側面を向かい合わせた互いに平行な状態でアンカーボルト4によって固定されて設置される。
【0011】
パーキングブロック1は、後述するようにベース部2の主面上に車両20のタイヤ21が乗り上がるとともに、ストッパ部3に突き当たるタイヤ21を停止させる。したがって、パーキングブロック1は、ベース部2及びストッパ部3が充分な機械的剛性を有するとともにベース部2がタイヤ21を支持するに足る大きさを有して形成されている。パーキングブロック1は、例えばベース部2が、厚みH1を約30mm程度、幅Wを約500mm〜600mm程度、長さL1を約300mm程度に形成されている。また、パーキングブロック1は、ストッパ部3が、高さH2を約150mm程度、後述するストッパ凸縁部9の突出量L2を80mm程度に形成されている。
【0012】
ベース部2は、一端部に厚み分の段差部5を構成するとともに、この段差部5に連続する主面がタイヤ21を乗り上がった状態で支える踏み面6として構成されてなる。段差部5は、図2に示すように例えば車両がバックで駐車スペースに進入してタイヤ21が段差部5に突き当たることにより、運転者に対して軽い衝撃を感じさせて停止位置が近いことを報知する。段差部5には、図1に示すように円弧状の面取りが施されることによって、タイヤ21が踏み面6にスムーズに乗り上がるようにするとともに破損等の発生が抑制されるようにする。したがって、段差部5は、タイヤ21を停止させることによって踏み面6に乗り上がるために強いアクセル操作を行うことが無いようにさせる。
【0013】
ベース部2には、長さ方向の略中央部に位置しかつ幅方向に離間する一対のアンカー穴7A、7Bが厚み方向に貫通して形成されている。パーキングブロック1は、これらアンカー穴7A、7Bにそれぞれアンカーボルト4を打ち込むことによって、ベース部2を設置面に固定する。パーキングブロック1は、設置面に対してベース部2がより安定した状態で設置されるように、ベース部2を接着剤によって接合した状態でアンカーボルト4によって固定するようにしてもよい。また、パーキングブロック1は、ベース部2と設置面との間に、騒音の発生や滑り移動を抑制するために、ゴムシート等の摩擦係数が大きなシート材を介在させるようにしてもよい。
【0014】
ストッパ凸部3は、図1に示すように、段差部5と対向する内側面に幅方向の全域に亘って円弧状の凹陥部8が形成され、この凹陥部8に連続してストッパ凸縁部9が段差部5側に向かって一体に突出されてなる。ストッパ凸縁部9は、図3に示すようにタイヤ21の周面が突き当たることによって、このタイヤ21をベース2の踏み面6上に支持した状態で停止させる。ストッパ凸縁部9は、タイヤ21が強く突き当たった場合にもパンク等を発生させないように略半円形断面に形成されている。
【0015】
以上のように構成されたパーキングブロック1によれば、上述したようにタイヤ21が段差部5から踏み面6上に乗り上がる際の軽い衝撃を与えることによって、運転者に対して停止位置が近いことを報知してアクセル操作を緩めさせる。パーキングブロック1によれば、ストッパ凸部3のストッパ凸縁部9がタイヤ21の周面に突き当たることによって、車両21を停止させる。パーキングブロック1によれば、ストッパ凸縁部9に突き当たった状態でタイヤ21が踏み面6上に位置することによって車両の自重の一部がベース部2を載置面に押さえ付ける力として作用することから、移動することなく安定した設置状態に保持される。
【0016】
パーキングブロック1によれば、ブレーキイング操作が遅れて駐車スペース内に車両が大きな速度で進入してきた場合や、ギャ操作を誤って急速な発進操作を行った場合等のように、極めて大きな負荷がかけられた場合においても車両の暴走を確実に停止させる。パーキングブロック1においては、上述したように踏み面6から所定の高さ位置においてストッパ凸縁部9がタイヤ21の周面と突き当たっている。したがって、パーキングブロック1においては、ストッパ凸縁部9にタイヤ21が強く突き当たった場合にも、乗り上がりを阻止して確実に停止させるようにする。
【0017】
パーキングブロック1においては、ストッパ凸縁部9に対して例えば図4に示すようにアンカーボルト4が抜けるようなさらに大きな負荷が作用された場合においても、車両20の暴走を確実に阻止する。パーキングブロック1は、タイヤ21がストッパ凸縁部9を乗り越えるような大きな力で激突すると、上述したように凹陥部8を介してストッパ凸縁部9が所定の高さ位置aでタイヤ21と突き当たることから、ベース部2の底面端部10を支点として段差部5側が浮き上がるような力が加えられる。パーキングブロック1は、このためにタイヤ21に対してストッパ凸縁部9とともに踏み面6の一部がb点で当接する。
【0018】
パーキングブロック1は、ストッパ凸縁部9に対してタイヤ21からの負荷が大きくなるほど、b点におけるタイヤ21に対するベース部2からの圧接力も大きくなる。パーキングブロック1は、このようにタイヤ21に対して周面の相異なる2点a、bにおいてストッパ凸縁部9とベース部2とによって挟持して状態でロックすることで、車両20の暴走を阻止する。
【0019】
なお、上述したパーキングブロック1においては、ベース部2の踏み面6を平坦面として構成したが、例えば滑り止めの凹凸を設けることによってさらにタイヤ21の停止作用を向上させることが可能である。パーキングブロック1は、凹陥部8を円弧状とすることによって強度の向上を図るようにしたが、垂直面の凹陥部として構成してよいことは勿論である。パーキングブロック1は、ストッパ凸部3の背面に、使用者等の表示を行うようにしてもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明にかかるパーキングブロックによれば、一端側の段差部を介してタイヤを支持する踏み面を構成したベース部の他端側にストッパ凸部を立設するとともにこのストッパ凸部の側面に、凹陥部を介して所定の高さ位置において段差部側に突出する略半円形断面を呈するストッパ凸縁部を形成したことにより、駐車スペースに進入する車両の運転者に対してタイヤが段差部に突き当たって踏み面上に乗り上がる際の軽い衝撃を感じさせて停止位置が近いことを報知させることが可能となる。パーキングブロックによれば、この報知によって減速された車両のタイヤをストッパ凸部に突き当てさせることにより停止させる。パーキングブロックによれば、踏み面上にあるタイヤがストッパ凸部に突き当たって車両を停止させることから、タイヤが段差部を乗り上がる際の衝撃力に耐え得る程度の強度で設置面に対して固定すればよく、砂利や未舗装等の駐車スペースに設置しても車両を確実に停止させて安全性を確保することが可能となる。パーキングブロックによれば、停車時や出庫時等に際して運転者が誤って逆移動操作を行ってストッパ凸縁部に過大な力が負荷された場合でも、ストッパ凸縁部が力点となりベース部の底面端部を支点として段差部側に浮き上がりが生じることによりこの段差部とストッパ凸縁部とでタイヤを強く挟み込んで車両の暴走を確実に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示すパーキングブロックの斜視図である。
【図2】車両のタイヤが段差部に突き当たった状態の説明図である。
【図3】車両のタイヤがストッパ凸部に突き当たって停止した状態の説明図である。
【図4】車両が逆移動された場合におけるパーキングブロックによる停止作用の説明図である。
【符号の説明】
1 パーキングブロック、2 ベース部、3 ストッパ凸部、4 アンカーボルト、5 段差部、6 踏み面、7 アンカー穴、8 凹陥部、9 ストッパ凸縁部、10 底面端部
Claims (1)
- 一端部に段差部を構成するとともに、この段差部から連続する主面がタイヤを乗り上がった状態で支えるに足る長さと幅とを有して踏み面を構成するベース部と、
上記ベース部の上記段差部と対向する他端側に立壁状に一体に形成され、駐車スペースに進入して上記段差部を介して上記踏み面上に乗り上がった車両のタイヤを停止させるストッパ凸部とから構成され、
上記ストッパ凸部の上記段差部と対向する側面に、上記踏み面から凹陥部を介して所定の高さ位置において上記段差部側に突出する略半円形断面を呈するストッパ凸縁部が一体に形成されることを特徴とするパーキングブロック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002227754A JP2004068365A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | パーキングブロック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002227754A JP2004068365A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | パーキングブロック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004068365A true JP2004068365A (ja) | 2004-03-04 |
Family
ID=32014691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002227754A Pending JP2004068365A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | パーキングブロック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004068365A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2020045715A1 (ko) * | 2018-08-31 | 2020-03-05 | 채상원 | 테러 방지용 가드레일 |
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2002
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