JP2004068171A - 防湿紙 - Google Patents

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Mitsuyuki Watanabe
渡辺 満之
Ikuko Seki
関 郁子
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

【課題】防湿性に優れ、かつ感圧記録紙や感熱記録紙を包装した際に発色性の低下(減感)を引き起こさない防湿紙を提供する。
【解決手段】紙基材の少なくとも片面に合成樹脂エマルジョン及びワックス系エマルジョンを主成分として含有する防湿層を設けた防湿紙において、該防湿層の形成に用いられる水系塗剤の中和剤として、アンモニア、アンモニウム基またはアミン基を含まない不揮発性のアルカリ、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを使用する。防湿層中に染料や顕色剤に対して悪影響を及ぼすアンモニアが存在しないので、感圧記録紙や感熱記録紙の発色性の低下を引き起こさない

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗工紙の包装に用いる防湿紙に関し、特に感圧記録紙、感熱記録紙の包装に好適に用いられる防湿紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、塗工紙とは、原紙上に顔料及びバインダーを含有する塗液を塗工したものであり、塗工印刷用紙をはじめ、感圧記録紙、感熱記録紙、インクジェット記録用紙、熱転写受像紙等も広い意味で含まれる。これらの製品のほとんどは、ロール状に巻かれた巻取、あるいは平判に裁断され所定枚数を積層した集合体の形で包装・梱包されて出荷される。この際、流通過程での外圧による破損や、湿度、温度等の環境条件による悪影響を受けないようにすることが重要である。
【0003】
そのため、従来、塗工紙を包装するためには防湿・防水性のある防湿紙や、クッション性のある保護材が使用されており、防湿紙としては、防湿・防水性及び古紙回収性に優れた合成樹脂エマルジョンとワックス系エマルジョンとの混合液を利用したもの等が知られている(特公平2−1671号公報、特公平3−10759号公報、特開平6−200498号公報)。しかしながら、このような防湿紙で感圧記録紙や感熱記録紙を包装すると、発色性の低下(減感)が起こることがしばしば認められた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、防湿性に代表される外的環境からの保護性を維持しつつ、感圧記録紙等の発色性の低下が改善され、広範な製品の包装用途に使用可能な防湿紙を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記の目的は、紙基材の少なくとも片面に合成樹脂を主成分として含有する防湿層を設けた防湿紙において、該防湿層の形成に用いられる水系塗剤の中和剤としてアンモニア、アンモニウム基またはアミン基を含まない不揮発性のアルカリを使用することによって達成された。すなわち、本発明の防湿紙は防湿層にアンモニア等が存在しないので、感圧記録紙の包装に使用しても染料や顕色剤に対して悪影響を及ぼさず、発色性の劣化(減感)を改善できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の防湿紙は、紙基材の少なくとも片面に合成樹脂エマルジョン及びワックス系エマルジョンを主成分として含有する防湿層を設けたものであり、防湿・防水作用を有する。透湿度としては、JIS Z 0208(カップ法)B法において35g/m・24hr以下であるものが好ましい(単位は1日に1平方メートルあたりに通過する水分の量を表す)。
【0007】
通常、合成樹脂を主成分とする防湿層を形成するための塗剤として用いられる合成樹脂エマルジョンやワックスエマルジョンは酸性であり、エマルジョンを安定化させるため、あるいは粘度を調整するために塗液を中和する必要がある。すなわち、通常pH2〜4程度である塗液をpH7〜9程度に中和する。一般に中和剤として、揮発性のアンモニアが用いられている。しかしながら、本発明者らは、感圧記録紙や感熱記録紙等において、防湿紙で包装した際に減感が生じる原因について鋭意検討した結果、防湿層中に含まれるアンモニアが揮発して感圧記録紙や感熱記録紙の塗工層に移動し、そこに含まれる染料や顕色剤に対して何らかの悪影響を及ぼすことが原因であることを見出した。
【0008】
従って、防湿層中に揮発性のアンモニア、アンモニウム基またはアミノ基を含有する物質が存在しなければ、発色性の劣化を改善することができると考えられる。本発明では、防湿層の形成に用いられる水系塗剤の中和剤としてアンモニア、アンモニウム塩またはアミノ基を含まない不揮発性のアルカリを使用することを必須条件とする。不揮発性のアルカリとしては公知のものが使用可能であるが、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、有機酸塩が好ましく、少量でもpH調整が可能な水酸化ナトリウムや水酸化カリウムが特に好ましい。
【0009】
本発明の防湿層に使用し得る合成樹脂エマルジョンは、スチレン・アクリル系樹脂エマルジョンやスチレン・ブタジエン系樹脂エマルジョン等が挙げられる。具体的には、スチレン及びスチレン誘導体、ブタジエン及びブタジエン誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル(アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等)、メタクリル酸エステル(メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等)等を共重合した樹脂である。
【0010】
本発明の防湿層に使用し得るワックス系エマルジョンは、パラフィン系ワックス、ポリエチレン系ワックス、マイクロクリスタリン系ワックス等の公知のワックス系エマルジョンを使用することができるが、2種以上のワックス系エマルジョンを混合して使用することも可能である。
【0011】
合成樹脂エマルジョンとワックス系エマルジョンとの混合割合は固形分比率で合成樹脂エマルジョン100重量部に対して、ワックス系エマルジョン1〜20重量部で、好ましくは2〜10重量部である。ワックス系エマルジョンの配合割合が1重量部未満では防湿性が劣り、20重量部を超えると、ワックスに起因する滑りが大きくなり、また、塗料の造膜性が悪くなるために好ましくない。
【0012】
また、本発明の防湿紙の防湿層には、製造コストの低減や耐ブロッキング性の向上等を目的として重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、ホワイトカーボン等といった無機系顔料や、スチレン系やアクリル系等の有機系顔料等を混合することもできる。
【0013】
防湿層の塗工量は3〜30g/mとすることが好ましく、5〜25g/mとするとさらに好ましい。塗工量が3g/m未満では防湿性等の品質が劣り、30g/mを超えると乾燥能力への負担及び各種原価が高くなり、製造上好ましくない。
【0014】
紙基材への防湿層の塗工方法は、一般に使用されているバーコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、カーテンコーター等の一般的な塗工方式のものが使用できる。また、乾燥条件は特に制限されるものではないが、使用するワックスの融点、若しくはそれ以上の温度であることが好ましい。本発明においては、上記の防湿層面とは反対の基紙表面に防滑性やカール防止等を目的として公知の材料を用いて塗工することも可能である。
【0015】
本発明の防湿紙の基材となる紙は、ティッシュペーパーやトイレットペーパー等のウエット強度が極端に低く、塗工適性のない紙以外は使用可能である。包装用途としては、強度の強いクラフト紙が好適である。
【0016】
本発明の防湿紙は塗工紙に包装に用いるものである。ここで塗工紙とは、紙等の支持体上に顔料及びバインダーを含む塗液を塗工して製造されるものであり、塗工印刷用紙、感圧記録紙、感熱記録紙、インクジェット記録用紙、熱転写受像紙等が挙げられるが、これに限定されるものではない。また、これらは広く一般に知られているものである。
【0017】
感圧記録紙は、支持体上に発色剤を塗布した上用紙と顕色剤を塗布した下用紙とからなり、発色剤は疎水性媒体に溶解あるいは分散されてマイクロカプセル中に内包され塗布されている。感圧記録紙は、上用紙−下用紙の順に組み合わせて使用され、筆圧、プリンター等の圧力によりマイクロカプセルが破壊されて発色剤溶液が顕色剤層に転移し、顕色剤と反応することによって発色する。また、上用紙と下用紙との間に、支持体の片面に発色剤マイクロカプセルを塗布し、もう一方の面に顕色剤を塗布した中用紙を挿入することにより、所望枚数の多重複写が可能である。また、支持体の同一面に発色剤マイクロカプセル層と顕色剤層とを積層または混在させた自己発色性感圧記録紙もある。
【0018】
発色剤としては電子供与性染料、例えば、フタリド系化合物、フルオラン系化合物、スピロピラン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、チアジン系化合物等が使用される。また、顕色剤としては、サリチル酸誘導体金属塩、フェノール系樹脂、活性白土などの電子受容性物質が使用される。
【0019】
前述したように、感圧記録紙等を従来の防湿紙で包装した際に発色性の低下(減感)が生じる原因は、防湿層中に含まれるアンモニアが染料や顕色剤に対して何らかの悪影響を及ぼすためと考えられる。本発明においては、防湿層中に揮発性のアンモニアが存在しないため、発色性の低下を改善することができると考えられる。
【0020】
【実施例】
以下に、本発明を実施例にて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0021】
[実施例1]
スチレン−アクリル系合成樹脂エマルジョン(商品名:サイビノールX−598−952E、サイデン化学(株)製)100重量部にワックス系エマルジョン(商品名:サイビノールX−594−684E、サイデン化学(株)製)を固形分比率で4重量部となるように配合し、濃度45.2重量%、pH未調整の水系の混合液とした。続いて、水酸化カリウム水溶液でpH8.0に調整し、攪拌して水系塗液を作製した。この水系塗液を坪量75g/mの未晒クラフト紙の片面に、マイヤーバーにて塗工後、110℃で1分間乾燥を行い、防湿紙を作製した。得られた防湿紙の塗工量は16g/mで、透湿度(JIS Z 0208(カップ法)B法に基づき、塗工面を外側にして測定)は24g/m・24hrであった。得られた防湿紙の防湿層面と、市販の中用紙(日本製紙(株)製:銘柄名KW40M)の発色剤マイクロカプセル塗布面及び顕色剤塗布面とをそれぞれ接触させ、40g/cmの荷重をかけて、105℃雰囲気下で16時間処理した。
【0022】
[比較例1]
アンモニアでpHを調整したスチレン−アクリル系合成樹脂エマルジョン(商品名:サイビノールX−597−901E−16、サイデン化学(株)製)及びアンモニアでpHを調整したワックス系エマルジョン(商品名:サイビノールSKP−W、サイデン化学(株)製)固形分比率で4重量部となるように配合し、攪拌して濃度45.0重量%の水系塗液を作製した。この水系塗液を用いて、実施例1と同様にして防湿紙を作成した。得られた防湿紙の塗工量は16g/mで、透湿度は19g/m・24hrであった。得られた防湿紙の防湿層面と、市販の中用紙(日本製紙(株)製:銘柄名KW40M)の発色剤マイクロカプセル塗布面及び顕色剤塗布面とをそれぞれ接触させ、40g/cmの荷重をかけて、105℃雰囲気下で16時間処理した。
【0023】
[比較例2]
ポリエチレンラミネート紙を市販の中用紙(日本製紙(株)製:銘柄名KW40M)の発色剤マイクロカプセル塗布面及び顕色剤塗布面とをそれぞれ接触させ、40g/cmの荷重をかけて、105℃雰囲気下で16時間処理した。
<発色性試験>
上記実施例及び比較例で処理した中用紙を、同銘柄の上用紙と下用紙を用い、上用紙−中用紙−下用紙の順に積層してプリンターで記録した。
発色剤マイクロカプセル塗布面に対する防湿層の影響は、下用紙の顕色剤塗布面の発色性で評価し、顕色剤塗布面に対する防湿層の影響は、中用紙の顕色剤塗布面の発色性で評価した。それぞれについて、ハンター白色度計(アンバーフィルター)で測定した結果を表1に示す。値が小さい方が発色性は高いことを示す。
【0024】
【表1】
Figure 2004068171
表1に示されるように、実施例1の水酸化カリウム水溶液で中和した水系塗剤を塗工した防湿紙を感圧記録紙の包装に使用すると、湿度等による影響を受けることなく品質が保持されるとともに、感圧記録紙の発色性が劣化する問題を防止することができる。一方、比較例1のアンモニア水溶液で中和した水系塗剤を塗工した防湿紙を感圧記録紙の包装に使用すると、特に顕色剤塗布面の発色性が低下し、感圧記録紙の発色性が劣化する問題が発生した。比較例2のポリエチレンラミネート紙は、感圧記録紙の発色性が劣化する問題は発生しないが、古紙原料としては再生性に問題がある。

Claims (1)

  1. 紙基材の少なくとも片面に合成樹脂を主成分として含有する防湿層を設けた防湿紙において、該防湿層の形成に用いられる水系塗剤の中和剤がアンモニア、アンモニウム基またはアミン基を含まない不揮発性のアルカリであることを特徴とする防湿紙。
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