JP2004068098A - 被削性および湿潤耐食性の優れた鋼 - Google Patents
被削性および湿潤耐食性の優れた鋼 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】質量%で、C:0.10%以下、Si:0.01〜3%、Mn:0.01〜3%、Cr:0.1〜9.9%、Al:0.1〜10%、Mg:0.0003〜0.1%、P:0.20%以下、S:0.8%以下、N:0.002〜0.05%、を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなることを特徴とする被削性および湿潤耐食性の優れた鋼。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被削性および湿潤耐食性の優れた鋼に係り、さらに詳しくは、製品の構造あるいは形状を得るに際して加えられる種々の加工(切削、切断、穴あけ等)において優れた被削性を有し、かつ、例えば、自動車や船舶等の内燃機関排気系統、ボイラ排気系統、低温熱交換器、焼却炉床等の高温湿潤腐食環境、橋梁、支柱、鉄塔、建築内外装材、屋根材、建具、厨房部材、各種手すり、ガードレール、各種フック、ルーフドレイン、鉄道車両、電子機器等の大気腐食環境、および、各種貯蔵タンク、支柱、杭、矢板等の土壌腐食環境、缶容器、低温熱交換器、浴室部材、自動車構造部材、電子機器等の結露腐食環境(冷凍、湿潤、乾燥が複合する腐食環境を含む)、および、貯水槽、給水管、給湯管、缶容器、各種容器、食器、調理機器、浴槽、プール、洗面化粧台等の水道水腐食環境、および、各種鉄筋構造物、支柱等のコンクリート腐食環境、船舶、橋梁、杭、矢板、海洋構造物等の海水腐食環境等、種々の腐食環境において優れた湿潤耐食性を有する鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属材料の使用においては、目的とする製品や部材となす際に、様々な加工が行われることが一般的であり、たとえば、切断、切削等の加工を施す際、優れた被削性と同時に優れた湿潤耐食性が要求される場合が多い。
【0003】
一般に、鋼の湿潤耐食性を向上するには、CrやMo添加量の増加が有効であることが知られており、また、被削性を向上させるには、Sの高濃度の添加やPb、Se、Te等の添加が有効であることが知られている。例えば、特開平7−3385号公報には、Pb、Se、Teの添加が被削性向上に有効であることが開示されている。また、特開平8−199297号公報には、Pbは被削性全般に有効であること、Teは硫化物を球状化することで被削性と冷間加工性を向上させること、SeはMnおよびSと化合してMn(S,Se)を形成して、被削性の向上に有効であることが開示されている。
【0004】
しかし、上述の方法は、いずれも湿潤耐食性あるいは被削性の個々の改善には優れた方法と考えられるが、湿潤耐食性と同時に被削性を改善するものではない。従来、湿潤耐食性と被削性を同時に改善するには、湿潤耐食性を向上させる成分であるCrやMo、被削性を向上させる成分であるSを高濃度添加する。しかし、硫化物の形成は耐食性を損ない、これを補うためにCrやMoを大量に含有させるため、素材コストが高価になる上、加工性も劣る。従って、この方法は、きわめて特殊な用途に限定して使用されている実態にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、こうした現状に鑑みて、高温湿潤腐食環境、結露腐食環境、大気腐食環境、水道水腐食環境、土壌腐食環境、コンクリート腐食環境、海水腐食環境、飲料水腐食環境等の、様々な腐食環境における、湿潤耐食性および切削加工性の優れた低コストの鋼を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の目的を達成すべく、高温湿潤腐食環境、結露腐食環境、大気腐食環境、水道水腐食環境、土壌腐食環境、コンクリート腐食環境、海水腐食環境、飲料水腐食環境等の様々な腐食環境において、優れた湿潤耐食性および被削性を有する鋼を開発するべく、種々の観点から検討を行った。
【0007】
本発明者は、優れた湿潤耐食性と同時に優れた被削性を得る手段について種々検討した結果、Crを0.1〜9.9質量%、Alを0.1質量%以上、Mgを0.0003質量%以上、Nを0.002〜0.05質量%含有する組成の鋼とすることで、単純なCr含有鋼に比較してより優れた湿潤耐食性と被削性が同時に得られること、さらに、前記組成の鋼にSを0.8質量%以下添加すると、従来の知見とは全く逆に、湿潤耐食性を損うことなく被削性が向上できることを見いだした。これらの本発明者の見出した湿潤耐食性と被削性向上の理由には、現状では不明点が多いが、様々な濃度のCrを含有する鋼にAl、Mg、N、およびSを同時に添加することで、被削性が大幅に向上すると同時に湿潤耐食性も著しく向上することを確認している。
【0008】
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは以下の通りである。
(1) 質量%で、C:0.10%以下、Si:0.01〜3%、Mn:0.01〜3%、Cr:0.1〜9.9%、Al:0.1〜10%、Mg:0.0003〜0.1%、P:0.20%以下、S:0.8%以下、N:0.002〜0.05%、を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなることを特徴とする被削性および湿潤耐食性の優れた鋼。
(2) 前記鋼が、さらに、質量%で、Pb:0.01〜0.5%、Sn:0.005〜0.5%、Zn:0.0001〜0.2%、B:0.0001〜0.05%、Se:0.00005〜0.05%、Te:0.00005〜0.05%、の1種または2種以上を含有することを特徴とする前記(1)に記載の被削性および湿潤耐食性の優れた鋼。
(3) 前記鋼が、さらに、質量%で、Nb:0.005〜1%、V:0.01〜1%、Ti:0.005〜1%、Zr:0.0005〜1%、Ta:0.01〜1%、Hf:0.01〜1%、の1種または2種以上を含有することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の被削性および湿潤耐食性の優れた鋼。
(4) 前記鋼が、質量%で、Nb、V、Ti、Zr、Ta、Hfの1種または2種以上の含有量が、下記式(1)を満足することを特徴とする前記(3)に記載の被削性および湿潤耐食性の優れた鋼。
Nb/93+V/51+Ti/48+Zr/91+Ta/181+Hf/179≧0.8×{C/12+N/14}…(1)
(5) 前記鋼が、さらに、質量%で、Cu:0.01〜5%、Mo:0.05〜10%、Sb:0.01〜0.5%、Ni:0.01〜10%、W:0.05〜3%、の1種または2種以上を含有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の被削性および湿潤耐食性の優れた鋼。
(6) 前記鋼が、さらに、質量%で、希土類元素:0.001〜0.1%、Ca:0.0005〜0.05%、の1種または2種以上を含有することを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の被削性および湿潤耐食性の優れた鋼。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明について以下に詳細に説明する。本発明鋼の各構成成分の範囲を限定した理由を述べる。なお、構成成分の添加量の%は、質量%である。
【0010】
Siは、本願発明鋼において湿潤耐食性および被削性を向上する効果をもたらすが、0.01%未満では効果が認められず、3%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、添加量範囲を0.01%以上3%以下に限定する。さらにCrを0.1%以上含有する鋼にSiを添加することで、脱酸剤および強化元素として機能するが、添加量が0.015%未満ではその脱酸効果が充分ではなく、1.5%超を添加すると、もはやその効果は飽和している上に加工性をやや低下させる。従って、0.015%以上1.5%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0011】
Mnは、本願発明鋼において湿潤耐食性を向上する効果をもたらすが、0.01%未満では効果が認められず、3%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、添加量範囲を0.01%以上3%以下に限定する。さらにMnは鋼の脱酸剤として有効で、そのためには0.05%以上を添加する必要があるが、1.8%を超えて添加させてもその効果はもはや飽和しているばかりか、過剰にMnを含有させると加工性が低下する。従って、0.05%以上1.8%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0012】
Crは、本願発明鋼において湿潤耐食性を向上する効果をもたらすが、0.1%未満では効果が十分ではなく、一方9.9%超を添加してもその効果が飽和する。従ってCrの含有量は0.1%以上9.9%以下に限定する。被削性の観点からは1%以上8%以下とすることがより好ましい。
【0013】
Alは、本発明において湿潤耐食性および被削性を確保するためにMgとともに最も重要な元素であり、湿潤耐食性および被削性を向上する効果をもたらすが、0.1%未満では効果が十分ではなく、10%を超えて添加してもその効果が飽和するものであるから、Alの添加量は0.1%以上10%以下に限定する。被削性の観点からは1%以上3%以下とすることがより好ましい。
【0014】
Mgは、本発明において湿潤耐食性および被削性を確保するためにAlに次ぐ重要な元素であって、湿潤耐食性および被削性を向上する効果をもたらすが、0.0003%未満では効果が十分ではなく、0.1%を超えて添加してもその効果が飽和するものであるから、Mgの添加量は0.0003%以上0.1%以下に限定する。被削性の観点からは0.001%以上0.03%以下とすることがより好ましい。
【0015】
Nは、本発明において湿潤耐食性および被削性を確保するためにAl、Mgに次ぐ重要な元素であって、湿潤耐食性および被削性を向上する効果をもたらすが、0.002%未満では効果が十分ではなく、0.05%を超えて添加してもその効果が飽和するものであるから、Nの添加量は0.002%以上0.05%以下に限定する。被削性の観点からは0.006%以上0.03%以下とすることがより好ましい。
【0016】
Cは、鋼の加工性を低下させる上に、Crと炭化物を生成して湿潤耐食性を低下させるので少ない方が望ましく、上限含有量は0.10%とし、少ないほど好ましい。被削性の観点からは0.015%以上0.08%以下とすることがより好ましい。
【0017】
Pは、鋼中に多量に存在すると靭性を低下させるので少ない方が望ましく、上限含有量は0.20%とする。
【0018】
Sは、本発明において被削性を確保するために重要な元素の一つであって、添加量の増大に比例して被削性をさらに向上する効果をもたらすが、0.8%を超えて添加してもその効果が飽和するものであるから、Sの含有量は0.8%以下に限定する。被削性よりも耐食性を優先する観点からは、0.01%以下とすることがより好ましい。
【0019】
また、本発明においては、必要に応じてPb、Sn、Zn、B、Se、Teの1種または2種以上をさらに添加する。
【0020】
Pbは、本発明において湿潤耐食性および被削性を確保する元素の一つであって、0.01%以上添加することで、添加量の増大に比例して被削性と湿潤耐食性をさらに向上する効果をもたらすが、0.5%を超えて添加してもその効果が飽和するものであるから、Pbの含有量は0.01%以上0.5%以下に限定する。被削性の観点からは0.05%以上0.3%以下とすることがより好ましい。
【0021】
Snは、本発明において湿潤耐食性および被削性を確保する元素の一つであって、0.005%以上添加することで、添加量の増大に比例してさらに被削性と湿潤耐食性を向上する効果をもたらすが、0.5%を超えて添加してもその効果が飽和するものであるから、Snの含有量は0.005%以上0.5%以下に限定する。被削性の観点からは0.05%以上0.25%以下とすることがより好ましい。
【0022】
Znは、本発明において湿潤耐食性および被削性を確保する元素の一つであって、0.0001%以上添加することで、添加量の増大に比例して被削性と湿潤耐食性をさらに向上する効果をもたらすが、0.2%を超えて添加してもその効果が飽和するものであるから、Znの含有量は0.0001%以上0.2%以下に限定する。被削性の観点からは、0.0005%以上0.015%以下とすることがより好ましい。
【0023】
Bは、本発明において湿潤耐食性および被削性を確保する元素の一つであって、0.0001%以上添加することで、添加量の増大に比例して被削性と湿潤耐食性をさらに向上する効果をもたらすが、0.05%を超えて添加してもその効果が飽和するものであるから、Bの含有量は0.0001%以上0.05%以下に限定する。被削性の観点からは、0.0005%以上0.01%以下とすることがより好ましい。
【0024】
Seは、本発明において被削性を確保する元素の一つであって、0.00005%以上添加することで、添加量の増大に比例して被削性と湿潤耐食性をさらに向上する効果をもたらすが、0.05%を超えて添加してもその効果が飽和するものであるから、Seの含有量は0.00005%以上0.05%以下に限定する。
【0025】
Teは、本発明において湿潤耐食性および被削性を確保する元素の一つであって、0.00005%以上添加することで、添加量の増大に比例して被削性と湿潤耐食性をさらに向上する効果をもたらすが、0.05%を超えて添加してもその効果が飽和するものであるから、Teの含有量は0.00005%以上0.05%以下に限定する。
【0026】
また、本発明においては、必要に応じてNb、V、Ti、Zr、Ta、Hfの1種または2種以上をさらに添加する。Nb、V、Ti、Zr、Ta、Hfは、被削性を損なうことなく湿潤耐食性を向上する効果をもたらす。つまり、Nb、V、Ti、Zr、Ta、Hfは含Cr鋼中のCを炭化物として固定することによって、被削性を損なうことなく、湿潤耐食性の向上や加工性の改善に顕著な効果があり、1種または2種以上の元素を複合して添加することができる。
【0027】
Nbは、0.005%未満では効果がなく、1%を超えて添加してもコスト上昇とともに、熱間割れ等の弊害を引き起こしやすく避けるべきなので、0.005%以上1%以下とする。
【0028】
Vは、0.01%未満では効果がなく、1%を超えて添加してもコスト上昇とともに被削性を低下させるため、0.01%以上1%以下とする。
【0029】
Tiは、0.005%未満では効果がなく、1%を超えて添加しても硬質酸化物、窒化物を多量に生成し、被削性を低下させるため、0.005%以上1%以下とする。
【0030】
Zrは、Cを固定する以外にもMnSの微細分散や球状化にも効果があり、耐食性と被削性の両方の向上効果がある元素である。しかし、0.0005%未満ではその効果は認められず、1%を超えると硬質酸化物を多量に生成するため被削性を低下させるため、0.0005%以上1%以下とする。
【0031】
Ta、Hfに関しては、単独での添加量が0.01%未満では効果がなく、1%を超えて添加すると、コストを上昇させるとともに被削性が低下したり、圧延疵等の原因となるため、0.01%以上1%以下とする。
【0032】
また、加工性を有効に改善するためには、Nb、V、Ti、Zr、Ta、Hfの1種または2種以上の添加量の合計が下記式(1)を満足することが好ましい。
Nb/93+V/51+Ti/48+Zr/91+Ta/181+Hf/179≧0.8×{C/12+N/14}…(1)
上記式(1)を満たさない場合には、Cの固定化が不十分となり、加工性の改善効果が得にくくなることもある。
【0033】
以上が、本発明が対象とする湿潤耐食性および被削性に優れた鋼の基材の基本的成分であるが、本発明においては、必要に応じてさらにCu、Mo、Sb、Ni、Wの1種または2種以上を添加して、被削性を損うことなく湿潤耐食性を一段と向上させた鋼材も対象としている。
【0034】
Cuは、鋼の被削性を損うことなく湿潤耐食性を向上する効果をもたらすが、0.01%未満では効果が認められず、一方5%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、その範囲を0.01%以上5%以下の範囲に限定する。さらに0.1%以上添加すると、局部腐食に対する抵抗を向上させる効果があり、2.5%を超えて添加するとその効果は飽和する。従って、0.1%以上2.5%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0035】
Moは鋼の被削性を損うことなく湿潤耐食性を向上する効果をもたらすが、0.05%未満では効果が認められず、一方10%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、その範囲を0.05%以上10%以下に限定する。さらにMoは0.1%以上添加すると、孔食の発生と成長を抑制する効果があるが、3%を超えて添加しても、その効果は飽和するばかりか加工性を低下させる可能性がある。従って、0.1%以上3%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0036】
Wは、鋼の被削性を損うことなく湿潤耐食性を向上する効果をもたらすが、0.05%未満では効果が認められず、一方3%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、その範囲を0.05%以上3%以下に限定する。さらにWを添加することで、孔食の発生と成長を抑制する効果があるが、0.1%未満では効果は十分ではなく、一方2%を超えて添加しても効果が飽和するばかりか加工性を低下させる可能性がある。従って、0.1%以上2%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0037】
Sbは、鋼の被削性を損なうことなく湿潤耐食性を向上する効果をもたらすが、0.01%未満では効果が認められず、一方0.5%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、その範囲を0.01%以上0.5%以下に限定する。さらにSbを添加することで、孔食に対する抵抗を向上させる効果があるが、0.015%未満では効果は十分ではなく、一方0.3%を超えて添加すると熱間加工性をやや低下させる。従って、0.015%以上0.3%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0038】
Niは、鋼の被削性を損なうことなく湿潤耐食性を向上する効果をもたらすが、0.01%未満では効果が認められず、一方10%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、その範囲を0.01%以上10%以下に限定する。さらにNiを添加することで、孔食を抑制する効果があるが、0.1%未満では効果は十分ではなく、一方6%を超えて添加しても効果が飽和する。従って、0.1%以上6%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0039】
また、本発明においては、必要に応じてさらに希土類元素(REM)、Caを添加して、被削性を損なうことなく湿潤耐食性を一段と向上させた鋼材も対象としている。本発明において希土類元素とは、原子番号が57〜71番および89〜103番の元素およびYを指す。
【0040】
REMやCaは、鋼の被削性を損うことなく湿潤耐食性を向上する効果をもたらす。REMは、0.001%未満では効果が認められず、一方0.1%を超えて添加してもその効果が飽和するため、REMの範囲を0.001%以上0.1%以下に限定する。Caは、0.0005%未満では効果が認められず、一方0.05%を超えて添加してもその効果が飽和するため、Caの範囲を0.0005%以上0.05%以下に限定する。
【0041】
さらに、REMおよびCaは、熱間加工性の向上と耐孔食性の改善にも効果のある元素である。REMは、0.01%未満ではその効果が充分ではなく、一方0.05%を超えて添加すると、粗大な非金属介在物を生成して逆に熱間加工性や耐孔食性を劣化させる恐れがあるので、REMの範囲は0.01%以上0.05%以下がより望ましい。Caは、0.001%未満ではその効果が充分ではなく、一方0.03%を超えて添加すると、粗大な非金属介在物を生成して逆に熱間加工性や耐孔食性を劣化させる恐れがあるので、Caの範囲は0.001%以上0.03%以下がより望ましい。
【0042】
本発明鋼は、一般的な鋼の製造方法によって製造され、使用する目的に応じて、例えば鋼塊として製造した後に、熱延、鍛造、冷延、伸線によって鋼板や棒線、型鋼、矢板などの任意の形状とし、それをプレス等で所定の形状に成形し、さらに加工・溶接して製品として製造しても良いし、鋼板を例えば電縫鋼管等としてまず鋼管の形状にした後に2次加工および溶接等によって製品に使用しても良く、その他のプロセスも含めてコストや既存製造設備の制約等によって最適な製品製造工程を選択することができ、どの製造工程を選択したとしても、本発明鋼が製造できればよい。
【0043】
本発明鋼は、適当な組成の合金の表面に必要元素を含有する合金を、メッキ法やクラッド法等の方法で付着させ、熱処理などの適切な処理によって元素を拡散させ、請求範囲に記載の化学組成の表面を有する鋼材としても良い。
【0044】
本発明鋼は、高温湿潤腐食環境、結露腐食環境、大気腐食環境、水道水腐食環境、土壌腐食環境、コンクリート腐食環境、海水腐食環境、飲料水腐食環境等、これらの腐食環境が複合した様々な腐食環境に適用することができる。
【0045】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
表1〜表9(表1のつづき8)に添加成分(質量%)を示す鋼を溶製し、熱延、冷延等の通常の鋼板製造工程によって板厚1mmまたは20mmの鋼板とし、850℃にて焼鈍を施し、これらの鋼板から幅50mmおよび長さ70mmの試験片を複数枚採取した。
【0046】
板厚20mmの試験片は被削性の試験に供し、板厚1mmの試験片は各種の腐食試験(高温湿潤腐食試験、塩害腐食試験、土壌腐食試験、コンクリート中腐食試験、水道水環境腐食試験、海水環境腐食試験、結露腐食試験、大気腐食試験)に供した。それらの結果を表10〜表12(表10のつづき2)にそれぞれ示した。
【0047】
被削性は、直径が5mmφのSKH51鋼製のドリルを用い、切削速度14.6m/分、荷重55kgの条件にて穿孔試験を行って評価した。試験結果の評価は、比較材としてSM400鋼の穿孔時間を基準として、これよりも穿孔時間が同等あるいは短いものを◎、穿孔時間が長いものを×として判定した。
【0048】
高温湿潤腐食試験は、硫酸イオン100質量ppm、塩化物イオン350質量ppm、重炭酸イオン500質量ppmをアンモニウム塩の形で添加した水溶液50cm3中に試験片を長さ方向の半分まで浸漬し、試験容器ごと130℃の雰囲気に保持して試験溶液を完全に蒸発・揮散させた後に再度試験溶液を添加することを50回繰り返す試験とした。試験結果を表1に併せて示した。腐食試験結果の◎は、試験片表面からの最大腐食深さが0.2mm未満、○は0.2mm以上0.3mm未満、△は0.3mm以上0.4mm未満、×は0.4mm以上であったことをそれぞれ示す。
【0049】
塩害腐食試験は、大気環境下における塩害腐食を想定した試験であり、50℃で1時間の0.5%NaClを含む塩水噴霧後、60℃で湿度96%の環境に5時間保持した後、さらに1時間の冷凍保持を行うことを130回繰り返す条件で行った。試験後の試験片について最大孔食深さを測定し、試験結果とした。腐食試験結果の◎は、試験片表面からの最大腐食深さが0.07mm未満、○は0.07mm以上0.1mm未満、△は0.1mm以上0.3mm未満、Xは0.3mm以上であったことをそれぞれ示す。
【0050】
土壌腐食試験は、含水率15%、比抵抗400Ω・cmに塩化ナトリウム含有量で調整した砂中に試験片を埋め込み、40℃に保持して約800日放置する試験とした。腐食試験結果の◎は試験片表面からの最大腐食深さが0.05mm未満、○は0.05mm以上0.1mm未満、△は0.1mm以上0.5mm未満、×は0.5mm以上であったことをそれぞれ示す。
【0051】
コンクリート中腐食試験は、塩化物を含む海砂を用いて混練したポルトランドセメント中に試験片を埋め込みサンプルとなし、凝固させた後、人工海水中にサンプルを半分まで浸漬し、50℃の環境に約800日放置する試験とした。腐食試験結果の◎は、試験片全面に腐食の発生が認められなかったもの、○は試験片全面の発錆面積率が0%超5%未満、△は発錆面積率が5%以上10%未満、×は10%以上であったことをそれぞれ示す。
【0052】
水道水環境腐食試験は、水道水中に試験片を浸漬し、45℃の雰囲気に12ケ月間保持する試験とした。腐食試験結果の◎は、試験片全面に腐食の発生が認められなかったもの、○は試験片全面の発錆面積率が0%超5%未満、△は発錆面積率が5%以上10%未満、×は10%以上であったことをそれぞれ示す。
【0053】
海水環境腐食試験は、海岸飛沫帯に試験片を19ケ月間暴露する試験とした。腐食試験結果の◎は、試験片表面からの腐食深さ0.05mm未満だったもの、○は0.05mm以上0.1mm未満、△は0.1mm以上0.3mm未満、×は0.3mm以上であったことをそれぞれ示す。
【0054】
結露腐食試験は、試験片を−20℃の環境に2時間保持後、湿度95%、25℃の環境に4時間保持することを1510回繰り返す試験とした。腐食試験結果の◎は、試験片全面に腐食の発生が認められなかったもの、○は試験片全面の発錆面積率が0%超5%未満、△は発錆面積率が5%以上10%未満、×は10%以上であったことをそれぞれ示す。
【0055】
大気腐食試験は、海岸から約350mの位置に試験片を約800日暴露する試験とした。腐食試験結果の◎は、試験片全面に腐食が認められなかったもの、○は試験片全面の発錆面積率が0%超5%未満、△は発錆面積率が5%以上10%未満、×は10%以上であったことをそれぞれ示す。
【0056】
表10〜表12から明らかなように、本発明鋼1〜124は、塩化物を含む高温湿潤という非常に厳しい腐食環境、塩害腐食環境、土壌腐食環境、コンクリート腐食環境、水道水腐食環境、海水腐食環境、結露腐食環境、大気腐食環境の種々の湿潤腐食環境で良好な耐食性を示し、さらに、被削性も良好であるのに対して、比較鋼125〜134は耐食性に劣る、あるいはある程度の耐食性は得られても被削性に劣ることがわかる。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】
【表8】
【0065】
【表9】
【0066】
【表10】
【0067】
【表11】
【0068】
【表12】
【0069】
(実施例2)
表13〜表16(表13のつづき3)に添加成分(質量%)を示す鋼を溶製し、実施例1と同様の条件で、板厚1mm×幅50mm×長さ70mm、板厚1mm×幅180mm×長さ180mmの試験片をそれぞれ複数枚採取した。
【0070】
板厚1mm×幅50mm×長さ70mmの試験片はそれぞれ各種の腐食試験(高温湿潤腐食試験、塩害腐食試験、土壌腐食試験、コンクリート中腐食試験、水道水環境腐食試験、海水環境腐食試験、結露腐食試験、大気腐食試験)に供した。板厚1mm×幅180mm×長さ180mmの試験片には、絞り比1.8の円筒絞り試験を行って、割れの有無で加工性を判定した。これらの試験結果を表17、表18(表17のつづき1)に示した。
【0071】
表17、表18の加工性における○は、円筒絞り試験結果が良好であったことを示し、×は円筒絞り試験で割れを生じたことを示している。尚、表17のX値は、次式によって算出したものを記載した。
X=Nb/93+V/51+Ti/48+Zr/91+Ta/181+Hf/179−0.8×{C/12+N/14}
表17、表18から明らかなように、本発明鋼135〜174は良好な加工性を示し、さらに、高温湿潤腐食環境、塩害腐食環境、土壌腐食環境、コンクリート腐食環境、水道水腐食環境、海水腐食環境、結露腐食環境、大気腐食環境の種々の湿潤腐食環境で良好な耐食性を示すのに対して、比較鋼175〜184は耐食性と加工性が同時に達成できないことがわかる。
【0072】
【表13】
【0073】
【表14】
【0074】
【表15】
【0075】
【表16】
【0076】
【表17】
【0077】
【表18】
【0078】
【発明の効果】
本発明は、結露腐食環境をはじめとして、高温湿潤腐食環境、大気腐食環境、水道水腐食環境、土壌腐食環境、コンクリート腐食環境、海水腐食環境等の種々の湿潤腐食環境において、耐食性に優れる鋼並びに耐食性および加工性に優れる鋼を低コストで提供することを可能とする。
Claims (6)
- 質量%で、
C :0.10%以下、
Si:0.01〜3%、
Mn:0.01〜3%、
Cr:0.1〜9.9%、
Al:0.1〜10%、
Mg:0.0003〜0.1%、
P :0.20%以下、
S :0.8%以下、
N :0.002〜0.05%、
を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなることを特徴とする被削性および湿潤耐食性の優れた鋼。 - 前記鋼が、さらに、質量%で、
Pb:0.01〜0.5%、
Sn:0.005〜0.5%、
Zn:0.0001〜0.2%、
B :0.0001〜0.05%、
Se:0.00005〜0.05%、
Te:0.00005〜0.05%、
の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の被削性および湿潤耐食性の優れた鋼。 - 前記鋼が、さらに、質量%で、
Nb:0.005〜1%、
V :0.01〜1%、
Ti:0.005〜1%、
Zr:0.0005〜1%、
Ta:0.01〜1%、
Hf:0.01〜1%、
の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の被削性および湿潤耐食性の優れた鋼。 - 前記鋼が、質量%で、Nb、V、Ti、Zr、Ta、Hfの1種または2種以上の含有量が、下記式(1)を満足することを特徴とする請求項3に記載の被削性および湿潤耐食性の優れた鋼。
Nb/93+V/51+Ti/48+Zr/91+Ta/181+Hf/179≧0.8×{C/12+N/14}…(1) - 前記鋼が、さらに、質量%で、
Cu:0.01〜5%、
Mo:0.05〜10%、
Sb:0.01〜0.5%、
Ni:0.01〜10%、
W :0.05〜3%、
の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の被削性および湿潤耐食性の優れた鋼。 - 前記鋼が、さらに、質量%で、
希土類元素:0.001〜0.1%、
Ca:0.0005〜0.05%、
の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の被削性および湿潤耐食性の優れた鋼。
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