JP2004067954A - スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物及び表皮体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(1)数平均分子量が500〜10,000の高分子量ジオ−ル、ジイソシアネ−ト、鎖延長剤を反応させて得られる数平均分子量10,000〜70,000でかつ一次平均粒径1.00mm以下の熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に、(2)顔料0.1〜5.0質量部、(3)120℃以上の温度でイソシアネートを生成するブロックイソシアネート0.05〜10.0質量部、(4)数平均分子量が200〜2,000でかつ常温で固体であるエポキシ化合物0.01〜5.00質量部、を付着させた熱可塑性ポリウレタン粉体組成物にある。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物及び表皮体に係り、詳しくは数平均分子量が10,000〜70,000の熱可塑性であるポリウレタンパウダーに顔料とブロックイソシアネ−トとエポキシ化合物を付着するため、スラッシュ成形時には溶融流動性及び融着性が良好になり、シ−ト成形性に優れた特性を有し熱可塑性ポリウレタン粉体組成物、またスラッシュ成形の加熱時に表皮体の架橋によって、色落ち性に優れ、高温特性、耐摩耗性、耐摩擦性にも優れた特性を発揮する表皮体を提供する。
【0002】
【従来の技術】
軟質の粉末材料を用いた粉末成形法として、軟質塩化ビニル樹脂粉末を用いた粉末スラッシュ成形法がインストルメントパネル、コンソールボックス、ドアートリム等の自動車内装品の表皮に広く採用されている。これはソフトな感触であり、皮シボやステッチを設けることができ、また設計自由度が大きいこと等の意匠性が良好なことによる。
【0003】
この成形方法は、他の成形方法である射出成形や圧縮成形と異なり、賦形圧力をかけないので、成形時には粉末材料を複雑な形状の金型に均一付着させるためには粉体流動性に優れることが必要であり、金型に付着した粉体が溶融して無加圧下でも流動して皮膜を形成するために、溶融粘度が低いことも条件になっている。更に、金型を冷却して成形された表皮を金型より容易に離型できることも必要であった。
【0004】
スラッシュ成形に用いる熱可塑性ポリウレタン組成物としては、特開2000−103957号公報にジオ−ルとして芳香環を含有したジオ−ルを使用する方法が提案されたが、120℃において溶融状態になり、また表面の耐摩耗性、耐摩擦性が不足する欠点があった。
【0005】
また、熱可塑性ポリウレタンにウレトジオンあるいはヘキサメチレンジイソシアネ−ト(HDI)の3量体を添加して成形後に架橋させる方法が特開2001−40056号公報に記載されているが、成形材料であるTPU粉体が部分架橋しているため溶融流動性が悪く成形表皮にピンホ−ルが発生し易い等の欠点があった。
【0006】
更に、通常、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン組成物の多くは重合時に着色される。重合時に着色された場合は、顔料が熱可塑性ポリウレタンのパウダー内部に存在し、成形時に顔料による融着不良は発生せず、物性は良好であり、成形シートの色落ちがしにくく優れている。しかし、重合時に顔料を添加しているため、不均一に分散したり、顔料自体の触媒作用により重合条件がぶれやすく、熱可塑性ポリウレタンの品質が安定しにくく、異なった色の場合さらに品質が安定しにくいなどの欠点があった。
また、重合後のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンパウダーに着色を行うと、ベースとなるスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンの重合条件が安定し、品質も安定する。しかし、その成形シートは顔料によってパウダー間の融着を阻害され、融着不良のためピンホールが多数生じ、物性も非常に低下し、その他にも顔料の色落ちがひどい等の欠点が多くなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
重合後のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンパウダーに着色を行うと、成形シートは顔料によってパウダー間の融着を阻害され、融着不良のためピンホールが多数生じ、物性も非常に低下し、その他にも成形シートの色落ちがひどい等欠点が多く、表皮に適用できないこともあった。
【0008】
本発明はこのような問題点を改善するものであり、熱可塑性ポリウレタンパウダーに顔料とブロックイソシアネ−トとエポキシ化合物を添加することによって、成形時に顔料による融着阻害が発生せずシート成形性が良好であるスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物、及び成形シートの色落ち性に優れ、耐摩耗性、耐摩擦性、高温(120℃)における物性が良好で温度変化による物性の変化が小さく、柔軟性に優れる表皮体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本願の請求項1記載の発明では、スラッシュ成形に用いる熱可塑性ウレタン粉体組成物であり、
(1)数平均分子量が500〜10,000の高分子量ジオ−ル、ジイソシアネ−ト、鎖延長剤を反応させて得られる数平均分子量10,000〜70,000でかつ一次平均粒径1.00mm以下の熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に、
(2)無機顔料もしくは有機顔料を0.1〜5.0質量部、
(3)融点が5℃以下であり、120℃以下ではイソシアネート基の活性を持たないが、120℃以上の温度でイソシアネートを生成するブロックイソシアネート0.05〜10.0質量部、
(4)数平均分子量が200〜2,000でかつ常温で固体であるエポキシ化合物を0.01〜5.00質量部、
を付着させたスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物にある。
【0010】
本願の請求項2記載の発明では、熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に対して、更に可塑剤を2.0〜30.0質量部配合したスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物にあり、成形時には溶融流動性が良いのでピンホ−ルのない外観の優れた表皮が得られる。
【0011】
本願の請求項3記載の発明では、熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に対して、更に25℃における粘度が100cst以上のポリジメチルシロキサンを0.01〜3.0質量部配合したスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物にあり、金型から表皮を脱型し易くし、成形表皮の表面の滑り性が向上するので耐摩耗性、耐摩擦性に優れた表皮が得られる。
【0012】
本願の請求項4記載の発明では、熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に対して、更に粉体性改良剤として2次平均粒子径が5μm以下のシリカあるいは一次平均粒子径が1.0μm以下の球状有機ポリマ−を、0.01〜3.0質量部配合したスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物にあり、粉体流動性がスラッシュ成形材料に適し、スラッシュ成形においてピンホールのない表皮成形体を得ることができる。
【0013】
本願の請求項5記載の発明では、熱可塑性ポリウレタンパウダーが塊状あるいはペレット状の熱可塑性ポリウレタンを常温もしくは冷凍粉砕し、最大1.00mmの篩を通過した粒径物にしたスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物にあり、スラッシュ成形においてもピンホールのない表皮成形体を得ることができる。
【0014】
本願の請求項6記載の発明では、熱可塑性ポリウレタンパウダーが塊状あるいはペレット状の熱可塑性ポリウレタンを有機媒体中あるいは水中に分散させた状態で反応を行い、分離乾燥して得られる球換算平均粒径が1.00mm以下の粒径物にしたスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物にあり、スラッシュ成形においてもピンホールのない表皮成形体を得ることができる。
【0015】
本願の請求項7記載の発明では、請求項1〜6の何れかに記載のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物を用いてスラッシュ成形により得られた表皮体であり、この表皮体は色落ち性が優れており、耐摩耗性、耐摩擦性、高温(120℃)における物性が良好であり、温度変化による物性の変化が小さく、柔軟性に優れ、インストルメントパネル、コンソールボックス、ドアートリム等の自動車内装品の表皮として使用することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する数平均分子量10,000〜70,000の熱可塑性ポリウレタンパウダーは、数平均分子量が500〜10,000の高分子ジオ−ルとジイソシアネ−トおよび鎖延長剤としてジオ−ルあるいはアミンより合成されるもので、一次平均粒径1.00mm以下のパウダーである。
【0017】
上記の高分子ジオ−ルとしてはポリエステルジオ−ル、ポリエ−テルジオ−ル、ポリエ−テルエステルジオ−ル及びこれら2種類以上の混合物を使用することができるが、引張強度を強くするためにはポリエステルジオ−ルの使用が好ましい。
【0018】
上記のポリエステルジオ−ルとしてはジオ−ルとジカルボン酸もしくはそのエステルと縮合させて得られるポリエステルジオ−ル、ラクトンモノマ−を開環重合したポリエステルジオ−ルを挙げることができる。
【0019】
上記ポリエステルジオ−ルを合成する原料のジオ−ルとしてエチレングリコ−ル、1,3−プロパンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルAのアルキレンオキシド付加物等があり、これら2種類以上の混合物も使用することができる。
【0020】
上記ポリエステルジオ−ルの合成に使用するジカルボン酸あるいはそのエステルとしては、コハク酸、アジピン酸、テレフタ−ル酸、イソフタ−ル酸と
これらのエステル、あるいはエステルが合成できる酸無水物、酸ハライドを挙げることができ、これらの混合物でも使用できる
【0021】
上記ラクトンモノマ−としてγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン及びこれらの混合物をあげることができる。
【0022】
また、上記ポリエ−テルポリオ−ルとしてはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの開環重合によって得られる化合物を挙げることができる。
【0023】
本発明で使用するジイソシアネ−トとしては芳香環を含む2,4−トリレンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、脂肪族骨格のヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、脂環族骨格のイソホロンジイソシアネ−ト、水素添加した4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−トを挙げることができるが、経時による変色を少なくするためには不飽和基をもたない脂肪族骨格、脂環族骨格あるいは水素添加したジイソシアネートを使用することが好ましい。
【0024】
本発明で使用する鎖延長剤はエチレングリコ−ル、1,3−プロパンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル等の低分子量ジオ−ルあるいは低分子量の脂肪族ジアミン、脂環族ジアミン、脂肪族ジアミンを挙げることができるが、直鎖状のポリウレタンを得るためには低分子量のジオ−ルを使用することが好ましい。
【0025】
本発明で使用する顔料は通常の無機顔料と有機顔料が挙げられる。無機顔料としては、酸化チタン、ベンガラ、黄鉛、カドニウム系、群青、カーボンブラック等があり、有機顔料としては、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料等がある。添加する顔料としては、耐熱性、耐光性、耐溶剤性及び下地を見えなくする隠蔽性の面から、無機顔料が望ましい。
【0026】
上記顔料の添加量は熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に対して0.1〜5.0質量部であり、0.1質量部未満であると着色性が悪く、色が薄くなるため下地が見えてしまい、5.0質量部を超えるとエポキシ樹脂等の中に完全に取り込まれずに、ウレタンパウダー間の融着性が劣るようになり、色落ちも発生してしまう。
【0027】
本発明で使用するブロックイソシアネートは、120℃以下ではイソシアネート基の活性を持たないが、120℃以上の温度でジイソシアネートを生成するものであり、ジイソシアネ−トにブロック化剤としてε−カプロラクタム、メチルエチルケトンオキシム、フェノ−ル類を付加反応させ化合物、2量体あるいは3量体化したジイソシアネ−トのイソシアネ−ト基に前記ブロック化剤を付加反応させた化合物等を挙げることができる。これらのブロックイソシアネ−トはジイソシアネ−トの種類、ブロック化剤の種類によってジイソシアネ−トに解離、再生する温度が異なるが、本発明で目的としている成形時の加温でジイソシアネ−トが再生し架橋させるためには解離温度は120℃以上、好ましくは140℃以上である。
【0028】
上記ブロックイソシアネートの添加量は、熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に対して0.05〜10.0質量部であり、0.05質量部未満の場合には、エポキシ樹脂や熱可塑性ポリウレタンへの架橋効果が発揮できず、10.0質量部を超えると、液状のブロックイソシアネートを熱可塑性ポリウレタンやエポキシ樹脂が完全に取り込むことができず、粉体性が劣るようになる。
【0029】
本発明で使用するエポキシ化合物は、数平均分子量が200〜2,000でかつ常温で固体であり、活性水素をもつ化合物に触媒の存在下にエピクロルヒドリンを反応させてえられるエポキシ化合物、あるいは二重結合を有する有機化合物の酸化によって得られるエポキシ化合物を挙げることができる。
【0030】
上記エピクロルヒドリンを反応させて得られるエポキシ化合物としては、フェノ−ルあるいはビスフェノ−ルにアルカリ触媒の存在下に反応させて得られるエポキシ化合物があり、ビスフェノ−ル型、フェノ−ル型、ビフェニ−ル型が挙げられ、アミン化合物にエピクロルヒドリンを反応させたポリグリシジルアミン型、水酸基を有する化合物にエピクロルヒドリンを反応させたアルコ−ル型、カルボン酸にエピクロルヒドリンを反応させたエステル型等を挙げることができる。
【0031】
上記の二重結合の酸化によって得られるエポキシ化合物としては、二重結合を有するオレフィンを酸化したエポキシ化合物を挙げることができる。
【0032】
上記エポキシ化合物の数平均分子量として200以下のものを使用すると、成形した自動車内装用表皮がエポキシ化合物の揮発により窓ガラスに曇りを生じる原因となり、一方数平均分子量2,000以上では熱可塑性ポリウレタンパウダーとの相溶性が悪くなり分離し易いため物性が低下する。また、常温で固体のエポキシ化合物を用いると、熱可塑性ポリウレタンパウダーに添加した時、粉体流動性に悪影響は及ぼさない。
【0033】
上記エポキシ化合物の添加量は熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に対して0.01〜5.00質量部であり、0.01質量部未満の場合にはポリウレタンパウダーに付着している顔料を完全に覆うことができず、融着性が悪くなる。また、5.00質量部を超えるとポリウレタンパウダー数個を取り込んだ形でエポキシ樹脂が覆うことになり、パウダーの見掛けの粒径が大きくなり、表皮にピンホールが発生してしまう。
【0034】
本発明で使用する可塑剤としてはポリアルキレングリコ−ルの芳香族モノカルボン酸ジエステル、フタ−ル酸エステル類、トリメリット酸のエステル類、リン酸エステル類をあげることができ、その添加量も熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に対して2.0〜30.0質量部である。2.0質量部未満の場合には溶融性向上の効果がほとんど無く、30.0質量部を超えると表皮の物性低下や、可塑剤のブリードが発生する。
【0035】
また、本発明で使用するポリジメチルシロキサンは、揮発を避けるために25℃における粘度が100cst以上である高分子量はものが好ましく、更には200以上が好ましい。添加量は熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に対して0.01〜3.0質量部が好ましく、0.01質量部未満の場合は脱型時の離型剤と表皮表面の滑り性が不足し、3.0質量部を超えると表皮の物理強度が低下する。
【0036】
本発明において使用される添加剤としては酸化防止剤、光安定剤及びその他の添加剤を挙げることができる。
【0037】
上記熱可塑性ポリウレタンパウダーの製造方法は、高分子量ジオ−ルにジイソシアネ−トを付加させた後、鎖延長をするプレポリマ−法、あるいは高分子量ジオ−ル、ジイソシアネ−ト、鎖延長剤を一度に混合して反応させるワンショット法が採用することができる。製造装置としてはニ−ダ−等のバッチ式混練機あるいはサイドフィ−ダ−が付属したスクリュー式押出機によって塊状あるいはペレット状の熱可塑性ポリウレタンを得ることができる。
【0038】
上記の塊状あるいはペレット状の熱可塑性ポリウレタンを液体チッソによって冷却し、タ−ボミル等の衝撃式粉砕機で粉砕して1.0mm以下の粉体にする。スラッシュ成形用の粉体としては一次平均粒子経が100〜500μmのものを使用すると外観の良好な表皮が得られる
【0039】
上記スラッシュ成形用熱可塑性ウレタンパウダーに対して所定量のブロックイソシアネ−ト、顔料、エポキシ化合物を可塑剤に溶解あるいは分散させた液状で添加してミキサ−にて攪拌して熱可塑性ウレタンパウダーに吸収させる。可塑剤に溶解、分散が難しい場合にはエチルアルコ−ル、イソプロピルアルコ−ル等の溶媒を使用して吸収させた後、減圧下で溶媒を除去することができる。
【0040】
得られたスラッシュ成形用熱可塑性ウレタン粉体組成物は、パウダー表面に顔料を分散したエポキシ化合物の被膜を付着し、そしてブロックイソシアネ−トをエポキシ化合物の被膜と可塑性ウレタンパウダーに付着そして含浸させた状態になっている。そのため、上記粉体組成物を用いてスラッシュ成形すると、常温で固体であるエポキシ化合物が顔料を取り込んで完全に皮膜を形成しており、かつ成形時にブロックイソシアネートと架橋もされて強固な皮膜になる。
【0041】
また、成形用熱可塑性ウレタンパウダーの他の製造方法としては、水あるいは有機溶剤を媒体として熱可塑性ポリウレタンとなる原料を媒体中に分散させて反応させるものでプレポリマ−法またはワンショット法もとることができ、媒体より分離乾燥して熱可塑性ポリウレタン粉体を得る。液状媒体に粒状に分散させて反応させるため合成された熱可塑性ポリウレタンは球状で粉体流動性が良くスラッシュ成形に適している。
【0042】
上記の球状熱可塑性ポリウレタンパウダーに対して前記と同様にブロックイソシアネ−ト、顔料、エポキシ化合物、可塑剤を吸収させてスラッシュ成形材料とする。
【0043】
また、熱可塑性ポリウレタンを合成するにおいて、プレポリマ−法、ワンッショト法共に、NCO/活性水素の当量比は実質的に0.95〜1.00として架橋反応を抑える事が望ましい。
【0044】
NCO/活性水素の当量比を変えることによって熱可塑性ポリウレタンの分子量を調整することができ70,000以下のものが使用でき、20,000〜50,000のものが好ましい。数平均分子量が低い場合には成形表皮の物性が不足し、70,000以上になると溶融流動性が悪くなり成形表皮表面にピンホ−ルが発生する。数平均分子量はゲルパ−ミネ−ションクロマトグラフィ−(GPC)を用いて既知分子量のポリスチレンから得た検量線より算出できる。
【0045】
本発明で使用する粉体性改良剤は、熱可塑性ポリウレタン粉体組成物に含有すると粉体流動性が良くなるので、スラッシュ成形した表皮はピンホ−ルが無く優れた外観を有している。
【0046】
上記粉体性改良剤は2次平均粒子径が5μm以下のシリカ、炭酸カルシウム、マイカ等の無機物、あるいは一次平均粒子径が1.0μm以下の球状ポリメチルメタクリレ−ト樹脂等の球状有機ポリマ−であり、熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に対して0.01〜3.0質量部配合される。0.01質量部未満の場合には粉体性の改良効果が無く、3.0質量部を超えると表皮の物性が低下する。
【0047】
熱安定剤としては、通常のポリオレフィンに用いられるものが使用できる。一般的には、フェノールとリン系の酸化防止剤を併用して使用するが、特に限定されるものではない。
【0048】
また、光安定剤としては、ラジカル捕捉剤であるヒンダードアミン、ベンゾトリアゾール系のものが使用されることもある。
【0049】
更に、脂肪酸金属塩等の滑剤や炭酸カルシウム、タルク等の充填剤等が必要に応じて添加される。
【0050】
次いで、熱可塑性ポリウレタン粉体組成物を用いて粉末スラッシュ成形を行う。この成形では粉末物の融点以上に加熱された型に粉末物を主として重力で落下させて投入し、一定時間経過後に型を反転し、余分の粉末物を回収箱に集める。型表面には粉末物が層となって付着しており、時間経過とともに溶融してスキン層が形成される。そして、型を冷却してスキン層を脱型するものであり、これが繰り返し行われる。
【0051】
型の加熱方法としては、オイル循環あるいは熱風炉へ入れる方法が一般的である。オイル循環はパイプ配管配置により型温度調整が容易であるが、型面からのみ加熱される。一方、熱風炉を用いると、型面および成形物裏面の両面からの加熱が可能であるが、生産性を考慮して熱風を300℃以上に設定することが多いため、成形物裏面の熱酸化劣化を起こさないように処方や条件を配慮する必要がある。
【0052】
熱風方式は、粉末スラッシュ成形を多層(2ないし3)に行う時に有効である。即ち、加熱された型に最外層となる1回目の粉末をスラッシュ成形し、半溶融状態で2回目の粉末を付着させ、そして必要なら3回目もスラッシュ成形し、その後加熱溶融する。この場合、型面側のみからの加熱では、熱伝達が不充分なので成形物裏面からの加熱も可能な熱風炉方式が用いられることが多い
【0053】
【実施例】
次に、本発明を具体的な実施例により更に詳細に説明する。
【0054】
合成例1
1,4−ブタンジオ−ルとアジピン酸の縮合により合成された数平均分子量が1,000のポリブチレンアジペ−トジオ−ルに反応後に4.0質量%残存する量のヘキサメチレンジイソシアネ−トと触媒としてジブチルチンジラウレート(DBTDL)を原料合計に対して200ppm質量部をラボプラストミル(東洋精機製)に仕込み110℃で1時間、120℃で1時間反応を行いイソシアネ−ト末端のプレポリマ−とし、鎖延長剤として1,4−ブタンジオ−ルをト−タルのNCO/OH当量比が0.98になる量を加えて120℃で1.5時間反応させて得た熱可塑性ポリウレタンは数平均分子量が33,000であった。
【0055】
上記合成した塊状の熱可塑性ポリウレタンを粗粉砕機で約φ5mmとした後、液体チッソを用いて衝撃式粉砕機で冷凍粉砕して1.0mm以下の粉体をTPUパウダ−Aとする。
【0056】
合成例2
高速攪拌機を付けた反応容器に数平均分子量1,000のポリブチレンアジぺートジオール0.5モル、鎖延長剤として1,4ブタンジオール0.5モル、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)0.98モルの割合で仕込み、触媒としてジブチルチンジラウレート(DBTDL)を原料合計に対して200ppm質量部を添加して均一に混合した後、媒体として原料合計と同容積程度のn−ヘキサンを添加し、攪拌しながらn−ヘキサンの沸点温度で5時間反応させた後、濾過分離し、減圧下でn−ヘキサンを除去して1.0mm以下の球状の熱可塑性ポリウレタンパウダー(TPUパウダ−B)を調製した。この数平均分子量は36,000であった。
【0057】
実施例1
まず、着色工程として、TPUパウダーAに無機顔料と可塑剤を添加し、ヘンシェルミキサーで約5分攪拌して着色を行った。添加量は表1に示す。
その後、添加工程として、表1に示した添加量で、ブロックイソシアネートとしてHDIの3量体のイソシアネートにブロック化剤のε−カプロラクタム付加させた化合物(B‐3HDI)、常温で固体のエポキシ化合物、可塑剤、25℃における粘度が300cstのポリジメチルシロキサンを混合し、均一に分散させた後、上記で着色したTPUパウダ−Aに添加し、ヘンシェルミキサ−で約10分攪拌して吸収させた。粉体性改良剤として平均一次粒経が0.3μmの球状ポリメチルメタクリレ−ト樹脂を添加してスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物としたものを実施例1とした。
【0058】
次に、上記粉体組成物を用いて粉末スラッシュ成形を行った。粉末スラッシュ成形の方法としては、まず皮シボ模様のついた150mm×150mm×3mmの板をオーブン中で250°Cに加熱し、その上に上記粉体組成物を約800gのせて6秒間置いて付着させた後、溶融付着しなかった粉体を除いて、350°Cに調節したオーブン中で45秒間加熱し、オーブンより取り出し水冷して、厚さ約0.8mmの表皮を脱型した。
【0059】
上記のスラッシュ成形した表皮シートの融着状態、常温、高温雰囲気下における引張物性、熱老化試験後の常温、高温下における引張物性、色落ち試験、耐摩擦性、耐摩耗性の評価を下記の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
【0060】
尚、成形シートの融着状態の判定は目視及びルーペで行い、下記のような判定基準で行った。
◎:全くピンホールが無い。
○:目視では全くピンホールは見えないが、ルーペでは100μm以下の大きさのものが確認できる。
△:融着状態がやや悪く、目視で所々ピンホールが確認できる。
×:融着状態が非常に悪く、ピンホールが全面に存在する。
【0061】
引張物性は、スラッシュ成形で得られた表皮をJIS3号ダンベルで打ち抜き、引張速度200mm/分で常温(25℃)、高温(120℃)において引張強度と引張伸びを測定した。
【0062】
熱老化試験は成形した表皮を120℃オーブン中に200時間放置した。その後、上記と同様な条件で引張強度と引張伸びを測定した。
【0063】
耐摩耗性の評価は学振型摩耗試験機を用いた。摩耗端子は幅20mm、先端R45度で、先端に白綿布(かなきん3号)を1枚重ねで装着したものを用いた。試験条件は幅30mm*長さ150mmの表皮シート上に摩耗端子を設置し、荷重3.0kg、摩耗端子移動速度20往復/分、摩耗回数10往復で行った。
【0064】
耐摩擦性の評価は学振2型摩擦試験機を用いた。摩擦端子は幅20mm、先端R45度で、先端に白綿布(かなきん3号)を1枚装着したものを用いた。試験条件は幅30mm*長さ150mmの表皮シート上に摩擦端子を設置し、荷重100g、摩擦端子移動速度20往復/分、測定温度23℃‐100往復で行った。
【0065】
評価基準は試験後の表皮シートを目視で確認し、以下の5段階に判定した。
5級:全く摩擦・摩耗痕が認められない。
4級:わずかに摩擦・摩耗痕が認められるが、ほとんど目立たない。
3級:わずかであるが明らかに摩擦・摩耗痕が認められる。
2級:摩擦・摩耗痕がやや著しい。
1級:摩擦・摩耗痕がかなり著しい。
また、自動車内装用表皮としては4級以上を合格ラインとしている。尚、塩化ビニル(PVC)の判定は4級である。
【0066】
色落ち試験に関しては、JIS L0849に準拠した乾布摩擦試験と汗布摩擦試験を行った。乾布摩擦試験は学振2型摩擦試験機を用いた。摩擦端子は幅20mm、先端R45度で、先端に乾いた白綿布(かなきん3号)を1枚装着したものを用いた。試験条件は幅30mm*長さ150mmの表皮シート上に摩擦端子を設置し、荷重100g、摩擦端子移動速度20往復/分、測定温度23℃‐500往復で行った。
【0067】
汗布摩擦試験は学振2型摩擦試験機を用いた。摩擦端子は幅20mm、先端R45度で、先端に人工汗液を湿らせた白綿布(かなきん3号)を1枚装着したものを用いた。人工汗液とは蒸留水1,000g,酢酸8g,塩化ナトリウム8g,リン酸ニナトリウム8gの混合溶液である。試験条件は幅30mm*長さ150mmの表皮シート上に摩擦端子を設置し、荷重100g、摩耗端子移動速度20往復/分、測定温度23℃‐200往復で行った。
【0068】
評価基準は試験後の白綿布をグレースケール(JIS L0805の基準サンプル)で確認し、かつ色差計にて評価し(下記判定基準)判定した。
5級 :ΔE*=0+0.2
4.5級:ΔE*=2.3±0.3
4級 :ΔE*=4.5±0.3
3.5級:ΔE*=6.8±0.4
3級 :ΔE*=9.0±0.5
2.5級:ΔE*=12.5±0.7
2級 :ΔE*=18.1±1.0
1.5級:ΔE*=25.6±1.5
1級 :ΔE*=36.2±2.0
また、自動車内装用表皮としては4級以上を合格ラインとしている。尚、塩化ビニル(PVC)の判定は4級である。
【0069】
実施例2〜7
実施例2〜7ではTPUパウダ−Bを用いた以外は実施例1と同様に配合を行い熱可塑性ポリウレタン粉体組成物を作製し、スラッシュ成形したものをそれぞれ実施例2〜7とした。表皮の評価を行った結果を表1に示す。
【0070】
比較例1
まず、着色工程として、TPUパウダーAに、表2に示す添加量で、無機顔料と可塑剤を添加し、ヘンシェルミキサーで約5分攪拌して着色を行い、粉体性改良剤として平均一次粒経が0.3μmの球状ポリメチルメタクリレ−ト樹脂を添加してスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物を作製し、スラッシュ成形したものを比較例1とした。表皮の評価を行った結果を表2に示す。
【0071】
比較例2〜3
まず、着色工程として、TPUパウダーBに、表2に示す添加量で、無機顔料と可塑剤を添加し、ヘンシェルミキサーで約5分攪拌して着色を行い、粉体性改良剤として平均一次粒経が0.3μmの球状ポリメチルメタクリレ−ト樹脂を添加して熱可塑性ポリウレタン粉体組成物を作製し、スラッシュ成形したものをそれぞれ比較例2〜3とした。表皮の評価を行った結果を表2に示す。
【0072】
比較例4〜7
まず、着色工程として、TPUパウダーBに、無機顔料と可塑剤を添加し、ヘンシェルミキサーで約5分攪拌して着色を行った。添加量は表2に示す。
その後、添加工程として、表2に示した添加量で、ブロックイソシアネートとしてHDIの3量体のイソシアネートにブロック化剤のε−カプロラクタム付加させた化合物(B‐3HDI)もしくは常温で固体のエポキシ化合物と、可塑剤、25℃における粘度が300cStのポリジメチルシロキサンを混合し、均一に分散させた後、上記で着色したTPUパウダ−Aに添加し、ヘンシェルミキサ−で約10分攪拌して吸収させた。粉体性改良剤として平均一次粒経が0.3μmの球状ポリメチルメタクリレ−ト樹脂を添加してスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物とし、スラッシュ成形したものをそれぞれ比較例4〜7とした。表皮の評価を行った結果を表2に示す。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
比較例1〜3の結果から、顔料のみを添加した粉体物は非常に融着性が悪く、引張物性も測定できなかった。また、色落ち試験も非常に悪い結果であった。これは、顔料がTPU粉体物の粒子間に存在するため、融着を阻害し、また表面にも多いため、色落ち試験が悪い結果となっていた。
【0076】
比較例4〜7の結果として、ブロックイソシアネートを添加した場合(比較例4〜5)、合格域ではないが融着性,引張物性が若干改善されており、耐摩耗・摩擦性も改善傾向であった。また、色落ち性は若干改善傾向が見られ、ブロックイソシアネートが顔料を取り込んでいる傾向が見られる。さらに、熱老化後の引張物性、特に120℃雰囲気下では物性が向上しており、架橋が熱老化で更に促進していることが伺える。
【0077】
エポキシ化合物を添加した場合(比較例6〜7)、引張物性についてはブロックイソシアネート添加配合より若干劣っている結果であった。しかし、合格域ではないが融着性,色落ち性,耐摩耗・摩擦性はブロックイソシアネート添加配合より改善傾向がみられた。この結果、エポキシ化合物が顔料を取り込み皮膜を形成している傾向があることが明らかである。
【0078】
実施例1〜7の結果、ブロックイソシアネートとエポキシ化合物を添加した場合、融着性,色落ち性に関して非常に効果があり、4級以上の合格域であった。また、引張物性や耐摩耗・摩擦性も良好な結果となっていた。
【0079】
これは、常温で固体であるエポキシ化合物が顔料を取り込んで完全に皮膜を形成し、かつ成形時にブロックイソシアネートと架橋もされ強固な皮膜となっていることが伺える。また、ブロックイソシアネートとエポキシ化合物の添加量が増加するとより良好な結果となっており、皮膜の厚みが増加し架橋具合がさらに促進したためだと思われる。
【0080】
【発明の効果】
以上のように本願の各請求項記載の発明は、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物及び表皮体に係り、詳しくは数平均分子量が10,000〜70.000の熱可塑性であるポリウレタンパウダーに顔料とブロックイソシアネ−トとエポキシ化合物を添加付着することによって、成形時はスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物や粉体の溶融流動性がよく融着性が良好で、シ−ト成形性に優れた特性を有し、スラッシュ成形の加熱時に架橋することによって、表皮体は色落ち性に優れ、高温特性、耐摩耗性、耐摩擦性にも優れた特性を有する効果がある。
Claims (7)
- スラッシュ成形に用いる熱可塑性ウレタン粉体組成物であり、
(1)数平均分子量が500〜10,000の高分子量ジオ−ル、ジイソシアネ−ト、鎖延長剤を反応させて得られる数平均分子量10,000〜70,000でかつ一次平均粒径1.00mm以下の熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に、
(2)無機顔料もしくは有機顔料を0.1〜5.0質量部、
(3)融点が5℃以下であり、120℃以下ではイソシアネート基の活性を持たないが、120℃以上の温度でイソシアネートを生成するブロックイソシアネート0.05〜10.0質量部、
(4)数平均分子量が200〜2,000でかつ常温で固体であるエポキシ化合物を0.01〜5.00質量部、
を付着させたことを特徴とするスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物。 - 熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に対して、更に可塑剤を2.0〜30.0質量部配合した請求項1記載のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物。
- 熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に対して、更に25℃における粘度が100cst以上のポリジメチルシロキサンを0.01〜3.0質量部配合した請求項1または2記載のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物。
- 熱可塑性ポリウレタンパウダー100質量部に対して、更に粉体性改良剤として二次平均粒子径が5μm以下のシリカあるいは一次平均粒子径が1.0μm以下の球状有機ポリマ−を、0.01〜3.0質量部配合した請求項1〜3の何れかに記載のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物。
- 熱可塑性ポリウレタンパウダーが塊状あるいはペレット状の熱可塑性ポリウレタンを常温もしくは冷凍粉砕し、最大1.00mmの篩を通過した粒径物にしたものである請求項1〜4の何れかに記載のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物。
- 熱可塑性ポリウレタンパウダーが塊状あるいはペレット状の熱可塑性ポリウレタンを有機媒体中あるいは水中に分散させた状態で反応を行い、分離乾燥して得られる球換算平均粒径が1.00mm以下の粒径物にしたものである請求項1〜4の何れかに記載のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物。
- 請求項1〜6の何れかに記載のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン粉体組成物を用いてスラッシュ成形により得られたことを特徴とする表皮体。
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JP2006233097A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Inoac Corp | パウダースラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン材料 |
US7868065B2 (en) | 2006-01-25 | 2011-01-11 | Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd | Production process of colored resin powder |
-
2002
- 2002-08-09 JP JP2002232297A patent/JP2004067954A/ja not_active Ceased
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