JP3942574B2 - ポリウレタン樹脂系スラッシュ成形用材料 - Google Patents

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Description

本発明はスラッシュ成形用材料、特に自動車内装用に有用なスラッシュ成形用材料に関する。
従来、芯地との接着性、耐水洗濯性、及び耐ドライクリーニング性を改良するために、熱機械分析針入方式による軟化開始温度と軟化終了温度の差、及び軟化開始温度を特定の範囲にした熱可塑性ポリウレタン樹脂からなるホットメルト接着剤が提案されており、これをスラッシュ成形用材料にも用いられる旨述べられている。(例えば特許文献1参照)
しかし、スラッシュ成形用材料、特に自動車内装に好適に適用できる材料としてはスラッシュ成形時の溶融性に優れ、耐熱性、外観に優れた成形体が得られること、耐摩耗性に優れていること等の条件を満たすことが望ましく、ポリウレタン系材料に着目した場合、これら特性を満足するスラッシュ成形用材料は未だ知られていない。
特開平10−259369号公報
耐摩耗性に優れたスラッシュ成形用材料を得ようと、熱可塑性ポリウレタン樹脂中の芳香環含量及びウレア基含量を特定の範囲に設計すれば、スラッシュ成形時の溶融性が悪くなり外観、強度等に優れた成形体が得られない問題点があった。
本発明は、スラッシュ成形時の溶融性を改良し、かつ、耐摩耗性に優れたスラッシュ成形用材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)からなり、前記(A)の熱機械分析針入方式による軟化開始温度と軟化終了温度(以下それぞれSTi及びSTeと略記)の差(以下ΔSTと略記)が0〜30℃であり、かつ軟化開始温度が135〜200℃であって、前記(A)が、対称構造を有するジイソシアネート(a1)と、対称構造を有する低分子ジアミン(a21)と非対称構造を有する低分子ジアミン(a22)との混合物である低分子ジアミン混合物(a2)、必要により低分子ジオール(a3)とから構成される数平均分子量が200〜2000のハードセグメント(A1)と、数平均分子量が500〜5000の高分子ジオール(a4)からなるソフトセグメント(A2)とを有するポリウレタン樹脂であり、(A)中のハードセグメントの含有量が5〜50重量%であり、(A)中の芳香環含量が35重量%以下であり、芳香環含量とウレア基含量とが以下の関係式(i):
−0.1x+4.0≦y≦−0.1x+7.0 (i)
[式中、xは(A)中の芳香環含量(重量%)、yは(A)中のウレア基含量(重量%)を表す。]
を満たすことを特徴とするスラッシュ成形用材料;
熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)からなり、前記(A)の熱機械分析針入方式によるΔSTが0〜30℃であり、かつSTiが135〜200℃であって、前記(A)が、対称構造を有するジイソシアネート(a1)と、対称構造を有する低分子ジアミン(a21)と非対称構造を有する低分子ジアミン(a22)との混合物である低分子ジアミン混合物(a2)、必要により低分子ジオール(a3)とから構成される数平均分子量が200〜2000のハードセグメント(A1)と、数平均分子量が500〜5000の高分子ジオール(a4)からなるソフトセグメント(A2)とを有するポリウレタン樹脂であり、(A)中のハードセグメントの含有量が5〜50重量%であり、前記(a21)と前記(a22)とのモル比(a22)/(a21)と前記(A)中のウレア基含量とが以下の関係式(ii):
z+3.0≦y≦z+7.0 (ii)
[式中、yは(A)中のウレア基含量(重量%)、zは前記(a21)と前記(a22)とのモル比(a22)/(a21) を表し、0.10以上1.0以下である。]
を満たすことを特徴とするスラッシュ成形用材料;該成形用材料を加熱成形してなる成形体;該成形用材料を加熱成形してなる自動車内装用スラッシュ成形表皮;及び該成形表皮からなる自動車内装材である。
本発明のポリウレタン樹脂系スラッシュ成形用材料は下記の効果を有する。
1.耐摩耗性に優れる成形体を得ることができる。
2.熱溶融性に優れるので、色ムラが無く、外観の優れた成形体を得ることができる。
3.耐熱性に優れた成形体を得ることができる。
本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)としては、以下のようなポリウレタン樹脂(A01)を挙げることができる。
即ち、前記(A)の熱機械分析針入方式によるΔSTが0〜30℃であり、かつSTiが135〜200℃であって、前記(A)が、対称構造を有するジイソシアネート(a1)と、対称構造を有する低分子ジアミン(a21)と非対称構造を有する低分子ジアミン(a22)との混合物である低分子ジアミン混合物(a2)、必要により、低分子ジオール(a3)とから構成される数平均分子量が200〜2000のハードセグメント(A1)と、数平均分子量が500〜5000の高分子ジオール(a4)からなるソフトセグメント(A2)とを有するポリウレタン樹脂であり、該ポリウレタン樹脂中のハードセグメントの含有量が5〜50重量%であり、該ポリウレタン樹脂中の芳香環含量が35重量%以下であり、芳香環含量とウレア基含量とが以下の関係式(i)を満たすポリウレタン樹脂である。
−0.1x+4.0≦y≦−0.1x+7.0 (i)
式中、xはポリウレタン樹脂中の芳香環含量(重量%)、yはポリウレタン樹脂中のウレア基含量(重量%)を表す。
本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂(A01)は、STi(測定条件:昇温速度5℃/分、荷重5g、針直径0.5mm)が、135〜200℃、好ましくは145〜180℃、さらに好ましくは150〜170℃である。135℃未満では表皮の耐熱性が悪化し、200℃を超えると成形温度における熱溶融性が悪くなる。
また熱機械分析針入方式によるΔSTは、0〜30℃、好ましくは2〜27℃、さらに好ましくは3〜25℃である。30℃を超えると溶融性及び耐熱性の両立ができない。このような小さいΔSTの樹脂はシャープメルト性を有する。
上記熱機械分析針入方式は、例えば、斎藤安俊著「物質科学のための熱分析の基礎」[1990年共立出版発行]350頁や日本熱測定学会編「新熱分析の基礎と応用」[(株)リアライズ社発行]68頁に記載された方法であり、また、特開平10−259369号公報に記載された方法である。
本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂(A01)中の芳香環含量x(重量%)と、ポリウレタン樹脂中のウレア基含量y(重量%)には
−0.1x+4.0≦y≦−0.1x+7.0 (i)
関係があり、yは耐熱性の観点から−0.1x+4.0以上が必要であり、また、溶融性の観点から−0.1x+7.0以下である必要がある。
yとxは以下の(i−1)の関係にあるとき、ウレタン樹脂の耐摩耗性の観点からさらに好ましい。
−0.1x+4.5≦y≦−0.1x+7.0 (i−1)
前記(a21)と前記(a22)とのモル比(a22)/(a21)で表されるzは、溶融性の観点から0.10以上が好ましく、0.15以上がさらに好ましく、0.26以上が最も好ましく、耐熱性の観点から1.0以下が好ましく、0.80以下がさらに好ましく、0.70以下が最も好ましい。
ポリウレタン樹脂中の芳香環含量xは通常35重量%以下であり、30重量%以下が好ましい。xが35重量%を超えると、低温特性不良となる。
本明細書中、芳香環含量とは(A)中の芳香環部分の含量のことである。また、ウレア基含量とは(A)中の−NHCONH−基の含量のことである。
また、本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)は、以下のようなポリウレタン樹脂(A02)でもある。
即ち、前記(A)の熱機械分析針入方式によるΔSTが0〜30℃であり、かつSTiが135〜200℃であって、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)からなり、前記(A)の熱機械分析針入方式による軟化開始温度と軟化終了温度の差が0〜30℃であり、かつ軟化開始温度が135〜200℃であって、前記(A)が、対称構造を有するジイソシアネート(a1)と、対称構造を有する低分子ジアミン(a21)と非対称構造を有する低分子ジアミン(a22)との混合物である低分子ジアミン混合物(a2)、必要により低分子ジオール(a3)とから構成される数平均分子量が200〜2000のハードセグメント(A1)と、数平均分子量が500〜5000の高分子ジオール(a4)からなるソフトセグメント(A2)とを有するポリウレタン樹脂であり、(A)中のハードセグメントの含有量が5〜50重量%であり、前記(a21)と前記(a22)とのモル比(a22)/(a21)と前記(A)中のウレア基含量とが以下の関係式(ii)を満たすポリウレタン樹脂でもある。
z+3.0≦y≦z+7.0 (ii)
[式中、yは(A)中のウレア基含量(重量%)、zは前記(a21)と前記(a22)とのモル比(a22)/(a21) を表し、0.10以上1.0以下である。。]
熱可塑性ポリウレタン樹脂(A02)のSTiとΔSTについては、上記ポリウレタン樹脂(A01)と同じことが言える。
本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂(A02)中のモル比(a22)/(a21)zと、ポリウレタン樹脂中のウレア基含量y(重量%)には
z+3.0≦y≦z+7.0 (ii)
の関係があり、yが耐熱性の観点からz+3.0以上が必要となり、また、溶融性の観点からz+7.0以下が必要となる。
yとzは以下の(ii−1)の関係にあるとき、ウレタン樹脂の耐摩耗性の観点からさらに好ましい。
z+3.5≦y≦z+7.0 (ii−1)
zは0.10以上であり、0.15以上が好ましく、0.26以上がさらに好ましく、1.0以下であり、0.80以下が好ましく、0.70以下がさらに好ましい。zが0.10未満であると溶融性が良くなく、zが1.0を超えると耐熱性が良くない。
以下、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A01)と(A02)の共通事項について説明する。
本明細書中、対称構造を有するとは、化合物の平面化学構造式が2個のアミノ基又は2個の水酸基を含む線について、線対称構造を有することを意味する。以下、ハードセグメント(A1)を構成する上記対称構造を有するジイソシアネート(a1)、対称構造を有する低分子ジアミン(a21)、非対称構造を有する低分子ジアミン(a22)、低分子ジオール(a3)について説明する。
1.ジイソシアネート(a1)
ジイソシアネート(a1)としては、例えば、炭素数(NCO基中の炭素を除く。以下同様)2〜18の脂肪族ジイソシアネート、例えば1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(以下HDIともいう。)、1,8−オクタメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート等;炭素数4〜15の脂環式ジイソシアネート、例えば4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(以下水添MDIともいう。)、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート等;炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート、例えばp−キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等;炭素数6〜18の芳香族ジイソシアネート、例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等;及び炭素数3〜17のカーボネート系ジイソシアネート、例えばビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート等;及びこれらのジイソシアネートの対称構造を有する変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、ウレア基、ウレトジオン基、オキサゾリドン基含有対称構造の変性物等);ならびにこれらの2種以上の混合物等を挙げることができる。
これらのうち好ましいものは、1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートである。特に好ましくは水添MDI及びHDIであり、HDIが更に好ましい。
非対称構造のジイソシアネート(a1’)(例えば、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等)を上記(a1)と併用することもできる。(a1’)の使用量は溶融性の観点からモル比で(a1’)/(a1)が0.25以下が好ましい。
2−1.対称構造を有する低分子ジアミン(a21)
低分子ジアミン(a21)としては、例えば、炭素数2〜18の直鎖アルキレンジアミン、例えば1,2−エチレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン(以下HDAともいう)、1,8−オクタメチレンジアミン、1,12−ドデカメチレンジアミン等;炭素数4〜15の脂環式ジアミン、例えば4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン(以下水添MDAともいう)、シクロヘキサン−1,4−ジアミン等;炭素数8〜15の芳香脂肪族ジアミン、例えばp−キシリレンジアミン、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジアミン等;炭素数6〜18の芳香族ジアミン、例えば4,4’−ジアミノ−ジフェニルメタン等;炭素数3〜17のカーボネート系ジアミン、例えばビス(2−アミノエチル)カーボネート等;ポリオキシエチレンジアミン(数平均分子量500以下)等;ポリオキシテトラメチレンジアミン(数平均分子量500以下);及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
これらのうち好ましくは、炭素数2〜18の直鎖アルキレンジアミン、ビス(2−アミノエチル)カーボネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、シクロヘキサン−1,4−ジアミン、p−キシリレンジアミン、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジアミン及び4,4’−ジアミノ−ジフェニルメタンである。更に好ましくは1,2−エチレンジアミン、水添MDA及びHDAであり、HDAが特に好ましい。
上記(a1)と上記(a21)の組み合わせとしては、(a21)の残基(アミノ基を除いた残基)が、(a1)の残基(イソシアネート基を除いた残基)と同一構造を有するのが好ましい。例えば、HDIとHDA;ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネートとビス(2−アミノエチル)カーボネート;水添MDIと水添MDA;シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネートとシクロヘキサン−1,4−ジアミン;p−キシリレンジイソシアネートとp−キシリレンジアミン;α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートとα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジアミン;4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4’−ジアミノ−ジフェニルメタン等の組み合わせである。
2−2.非対称構造を有する低分子ジアミン(a22)
低分子ジアミン(a22)としては、例えば、炭素数2〜18の脂肪族ジアミン、例えば、トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン等;炭素数4〜15の脂環式ジアミン、例えば、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、メンセンジアミン[1−(アミノジメチルメチル)−4−アミノ−4−メチル−シクロヘキサン]等;炭素数8〜15の芳香脂肪族ジアミン、例えば、m−キシレンジアミン等;ポリオキシプロピレンジアミン(数平均分子量500以下)等;及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
上記(a21)及び(a22)はケチミンの形で使用してもよい。ケチミンとしては、例えば、ジアミンと炭素数3〜6のケトン類[アセトン、メチルエチルケトン(以下MEKともいう)、メチルイソブチルケトン等]とを反応させてなるケチミンが挙げられる。
3.低分子ジオール(a3)
低分子ジオール(a3)としては、例えば、500未満の数平均分子量を有するジオールが挙げられる。
上記低分子ジオールの具体例としては、例えば、炭素数2〜18の脂肪族ジオール類[直鎖ジオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール(以下、BGともいう)、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等)、分岐鎖を有するジオール(プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール(以下、MPDともいう。)、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−もしくは2,3−ブタンジオール等)等];炭素数3〜18の環状基を有するジオール類[例えば、特公昭45−1474号公報記載のもの;炭素数3〜30の脂肪族環状基含有ジオール(1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、水添ビスフェノールA等);炭素数6〜15の芳香族環状基含有ジオール((m−、及びp−)キシリレングリコール);ピロカテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF及びジヒドロキシナフタレンからなる群より選ばれる少なくとも1種のもののアルキレンオキサイド(AO)付加物(付加モル数2〜6);上記ジオールのAO付加物(付加モル数1〜6)]及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
上記AOとしては、例えば、エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、1,2−、1,3−、1,4及び2,3−ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、炭素数5〜10またはそれ以上のα−オレフンオキサイド、エピクロルヒドリン及びこれらの2種以上の混合物(ブロックまたはランダム付加)が挙げられる。
上記低分子ジオール(a3)のうちで、例えば、500未満の数平均分子量を有する対称構造のジオール(a3’)、例えば下記一般式(1)、(2)及び(3)で示されるもの[以下、各(a3’1)、(a3’2)、(a3’3)とする。]、上記(a3’1)のEOまたはテトラヒドロフラン(以下THFともいう)付加物(a3’4)、及び側鎖を有するグリコール(a3’5)等;ならびにこれらの2種以上を併用したものが好ましい。これらのうち、(a3’1)、(a3’2)、(a3’3)がさらに好ましい。
HO(CH)m−(Q)p−(CH)mOH (1)
H(OCHCH)nO−Q−O(CHCHO)nH (2)
H(OCHCHCHCH)kO−Q−O(CHCHCHCHO)kH (3)
式(1)中、Qはメチレン基、1,4−シクロヘキシレン基または1,4−フェニレン基を表し、pは0または1、mは0または1〜6の整数である(ただし、pが0の場合又はQが1,4−フェニレン基の場合はmは1〜6である。)。式(2)及び(3)中、Qはビスフェノール類の残基又は1,4−フェニレン基を示す。nは1〜3の整数を表す。式(3)中、kは1または2である。ただし、Qがビスフェノール類の残基の場合、kは1である。
ビスフェノール類としては、下記一般式(4)で示される基が挙げられる。
Figure 0003942574
式中、Zは直接結合、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数2〜6のアルキリデン基、シクロアルキリデン基、アリールアルキリデン基、O、SO、SO、CO、S、CF、C(CF又はNHを示す。
上記(a3’1)としては、例えば、炭素数2〜18の直鎖アルキレンジオール、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール(以下HGともいう)、1,8−オクタンジオール、1,12−ドデカンジオール;炭素数4〜15の脂環式ジオール、例えば1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−シクロヘキサンジオール;炭素数8〜15の芳香脂肪族ジオール、例えばp−キシリレングリコール等が挙げられる。
上記(a3’2)としては、例えば、ハイドロキノンのEO(2〜6モル)付加物、ビスフェノールAのEO(2〜6モル)付加物、ビスフェノールFのEO(2〜6モル)付加物及びビスフェノールSのEO(2〜6モル)付加物等が挙げられる。
上記(a3’3)としては、例えば、ハイドロキノンのTHF(2〜4モル)付加物、ビスフェノールAのTHF(2〜4モル)付加物、ビスフェノールFのTHF(2〜4モル)付加物及びビスフェノールSのTHF(2〜4モル)付加物等が挙げられる。
上記(a3’4)としては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等が挙げられる。
上記(a3’5)としては、例えば、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
上記(a3’)として好ましいものは、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン及び1,4−シクロヘキサンジオールであり、特に好ましいものは1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール及び1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンである。
上記(a3)[(a3’)を含むものとする。]は、必要に応じて使用することができる。(a3)を併用する場合、そのモル比は(a3)/(a1)=0〜0.5、特に0.01〜0.25が好ましい。
本発明において、上記(a1)、上記(a2)及び/または上記(a3)から構成されるハードセグメント(A1)の数平均分子量(以下Mnと略記)は、200〜2000、好ましくは250〜1000である。
上記(A1)のMnが200未満であるとシャープメルト性が無くなる。2000を超えると軟化開始温度が高くなりすぎる。
ハードセグメント(A1)のMnは、下記計算式(iii)から求めることができる。
[(a1)の重量+(a2)の重量+(a3)の重量]/
[(a1)のモル数−(a2)のモル数−(a3)のモル数] (iii)
また上記(A)中のハードセグメント(A1)[(a1)+(a2)+(a3)の合計]の含有量は、5〜50重量%である。好ましくは8〜40重量%、特に好ましくは10〜30重量%である。
5重量%未満であると表皮の耐熱性が悪くなり、50重量%を超えると軟化開始温度が高くなりすぎる。
以下、ソフトセグメント(A2)を構成する高分子ジオール(a4)を説明する。
4.高分子ジオール(a4)
高分子ジオール(a4)のMnは、500〜5000であり、好ましくは700〜3,000である。好ましくは重量平均分子量(以下Mwと略記)/Mnの比が1.0〜3.0、特に好ましくは1.0〜2.0の比を有する。
Mnが500未満では、風合いが悪く、軟化開始温度が低くなりすぎ、5000を越えるとシャープメルト性が無くなる。ソフトセグメントの分子量はこれを構成する高分子ジオール(a4)の分子量に等しい。
上記(a4)のMw及びMnは、溶媒としてテトラヒドロフランを用いるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと略記)法で測定される。
上記(a4)としては、例えば、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリシロキサングリコール、ポリブタジエングリコール、アクリルジオール、ポリマージオール(高分子量のジオール中でビニル単量体を重合してなるジオール)及びこれら2種以上の混合物等が挙げられる。これらのうち好ましくは、ポリエーテルジオール及びポリエステルジオールである。以下説明する。
ポリエーテルジオール
ポリエーテルジオールとしては、例えば、2個の活性水素原子を有する化合物(2価アルコール、2価フェノール、1級モノアミン等)にアルキレンオキサイドが付加した構造の化合物及びそれらの混合物等が挙げられる。
上記2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−及び1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のアルキレングリコール、環状基を有するジオール(例えば、特公昭45−1474号公報に記載のもの)等が挙げられる。また、2価フェノールとしてはピロガロール、ハイドロキノン、フロログルシン等の単環多価フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF等のビスフェノール類等が挙げられる。
上記2個の活性水素原子を有する化合物として好ましいものは2価アルコール、特に1,4−ブタンジオールである。
AOとしては、例えば、炭素数2〜8のAO及び置換AO、例えばEO、PO、1,2−、1,3−、及び2,3−ブチレンオキサイド、THF、スチレンオキサイド及びこれらの2種以上の併用(ブロックまたはランダム付加)等が挙げられる。これらのうち好ましいものはPO単独及びEOとPOの併用である。
ポリエステルジオール
ポリエステルジオールとしては、例えば、(1)縮合ポリエステルジオール、(2)ポリラクトンジオール、(3)ポリカーボネートジオール、及びこれらの2種以上の併用が挙げられる。
上記(1)は例えばジオール(低分子ジオール及び/又はポリエーテルジオール等)の1種以上とジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体[低級アルキル(炭素数1〜4)エステル、酸無水物、ハライド(クロライド等)等]との縮合重合、又は、ジオールとジカルボン酸無水物及びAOとの反応により製造することができる。
上記(2)は上記ジオールの1種以上を開始剤としてラクトンを開環重合して得られる。
上記(3)は上記ジオールとアルキレンカーボネート(エチレンカーボネート)との反応により製造することができる。
上記(1)、(2)及び(3)のための原料ジオールのうち低分子ジオールとしては、例えば、脂肪族低分子ジオール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等);環状基を有する低分子ジオール類[例えば特公昭45−1474号公報に記載のもの:1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、m−またはp−キシリレングリコール等];ビスフェノール類のアルキレンオキサイド低モル付加物(数平均分子量500未満);及びこれらの2種以上の併用等を挙げることができ、ポリエーテルジオールとしては、例えば、先に説明したポリエーテルジオールの1種以上等を挙げることができる。好ましいのは1,4−ブタンジオール及び1,6−ヘキサンジオールである。
上記(1)のための原料ジカルボン酸としては、例えば、炭素数2〜10の脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸等)、炭素数8〜12の芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸等)及びこれらの2種以上の併用等が挙げられる。
上記(1)の好ましい例としては、例えば、ポリブチレンアジペートジオール及びポリヘキサメチレンイソフタレートジオール(以下、それぞれPBA及びPHIPと略記)ならびにこれらの併用等を挙げることができる。
上記(2)のための原料ラクトンとしては、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン及びこれらの2種以上の併用等が挙げられる。
本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)のMnは、樹脂強度の観点から4000以上が好ましく、STiの観点から40000以下が好ましい。さらに好ましくは8000〜25000である。
Mnは、溶媒にN,N−ジメチルフォルムアミド(以下DMFと略記)を用いるGPC法で測定される。
上記(A)は上記(a1)と活性水素含有成分[上記(a2)必要により上記(a3)、及び上記(a4)及び必要により重合停止剤(a5)]を一段で反応させるワンショット法;ジオール[上記(a4)及び必要により上記(a3)]ならびに必要により上記(a5)と過剰の上記(a1)を反応させてNCO末端ウレタンプレポリマー(以下Upと略記)を形成し、Upと残りの活性水素含有成分[上記(a2)必要により上記(a3)、及び必要により上記(a5)]を反応させるプレポリマー法のいずれで製造してもよい。好ましいのはプレポリマー法である。
上記(A)は粉体として得ることが好ましい。上記(A)の粉体を得る方法としては、(1)上記方法で得られたブロック状またはペレット状の上記(A)を冷凍粉砕法、氷結粉砕法等の方法で粉砕し、上記(A)の粉体を得る方法;(2)無溶剤下または溶剤の存在下で上記(a4)及び必要により上記(a3)及び/又は上記(a5)と過剰の上記(a1)を反応させて得られたUpを、分散安定剤を含む水中に高速撹拌機を用いて分散し、水及び上記(a2)と必要により上記(a5)とを反応させる方法;(3)無溶剤下または溶剤の存在下で(2)と同様にして得られたUpを、分散安定剤を含む非水系分散媒(ヘキサン、ヘプタン等)中に分散し、上記(a2)と必要により上記(a5)を反応させる方法等が挙げられる。これら(1)〜(3)の方法において、上記(a5)はプレポリマー製造時、又はウレタン樹脂製造時のいずれの時に添加してもよい。これらの方法のうち特に好ましい製造方法は(2)の方法である。
上記(2)及び(3)の方法において、Up、上記(a2)及び必要により上記(a5)の混合体(M)100重量部に対する、分散安定剤と水又は非水系分散媒とからなる分散安定剤液の量は、上記(M)の分散状態、得られる樹脂粉末の粒度の観点から50重量部以上が好ましく、さらに好ましくは100〜1000重量部である。また必要により混合体(M)を低粘度化するために加温(例えば40〜100℃)してもよく、また、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、塩素系溶剤、芳香族溶剤等のイソシアネートに不活性な有機溶剤を添加してもよい。高速分散機の回転数は好ましくは少なくとも1000rpm、さらに好ましくは3000〜10000rpmである。
この場合において上記(a2)及び必要により上記(a5)は、Upを水中に分散させた後に添加してもよく、またUpの分散直前に添加してもよいが、反応がより均一に行われる点で後者の方が好ましい。
上記(a5)としては、例えば、炭素数1〜12の1価のアルコール(メタノール、エタノール、n−ブタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、セロソルブ、フェノールのアルキレンオキサイド付加物等)及び炭素数1〜12のモノアミン[ジエチルアミン、ジブチルアミン(以下DBAと略記)、ジエタノールアミン等]等が挙げられ、これらのうち1価のアルコールが好ましく、n−オクタノール、2−エチルヘキサノールが特に好ましい。
ウレタン化反応において、必要により公知の触媒を使用できる。該触媒の具体例としては、例えば、有機金属化合物[スズ系触媒、例えば、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、スタナスオクテート等;鉛系触媒、例えば、オクテン酸鉛等];アミン類[トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジアザビシクロウンデセン(サンアプロ(株)製,DBU)等];及びこれらの2種以上の併用等が挙げられる。触媒の使用量は特に限定はないが上記(A)100重量部当り、0.001〜0.05重量部が好ましい。
また、ウレタン化反応において、必要により公知の溶剤(THF、DMF、トルエン、MEK等)を使用できる。
本発明の成形用材料は、上記(A)のみでもよく、可塑剤(B)を更に含んでいてもよく、また、必要により上記(A)に、又は上記(A)及び上記(B)に、更に添加剤(C)を含んでいてもよい。
上記(B)としては、例えば、リン酸エステル;ポリ(重合度3〜10)アルキレン(炭素数2〜3)グリコールの芳香族モノカルボン酸ジエステル;フタル酸エステル[フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチルベンジル、フタル酸ジイソデシル等];脂肪族ジカルボン酸エステル[アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸−2−エチルヘキシル等];トリメリット酸エステル[トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリオクチル等];及び脂肪酸エステル[オレイン酸ブチル等];ならびにこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
上記(B)として好ましいものは、耐吸湿性の観点からリン酸エステルであり、特に下記一般式(5)で示されるリン酸エステル(B1)であり、また、低温特性、特に低温でのエアバッグドアの開裂性の観点から、下記一般式(7)で示されるポリ(重合度3〜10)アルキレン(炭素数2〜3)グリコールの芳香族モノカルボン酸ジエステル(B2)である。
Figure 0003942574
式中、Rは、それぞれ独立に、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数1〜10の1価の炭化水素基であり、複数個のRは同一でも異なっていてもよい。R’はハロゲンで置換されていてもよい炭素数2〜15の2価の有機基を表し、qは1〜6の整数を表す。
Rとしては、例えば、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基(メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基等)、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい芳香族炭化水素基(フェニル基、キシレニル基、クレジル基、エチルベンジル基、ブチルベンジル基等)及びこれらのハロゲン置換された基等が挙げられる。好ましくはフェニル基、アルキルフェニル基、又はハロゲン置換フェニル基である。
R’としては、例えば、炭素数2〜15の2価の脂肪族炭化水素基(エチレン基、プロピレン基、n−ブチレン基、t−ブチレン基、ヘキシレン基等)、炭素数6〜15の硫黄又は酸素原子を含んでもよい2価の芳香族炭化水素基[フェニレン基、ビフェニレン基、−Ph−CH−Ph−、−Ph−C(CH−Ph−、−Ph−SO−Ph−(Phはフェニレン基を示す)、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等)の水酸基を除いた残基等]及びこれらのハロゲン置換された基等が挙げられる。
好ましいのは、炭素数6〜15の硫黄又は酸素原子を含んでもよい2価の芳香族炭化水素基である。
上記(B1)として例示したもののうち、特に好ましいものは一般式(5)におけるRがフェニル基、アルキルフェニル基、又はハロゲン置換フェニル基であり、R’が下記一般式(6)である可塑剤である。
−Ph’−(A−Ph’)p− (6)
式中、Ph’は1,4−フェニレン基、pは0又は1,Aは直接結合、メチレン基、イソプロピリデン基又はSOを表す。
上記(B2)としては、下記一般式(7)で示されるものが挙げられる。
Figure 0003942574
式中、R及びRは同一または異なる芳香族モノカルボン酸残基、Xは炭素数2〜4のアルキレン基を表し、nは1〜10の整数を表す。
及びRとしては、例えば、炭素数1〜10のアルキル基及び/またはハロゲン(Cl、Br等)で核置換(置換度1〜3)されていてもよい芳香族炭化水素基(フェニル基、トルイル基、キシレニル基、4−ブチルフェニル基、2,4−ジブチルフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、ノニルフェニル基等)が挙げられる。
また、Xとしては、例えば、炭素数2〜4の直鎖または分岐のアルキレン基(エチレン基、1,2−及び1,3−プロピレン基、1,2−、2,3−、1,3−、1,4−ブチレン基等)及びこれらのハロゲン置換された基(1−クロロメチルエチレン基、1−ブロモメチルエチレン基等)が挙げられる。
上記(B2)の具体例としては、ポリエチレングリコール(重合度3〜10)ジ安息香酸エステル、ポリプロピレングリコール(重合度3〜10)ジ安息香酸エステル等が挙げられる。
上記(B1)及び(B2)はそれぞれ単独で、あるいは併用で、あるいはこれら以外の上記の他の可塑剤の1種以上と併用して用いられる。併用する場合は、特に上記(B1)の場合は耐吸湿性の観点から、上記(B2)の場合は低温特性、特に低温でのエアバッグドアの開裂性の観点から、上記(B)中の上記(B1)又は(B2)の含有量が50重量%以上、特に70重量%以上であることが望ましい。
本発明のスラッシュ成形用材料において、上記(B)の配合割合は、上記(A)100重量部に対して80重量部以下が好ましく、より好ましくは2〜70重量部、更に好ましくは5〜50重量部である。上記(B)は成形時の溶融粘度の観点から2重量部以上がより好ましく、経時的なブリードアウトの観点から80重量部以下が好ましい。
添加剤(C)としては、例えば、顔料、安定剤及びその他の添加剤が挙げられる。
顔料としては特に限定されず、例えば、公知の有機顔料及び/または無機顔料を使用することができ、上記(A)100重量部に対して、0〜5重量部配合することが好ましい。
有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、銅フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げられ、無機系顔料としては、例えば、クロム酸塩、フェロシアン化合物、金属酸化物、硫化セレン化合物、金属塩類(硫酸塩、珪酸塩、炭酸塩、燐酸塩等)、金属粉末、カーボンブラック等が挙げられる。
安定剤としては特に限定されず、例えば、公知の酸化防止剤及び/または紫外線吸収剤を使用することができ、上記(A)100重量部に対して、0〜5重量部配合することが好ましい。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系[2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール等];ビスフェノール系[2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等];リン系[トリフェニルフォスファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト等]等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系[2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等];ベンゾトリアゾール系[2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等]、サリチル酸系[フェニルサリシレート等];ヒンダードアミン系[ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等]等が挙げられる。
その他の添加剤としては、例えば、ブロッキング防止剤、離型剤及び難燃剤等が挙げられる。
ブロッキング防止剤としては特に限定されず、公知の無機系ブロッキング防止剤、有機系ブロッキング防止剤を使用することができる。無機系ブロッキング防止剤としては、例えば、シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム等が挙げられ、有機系ブロッキング防止剤としては、例えば、粒子径10μm以下の熱硬化性樹脂(熱硬化性ポリウレタン樹脂、グアナミン系樹脂、エポキシ系樹脂等)及び粒子径10μm以下の熱可塑性樹脂(熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリ(メタ)アクリレート樹脂等)、マレイミド樹脂粉末等が挙げられる。
ブロッキング防止剤の配合量は上記(A)100重量部に対して、0〜2重量部が好ましい。
離型剤としては特に限定されず、公知の離型剤が使用でき、例えば、フッ素系離型剤(リン酸フルオロアルキルエステル等)、シリコン系離型剤(ジメチルポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサン、カルボキシル変性ジメチルポリシロキサン等)、脂肪酸エステル系離型剤(アルカン(炭素数11〜24)酸アルケニル(炭素数6〜24)エステル等)、リン酸エステル系離型剤(リン酸トリブチルエステル)等が挙げられる。離型剤の配合量は上記(A)100重量部に対し、0〜2重量部である。
難燃剤としては特に限定されず、公知の難燃剤、例えば、リン酸エステル系のもの、ハロゲン化水素系のもの等を使用することができる。
リン酸エステル系難燃剤としては、例えば、トリクレジルホスフェート(TCP)、トリス(β−クロロエチル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジブロムプロピル)ホスフェート、ブロモホスフェート等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素系難燃剤としては、例えば、塩素化パラフィン、四臭化エチレンが挙げられる。該ハロゲン化炭化水素系難燃剤は酸化アンチモン、ジンクボレート等との併用が好ましい。難燃剤の配合量は上記(A)100重量部あたり、0〜20重量部が好ましい。
上記(C)の合計の配合量は上記(A)100重量部に対して、0〜34重量部が好ましく、より好ましくは0.05〜20重量部である。
本発明のスラッシュ成形用材料の製造方法は特に限定されないが、上記(B)及び上記(C)を含有する場合は、例えば以下の方法が例示できる。
(1)上記(A)の粉体、上記(B)及び上記(C)を一括して混合装置で混合する方法。
(2)あらかじめ上記(B)及び上記(C)を混合しておき、これを上記(A)の粉体と混合する方法。
(3)上記(A)の粉体を製造する任意の段階であらかじめ上記(B)及び上記(C)の一部または全部を含有させておく方法。
これらのうち製造工程の簡略化の点から(2)の方法が好ましい。
本発明において、スラッシュ成形用材料の製造装置は特に限定されず、公知の粉体混合装置を使用することができる。
粉体混合装置としては、例えば、高速剪断混合装置〔へンシェルミキサー(登録商標)等〕、低速混合装置〔ナウタミキサー(登録商標)、プラネタリーミキサー等〕等が挙げられる。
本発明のスラッシュ成形用材料の体積平均粒径は、粉体流動性及びスラッシュ成形時に金型の細部まで粉が入り込むという観点から、100μm以上特に130μm以上が好ましく、成形表皮のピンホール発生の観点から、500μm以下特に200μm以下が好ましい。
また、粒径75μm以下の粒子の割合は、粉塵による作業環境、粉体流動性及びスラッシュ成形時に金型の細部まで粉が入り込むという観点から20重量%以下特に15重量%以下が好ましい。
本明細書中、体積平均粒子径は、レーザー式光散乱法で測定した篩い下50%の粒子径の値である。測定機器としては、例えばマイクロトラックHRA粒度分析計9320−X100(日機装株式会社製)を挙げることができる。
本発明の成形用材料をスラッシュ成形法で成形するには、例えば、パウダー状にした本発明の成形用材料が入ったボックスと200〜280℃に加熱した金型を共に揺動回転させ、パウダーを型内で溶融流動させた後冷却固化させ、表皮を製造する方法で好適に実施することができる。
本発明の成形用材料で成形された表皮の厚さは、0.5〜1.5mmが好ましい。該表皮は自動車内装材、例えばインストルメントパネル、ドアトリム等の表皮に好適に使用される。
以下、製造例、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の例において使用したポリオールIはMnが1000のPBA、ポリオールIIはMnが900のPHIP、ポリオールIIIはMnが2000のポリエチレンアジペート、安定剤Iはチバスペシャリティーケミカルズ(株)社製イルガノックス1010、酸化チタンは石原産業(株)製タイペークR−820、分散剤Iは三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8、ケチミンIはHDAのMEKケチミン、ケチミンIIは水添MDAのMEKケチミン、ケチミンIIIはイソホロンジアミンのMEKケチミン、分散機Iはヤマト科学(株)製ウルトラディスパーザー、可塑剤Iは大八化学(株)社製CR741[一般式(5)でRがフェニル基、qが1、R’が−Ph−イソプロピリデン−Ph−であるリン酸エステル]、可塑剤IIは三洋化成工業(株)社製 サンソフトEB300(ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル)、ブロッキング防止剤IはN−シクロヘキシルマレイミド及び2−ヒドロキシエチルメタアクリレートの共重合物である樹脂粉末(体積平均粒子径4μm、融点280℃)である。
製造例1〜7、比較製造例1〜3
表1に記載の処方(重量部。表中では部と表示)に従って、以下のようにして、Up(Up1〜Up10)の溶液を製造した。
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、ポリオール、低分子ジオール及び1−オクタノールを仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させた。続いて、ジイソシアネートを投入し、85℃で6時間反応させてNCO末端Upを形成した。次いで、Upを60℃に冷却した後、THF、安定剤及び酸化チタンを加えて、均一に混合して、Upの溶液を得た。それらのUp(溶液)のNCO含量(重量%。表中では%と表示)を併せて表1に示した。
Figure 0003942574
製造例8
ジアミンのMEKケチミン化物の製造
ジアミンと過剰のMEK(ジアミンに対して4倍モル量)を80℃で24時間還流させながら生成水を系外に除去した。その後減圧にて未反応のMEKを除去してMEKケチミン化物であるケチミンI〜IIIを得た。
製造例9〜15及び比較製造例4〜6
反応容器に、表2に記載の配合(重量部。表中では部と表示)でUp及びケチミンを投入し、そこに1.3重量部の分散剤Iを溶解した水溶液340重量部を添加し、分散機Iを用いて9000rpmの回転数で1分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応さた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタン樹脂(F1〜F10)の粉末を製造した。
得られた樹脂の対称構造を有する低分子ジアミン(a21)と非対称構造を有する低分子ジアミン(a22)とのモル比、(a22)/(a21)[以下zと記す。]、Mn、STi(℃)、ΔST(℃)、ハードセグメント分子量(Mn)、ハードセグメント含量(計算値)(重量%)、ウレア基含量(重量%)、芳香環含量(重量%)及び体積平均粒径(μm)を表2に示した。
Figure 0003942574
実施例1〜3、5、6及び比較例1〜3
表3に記載の樹脂の粉末100重量部と15重量部の可塑剤Iをへンシェルミキサー内に投入し200rpmで1分間混合した。
混合後、80℃で2時間熟成した後40℃まで冷却し、1重量部のブロッキング防止剤Iを添加して、表3に記載の体積平均粒径(μm)及び粒子径が75μm以下の微粒子の含量(重量%)を有するスラッシュ成形用材料(S1〜S3、S5、S6、S8〜S10)を製造した。
実施例4及び7
表3に記載の樹脂の粉末100重量部と15重量部の可塑剤IIをへンシェルミキサー内に投入し200rpmで1分間混合した。
混合後、80℃で2時間熟成した後40℃まで冷却し、1重量部のブロッキング防止剤Iを添加して、表3に記載の体積平均粒径(μm)及び粒子径が75μm以下の微粒子の含量(重量%)を有するスラッシュ成形用材料(S4、S7)を製造した。
得られた材料について、レベリング時間(秒)を下記方法により測定した。
スミモールドFA[住鉱潤滑油(株)製]を吹きつけ250℃に加熱した金型に、スラッシュ成形用材料(S1〜S10)を、30秒間接触させ熱溶融後、室温中で1分間放置した後、水冷して成形シートを作成した。
得られた成形シートについて、溶融性、耐熱性及び耐摩耗性を下記方法により試験した。それらの結果を表3に示した。
Figure 0003942574
<物性測定>
(1)STi及びSTeの測定方法
熱可塑性ウレタン樹脂粉末を190℃で2分間プレス成形し膜厚800〜1200μmのフィルムを作成した。このフィルムを試料として、STi及びSTeは、熱機械分析装置「サーモフレックスTMA8140」及び「TAS100」(理学電機株式会社製)を使用し、熱機械分析針入方式(以下、TMAと記す)により求めた。TMAチャートにおいて、「JIS K7121−1987、P.5、図3、階段状変化」の方法に準じて、STiは補外ガラス転移開始温度(Tig、℃)と同じ方法で、STeは補外ガラス転移終了温度(Teg、℃)と同じ方法でそれぞれ求めた。(TMA測定条件:昇温速度5℃/分、荷重5g、針直径0.5mm。)ΔST=STe−STiである。
<性能評価>
溶融性、レベリング時間、耐熱性、及び耐摩耗性の評価は、下記方法により行った。
(1)溶融性
成形シートの金型面と、その裏面の溶融状態を目視で観察し、以下の5段階で評価した。
5級:金型面は完全溶融。裏面は均一に溶解し、平坦であり、光沢がある状態
4級:金型面は完全溶融。裏面は均一に溶解しているが、やや凹凸がある。
3級:金型面は完全溶融。裏面に一部パウダーの溶け残りが存在する状態。
2級:金型面の溶融不十分。裏面は溶け残りが多い。
1級:全く溶融せず。
(2)レベリング時間
190℃に加熱したホットプレートにスリ鋼板をのせ、その上に試料粉末10〜14mgをミクロスパチュラにとり落とす。落とす面積は4mm×8mmになるようにする。スリ鋼板に落とした試料粉末が完全に溶融して表面が光るようになるまでの時間(秒)を測定する。
(3)耐熱性
成形シートを、循環乾燥機中に、130℃で24時間放置し、その状態を以下の3段階で目視評価した。
◎:変化なし、○:シボは流れていないが、グロスアップする、×:シボ流れ、グロスアップ有り。
(4)耐摩耗性
成形シートの摩耗試験を平面摩擦試験機(型式:FR−T。スガ試験機(株)製)にて実施し、下記の5段階で評価した。
<試験条件>
摩耗子荷重:2500±10gf
往復回数:5回、往復速度:60±10回/分
摩耗面:綿金巾3号(4枚重ね)
5級:摩耗が全く認められないもの
4級:摩耗が僅かに認められるが目立たないもの
3級:摩耗が僅かではあるが、明らかに認められるもの
2級:摩耗がやや著しいもの
1級:摩耗がかなり著しいもの
本発明のスラッシュ成形用材料から得られる成形体及び自動車内装用スラッシュ成形表皮は、インストルメントパネル、ドアトリムをはじめ自動車の各種内装材として極めて有用である。また、表皮付きソファー等のインテリア家具等他の成形品への応用も可能である。

Claims (11)

  1. 熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)からなり、前記(A)の熱機械分析針入方式による軟化開始温度と軟化終了温度の差が0〜30℃であり、かつ軟化開始温度が135〜200℃であって、前記(A)が、対称構造を有するジイソシアネート(a1)と、対称構造を有する低分子ジアミン(a21)と非対称構造を有する低分子ジアミン(a22)との混合物である低分子ジアミン混合物(a2)とから構成される数平均分子量が200〜2000のハードセグメント(A1)と、数平均分子量が500〜5000の高分子ジオール(a4)からなるソフトセグメント(A2)とを有するポリウレタン樹脂であり、(A)中のハードセグメントの含有量が5〜50重量%であり、(A)中の芳香環含量が35重量%以下であり、芳香環含量とウレア基含量とが以下の関係式(i)を満たすことを特徴とするスラッシュ成形用材料。
    −0.1x+4.0≦y≦−0.1x+7.0 (i)
    [式中、xは(A)中の芳香環含量(重量%)、yは(A)中のウレア基含量(重量%)を表す。]
  2. 熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)からなり、前記(A)の熱機械分析針入方式による軟化開始温度と軟化終了温度の差が0〜30℃であり、かつ軟化開始温度が135〜200℃であって、前記(A)が、対称構造を有するジイソシアネート(a1)と、対称構造を有する低分子ジアミン(a21)と非対称構造を有する低分子ジアミン(a22)との混合物である低分子ジアミン混合物(a2)とから構成される数平均分子量が200〜2000のハードセグメント(A1)と、数平均分子量が500〜5000の高分子ジオール(a4)からなるソフトセグメント(A2)とを有するポリウレタン樹脂であり、(A)中のハードセグメントの含有量が5〜50重量%であり、前記(a21)と前記(a22)とのモル比(a22)/(a21)と前記(A)中のウレア基含量とが以下の関係式(ii)を満たすことを特徴とするスラッシュ成形用材料。
    z+3.0≦y≦z+7.0 (ii)
    [式中、yは(A)中のウレア基含量(重量%)、zは前記(a21)と前記(a22)とのモル比(a22)/(a21) を表し、0.10以上1.0以下である。]
  3. 前記(A1)が、対称構造を有するジイソシアネート(a1)と、対称構造を有する低分子ジアミン(a21)と非対称構造を有する低分子ジアミン(a22)との混合物である低分子ジアミン混合物(a2)と、さらに低分子ジオール(a3)とから構成される数平均分子量が200〜2000のハードセグメントである請求項1又は2記載の成形用材料。
  4. 前記(A1)が、対称構造を有するジイソシアネート(a1)と、低分子ジアミン混合物(a2)と、対称構造を有する低分子ジオール(a3’)とから構成される数平均分子量が200〜2000のハードセグメントである請求項3記載の成形用材料。
  5. 対称構造を有する低分子ジアミン(a21)と非対称構造を有する低分子ジアミン(a22)とのモル比(a22)/(a21)が0.26以上1.0以下である請求項1〜4のいずれか記載の成形用材料。
  6. 前記対称構造を有する低分子ジアミン(a21)が、炭素数2〜18の直鎖アルキレンジアミン、ビス(2−アミノエチル)カーボネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、シクロヘキサン−1,4−ジアミン、p−キシリレンジアミン、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジアミン及び4,4’−ジアミノ−ジフェニルメタンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれか記載の成形用材料。
  7. 前記非対称構造を有する低分子ジアミン(a22)がイソホロンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン,m−キシレンジアミン、メンセンジアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜6のいずれか記載の成形用材料。
  8. 前記(a1)が、1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜7のいずれか記載の成形用材料。
  9. 請求項1〜8のいずれか記載のスラッシュ成形用材料を加熱成形してなるスラッシュ成形体。
  10. 請求項1〜8のいずれか記載のスラッシュ成形用材料を加熱成形してなる自動車内装用スラッシュ成形表皮。
  11. 請求項10記載のスラッシュ成形表皮からなる自動車内装材。
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