JP2004067161A - プラズマディスプレイの梱包装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パネル及びこのパネルの背面側に配置されかつパネルに信号を印加して表示を行なう回路ブロックからなる表示ユニットを筐体内に収容して構成した平板形状のプラズマディスプレイ21と、このプラズマディスプレイ21を立てた状態で保持する梱包部材とを有し、前記梱包部材は、プラズマディスプレイ21の上下端部が嵌り込む凹部24aを有しかつプラズマディスプレイ21を上下から挟み込むように配置される緩衝材24からなる緩衝パッド22と、この緩衝パッド22をプラズマディスプレイ21を挟む方向に締付けるバンド25とで構成した。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大画面で、薄型、軽量のディスプレイ装置として知られているプラズマディスプレイの梱包装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このプラズマディスプレイでは、ガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で蛍光体を励起して発光させカラー表示を行っている。そして、ガラス基板上に隔壁によって区画された表示セルが設けられており、これに蛍光体層が形成されている構成を有する。
【0003】
このプラズマディスプレイには、大別して、駆動的にはAC型とDC型があり、放電形式では面放電型と対向放電型の2種類があるが、高精細化、大画面化及び製造の簡便性から、現状では、プラズマディスプレイの主流は、3電極構造の面放電型のもので、その構造は、一方のガラス基板上に平行に隣接した表示電極対を有し、もう一方のガラス基板上に表示電極と交差する方向に配列されたアドレス電極と、隔壁、蛍光体層を有するもので、比較的蛍光体層を厚くすることができ、蛍光体によるカラー表示に適している。
【0004】
このようなプラズマディスプレイは、液晶パネルに比べて高速の表示が可能であり、視野角が広いこと、大型化が容易であること、自発光型であるため表示品質が高いことなどの理由から、フラットパネルディスプレイの中で最近特に注目を集めており、多くの人が集まる場所での表示装置や家庭で大画面の映像を楽しむための表示装置として各種の用途に使用されている。
【0005】
まず、プラズマディスプレイにおけるプラズマディスプレイパネルの構造について図4を用いて説明する。図4に示すように、透明な前面側のガラス基板1上には、スキャン電極とサステイン電極とで対をなすストライプ状の表示電極2が複数列形成され、そしてその電極群を覆うように誘電体層3が形成され、その誘電体層3上には保護膜4が形成されている。
【0006】
また、前記前面側の基板1に対向配置される背面側のガラス基板5上には、スキャン電極及びサステイン電極の表示電極2と交差するように、オーバーコート層6で覆われた複数列のストライプ状のアドレス電極7が形成されている。このアドレス電極7間のオーバーコート層6上には、アドレス電極7と平行に複数の隔壁8が配置され、この隔壁8間の側面及びオーバーコート層6の表面に蛍光体層9が設けられている。
【0007】
これらのガラス基板1とガラス基板5とは、スキャン電極及びサステイン電極の表示電極2とアドレス電極7とがほぼ直交するように、微小な放電空間を挟んで対向配置されるとともに、周囲が封止され、そして前記放電空間には、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノンのうちの一種または混合ガスが放電ガスとして封入されている。また、放電空間は、隔壁8によって複数の区画に仕切ることにより、表示電極2とアドレス電極7との交点が位置する複数の放電セルが設けられ、その各放電セルには、赤色、緑色及び青色となるように蛍光体層9が一色ずつ順次配置されている。
【0008】
図5に上記で説明した構造のパネルを組み込んだプラズマディスプレイの全体構成の一例を示している。図において、ガラスパネル10を収容する筐体は、プラスチックもしくは金属製の前面枠11と金属製のバックカバー12とから構成され、前面枠11の開口部には光学フィルター及びパネル10の保護を兼ねたガラス等からなる前面カバー13が配置されている。また、この前面カバー13には電磁波の不要輻射を抑制するために、例えば銀蒸着が施されている。さらに、バックカバー12には、パネル10等で発生した熱を外部に放出するための複数の通気孔12aが設けられている。
【0009】
前記パネル10は、アルミニウム等からなるシャーシ部材14の前面に熱伝導シート15を介して接着することにより保持され、そしてシャーシ部材14の後面側には、パネル10を表示駆動させるための複数の回路ブロック16が取り付けられている。前記熱伝導シート15は、パネル10で発生した熱をシャーシ部材14に効率よく伝え、放熱を行なうためのものである。また、回路ブロック16はパネル10の表示駆動とその制御を行なうための電気回路を備えており、パネル10の縁部に引き出された電極引出部に、シャーシ部材14の四辺の縁部を越えて延びる複数のフレキシブル配線板(図示せず)によって電気的に接続されている。
【0010】
また、シャーシ部材14の後面には、回路ブロック16を取り付けたり、バックカバー12を固定するためのボス部14aがダイカスト等による一体成型により突設されている。なお、このシャーシ部材14は、アルミニウム平板に固定ピンを固定して構成してもよい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このようなプラズマディスプレイは、上下に発泡樹脂の緩衝パッドを配置したダンボール製の包装箱に覆われた梱包形態をとり、その内部の製品がどのようなものであるのかは箱を開梱しない限り流通過程での作業者には分かりにくい構造となっている。流通過程での作業者に荷扱いに関する注意喚起を行なうには、包装箱の目に付きやすいところに注意文や注意マークを印刷若しくはラベルとして貼り付けることで対応している。
【0012】
しかしながら、このような包装形体では内部の様子が見えないため、その流通過程において、想定されていない落下や衝撃が加わり、ガラス基板が破損するという現象が生じている。
【0013】
本発明はこのような現状に鑑みなされたもので、衝撃に弱いガラス基板を使用したプラズマディスプレイの流通過程において、作業者にガラス商品であることを一目で理解してもらい、その作業に対する注意喚起を促すことを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のプラズマディスプレイの梱包装置は、梱包部材は、プラズマディスプレイの上下端部、または左右両端部が嵌り込む凹部を有しかつプラズマディスプレイを上下または左右から挟み込むように配置される緩衝材からなる緩衝パッドと、この緩衝パッドをプラズマディスプレイを挟む方向に締付ける締結具とで構成したものである。
【0015】
この構成により、プラズマディスプレイの流通過程において、上下左右及び前後からの面に対する衝撃はパッドで受けることができ、しかも箱の内容物がガラスパネルでできたプラズマディスプレイで壊れやすいものであるということが直感的に作業者に理解させることができるため、注意喚起を促し、安全な流通作業が実施されることによって、ガラスで構成されるプラズマディスプレイの運搬時の破損を防ぐことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
すなわち、本発明の請求項1記載の発明は、パネル及びこのパネルの背面側に配置されかつパネルに信号を印加して表示を行なう回路ブロックからなる表示ユニットを筐体内に収容して構成した平板形状のプラズマディスプレイと、このプラズマディスプレイを立てた状態で保持する梱包部材とを有し、前記梱包部材は、プラズマディスプレイの上下端部、または左右両端部が嵌り込む凹部を有しかつプラズマディスプレイを上下または左右から挟み込むように配置される緩衝材からなる緩衝パッドと、この緩衝パッドをプラズマディスプレイを挟む方向に締付ける締結具とで構成したものである。
【0017】
以下、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイの梱包装置について、図1〜図3を用いて説明するが、本発明の実施の態様はこれに限定されるものではない。
【0018】
図1(a)、(b)に本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイの梱包装置を示しており、図1において、21は平板形状のプラズマディスプレイであり、上述したように、パネル及びこのパネルの背面側に配置されかつパネルに信号を印加して表示を行なう回路ブロックからなる表示ユニットを筐体内に収容して構成したものである。
【0019】
22はこのプラズマディスプレイ21を上下から挟み込むように配置される緩衝パッドであり、この緩衝パッド22は、上下対になった段ボール箱23に、プラズマディスプレイ21の上下端部が嵌り込む凹部24aを有する発泡樹脂もしくは同じ段ボールからなる緩衝材24を組込むことにより構成されている。この緩衝パッド22は、プラズマディスプレイ21を挟む方向に締付ける締結具としてのバンド25により固定され、これらの緩衝パッド22とバンド25により梱包部材が構成されている。
【0020】
このような構成とすることにより、流通過程においては上記の形態で輸送されるため、箱に覆われた従来の梱包形態とは異なり、明らかにその内容物はガラスで構成されたプラズマディスプレイで、壊れやすいものであるということが直感的に作業者に理解させることができる。
【0021】
図2に本発明の他の実施の形態を示しており、この実施の形態では、プラズマディスプレイ21の左右から挟み込むように緩衝パッド26を設けたもので、この緩衝パッド26は、左右対になった段ボール箱27に、プラズマディスプレイ21の左右両端部が嵌り込む凹部28aを有する発泡樹脂もしくは同じ段ボールからなる緩衝材28を組込むことにより構成されている。
【0022】
この実施の形態においては、図3に示すように、梱包したプラズマディスプレイ21を複数台積み上げた際に、段積みの下の梱包物には直接上の梱包物の重量がかかるが、この重量を下の梱包物の内容物であるプラズマディスプレイで受けること無く緩衝パッド26で受ける構造となるため、長期間の倉庫の保存等で積み重ねた状態のままであっても、梱包したプラズマディスプレイ21に対して、プラズマディスプレイの筐体に対するクリープ現象による変形等を防ぐことができる。
【0023】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によるプラズマディスプレイの梱包装置によれば、衝撃に弱いガラス基板を使用したプラズマディスプレイに流通過程において、作業者にガラス商品であることを一目で理解してもらい、その作業に対する注意喚起を促すという効果が得られると共に、安全な流通作業が実施されることによって、ガラスで構成されるプラズマディスプレを破損させること無く、運搬することができる。しかも、その梱包部材は、段ボール箱で全てを覆い尽くすような従来の包装材料に比べて包装部材を削減することができ、商品のコストダウンを図ると共に、環境にも貢献することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイの梱包装置において、梱包途中と梱包後の状態を示す斜視図
【図2】本発明の他の実施の形態によるプラズマディスプレイの梱包装置を示す斜視図
【図3】図2に示す梱包物を段積みした状態を示す斜視図
【図4】プラズマディスプレイのパネルの概略構成を示す斜視図
【図5】プラズマディスプレイの内部の配置構造を示す分解斜視図
【符号の説明】
21 プラズマディスプレイ
22、26 緩衝パッド
23、27 段ボール箱
24、28 緩衝材
24a、28a 凹部
25 バンド
Claims (1)
- パネル及びこのパネルの背面側に配置されかつパネルに信号を印加して表示を行なう回路ブロックからなる表示ユニットを筐体内に収容して構成した平板形状のプラズマディスプレイと、このプラズマディスプレイを立てた状態で保持する梱包部材とを有し、前記梱包部材は、プラズマディスプレイの上下端部、または左右両端部が嵌り込む凹部を有しかつプラズマディスプレイを上下または左右から挟み込むように配置される緩衝材からなる緩衝パッドと、この緩衝パッドをプラズマディスプレイを挟む方向に締付ける締結具とで構成したプラズマディスプレイの梱包装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002228867A JP2004067161A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | プラズマディスプレイの梱包装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002228867A JP2004067161A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | プラズマディスプレイの梱包装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004067161A true JP2004067161A (ja) | 2004-03-04 |
Family
ID=32015446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002228867A Pending JP2004067161A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | プラズマディスプレイの梱包装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004067161A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100708677B1 (ko) * | 2005-04-06 | 2007-04-17 | 삼성에스디아이 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 패널 모듈을 포장하기 위한 고정 수단및 이를 구비한 포장 장치 |
ITMI20081935A1 (it) * | 2008-11-03 | 2010-05-04 | Orsey Venture Llc | Intercapedine di imballaggio ritornabile, nonché contenitore ritornabile comprendente tale intercapedine |
CN109279090A (zh) * | 2017-07-21 | 2019-01-29 | 田海飞 | 一种用于平板电视包装的辅助设备和方法 |
KR20200035619A (ko) * | 2018-09-27 | 2020-04-06 | (주)케이엠씨에프에이 | 화상을 표시할 수 있는 제품의 자동 포장 장치 |
-
2002
- 2002-08-06 JP JP2002228867A patent/JP2004067161A/ja active Pending
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