JP2004067160A - プラズマディスプレイパネルの梱包装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】放電空間が形成されるように対向配置した基板に電極群を配置するとともに前記電極群に接続された端子取出し用のフレキシブル配線板17を配置したパネル10と、このパネル10を個々に梱包するための梱包部材とを有し、前記梱包部材は、前記パネル10のフレキシブル配線板17の位置決めを行うための位置決め部18aを有する板状の第1のトレイ18と、この第1のトレイ18にパネル10を挟むように重ね合わせることによりパネル10を保持する板状の第2のトレイ19と、この第1のトレイ18と第2のトレイ19を着脱自在に結合するための固定ジョイント20とで構成した。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大画面で、薄型、軽量のディスプレイ装置として知られているプラズマディスプレイ装置において、プラズマディスプレイパネル(以下パネルという)の梱包装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラズマディスプレイ装置は、視認性に優れた表示パネル(薄型表示デバイス)として注目されており、高精細化及び大画面化が進められている。
【0003】
このプラズマディスプレイ装置には、大別して、駆動的にはAC型とDC型があり、放電形式では面放電型と対向放電型の2種類があるが、高精細化、大画面化及び製造の簡便性から、現状では、AC型で面放電型のプラズマディスプレイ装置が主流を占めるようになってきている。
【0004】
このようなプラズマディスプレイ装置においては、透明な一対のガラス基板を間に放電空間が形成されるように対向配置するとともにガラス基板に電極群を配置したパネルと、このパネルを保持するシャーシ部材と、このシャーシ部材に取り付けられ前記パネルに信号を印加して表示を行う表示駆動回路ブロックとでパネルモジュールを構成し、このパネルモジュールを筐体で覆うことにより完成品としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなプラズマディスプレイ装置は、液晶表示装置やCRTなどの他の表示装置に比べて大画面を実現しやすく、また他の大型の表示装置に比べて鮮明な映像が得られるという特徴を有しており、このため多くの人が集まる場所での情報表示装置として、また家庭で迫力のある映像を楽しむことができる映像機器として脚光を集めている。
【0006】
一方、このプラズマディスプレイ装置は、大画面を実現しやすいという反面、パネルの主要構成部品であるガラス基板として、大きいガラス基板が必要となり、また複数の放電セルを選択的にプラズマ放電させることにより画像を表示することから、表示駆動時に多くの熱が発生してしまう。このため、プラズマディスプレイ装置においては、他の表示装置では考慮しなくてもよかった事項について、対策を検討することが要求されている。
【0007】
ところで、近年、この種のプラズマディスプレイ装置においては、パネルの製造に大規模な設備を準備する必要があることから、パネルを生産するメーカーよりパネルモジュールの状態で購入し、そのパネルモジュールにパネルモジュールに搭載されていない他の回路ブロックを組込むと共に、筐体内に入れてプラズマディスプレイ装置の完成品とすることが行われている。しかも、パネル単品ではなく、パネルにアルミニウムなどのシャーシを取付けた状態で輸送しており、シャーシにガラスが固定されているため、輸送等についても強度的にも何ら心配することはなかった。
【0008】
しかしながら、シャーシがないパネル単品の状態で輸送しようとすると、パネルはガラスで構成されているため、シャーシがない状態では強度的に非常に弱く、またパネルから引き出されたフレキシブル配線板をどのように梱包するかということが大きな課題であった。
【0009】
本発明はこのような課題に鑑みなされたもので、パネルの輸送時における破損を防ぐことができる梱包装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、梱包部材は、前記パネルのフレキシブル配線板の位置決めを行うための位置決め部を有する板状の第1のトレイと、この第1のトレイにパネルを挟むように重ね合わせることによりパネルを保持する板状の第2のトレイと、この第1のトレイと第2のトレイを着脱自在に結合するための固定ジョイントとで構成したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、放電空間が形成されるように対向配置した基板に電極群を配置するとともに前記電極群に接続された端子取出し用のフレキシブル配線板を配置したパネルと、このパネルを個々に梱包するための梱包部材とを有し、前記梱包部材は、前記パネルのフレキシブル配線板の位置決めを行うための位置決め部を有する板状の第1のトレイと、この第1のトレイにパネルを挟むように重ね合わせることによりパネルを保持する板状の第2のトレイと、この第1のトレイと第2のトレイを着脱自在に結合するための固定ジョイントとで構成したことを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1において、パネルを第1のトレイ上に位置決めして配置したものである。
【0013】
以下、本発明の一実施の形態について、図1〜図4を用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0014】
まず、プラズマディスプレイ装置について、図2〜図4を用いて説明する。図2にプラズマディスプレイ装置におけるパネルの構造を示している。図2に示すように、ガラス基板などの透明な前面側の基板1上には、スキャン電極とサステイン電極とで対をなすストライプ状の表示電極2が複数列形成され、そしてその電極群を覆うように誘電体層3が形成され、その誘電体層3上には保護膜4が形成されている。
【0015】
また、前記前面側の基板1に対向配置される背面側の基板5上には、スキャン電極及びサステイン電極の表示電極2と交差するように、オーバーコート層6で覆われた複数列のストライプ状のアドレス電極7が形成されている。このアドレス電極7間のオーバーコート層6上には、アドレス電極7と平行に複数の隔壁8が配置され、この隔壁8間の側面及びオーバーコート層6の表面に蛍光体層9が設けられている。
【0016】
これらの基板1と基板5とは、スキャン電極及びサステイン電極の表示電極2とアドレス電極7とがほぼ直交するように、微小な放電空間を挟んで対向配置されるとともに、周囲が封止され、そして前記放電空間には、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノンのうちの一種または混合ガスが放電ガスとして封入されている。また、放電空間は、隔壁8によって複数の区画に仕切ることにより、表示電極2とアドレス電極7との交点が位置する複数の放電セルが設けられ、その各放電セルには、赤色、緑色及び青色となるように蛍光体層9が一色ずつ順次配置されている。
【0017】
図3にこのプラズマディスプレイパネルの電極配列を示している。図3に示すようにスキャン電極及びサステイン電極とアドレス電極とは、M行×N列のマトリックス構成であり、行方向にはM行のスキャン電極SCN1〜SCNM及びサステイン電極SUS1〜SUSMが配列され、列方向にはN列のアドレス電極D1〜DNが配列されている。
【0018】
このような電極構成のプラズマディスプレイパネルにおいては、アドレス電極とスキャン電極の間に書き込みパルスを印加することにより、アドレス電極とスキャン電極の間でアドレス放電を行い、放電セルを選択した後、スキャン電極とサステイン電極との間に、交互に反転する周期的な維持パルスを印加することにより、スキャン電極とサステイン電極との間で維持放電を行い、所定の表示を行うものである。
【0019】
図4に上記で説明した構造のパネルを組み込んだプラズマディスプレイ装置の全体構成の一例を示している。図において、パネル10を収容する筐体は、前面枠11と金属製のバックカバー12とから構成され、前面枠11の開口部には光学フィルター及びパネル10の保護を兼ねたガラス等からなる前面カバー13が配置されている。また、この前面カバー13には電磁波の不要輻射を抑制するために、例えば銀蒸着が施されている。さらに、バックカバー12には、パネル10等で発生した熱を外部に放出するための複数の通気孔12aが設けられている。
【0020】
前記パネル10は、アルミニウム等からなるシャーシ部材14の前面に熱伝導シート15を介して接着することにより保持され、そしてシャーシ部材14の後面側には、パネル10を表示駆動させるための複数の回路ブロック16が取り付けられている。前記熱伝導シート15は、パネル10で発生した熱をシャーシ部材14に効率よく伝え、放熱を行うためのものである。また、回路ブロック16はパネル10の表示駆動とその制御を行うための電気回路を備えており、パネル10の縁部に引き出された電極引出部に、シャーシ部材14の四辺の縁部を越えて延びる複数のフレキシブル配線板(図示せず)によって電気的に接続されている。
【0021】
また、シャーシ部材14の後面には、回路ブロック16を取り付けたり、バックカバー12を固定するためのボス部14aがダイカスト等による一体成型により突設されている。なお、このシャーシ部材14は、アルミニウム平板に固定ピンを固定して構成してもよい。
【0022】
本発明はこのようなプラズマディスプレイ装置において、パネルの状態で輸送する場合に、この輸送時における衝撃よりパネルが破損するのを防ぐものであり、以下その実施の形態について図1を用いて詳しく説明する。
【0023】
図1に本発明の一実施の形態によるパネルの梱包装置を示しており、図1において、パネル10は、上述したように放電空間が形成されるように対向配置した基板に電極群を配置するとともに、前記電極群に接続された端子取出し用のフレキシブル配線板17を上下左右の4辺に配置したものである。
【0024】
18は前記パネル10のフレキシブル配線板17の位置決めを行うための位置決め部18aを有する段ボールなどからなる板状の第1のトレイ、19はこの第1のトレイ18にパネル10を挟むように重ね合わせることによりパネル10を保持する段ボールなどからなる板状の第2のトレイであり、この第1のトレイ18と第2のトレイ19とでパネル10を個々に梱包するための梱包部材を構成している。また、この第1のトレイ18と第2のトレイ19には、第1のトレイ18と第2のトレイ19を着脱自在に結合するための固定ジョイント20が嵌め込まれる角孔21a、21bが同一の位置関係で設けられている。また、第1のトレイ18上には、パネル10が位置決めして配置される。
【0025】
なお、22、23はパネル10の上下に配置される保護シートである。
【0026】
すなわち、本発明においては、図1に示すように、フレキシブル配線板17を有するパネル10を第1のトレイ18上に、フレキシブル配線板17を位置決め部18aで位置決めするとともにパネル10を位置決めして配置し、その上から第2のトレイ19を、角孔21aと角孔21bとが一致するように重ね合わせた後、図1の1点鎖線で示すように、角孔21a、21bそれぞれに固定ジョイント20を取り付けることにより、第1のトレイ18と第2のトレイ19とでパネル10を挟んで保持するものである。したがって、シャーシがないパネル単品の状態であっても、充分な強度でパネルを梱包することができ、輸送時におけるパネルの破損を防ぐことができる。
【0027】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、第1のトレイと第2のトレイとでパネルを挟んで保持するものであり、シャーシがないパネル単品の状態であっても、充分な強度でパネルを梱包することができ、輸送時におけるパネルの破損を防ぐことができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの梱包装置を示す分解斜視図
【図2】プラズマディスプレイ装置のパネル構造を示す斜視図
【図3】同パネルの電極配線を示す配線図
【図4】プラズマディスプレイ装置の全体構成を示す分解斜視図
【符号の説明】
10 パネル
17 フレキシブル配線板
18 第1のトレイ
18a 位置決め部
19 第2のトレイ
20 固定ジョイント
21a、21b 角孔
Claims (2)
- 放電空間が形成されるように対向配置した基板に電極群を配置するとともに前記電極群に接続された端子取出し用のフレキシブル配線板を配置したパネルと、このパネルを個々に梱包するための梱包部材とを有し、前記梱包部材は、前記パネルのフレキシブル配線板の位置決めを行うための位置決め部を有する板状の第1のトレイと、この第1のトレイにパネルを挟むように重ね合わせることによりパネルを保持する板状の第2のトレイと、この第1のトレイと第2のトレイを着脱自在に結合するための固定ジョイントとで構成したことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの梱包装置。
- パネルを第1のトレイ上に位置決めして配置した請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの梱包装置。
Priority Applications (1)
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JP2002228865A JP2004067160A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | プラズマディスプレイパネルの梱包装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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2002
- 2002-08-06 JP JP2002228865A patent/JP2004067160A/ja active Pending
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