JP2002211669A - プラズマディスプレイの梱包装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマディスプレイの梱包装置において、
転倒を防止することを目的とする。 【解決手段】 平板形状のプラズマディスプレイが個別
に収容されかつ横方向及び縦方向の大きさに比較して奥
行き方向の大きさが小さい直方体形状の梱包箱２１と、
この梱包箱２１の底部に結合されかつ梱包箱２１の底部
面積とほぼ同じ面積の上面を有する運搬のためのパレッ
ト２２とを有し、前記パレット２２に前記梱包箱２１の
奥行き方向の長さよりも長い転倒防止用バー２５を前記
梱包箱２１の奥行き方向に沿うように取り付けている。
このようにすれば、奥行きが簡単に複数倍にできること
により奥行き方向に対して転倒防止になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、平面型表示装置と
してのプラズマディスプレイの梱包装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のプラズマディスプレイに
おけるパネルは図５に示すような構成をしている。図５
に示すように、ガラス基板などの透明な前面側の基板１
上には、走査電極２と維持電極３とで対をなすストライ
プ状の表示電極４が複数対形成され、そして基板１上の
隣り合う表示電極４間には遮光層５が配置形成されてい
る。この走査電極２および維持電極３は、それぞれ透明
電極２ａ、３ａおよびこの透明電極２ａ、３ａに電気的
に接続された銀等の母線２ｂ、３ｂとから構成されてい
る。また、前記前面側の基板１には、前記複数対の電極
群を覆うように誘電体層６が形成され、その誘電体層６
上には保護膜７が形成されている。

【０００３】また、前記前面側の基板１に対向配置され
る背面側の基板８上には、走査電極２及び維持電極３の
表示電極４と直交する方向に、絶縁体層９で覆われた複
数のストライプ状のデータ電極１０が形成されている。
このデータ電極１０間の絶縁体層９上には、データ電極
１０と平行にストライプ状の複数の隔壁１１が配置さ
れ、この隔壁１１間の側面１１ａおよび絶縁体層９の表
面に蛍光体層１２が設けられている。

【０００４】これらの基板１と基板８とは、走査電極２
および維持電極３とデータ電極１０とが直交するよう
に、微小な放電空間を挟んで対向配置されるとともに、
周囲が封止され、そして前記放電空間には、ヘリウム、
ネオン、アルゴン、キセノンのうちの一種または混合ガ
スが放電ガスとして封入されている。また、放電空間
は、隔壁１１によって複数の区画に仕切ることにより、
表示電極４とデータ電極１０との交点が位置する複数の
放電セル１３が設けられ、その各放電セル１３には、赤
色、緑色及び青色となるように蛍光体層１２が一色ずつ
順次配置されている。

【０００５】このパネル本体の電極配列は、図６に示す
ように、Ｍ行×Ｎ列の放電セルからなるマトリックス構
成であり、行方向にはＭ行の走査電極ＳＣＮ1〜ＳＣＮM
および維持電極ＳＵＳ1〜ＳＵＳMが配列され、列方向に
はＮ列のデータ電極Ｄ1〜ＤNが配列されている。

【０００６】図７に上記で説明したパネル本体を組み込
んだプラズマディスプレイの全体構成の一例を示してい
る。図において、パネル本体１４を収容するケースは、
金属製のフロントケース部１５とバックケース部１６と
から構成され、フロントケース部１５の前面にはガラス
等からなる透光部１７が設けられている。また、この透
光部１７には電磁波シールドのために、例えば銀蒸着が
施されている。さらに、バックケース部１６には、パネ
ル本体１４等で発生した熱を外部に放出するための複数
の通気孔１６ａが設けられている。

【０００７】前記パネル本体１４は、アルミニウム製の
シャーシ部材１８の前面に間に絶縁性の熱伝導シート１
９を介在させて保持され、そしてシャーシ部材１８の後
面側には、パネル本体１４を発光駆動させるための複数
の回路ブロック２０が取り付けられている。前記熱伝導
シート１９は、パネル本体１４で発生した熱をシャーシ
部材１８に効率よく伝え、放熱を行うためのものであ
る。また、回路ブロック２０はパネル本体１４の発光駆
動とその制御を行うための電気回路を備えており、パネ
ル本体１４の縁部に引き出された電極引出部に、シャー
シ部材１８の四辺の縁部を越えて延びる複数のフレキシ
ブル配線基板（図示せず）によって電気的に接続されて
いる。

【０００８】また、シャーシ部材１８の後面には、複数
の放熱用フィン１８ａと回路ブロック２０を取り付ける
ための複数のボス部１８ｂとシャーシ部材１８をバック
ケース部１６に固定するためのボス部１８ｃとが、ダイ
カストや鋳造等による一体成型により突設されている。

【０００９】このような構成のプラズマディスプレイは
大型画面で薄型を最大の特徴としており、そのため梱包
状態においても奥行き寸法が小さく、従来のＣＲＴのテ
レビ、ディスプレイの１／２から１／３程度になってい
ることが知られている。

【００１０】そして、この平板形状のプラズマディスプ
レイを運搬のために梱包した場合、プラズマディスプレ
イ自体が平板形状であるため、梱包後の全体形状も横方
向及び縦方向の寸法に比べて奥行きが小さい直方体の形
状となり、またプラズマディスプレイの薄型化に伴い、
さらに奥行き寸法が小さくなっているため奥行き方向に
対して転倒しやすいという課題がある。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような課
題を解決するもので、プラズマディスプレイの運搬時の
転倒を防止することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明のプラズマディスプレイの梱包装置は、平板形
状のプラズマディスプレイが個別に収容されかつ横方向
及び縦方向の大きさに比較して奥行き方向の大きさが小
さい直方体形状の梱包箱と、この梱包箱の底部に結合さ
れかつ梱包箱の底部面積とほぼ同じ面積の上面を有する
運搬のためのパレットとを有し、前記パレットに前記梱
包箱の奥行き方向の長さよりも長い転倒防止用バーを前
記梱包箱の奥行き方向に沿うように取り付け、転倒を防
止するようにしたものである。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、少なくとも前面側が透明な一対の基板を基板間に複
数の放電セルを形成して対向配置したパネルを有する平
板形状のプラズマディスプレイが個別に収容されかつ横
方向及び縦方向の大きさに比較して奥行き方向の大きさ
が小さい直方体形状の梱包箱と、この梱包箱の底部に結
合されかつ梱包箱の底部面積とほぼ同じ面積の上面を有
する運搬のためのパレットとを有し、前記パレットに前
記梱包箱の奥行き方向の長さよりも長い転倒防止用バー
を前記梱包箱の奥行き方向に沿うように取り付けたもの
であり、プラズマディスプレイの奥行き方向に対して安
易には転倒しないという作用を有する。

【００１４】また、本発明の請求項２に記載の発明は、
少なくとも前面側が透明な一対の基板を基板間に複数の
放電セルを形成して対向配置したパネルを有する平板形
状のプラズマディスプレイが個別に収容されかつ横方向
及び縦方向の大きさに比較して奥行き方向の大きさが小
さい直方体形状の梱包箱と、この梱包箱の底部に結合さ
れかつ梱包箱の底部面積とほぼ同じ面積の上面を有する
運搬のためのパレットとを有し、前記それぞれに梱包箱
が配置された複数個のパレットを、前記梱包箱の奥行き
方向に並べた状態でそれらのパレットを連結部材で連結
したものであり、フォークリフトの爪を差し込めるよう
な複数個のパレットを連結部材を用いて連結することで
奥行き方向に対して転倒防止になるという作用を有す
る。

【００１５】また、本発明の請求項３に記載の発明にお
いては、上記請求項１に記載の発明において、２個のパ
レットを梱包箱の奥行き方向に並べた状態でそれらのパ
レットを連結可能な転倒防止用バーを有し、その転倒防
止用バーに、２個のパレットそれぞれに固定するための
第１の固定孔とこの第１の固定孔から離れた位置で１個
のパレットに固定するため第２の固定孔とを設けたもの
であり、転倒防止用バーの固定位置をずらすことによ
り、一個に分割しても、奥行き方向に対して転倒防止に
なるという作用を有する。

【００１６】以下に、本発明の一実施の形態について、
図１〜図４を参照しながら説明する。図において、２１
は横方向及び縦方向の大きさに比較して奥行き方向の大
きさが小さい直方体形状の梱包箱であり、この梱包箱２
１内には、上述したように少なくとも前面側が透明な一
対の基板を基板間に複数の放電セルを形成して対向配置
したパネルを有する平板形状のプラズマディスプレイが
内部で容易に動かないように緩衝材により保持されて収
容されている。

【００１７】２２はこの梱包箱２１の底部に結合される
運搬のためのパレットであり、前記梱包箱２１の底部面
積とほぼ同じ面積の上面を有し、かつ奥行き方向にフォ
ークリフトの爪を差し込めるような開口２３を有してい
る。また、このパレット２２に前記梱包箱２１が、２本
の固定バンド２４を用いて梱包箱２１をパレット２２に
締め付けることにより固定されている。

【００１８】２５は連結部材としての転倒防止用バーで
あり、前記パレット２２に前記梱包箱２１の奥行き方向
の長さのほぼ２倍の長さに構成され、前記梱包箱２１の
奥行き方向に沿うように、パレット２２の開口２３の側
壁に取り付けられている。この転倒防止用バー２５に
は、２個のパレット２２それぞれに固定するための第１
の固定孔２６とこの第１の固定孔２６から離れた位置で
１個のパレットに固定するため第２の固定孔２７とを設
けている。すなわち、図１、図２に示すように１個のパ
レット２２に取り付ける場合は、第２の固定孔２７を用
いてボルト２８とナット２９によりパレット２２に取り
付け、図３、図４に示すように２個のパレット２２を梱
包箱２１の奥行き方向に並べた状態で連結する場合は、
第１の固定孔２６を用いてボルト２８とナット２９によ
り２個のパレット２２それぞれに取り付けられる。

【００１９】ここで、本実施の形態では、転倒防止用バ
ー２５をパレット２２の一方の側壁に取り付ける例を説
明したが、勿論両側の側壁に取り付けてもよい。

【００２０】また、図３、図４に示すように、２個の梱
包箱２１を並べて連結する場合は、まず、パレット２２
を転倒防止用バー２５で連結した後、その連結したパレ
ット２２の上にプラズマディスプレイの梱包箱２１を２
個乗せ、その後固定バンド２４を２本使って締め付けて
固定するようにする。

【００２１】このように構成することにより、奥行きが
簡単に複数倍にでき、全体として奥行き方向に対して転
倒しにくい形状となり、転倒を防止することができる。

【００２２】また、１個の梱包箱の場合であっても、転
倒防止用バーがパレットから奥行き方向に突出した形態
となり、梱包箱が転倒するような力が加えられても転倒
防止用バーが転倒に対するストッパーの役目を果たすこ
とになり、この結果転倒を防止することができる。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、大
型で平板形状となるプラズマディスプレイにおいて、梱
包箱に入れて運搬する際に転倒しやすいという課題を、
簡単な構成で解決することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプ
レイの梱包装置を示す斜視図

【図２】同装置の要部の分解斜視図

【図３】同装置の別の例を示す斜視図

【図４】同装置の要部の分解斜視図

【図５】一般のプラズマディスプレイのパネル部分を示
す斜視図

【図６】同じく電極配線を示す概略図

【図７】プラズマディスプレイの分解斜視図

【符号の説明】

２１ 梱包箱 ２２ パレット ２５ 転倒防止用バー ２６ 第１の固定孔 ２７ 第２の固定孔

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも前面側が透明な一対の基板を
   基板間に複数の放電セルを形成して対向配置したパネル
   を有する平板形状のプラズマディスプレイが個別に収容
   されかつ横方向及び縦方向の大きさに比較して奥行き方
   向の大きさが小さい直方体形状の梱包箱と、この梱包箱
   の底部に結合されかつ梱包箱の底部面積とほぼ同じ面積
   の上面を有する運搬のためのパレットとを有し、前記パ
   レットに前記梱包箱の奥行き方向の長さよりも長い転倒
   防止用バーを前記梱包箱の奥行き方向に沿うように取り
   付けたことを特徴とするプラズマディスプレイの梱包装
   置。
2. 【請求項２】 少なくとも前面側が透明な一対の基板を
   基板間に複数の放電セルを形成して対向配置したパネル
   を有する平板形状のプラズマディスプレイが個別に収容
   されかつ横方向及び縦方向の大きさに比較して奥行き方
   向の大きさが小さい直方体形状の梱包箱と、この梱包箱
   の底部に結合されかつ梱包箱の底部面積とほぼ同じ面積
   の上面を有する運搬のためのパレットとを有し、前記そ
   れぞれに梱包箱が配置された複数個のパレットを、前記
   梱包箱の奥行き方向に並べた状態でそれらのパレットを
   連結部材で連結したことを特徴とするプラズマディスプ
   レイの梱包装置。
3. 【請求項３】 ２個のパレットを梱包箱の奥行き方向に
   並べた状態でそれらのパレットを連結可能な転倒防止用
   バーを有し、その転倒防止用バーに、２個のパレットそ
   れぞれに固定するための第１の固定孔とこの第１の固定
   孔から離れた位置で１個のパレットに固定するため第２
   の固定孔とを設けたことを特徴とする請求項１に記載の
   プラズマディスプレイの梱包装置。