JP2004066226A - 二軸剪断式破砕機の回転刃 - Google Patents

二軸剪断式破砕機の回転刃 Download PDF

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Abstract

【課題】二軸剪断式破砕機の回転刃において、カッタの側面が摩耗し易い。
【解決手段】二軸剪断式破砕機の回転刃を台刃部分とこれを取り囲む刃先部分とで分割形成し、この刃先部分を周方向に分割して複数個の着脱可能なピースカッタ7で形成する。そして、各ピースカッタ7の側面に摩耗防止材取付溝12を形成し、この摩耗防止材取付溝12に、ピースカッタ7の側面とほぼ面一とした異種材料の摩耗防止材11を設けて、ピースカッタ7の摩耗防止と再生利用を可能にする。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、剪断作用により各種の固形処理物を破砕する二軸剪断式破砕機の回転刃の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、剪断力を利用してプラスチック、木片、紙、金属、ゴム、繊維、皮革に至るまであらゆる固形処理物を破砕する剪断式破砕機が知られている。
【0003】
この種の剪断式破砕機として、二軸剪断式破砕機がある。この二軸剪断式破砕機は、上下にそれぞれ処理物の投入口と排出口とを有するケーシング内に、2つの軸がほぼ平行に軸受を介して支持され、これらの軸は対向する方向に回転可能に構成されており、各軸上にはスペーサを挟んで交互に一体物の円盤状回転刃が配設されている。この交互に配設された回転刃は、片側側面同士が相互に密接すると共に回転刃の外周面同士が一部ラップした状態で回転して、回転刃のエッジ部分で処理物を剪断する、所謂スリットカッタを形成している。また、回転刃の外周には一部突設したように処理物引き込み用の爪が設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
このような二軸剪断式破砕機の使用時には、相対する一対の回転刃を互いに内方に向かって回転駆動し、ケーシングの上部の投入口から処理物が投入される。この投入された処理物は、相対向する回転刃の爪により、回転刃間の間隙に引き込まれ、スリットカッタの剪断作用で破砕され、下部の排出口より排出される。
【0005】
このように二軸剪断式破砕機では回転刃のエッジ部分で処理物を剪断するため、この回転刃が最も摩耗し易く、一定の使用期間を経過すると、回転刃を新しいものに取り替える必要がある。使用頻度や処理物によって取り替え期間は異なるが、かなり短期間で取り替えなければならない場合がある。
【0006】
一方、このような従来技術の場合、円盤状の回転刃は一体物であるから、これを取り替える場合には、ケーシングと軸受をばらして取り外した後、軸からスペーサと共に回転刃を引き抜く必要があり、非常に煩雑で手間のかかる作業を強いられることになる。しかも、かかる二軸剪断式破砕機には相当数の回転刃が備わっているので、その取り替えには相当の労力を要し、保守管理が容易でない。
【0007】
そのため、本件出願人によって、回転刃を、台刃部分とこれを取り囲む刃先部分とで構成して、摩耗し易い刃先部分のみを交換可能にした刃先交換カッタ(以下「ピースカッタ」という)に関する発明がすでに提案されている(特許文献2参照。)。
【0008】
また、本出願人によって、ピースカッタのうちでも最も摩耗・欠損し易いエッジ部分のみを交換可能にして、ピースカッタ全体の再利用を可能とする回転刃も提案されている。この発明では、ピースカッタの平面部に平面エッジ片を、側面部に側面エッジ片を、それぞれ着脱可能に装着し、摩耗・欠損時には、これらのエッジ片のみを取り替えてピースカッタの本体は繰り返し使用できるようにしている(特許文献3参照。)。
【0009】
【特許文献1】
実公昭55−41309号公報(第1頁、図1)
【特許文献2】
特開平8−323232号公報(第3頁、図1)
【特許文献3】
特開平8−323233号公報(第3頁、図3,4,5)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記したように、特許文献1と同様に投入口から投入された処理物を相対向する回転刃間におけるスリットカッタの剪断作用で破砕する場合、これらの回転刃のエッジ部分が非常に摩耗しやすい。このエッジ部分が摩耗すると、破砕効率が大幅に落ちてしまう。そのため、摩耗した回転刃を交換することとなるが、この回転刃は円盤状の一体物であるから、これを取り替える場合には、ケーシングと軸受を分解して取り外した後、軸からスペーサと共に回転刃を引き抜く必要があり、非常に煩雑で手間のかかる作業を強いられることになる。しかも、かかる二軸剪断式破砕機には相当数の回転刃が備わっているので、その取り替えには相当の労力を要し、保守管理が容易でない。
【0011】
一方、刃先部分のみを交換できるようにした前記特許文献2の場合、エッジ部分が摩耗した場合でも、摩耗したピースカッタのみを容易に交換することはできるが、二軸剪断式破砕機の回転刃におけるピースカッタの便宜性および経済性、資源の有効活用を図るという点で更に改良が望まれている。
【0012】
そのための提案として、前記特許文献3がなされたが、この特許文献3のようにエッジ片のみを取り替え可能とした場合、エッジ片を取り付けた状態でのピースカッタ幅寸法を、上述したスリットカッタの剪断作用を発揮できる寸法に仕上げるのは非常に困難である。そのため、カッタの交換に時間と費用を要することがある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで、前記課題を解決するために、本願発明は、二軸剪断式破砕機のケーシングに支持された軸に装着される回転刃において、該軸に台刃部分を設けると共にこの台刃部分を取り囲むように刃先部分を設け、該刃先部分を周方向に分割して複数個のピースカッタで形成すると共に、該ピースカッタを前記台刃部分に着脱可能に構成し、該ピースカッタの側面に所定深さの摩耗防止材取付溝を形成し、該摩耗防止材取付溝に、該ピースカッタの側面とほぼ面一とした異種材料の摩耗防止材を設けている。この構成はピースカッタに関するものであり、この場合の摩耗防止材取付溝は、ピースカッタの側面エッジ部及び側面全体あるいは一部に形成すればよい。また、摩耗防止材を設ける方法としては、ピースカッタの摩耗防止材取付溝に、異種の材料を溶接、溶射、はめ込み、接着、ロウ付け、嵌合などにより取り付ける。このように、ピースカッタの側面に所定深さの摩耗防止材取付溝を設け、この溝に異種材料の摩耗防止材をピースカッタ側面とほぼ面一に設けることにより、ピースカッタの幅寸法を正確に仕上げて剪断作用で破砕するスリットカッタとしての機能を安定して発揮し、剪断破砕による側面摩耗をし難くすることができる。この摩耗防止材が使用によって摩耗したとしても、この摩耗防止材を新しい摩耗防止材に取り替えて再生した後、再びそのピースカッタを台刃部分の所定箇所に固定すれば、摩耗・欠損した刃先部分を何度でも再生して側面摩耗のし難い回転刃として繰り返し使用することができる。
【0014】
また、前記摩耗防止材取付溝を、ピースカッタの異なる側面エッジ部間に連続するように形成し、該摩耗防止材取付溝に摩耗防止材を設けることにより、ピースカッタ側面のエッジ部においても摩耗防止材によって摩耗が抑止されるので、摩耗し易いエッジ部における効果的な摩耗抑止を図ることができる。
【0015】
さらに、前記摩耗防止材の硬度を高くし、ピースカッタ本体の硬度を該摩耗防止材の硬度よりも低くすれば、硬度の高い摩耗防止材で高い摩耗防止を図り、硬度の低いピースカッタ本体は大きな欠損の発生をし難くすることができる。この硬度としては、例えば、摩耗防止材がHRC58以上、ピースカッタ本体がHRC52以下程度であれば、安定した摩耗防止と欠損防止を図ることができる。これらの硬度としては、摩耗防止材の硬度は高く、ピースカッタ本体の硬度は衝撃に耐える靭性が確保できる程度に抑えればよく、使用する材料の組合わせに応じて好ましい値を決定すればよい。
【0016】
一方、二軸剪断式破砕機のケーシングに支持された軸に装着される回転刃において、該軸に、周方向に複数の爪を形成したカッタ本体を設け、該カッタ本体の側面に所定深さの摩耗防止材取付溝を形成し、該摩耗防止材取付溝に、該カッタ本体の側面とほぼ面一とした異種材料の摩耗防止材を設けてもよい。この構成はモノカッタ(一体的なカッタ)に関するものであり、この場合の摩耗防止材取付溝は、カッタ本体の側面エッジ部及び側面全体あるいは一部に形成すればよい。また、摩耗防止材を設ける方法としては、カッタ本体の摩耗防止材取付溝に、異種の材料を溶接、溶射、はめ込み、接着、ロウ付け、嵌合などにより取り付ける。このように、カッタ本体の側面に所定深さの摩耗防止材取付溝を設け、この溝に異種材料の摩耗防止材をカッタ本体側面とほぼ面一に設けることにより、カッタ本体の幅寸法を正確に仕上げて剪断作用で破砕するスリットカッタとしての機能を安定して発揮し、剪断破砕による側面摩耗をし難くすることができる。この摩耗防止材が使用によって摩耗したとしても、この摩耗防止材を新しい摩耗防止材に取り替えて再生した後、再びそのカッタ本体を台刃部分の所定箇所に固定すれば、摩耗・欠損した部分を何度でも再生して側面摩耗のし難い回転刃として繰り返し使用することができる。
【0017】
さらに、二軸剪断式破砕機のケーシングに支持された軸にスペーサを間に挟んで装着される回転刃において、該軸に、周方向に複数の爪を形成したカッタ本体を設け、該カッタ本体の側面の前記スペーサと接する面よりも外径側に所定深さの摩耗防止材取付溝を形成し、該摩耗防止材取付溝に、該カッタ本体の側面とほぼ面一とした異種材料の摩耗防止材を設けてもよい。この場合の摩耗防止材取付溝も、カッタ本体の側面エッジ部及び側面全体あるいは一部に形成すればよい。また、摩耗防止材を設ける方法としては、カッタ本体の摩耗防止材取付溝に、異種の材料を溶接、溶射、はめ込み、接着、ロウ付け、嵌合などにより取り付ける。このようにすれば、軸の周囲のスペーサと接する部分よりも外径側の摩耗防止材が設けられた部分の摩耗をし難くすることができるので、剪断作用で破砕するスリットカッタとしての機能を長期間安定して発揮することができる。この摩耗防止材が使用によって摩耗したとしても、この摩耗防止材を新しい摩耗防止材に取り替えて再生した後、再びそのカッタ本体を台刃部分の所定箇所に固定すれば、摩耗・欠損した部分を何度でも再生して側面摩耗のし難い回転刃として繰り返し使用することができる。
【0018】
また、前記摩耗防止材の硬度を高くし、カッタ本体の硬度を該摩耗防止材の硬度よりも低くすれば、硬度の高い摩耗防止材で高い摩耗防止を図り、硬度の低いカッタ本体は大きな欠損の発生をし難くすることができる。この硬度としては、例えば、摩耗防止材がHRC58以上、カッタ本体がHRC52以下程度であれば、安定した摩耗防止と欠損防止を図ることができる。これらの硬度としては、摩耗防止材の硬度は高く、カッタ本体の硬度は衝撃に耐える靭性が確保できる程度に抑えればよく、使用する材料に応じて好ましい組合わせで値を決定すればよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本願発明を適用する二軸剪断式破砕機の一実施形態を示す正面からの断面図であり、図2は図1に示す二軸剪断式破砕機においてピースカッタを用いた回転刃の分解斜視図である。
【0020】
まず、本願発明にかかる回転刃を装着した二軸剪断式破砕機全体の構成について説明する。図1において、2つの矩形断面をした主軸1と従軸2とが、一定間隔をおいてほぼ平行に並設されている。各軸1、2は、両軸端が軸受(図示略)を介して回転自在に箱形のケーシング3に支持された回転軸である。なお、主軸1は、図示しない電動機の駆動軸に連結されている。主軸1を左回転させると、従軸2はこれと反対の右方向に回転する。つまり、2つの軸1、2は内方に向かって(図の矢印方向に)対向回転するように構成されている。
【0021】
前記2つの軸1、2上には、それぞれ円盤状の回転刃Cがスペーサ9を間に挟んで交互に設けられている。これらの回転刃Cは、その側面同士が互いに密接ラップした状態で装着されている。各回転刃Cの外周には、処理物を引き込み且つ切断する複数の爪6aが円周上に一定の間隔で設けられている。爪6aは、回転刃Cの回転時に処理物を引き込む作用と同時に、相対するスペーサ9の外周面に近接して、相対向する爪6a間の剪断作用により処理物をある一定の長さに剪断する作用を奏する。つまり、相対向する一対の回転刃Cの側面同士が常時密接ラップしてスリットカッタを形成しており、ケーシング3の上方から投入された処理物は爪6aによって引き込まれ、スリットカッタの剪断作用により破砕され、下方に排出されるようになっている。
【0022】
なお、箱形のケーシング3の側部からは、前記回転刃C及びスペーサ9に対向する位置に向けてスクレーパ4が突設されている。このスクレーパ4の先端部は、それぞれ回転刃C(爪6aの先端)及びスペーサ9の周面に近接するよう半円弧状に形成されている。スクレーパ4は、回転刃Cに挟まった処理物をかき取る働きをする。
【0023】
ところで、前記のような機能を有する回転刃Cの場合、外周の刃先部分6が摩耗し易く、特に爪6aの部分や側面が摩耗し易いので、一定期間使用すれば取り替える必要がある。
【0024】
そこで、この実施形態にかかる回転刃Cは、図2に示すように構成されている。すなわち、図2に示すように、回転刃Cは、矩形断面の軸1、2に装着される台刃部分5と、これを取り囲む刃先部分6とに分割・形成されている。しかも、刃先部分6は、周方向に幾つか分割(この例では6分割)された略鉤状のピースカッタ7を円周上に接合連設することによって構成され、このピースカッタ7と台刃部分5とは後述する如く着脱可能になっている。
【0025】
刃先部分6と台刃部分5との接合境界面10は、表面に露出しない、つまり、台刃部分5の外周全体が表面に露出しないように、ピースカッタ7によって完全に取り囲まれた形となっている。これにより、摩耗は刃先部分6にのみ生じ、台刃部分5の部分には生じない。そのため、台刃部分5の部分は、刃先部分6によって保護されて摩耗しないから、交換は刃先部分6のみでよくなる。なお、台刃部分5の外周には各ピースカッタ7に噛合する如く段状歯部10aが突出形成されており、この歯部10aにより軸回転力を刃先6部分に確実に伝達できるようになっていると共に、切断時の反力をこの歯部10aで受け持つ。
【0026】
各ピースカッタ7にはボルト孔8が設けられており、このボルト孔8からボルトを挿入して台刃部分5に設けられた雌ねじ孔8aに螺合することにより、各ピースカッタ7は台刃部分5の外周に着脱可能な状態で一体的に取付けられ、一つの回転刃Cが形成されている。
【0027】
そして、以下の第1〜第4実施形態では、このように構成されたピースカッタ7において摩耗・欠損し易い側面部分や爪に、再生可能な摩耗防止材11が予め設けられている。
【0028】
図3は図2に示す回転刃のピースカッタに係る第1実施形態の図面であり、(a) は斜視図、(b) は部分拡大図、図4は図2に示す回転刃のピースカッタに係る第2実施形態の図面であり、(a) は斜視図、(b) は部分拡大図、図5は図2に示す回転刃のピースカッタに係る第3実施形態の図面であり、(a) は斜視図、(b) は部分拡大図、図6は図2に示す回転刃のピースカッタに係る第4実施形態の図面であり、(a) は斜視図、(b) は部分拡大図である。なお、図3では上述した図2の符号を用い、図4〜図6では図3と同一の構成に同一符号を用い、ピースカッタの符号のみを異ならせている。
【0029】
図3(a),(b) に示す第1実施形態のピースカッタ7は、図3(a) に示すように、ピースカッタ7の側面に、このピースカッタ7の接合面7aとほぼ平行の横方向に摩耗防止材取付溝12が形成されている。この例では、接合面7aと平行方向の異なるエッジ部(角部)間で摩耗防止材取付溝12が連続するように形成されている。この摩耗防止材取付溝12は、所定間隔で複数本が設けられている。この所定間隔としては、処理物や使用条件等に応じて設定可能であるが、摩耗防止材取付溝12の溝幅wが取付溝12間の寸法pよりも小さい方が加工上好ましい。また、摩耗防止材取付溝12の深さhは摩耗防止材11の材質によって異なるが、溝幅wよりも小さい寸法の方が取り替えが容易に行える。この深さhとしては、所定期間(例えば、機械本体の保守間隔)の間、一定の耐摩耗性を発揮できる寸法であればよい。
【0030】
そして、図3(b) に示すように、この摩耗防止材取付溝12に異種材料の摩耗防止材11が設けられている。摩耗防止材11には、ピースカッタ7の本体材質よりも硬度が高く、耐摩耗性の高い材質が好ましく、タングステンカーバイドやクロームカーバイド等を含む材料が用いられる。所謂、ハードフェイシングに用いられる材料が用いられる。
【0031】
この摩耗防止材11を設ける方法として溶接を採用する場合、ピースカッタ7の側面の横方向に摩耗防止材取付溝12を加工後、この溝12に摩耗防止材11となるタングステンカーバイドのパウダーを強化肉盛用ワイヤーで肉盛溶接後、ピースカッタ7のエッジ部分を加工し、強化肉盛溶接の表面をピースカッタ7の表面と同一面に加工する。このようにして、異種材料の摩耗防止材11がピースカッタ7の側面に一体的に設けられる。
【0032】
また、摩耗防止材11を接着やロウ付けによって設ける場合、予め摩耗防止材取付溝12の形状に合致する形状に摩耗防止材11を形成し、この摩耗防止材11を摩耗防止材取付溝12に嵌め込んで接着やロウ付けで設ければよい。
【0033】
さらに、この実施形態では、刃先部分6の特に摩耗し易い爪6aの部分と、爪6aの角部とにも、摩耗防止材11が設けられている。図に2点差線で示すように、前記側面に設けられた摩耗防止材11と同様に、爪6aと、この爪6aの角部に摩耗防止材取付溝12を加工後、この溝12に摩耗防止材11となるタングステンカーバイドのパウダーを強化肉盛用ワイヤーで肉盛溶接後、爪6aとピースカッタ7のエッジ部分を加工して強化肉盛溶接の表面をピースカッタ7の表面と同一面に加工している。このように爪6aと刃先部分6の角部に摩耗防止材11を設けることにより、側面の摩耗防止と共に、最も摩耗し易い爪6aの部分や角部での摩耗防止を図ることもできる。
【0034】
図4(a),(b) に示す第2実施形態のピースカッタ17は、図4(a) に示すように、ピースカッタ17の側面に、このピースカッタ17の接合面17aとほぼ直交して縦方向に摩耗防止材取付溝12が形成されている。この例では、接合面17aと直交方向の異なるエッジ部(角部)間で摩耗防止材取付溝12が連続するように形成されている。この摩耗防止材取付溝12は、所定間隔で複数本が設けられている。この所定間隔も上述した実施形態と同様に、処理物や使用条件等に応じて設定可能であるが、摩耗防止材取付溝12の溝幅wが取付溝12間の寸法pよりも小さい方が加工上好ましい。また、溝12の深さhも、溝幅wより小さい方が好ましい。
【0035】
そして、図4(b) に示すように、この摩耗防止材取付溝12に異種材料の摩耗防止材11が取り付けられている。この摩耗防止材11も、ピースカッタ17の材質よりも硬度が高く、耐摩耗性の高い材質が好ましく、タングステンカーバイドやクロームカーバイド等の材料が用いられる。この摩耗防止材11の装置方法は、上述した第1実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0036】
この第2実施形態によれば、回転するピースカッタ17が描く円と交差する方向(半径方向)となるように摩耗防止材11が放射状に設けられているので、剪断破砕時に処理物と交差する方向に設けられた摩耗防止材11によって、好ましい摩耗防止効果を発揮することができる。
【0037】
図5(a),(b) に示す第3実施形態のピースカッタ27は、図5(a) に示すように、ピースカッタ27の側面に、このピースカッタ27の接合面27aとほぼ平行の横方向とほぼ直交する縦方向に摩耗防止材取付溝12が形成されている。この例では、接合面27aの平行方向と直交方向の異なるエッジ部(角部)間で摩耗防止材取付溝12が連続するように形成されている。この摩耗防止材取付溝12は、所定間隔で複数本が設けられており、格子状に形成されている。この所定間隔も上述した実施形態と同様に、処理物や使用条件等に応じて設定可能であるが、摩耗防止材取付溝12の溝幅wが取付溝12間の寸法pよりも小さい方が加工上好ましい。また、溝12の深さhも、溝幅wより小さい方が好ましい。
【0038】
そして、図5(b) に示すように、この摩耗防止材取付溝12に異種材料の摩耗防止材11が設けられている。この摩耗防止材11も、ピースカッタ27の材質よりも硬度が高く、耐摩耗性の高い材質が好ましく、タングステンカーバイドやクロームカーバイド等の材料が用いられる。この摩耗防止材11を設ける方法は、上述した第1実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0039】
この第3実施形態によれば、ピースカッタ27の側面に多くの摩耗防止材11が設けられているので、耐摩耗性は最も好ましい。
【0040】
図6(a),(b) に示す第4実施形態のピースカッタ37は、図6(a) に示すように、ピースカッタ37の側面に、爪6a側からピースカッタ37の長手方向に円弧を描くように摩耗防止材取付溝12が形成されている。この例では、ピースカッタ37の前端側と後端側の異なるエッジ部(角部)間で摩耗防止材取付溝12が連続するように形成されている。この摩耗防止材取付溝12は、所定間隔で複数本が設けられており、同一円弧で並設されている。この円弧は異なってもよい。この所定間隔も上述した実施形態と同様に、処理物や使用条件等に応じて設定可能であるが、摩耗防止材取付溝12の溝幅wが取付溝12間の寸法pよりも小さい方が加工上好ましい。また、溝12の深さhも、溝幅wより小さい方が好ましい。
【0041】
そして、図6(b) に示すように、この摩耗防止材取付溝12に異種材料の摩耗防止材11が設けられている。この摩耗防止材11も、ピースカッタ37の材質よりも硬度が高く、耐摩耗性の高い材質が好ましく、タングステンカーバイドやクロームカーバイド等の材料が用いられる。この摩耗防止材11を設ける方法は、上述した第1実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0042】
また、この実施形態における摩耗防止材11は、回転するピースカッタ37が描く円と交差するような円弧で設けられているので、剪断破砕時に処理物と交差して好ましい摩耗防止効果を発揮することができる。
【0043】
なお、これら第1〜第4実施形態におけるいずれの形態の摩耗防止材11を採用するかは、処理物の種類や処理量等に応じて適宜選択すればよい。
【0044】
以上のように構成されたピースカッタ7,17,27,37によれば、所定期間使用して摩耗したら、ピースカッタ7,17,27,37の取付ボルトを取外してピースカッタ7,17,27,37を台刃部分5から取り外し(図2)、摩耗防止材取付溝12の摩耗防止材11を取り替えて再生することにより、再びそのピースカッタ7,17,27,37を台刃部分5の所定箇所に固定すれば、摩耗・欠損したピースカッタ7,17,27,37を何度でも再生して繰り返し使用することにより、側面摩耗のし難い回転刃とすることが可能となる。
【0045】
つまり、ケーシング3に支持された回転軸に設けられた回転刃Cの周囲に分割形成した刃先部分6の側面に、異種材料の摩耗防止材11を種々の方法で表面が平滑な状態で設けることにより、ピースカッタを摩耗し難くすると共に、摩耗した場合は、取り付けた異種材料の摩耗防止材11を取り替えて再生することにより、ピースカッタの再利用が可能な摩耗し難い回転刃となるようにしている。
【0046】
これにより、ピースカッタ(7,17,27,37)のスクラップ量が減り、資源の有効利用とランニングコストの低減を図ることができる。
【0047】
図7は本願発明におけるモノカッタの回転刃に係る第5実施形態の図面であり、(a) は全面に摩耗防止材を設けた例の斜視図、(b) はスペーサと接する部分以外に摩耗防止材を設けた例の斜視図である。なお、この第5実施形態では、上述した図4に示す第2実施形態と同一の構成に同一符号を付して説明する。
【0048】
図示するように、回転刃47は、中央部に上述した主軸1又は従軸2に装着される孔が設けられ、その周方向に複数の爪6aが均等な間隔で一体的に形成されている。この回転刃47は、全体が一体的に形成されたモノカッタである。各モノカッタは、前記軸1,2(図1)にスペーサ9(図1)を間に挟んで装着されている。そして、このように構成されたカッタ本体13の側面部分に、所定深さの摩耗防止材取付溝12(図4)を形成し、この摩耗防止材取付溝12に、カッタ本体の側面とほぼ面一とした異種材料の摩耗防止材11が予め設けられている。図示する(a) は全面に摩耗防止材取付溝12を設けた例であり、(b) はスペーサ9と接する部分(中央の白い円部分)以外に摩耗防止材取付溝12を設けた例である。
【0049】
この実施形態では、カッタ本体13の側面にほぼ平行な摩耗防止材取付溝12が所定間隔で設けられている。この摩耗防止材取付溝12を設ける所定間隔としては、処理物や使用条件等に応じて設定可能であるが、摩耗防止材取付溝12の溝幅w(図4)が取付溝12間の寸法pよりも小さい方が加工上好ましい。また、摩耗防止材取付溝12の深さh(図4)は摩耗防止材11の材質によって異なるが、溝幅wよりも小さい寸法の方が取り替えが容易に行える。この深さhとしては、所定期間(例えば、機械本体の保守間隔)の間、一定の耐摩耗性を発揮できる寸法であればよい。
【0050】
そして、この摩耗防止材取付溝12に異種材料の摩耗防止材11が設けられている。摩耗防止材11には、カッタ本体13の材質よりも硬度が高く、耐摩耗性の高い材質が好ましく、タングステンカーバイドやクロームカーバイド等を含む材料が用いられる。所謂、ハードフェイシングに用いられる材料が用いられる。
【0051】
この摩耗防止材11を設ける方法として溶接を採用する場合、カッタ本体13の側面に摩耗防止材取付溝12を加工後、この溝12に摩耗防止材11となるタングステンカーバイドのパウダーを強化肉盛用ワイヤーで肉盛溶接後、カッタ本体13のエッジ部分を加工し、強化肉盛溶接の表面をカッタ本体13の表面と同一面に加工する。このようにして、異種材料の摩耗防止材11がカッタ本体13の側面に一体的に設けられる。
【0052】
また、摩耗防止材11を接着やロウ付けによって設ける場合、予め摩耗防止材取付溝12の形状に合致する形状に摩耗防止材11を形成し、この摩耗防止材11を摩耗防止材取付溝12に嵌め込んで接着やロウ付けで設ければよい。
【0053】
さらに、この実施形態では、特に摩耗し易い爪6aの部分と、爪6aの角部とにも、摩耗防止材11が設けられている。図7(a) に2点差線で示すように、前記側面に設けられた摩耗防止材11と同様に、爪6aと、この爪6aの角部に摩耗防止材取付溝12を加工後、この溝12に摩耗防止材11となるタングステンカーバイドのパウダーを強化肉盛用ワイヤーで肉盛溶接後、爪6aとカッタ本体13のエッジ部分を加工して強化肉盛溶接の表面をカッタ本体13の表面と同一面に加工している。このように爪6aと爪6aの角部に摩耗防止材11を設けることにより、側面の摩耗防止と共に、最も摩耗し易い爪6aの部分や角部での摩耗防止を図ることもできる。
【0054】
図8は本願発明におけるモノカッタの回転刃に係る第6実施形態の図面であり、(a) は全面に摩耗防止材を設けた例の斜視図、(b) はスペーサと接する部分以外に摩耗防止材を設けた例の斜視図である。なお、この第6実施形態では、前記第5実施形態(図7)および第3実施形態(図5)と同一の構成に同一符号を付し、回転刃の符号のみを異ならせている。
【0055】
この第6実施形態における回転刃57は、カッタ本体13の側面に、縦方向と横方向とでほぼ直交するようにほぼ平行な摩耗防止材取付溝12(図5)が形成されている。つまり、この実施形態では、所定間隔で複数本の摩耗防止材取付溝12が格子状に形成されている。この所定間隔も上述した第3実施形態と同様に、処理物や使用条件等に応じて設定可能であるが、摩耗防止材取付溝12の溝幅w(図5)が取付溝12間の寸法p(図5)よりも小さい方が加工上好ましい。また、溝12の深さh(図5)も、溝幅wより小さい方が好ましい。
【0056】
そして、この摩耗防止材取付溝12に異種材料の摩耗防止材11が設けられている。この摩耗防止材11も、カッタ本体13の材質よりも硬度が高く、耐摩耗性の高い材質が好ましく、タングステンカーバイドやクロームカーバイド等の材料が用いられる。この摩耗防止材11を設ける方法は、上述した第1実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。この第6実施形態によれば、回転刃57の側面に多くの摩耗防止材11が設けられているので、耐摩耗性は好ましい。
【0057】
図9は本願発明におけるモノカッタの回転刃に係る第7実施形態の図面であり、(a) は全面に摩耗防止材を設けた例の斜視図、(b) はスペーサと接する部分以外に摩耗防止材を設けた例の斜視図である。なお、この第7実施形態では、前記第5実施形態(図7)および第4実施形態(図6)と同一の構成に同一符号を付し、回転刃の符号のみを異ならせている。
【0058】
この第7実施形態における回転刃67は、カッタ本体13の側面に、円弧を描くように摩耗防止材取付溝12(図6)が形成されている。この摩耗防止材取付溝12は、所定間隔で複数本が設けられており、同一円弧で並設されている。この円弧は異なってもよい。この所定間隔も上述した第4実施形態と同様に、処理物や使用条件等に応じて設定可能であるが、摩耗防止材取付溝12の溝幅w(図6)が取付溝12間の寸法p(図6)よりも小さい方が加工上好ましい。また、溝12の深さh(図6)も、溝幅wより小さい方が好ましい。
【0059】
そして、この摩耗防止材取付溝12に異種材料の摩耗防止材11が設けられている。この摩耗防止材11も、カッタ本体13の材質よりも硬度が高く、耐摩耗性の高い材質が好ましく、タングステンカーバイドやクロームカーバイド等の材料が用いられる。この摩耗防止材11を設ける方法は、上述した第1実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0060】
図10は本願発明におけるモノカッタの回転刃に係る第8実施形態の図面であり、(a) は全面に摩耗防止材を設けた例の斜視図、(b) はスペーサと接する部分以外に摩耗防止材を設けた例の斜視図である。なお、この第8実施形態でも、前記第5実施形態(図7)および第2実施形態(図4)と同一の構成に同一符号を付し、回転刃の符号のみを異ならせている。
【0061】
この第8実施形態における回転刃77は、カッタ本体13の側面に、このカッタ本体13の中心から放射状に複数の摩耗防止材取付溝12が形成されている。この摩耗防止材取付溝12は、所定角度で複数本が設けられている。この所定角度は上述した実施形態における所定間隔と同様に、処理物や使用条件等に応じて設定可能であるが最内周部で、摩耗防止材取付溝12の溝幅w(図4)が取付溝12間の寸法p(図4)よりも小さい方が加工上好ましい。また、溝12の深さh(図4)も、溝幅wより小さい方が好ましい。
【0062】
そして、この摩耗防止材取付溝12に異種材料の摩耗防止材11が設けられている。この摩耗防止材11も、カッタ本体13の材質よりも硬度が高く、耐摩耗性の高い材質が好ましく、タングステンカーバイドやクロームカーバイド等の材料が用いられる。この摩耗防止材11を設ける方法は、上述した第1実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0063】
この第8実施形態によれば、回転するカッタ97が描く円と交差する方向(半径方向)となるように摩耗防止材11が放射状に設けられているので、剪断破砕時に処理物と交差する方向に設けられた摩耗防止材11によって、剪断時に好ましい摩耗防止効果を発揮することができる。
【0064】
図11は本願発明におけるモノカッタの回転刃に係る第9実施形態の図面であり、(a) は全面に摩耗防止材を設けた例の斜視図、(b) はスペーサと接する部分以外に摩耗防止材を設けた例の斜視図である。なお、この第9実施形態では、前記第7実施形態(図9)および第4実施形態(図6)と同一の構成に同一符号を付し、回転刃の符号のみを異ならせている。
【0065】
この第9実施形態における回転刃87は、カッタ本体13の側面に、爪6aを中心とするような円弧を描くように摩耗防止材取付溝12が形成されている。この例では、爪6aの前後のエッジ部(角部)間で連続するような摩耗防止材取付溝12が形成されている。この実施形態では、6個所の爪6aの部分を中心としてカッタ本体13の側面のほぼ全面に摩耗防止材取付溝12が形成されている。この摩耗防止材取付溝12は、所定間隔で複数本が設けられており、同一円弧で並設されている。この円弧は異なってもよく、また形態もこの実施形態に限定されるものではない。さらに、この摩耗防止材取付溝12を設ける所定間隔も、上述した実施形態と同様に、処理物や使用条件等に応じて設定可能であるが、摩耗防止材取付溝12の溝幅w(図6)が取付溝12間の寸法p(図6)よりも小さい方が加工上好ましい。また、溝12の深さh(図6)も、溝幅wより小さい方が好ましい。
【0066】
そして、この摩耗防止材取付溝12に異種材料の摩耗防止材11が設けられている。この摩耗防止材11も、カッタ本体13の材質よりも硬度が高く、耐摩耗性の高い材質が好ましく、タングステンカーバイドやクロームカーバイド等の材料が用いられる。この摩耗防止材11を設ける方法は、上述した第1実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0067】
また、この実施形態における摩耗防止材11は、回転する回転刃87が描く円と交差するような円弧で設けられているので、剪断破砕時に処理物と交差して好ましい摩耗防止効果を発揮することができる。
【0068】
図12は本願発明におけるモノカッタの回転刃に係る第10実施形態の図面であり、(a) は全面に摩耗防止材を設けた例の斜視図、(b) はスペーサと接する部分以外に摩耗防止材を設けた例の斜視図である。なお、この第10実施形態では、前記第7実施形態および第4実施形態と同一の構成に同一符号を付し、回転刃の符号のみを異ならせている。
【0069】
この第10実施形態における回転刃97は、カッタ本体13の側面に、同心円で複数の摩耗防止材取付溝12(図6)が形成されている。この摩耗防止材取付溝12は、所定間隔で複数本が設けられている。これらの摩耗防止材取付溝12を設ける所定間隔は、処理物や使用条件等に応じて設定可能であるが、摩耗防止材取付溝12の溝幅w(図6)が取付溝12間の寸法p(図6)よりも小さい方が加工上好ましい。また、溝12の深さh(図6)も、溝幅wより小さい方が好ましい。
【0070】
そして、この摩耗防止材取付溝12に異種材料の摩耗防止材11が設けられている。この摩耗防止材11も、カッタ本体13の材質よりも硬度が高く、耐摩耗性の高い材質が好ましく、タングステンカーバイドやクロームカーバイド等の材料が用いられる。この摩耗防止材11を設ける方法は、上述した第1実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0071】
以上のように構成された回転刃47,57,67,77,87,97(モノカッタ)によれば、側面摩耗のし難い回転刃とすることが可能となる。しかも、摩耗した場合でも、取り付けた異種材料の摩耗防止材11を取り替えて再生することにより、摩耗し難い回転刃として再利用することもできる。これらにより、回転刃(47,57,67,77,87,97)のスクラップ量が減り、資源の有効利用とランニングコストの低減を図ることができる。また、各図の(a) に示したように、カッタ本体13の側面の全面に摩耗防止材11を設けるか、各図の(b) に示したように、スペーサ9と接する部分(中央の白い円部分)以外に摩耗防止材11を設けるかは、カッタ本体13の大きさや形状等に応じて決定すればよい。さらに、これら第5〜第10実施形態におけるいずれの形態の摩耗防止材11を採用するかは、処理物の種類や処理量等に応じて適宜選択すればよい。
【0072】
なお、上述したいずれかの実施形態における摩耗防止材取付溝12を組合わせることは可能であり、処理物や使用条件等に応じて設定すればよく、上述した実施形態に限定されるものではない。
【0073】
また、上述した実施形態は一実施形態であり、本願発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本願発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
【0074】
【発明の効果】
本願発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載するような効果を奏する。
【0075】
摩耗・欠損し易いカッタの側面に予め摩耗防止材を設けているため、摩耗・欠損等がし難く、摩耗・欠損しても何度でも再生して繰り返し使用することができ、資源の有効利用と、二軸剪断式破砕装置全体としてのランニングコストを低下させ、大きな経済効果を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明を適用する二軸剪断式破砕機の一実施形態を示す正面からの断面図である。
【図2】図1に示す二軸剪断式破砕機においてピースカッタを用いた回転刃の分解斜視図である。
【図3】図2に示す回転刃のピースカッタに係る第1実施形態の図面であり、(a) は斜視図、(b) は部分拡大図である。
【図4】図2に示す回転刃のピースカッタに係る第2実施形態の図面であり、(a) は斜視図、(b) は部分拡大図である。
【図5】図2に示す回転刃のピースカッタに係る第3実施形態の図面であり、(a) は斜視図、(b) は部分拡大図である。
【図6】図2に示す回転刃のピースカッタに係る第4実施形態の図面であり、(a) は斜視図、(b) は部分拡大図である。
【図7】本願発明におけるモノカッタの回転刃に係る第5実施形態の図面であり、(a) は全面に摩耗防止材を設けた例の斜視図、(b) はスペーサと接する部分以外に摩耗防止材を設けた例の斜視図である。
【図8】本願発明におけるモノカッタの回転刃に係る第6実施形態の図面であり、(a) は全面に摩耗防止材を設けた例の斜視図、(b) はスペーサと接する部分以外に摩耗防止材を設けた例の斜視図である。
【図9】本願発明におけるモノカッタの回転刃に係る第7実施形態の図面であり、(a) は全面に摩耗防止材を設けた例の斜視図、(b) はスペーサと接する部分以外に摩耗防止材を設けた例の斜視図である。
【図10】本願発明におけるモノカッタの回転刃に係る第8実施形態の図面であり、(a) は全面に摩耗防止材を設けた例の斜視図、(b) はスペーサと接する部分以外に摩耗防止材を設けた例の斜視図である。
【図11】本願発明におけるモノカッタの回転刃に係る第9実施形態の図面であり、(a) は全面に摩耗防止材を設けた例の斜視図、(b) はスペーサと接する部分以外に摩耗防止材を設けた例の斜視図である。
【図12】本願発明におけるモノカッタの回転刃に係る第10実施形態の図面であり、(a) は全面に摩耗防止材を設けた例の斜視図、(b) はスペーサと接する部分以外に摩耗防止材を設けた例の斜視図である。
【符号の説明】
1…主軸
2…従軸
5…刃台部分
6…刃先部分
6a…爪
7…ピースカッタ
9…スペーサ
10…接合境界面
11…摩耗防止材
12…摩耗防止材取付溝
13…カッタ本体
17…ピースカッタ
27…ピースカッタ
37…ピースカッタ
47…回転刃
57…回転刃
67…回転刃
77…回転刃
87…回転刃
97…回転刃
C…回転刃
w…溝幅
p…寸法(溝間)
h…深さ(取付溝)

Claims (6)

  1. 二軸剪断式破砕機のケーシングに支持された軸に装着される回転刃において、該軸に台刃部分を設けると共にこの台刃部分を取り囲むように刃先部分を設け、該刃先部分を周方向に分割して複数個のピースカッタで形成すると共に、該ピースカッタを前記台刃部分に着脱可能に構成し、該ピースカッタの側面に所定深さの摩耗防止材取付溝を形成し、該摩耗防止材取付溝に、該ピースカッタの側面とほぼ面一とした異種材料の摩耗防止材を設けたことを特徴とする二軸剪断式破砕機の回転刃。
  2. 前記摩耗防止材取付溝を、ピースカッタの異なる側面エッジ部間に連続するように形成し、該摩耗防止材取付溝に摩耗防止材を設けたことを特徴とする請求項1記載の二軸剪断式破砕機の回転刃。
  3. 前記摩耗防止材の硬度を高くし、ピースカッタ本体の硬度を該摩耗防止材の硬度よりも低くしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の二軸剪断式破砕機の回転刃。
  4. 二軸剪断式破砕機のケーシングに支持された軸に装着される回転刃において、該軸に、周方向に複数の爪を形成したカッタ本体を設け、該カッタ本体の側面に所定深さの摩耗防止材取付溝を形成し、該摩耗防止材取付溝に、該カッタ本体の側面とほぼ面一とした異種材料の摩耗防止材を設けたことを特徴とする二軸剪断式破砕機の回転刃。
  5. 二軸剪断式破砕機のケーシングに支持された軸にスペーサを間に挟んで装着される回転刃において、該軸に、周方向に複数の爪を形成したカッタ本体を設け、該カッタ本体の側面の前記スペーサと接する面よりも外径側に所定深さの摩耗防止材取付溝を形成し、該摩耗防止材取付溝に、該カッタ本体の側面とほぼ面一とした異種材料の摩耗防止材を設けたことを特徴とする二軸剪断式破砕機の回転刃。
  6. 前記摩耗防止材の硬度を高くし、カッタ本体の硬度を該摩耗防止材の硬度よりも低くしたことを特徴とする請求項4又は請求項5記載の二軸剪断式破砕機の回転刃。
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