JP2004065291A - 保温用マット - Google Patents

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Abstract

【課題】吸水性樹脂の吸水能力を生かし保温機能を高めるだけでなく、簡単な構造にして軽量で且つ繰り返し使用が可能で、しかも疲労解消用の加温や食品等の保温に用いる際の使い勝手が良く、さらに電子レンジによる加熱でもラフ操作に耐えるようにした保温用マットを提供するる。
【解決手段】吸水性樹脂1と、この吸水性樹脂1の大きさより目を細かくした透孔45が多数形成されて通気性,通水性を有するシートで袋状にし、前記吸水性樹脂1の所定量を袋内に収納し封止する袋体4と、を具備し、前記袋体4を通過し前記吸水性樹脂1に含ませた水2が熱を保有することにより保温又は加温に供することができるようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は腰痛,肩痛などの疲労解消のための加温や食品等の保温に用いられる保温用マットに関する。
【0002】
【従来の技術】
目,首,肩,背中,腰,手足等の疲れをとるために加温して疲労回復させる方法がある。こうした疲労回復用の保温用マットには、従来、▲1▼吸水性樹脂に水を十分含ませてゲル化状態にしたものを気密性樹脂フィルムで密閉収納した保温用マット、▲2▼シリカゲルなどの無機系吸水剤を収納した保温用マット等があった。▲1▼,▲2▼の保温用マットは、電子レンジに入れて所定時間加熱した後、取り出し、この保温用マットを背中,腰等に当てて使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、▲1▼の保温用マットは気密性フィルムで密閉しているため、電子レンジの加熱時間を厳格に守らなければならず煩わしかった。もし、時間セットを誤って多めに加熱すると、密封収納されていたゲル化物が破裂する問題があった。さらに吸水性樹脂が多量の水を吸収したものを製品としているため、製品が重かった。▲2▼の無機系吸水剤を収納した保温用マットは、吸水性樹脂に比べると吸水剤で吸水できる量が少なく、保温持続時間が短かった。保温用マットは水の大きな比熱を専ら利用しており、吸水量が少なければそれだけ熱容量が小さくなり保温能力が低下した。従って、吸水剤の使用量を多くしなければならなかった。そして、シリカゲルなどの無機系吸水剤は吸水性樹脂に比較して比重が大で、製品に重量感があった。
【0004】
また、▲1▼,▲2▼の保温用マットに類似する製品にいわゆる使い捨てカイロがある。しかし、腰痛,肩痛などの身体疲労等を解消するために加温する所要時間は、短すぎても駄目であるが、長くても1時間程度であって、1日くらい加温が持続する使い捨てカイロは逆に不向きであった。さらに、使い捨てカイロは一回限りの使用で終わり、繰り返し使用ができない問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点を解決するもので、吸水性樹脂の吸水能力を生かし保温機能を高めるだけでなく、簡単な構造にして軽量で且つ繰り返し使用が可能で、しかも疲労解消用の加温や食品等の保温に用いる際の使い勝手が良く、さらに電子レンジによる加熱でもラフ操作に耐えるようにした保温用マットを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、請求項1の発明の要旨は、吸水性樹脂(1)と、この吸水性樹脂の大きさより目を細かくした透孔が多数形成されて通気性,通水性を有するシートで袋状にし、前記吸水性樹脂の所定量を袋内に収納し封止する袋体(4)と、を具備し、前記袋体を通過し前記吸水性樹脂に含ませた水が熱を保有することにより保温又は加温に供することができるようにしたことを特徴とする保温用マットにある。請求項2の発明たる保温用マットは、請求項1で、袋体の収容体積を、袋体内の前記吸水性樹脂が水を飽和量吸収してなる飽和膨潤体積より小さく設定したことを特徴とする。請求項3の発明たる保温用マットは、請求項1又は2で、一側開口にして、前記吸水性樹脂に水を含んで膨らんだ袋体を収納可能とすると共に、開口縁に開口を開閉自在とする封止用のファスナが設けられた非通水性の外袋(5)を、更に具備することを特徴とする。請求項4の発明たる保温用マットは、請求項3で、吸水性樹脂に水を含んで膨らんだ袋体が収納された外袋を、さらに覆着できる布製カバー(6)を、更に具備することを特徴とする。
【0007】
請求項1の発明のごとく、通気性,通水性を有するシートで袋状にした袋体内に吸水性樹脂が収納されると、透孔を利用して吸水性樹脂に熱水等を吸収させることができるので、簡単に加温させ保温用マットとして供することができる。吸水性樹脂の高い吸水能によって保温用マットに要求される加温機能を十分発揮できる。また吸水性樹脂に水を吸わせた後、電子レンジで加温することができる。電子レンジで誤ってオーバーヒートさせ膨潤体内の水が水蒸気となっても、水蒸気等は透孔から抜け出るので袋体は破裂しない。使用後に吸水性樹脂に吸われた水を乾燥させればまた元に戻り、簡便にして再使用可能となる。当初は水を吸収していない吸水性樹脂入り袋体であるので、軽量である。
請求項2の発明のごとく、袋体の収容体積を、袋体内の吸水性樹脂が水を飽和量吸収してなる飽和膨潤体積より小さく設定すると、水を吸収して膨らんでも袋内の吸水性樹脂は依然と吸水能力を保持し続けるので、袋体表面がベタつかず使い心地の良い保温用マットになる。且つ、膨潤体から水蒸気が袋体の透孔を通過して蒸しタオルのような湿式加温ができる。
請求項3の発明のごとく、一側開口にして、吸水性樹脂に水を含んで膨らんだ袋体を収納可能とすると共に、開口縁に開口を開閉自在とする封止用のファスナが設けられた非通水性の外袋があると、ファスナを閉じて前記水蒸気を抑え乾式加温に切り替えることができる。また外袋内に吸水性樹脂入り袋体を収めた状態にして、この外袋内に熱水を注げば、熱水が吸水性樹脂にまたたく間に吸収され膨らみ、所望温度の保温用マットが得られるので使い易くなる。
請求項4の発明のごとく、吸水性樹脂に水を含んで膨らんだ袋体が収納された外袋を、さらに覆着できる布製カバーを更に具備すると、布製生地の肌触り,風合い等を生かした保温用マットとすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る保温用マットについて詳述する。図1〜図7は本発明の保温用マットの一形態で、図1は保温用マットの分解斜視図、図2は吸水性樹脂が収納された袋体の縦断面図、図3は図2の吸水剤に熱水等の水を吸収させ、膨潤状態にある吸水性樹脂入り袋体の縦断面図、図4は図3の吸水性樹脂入り袋体を外袋に収納し、さらに布製カバーで覆着した縦断面図、図5は保温用マットの一使用法を示す説明断面図、図6は電子レンジを使った他の使用法を示す説明断面図、図7は保温性能を調べた実験グラフである。
【0009】
保温用マットは吸水性樹脂1と袋体4と外袋5と布製カバー6とを具備する(図1)。吸水性樹脂1は水2をかけると短時間で吸水する公知の樹脂(吸水性高分子ともいう。)で、水分を吸って膨らみ(ここではこれを「膨潤」という。)、乾燥すれば元の大きさに戻る性質を有する。吸水性樹脂1の形状については特に限定しないが、例えば粒子状,顆粒状,造粒状,リン片状,塊状,パール状等がある。好ましくは粒状及びパール状である。粒子の平均粒径についても特に限定はないが、好ましくは50〜850μmであり、50μm以下が5重量%以下である。5重量%を越えると袋体4から漏れやすくなる。そして、粒状体1aは袋体4を構成するシート4aの透孔45の大きさより大きめに設定する。なお、本発明においては一部に粉末を含んでいても大半が粒状体1aであれば粒状の吸水性樹脂1とみなし、また大半の粒状体1aが袋体用シート4aの透孔45の大きさより大きめに設定されておれば、吸水性樹脂1の大きさがシート4aに多数形成される透孔45より大きめに設定されているとみなす。いずれも本発明と同様の作用,効果が得られるからである。
【0010】
吸水性樹脂1は水2をかければみる間に吸水,膨潤するが溶解せず、外力が働いても水2を放出しない構造になっている。吸水性樹脂1にはポリアクリル酸系,ポバール系,デンプン系,カルボキシメチルセルロース系等がある。吸水力は数百倍、高いものでは千倍に達する。「たとえば、高吸水性高分子であるでんぷん−アクリロニトリル共重合体の加水分解物(カルボキシル基やアミド基を含む)は、1000倍程も吸水する。他に架橋性ポリビニルアルコール,ポリアクリル酸共重合体,カルボキシメチルセルロース系などが高吸水性を示す。」(牧廣ほか『図解プラスチック用語辞典』,日刊工業新聞社,1994年)。具体的な吸水性樹脂1は、特開平7−33818号,特開平8−157737号,特開2000−26510等に開示されている。
本発明の吸水性樹脂1は公知の吸水性樹脂1又は高吸水性樹脂1で、その種類を問わない。
【0011】
袋体4はシート4aで有底筒状の袋状にし前記吸水性樹脂1の所定量を袋内に収納し封をした封止袋である(図2)。袋内の収容部44に吸水性樹脂1を収納して、袋体4を通過し吸水性樹脂1に含ませた水2が熱を保有することにより保温又は加温に供することができる保温用マットになっている。符号42,43はシール部を示す。
本発明で用いるシート4aは通気性,通水性を有するシート状体或いはフィルム状体である。シート4aには編物や織物の布地,不織布,網状ネット生地などがある。シート4aは抗菌防臭加工が適宜施される。袋体4を構成するシート4aは吸水性樹脂1の大きさより目を細かくした透孔45が多数形成される。シート4aに形成される透孔45が吸水性樹脂1の大きさより小さくするのは袋体4内に収納された吸水性樹脂1が透孔45を通ってこぼれ出ないようにするためである。
ところで、不織布等ではシート4aに形成される透孔45の大きさにばらつきがある。本発明は、吸水性樹脂1の平均粒径dより透孔45の平均径が小さく且つ保温用マットの初回使用時に大半の吸水性樹脂1が袋体4内に収納状態におかれれば、吸水性樹脂1の大きさより目を細かくした透孔45が多数形成されたとみなす。なお、袋体4内に収納された吸水性樹脂1の一部に粉末や透孔45より小さな粒径の吸水性樹脂微粉末品が混ざっていても、袋体4内の吸水性樹脂1に水2を含ませ保温用マットとして使用されると、その後の乾燥で微粉末品同士がくっ付きあって粒径が大きくなる。粒径が大きくなれば透孔45からはこぼれ出難くなる方向であり、本発明に打ってつけとなっている。
【0012】
また袋体4は吸水性樹脂1が収まる収容部44の収容体積を、吸水性樹脂1が水2を飽和量吸収してなる飽和膨潤体積より小さく設定する。吸水性樹脂1が水2を未だ吸収できる能力を残して膨潤し、袋体4に収容されることによって、袋体4の表面が濡れず、サラサラ感が得られるからである。外袋5やカバーがなしでそのまま使ってもはだ触りが良く、袋体4の心地よい感触が伝わる保温用マットとなる。吸水性樹脂1が袋体4の収容体積いっぱいの張りつめるところまで水2を吸収するため(図3)、水2を吸った吸水性樹脂入り袋体Aは弾力性に富む。本発明では、(袋体4の収容体積)<(袋体4内の吸水性樹脂1が水2を飽和量吸収してなる飽和膨潤体積)に設定する。P=(袋体4の収容体積)/(袋体4内の吸水性樹脂1が水2を飽和量吸収してなる飽和膨潤体積)の比率で表せば、0<P<1.0で、好ましくは0.2≦P≦0.95の範囲、より好ましくは0.3≦P≦0.90の範囲である。この範囲を越えると、袋体4の表面のサラサラ感が得難くなる一方、この範囲未満になると吸水性樹脂1に吸水される水2の割合が少なくなり、不経済で且つ製品熱容量が小さくなってしまうからである。
【0013】
外袋5は一側開口50にして、前記吸水性樹脂1に水2を含んで膨らんだ袋体4を収納可能とする非通水性樹脂フィルムの袋である(図1)。本実施形態では水2を吸った吸水性樹脂入り袋体Aが図3のような縦長枕体になるため、外袋5を縦長の長方形袋とする。外袋5の開口縁には開口50を開閉自在とする封止用のファスナ51が一体的に設けられている。外袋5の一方の開口縁にレール状の雄型ファスナ51aを設け、他方の開口縁にレール状の雌型ファスナ51bを設けて、両ファスナ51a,51bの嵌合で外袋5の開口50を閉じることができる。外袋5は吸水性樹脂入り袋体Aを収めた状態にしてお湯等を外袋5内に注げば、吸水性樹脂1に水を含んで膨らんだ袋体4を、外袋5で簡単に収納できることから(後述)、外袋5は袋体4より若干大きくすれば足りる。この外袋5を備えると、保温用マットを保温,加温に用いる時間を延ばすことができる。
例えば図7は不織布(福助株式会社製エンボスプレスC−700)で飽和膨潤体積より小さく袋状にした袋体4に吸水性樹脂1(三洋化成株式会社製の商品:サンフレッシュST−700)300gを詰め、水2を含ませた後、電子レンジ9で2分間加熱した後の時間に対する温度降下グラフを示す。▲1▼吸水性樹脂1に熱水2aを含んで膨らんだ袋体4だけで外袋無しのものと、▲2▼吸水性樹脂1に熱水2aを含んで膨らんだ袋体4に外袋5を被せて外袋をセットしたものとを比較している。▲2▼の吸水性樹脂1に熱水2aを含んだ袋体4を外袋5が覆った外袋セット品は、外袋自身の熱伝導抵抗に加え、非透水性樹脂フィルムの外袋5が吸水性樹脂1に吸収された熱水2aの蒸散を遮断するために、初期温度が緩やかに下がっていく。加温時間が長めで穏やかな保温を必要とするケースに適用できる。
【0014】
布製カバー6は、吸水性樹脂1に水2を含んで膨らんだ袋体4が収納された外袋5を、さらに覆着することのできるカバーである(図4)。吸水性樹脂1に水2を含んで膨らんだ袋体4が外袋5に収納された後に、その外袋5を後からさらに覆うので、布製カバー6は外袋5より一回り大きな余裕のあるカバーとなる。本実施形態の布製カバー6は縦長筒状の枕カバーのような形であるが、この形状に限らない(図1)。編物や織物等の布製カバー6とするのは、外観に現れる所となり、且つ保温する腰,肩などに直接当たり、見た目,手触り等の風合いが良好ものが求められるからである。布製カバー6は抗菌防臭加工が適宜施される。
【0015】
次に、保温,加温に供する保温用マットの作り方の一例を述べる。まず、吸水性樹脂入り袋体A(図2)をお湯に浸して保温用マットを作る方法である。吸水性樹脂入り袋体Aをお湯に浸せば熱水2aが透孔45を通って吸水性樹脂1に吸収される。吸水性樹脂1はお湯を含むと大きく膨らみゲル化し、袋体4が膨潤体3で張り詰めた状態になる(図3)。吸水性樹脂1は網目三次元構造で、網目の隙間に熱水2aを閉じ込め吸水して離さない機能を備えているので、袋体4の表面に水2が出てくることはない。しかも、吸水性樹脂1は未だ吸水能力を残して水2が飽和吸収量に達しない状態に留まるので、袋体表面にベタツキ感がなく良好な感触が得られる。お湯の温度に近い保温用マットが出来上がる。
【0016】
また、外袋5がある場合はより容易く保温用マットを作ることができる。図5(イ)のごとく吸水性樹脂入り袋体Aを外袋5内に収納して給湯器等の熱水2aをファスナ51近くまで注ぐ。次に、少し振るなどして外袋5内の熱水2aを吸水性樹脂1に吸収させれば、図5(ロ)のように外袋5に収まり、袋体4の収容体積いっぱいまで張りつめた保温用マットが直ぐに出来上がる。ファスナ51を閉じれば吸水性樹脂入り袋体Aを外袋5で密封した所望温度の保温用マットになる。
電子レンジ9を使用する場合は、吸水性樹脂入り袋体Aを外袋5内に収納し、次いで外袋5内に水2を入れ図3のように袋体4を膨潤体3で張り詰めた状態にした後、ファスナ51の口を開けて電子レンジ9の加熱室にセットする(図6)。電子レンジ9のマイクロ波誘電加熱で吸水性樹脂1に吸収された水2の温度が上昇し、所望温度に達した保温用マットになる。なお、過剰加熱した時には水2を吸った吸水性樹脂1から水蒸気等が発生する。しかし、水蒸気等は図6の矢印のごとく袋体4の透孔45をくぐり抜け、開口50から難なく保温用マットの外へ出るので、破裂等の問題は起こらない。
【0017】
このように構成した保温用マットは袋体4に粒状の吸水性樹脂1が収まっただけの状態で商品になっているので、吸水性樹脂1に水2を吸収させた従来品に比べ極めて軽量且つコンパクトになる。保管,輸送コスト等が安くなる。そして、袋体4を通過し吸水性樹脂1に含ませた水2が熱を保有するようになれば簡単に加温された保温用マットが出来上がる。無機系吸湿剤と違って、高吸水力の吸水性樹脂を使用するので、同じ製品大きさであっても熱容量が大となる。通常の身体疲労解消で1時間程度の加温用のマットとしては十分となる。加えて、吸水性樹脂の比重が無機系吸湿剤のものに比べて小さいため軽い。電子レンジ9等を使って保温用マットを温める際、電子レンジ9にかける時間を誤って多くしても、袋体4には通気性,通水性の透孔45があることから従来品のように袋体4が破裂することはない。膨潤体3の内容物の流出が避けられる。
保温用マットは再使用可能であり、何度でも繰り返し使用できる。吸水性樹脂1は乾燥させれば元の大きさに戻り小さくなるので、保温用マットの不使用時の収納スペースが小さくなる長所も加わる。
【0018】
また袋体4の収容体積を、袋体4内の前記吸水性樹脂1が水2を飽和量吸収してなる飽和膨潤体積より小さく設定しているので、袋体4表面が濡れずサラサラ感が得られ快適である。これを目の疲れや腰などの身体疲労部分に当てると、膨潤体3内の熱量が適度の水蒸気と共に透孔45を通って直接的に伝わり心地よくなる。湿式加温,保温が円滑に進み、蒸しタオル効果が得られる。さらに、吸水性樹脂1が水2を吸ってゲル化しており、且つ吸水性樹脂1が未だ吸水能力を残して袋体4の収容体積いっぱいのところまで水2を吸収して張り詰めているので弾力性に富み、腰痛などの加温等に用いた場合には良好なフィット感が得られる。
【0019】
吸水性樹脂入り袋体Aに外袋5が備わる保温用マットとすると、既述のごとく外袋5内に吸水性樹脂入り袋体Aを収めて、外袋5内にお湯を注げば容易に所望温度の保温用マットを作ることができる。前記湿式加温を好まない場合、外袋5のファスナ51を閉じれば温湿布だけにすることができる。膨潤体3からの蒸気気化を防ぐことによって、図7のごとく保温に供する時間を長くすることができる。外袋5を備えれば、状況に応じ温湿布用加温,蒸湿布用加温の双方の特徴を生かした使い分けができる。
【0020】
加えて、吸水性樹脂入り袋体A,外袋5に布製カバー6を備え、布製カバー6で覆着する保温用マットとすれば、布のもつ良好な感触で腰痛などの加温に一層優れたものとなる。保温用マットからの熱放出が布製カバー6を覆着することにより温度勾配が緩やかになり、穏やかな加温を求める場合に好適となる。布製カバー6に結束部分を簡単に取り付けることができ、保温用マットを使い易くできる。吸水樹脂入り袋体4,外袋5,布製カバー6を有する保温用マットとしてセット化すれば、加温,保温時間の大小、熱供給量の大小、湿式加温や乾式加温を自由に選択できるようになる。
【0021】
尚、本発明においては、前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更した実施形態とすることができる。吸水性樹脂1,袋体4,外袋5,布製カバー6等の形状,大きさ,材料等は用途に合わせて適宜選択できる。実施形態では、保温用マットを腰痛,肩痛などの身体疲労の温湿布,蒸湿布の加温に用いる例を示したが、その他のアンカ用保温や食品等の保温,加温に用いることができる。
【0022】
【発明の効果】
以上ごとく、本発明の保温用マットは吸水性樹脂の吸水能力を生かし保温機能を高め、簡単な構造ながら軽量で繰り返し使用が可能で、さらに疲労解消用の加温等に用いる際の使い勝手が良く、電子レンジによる加熱でもラフ操作に耐えるようになっているなど優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保温用マットの一形態で、保温用マットの分解斜視図である。
【図2】吸水性樹脂入り袋体の縦断面図で、円内は部分拡大図である。
【図3】(イ)が図2の吸水剤に熱水等の水を吸収させている断面図、(ロ)が水を吸収して膨潤状態にある吸水性樹脂入り袋体の縦断面図である。
【図4】吸水性樹脂入り袋体を外袋に収納し、さらに布製カバーで覆着した縦断面図である。
【図5】保温用マットの一使用法を示す説明断面図である。
【図6】電子レンジを使った他の使用法を示す説明断面図である。
【図7】保温性能対比グラフである。
【符号の説明】
1     吸水性樹脂
2     水
4     袋体
45    透孔
5     外袋
50    開口
51    ファスナ
6     布製カバー

Claims (4)

  1. 吸水性樹脂(1)と、この吸水性樹脂の大きさより目を細かくした透孔が多数形成されて通気性,通水性を有するシートで袋状にし、前記吸水性樹脂の所定量を袋内に収納し封止する袋体(4)と、を具備し、
    前記袋体を通過し前記吸水性樹脂に含ませた水が熱を保有することにより保温又は加温に供することができるようにしたことを特徴とする保温用マット。
  2. 前記袋体の収容体積を、袋体内の前記吸水性樹脂が水を飽和量吸収してなる飽和膨潤体積より小さく設定した請求項1記載の保温用マット。
  3. 一側開口にして、前記吸水性樹脂に水を含んで膨らんだ袋体を収納可能とすると共に、開口縁に開口を開閉自在とする封止用のファスナが設けられた非通水性の外袋(5)を、更に具備する請求項1又は2に記載の保温用マット。
  4. 吸水性樹脂に水を含んで膨らんだ袋体が収納された外袋を、さらに覆着できる布製カバー(6)を、更に具備する請求項3記載の保温用マット。
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