JP2004065216A - 米飯類,麺類の改良剤および米飯類、麺類 - Google Patents
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Abstract
【課題】炊飯ないし蒸煮した米飯類の飯粒同士の付着や茹麺ないし蒸麺の麺線同士の付着を防ぎ、さらに米飯に好ましい食感を与え、茹麺や蒸麺の茹伸びを抑えて麺特有の歯ごたえある食感を保持する。
【解決手段】ステアロイル乳酸ナトリウムおよび/またはポリオキシエチレン(20)ソルビタン脂肪酸エステルをそのままないし水や油脂に溶解あるいは乳化して添加する。
【解決手段】ステアロイル乳酸ナトリウムおよび/またはポリオキシエチレン(20)ソルビタン脂肪酸エステルをそのままないし水や油脂に溶解あるいは乳化して添加する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、米飯類や麺類の改良剤およびこの改良剤を添加した米飯類や麺類に関する。さらに詳しくは、米飯類や麺類の付着を防ぎ、合わせて食感を改良する改良剤であり、これを添加した米飯類、麺類に関する。
【0002】
【従来の技術】
炊飯ないし蒸煮された米飯類、あるいは更に調味加工された米飯類を機械によりにぎり飯にする際、米粒が機械に付着するのを防ぐため、また冷凍米飯においては、計量の容易性や凍結および解凍時での熱効率の良さを得るため、米飯類には飯粒の付着防止剤として、油脂または乳化油脂が添加されている。
【0003】
一方、茹うどん、茹そば、茹中華麺(例えば冷やし中華)、蒸中華麺(例えば焼きそば)は、茹で、蒸しなどの加熱後時間が経過すると、麺線同士が互いに付着して、その後の作業性を悪くしたり、喫食時に不快な思いを与えるので、麺線の付着防止剤として、油脂や乳化油脂を製麺時に練り込んだり、茹で、蒸し後にスプレーしている。
【0004】
乳化油脂としては、特開2000−93098、特開2000−245367には、HLB値10以上のショ糖脂肪酸エステル、食用油脂を必須成分とするO/Wの乳化油脂を添加することにより米飯のほぐれ性を改良することが開示されている。
【0005】
茹麺の付着防止剤としては、特開平5−325756に,食用油脂、HLB12〜16のポリグリセリン脂肪酸エステル、酵素処理レシチン、モノグリセリン脂肪酸エステル、水などからなる水中油型乳化物が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、付着防止剤として油脂を米飯類や麺類に使用した場合、喫食時に油脂臭や油脂特有の食味を与えたり,米飯類や麺類が本来持つ匂いや味を損なわせたりすることが指摘されている。
【0007】
さらに、乳化油脂を使用した場合、従来は炊飯、蒸し、茹でなどの加熱工程中に乳化が破壊されて分離した油脂や乳化剤が米飯に好ましくない臭いや味を与えると言う欠点が指摘されている。
特にショ糖脂肪酸エステルは、食塩や酸、アルカリの存在時の加熱において乳化力が減少し分離しやすくなるので、調味料の入ったかやく飯やアルカリ性の中華麺の場合は好ましくない。
また、レシチンは加熱により分解して異臭を発生しやすく、米飯や茹麺に異味・異臭を与えやすいと言う難点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、油脂を使用しないでも米飯粒や茹麺の付着を防ぐ添加剤および食塩や酸、アルカリが存在しても炊飯、蒸煮、茹でなどの加熱処理により分離しない乳化物を鋭意研究の結果、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、添加剤としてステアロイル乳酸ナトリウム(以下SSLと略称する)および/またはポリオキシエチレン(20)ソルビタン脂肪酸エステル(以下ポリソルベートと略称する)を加えることにより、普通の米飯や茹うどん、茹そばは勿論、味付けご飯や中華麺の場合でも飯粒や麺線同士の付着を抑えることを見いだした。
【0010】
SSLはステアリン酸と乳酸を反応させ、ナトリウム塩にした乳化剤で、パンケーキやワッフルの生地改良剤、アイシング、トッピング、フィリングの乳化剤、飲用コーヒー用のクリーム代替品としての食用油水エマルション用乳化剤として知られている。
【0011】
ポリソルベートは、ソルビトールと脂肪酸を反応させて出来たソルビタン脂肪酸エステル1モルに平均20モルの酸化エチレンを付加させた乳化剤で、付加したポリオキシエチレン鎖の親水性が強いので親水性乳化剤である。
これは植物性ホイップドトッピング、ケーキ,菓子コーテング、アイシング、フィーリングの乳化剤、飲用コーヒー用のクリーム代替品としての食用油水エマルション用乳化剤として知られている。
【0012】
本発明においては、SSLおよび/またはポリソルベートを米飯の場合は炊飯または蒸煮時に添加するか、炊飯または蒸煮後の米飯にあらかじめ水または温水に溶解させた液をスプレーする。
麺類の場合は、製麺時に生地に練り込むか、茹後にあらかじめ水または温水に溶解させた液をスプレーする。
その場合、食用油脂と水を加えて乳化液にしても構わない。この乳化液は酸、アルカリ、食塩が存在しても、加熱中に乳化液が分離しないことを見出した。
【0013】
更に,本発明者らは、SSLおよび/またはポリソルベートを添加した米飯は炊飯ないし蒸煮後も飯粒がしっかりした形を保ち、官能評価においても食感で高い評価を得ることを見いだした。
【0014】
一方、茹麺では、通常茹後に時間が経過すると、麺がやわらかくなり、シコシコとした食感が失われるが、本発明によるSSLおよび/またはポリソルベートを添加した茹麺は、茹後に時間が経過してもやわらかくなるのが遅くなり、シコシコとした食感を長く保つことを見いだした。
【0015】
SSLおよび/またはポリソルベートの添加量は、米飯の場合は生米に対し0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.3重量%〜2.0重量%である。
麺の場合は、小麦粉やそば粉などの粉類に対し、0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.3重量%〜2.0重量%である。
0.01重量%以下であると飯粒同士や麺線同士の付着を防ぐ効果が不足し、10重量%以上であると、米飯や茹麺の食感を低下させる。
以下、本発明による乳化剤の配合例、実施例および比較例を示すが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0016】
表1の様に、配合例1はSSL単独、配合例2はSSL、ポリソルベート60(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート)、ポリソルベート80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレート)を60℃の温水に溶解させた。配合例3はSSL、ポリソルベート60、ナタネ油を60℃の温水に加え、特殊機化工業(株)製TKホモミクサーを用いて、回転数8,000で3分間乳化した。これらの1部を1%食塩水100部に加え90℃で30分加熱し、液の安定性を試験した結果、配合例1〜3は、液が均一で安定性に優れていた。比較として配合例4は配合例3と同様の方法で乳化液を作り、この乳化液1部を1%食塩水100部に加え90℃で30分加熱した結果、加えた乳化液が分離し、油が浮上した。
【0017】
【表1】
【0018】
【実施例】
うるち米(平成13年産、銘柄千葉こしひかり)150gを3回洗浄し、水道水300gと表1の配合製剤3gを、実施例1は配合例1を、実施例2は配合例2を、実施例3は配合例3を、比較例1は配合例4をそれぞれ加え、室温に1時間浸漬し電気釜で炊飯した。20分間むらした後、米飯を100gずつ一定の加圧条件下で成形してにぎり飯にした。
【0019】
結果を表2に示す。
【表2】
【0020】
にぎり飯の付着性及び風味と食感の評価は、訓練したパネリスト5名による目視及び官能評価で行った。にぎり飯の付着性は同一条件のにぎり飯成形工程において、飯粒の成形器具への付着頻度が非常に少ない場合は3点、付着が少し見られる場合は2点、付着頻度がかなり多い場合は1点とし、5名の合計点で示した。
風味と食感は、米飯特有の匂いと好ましいネバリと歯応えのある食感の場合は3点とし、米飯に好ましくない油臭と好ましいネバリと歯応えのない食感の場合は1点とし、5人の合計点で示した。従って、点数の多い方が米飯の付着性が少なく、風味と食感に優れていることを示している。
【0021】
表2の結果から、表1の配合製剤を添加した実施例1〜3では、にぎり飯の付着性が少なく、風味と食感も優れていることが分かった。
これに対し配合例4を加えた比較例1のにぎり飯は、付着性がやや劣り、にぎり飯に油脂臭が感じられた。
【0022】
中華麺用粉100g、粉末卵白1g、くちなし黄色素0.3部を3回篩い、かん粉0.5g、食塩0.8gを水37gに溶かして加える。表1の配合製剤3gを実施例4は配合例1のSSL(粉末)は小麦粉と共に篩い、実施例5は配合例2を、実施例6は配合例3を、比較例2は配合例4をそれぞれ水に分散させて加えた。
水まわし1分、手捏ね2分後、ポリ袋に包み室温で1時間熟成する。小野式製麺機にてローラーの幅を狭めつつ7回延ばし、切歯20番で麺線を切出した。
この生麺100gを90〜95℃の湯にて3分間茹で、冷水で30秒間洗い、水切りをして容器に移しポリ袋に入れて、20時間冷蔵庫に放置した。
【0023】
冷蔵保存した茹麺の付着性及び風味と食感の評価は、訓練したパネリスト5名による目視及び官能評価で行った。茹麺の付着性は、箸により麺を持ち上げて麺同士の付着が少ない場合は3点、付着が少し見られる場合は2点、付着頻度がかなり多い場合は1点とし、5名の合計点で示した。
風味と食感は、茹麺に異臭がなく、麺特有の歯応えがある場合は3点とし、茹麺に油臭が有ったり、麺が柔らかく歯応えのない場合は1点とし、5人の合計点で示した。従って、点数の多い方が茹麺の付着性が少なく、風味と食感に優れていることを示している。
【0024】
結果を表3に示す
【表3】
【0025】
表3の結果から、実施例4〜6の区は、茹麺の麺線同士の付着が少なく、麺の風味も害せずに、麺に好ましい歯ごたえの食感を保つことが出来た。
一方、比較例2では麺線同士の付着が見られ、麺にやや油脂臭が感じられ、食感も麺に好ましい歯ごたえが見られなかった。
【0026】
【発明の効果】
上記したように、本発明のSSLおよび/またはポリソルベートを添加した米飯類は飯粒同士の付着が少なく、麺類は茹麺同士の付着が少ない。
さらに、米飯に好ましい食感を付与し、茹麺では冷蔵保存後も茹麺に好ましい歯ごたえを保持することが出来る。
【発明の属する技術分野】
本発明は、米飯類や麺類の改良剤およびこの改良剤を添加した米飯類や麺類に関する。さらに詳しくは、米飯類や麺類の付着を防ぎ、合わせて食感を改良する改良剤であり、これを添加した米飯類、麺類に関する。
【0002】
【従来の技術】
炊飯ないし蒸煮された米飯類、あるいは更に調味加工された米飯類を機械によりにぎり飯にする際、米粒が機械に付着するのを防ぐため、また冷凍米飯においては、計量の容易性や凍結および解凍時での熱効率の良さを得るため、米飯類には飯粒の付着防止剤として、油脂または乳化油脂が添加されている。
【0003】
一方、茹うどん、茹そば、茹中華麺(例えば冷やし中華)、蒸中華麺(例えば焼きそば)は、茹で、蒸しなどの加熱後時間が経過すると、麺線同士が互いに付着して、その後の作業性を悪くしたり、喫食時に不快な思いを与えるので、麺線の付着防止剤として、油脂や乳化油脂を製麺時に練り込んだり、茹で、蒸し後にスプレーしている。
【0004】
乳化油脂としては、特開2000−93098、特開2000−245367には、HLB値10以上のショ糖脂肪酸エステル、食用油脂を必須成分とするO/Wの乳化油脂を添加することにより米飯のほぐれ性を改良することが開示されている。
【0005】
茹麺の付着防止剤としては、特開平5−325756に,食用油脂、HLB12〜16のポリグリセリン脂肪酸エステル、酵素処理レシチン、モノグリセリン脂肪酸エステル、水などからなる水中油型乳化物が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、付着防止剤として油脂を米飯類や麺類に使用した場合、喫食時に油脂臭や油脂特有の食味を与えたり,米飯類や麺類が本来持つ匂いや味を損なわせたりすることが指摘されている。
【0007】
さらに、乳化油脂を使用した場合、従来は炊飯、蒸し、茹でなどの加熱工程中に乳化が破壊されて分離した油脂や乳化剤が米飯に好ましくない臭いや味を与えると言う欠点が指摘されている。
特にショ糖脂肪酸エステルは、食塩や酸、アルカリの存在時の加熱において乳化力が減少し分離しやすくなるので、調味料の入ったかやく飯やアルカリ性の中華麺の場合は好ましくない。
また、レシチンは加熱により分解して異臭を発生しやすく、米飯や茹麺に異味・異臭を与えやすいと言う難点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、油脂を使用しないでも米飯粒や茹麺の付着を防ぐ添加剤および食塩や酸、アルカリが存在しても炊飯、蒸煮、茹でなどの加熱処理により分離しない乳化物を鋭意研究の結果、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、添加剤としてステアロイル乳酸ナトリウム(以下SSLと略称する)および/またはポリオキシエチレン(20)ソルビタン脂肪酸エステル(以下ポリソルベートと略称する)を加えることにより、普通の米飯や茹うどん、茹そばは勿論、味付けご飯や中華麺の場合でも飯粒や麺線同士の付着を抑えることを見いだした。
【0010】
SSLはステアリン酸と乳酸を反応させ、ナトリウム塩にした乳化剤で、パンケーキやワッフルの生地改良剤、アイシング、トッピング、フィリングの乳化剤、飲用コーヒー用のクリーム代替品としての食用油水エマルション用乳化剤として知られている。
【0011】
ポリソルベートは、ソルビトールと脂肪酸を反応させて出来たソルビタン脂肪酸エステル1モルに平均20モルの酸化エチレンを付加させた乳化剤で、付加したポリオキシエチレン鎖の親水性が強いので親水性乳化剤である。
これは植物性ホイップドトッピング、ケーキ,菓子コーテング、アイシング、フィーリングの乳化剤、飲用コーヒー用のクリーム代替品としての食用油水エマルション用乳化剤として知られている。
【0012】
本発明においては、SSLおよび/またはポリソルベートを米飯の場合は炊飯または蒸煮時に添加するか、炊飯または蒸煮後の米飯にあらかじめ水または温水に溶解させた液をスプレーする。
麺類の場合は、製麺時に生地に練り込むか、茹後にあらかじめ水または温水に溶解させた液をスプレーする。
その場合、食用油脂と水を加えて乳化液にしても構わない。この乳化液は酸、アルカリ、食塩が存在しても、加熱中に乳化液が分離しないことを見出した。
【0013】
更に,本発明者らは、SSLおよび/またはポリソルベートを添加した米飯は炊飯ないし蒸煮後も飯粒がしっかりした形を保ち、官能評価においても食感で高い評価を得ることを見いだした。
【0014】
一方、茹麺では、通常茹後に時間が経過すると、麺がやわらかくなり、シコシコとした食感が失われるが、本発明によるSSLおよび/またはポリソルベートを添加した茹麺は、茹後に時間が経過してもやわらかくなるのが遅くなり、シコシコとした食感を長く保つことを見いだした。
【0015】
SSLおよび/またはポリソルベートの添加量は、米飯の場合は生米に対し0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.3重量%〜2.0重量%である。
麺の場合は、小麦粉やそば粉などの粉類に対し、0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.3重量%〜2.0重量%である。
0.01重量%以下であると飯粒同士や麺線同士の付着を防ぐ効果が不足し、10重量%以上であると、米飯や茹麺の食感を低下させる。
以下、本発明による乳化剤の配合例、実施例および比較例を示すが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0016】
表1の様に、配合例1はSSL単独、配合例2はSSL、ポリソルベート60(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート)、ポリソルベート80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレート)を60℃の温水に溶解させた。配合例3はSSL、ポリソルベート60、ナタネ油を60℃の温水に加え、特殊機化工業(株)製TKホモミクサーを用いて、回転数8,000で3分間乳化した。これらの1部を1%食塩水100部に加え90℃で30分加熱し、液の安定性を試験した結果、配合例1〜3は、液が均一で安定性に優れていた。比較として配合例4は配合例3と同様の方法で乳化液を作り、この乳化液1部を1%食塩水100部に加え90℃で30分加熱した結果、加えた乳化液が分離し、油が浮上した。
【0017】
【表1】
【0018】
【実施例】
うるち米(平成13年産、銘柄千葉こしひかり)150gを3回洗浄し、水道水300gと表1の配合製剤3gを、実施例1は配合例1を、実施例2は配合例2を、実施例3は配合例3を、比較例1は配合例4をそれぞれ加え、室温に1時間浸漬し電気釜で炊飯した。20分間むらした後、米飯を100gずつ一定の加圧条件下で成形してにぎり飯にした。
【0019】
結果を表2に示す。
【表2】
【0020】
にぎり飯の付着性及び風味と食感の評価は、訓練したパネリスト5名による目視及び官能評価で行った。にぎり飯の付着性は同一条件のにぎり飯成形工程において、飯粒の成形器具への付着頻度が非常に少ない場合は3点、付着が少し見られる場合は2点、付着頻度がかなり多い場合は1点とし、5名の合計点で示した。
風味と食感は、米飯特有の匂いと好ましいネバリと歯応えのある食感の場合は3点とし、米飯に好ましくない油臭と好ましいネバリと歯応えのない食感の場合は1点とし、5人の合計点で示した。従って、点数の多い方が米飯の付着性が少なく、風味と食感に優れていることを示している。
【0021】
表2の結果から、表1の配合製剤を添加した実施例1〜3では、にぎり飯の付着性が少なく、風味と食感も優れていることが分かった。
これに対し配合例4を加えた比較例1のにぎり飯は、付着性がやや劣り、にぎり飯に油脂臭が感じられた。
【0022】
中華麺用粉100g、粉末卵白1g、くちなし黄色素0.3部を3回篩い、かん粉0.5g、食塩0.8gを水37gに溶かして加える。表1の配合製剤3gを実施例4は配合例1のSSL(粉末)は小麦粉と共に篩い、実施例5は配合例2を、実施例6は配合例3を、比較例2は配合例4をそれぞれ水に分散させて加えた。
水まわし1分、手捏ね2分後、ポリ袋に包み室温で1時間熟成する。小野式製麺機にてローラーの幅を狭めつつ7回延ばし、切歯20番で麺線を切出した。
この生麺100gを90〜95℃の湯にて3分間茹で、冷水で30秒間洗い、水切りをして容器に移しポリ袋に入れて、20時間冷蔵庫に放置した。
【0023】
冷蔵保存した茹麺の付着性及び風味と食感の評価は、訓練したパネリスト5名による目視及び官能評価で行った。茹麺の付着性は、箸により麺を持ち上げて麺同士の付着が少ない場合は3点、付着が少し見られる場合は2点、付着頻度がかなり多い場合は1点とし、5名の合計点で示した。
風味と食感は、茹麺に異臭がなく、麺特有の歯応えがある場合は3点とし、茹麺に油臭が有ったり、麺が柔らかく歯応えのない場合は1点とし、5人の合計点で示した。従って、点数の多い方が茹麺の付着性が少なく、風味と食感に優れていることを示している。
【0024】
結果を表3に示す
【表3】
【0025】
表3の結果から、実施例4〜6の区は、茹麺の麺線同士の付着が少なく、麺の風味も害せずに、麺に好ましい歯ごたえの食感を保つことが出来た。
一方、比較例2では麺線同士の付着が見られ、麺にやや油脂臭が感じられ、食感も麺に好ましい歯ごたえが見られなかった。
【0026】
【発明の効果】
上記したように、本発明のSSLおよび/またはポリソルベートを添加した米飯類は飯粒同士の付着が少なく、麺類は茹麺同士の付着が少ない。
さらに、米飯に好ましい食感を付与し、茹麺では冷蔵保存後も茹麺に好ましい歯ごたえを保持することが出来る。
Claims (3)
- ステアロイル乳酸ナトリウムおよび/またはポリオキシエチレン(20)ソルビタン脂肪酸エステルを含有することを特徴とする米飯類.麺類の改良剤。
- ポリオキシエチレン(20)ソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸が、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸の1種以上である請求項1記載の米飯類、麺類の改良剤。
- 請求項1または2のいずれか1項に記載の改良剤が添加された米飯類、麺類。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002260558A JP2004065216A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | 米飯類,麺類の改良剤および米飯類、麺類 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002260558A JP2004065216A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | 米飯類,麺類の改良剤および米飯類、麺類 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004065216A true JP2004065216A (ja) | 2004-03-04 |
Family
ID=32024555
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002260558A Pending JP2004065216A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | 米飯類,麺類の改良剤および米飯類、麺類 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004065216A (ja) |
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KR20180055659A (ko) * | 2016-11-17 | 2018-05-25 | 세종대학교산학협력단 | 조리용출도가 저감된 쌀면 |
-
2002
- 2002-08-05 JP JP2002260558A patent/JP2004065216A/ja active Pending
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JP2013252119A (ja) * | 2012-06-08 | 2013-12-19 | Riken Vitamin Co Ltd | 麺用品質改良剤 |
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