JP2004064832A - モータ構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータ構造を簡単にして、部品数を低減し、低コストなモータ構成とする。
【解決手段】ハウジング1には凹部1aが形成され、凹部1aにスプリング3が係止される。また、ブラシ13が保持されるホルダ6とスプリング3との間にベアリング5を配設して、スプリング3に形成された付勢部3bによって、ベアリング5の外輪5aが軸方向に付勢されると共に、ベアリング5をホルダ6とスプリング3により挟持した状態で凹部1aに配設される構成とした。
【選択図】 図1
【解決手段】ハウジング1には凹部1aが形成され、凹部1aにスプリング3が係止される。また、ブラシ13が保持されるホルダ6とスプリング3との間にベアリング5を配設して、スプリング3に形成された付勢部3bによって、ベアリング5の外輪5aが軸方向に付勢されると共に、ベアリング5をホルダ6とスプリング3により挟持した状態で凹部1aに配設される構成とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、モータに関するものであり、特に、モータの回転を支持するための支持構造に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来、モータはケース体に収められ、ケース体が被駆動装置のハウジングに取付けられる。この場合、モータは回転体がシャフトにて回転自在に支持されており、シャフトは両端がケース体側に設けられた2つのベアリングにより支持される構造が取られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、シャフトの両端を、ケース体側に設けられた2つのベアリングにより支持される構造の一例として、図4に示す構造が考えられる。
【0004】
図4に示す構成において、シャフト40は一方がケース体の内部に設けられたベアリング43により軸支され、他方がもう1つのベアリング45により軸支される。この場合、ベアリング45は外輪45aが軸方向にフランジを有するベアリング支持板となるプレート部材42に圧入される。更に、ベアリング押え機能を有するプレート部材41によって、ベアリング45が圧入されたシャフト40の軸方向から、シャフト40の軸方向の移動を規制した状態でプレート部材41がケース体に対して固定される。この場合、プレート部材42と一緒にプレート部材41が、ネジ等の固定部材44によりケース体に固定される構造となっている。
【0005】
しかし、上記した構成では、シャフトをケース体側で規制する為、ベアリングをケース体に対して固定する。この為、「ベアリング支持」及び「ベアリング押え」の機能を有する2つのプレート部材が必要となってしまう。また、上記構成では複数のプレート部材によりシャフトを軸支するための構造が複雑となり、部品数が増加し、コストアップを招いてしまう。
【0006】
そこで、本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、モータ構造を簡単にして、部品数を低減し、低コストなモータ構成とすることを技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した技術的課題を解決するために講じた手段は、請求項1に示すように、ハウジングと、該ハウジングに固定されるケース体と、該ケース体の中で回転を行う回転体と、該回転体を支持するシャフトと、前記回転体に巻回されるコイルと、前記回転体に当接して前記コイルへの通電を行うブラシが保持されるホルダと、前記ケース体の中に配設され、前記シャフトの一方を回転自在に軸支する第1ベアリングと、内輪に前記シャフトの他方が圧入され、外輪にて前記シャフトを回転自在に軸支する第2ベアリングとを備えたモータにおいて、
前記ハウジングには凹部が形成され、該凹部に一端が係止される付勢部材を備え、前記ホルダと前記付勢部材との間に前記第2ベアリングを配設し、前記付勢部材により前記第2ベアリングの外輪を前記ホルダに向けて付勢した状態で前記第2ベアリングを前記凹部に配設したことである。
【0008】
上記した構造によれば、第2ベアリングの保持をケース側ではなくハウジング側に持たせる構成となる。つまり、ハウジングの凹部底面に一端が係止される付勢部材を備え、ホルダと付勢部材との間に第2ベアリングを配設し、付勢部材により外輪を軸方向に付勢した状態で、第2ベアリングをホルダと付勢部材により挟持して凹部に配設したので、第2ベアリングを軸支するにはハウジングの凹部内に配設される付勢部材だけで良い。このため、「ベアリング支持」を行う機能をハウジングに持たせ、上記したベアリングを支持するプレート部材に相当する部品を廃止することが出来る。また、第2ベアリングは、ブラシが保持されるホルダと付勢部材により第2ベアリングは所定位置に位置決めされ、常に、ホルダ側に付勢部材により付勢されて、軸方向の位置が決まるので、ホルダに設けられるブラシ位置が適正に設定される。
【0009】
この場合、第2ベアリングの外輪は、ハウジングの凹部の内径に対して軸方向に移動自在であれば、付勢部材により軸方向から第2ベアリングを効率良く規制することが可能となり、モータ構造は簡単となり、部品点数の低減、および、モータ組付け工数の低減が図れる。
【0010】
また、付勢部材は、内径側に凹部に当接する支持部を有し、外径側に前記第2ベアリングを付勢する軸方向に突出した付勢部を有すれば、内径側の支持部にて凹部に当接した状態で、外径側の軸方向に突出した付勢部により、付勢することが可能である。これは、1枚のプレートから、例えば、プレス成形にて付勢部材を作ることが可能となるので、コスト的に安価となる。
【0011】
更に、付勢部は、支持部から延在し周方向に形成されれば、簡単な形状により、第2ベアリングをホルダ側に軸方向から付勢することが可能となる。
【0012】
上記した構成により、モータ構造が簡潔化され、部品点数の低減、組付け工数の低減が図れる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明におけるモータ20の構造について、図1を参照して説明する。
【0014】
図1は、モータ15の構成を示す断面図である。図1に示すモータ20では、回転子10が円筒状を呈する金属製のケース体7に収められ、ケース体7がハウジング1に対してボルト等の締結部材14により固定される。シャフト4の端部(図1に示す右側)には、2つの平行な面を互いに有する二面幅の結合により、図示しない被駆動装置の被駆動シャフト16が軸方向に挿嵌され結合されており、被駆動シャフト16によりモータ20の回転を外部出力することができる。
【0015】
また、シャフト4には、回転子10が一体で固定される。回転子10は複数の鉄板が軸方向において、同軸で積層されており、積層された回転子10の中心にシャフト4が圧入され、回転子10と一体回転する様になっている。シャフト4は一端がケース体7の奥に設けられるベアリング(第1ベアリング)12を介して、ケース体7に対して軸支されている。更に、ケース体7の内面には、周方向に複数の円弧状のマグネット11が取付けられている。
【0016】
一方、ケース体7が固定されるハウジング1には、回転体10を取付けるモータ取付け面に凹部1aが形成されている。この凹部1aに、ベアリング(第2ベアリング)5が配設され、シャフト4がベアリング5を介して軸支されており、2つのベアリング5,12により、シャフト4は両持ちで回転自在に軸支される構成となっている。この場合、ベアリング12が圧入される方向とは反対側のシャフト4の他端には、ベアリング5の内輪5bにシャフト4が圧入されている。一方、ベアリング5の外輪5aは、ハウジング1に形成された凹部1aの中において径方の移動は凹部1aの孔径により規制されるが、軸方向には移動自在な状態で配設される。また、軸方向においてハウジング1とベアリング5との間には、スプリング3が配設されている。
【0017】
スプリング3は、バネ性(限界応力)の高い金属から成り立っており、図3に示す形状を呈する。このスプリング3は、中央にシャフト4が貫通する孔3dを有し、中心から120度の位置から周方向に3つのスリットが形成されると共に、内径側には環状の支持部3aが形成されて、支持部3aから周方向において連続的に付勢部3bが形成されている。スプリング3は1枚のプレートをプレス成形により、図3に示す形状にて打ち抜き、付勢部3bの端部3cが支持部3aの根本から軸方向に徐々に突出する様、形成されている。スプリング3は環状の支持部3aにてハウジング1に形成された凹部1aの段部に周状に当接して係止され、付勢部3bの3つの端部3cが、ベアリング5の外輪5aの側面に当接して、ベアリング5を軸方向に付勢する機能を有する。
【0018】
一方、ベアリング5の回転子側にはケース体7と同軸で樹脂より成るホルダ6が配設される。ホルダ6は、内部に回転子10のコンミュテータ8に当接して給電を行うブラシ13を2つ有する(図1では一つのみ表わす)。また、ホルダ6にはコネクタ15が一体で形成されており、このコネクタ15に対し、図示しない外部コネクタをコネクタ15に接続することにより、外部コネクタからブラシ13を介して回転子10に給電を行うことができる。図1に示す様に、ホルダ6はケース体7とハウジング1とにより、両方から挟持された状態で固定された状態で締結部材14によりケース体に一体となっている。
【0019】
この状態で、スプリング3の軸方向に突出した3つの付勢部3bの端部3cによって、ベアリング5の外輪5aは側面をホルダ側に付勢した状態で取付けられる。これによって、ホルダ6はハウジング1とケース体7に挟持された状態下で、ベアリング5の位置は常にホルダに当接する様に付勢部3bにより付勢される。従って、スプリング3はハウジング1の凹部1aと当接する支持部3aにてハウジング1に係止された状態で、外輪5aの側面を端部3cにより常時付勢するので、外輪5aはホルダ6に当接して位置が定まる。このことから、ベアリング5の内輪に圧入されるシャフト4も、所定位置となる。
【0020】
一方、回転子10に給電が行われるコンミュテータ(整流子)8は、シャフト4の所定位置に、図2に形状を成すスプリング(例えば、トレランススプリング)9を用いて固定される。このトレランススプリングは1枚の金属から成るプレートをプレス成形によって、プレート両側に凹凸を形成して、シャフト4に対して周状に巻いたものを使用している。このトレランススプリング9をシャフト4と回転子10との間に介在させることにより、トレランススプリング9のバネ力を利用して、回転子10をシャフト4に一体で固定している。この様なトレランススプリング9を用いる事により、回転子10をシャフト4に固定する場合、従来用いられていた接着等による方法は必要ない。それ故に、回転子固定のための接着剤塗布や、接着後の接着剤を乾かすために高温熱硬化などの工程を廃止することができ、工程の簡素化を効果的に実現できる。
【0021】
次に、モータ20の組付けについて、説明を行う。モータ20の組み付けは、最初、シャフト4に積層鋼板を組付ける。シャフト4にはセレーションが軸方向に形成されており、そのセレーションの溝にあわせて積層鋼板を圧入する。そして、積層鋼板に絶縁コーティングを施し、コンミュテータ8をシャフト4に取付ける。そして積層鋼板の周りにコイルを巻回し、コンミュテータ8とコイルの端部とを溶接することで、シャフト4を備えた回転子10が作られる。
【0022】
次に、シャフト4の一端(図1の左側)にベアリング12を圧入し、他端にブラシを内部に有するホルダ6を挿通させた後、ベアリング5の内輪5bをシャフト4に対して軸方向から圧入する。そして、その後のモータの組み付けに進む。
【0023】
モータ20のハウジング1への組付けでは、ホルダ6をハウジング1に位置決めしておく。次に、マグネット11が内面に固定されたケース体を組み付けるが、この場合、ケース体7の開口から、シャフトサブアッセンブリーに組み付けられたベアリング12を開口内へ挿入してゆき、ベアリング12が配設されるケース体奥の凹部までケース体7とハウジング1のボルト孔が向き合う位置まで押し込む。このとき、シャフト4に一体化されたベアリング5の外輪5aがハウジング1の内径に形成された凹部1aにスプリング3と一緒に収まるよう、ケース体7に対して軸方向から、ケース体7、シャフト4、およびホルダ6が同軸になる様に組み付ける。
【0024】
この場合、凹部1aにはベアリング5がスプリング3の付勢力により、軸方向に移動が可能である。そして、ボルト等の締結部材14によって、ホルダ6がハウジング1とケース体7とで挟まれた状態で組み付けられた状態では、ハウジング1に形成された凹部1aに配設されるスプリング3の支持部3aは、軸方向の一端が均一に支持された状態で、軸方向に突出した付勢部3bの3つの端部3cによって、ベアリング5がホイダ側に常時付勢される。この為、ベアリング5はスプリング3により、ホルダ6によって規制される位置に固定される。この際、ベアリング12の外輪のケース体7に対する位置が適切な位置になるよう予め寸法を設定しておくと良い。
【0025】
以上説明した様に、上記した手順で組付けることにより、ベアリング5の球面、外輪5a及び内輪5bの転動面にストレスを与えることなく、圧痕などの傷を付けずに組立けることができる。
【0026】
尚、本実施形態では、スプリング3を図3に示す形状のスプリングを使用したが、これに限定されるものではなく、ベアリング5を軸方向に付勢できれば良く、コイルスプリングや皿バネあるいは板バネであっても良い。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、ハウジング側にベアリング支持機能の一部を持たせることによって、モータ側のベアリング支持板、ベアリング押さえ板を廃止することが可能となり、部品点数を削減し、また組付け工数を節減することにより全体のコスト低減ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるモータの構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す回転子をシャフトに固定するスプリングの形状を示した要所部分断面図である。
【図3】図1に示すベアリングを軸方向から付勢するスプリングの形状を示した図である。
【図4】モータの取付けを示す説明図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
1a 凹部
3 スプリング(付勢部材)
3a 支持部
3b 付勢部
3c 端部
4 シャフト
5 ベアリング(第2ベアリング)
5a 外輪
5b 内輪
6 ホルダ
6a ブラシ
7 ケース体
8 ホルダ
10 回転子(回転体)
12 ベアリング(第1ベアリング)
13 ブラシ
20 モータ
【発明が属する技術分野】
本発明は、モータに関するものであり、特に、モータの回転を支持するための支持構造に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来、モータはケース体に収められ、ケース体が被駆動装置のハウジングに取付けられる。この場合、モータは回転体がシャフトにて回転自在に支持されており、シャフトは両端がケース体側に設けられた2つのベアリングにより支持される構造が取られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、シャフトの両端を、ケース体側に設けられた2つのベアリングにより支持される構造の一例として、図4に示す構造が考えられる。
【0004】
図4に示す構成において、シャフト40は一方がケース体の内部に設けられたベアリング43により軸支され、他方がもう1つのベアリング45により軸支される。この場合、ベアリング45は外輪45aが軸方向にフランジを有するベアリング支持板となるプレート部材42に圧入される。更に、ベアリング押え機能を有するプレート部材41によって、ベアリング45が圧入されたシャフト40の軸方向から、シャフト40の軸方向の移動を規制した状態でプレート部材41がケース体に対して固定される。この場合、プレート部材42と一緒にプレート部材41が、ネジ等の固定部材44によりケース体に固定される構造となっている。
【0005】
しかし、上記した構成では、シャフトをケース体側で規制する為、ベアリングをケース体に対して固定する。この為、「ベアリング支持」及び「ベアリング押え」の機能を有する2つのプレート部材が必要となってしまう。また、上記構成では複数のプレート部材によりシャフトを軸支するための構造が複雑となり、部品数が増加し、コストアップを招いてしまう。
【0006】
そこで、本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、モータ構造を簡単にして、部品数を低減し、低コストなモータ構成とすることを技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した技術的課題を解決するために講じた手段は、請求項1に示すように、ハウジングと、該ハウジングに固定されるケース体と、該ケース体の中で回転を行う回転体と、該回転体を支持するシャフトと、前記回転体に巻回されるコイルと、前記回転体に当接して前記コイルへの通電を行うブラシが保持されるホルダと、前記ケース体の中に配設され、前記シャフトの一方を回転自在に軸支する第1ベアリングと、内輪に前記シャフトの他方が圧入され、外輪にて前記シャフトを回転自在に軸支する第2ベアリングとを備えたモータにおいて、
前記ハウジングには凹部が形成され、該凹部に一端が係止される付勢部材を備え、前記ホルダと前記付勢部材との間に前記第2ベアリングを配設し、前記付勢部材により前記第2ベアリングの外輪を前記ホルダに向けて付勢した状態で前記第2ベアリングを前記凹部に配設したことである。
【0008】
上記した構造によれば、第2ベアリングの保持をケース側ではなくハウジング側に持たせる構成となる。つまり、ハウジングの凹部底面に一端が係止される付勢部材を備え、ホルダと付勢部材との間に第2ベアリングを配設し、付勢部材により外輪を軸方向に付勢した状態で、第2ベアリングをホルダと付勢部材により挟持して凹部に配設したので、第2ベアリングを軸支するにはハウジングの凹部内に配設される付勢部材だけで良い。このため、「ベアリング支持」を行う機能をハウジングに持たせ、上記したベアリングを支持するプレート部材に相当する部品を廃止することが出来る。また、第2ベアリングは、ブラシが保持されるホルダと付勢部材により第2ベアリングは所定位置に位置決めされ、常に、ホルダ側に付勢部材により付勢されて、軸方向の位置が決まるので、ホルダに設けられるブラシ位置が適正に設定される。
【0009】
この場合、第2ベアリングの外輪は、ハウジングの凹部の内径に対して軸方向に移動自在であれば、付勢部材により軸方向から第2ベアリングを効率良く規制することが可能となり、モータ構造は簡単となり、部品点数の低減、および、モータ組付け工数の低減が図れる。
【0010】
また、付勢部材は、内径側に凹部に当接する支持部を有し、外径側に前記第2ベアリングを付勢する軸方向に突出した付勢部を有すれば、内径側の支持部にて凹部に当接した状態で、外径側の軸方向に突出した付勢部により、付勢することが可能である。これは、1枚のプレートから、例えば、プレス成形にて付勢部材を作ることが可能となるので、コスト的に安価となる。
【0011】
更に、付勢部は、支持部から延在し周方向に形成されれば、簡単な形状により、第2ベアリングをホルダ側に軸方向から付勢することが可能となる。
【0012】
上記した構成により、モータ構造が簡潔化され、部品点数の低減、組付け工数の低減が図れる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明におけるモータ20の構造について、図1を参照して説明する。
【0014】
図1は、モータ15の構成を示す断面図である。図1に示すモータ20では、回転子10が円筒状を呈する金属製のケース体7に収められ、ケース体7がハウジング1に対してボルト等の締結部材14により固定される。シャフト4の端部(図1に示す右側)には、2つの平行な面を互いに有する二面幅の結合により、図示しない被駆動装置の被駆動シャフト16が軸方向に挿嵌され結合されており、被駆動シャフト16によりモータ20の回転を外部出力することができる。
【0015】
また、シャフト4には、回転子10が一体で固定される。回転子10は複数の鉄板が軸方向において、同軸で積層されており、積層された回転子10の中心にシャフト4が圧入され、回転子10と一体回転する様になっている。シャフト4は一端がケース体7の奥に設けられるベアリング(第1ベアリング)12を介して、ケース体7に対して軸支されている。更に、ケース体7の内面には、周方向に複数の円弧状のマグネット11が取付けられている。
【0016】
一方、ケース体7が固定されるハウジング1には、回転体10を取付けるモータ取付け面に凹部1aが形成されている。この凹部1aに、ベアリング(第2ベアリング)5が配設され、シャフト4がベアリング5を介して軸支されており、2つのベアリング5,12により、シャフト4は両持ちで回転自在に軸支される構成となっている。この場合、ベアリング12が圧入される方向とは反対側のシャフト4の他端には、ベアリング5の内輪5bにシャフト4が圧入されている。一方、ベアリング5の外輪5aは、ハウジング1に形成された凹部1aの中において径方の移動は凹部1aの孔径により規制されるが、軸方向には移動自在な状態で配設される。また、軸方向においてハウジング1とベアリング5との間には、スプリング3が配設されている。
【0017】
スプリング3は、バネ性(限界応力)の高い金属から成り立っており、図3に示す形状を呈する。このスプリング3は、中央にシャフト4が貫通する孔3dを有し、中心から120度の位置から周方向に3つのスリットが形成されると共に、内径側には環状の支持部3aが形成されて、支持部3aから周方向において連続的に付勢部3bが形成されている。スプリング3は1枚のプレートをプレス成形により、図3に示す形状にて打ち抜き、付勢部3bの端部3cが支持部3aの根本から軸方向に徐々に突出する様、形成されている。スプリング3は環状の支持部3aにてハウジング1に形成された凹部1aの段部に周状に当接して係止され、付勢部3bの3つの端部3cが、ベアリング5の外輪5aの側面に当接して、ベアリング5を軸方向に付勢する機能を有する。
【0018】
一方、ベアリング5の回転子側にはケース体7と同軸で樹脂より成るホルダ6が配設される。ホルダ6は、内部に回転子10のコンミュテータ8に当接して給電を行うブラシ13を2つ有する(図1では一つのみ表わす)。また、ホルダ6にはコネクタ15が一体で形成されており、このコネクタ15に対し、図示しない外部コネクタをコネクタ15に接続することにより、外部コネクタからブラシ13を介して回転子10に給電を行うことができる。図1に示す様に、ホルダ6はケース体7とハウジング1とにより、両方から挟持された状態で固定された状態で締結部材14によりケース体に一体となっている。
【0019】
この状態で、スプリング3の軸方向に突出した3つの付勢部3bの端部3cによって、ベアリング5の外輪5aは側面をホルダ側に付勢した状態で取付けられる。これによって、ホルダ6はハウジング1とケース体7に挟持された状態下で、ベアリング5の位置は常にホルダに当接する様に付勢部3bにより付勢される。従って、スプリング3はハウジング1の凹部1aと当接する支持部3aにてハウジング1に係止された状態で、外輪5aの側面を端部3cにより常時付勢するので、外輪5aはホルダ6に当接して位置が定まる。このことから、ベアリング5の内輪に圧入されるシャフト4も、所定位置となる。
【0020】
一方、回転子10に給電が行われるコンミュテータ(整流子)8は、シャフト4の所定位置に、図2に形状を成すスプリング(例えば、トレランススプリング)9を用いて固定される。このトレランススプリングは1枚の金属から成るプレートをプレス成形によって、プレート両側に凹凸を形成して、シャフト4に対して周状に巻いたものを使用している。このトレランススプリング9をシャフト4と回転子10との間に介在させることにより、トレランススプリング9のバネ力を利用して、回転子10をシャフト4に一体で固定している。この様なトレランススプリング9を用いる事により、回転子10をシャフト4に固定する場合、従来用いられていた接着等による方法は必要ない。それ故に、回転子固定のための接着剤塗布や、接着後の接着剤を乾かすために高温熱硬化などの工程を廃止することができ、工程の簡素化を効果的に実現できる。
【0021】
次に、モータ20の組付けについて、説明を行う。モータ20の組み付けは、最初、シャフト4に積層鋼板を組付ける。シャフト4にはセレーションが軸方向に形成されており、そのセレーションの溝にあわせて積層鋼板を圧入する。そして、積層鋼板に絶縁コーティングを施し、コンミュテータ8をシャフト4に取付ける。そして積層鋼板の周りにコイルを巻回し、コンミュテータ8とコイルの端部とを溶接することで、シャフト4を備えた回転子10が作られる。
【0022】
次に、シャフト4の一端(図1の左側)にベアリング12を圧入し、他端にブラシを内部に有するホルダ6を挿通させた後、ベアリング5の内輪5bをシャフト4に対して軸方向から圧入する。そして、その後のモータの組み付けに進む。
【0023】
モータ20のハウジング1への組付けでは、ホルダ6をハウジング1に位置決めしておく。次に、マグネット11が内面に固定されたケース体を組み付けるが、この場合、ケース体7の開口から、シャフトサブアッセンブリーに組み付けられたベアリング12を開口内へ挿入してゆき、ベアリング12が配設されるケース体奥の凹部までケース体7とハウジング1のボルト孔が向き合う位置まで押し込む。このとき、シャフト4に一体化されたベアリング5の外輪5aがハウジング1の内径に形成された凹部1aにスプリング3と一緒に収まるよう、ケース体7に対して軸方向から、ケース体7、シャフト4、およびホルダ6が同軸になる様に組み付ける。
【0024】
この場合、凹部1aにはベアリング5がスプリング3の付勢力により、軸方向に移動が可能である。そして、ボルト等の締結部材14によって、ホルダ6がハウジング1とケース体7とで挟まれた状態で組み付けられた状態では、ハウジング1に形成された凹部1aに配設されるスプリング3の支持部3aは、軸方向の一端が均一に支持された状態で、軸方向に突出した付勢部3bの3つの端部3cによって、ベアリング5がホイダ側に常時付勢される。この為、ベアリング5はスプリング3により、ホルダ6によって規制される位置に固定される。この際、ベアリング12の外輪のケース体7に対する位置が適切な位置になるよう予め寸法を設定しておくと良い。
【0025】
以上説明した様に、上記した手順で組付けることにより、ベアリング5の球面、外輪5a及び内輪5bの転動面にストレスを与えることなく、圧痕などの傷を付けずに組立けることができる。
【0026】
尚、本実施形態では、スプリング3を図3に示す形状のスプリングを使用したが、これに限定されるものではなく、ベアリング5を軸方向に付勢できれば良く、コイルスプリングや皿バネあるいは板バネであっても良い。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、ハウジング側にベアリング支持機能の一部を持たせることによって、モータ側のベアリング支持板、ベアリング押さえ板を廃止することが可能となり、部品点数を削減し、また組付け工数を節減することにより全体のコスト低減ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるモータの構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す回転子をシャフトに固定するスプリングの形状を示した要所部分断面図である。
【図3】図1に示すベアリングを軸方向から付勢するスプリングの形状を示した図である。
【図4】モータの取付けを示す説明図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
1a 凹部
3 スプリング(付勢部材)
3a 支持部
3b 付勢部
3c 端部
4 シャフト
5 ベアリング(第2ベアリング)
5a 外輪
5b 内輪
6 ホルダ
6a ブラシ
7 ケース体
8 ホルダ
10 回転子(回転体)
12 ベアリング(第1ベアリング)
13 ブラシ
20 モータ
Claims (4)
- ハウジングと、
該ハウジングに固定されるケース体と、
該ケース体の中で回転を行う回転体と、
該回転体を支持するシャフトと、
前記回転体に巻回されるコイルと、
前記回転体に当接して前記コイルへの通電を行うブラシが保持されるホルダと、
前記ケース体の中に配設され、前記シャフトの一方を回転自在に軸支する第1ベアリングと、
内輪に前記シャフトの他方が圧入され、外輪にて前記シャフトを回転自在に軸支する第2ベアリングとを備えたモータにおいて、
前記ハウジングには凹部が形成され、該凹部に一端が係止される付勢部材を備え、前記ホルダと前記付勢部材との間に前記第2ベアリングを配設し、前記付勢部材により前記第2ベアリングの外輪を前記ホルダに向けて付勢した状態で前記第2ベアリングを前記凹部に配設したことを特徴とするモータ。 - 前記外輪は、前記ハウジングの凹部の内径に対して軸方向に移動自在であることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
- 前記付勢部材は、内径側に前記凹部に当接する支持部を有し、外径側に前記第2ベアリングを付勢する軸方向に突出した付勢部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ。
- 前記付勢部は、支持部から延在し周方向に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のモータ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002216978A JP2004064832A (ja) | 2002-07-25 | 2002-07-25 | モータ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002216978A JP2004064832A (ja) | 2002-07-25 | 2002-07-25 | モータ構造 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2002216978A Withdrawn JP2004064832A (ja) | 2002-07-25 | 2002-07-25 | モータ構造 |
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Country | Link |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101197789B1 (ko) | 2011-12-26 | 2012-11-05 | 계양전기 주식회사 | 스프링 플레이트 및 그것을 사용한 베어링 지지구조를 가지는 모터 |
WO2017026550A1 (ja) * | 2015-08-10 | 2017-02-16 | 日本電産株式会社 | モータ |
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CN108688405A (zh) * | 2018-07-25 | 2018-10-23 | 上汽通用五菱汽车股份有限公司 | 一种汽车驱动桥轮毂端结构 |
-
2002
- 2002-07-25 JP JP2002216978A patent/JP2004064832A/ja not_active Withdrawn
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