JP2004064389A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】記録媒体読み書き部の内部構造を簡単にして小型化を維持するとともに、薄型記録媒体の引抜時に清掃部材に付着された塵を除去できるデジタルカメラを得る。
【解決手段】メモリーカード２４が挿入される過程では、まず、読み書き用端子２６上であってメモリーカード２４の入口側にある清掃部材２８が、メモリーカード２４の外部端子２５に接触して清掃する。次に、外部端子２５が清掃された状態で、外部端子２５と読み書き用端子２６とが接触し、読み書き用端子２６は、メモリーカード２４にデータを読み書きする。防塵用蓋１２上ではなく読み書き用端子２６上に清掃部材２８を設けることで、メモリーカード読み書き装置１６の内部構造を簡単にして小型化を図れる。ここで、清掃部材２８は、方向性繊維を備えているため、メモリーカード２４の引抜時には、挿入時に付着された塵が除去される。
【選択図】 図５
【解決手段】メモリーカード２４が挿入される過程では、まず、読み書き用端子２６上であってメモリーカード２４の入口側にある清掃部材２８が、メモリーカード２４の外部端子２５に接触して清掃する。次に、外部端子２５が清掃された状態で、外部端子２５と読み書き用端子２６とが接触し、読み書き用端子２６は、メモリーカード２４にデータを読み書きする。防塵用蓋１２上ではなく読み書き用端子２６上に清掃部材２８を設けることで、メモリーカード読み書き装置１６の内部構造を簡単にして小型化を図れる。ここで、清掃部材２８は、方向性繊維を備えているため、メモリーカード２４の引抜時には、挿入時に付着された塵が除去される。
【選択図】 図５
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体読み書き部を有するデジタルカメラに係り、詳細には、薄型記録媒体の清掃機能付きの記録媒体読み書き部を有するデジタルカメラに関する。
【０００２】
【従来の技術】
メモリーカード清掃機能付きのメモリーカード読み書き装置として、図６及び図７に示すように、防塵用蓋１０２に清掃部材１０４が設けられたものがある（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
このメモリーカード読み書き装置１００によれば、メモリーカード１０１の挿入口１０８に設けられた防塵用蓋１０２は、メモリーカード１０１の挿入時に押し開けられる。防塵用蓋１０２の先には、清掃部材１０４が設けられており、メモリーカード１０１の挿入時には、防塵用蓋１０２の回転軸１０６に設けられたバネによりメモリーカード１０１の外部端子１１０に清掃部材１０４が押し付けられ、メモリーカード１０１の外部端子１１０を清掃することができる。このように、このメモリーカード読み書き装置１００によれば、メモリーカード１０１が挿入されるごとにメモリーカード１０１の外部端子１１０が清掃部材１０４により清掃されるという効果がある。
【０００４】
しかし、この構造では、防塵用蓋１０２の有する回転機構がメモリーカード読み書き装置１００の内部にあるために、内部構造が複雑になるとともに、防塵用蓋１０２の回転空間をメモリーカード読み書き装置１００の内部に設ける必要があるので、小型デジタルカメラには不向きである。また、デジタルカメラでは、防塵用蓋がカメラ本体の外側へ開く構造のものが多く、これとは別にメモリーカード読み書き装置１００内で回転する防塵用蓋１０２を設けると、機能の重複になってしまう。
【０００５】
さらに、従来のメモリーカード読み書き装置１００では、清掃部材１０４に付着した塵を除去する機能がないため、メモリーカード読み書き装置１００の内部に清掃時に付着された塵が溜まる。結果として、清掃部材１０４の塵が、メモリーカード１０１の挿入時に逆にメモリーカード１０１の外部端子１１０に付着する可能性もあった。
【０００６】
【特許文献１】
実開平６−４８０４４号公報（第１−４頁、第１図、第２図）
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮して、記録媒体読み書き部の内部構造を簡単にして小型化を維持するとともに、薄型記録媒体の引抜時に清掃部材に付着された塵を除去できるデジタルカメラを提供することを課題とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
請求項１に記載する本発明のデジタルカメラは、デジタルカメラ本体に設けられ、薄型記録媒体が挿入される記録媒体読み書き部と、前記記録媒体読み書き部内に設けられ、前記薄型記録媒体の挿入時に前記薄型記録媒体の外部端子と接触して前記薄型記録媒体にデータを読み書きする読み書き用端子と、前記読み書き用端子上であって前記薄型記録媒体の入口側に設けられ、挿入される前記薄型記録媒体の前記外部端子に接触して清掃する清掃部材と、を有することを特徴とする。
【０００９】
請求項１に記載する本発明のデジタルカメラによれば、薄型記録媒体が挿入される過程では、まず、読み書き用端子上であって薄型記録媒体の入口側にある清掃部材が、薄型記録媒体の外部端子に接触して清掃する。ここで、読み書き用端子上であって薄型記録媒体の入口側とは、読み書き用端子上であって薄型記録媒体の挿入固定時に薄型記録媒体の読み書きを妨げない位置を意味する。次に、外部端子が清掃された状態で、外部端子と読み書き用端子とが接触し、読み書き用端子は、薄型記録媒体にデータを読み書きする。このように、防塵用蓋上ではなく読み書き用端子上に清掃部材を設けることで、記録媒体読み書き部の内部構造を簡単にして小型化を図ることができる。
【００１０】
請求項２に記載する本発明のデジタルカメラは、請求項１の構成において、前記清掃部材は、前記薄型記録媒体の挿入時には、前記外部端子の塵が付着し、前記薄型記録媒体の引抜時には、挿入時に付着された塵が除去される方向性繊維を備えることを特徴とする。
【００１１】
請求項２に記載する本発明のデジタルカメラによれば、清掃部材は、方向性繊維を備えており、薄型記録媒体の挿入時には、外部端子の塵が付着し、薄型記録媒体の引抜時には、挿入時に付着された塵が除去される。このように、挿入時に塵を付着させるだけでなく引抜時に清掃部材の塵が除去されることで、薄型記録媒体の挿入回数が増えても挿入時における清掃部材の付着力は維持される。
【００１２】
【発明の実施の形態】
本発明におけるデジタルカメラの実施の形態を図面に基づき説明する。
【００１３】
図１は、防塵用蓋１２を開いた状態のデジタルカメラ１０の正面斜視図を示している。図１に示すように、この実施例では、デジタルカメラ本体１１の側方から薄型記録媒体としてのメモリーカード２４を挿入する構成になっている。デジタルカメラ本体１１の側面には、防塵用蓋１２が備えられている。防塵用蓋１２は、開閉自在であり、デジタルカメラ本体１１の外側へ向かって（矢印Ａ方向に）開く構造になっている。この外側に開く構造により、デジタルカメラ１０は、小型形状を維持できる。防塵用蓋１２を閉じると、メモリーカード２４の入口としてのメモリカード挿入口１４が覆われる。この状態を示したのが、図２及び図３であり、図２は防塵用蓋１２を閉じた状態のデジタルカメラ１０の正面斜視図を示しており、図３は防塵用蓋１２を閉じた状態のデジタルカメラ１０の背面斜視図を示している。
【００１４】
図２の４−４断面図である図４は、デジタルカメラ本体１１の内部にある記録媒体読み書き部としてのメモリーカード読み書き装置１６にメモリーカード２４が挿入されていない状態を示している。ここで、防塵用蓋１２は矢印Ｂの方向に開閉できる。防塵用蓋１２を閉じた状態では、メモリーカード挿入口１４と防塵用蓋１２との間には、若干の隙間Ｄが設けられている。メモリーカード挿入口１４からメモリーカード読み書き装置１６の内部方向には、ソケット１８が形成されている。ソケット１８の内側は、メモリーカード２４の挿入路２０になっており、挿入路２０の幅Ｌは、メモリーカード２４の厚みＭより大きい寸法になっている。ソケット１８にて、メモリーカード２４の挿入方向の先端部側には、ストッパー２２が設けられている。図５は、防塵用蓋１２を矢印Ａ方向に開いて矢印Ｃ方向にメモリーカード２４をメモリーカード挿入口１４から挿入した状態を示している。図５に示すように、ストッパー２２により、メモリーカード２４は、所定の位置にセットされる。
【００１５】
図４に示すように、ソケット１８の一の内壁１８Ａには、読み書き用端子２６の一端２６Ａが取り付けられている。読み書き用端子２６と内壁１８Ａとは、断面視にて鋭角θを形成する。この読み書き用端子２６は、金属で成形されており、矢印Ｅ方向に弾性力を有する。図５に示すように、この弾性力によってメモリーカード２４の挿入時には、読み書き用端子２６は、メモリーカード２４の外部端子２５との間に押圧力を得るようになっている。読み書き用端子２６の先端部側は、内壁１８Ａ側に屈曲しており、更にその先端部は、逆向き（内壁１８Ｂ側）に屈曲して止め部２６Ｂを形成している。止め部２６Ｂは、メモリーカード２４の挿入時に読み書き用端子２６を所定位置で止める。
【００１６】
図４に示すように、読み書き用端子２６上には、清掃部材２８が取り付けられている。ここで、メモリーカード２４を挿入していない状態では、清掃部材２８と清掃部材２８に対向するソケット１８の内壁１８Ｂとの最短距離Ｎの寸法が、メモリーカード２４の厚みＭの寸法より短い寸法であることが好ましい。また、清掃部材２８は、メモリーカード挿入口１４に近い側にあり、図５に示すように、メモリーカード２４の挿入固定時にメモリーカード２４の読み書きを妨げないようになっている。
【００１７】
清掃部材２８は、柔軟材料を備えた弾性体からなり、例えば、織布、不織布、スポンジ、多孔弾性体、テレンプ、フェルト等からなり、好ましくは、（例えば、衣類用ブラシ等に用いられる）方向性を持つ繊維等で成形する。ここで、方向性を持つ繊維とは、その繊維を他の物と接触させて接触物の表面を拭いたときに、ある方向に拭いた場合には、繊維に接触物の塵等が付着するが、反対方向に拭いた場合には、繊維に接触物の塵等が付着しにくいものをいう。これにより、メモリーカード２４の挿入時には外部端子２５に接触して清掃し、メモリーカード２４の引抜時にはメモリーカード２４と清掃部材２８とが接触して清掃部材２８に付着された塵が除去される。なお、メモリーカード２４の挿入固定時には、止め部２６Ｂにより、読み書き用端子２６の位置が固定されるとともに、読み書き用端子２６とメモリーカード２４との間の押圧力により、清掃部材２８は、図５に示すように、圧縮される。この際、読み書き用端子２６と外部端子２５との接触を保つために、読み書き用端子２６とソケット１８のストッパー２２側の内壁１８Ｂとの最短距離Ｋは、メモリーカード２４の厚みＭと等しいか、または、それより短い寸法である必要がある。
【００１８】
次に、上記の実施形態の作用を説明する。
【００１９】
図４に示すように、防塵用蓋１２は、閉じた状態ではメモリーカード挿入口１４を覆ってメモリーカード読み書き装置１６内に塵が入るのを妨げる。メモリーカードがメモリーカード読み書き装置１６へ挿入される際には、図５に示すように、防塵用蓋１２がメモリーカード読み書き装置１６の外側へ開かれる。メモリーカード２４が挿入される過程では、まず、読み書き用端子２６上であってメモリーカード挿入口１４側にある清掃部材２８が、その付着力によりメモリーカード２４の外部端子２５に接触して清掃し、汚れや塵を排除する。次に、外部端子２５が清掃された状態で、外部端子２５と読み書き用端子２６とが接触し、読み書き用端子２６は、メモリーカード２４にデータを読み書きする。外部端子２５の清掃後にデータの読み書きをすることで、接触不良による読み書きエラーの発生を抑えることができる。また、防塵用蓋１２上ではなく読み書き用端子２６上に清掃部材２８を設けることで、メモリーカード読み書き装置１６の内部構造を簡単にして小型化を図ることができる。
【００２０】
一方、メモリーカード２４の引抜時には、挿入時に清掃部材２８に付着された汚れや塵が、メモリーカード２４の移動に導かれてメモリーカード２４を介してメモリーカード読み書き装置１６の外へ排除されることにより、除去される。このように、挿入時に塵を付着させるだけでなく引抜時に清掃部材２８の塵が除去されることで、メモリーカード読み書き装置１６内部の塵の残留を大幅に減らせるので、メモリーカード２４の挿入回数が増えても挿入時における清掃部材２８の付着力は維持される。
【００２１】
なお、上記の実施の形態では、清掃部材が断面視にて矩形をしている図を用いて説明したが、例えば、清掃部材とメモリーカードとの接触部分の断面形状が波状になっていても良く、本発明はこれに限定されない。
【００２２】
また、上記の実施の形態では、防塵用蓋が外側へ開く場合を例にとって説明したが、例えば、メモリーカード読み書き装置本体の外側でスライドして開く構成であっても良く、本発明はこれに限定されない。
【００２３】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のデジタルカメラによれば、記録媒体読み書き部の内部構造を簡単にして小型化を維持できるとともに、薄型記録媒体の引抜時に清掃部材に付着された塵を除去できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例に係るデジタルカメラにおいて、防塵用蓋を開いた状態を示す正面斜視図である。
【図２】本発明の実施例に係るデジタルカメラにおいて、防塵用蓋を閉じた状態を示す正面斜視図である。
【図３】本発明の実施例に係るデジタルカメラにおいて、防塵用蓋を閉じた状態を示す背面斜視図である。
【図４】メモリーカード読み書き装置にメモリーカードが挿入されていない状態を示す図２の４−４断面図である。（メモリーカード読み書き装置周辺部分のみを示す。）
【図５】図４の状態から防塵用蓋を開いてメモリーカードをメモリーカード挿入口から挿入した状態を示す断面図である。（メモリーカード読み書き装置周辺部分のみを示す。）
【図６】従来のメモリーカード読み書き装置において、メモリーカードを挿入する前の状態を示す断面図である。
【図７】従来のメモリーカード読み書き装置において、メモリーカードを挿入する状態を示す断面図である。
【符号の説明】
１０ デジタルカメラ
１１ デジタルカメラ本体
１４ メモリーカード挿入口（薄型記録媒体の入口）
１６ メモリーカード読み書き装置（記録媒体読み書き部）
２４ メモリーカード（薄型記録媒体）
２５ 外部端子
２６ 読み書き用端子
２８ 清掃部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体読み書き部を有するデジタルカメラに係り、詳細には、薄型記録媒体の清掃機能付きの記録媒体読み書き部を有するデジタルカメラに関する。
【０００２】
【従来の技術】
メモリーカード清掃機能付きのメモリーカード読み書き装置として、図６及び図７に示すように、防塵用蓋１０２に清掃部材１０４が設けられたものがある（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
このメモリーカード読み書き装置１００によれば、メモリーカード１０１の挿入口１０８に設けられた防塵用蓋１０２は、メモリーカード１０１の挿入時に押し開けられる。防塵用蓋１０２の先には、清掃部材１０４が設けられており、メモリーカード１０１の挿入時には、防塵用蓋１０２の回転軸１０６に設けられたバネによりメモリーカード１０１の外部端子１１０に清掃部材１０４が押し付けられ、メモリーカード１０１の外部端子１１０を清掃することができる。このように、このメモリーカード読み書き装置１００によれば、メモリーカード１０１が挿入されるごとにメモリーカード１０１の外部端子１１０が清掃部材１０４により清掃されるという効果がある。
【０００４】
しかし、この構造では、防塵用蓋１０２の有する回転機構がメモリーカード読み書き装置１００の内部にあるために、内部構造が複雑になるとともに、防塵用蓋１０２の回転空間をメモリーカード読み書き装置１００の内部に設ける必要があるので、小型デジタルカメラには不向きである。また、デジタルカメラでは、防塵用蓋がカメラ本体の外側へ開く構造のものが多く、これとは別にメモリーカード読み書き装置１００内で回転する防塵用蓋１０２を設けると、機能の重複になってしまう。
【０００５】
さらに、従来のメモリーカード読み書き装置１００では、清掃部材１０４に付着した塵を除去する機能がないため、メモリーカード読み書き装置１００の内部に清掃時に付着された塵が溜まる。結果として、清掃部材１０４の塵が、メモリーカード１０１の挿入時に逆にメモリーカード１０１の外部端子１１０に付着する可能性もあった。
【０００６】
【特許文献１】
実開平６−４８０４４号公報（第１−４頁、第１図、第２図）
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮して、記録媒体読み書き部の内部構造を簡単にして小型化を維持するとともに、薄型記録媒体の引抜時に清掃部材に付着された塵を除去できるデジタルカメラを提供することを課題とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
請求項１に記載する本発明のデジタルカメラは、デジタルカメラ本体に設けられ、薄型記録媒体が挿入される記録媒体読み書き部と、前記記録媒体読み書き部内に設けられ、前記薄型記録媒体の挿入時に前記薄型記録媒体の外部端子と接触して前記薄型記録媒体にデータを読み書きする読み書き用端子と、前記読み書き用端子上であって前記薄型記録媒体の入口側に設けられ、挿入される前記薄型記録媒体の前記外部端子に接触して清掃する清掃部材と、を有することを特徴とする。
【０００９】
請求項１に記載する本発明のデジタルカメラによれば、薄型記録媒体が挿入される過程では、まず、読み書き用端子上であって薄型記録媒体の入口側にある清掃部材が、薄型記録媒体の外部端子に接触して清掃する。ここで、読み書き用端子上であって薄型記録媒体の入口側とは、読み書き用端子上であって薄型記録媒体の挿入固定時に薄型記録媒体の読み書きを妨げない位置を意味する。次に、外部端子が清掃された状態で、外部端子と読み書き用端子とが接触し、読み書き用端子は、薄型記録媒体にデータを読み書きする。このように、防塵用蓋上ではなく読み書き用端子上に清掃部材を設けることで、記録媒体読み書き部の内部構造を簡単にして小型化を図ることができる。
【００１０】
請求項２に記載する本発明のデジタルカメラは、請求項１の構成において、前記清掃部材は、前記薄型記録媒体の挿入時には、前記外部端子の塵が付着し、前記薄型記録媒体の引抜時には、挿入時に付着された塵が除去される方向性繊維を備えることを特徴とする。
【００１１】
請求項２に記載する本発明のデジタルカメラによれば、清掃部材は、方向性繊維を備えており、薄型記録媒体の挿入時には、外部端子の塵が付着し、薄型記録媒体の引抜時には、挿入時に付着された塵が除去される。このように、挿入時に塵を付着させるだけでなく引抜時に清掃部材の塵が除去されることで、薄型記録媒体の挿入回数が増えても挿入時における清掃部材の付着力は維持される。
【００１２】
【発明の実施の形態】
本発明におけるデジタルカメラの実施の形態を図面に基づき説明する。
【００１３】
図１は、防塵用蓋１２を開いた状態のデジタルカメラ１０の正面斜視図を示している。図１に示すように、この実施例では、デジタルカメラ本体１１の側方から薄型記録媒体としてのメモリーカード２４を挿入する構成になっている。デジタルカメラ本体１１の側面には、防塵用蓋１２が備えられている。防塵用蓋１２は、開閉自在であり、デジタルカメラ本体１１の外側へ向かって（矢印Ａ方向に）開く構造になっている。この外側に開く構造により、デジタルカメラ１０は、小型形状を維持できる。防塵用蓋１２を閉じると、メモリーカード２４の入口としてのメモリカード挿入口１４が覆われる。この状態を示したのが、図２及び図３であり、図２は防塵用蓋１２を閉じた状態のデジタルカメラ１０の正面斜視図を示しており、図３は防塵用蓋１２を閉じた状態のデジタルカメラ１０の背面斜視図を示している。
【００１４】
図２の４−４断面図である図４は、デジタルカメラ本体１１の内部にある記録媒体読み書き部としてのメモリーカード読み書き装置１６にメモリーカード２４が挿入されていない状態を示している。ここで、防塵用蓋１２は矢印Ｂの方向に開閉できる。防塵用蓋１２を閉じた状態では、メモリーカード挿入口１４と防塵用蓋１２との間には、若干の隙間Ｄが設けられている。メモリーカード挿入口１４からメモリーカード読み書き装置１６の内部方向には、ソケット１８が形成されている。ソケット１８の内側は、メモリーカード２４の挿入路２０になっており、挿入路２０の幅Ｌは、メモリーカード２４の厚みＭより大きい寸法になっている。ソケット１８にて、メモリーカード２４の挿入方向の先端部側には、ストッパー２２が設けられている。図５は、防塵用蓋１２を矢印Ａ方向に開いて矢印Ｃ方向にメモリーカード２４をメモリーカード挿入口１４から挿入した状態を示している。図５に示すように、ストッパー２２により、メモリーカード２４は、所定の位置にセットされる。
【００１５】
図４に示すように、ソケット１８の一の内壁１８Ａには、読み書き用端子２６の一端２６Ａが取り付けられている。読み書き用端子２６と内壁１８Ａとは、断面視にて鋭角θを形成する。この読み書き用端子２６は、金属で成形されており、矢印Ｅ方向に弾性力を有する。図５に示すように、この弾性力によってメモリーカード２４の挿入時には、読み書き用端子２６は、メモリーカード２４の外部端子２５との間に押圧力を得るようになっている。読み書き用端子２６の先端部側は、内壁１８Ａ側に屈曲しており、更にその先端部は、逆向き（内壁１８Ｂ側）に屈曲して止め部２６Ｂを形成している。止め部２６Ｂは、メモリーカード２４の挿入時に読み書き用端子２６を所定位置で止める。
【００１６】
図４に示すように、読み書き用端子２６上には、清掃部材２８が取り付けられている。ここで、メモリーカード２４を挿入していない状態では、清掃部材２８と清掃部材２８に対向するソケット１８の内壁１８Ｂとの最短距離Ｎの寸法が、メモリーカード２４の厚みＭの寸法より短い寸法であることが好ましい。また、清掃部材２８は、メモリーカード挿入口１４に近い側にあり、図５に示すように、メモリーカード２４の挿入固定時にメモリーカード２４の読み書きを妨げないようになっている。
【００１７】
清掃部材２８は、柔軟材料を備えた弾性体からなり、例えば、織布、不織布、スポンジ、多孔弾性体、テレンプ、フェルト等からなり、好ましくは、（例えば、衣類用ブラシ等に用いられる）方向性を持つ繊維等で成形する。ここで、方向性を持つ繊維とは、その繊維を他の物と接触させて接触物の表面を拭いたときに、ある方向に拭いた場合には、繊維に接触物の塵等が付着するが、反対方向に拭いた場合には、繊維に接触物の塵等が付着しにくいものをいう。これにより、メモリーカード２４の挿入時には外部端子２５に接触して清掃し、メモリーカード２４の引抜時にはメモリーカード２４と清掃部材２８とが接触して清掃部材２８に付着された塵が除去される。なお、メモリーカード２４の挿入固定時には、止め部２６Ｂにより、読み書き用端子２６の位置が固定されるとともに、読み書き用端子２６とメモリーカード２４との間の押圧力により、清掃部材２８は、図５に示すように、圧縮される。この際、読み書き用端子２６と外部端子２５との接触を保つために、読み書き用端子２６とソケット１８のストッパー２２側の内壁１８Ｂとの最短距離Ｋは、メモリーカード２４の厚みＭと等しいか、または、それより短い寸法である必要がある。
【００１８】
次に、上記の実施形態の作用を説明する。
【００１９】
図４に示すように、防塵用蓋１２は、閉じた状態ではメモリーカード挿入口１４を覆ってメモリーカード読み書き装置１６内に塵が入るのを妨げる。メモリーカードがメモリーカード読み書き装置１６へ挿入される際には、図５に示すように、防塵用蓋１２がメモリーカード読み書き装置１６の外側へ開かれる。メモリーカード２４が挿入される過程では、まず、読み書き用端子２６上であってメモリーカード挿入口１４側にある清掃部材２８が、その付着力によりメモリーカード２４の外部端子２５に接触して清掃し、汚れや塵を排除する。次に、外部端子２５が清掃された状態で、外部端子２５と読み書き用端子２６とが接触し、読み書き用端子２６は、メモリーカード２４にデータを読み書きする。外部端子２５の清掃後にデータの読み書きをすることで、接触不良による読み書きエラーの発生を抑えることができる。また、防塵用蓋１２上ではなく読み書き用端子２６上に清掃部材２８を設けることで、メモリーカード読み書き装置１６の内部構造を簡単にして小型化を図ることができる。
【００２０】
一方、メモリーカード２４の引抜時には、挿入時に清掃部材２８に付着された汚れや塵が、メモリーカード２４の移動に導かれてメモリーカード２４を介してメモリーカード読み書き装置１６の外へ排除されることにより、除去される。このように、挿入時に塵を付着させるだけでなく引抜時に清掃部材２８の塵が除去されることで、メモリーカード読み書き装置１６内部の塵の残留を大幅に減らせるので、メモリーカード２４の挿入回数が増えても挿入時における清掃部材２８の付着力は維持される。
【００２１】
なお、上記の実施の形態では、清掃部材が断面視にて矩形をしている図を用いて説明したが、例えば、清掃部材とメモリーカードとの接触部分の断面形状が波状になっていても良く、本発明はこれに限定されない。
【００２２】
また、上記の実施の形態では、防塵用蓋が外側へ開く場合を例にとって説明したが、例えば、メモリーカード読み書き装置本体の外側でスライドして開く構成であっても良く、本発明はこれに限定されない。
【００２３】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のデジタルカメラによれば、記録媒体読み書き部の内部構造を簡単にして小型化を維持できるとともに、薄型記録媒体の引抜時に清掃部材に付着された塵を除去できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例に係るデジタルカメラにおいて、防塵用蓋を開いた状態を示す正面斜視図である。
【図２】本発明の実施例に係るデジタルカメラにおいて、防塵用蓋を閉じた状態を示す正面斜視図である。
【図３】本発明の実施例に係るデジタルカメラにおいて、防塵用蓋を閉じた状態を示す背面斜視図である。
【図４】メモリーカード読み書き装置にメモリーカードが挿入されていない状態を示す図２の４−４断面図である。（メモリーカード読み書き装置周辺部分のみを示す。）
【図５】図４の状態から防塵用蓋を開いてメモリーカードをメモリーカード挿入口から挿入した状態を示す断面図である。（メモリーカード読み書き装置周辺部分のみを示す。）
【図６】従来のメモリーカード読み書き装置において、メモリーカードを挿入する前の状態を示す断面図である。
【図７】従来のメモリーカード読み書き装置において、メモリーカードを挿入する状態を示す断面図である。
【符号の説明】
１０ デジタルカメラ
１１ デジタルカメラ本体
１４ メモリーカード挿入口（薄型記録媒体の入口）
１６ メモリーカード読み書き装置（記録媒体読み書き部）
２４ メモリーカード（薄型記録媒体）
２５ 外部端子
２６ 読み書き用端子
２８ 清掃部材
Claims (2)
- デジタルカメラ本体に設けられ、薄型記録媒体が挿入される記録媒体読み書き部と、
前記記録媒体読み書き部内に設けられ、前記薄型記録媒体の挿入時に前記薄型記録媒体の外部端子と接触して前記薄型記録媒体にデータを読み書きする読み書き用端子と、
前記読み書き用端子上であって前記薄型記録媒体の入口側に設けられ、挿入される前記薄型記録媒体の前記外部端子に接触して清掃する清掃部材と、
を有することを特徴とするデジタルカメラ。 - 前記清掃部材は、前記薄型記録媒体の挿入時には、前記外部端子の塵が付着し、前記薄型記録媒体の引抜時には、挿入時に付着された塵が除去される方向性繊維を備えることを特徴とする請求項１記載のデジタルカメラ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002219535A JP2004064389A (ja) | 2002-07-29 | 2002-07-29 | デジタルカメラ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002219535A JP2004064389A (ja) | 2002-07-29 | 2002-07-29 | デジタルカメラ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004064389A true JP2004064389A (ja) | 2004-02-26 |
Family
ID=31940410
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002219535A Pending JP2004064389A (ja) | 2002-07-29 | 2002-07-29 | デジタルカメラ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004064389A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007306433A (ja) * | 2006-05-12 | 2007-11-22 | Fujifilm Corp | レンズ交換式カメラ |
| JP2009094687A (ja) * | 2007-10-05 | 2009-04-30 | Nikon Corp | プロジェクタ付きカメラ |
| KR101165170B1 (ko) * | 2010-12-09 | 2012-07-11 | 엘지엔시스(주) | 투입구 잠금 장치 및 금융자동화기기 |
| KR101165173B1 (ko) * | 2010-12-09 | 2012-07-11 | 엘지엔시스(주) | 투입구 닫힘 장치 |
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2002
- 2002-07-29 JP JP2002219535A patent/JP2004064389A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007306433A (ja) * | 2006-05-12 | 2007-11-22 | Fujifilm Corp | レンズ交換式カメラ |
| US7983557B2 (en) | 2006-05-12 | 2011-07-19 | Fujifilm Corporation | Camera and lens unit |
| JP2009094687A (ja) * | 2007-10-05 | 2009-04-30 | Nikon Corp | プロジェクタ付きカメラ |
| KR101165170B1 (ko) * | 2010-12-09 | 2012-07-11 | 엘지엔시스(주) | 투입구 잠금 장치 및 금융자동화기기 |
| KR101165173B1 (ko) * | 2010-12-09 | 2012-07-11 | 엘지엔시스(주) | 투입구 닫힘 장치 |
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