JP2004061212A - 超伝導体放射線センサーシステム - Google Patents

超伝導体放射線センサーシステム Download PDF

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Abstract

【課題】X線からγ線までの波長領域の光子に対して、エネルギー高分解能でかつ撮像を可能とする高検出効率で高速の超伝導体撮像放射線センサーシステムを提供すること、また紫外線から赤外線までの広い波長領域の光に対して感度の波長依存性が小さく、且つ高速および高感度の放射線センサーシステムを提供することを課題とする。
【解決手段】X線、γ線などのいわゆる放射線を単結晶基板に吸収させてエネルギーを非平衡フォノンに変換し、当該基板の表面に複数の超伝導直列接合を設けて信号を取り出し、放射線の入射位置を求めると同時に信号の大きさの入射位置依存性を補正することによって、大面積かつ高位置分解能で高感度および高速とする。また、いわゆる光に対しては、光吸収体に光を吸収させ、光子のエネルギーを非平衡フォノンに変換して超伝導直列接合で信号を発生させることにより、感度の波長依存性が小さく、且つ高速および高感度とする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、X線やγ線などのいわゆる放射線および赤外光から紫外光のいわゆる光などの光子を撮像可能な放射線センサーシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光子および放射線用の撮像センサーとしては半導体のCCDが広く用いられており、2次元の位置分解能も1000チャンネル×1000チャンネルすなわち100万画素を大きく上回るものも市場に出回っている。デジタルカメラなどではカラーのイメージの撮影が可能であるが、それは波長フイルターなどを利用しているためであり、個々の画素素子が光子のエネルギーあるいは波長を測定できているわけではない。X線用の半導体CCDでは従来の半導体X線検出器を上回るエネルギー分解能が得られているが、軽元素からの特性X線あるいはいわゆる光の光子のエネルギー測定は困難であり、また特性X線を利用した多元素同時測定での元素分離能も低いという問題がある。
【0003】
超伝導体を用いた放射線センサーとして超伝導トンネル接合検出器(超伝導単接合検出器)が提案され(応用物理、第53巻、1984年、533−537ページ)、近年、半導体検出器をはるかに上回るエネルギー分解能が実現されている。しかしながら、1つの超伝導単接合検出器で光子を直接吸収させてそのエネルギーを測定する単接合検出器では、面積が数100μm×100μm程度と小さいために検出効率が低く、また厚さも数百nmと薄いためにエネルギーが数keV以上の光子に対しては吸収効率が10%以下と低い。1つのチップ上に超伝導単接合検出器素子を複数設け、それぞれの素子からの信号を測定すれば、検出効率は素子数に比例して向上する。どの素子から信号が発生したかで放射線の入射位置も測定できる。しかしながら、全ての画素からの信号を1つの増幅器で処理できるCCDと異なり、超伝導トンネル接合の場合、素子特性にばらつきがあるそれぞれの素子からの信号を別々に処理しなければならないため、100チャンネル以上の多素子化は困難である。その上、この方法では吸収効率を向上させることはできないという問題もある。
【0004】
X線や荷電粒子のエネルギーを基板で吸収させて非平衡フォノンに変換し、非平衡フォノンを基板表面上に設けた直列に接続した多数の超伝導トンネル接合からなる1つの直列接合で吸収させて信号を発生させる超伝導直列接合検出器では、高検出効率かつ高吸収効率のエネルギー超高分解能光子検出器を実現できる(特許2799036)。また、1つの超伝導直列接合検出器に複数の直列接合を用いることによって、2次元の位置分解能すなわち撮像が可能である(特開H8−262144)。しかしながら、撮像素子では基板上に超伝導トンネル接合のない不感領域を設け、不感領域の周りに不感領域を取り囲むように独立に作動する4つ以上の直列超伝導トンネル接合を設けたことを特徴とするものであったため、1cmのオーダーの大面積化と半導体CCDに相当する位置の高分解能化は困難であるという欠点があった。すなわち、不感領域の面積が大きいと非平衡フォノンが直列接合に達するのに時間がかかるのとともにその前に超伝導体中で電子を励起できない熱フォノンとなってしまう割合が多くなってしまい、高感度および高速性が困難になるという欠点があった。
【0005】
従来、光センサーとしては半導体を用いた光伝導体や光ダイオードなどの半導体光センサーが広く利用されている。半導体光センサーには、光による荷電子帯から伝導体への電子の励起を利用するものと、半導体中に高濃度の不純物を導入し、光による荷電子帯から不純物レベルまたは不純物レベルから伝導体への電子の励起を利用するものの2種類がある。しかしながら、半導体光センサーは、用いる半導体材料のエネルギーギャップの大きさEgあるいはエネルギーギャップ中の不純物レベルよりも少しエネルギーの大きい光子に対しては感度が高いものの、それよりエネルギーの大きい光子に対しては上記の電子の励起に必要なエネルギー以上の余剰のエネルギーはフォノンの生成に費やされて信号に寄与しないために感度が低下してしまう。エネルギーギャップの大きさEgあるいはエネルギーギャップ中の不純物レベルよりもエネルギーの小さい光子は電子をエネルギーギャップの上に励起できないために、半導体光センサーはそれらよりエネルギーの小さい光子に対しては感度が極めて低い。そのため、広い波長範囲の光を計測するには、何種類もの半導体光センサーが必要となり、感度の波長依存性が大きいために各波長ごとの光の強度の決定には複雑な操作が必要であった。
【0006】
感度が光の波長に余り依存せず、紫外線から遠赤外線までの測定が可能な光センサーとしてはボロメーターがあるが、光の入射による昇温を測定して光の強度を測定するものであるため、光の非入射時の温度を高精度に制御しなければならず、しかも温度変化を測定するために低速であるという欠点があった。
【0007】
また、超伝導トンネル接合に光を照射すれば超伝導体中で電子が励起され、励起電子がトンネル効果で信号として取り出せることが知られているが(JapaneseJournal of Applied Physics, 28 (1989) L549)、1つの接合で光を直接吸収するために光センサーとしての有効面積が狭い、光を超伝導体で吸収する効率が光の波長に大きく依存し、特に赤外線に対しては反射率が大きくなってしまい、吸収効率が極めて低くなってしまうという欠点がある。
【0008】
従来、超伝導直列接合検出器では信号の大きさが放射線の入射位置に依存するためにエネルギーを高分解能で測定することが困難であるという大きな問題があった。1次元の入射位置依存性は入射位置依存性を曲線で近似することによって補正できることが示されており、2次元の入射位置を測定するための超伝導直列接合検出器も提案された(特開H8−262144)。しかしながら、超伝導直列接合検出器で2次元の入射位置依存性を補正するための補正手段はこれまで無かった。
【0009】
通常、超伝導トンネル接合検出器は0.5K以下に冷却されて使用される。その冷却には、液体ヘリウム4と液体ヘリウム3を用いたヘリウム3クライオスタットやヘリウム3−ヘリウム4希釈冷凍機、断熱消磁冷凍機などが使用されている。通常それらは液体窒素や液体ヘリウム4を外部から供給して使用する。断熱消磁法では超伝導コイルを4K程度まで冷却できれば、超伝導コイルで発生させる強磁場を利用して0.1K以下の低温も生成できるため、最近では、4K程度に冷却できる機械式冷凍機と断熱消磁法を組み合わせて、液体ヘリウム4の供給が不要な0.3K以下に冷却できる無冷媒の断熱消磁冷凍機も開発されている。しかしながら、断熱消磁冷凍機は超伝導コイルを用いるために高価であるという欠点がある。希釈冷凍機もヘリウムの再循環系が必要なために高価である。また、機械式冷凍機ではヘリウム3を液化できないため、従来のヘリウム3クライオスタットと希釈冷凍機ではヘリウム3を液化するために外部から供給した液体ヘリウム4を用いねばならないために取り扱いが煩雑であると同時に冷却に高額の液体ヘリウム4が大量に必要となるという欠点があった。ヘリウム3クライオスタットで、機械式冷凍機を用いてヘリウム4を液化してそれをクライオスタット内に設けた吸着剤で減圧排気して温度を下げ、それによってヘリウム3を液化するものもある(特開H8−283009)が、その吸着剤の容器が大きくなる。またヘリウム4の減圧のための操作が煩雑であるとともに吸着剤加熱のための熱消費が大きく、そのために機械式冷凍機への熱負荷が大きくなり、冷却能力の高い冷凍機が必要になるという欠点があった。
【0010】
上記の放射線検出器や光センサーとして超伝導トンネル接合を利用する場合には、電圧0Vで流れるDCジョセフソン電流は接合に平行に磁場を印可して抑制して使用するのが通常である。一方、磁場は印可せず、放射線が1個の超伝導トンネル接合に入射したときの一時的なDCジョセフソン電流の減少を利用して放射線のが入射したときの時間情報を得ることが提案され、研究されている(日本物理学会誌、巻56、号9、ページ675ー682)。ジョセフソン電流の最大値より少し小さい電流を超伝導トンネル接合に流しておき、放射線が入射したときに超伝導状態が一部壊れてジョセフソン電流の最大値が一時的に減少し、接合両端の電位差が0Vからある有限の値に高速に遷移することを利用するものである。しかしこの場合も、用いられる超伝導トンネル接合の面積が小さいために実用的な検出器としては検出効率が極めて低いという問題点がある。また、検出器としての面積を大きくするために接合の面積を大きくするとジョセフソン電流の変化の割合が小さくなり、安定に電流を流しておくことが困難になる、あるいはエネルギーの大きな放射線のに対してしか感度を有しない、といった問題もあった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、紫外線から赤外線までの広い波長領域の光に対して感度の波長依存性が小さくて高速且つ高感度な光センサーを提供することであり、またX線からγ線までの波長領域の光子に対して個々の光子のエネルギーを精度良く測定できるエネルギー高分解能でかつ数百チャンネル×数百チャンネルに相当する光子の入射位置分解能すなわち撮像を可能とすると同時に高検出効率で高速の超伝導体放射線センサーを提供することであり、また、超伝導直列接合検出器をエネルギー高分解能とするために信号波高の2次元の入射位置依存性を補正する方法を提供することである。且つそれらの高速および高感度の光子センサーの冷却のための外部からの液体ヘリウムの供給の必要がない小型で簡便な冷却装置を提供することである。またジョセフソン電流の変化を利用した高い検出効率の時間情報用検出器を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
いわゆる光に対しては、超伝導トンネル接合で直接に光子を吸収させるのでなく、単結晶基板表面に設けた超伝導膜などの光吸収膜あるいは単結晶基板に光を吸収させ、光子のエネルギーを非平衡フォノンに変換して超伝導直列接合で信号を発生させることにより、紫外線から赤外線までの広い波長領域の光に対して感度の波長依存性が小さく、且つ高速および高感度とする。また、超伝導直列接合検出器からエネルギー情報だけでなく2次元の位置情報も取り出し、2次元の位置情報を複数のサブ領域に分割し、それぞれのサブ領域における特定のエネルギーの放射線による信号の平均的大きさRを求め、それぞれのサブ領域で発生した信号の大きさをそのサブ領域のRを利用して補正することにより、超伝導直列接合検出器のエネルギー分解能を向上される。また、各放射線毎の入射位置に応じてその入射位置が属するサブ領域およびその周りのサブ領域の補正係数Rから内挿法などによってその入射位置での新たな補正係数rを求め、各信号の大きさをそのrを利用して補正することにより、超伝導直列接合検出器のエネルギー分解能を向上される。X線、γ線、荷電粒子などのいわゆる放射線およびいわゆる光を吸収して放射線のエネルギーを非平衡フォノンに変換する単結晶基板の表面に、共通の不感領域を取り囲まない7個以上の超伝導直列接合を設け、それらの超伝導直列接合から信号を取り出し、それらの信号を利用して放射線の入射位置を求めると同時に信号の大きさの入射位置依存性を補正することによって、大面積かつ高位置分解能で高感度および高速の放射線センサーとする。また、機械式冷凍機により少量のヘリウム4ガスの液化とその減圧によってヘリウム3の液化を行うことと簡便なヘリウム4ガス供給系を備えることによって液体ヘリウムを外部から供給することなく0.5K以下の低温を生成する。また、1つのチップ上に直列に接続した特性の揃った10個以上の多数の超伝導トンネル接合を設け、これをジョセフソン電流の変化を利用した時間情報用検出の素子として使用することによって高い検出効率を得る。
【0013】
【発明の実施の形態】
数10nm以下の非常に薄い金属膜は光を殆ど透過してしまうことと、厚い金属膜は光を高い効率で反射してしまうことは良く知られている。光の透過率と反射率がどちらも80%以下となるように厚さを調整した超伝導薄膜、あるいは対象とする光子のエネルギーよりもエネルギーギャップの小さい半導体あるいは不純物レベルの浅い不純物を高濃度に添加した半導体または絶縁体の基板で光を吸収させる。なお、光吸収のための金属膜を超伝導体膜とするのは、エネルギーギャップのない常伝導金属膜からは非平衡フォノンではなく超伝導トンネル接合で電子を励起できない低エネルギーの熱フォノンが放出されやすいからである。単結晶基板表面に設ける光子から非平衡フォノン変換のための光吸収膜は光子から非平衡フォノンへの変換効率が高ければ超伝導膜以外でも良いことはもちろんである。
【0014】
超伝導体薄膜で吸収させる場合、各光子は超伝導体薄膜中で多数の電子あるいは正孔を励起する。励起電子あるいは正孔は再結合して超伝導対を形成して余剰のエネルギーを非平衡フォノンとして放出する。非平衡フォノンは、超伝導体薄膜から基板へと伝搬する。半導体または絶縁体の基板で光を吸収させる場合、光子は半導体中で電子を励起する。励起電子は余剰のエネルギーをフォノンとして放出する。半導体光センサーの場合と異なり、励起電子を電場を利用して外部に信号として取り出すことはしない。そのため、エネルギーギャップの上に緩和した電子は空孔と再結合、または伝導帯から不純物レベルあるいは不純物レベルから荷電子帯へと戻り、エネルギーを非平衡フォノンとして放出して光子によって励起される以前のエネルギー状態へと戻る。上記の基板中の非平衡フォノンは基板の表面に設けたエネルギーギャップの小さい超伝導体で作製された多数の超伝導トンネル接合で吸収され、超伝導トンネル接合中で電子を励起させる。超伝導体のエネルギーギャップは1meV程度あるいはそれ以下と小さいために、非平衡フォノンは電子を効率良く励起することができる(日本物理学会誌 51(1996)425−433)。そのため、上記の過程で放出された非平衡フォノンは超伝導トンネル接合中で電子を効率良く励起することが出来る。なお、いわゆる光を超伝導薄膜あるいは基板で吸収してそのエネルギーを非平衡フォノンに変換する方法では、フォノンを高効率に吸収するために超伝導トンネル接合は直列接合であることは重要であるが、必ずしも複数の超伝導直列接合を用いる必要はない。複数の直列接合を用いた場合には撮像も可能となる。
【0015】
超伝導直列接合は大面積であって非平衡フォノンの吸収効率が高い、すなわち半導体中の励起電子から放出されたフォノンが熱化される前にそれらを素早く吸収し、そのエネルギーを超伝導体中の励起電子に変換することが出来る。そのため、本発明の光センサーでは光子1個当たり信号電荷が1個のみ得られるのではなく、個々の光子のエネルギーに比例した信号電荷を得ることが出来、光吸収用の超伝導薄膜あるいは光吸収用の基板として用いる半導体のエネルギーギャップあるいは不純物準位よりエネルギーの大きい光子に対してその波長・エネルギーにかかわらず高検出効率の光センサーとなる。しかも、効率は光の波長に殆ど依存しないという利点をもつ。光量をセンサーの温度変化で測定するボロメーターと異なり、熱フォノンではなく非平衡フォノンを利用するため、光への応答速度は1/10000秒程度以下と高速である。なお、本願発明は、光子に対してだけでなく、荷電粒子に対しても有効であることは当然である。
【0016】
超伝導直列接合検出器から放射線入射毎の2次元の入射位置(X、Y)情報と放射線のエネルギーに相当する信号の大きさの情報(Z)を得る。より具体的には、例えば、図4に示した4つの直列接合からなる検出器の場合は、4つの直列接合それぞれからの信号の大きさをV、V、V、Vとした場合、X=V/(V+V)、Y=V/(V+V)、Z=V+V+V+VでX、Y、Zを与える。XとYは位置情報を与えるよいパラメータであればよく、V/VとV/Vで定義することなども可能なことは勿論である。また、Zの定義式の右側の各項の前に適当な係数を掛けておいても良いことなども当然である。入射位置(X、Y)情報を用いて位置(X、Y)を複数のサブ領域に分割し、各サブ領域におけるある特定のエネルギーの放射線に対する信号の大きさの平均的値に比例したRを求める、より具体的にはそのサブ領域に属するデータの波高スペクトル上でのその放射線のエネルギーに相当するピークの平均位置あるいはピークの中心位置の信号の大きさを求める。その後、各サブ領域の信号の大きさの情報(Z)の入射位置依存性をサブ領域毎あるいは信号毎にZ/Rを計算して補正する、あるいは各放射線のデータ(X、Y、Z)毎に、位置情報(X、Y)に応じてそのデータが属するサブ領域の中心点での補正係数に相当するRとその周りのサブ領域でのRからそのデータの(X、Y)に対する補正係数rを内挿法などで算出し、各データの大きさの情報(Z)の入射位置依存性をZ/rを計算して補正する。複数のRからrを求める方法としては、内挿法だけでなく、内挿法と外挿法を組み合わせたものでも良いことは当然である。それらのR補正係数を求めるためのデータと実際の補正計算をするデータは同じものであっても良いが、必ずしも同じデータである必要はない。一般的には補正係数を求めるための測定を1度行えば、その後はその補正係数を用いて他の測定で得られるデータを補正することができる。しかも、測定中のデータの実時間補正が可能である。例えば、エネルギー情報用の大きな直列接合1つと位置情報用の4つの直列接合からなる直列接合検出器の場合、XとYは図4の検出器と同じように定義して求めることができ、Zとしてはエネルギー情報用の直列接合からの信号の大きさあるいはそれに、位置情報用直列接合で吸収されたエネルギーの効果も取り込むために、(V+V+V+V)に適当な係数を掛けたものを加えたものとしても良い。後の処理は図4の場合と全く同様に行うことができる。
【0017】
基板上に共通の不感領域を取り囲まない多数の超伝導直列接合を設けておき、発生した非平衡フォノンを近くの複数の直列接合で吸収させ、それらの複数の直列接合からの信号の大きさあるいは信号発生の時間を比較することによって光子の入射位置を測定することができる。光子の入射位置を求めることができるために、それらの複数の直列接合からの信号の大きさの和の入射位置依存性を補正することが可能となり、直列接合を配置した基板全体がセンサーとして有効となり大面積化と位置高分解能とエネルギー高分解能が可能となる。なお、請求項7と8において超伝導直列接合の数を7個以上としたのは、本願発明では大面積化と位置分解能の向上のために少なくとも図5の上半分の7個の直列接合からなる放射線センサー素子であることが必要であると考えられるためである。
【0018】
機械式冷凍機を用いたヘリウム3クライオスタットにおいて、液体ヘリウム4の減圧のための吸着剤もクライオスタット内に設けた場合、クライオスタットは大きくなり、またヘリウム4の減圧のための操作も煩雑であった。その上、吸着剤の加熱のための冷凍機への熱負荷も大きかった。本願発明では、機械式冷凍機で得られる約4Kの温度を利用して数100CC程度の少量のヘリウム4を液化し、その液体ヘリウム4をクライオスタット外の真空ポンプで減圧排気することによって液体ヘリウム4の温度を2K以下に下げ、これらにより、ヘリウム4ガスの消費量を少なくすることを可能とし、液体ヘリウム4をクライオスタット外の真空排気装置で減圧することにより、液体ヘリウム4の外部からの供給を必要としない減圧の操作も簡単で冷却費用も安価な無冷媒のクライオスタットが実現される。
【0019】
1つの基板上に直列に接続した特性の揃った10個以上の多数の超伝導トンネル接合を設け、DCジョセフソン電流の最大値より少し小さいバイアス電流を超伝導トンネル接合に流しておき、何れかの超伝導トンネル接合に放射線が入射したときにその接合のDCジョセフソン電流がバイアス電流の値より減少することによって接合に電圧が発生する。なお、放射線が入射していない接合はDCジョセフソン電流が流れたままであり、超伝導状態のままであるため、電圧信号の取り出しを妨げることはない。また、どの接合に放射線が入射しても信号が発生するため、放射線の検出効率は直列に接続した接合の数に比例して大きくなる。その高速の電圧変化を検出することにより、放射線の入射時刻を高速に測定することができる。基板からのフォノンを利用する超伝導直列接合検出器の場合と異なり、基板は特に単結晶である必要はなく、単結晶基板の他に多結晶や非晶質の基板も利用できる。また、放射線のエネルギーを測定するための超伝導直列接合検出器では接合の総面積と直列に接続する接合の数の間には信号電圧を大きくするための最適な関係が存在するが(特許2799036)、DCジョセフソン電流の変化を利用して時間情報を得るこの素子では接合の総面積と直列数には特別な関係は必要ない。
【0020】
素子中心に放射線エネルギー測定用の超伝導直列接合を設け、その外側の周りに放射線の入射位置測定用の4つ以上の超伝導直列接合を設ける。素子中心に接合を置かない不感領域を設けずにエネルギー測定用の超伝導直列接合を設けた場合、信号の大きさは放射線の入射位置に依存して大きく変動するが周りの入射位置測定用の超伝導直列接合からの信号を用いてエネルギー用直列接合からの信号の大きさの位置依存性は補正することが出来る。また、中心に不感領域がないため放射線によって基板で発生したフォノンを直列接合で高速に検出することが出来る。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示すことにより、本発明をより詳細に説明する。
【0022】
(実施例1)第1の実施例を図1と図2に示す。サファイア基板1の表面に厚さが約30nmのNb薄膜を設け、その膜で光を吸収させる。基板上の反対側の面にエネルギーギャップの大きさがNbの約半分であるTaを主要な超伝導体とする100個の超伝導トンネル接合からなるTa系超伝導体直列接合2を設ける。超伝導トンネル接合を光吸収用超伝導体薄膜の超伝導体よりエネルギーギャップの小さい超伝導体で作製したのは、光吸収用超伝体導薄膜から放出されたフォノンを超伝導トンネル接合で効率よく吸収するためである。直列接合は2並列の超伝導トンネル接合を50個直列に接続したものである。当該光センサーをヘリウム3クライオスタットで約0.35Kに冷却し、波長が1μmから10μmの光を超伝導Nb薄膜に照射した。接合には、電圧ゼロで流れるジョセフソン電流を抑制するために、接合面に平行に約0.01テスラの磁場を印加した。波長10μm以下の光子に対して感度の波長による変動は10%以下であり、感度はHgCdTe半導体光センサーの約10ミクロンの光に対するものの3倍以上である。赤外光は、チョッパーを用いて、10ヘルツから2000ヘルツで照射したが、感度は周波数に殆ど依存しなかった。波長が約0.8ミクロンの周期的パルスレーザー光に対しては、周波数10ヘルツから100kヘルツで感度の周波数による変動は10%以下と小さなものであった。
【0023】
(実施例2)第2の実施例を図3に示す。HgCdTeの半導体基板1の上に100個の超伝導トンネル接合からなるNb系超伝導直列接合2を設ける。直列接合は2並列の超伝導トンネル接合を50個直列に接続したものである。当該光センサーをヘリウム3クライオスタットで約0.35Kに冷却し、波長が1μmから10μmの光3を基板の超伝導体直列接合を設けた面の反対側の面に照射した。接合には、電圧ゼロで流れるジョセフソン電流を抑制するために、接合面に平行に約0.01テスラの磁場を印加した。波長10μm以下の光子に対して感度の波長による変動は10%以下であり、感度はHgCdTe半導体光センサーの約10ミクロンの光に対するものの3倍以上である。赤外光は、チョッパーを用いて、10ヘルツから2000ヘルツで照射したが、感度は周波数に殆ど依存しなかった。波長が約0.8ミクロンの周期的パルスレーザー光に対しては、周波数10ヘルツから100kヘルツで感度の周波数による変動は15%以下と小さなものであった。
【0024】
(実施例3)第3の実施例においては、高濃度の銅をドープしたゲルマニューム半導体基板を実施例2のHgCdTeの半導体基板の代わりに用いた。その他の素子構造は実施例2と同様である。この場合も、波長10μm以下の光子に対して感度の波長による変動は10%以下であり、感度はHgCdTe半導体光センサーの約10ミクロンの光に対するものの3倍以上である。赤外光は、チョッパーを用いて、10ヘルツから2000ヘルツで照射したが、感度は周波数に殆ど依存しなかった。波長が約0.8ミクロンの周期的パルスレーザー光に対しては、周波数10ヘルツから100kヘルツで感度の周波数による変動は20%以下と小さなものであった。
【0025】
(実施例4)図4に示した4つの直列接合からなる直列接合検出器の直列接合で囲まれた1.5mm×1.5mmの領域の内の約1mm×1mmの部分にα粒子を照射した。単純に4つの直列接合からの信号V、V、V、Vの和をエネルギーとした場合の波高スペクトルでは、信号波高の入射位置依存性によってエネルギー分解能は約10%と悪かった。入射位置の情報をX=V/(V+V)、Y=V/(V+V)として得、その位置情報を、30×30のサブ領域に等分割し、それぞれのサブ領域でピークの中心位置の信号波高を求めて補正係数Rを算出した。なお、この測定ではα線源が弱いことと放射線を検出器全体には照射していないため、多くのサブ領域ではピークの中心位置の信号波高は決定できておらず、補正係数が求められなかったサブ領域に属するデータはその後の補正計算では使用しなかった。補正係数を求めるのに使用したのと同じデータを各サブ領域毎に補正係数を用いて補正し、全サブ領域の補正後のデータを足し合わせて得られた波高スペクトルでは、エネルギー分解能は0.92%と大きく改善された。各データ毎に、その入射位置情報(X、Y)を利用して補正係数Rの内挿値rを求めて位置依存性を補正した波高スペクトルでは、エネルギー分解能は0.79%と更に改善された。
【0026】
(実施例5)第5の実施例の放射線センサー素子の平面図を図5に示す。放射線センサー素子はヘリウム3クライオスタットで0.35Kに冷却された。1センチメートル角のサファイア基板1上に直径0.1mmの円形の超伝導トンネル接合(Nb/Al/酸化Al/Al/Nb)を160個直列に接続して構成した直列接合52を12個形成し、それぞれの直列接合から別々に信号取り出せるようにした。基板の直列接合を設けた面の反対側の面にX線を照射した。それぞれの直列接合からの信号の大きさはX線の入射位置に大きく依存したが、X線の入射毎に12個の直列接合それぞれから発生する信号の大きさを測定し、その内の大きい方から4つの信号の大きさS,S,S,Sとその4つの信号がそれぞれどの直列接合から発生したかという情報もデーターとした。また、X線の入射毎に大きい方から8個の信号の大きさの和S=S+S+・・・・+Sも求めた。放射線の入射位置を決定するには、80μm角の穴が100μm間隔で2次元に配置された厚さが50μmの銅製のメッシュを通して約6keVのX線を照射し、入射した1個毎のX線による4つの信号の大きさS,S,S,Sとそれらの信号を発生した直列接合がどれかという情報をメッシュの穴の位置と対応させることによって、S,S,S,Sとそれらを発生させた直列接合が分かれば実際の入射位置を決定できる。メッシュの穴のあいていない部分はX線が透過しないので、その部分の位置はデータを内挿して求めた。これにより、この検出器で約50μmの位置分解能が得られた。なお、この例では位置の情報としては、簡単のために大きい方から4つの信号のみを利用したが、それ以上の数の信号を用いても良いことは当然である。
【0027】
X線のエネルギーは一定でも各X線に対するSは入射位置に依存するため、Sから光子のエネルギーを直接精度良く決定することはできない。そのため、検出器の位置のデーター領域を200×200の小領域に分割し、メッシュなしでX線を照射してそれぞれの小領域でSの波高スペクトルを求め、それぞれの波高スペクトルからそれぞれの小領域(X、Y)におけるX線のエネルギーに相当するSの平均的値S(X、Y)を求め、S(X、Y)から小領域(X、Y)毎の信号波高値の補正値R(X、Y)=[S(X、Y)]/[S(X、Y)の最大値]を求めた、それ以後の測定ではX線の入射毎に位置情報(X、Y)とSを同様に測定し、SをR(X、Y)で割った値をエネルギー値とすることによって、入射位置によって信号波高が異なるために制限されていた超伝導直列接合検出器のエネルギー分解能を10倍以上向上させることで出来た。また、位置分解能に関しては、基板上に超伝導トンネル接合のない不感領域を設けて不感領域のさらに周りには不感領域を取り囲むように独立に作動する4つの直列超伝導トンネル接合を設けたことを特徴とする実施例4の放射線センサーに比べると、分解能はどちらも約50μmで同等であったが、本実施例の素子では位置を基板全面にわたって測定することができ、従来の素子に比べると面積が約4倍となり、撮像能力は画素数200×200に相当する。
【0028】
(実施例6)実施例5と同じ平面構造で、接合の種類は実施例1と同じくTaを主要な超伝導体とするもので、その他の構造も実施例1と同じにした放射線センサーに波長が約0.8ミクロンの周期的パルスレーザー光を照射した(図6)。パルスレーザー光の光子吸収用超伝導体薄膜上の大きさは直径は約0.2mmであった。実施例5と同様の手段によって、パルスレーザー光照射の中心位置を約0.3mmの位置分解能で決定することができた。
【0029】
(実施例7)図7と図8にクライオスタットシステムの概要を示す。クライオスタットの最外部は室温の真空容器である。その内側には機械式冷凍機の第1ステージで冷却された約60Kの熱シールド壁64が設けられている。第2冷却部63は機械式冷凍機の第2ステージにつながれており、約4Kに冷却される。機械式冷凍機としては振動の小さいパルスチューブ冷凍機を用いた。第2冷却部63と第2熱シールド69が冷却されるときにあるいはそれらが冷却された後、熱スイッチ73と75を閉じることによって液体ヘリウム4容器65と液体ヘリウム3容器66が約4Kに冷却される。機械式冷凍機では冷却能力が小さいために大量のヘリウム4を液化することは困難であるが、このヘリウム3クライオスタットでは液体ヘリウム4容器65が0.5リットル以下と小さいためにヘリウム4の液化が容易である。液化するためのヘリウム4ガスはクライオスタット外のヘリウム4ガスボンベ85から供給した。液化した液体ヘリウム4の量は約0.3リットルであり、約50リットル・150気圧のヘリウム4ボンベ1本から30回程度以上の供給が可能である。また、高価な液体ヘリウム4の購入とクライオスタットへのトランスファーという手間と熟練を必要とする作業も必要とならない。機械式冷凍機の第2ステージで冷却された熱シールドで液体ヘリウム4容器と液体ヘリウム3容器が囲まれているために、少量の液体ヘリウム4でのヘリウム3の液化が可能となっている。ヘリウム4を液化するときは熱スイッチ73を閉じて液体ヘリウム4容器65が冷却されている。機械式冷凍機で液体ヘリウム3容器66を冷却するときは、液体ヘリウム4容器との間の熱スイッチ75を閉じて冷却する。機械式冷凍機で冷却された部分61と第2熱シールド69との間に更に熱スイッチを設けて機械式冷凍機で直接に冷却してもよい。液体ヘリウム4容器中の液体ヘリウム4を真空ポンプ84で減圧排気して2K以下とし、その温度を利用して液体ヘリウム3容器内にヘリウム3を液化する。その時は熱スイッチ75は閉とし、ヘリウム3の液化後に熱スイッチ75は開とする。その後、ヘリウム3吸着剤容器67内の活性炭にヘリウム3ガスを吸着させることによって液体ヘリウム3減圧排気してヘリウム3容器の温度を0.5K以下に冷却するときはヘリウム3容器用の熱スイッチは開とする。ヘリウム3を液化するときは活性炭はヒータ76で加熱しておく。加熱中は熱スイッチ74は開とし、ヘリウム3を吸着させるときは熱スイッチ74は閉として活性炭を冷却した。これらの操作によって超伝導直列接合検出器を容易に0.5K以下に冷却することができ、その温度を保持して10時間以上作動させることができた。
【0030】
(実施例8)第8の実施例においては、面積が5mm×5mmのサファイアチップの上に直径10ミクロンの円形のNb/Al/AlOx/Al/Nb接合を10000個形成して全て直列に接続した。全ての接合のDCジョセフソン電流の大きさはほぼ0.02mAであった。これらの接合に約0.017mAのバイアス電流を流しておき、接合を配置した面にα粒子を照射し、それらの直列接合の両端の電圧の変化をモニターする。放射線の入射がないときは電位差は0Vのままであるが、エネルギーが5.5MeVのα粒子を照射すると、α粒子の接合への入射によってパルス状の電圧信号が発生する。電圧信号の立ち上がり部分からα粒子の入射の時間情報をnsオーダーの精度で測定することができる。サファイアチップの上の直径50ミクロン角のNb/Al/AlOx/Al/Nb接合の1個のみに照射した場合と比べると、同じ測定時間での信号の数はほぼ400倍となった。また、個々の接合の面積は小さいためにDCジョセフソン電流の変化の割合が大きいためにバイアス電流の許容範囲が広く、安定な動作が可能であった。
【0031】
(実施例9)素子中心の2.25mm×2.25mmの領域に下部電極面積が120μm角の超伝導トンネル接合を作製した。等間隔で配置された各下部電極の上にはそれぞれ2個の超伝導トンネル接合が設けられている。接合の接続は108直列×6並列であり、合計の接合数は648個である。その中心直列接合の周りに同じ接合構造の位置計測用の超伝導直列接合を4個配置した。接合の接続は各36直列×2並列である。素子構造概要は図9に示す。裏面の約1mm角の領域に約6keVのX線を照射した。中心接合からの信号は1マイクロ秒程度と高速であった。信号の位置依存性は大きかったが、周りの4個の位置測定用直列接合で位置情報を約80μmの精度で測定でき、位置依存性を補正して約100eVのエネルギー分解能が得られた。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、単結晶基板表面に共通の不感領域を取り囲まない7つ以上の超伝導直列接合を設けることにより、高感度と高速性を保ったままでセンサーとしての有効面積と入射位置の解像度を大きくすることができる。また、光の透過率および反射率がともに70%以下となる超伝導体薄膜、あるいはエネルギーギャップの大きさが0.5eV以下の半導体または不純物準位が0.5eV以下の絶縁体または半導体を光吸収体として用い、光によって生成された非平衡フォノンを超伝導直列接合で効率よく収集して電子を励起させ、励起電子をトンネル効果で電気信号に変換することによって、感度が光の波長に殆ど依存せず、かつ高速の高感度放射線センサーが実現される。また、波高の2次元の位置依存性を補正することによって超伝導直列接合検出器でエネルギーの高分解能が得られる。また、液体ヘリウムの外部からの供給を必要とせず、ヘリウム4ボンベを用いることだけで簡便に0.5K以下の温度に冷却できる。また、ジョセフソン効果を利用した大きな面積で且つ高速で時間情報の高精度な測定が可能な検出器が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】1実施例のセンサー素子の実施方法を示した説明図である。(実施例1)
【図2】1実施例のセンサー素子の超伝導トンネル接合側の平面図である。(実施例1)
【図3】1実施例のセンサー素子の実施方法を示した説明図である。(実施例2)
【図4】1実施例のセンサー素子の直列接合の配置を示した平面図である。(実施例4)
【図5】1実施例のセンサー素子の直列接合の配置を示した平面図である。(実施例5)
【図6】1実施例のセンサー素子の実施方法を示した説明図である。(実施例6)
【図7】1実施例のヘリウム3クライオスタットシステムのクライオスタットの説明図である。(実施例7)
【図8】1実施例のヘリウム3クライオスタットシステムの説明図である。(実施例7)
【図9】1実施例のセンサー素子の超伝導トンネル接合側の平面図である。(実施例9)
【符号の説明】
1  単結晶基板
2  超伝導直列接合
3  フォノン
4  光吸収用超伝導体薄膜
5  光子
6  下部電極
7  上部電極
8  配線
9  ボンディングパッド
51 単結晶基板
52 超伝導直列接合
61 真空容器
62 第1冷却部
63 第2冷却部
64 第1熱シールド
65 液体ヘリウム4容器
66 液体ヘリウム3容器
67 ヘリウム3吸着剤容器
68、70 断熱支持柱
69 第2熱シールド
71 ヘリウム4パイプ
72 ヘリウム3パイプ
73、74、75 熱スイッチ
76 ヒーター
78、79、80、81 バルブ
82 ヘリウム3クライオスタット本体
83 ヘリウム3ガスボンベ
84 真空ポンプ
85 圧力調整器付きヘリウム4ガスボンベ
86 機械式冷凍機
90 超伝導直列接合検出器素子

Claims (12)

  1. 超伝導トンネル接合を用いた放射線センサーシステムにおいて、超伝導トンネル接合とは別に光を吸収してフォノンに変換する光吸収体を基板表面に有し、また絶縁体あるいは半導体の単結晶の基板表面上に少なくとも6個の超伝導トンネル接合を直列に接続して構成した超伝導直列接合をフォノンセンサーとし、光吸収体/フォノン伝搬単結晶体/超伝導直列接合から構成されたことを特徴とする超伝導体放射線センサー。
  2. 超伝導トンネル接合を用いた放射線センサーシステムにおいて、半導体または絶縁体の単結晶基板表面に光の反射率と透過率がどちらも70%以下となる膜厚の光吸収用の超伝導体薄膜と6個以上の超伝導トンネル接合を直列に接続して構成した超伝導直列接合を設けたことを特徴とする超伝導体放射線センサー。
  3. 超伝導トンネル接合を用いた放射線センサーシステムにおいて、不純物準位が荷電子帯端あるいは伝導電子端から0.5eV以下の不純物を不純物準位に相当するエネルギーの光が10%以上吸収されるように高濃度に含む半導体あるいは絶縁体の単結晶を基板とし、当該基板の表面に6個以上の超伝導トンネル接合を直列に接続して構成した超伝導直列接合を設けたことを特徴とする超伝導体放射線センサー。
  4. 超伝導トンネル接合を用いた放射線センサーシステムにおいて、エネルギーギャップの大きさが0.5eV以下の半導体を基板とし、当該基板の表面に6個以上の超伝導トンネル接合を直列に接続して構成した超伝導直列接合を設けたことを特徴とする超伝導体放射線センサー。
  5. 超伝導トンネル接合を用いた放射線センサーシステムにおいて、超伝導直列接合検出器から放射線入射毎の2次元の入射位置(X、Y)情報と放射線のエネルギーに相当する信号の大きさの情報(Z)を得、入射位置(X、Y)情報を用いて位置(X、Y)を複数のサブ領域に分割し、各サブ領域における特定のエネルギーの放射線に対する信号の大きさの平均的値Rを求め、各サブ領域の信号の大きさの情報(Z)の入射位置依存性をサブ領域毎あるいは信号毎にZ/Rを計算して補正することを特徴とする超伝導体放射線センサーシステム。
  6. 超伝導トンネル接合を用いた放射線センサーシステムにおいて、超伝導直列接合検出器から放射線入射毎の2次元の入射位置(X、Y)情報と放射線のエネルギーに相当する信号の大きさの情報(Z)を得、入射位置(X、Y)情報を用いて位置(X、Y)を複数のサブ領域に分割し、各サブ領域における特定のエネルギーの放射線に対する信号の大きさの平均的値Rを求め、各放射線のデータ(X、Y、Z)毎に、位置情報(X、Y)に応じてそのデータが属するサブ領域の中心点での補正係数に相当するRとその周りのサブ領域でのRを用いてそのデータの位置(X、Y)に対する新たな補正係数rを算出し、各データごとに波高の大きさの情報(Z)の入射位置依存性をZ/rを計算して補正することを特徴とする超伝導体放射線センサーシステム。
  7. 超伝導トンネル接合を用いた放射線センサーシステムにおいて、1つの単結晶基板とその上に設けた共通の不感領域を取り囲まない7個以上の超伝導直列接合で検出素子を構成したことを特徴とする超伝導体放射線センサー。
  8. 超伝導トンネル接合を用いた放射線センサーシステムにおいて、共通の不感領域を取り囲まない7個以上の超伝導直列接合から構成される超伝導直列接合放射線センサーと光子の入射毎に少なくとも4つの直列接合からの信号の大きさまたは信号の時間差を用いて光子の入射位置を決定すると同時に少なくとも4つの直列接合からの信号の大きさの和も求めることによって信号の大きさの和の入射位置依存性を測定して入射位置毎に信号の大きさの和の補正係数を作成するための信号処理装置、および光子の入射毎に入射位置と信号の大きさの和を求めるとともに信号の大きさの和を入射位置に応じて補正係数を用いて補正して光子のエネルギーを測定するための信号処理装置を備えていることを特徴とする超伝導体放射線センサーシステム。
  9. 機械式冷凍機でヘリウム4を液化できる低温を生成できるクライオスタットと、当該クライオスタット内の当該液体ヘリウム4をクライオスタット外に減圧排気して2.5K以下の低温を生成する手段と、該クライオスタット内に2.5K以下の低温を利用してヘリウム3を液化する手段と、機械的冷凍機での冷却中に当該クライオスタットにヘリウム4ガスを供給する手段と、当該液体ヘリウム3を減圧して0.5K以下の低温を生成する手段とを備えたことを特徴とするヘリウム3クライオスタットシステム。
  10. 機械式冷凍機で100K以下に冷却される第1冷却部と7K以下に冷却される第2冷却部、内容量が0.5リットル以下の液体ヘリウム4(He)容器、および液体ヘリウム3(He)容器を内蔵し、また少なくとも第2冷却部と液体ヘリウム4容器との間および液体ヘリウム4容器で冷やされた部分と液体ヘリウム3容器との間に熱スイッチを内蔵し、ヘリウム4ガスをクライオスタット外のガスボンベから液体ヘリウム4容器に供給するための配管とクライオスタット外の真空ポンプで液体ヘリウム4を減圧排気して液体ヘリウム4の温度を2K以下に冷却するための配管を備えたことを特徴とするヘリウム3クライオスタット。
  11. 超伝導トンネル接合を用いた放射線センサーシステムにおいて、中心にエネルギー測定用の直列接合を設け、その外側に入射位置測定用の4つ以上の直列接合を設けたことを特徴とする超伝導体放射線センサー。
  12. トンネル接合タイプの超伝導ジョセフソン素子におけるDCジョセフソン電流の変化を利用して光子の入射時間を測定するための放射線センサーにおいて、直列に接続した10個以上の超伝導トンネル接合をセンサー素子としたことを特徴とする超伝導体放射線センサー。
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