JP2004061103A - 保冷庫および霜付着防止装置 - Google Patents

保冷庫および霜付着防止装置 Download PDF

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Abstract

【課題】霜の付着を防止または抑制することができる保冷庫および霜付着防止装置を提供すること。
【解決手段】保冷庫10は、保存物を収納し、冷蔵状態または冷凍状態で保存(貯蔵)し得るものであり、箱体100と、この箱体100に対して開閉可能に設けられた扉(図示せず)とを有している。この保冷庫10には、冷却手段が備えるプレート蒸発器81が、箱体100の両側壁部102の内部に、各保冷室200、300にそれぞれ対応して上下一対(計4個)、および、天井部(上側壁部)104の内部に1個、設けられている。また、保冷庫10は、磁場を印加することにより、保冷庫10の庫内に霜が付着するのを防止または抑制する機能を有する本発明の霜付着防止装置2を複数有する。各霜付着防止装置2は、箱体100の壁部内であり、プレート蒸発器81より保冷室(収納空間)200、300側に設置されている。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、保冷庫および霜付着防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
食品の腐敗等を防止することにより長期間保存することを目的として、冷蔵庫や冷凍庫等の保冷庫に食品を保存することが行われる。
【0003】
ところで、このような保冷庫を長期間連続して稼動させた場合、冷却装置(蒸発器)の周囲、保冷庫の内壁面や食品の表面等に霜が付着し、時間の経過とともに大きな氷の塊となることがある。
【0004】
蒸発器の周囲や保冷庫の内壁面に氷の塊が付着した場合には、保冷庫の冷却効率が低下して電力消費量が増大するという問題があり、また、食品の表面に氷の塊が付着した場合には、食品の品質が低下するという問題がある。
【0005】
このような問題を解決する目的で、除霜用ヒータを備えた冷蔵庫が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このような冷蔵庫では、霜取り時に冷蔵庫内の温度が上昇し、冷蔵庫内の食品の保存性が損なわれる場合があった。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−90036号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、霜の付着を防止または抑制することができる保冷庫および霜付着防止装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(30)の本発明により達成される。
【0009】
(1) 保存物を収納空間に収納し、冷蔵状態または冷凍状態で保存し得る保冷庫であって、
蒸発器を備え、前記収納空間を低温に保つ冷却手段と、
磁場を印加することにより、前記保冷庫の庫内に霜が付着するのを防止または抑制する機能を有する霜付着防止装置とを有することを特徴とする保冷庫。
【0010】
(2) 保存物を収納空間に収納し、冷蔵状態または冷凍状態で保存し得る保冷庫であって、
蒸発器を備え、前記収納空間を低温に保つ冷却手段と、
磁場を印加することにより、前記保冷庫の庫内に霜が付着するのを防止または抑制する機能を有する霜付着防止装置と、
外気より水蒸気の含有量の少ない低温気体を供給する低温気体供給手段とを有することを特徴とする保冷庫。
【0011】
(3) 前記低温気体供給手段は、前記低温気体を除湿する除湿装置を備えたものである上記(2)に記載の保冷庫。
【0012】
(4) 前記低温気体供給手段は、前記収納空間の圧力値を保冷庫の外部の圧力値以上に維持するものである上記(2)または(3)に記載の保冷庫。
【0013】
(5) 前記低温気体供給手段の運転と停止とを所定時間毎に繰り返す上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の保冷庫。
【0014】
(6) 保冷庫内の湿度を検出する湿度検出手段を有し、その検出結果に応じて、前記低温気体供給手段の稼動を制御する上記(2)ないし(5)のいずれかに記載の保冷庫。
【0015】
(7) 前記霜付着防止装置は、その磁場強度を経時的に変化させ得るよう構成されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の保冷庫。
【0016】
(8) 前記霜付着防止装置が複数設置されている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の保冷庫。
【0017】
(9) 前記霜付着防止装置を複数有し、
前記霜付着防止装置のうち少なくとも1つからの磁場の発生タイミングが、他の前記霜付着防止装置からの磁場の発生タイミングと異なるように制御する上記(8)に記載の保冷庫。
【0018】
(10) 前記霜付着防止装置を3つ以上有し、
前記霜付着防止装置のうち少なくとも2つからの磁場の発生タイミングが、これら以外の1つ以上の前記霜付着防止装置からの磁場の発生タイミングと異なるように制御する上記(8)に記載の保冷庫。
【0019】
(11) 前記霜付着防止装置を3つ以上有し、
前記霜付着防止装置のうち少なくとも2つからの磁場の発生タイミングが同期し、かつ、これら以外の1つ以上の前記霜付着防止装置からの磁場の発生タイミングと異なるように制御し、
磁場の発生タイミングが同期する2つ以上の前記霜付着防止装置の組み合わせが経時的に変化する上記(8)に記載の保冷庫。
【0020】
(12) 少なくとも2つの前記霜付着防止装置が対面するように配置されている上記(8)ないし(11)のいずれかに記載の保冷庫。
【0021】
(13) 複数の前記霜付着防止装置は、前記保存物に対向する面が、互いにほぼ直交するように配置されている上記(8)ないし(12)のいずれかに記載の保冷庫。
【0022】
(14) 各前記霜付着防止装置は、いずれも平板状をなし、隣接する前記霜付着防止装置同士は、ほぼ垂直をなすように配置されている上記(8)ないし(13)のいずれかに記載の保冷庫。
【0023】
(15) 複数の前記霜付着防止装置のうちの少なくとも1つは、前記収納空間に設置されている上記(8)ないし(14)のいずれかに記載の保冷庫。
【0024】
(16) 前記霜付着防止装置は、前記蒸発器の近傍に設置されている上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の保冷庫。
【0025】
(17) 前記霜付着防止装置は、前記蒸発器より前記収納空間側に配置されている上記(16)に記載の保冷庫。
【0026】
(18) 前記霜付着防止装置と前記蒸発器とは、対面するように配置されている上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の保冷庫。
【0027】
(19) 冷却された気体を、前記収納空間で循環させるファンを有する上記(1)ないし(18)のいずれかに記載の保冷庫。
【0028】
(20) 前記ファンからの送風速度は、0.5〜10m/sである上記(19)に記載の保冷庫。
【0029】
(21) 前記保存物を載置する載置部を有する上記(1)ないし(20)のいずれかに記載の保冷庫。
【0030】
(22) 前記霜付着防止装置は、前記載置部またはその近傍に配置されている上記(21)に記載の保冷庫。
【0031】
(23) 前記収納空間において、磁力線の方向が回転するように、前記霜付着防止装置からの磁場の発生が制御される上記(1)ないし(22)のいずれかに記載の保冷庫。
【0032】
(24) 前記霜付着防止装置は、交番磁場を発生させるものである上記(1)ないし(23)のいずれかに記載の保冷庫。
【0033】
(25) 前記霜付着防止装置は、耐低温性を有するものである上記(1)ないし(24)のいずれかに記載の保冷庫。
【0034】
(26) 低温下で使用され、コイルに通電して磁場を発生することにより、霜の付着を防止または抑制することを特徴とする霜付着防止装置。
【0035】
(27) 前記霜付着防止装置は、その磁場強度を経時的に変化させ得るよう構成されている上記(26)に記載の霜付着防止装置。
【0036】
(28) 前記霜付着防止装置は、交番磁場を発生させるものである上記(26)または(27)に記載の霜付着防止装置。
【0037】
(29) 前記霜付着防止装置は、耐低温性を有するものである上記(26)ないし(28)のいずれかに記載の霜付着防止装置。
【0038】
(30) 低湿気体中に磁場を形成するように作動する上記(26)ないし(29)のいずれかに記載の霜付着防止装置。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の霜付着防止装置を保冷庫に適用した場合の第1実施形態を示す概略図であり、図2は、図1に示す保冷庫が有する熱交換機(冷却手段)および本発明の霜付着防止装置の構成を示す概略図(後方から見た図)であり、図3および図4は、それぞれ、各霜付着防止装置からの磁場の発生タイミングを示すタイミングチャートの一例である。以下の説明では、図1中、紙面手前側を「前方」、紙面奥側を「後方」と言い、図2中、紙面奥側を「前方」、紙面手前側を「後方」と言う。なお、図1および図2(後述する図5〜図8および図11〜図13も同様)は、一部を誇張して示したものであり、実際の大きさを反映するものではない。
【0040】
図1に示す保冷庫(家庭用の冷凍冷蔵庫)10は、保存物を収納し、冷蔵状態または冷凍状態で保存(貯蔵)し得るものであり、箱体100と、この箱体100に対して開閉可能に設けられた扉(図示せず)とを有している。
【0041】
箱体100には、その上下方向の途中に隔壁103が設けられ、これにより、保冷庫10(箱体100)の内部には、上側の保冷室(収納空間)200と下側の保冷室(収納空間)300とが画成されている。
【0042】
保冷庫10は、冷却手段を有している。本実施形態では、冷却手段として、保冷庫10の内部と外部との間で熱交換を行うことにより、各保冷室200、300を、それぞれ独立して冷温(低温)に保つように構成された、熱交換機8を有している。
【0043】
本実施形態の熱交換機8は、図2に示すように、複数のプレート蒸発器(蒸発器)81と、圧縮機82と、凝縮器83とを有している。また、圧縮機82、凝縮器83および後述する制御装置20等は、箱体100の後方下部の機械室105に設置されている。
【0044】
プレート蒸発器81は、図1に示すように、箱体100の両側壁部102の内部に、各保冷室200、300にそれぞれ対応して上下一対(計4個)、および、天井部(上側壁部)104の内部に1個、設けられている。
【0045】
このプレート蒸発器81は、図示の構成では、プレート(基体)811内に、流路812が蛇行して形成されたものである。そして、プレート蒸発器81−圧縮機82間およびプレート蒸発器81−凝縮器83間は、それぞれ、冷媒配管84、85で接続されている。これにより、冷媒配管84、85内の流路(内腔部)と、各プレート蒸発器81の流路812とが連通している。この流路内(熱交換機8の内部)には、冷媒(作動流体)が充填されている。なお、プレート蒸発器81は、プレート811に冷媒管が固定(固着)された構成のものであってもよい。
【0046】
熱交換機8は、その内部に充填された冷媒が、プレート蒸発器81において、その周辺の熱を奪い、圧縮機82において圧縮され、凝縮器83において外気に熱を排出することにより、各保冷室200、300の内部を冷温(低温)に保つ。
【0047】
本実施形態では、プレート蒸発器81が前述したように配置されることにより、保冷室200を3方向(図1中上方向および左右方向)から冷却可能となっており、また、保冷室300を2方向(図1中左右方向)から冷却可能となっている。これにより、保冷室200、300は、それぞれ、通常、冷蔵の場合10℃以下とされ、冷凍の場合−18℃以下とされる。
【0048】
このような保冷庫10では、長期間の稼動により、保冷庫10内の雰囲気中に含まれる水蒸気(水分子)が、徐々に、プレート蒸発器81の周囲、保冷庫10の内壁面や保冷室200、300に収納された保存物の表面等で凍結して、霜となって付着する。さらに、この状態で、保冷庫10の稼動を継続すると、霜が多量に付着して、やがて大きな氷の塊となる。
【0049】
このような氷の塊が、プレート蒸発器81の周囲や保冷庫10の内壁面等に付着すると、保冷庫10の冷却効率が低下して電力消費量が増大するという問題が生じ、また、保存物の表面に氷の塊が付着すると、保存物が食品(特に、生もの)である場合には、その品質が低下するという問題が生じる。
【0050】
かかる問題を解決すべく、本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、霜の付着量と雰囲気中に含まれる水分子の分子サイズとの間に相関があることを見出した。すなわち、水分子は、通常、クラスター(水のクラスター)を構成し、比較的大きな分子サイズを有しているが、この水のクラスターを細分化(低分子化)することで、霜の発生自体を防止または抑制することができ、また、霜が発生した場合でも、小さい氷の結晶となるので、プレート蒸発器81の周囲、保冷庫10の内壁面や保冷室200、300に収納された保存物の表面等に付着し難くなることを見出した。
【0051】
ここで、「水のクラスター」とは、主として水分子で構成されたクラスター(Cluster)のことを言い、実質的に水分子のみで構成されたクラスターや、主として水分子で構成され、かつ水以外の成分(水分子以外の分子、イオン等)を含むもの等を含む概念である。
【0052】
さらに、本発明者は、検討を重ねた結果、水のクラスターの細分化には、磁場を用いるのが有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の保冷庫10は、磁場を印加することにより、霜が付着するのを防止または抑制する機能を有する霜付着防止装置2を有することを特徴とする。
【0053】
以下、この本発明の霜付着防止装置2について詳細に説明する。なお、各保冷室に対応する部分の構成は、ほぼ同様であるので、以下では、保冷室200に対応する部分の構成について代表して説明する。
【0054】
図2に示すように、本実施形態の保冷庫10では、複数個の霜付着防止装置2(第1の霜付着防止装置2A、第2の霜付着防止装置2B、第3の霜付着防止装置2C)が設けられ、これらは、それぞれ、その作動を制御する制御装置20に電気的に接続されている。
【0055】
霜付着防止装置2は、その全体形状が平板状をなしており、コイル21と、非磁性体カバー22とを有する。霜付着防止装置2は、コイル21に通電して磁場を発生することにより、霜の付着を防止または抑制する。
【0056】
また、霜付着防止装置2が、平板状(プレート状)をなすことにより、図1に示すように、プレート蒸発器81とともに、箱体100の壁部の内部に設置することができ、保冷庫10の小型化を図ることができる。
【0057】
そして、本実施形態では、霜付着防止装置2は、例えば、コイル21に流れる電流の方向や量を変化させることにより、発生する磁場の強度を変化させることができるよう構成されている。その結果、霜付着防止装置2は、印加する磁場強度を経時的に変化させることができる。
【0058】
このように、霜付着防止装置2は、強度が経時的に変化する磁場を印加することにより、保冷庫10内の雰囲気中に含まれる水分子(水のクラスター)において、主として水分子−水分子間で形成されている水素結合が効率良く切断され、水のクラスターが細分化される。また、保冷物における磁場強度(保冷物が受ける磁力)が経時的に変化することにより、水分子間で、水素結合が再形成したり、水中に含まれる水素イオン(H)と、水酸化物イオン(OH)とが結合するのを効果的に防止することができる。その結果、水のクラスターが細分化された状態を効率良く維持することができる。
【0059】
これにより、霜の発生自体が防止または抑制されるか、または、霜が発生した場合でも、氷の結晶も微細化された(結晶粒径の小さい)ものとなり、その結果、庫内(特にプレート蒸発器81)に、霜が付着するのを防止または抑制することができる。
【0060】
コイル21を流れる電流は、直流であっても、交流であってもよい。特に、コイル21を流れる電流が交流であると、霜付着防止装置2が発生する磁場の強度を比較的容易に変化させることができる。
【0061】
また、図示の構成では、コイル21は円形コイルであるが、コイル21の形状は、特に限定されない。コイル21は、例えば、ベースボールコイル、角形コイル等、いかなる形状のものであってもよい。また、各霜付着防止装置2において、例えば、コイル21の形状、大きさ等は、同じであってもよいし、異なるものであってもよい。
【0062】
非磁性体カバー22は、コイル21を保護、固定する機能を有する。この非磁性体カバー22の構成材料としては、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂等の各種樹脂材料等が挙げられる。
【0063】
霜付着防止装置2が発生する磁場は、特に限定されないが、例えば、交番磁場であるのが好ましい。これにより、印加する磁場の強度を容易に変化させることができ、その結果、保冷庫10内の雰囲気中に含まれる水のクラスター(以下、単に「水のクラスター」と言う。)をより効率良く細分化することが可能となる。
【0064】
交番磁場における周波数は、特に限定されないが、例えば、20〜25000Hzであるのが好ましく、40〜1200Hzであるのがより好ましい。交番磁場における周波数が前記範囲内の値であると、水のクラスターをより効果的に細分化することができる。
【0065】
霜付着防止装置2が発生する磁場の最大強度(絶対値)は、特に限定されないが、例えば、100〜12000Gsであるのが好ましく、300〜7000Gsであるのがより好ましい。霜付着防止装置2が発生する磁場の強度が前記下限値未満であると、印加する磁場の強度の変化量を十分に大きくすることが困難となり、熱交換機8による冷却温度等によっては、水のクラスターを十分に小さくすることが困難となる可能性がある。一方、霜付着防止装置2が発生する磁場の強度が前記上限値を超えると、装置の大型化を招く。また、霜付着防止装置2が発生する磁場の強度が前記上限値を超えると、磁場の発生に要する電圧が高くなり、それに伴い、コイルからの発熱量が大きくなり、保冷庫の冷却効率が低下する傾向を示す。
【0066】
また、霜付着防止装置2が発生する磁場は、上述したような交番磁場に限定されない。例えば、霜付着防止装置2が発生する磁場は、間欠的なものであってもよい。この場合、発生する磁場の周波数、最大強度等の好ましい範囲は、前記と同様である。
【0067】
また、霜付着防止装置2は、熱交換機8による冷却温度に耐え得る耐低温性を有するものであるのが好ましい。これにより、霜付着防止装置2の耐久性が向上するため、保冷庫10は、長期間にわたって安定した効果を発揮するものとなる。また、霜付着防止装置2の交換を行わなくてもよいので(または、霜付着防止装置2の交換回数を少なくできるので)、保冷庫10のメンテナンスも容易となる。
【0068】
保冷室200の周囲には、このような構成の霜付着防止装置2が複数(第1の霜付着防止装置2A、第2の霜付着防止装置2Bおよび第3の霜付着防止装置2C)設置されている。
【0069】
これらの第1の霜付着防止装置2A〜第3の霜付着防止装置2Cは、それぞれ、前述した熱交換機8が備えるプレート蒸発器81の近傍に、プレート蒸発器81と対面して設置されている。これにより、特にプレート蒸発器81の周辺での水のクラスターの細分化が効率よくなされ、その結果、プレート蒸発器81の周囲に霜が付着するのをより確実に防止または抑制することができる。
【0070】
さらに、本実施形態では、第1の霜付着防止装置2A〜第3の霜付着防止装置2Cは、それぞれ、プレート蒸発器81より保冷室(収納空間)200側に配置されている。これにより、第1の霜付着防止装置2A〜第3の霜付着防止装置2Cは、保冷室200に、効率よく磁場を印加することができ、その結果、保冷室200に存在する水のクラスターもより確実に細分化することができる。これにより、各プレート蒸発器81の周囲のみならず、保冷庫10の内周面や保存物の表面等に霜が付着するのも防止または抑制することができる。
【0071】
また、第1の霜付着防止装置2Aと第3の霜付着防止装置2Cとが対面するように配置されていることにより、保冷室200により効率よく磁場を印加することができ、保冷室200における水のクラスターをより効率良く細分化することができる。
【0072】
さらに、本実施形態では、第1の霜付着防止装置2Aおよび第2の霜付着防止装置2B、第3の霜付着防止装置2Cおよび第2の霜付着防止装置2B(隣接する霜付着防止装置2同士)が、それぞれ、ほぼ垂直をなすように設置されている。換言すれば、各霜付着防止装置2は、保存物に対向する面が互いにほぼ直交するように配置されている。これにより、後述する制御装置20により磁場の発生パターンを制御すると、保冷室200に印加する磁場の方向(保冷室200での磁力線の方向)、大きさ、強度等を所望のものに容易に変化させることができ、その結果、保冷室200における水のクラスターをさらに効率良く細分化することが可能となる。
【0073】
また、図示の構成では、第1の霜付着防止装置2A〜第3の霜付着防止装置2Cは、それぞれ、プレート蒸発器81より保冷室200側に配置されているが、プレート蒸発器81より保冷庫10の外壁面側に配置されていてもよく、プレート蒸発器81と一体的に設けられていてもよい。
【0074】
制御装置20は、各霜付着防止装置2(第1の霜付着防止装置2A、第2の霜付着防止装置2B、第3の霜付着防止装置2C)が発生する磁場の強度を、個別に制御する機能を有する。これにより、霜付着防止装置2のうち少なくとも1つからの磁場の発生のタイミング(磁場の発生パターン)を、他の霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミングと異なるように制御することができる。
【0075】
このように、複数個の霜付着防止装置2で、磁場の発生タイミングを異なるものとすることにより、保冷室200における水のクラスターをより効率良く細分化することができる。すなわち、保冷庫10内の雰囲気中に含まれる水分子等が形成する水素結合を効率良く切断することができる。その結果、保冷庫10の内壁面や保存物の表面への霜の付着をより確実に防止または抑制することができる。
【0076】
制御装置20は、例えば、各霜付着防止装置2(第1の霜付着防止装置2A、第2の霜付着防止装置2B、第3の霜付着防止装置2C)のコイル21を流れる電流の方向、周波数や電流量等を変化させる可変機能を有するものであってもよい。これにより、各霜付着防止装置2が発生する磁場の強度を、より正確に制御することができ、保冷室200に印加する磁場(各霜付着防止装置2が発生する磁場の総和)を、容易に、所望の形状、大きさ、強度を有するものとすることができる。その結果、保冷室200における水のクラスターをより効率良く細分化することができる。
【0077】
各霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミング(発生パターン)は、例えば、図3に示すように制御することができる。
【0078】
すなわち、まず、第1の霜付着防止装置2Aおよび第2の霜付着防止装置2Bのコイル21に交流電圧を印加し、これら2つの霜付着防止装置2から磁場を発生させる。このとき、第3の霜付着防止装置2Cのコイル21には、電圧を印加しない。また、第1の霜付着防止装置2Aからの磁場の発生タイミングと、第2の霜付着防止装置2Bからの磁場の発生タイミングとが同期するようにする。第1の霜付着防止装置2Aおよび第2の霜付着防止装置2Bが発生する磁場の変化に伴い、保冷室200に印加される磁場が変化し、水のクラスターが細分化する。
【0079】
所定時間、第1の霜付着防止装置2Aおよび第2の霜付着防止装置2Bのコイル21に通電した後、第1の霜付着防止装置2Aのコイル21への通電を中止し、第3の霜付着防止装置2Cのコイル21への通電を開始する。すなわち、交流電圧の印加を、第1の霜付着防止装置2Aのコイル21から、第3の霜付着防止装置2Cのコイル21に切り替える。これにより、保冷室200に印加する磁場の方向が切り替わり、保冷室200での磁力線の方向が変化する。これにより、保冷室200に印加する磁場をまんべんなく変化させることが可能となり、水のクラスターの細分化が効率良く進行する。
【0080】
その後、前記と同様に、所定時間、第2の霜付着防止装置2Bおよび第3の霜付着防止装置2Cのコイル21に通電する。これにより、水のクラスターの細分化がさらに進行する。
【0081】
その後、第2の霜付着防止装置2Bのコイル21への通電を中止し、第1の霜付着防止装置2Aのコイル21への通電を開始する。すなわち、交流電圧の印加を、第2の霜付着防止装置2Bのコイル21から、第1の霜付着防止装置2Aのコイル21に切り替える。これにより、保冷室200に印加する磁場の方向が切り替わり、保冷室200での磁力線の方向が変化する。これにより、水のクラスターの細分化が効率良く進行する。
【0082】
その後、上記と同様に、交流電圧を印加する霜付着防止装置2のコイルを、繰り返し、切り替える。これにより、保冷室200における磁力線の方向、磁場強度が、経時的に変化する。このように、保冷室200における磁力線の方向、磁場強度を、経時的に変化させることにより、保冷室200の各部位において、均等に、水のクラスターを微細化することができる。
【0083】
また、上記のように、本実施形態では、2つの霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミングを同期させ、かつ、同期する霜付着防止装置2の組み合わせを経時的に変化させることにより、保冷室200において磁力線が回転するように、磁場の発生を制御する。これにより、保冷室200の各部位において、より均等に水のクラスターを微細化することができる。
【0084】
なお、図3に示すタイミングチャートでは、同期する2つの霜付着防止装置2において、発生する磁場の位相が常に一致しているが、必ずしも位相は一致しなくてもよい。例えば、同期する2つの霜付着防止装置2において、発生する磁場の位相は、2分の1波長分ずれたもの等であってもよい。
【0085】
また、各霜付着防止装置2が発生する磁場の最大強度は、ほぼ等しいものであってもよいし、各霜付着防止装置2で異なるものであってもよい。
【0086】
また、各霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミング(発生パターン)は、例えば、図4に示すように制御してもよい。
【0087】
すなわち、第1の霜付着防止装置2Aおよび第3の霜付着防止装置2Cから、所定の周波数の交番磁場を連続的に発生しつつ、第2の霜付着防止装置2Bから非連続的に(断続的に)所定の周波数の交番磁場を発生してもよい。
【0088】
この場合、各霜付着防止装置2から発生する交番磁場の周波数は、同一のものであってもよいし、互いに異なるものであってもよい。
【0089】
以上説明したような霜付着防止装置2は、保冷庫10の運転時において、常に稼動するものであってもよいし、そうでなくてもよい。例えば、霜付着防止装置2は、保冷庫10の運転時において、初期の段階では稼動し、その後停止するように制御されるものであってもよいし、所定の時間毎に運転と停止とを繰り返すものであってもよい。このように、霜付着防止装置2の稼動を制御することにより、上述したような本発明の効果を十分に発揮させつつ、省エネルギー化を図ることができる。
【0090】
また、保冷庫10は、さらに、マイクロ波、α線、遠赤外線、超音波、紫外線およびマイナスイオンのうち少なくとも一つを、保冷室(収納空間)200に照射するエネルギー付与手段を有するものであってもよい。保冷庫10が、このようなエネルギー付与手段を有するものであると、水のクラスターをさらに効率良く細分化することが可能となる。
【0091】
エネルギー付与手段がマイクロ波を照射するものである場合、当該マイクロ波は、断続的(非連続的)に照射されるものであるのが好ましい。具体的には、0.1〜10秒間のマイクロ波の照射と、0.1〜20秒間のマイクロ波の照射の停止とを繰り返し行うのが好ましい。これにより、水のクラスターをさらに効率良く細分化することが可能となる。
【0092】
エネルギー付与手段が遠赤外線を照射するものである場合、エネルギー付与手段の構成材料としては、例えば、アルミナ(Al)、マグネシア(MgO)、ジルコニア(ZrO)、チタニア(TiO)、二酸化珪素(SiO)、酸化クロム(Cr)、フェライト(FeO・Fe)、スピネル(MgO・Al)、セリア(CeO)、ベリリア(BeO)、Na、SnO、SiC、ZrC、TaC、ZrB等のセラミックス、トルマリン等の鉱石等を用いることができる。この中でも、特に優れた効率で遠赤外線を照射することが可能であると言う点で、エネルギー付与手段の構成材料としてセラミックスを用いるのが好ましい。
【0093】
また、エネルギー付与手段が超音波を照射するものである場合、エネルギー付与手段としては、例えば、超音波振動子等を用いることができる。
【0094】
また、エネルギー付与手段がマイナスイオンを照射するものである場合、エネルギー付与手段の構成材料としては、例えば、トルマリン、デービド鉱、ブランネル石、センウラン鉱、ニンギョウ石、リンカイウラン石、カルノー石、チャムン石、メタチャムン石、フランセビル石、トール石、コフィン石、サマルスキー石、トリウム石、トロゴム石、モズナ石等の鉱石、BaTiO、PbTiO、PbZrO、Pb(Zr,Ti)O、KNbO、KTaO、K(Ta,Nb)O、LiNbOやロッシェル塩、硫酸グリシン、りん酸カリウム、プロピオン酸カルシウムストロンチウム等を用いることができる。
【0095】
なお、このようなエネルギー付与手段は、それぞれ、霜付着防止装置2と一体的に設けられていてもよく、個別に(独立して)設けられていてもよい。
【0096】
次に、本発明の保冷庫の第2実施形態について説明する。以下、第2実施形態の保冷庫について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0097】
図5は、本発明の保冷庫の第2実施形態を示す概略図であり、図6は、図5に示す保冷庫が有する霜付着防止装置の設置例を示す概略図である。
【0098】
第2実施形態の保冷庫10は、業務用の冷凍冷蔵庫であり、その全体構成が異なるが、各部の構成は、前記第1実施形態とほぼ同様である。
【0099】
すなわち、第2実施形態の保冷庫10は、図5に示すように、保冷庫本体101と、複数の霜付着防止装置2と、保存物を載置する載置部7と、熱交換機(冷却手段)8と、冷気を循環させるファン9とを有している。
【0100】
保冷庫本体101は、その内部に保存物を収納するための保冷室(収納空間)400を有している。
【0101】
載置部7は、保冷庫本体101の内部(保冷室400)に配されている。
図示の構成では、載置部7は、複数のトレイ71を有するラックである。載置部7がこのようなラックであることにより、例えば、保冷室400を循環する冷気と、保存物との接触面積が大きくなるように、保存物を配することが可能となる。このため、例えば、保存物の総量が比較的多い場合であっても(保存物が複数個ある場合であっても)、保存物の保存状態(冷蔵状態や冷凍状態)を好適なものとすることができる。
【0102】
ラックは、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、主として、アルミニウム、銅等の非磁性金属や、各種プラスチック等の非磁性材料で構成されたものであるのが好ましく、主としてアルミニウムで構成されたものであるのがより好ましい。
【0103】
本実施形態の熱交換機8は、蒸発器81と、圧縮機82と、凝縮器83とを有し、蒸発器81−圧縮機82間および蒸発器81−凝縮器83間は、それぞれ、冷媒配管84、85で接続されている。蒸発器81は、保冷庫本体101内の天井部に固定されている。
【0104】
ファン9は、保冷室400で冷気を循環させる機能を有する。これにより、保冷室400の各部位における温度のバラツキが小さくなり、より安定した冷却速度で保存物を冷却して、冷蔵状態または冷凍状態で保存し得るようになる。
【0105】
ファン9からの送風速度は、特に限定されないが、例えば、0.5〜10m/sであるのが好ましく、2〜8m/sであるのがより好ましい。
【0106】
ファン9からの送風速度が前記下限値未満であると、保冷室400の容積等によっては、保冷室400の各部位における温度のバラツキを十分に小さくすることができない可能性がある。一方、ファン9からの送風速度が前記上限値を超えると、保冷室400の温度等によっては、水のクラスターが十分に細分化されない状態で凍結に至る可能性、すなわち、各霜付着防止装置2の機能が十分に発揮されない可能性がある。
【0107】
本実施形態では、第1の霜付着防止装置2A〜第4の霜付着防止装置2Dがいずれも、保冷室(収納空間)400に設けられ、このうち、蒸発器81の近傍に第1の霜付着防止装置2Aが配置され、その他の部分に、保冷室400に向かって磁場を印加し得るように、第2の霜付着防止装置2B〜第4の霜付着防止装置2Dとが配置されている。
【0108】
蒸発器81の近傍に第1の霜付着防止装置2Aを設けることにより、蒸発器81の周辺での水のクラスターの細分化が効率よくなされ、蒸発器81の周囲に霜が付着するのを防止または抑制することができる。
【0109】
また、保冷室400に向かって磁場を印加し得るよう、第2の霜付着防止装置2B〜第4の霜付着防止装置2Dを設置することにより、蒸発器81の周辺のみならず、保冷室400における水の細分化が効率よくなされる。このため、蒸発器81の周囲のみならず、保冷庫10の内壁面や保存物の表面等に霜が付着するのを効率よく防止または抑制することができる。
【0110】
さらに、本実施形態では、第3の霜付着防止装置2Cが載置部7(特にトレイ71)と一体的に設けられている。これにより、保存物の周辺における水のクラスターをより効果的に細分化することができ、その結果、保存物の表面への霜の付着をより確実に防止または抑制することができる。また、これにより、別部材として設置する霜付着防止装置2の数を減らすことができるため、保冷庫10の大容量化、省スペース化に有利である。
【0111】
なお、第3の霜付着防止装置2Cは、載置部7と一体的に設けられたものでなく、載置部7の近傍に設けることによっても、前記と同様の効果が得られる。
【0112】
各霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミング(発生パターン)、は、例えば、図3および図4と同様に、あるいはその他任意のパターンに制御することができる。
【0113】
次に、本発明の保冷庫の第3実施形態について説明する。以下、第3実施形態の保冷庫について、前述した第1および第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0114】
図7は、第3実施形態の保冷庫が有する霜付着防止装置の設置例を示す概略図である。
【0115】
第3実施形態の保冷庫10は、霜付着防止装置2の配置が異なる以外は、前記第2実施形態と同様である。
【0116】
すなわち、第3実施形態では、保冷室400に向かって磁場を印加し得るよう配置された第2の霜付着防止装置2B〜第4の霜付着防止装置2Dのいずれもが、図7に示すように、互いにほぼ垂直となるように設置されている。換言すれば、第2の霜付着防止装置2B、第3の霜付着防止装置2Cおよび第4の霜付着防止装置2Dの保存物に対向する面が、互いにほぼ直交するように配置されている。
【0117】
複数個の霜付着防止装置2がこのように配置されることにより、保冷室400に印加する磁場の形状や、磁力線の方向を三次元的に効率良く変化させることができる。これにより、保冷室400における水のクラスターの細分化を均等かつ効率良く進行させることができる。
【0118】
各霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミング(発生パターン)は、例えば図3および図4と同様に、あるいはその他任意のパターンに制御することができる。
【0119】
次に、本発明の保冷庫の第4実施形態について説明する。以下、第4実施形態の保冷庫について、前述した第1〜第3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0120】
図8は、第4実施形態の保冷庫が有する霜付着防止装置の設置例を示す概略図である。図9および図10は、それぞれ、各霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミングを示すタイミングチャートの一例である。
【0121】
第4実施形態の保冷庫10は、霜付着防止装置2の設置数および配置が異なる以外は、前記第2および第3実施形態と同様である。
【0122】
すなわち、第4実施形態では、図8に示すように、保冷室400に向かって磁場を印加し得るよう、第2の霜付着防止装置2B〜第5の霜付着防止装置2Eが設置されている。
【0123】
また、第2の霜付着防止装置2Bと、第4の霜付着防止装置2Dとが対面しており、同様に、第3の霜付着防止装置2Cと、第5の霜付着防止装置2Eとが対面している。すなわち、隣接する霜付着防止装置2同士が、ほぼ垂直をなすように設置されている。なお、この場合、第5の霜付着防止装置2Eは、図5中の左側に示された保冷庫10の扉の内部または内面側に設けられる。
【0124】
このように、保冷室400の四方を囲むように、複数の霜付着防止装置2を配置することにより、保冷室400において、水のクラスターをより効率良く細分化することが可能となる。
【0125】
各霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミング(発生パターン)は、例えば、図9に示すように制御することができる。
【0126】
すなわち、まず、第2の霜付着防止装置2Bおよび第3の霜付着防止装置2Cのコイル21に交流電圧を印加し、これら2つの霜付着防止装置2から磁場を発生させる。このとき、第4の霜付着防止装置2Dおよび第5の霜付着防止装置2Eのコイル21には、電圧を印加しない。また、第2の霜付着防止装置2Bからの磁場の発生タイミングと、第3の霜付着防止装置2Cからの磁場の発生タイミングとが同期するようにする。第2の霜付着防止装置2Bおよび第3の霜付着防止装置2Cが発生する磁場の変化に伴い、保冷室400における磁場が変化し、保冷室400において、水のクラスターが細分化する。
【0127】
所定時間、第2の霜付着防止装置2Bおよび第3の霜付着防止装置2Cのコイル21に通電した後、第2の霜付着防止装置2Bのコイル21への通電を中止し、第4の霜付着防止装置2Dのコイル21への通電を開始する。すなわち、交流電圧の印加を、第2の霜付着防止装置2Bのコイル21から、第4の霜付着防止装置2Dのコイル21に切り替える。これにより、保冷室400に印加する磁場の方向が切り替わり、磁力線の方向が変化する。これにより、保冷室400において、水のクラスターの細分化が効率良く進行する。
【0128】
その後、前記と同様に、所定時間、第3の霜付着防止装置2Cおよび第4の霜付着防止装置2Dのコイル21に通電する。これにより、保冷室400において、水のクラスターの細分化がさらに進行する。
【0129】
その後、第3の霜付着防止装置2Cのコイル21への通電を中止し、第5の霜付着防止装置2Eのコイル21への通電を開始する。すなわち、交流電圧の印加を、第3の霜付着防止装置2Cのコイル21から、第5の霜付着防止装置2Eのコイル21に切り替える。これにより、保冷室400に印加する磁場の方向が切り替わり、磁力線の方向が変化する。これにより、水のクラスターの細分化が効率良く進行する。
【0130】
その後、前記と同様に、所定時間、第4の霜付着防止装置2Dおよび第5の霜付着防止装置2Eのコイル21に通電する。これにより、水のクラスターの細分化がさらに進行する。
【0131】
その後、第4の霜付着防止装置2Dのコイル21への通電を中止し、第2の霜付着防止装置2Bのコイル21への通電を開始する。すなわち、交流電圧の印加を、第4の霜付着防止装置2Dのコイル21から、第2の霜付着防止装置2Bのコイル21に切り替える。これにより、保冷室400に印加する磁場の方向が切り替わり、磁力線の方向が変化する。これにより、保冷室400において、水のクラスターの細分化が効率良く進行する。
【0132】
その後、前記と同様に、所定時間、第5の霜付着防止装置2Eおよび第2の霜付着防止装置2Bのコイル21に通電する。これにより、水のクラスターの細分化がさらに進行する。
【0133】
その後、第5の霜付着防止装置2Eのコイル21への通電を中止し、第3の霜付着防止装置2Cのコイル21への通電を開始する。すなわち、交流電圧の印加を、第5の霜付着防止装置2Eのコイル21から、第3の霜付着防止装置2Cのコイル21に切り替える。これにより、保冷室400に印加する磁場の方向が切り替わり、磁力線の方向が変化する。これにより、保冷室400において、水のクラスターの細分化が効率良く進行する。
【0134】
その後、上記と同様に、交流電圧を印加する霜付着防止装置2のコイルを、繰り返し、切り替える。これにより、保冷室400における磁力線の方向、磁場強度が、経時的に変化する。このように、保冷室400における磁力線の方向、磁場強度を、経時的に変化させることにより、保冷室400の各部位において、均等に、水のクラスターを微細化することができる。
【0135】
このように、本実施形態では、2つの霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミングを同期させ、かつ、同期する霜付着防止装置2の組み合わせを経時的に変化させることにより、保冷室(収納空間)400において、磁力線が回転するように、磁場の発生を制御する。これにより、保冷室400の各部位において、より均等に、水のクラスターを微細化することができる。
【0136】
なお、図9に示すタイミングチャートでは、同期する2つの霜付着防止装置2において、発生する磁場の位相が常に一致しているが、必ずしも位相は一致しなくてもよい。例えば、同期する2つの霜付着防止装置2において、発生する磁場の位相は、2分の1波長分ずれたもの等であってもよい。
【0137】
また、各霜付着防止装置2が発生する磁場の最大強度は、ほぼ等しいものであってもよいし、各霜付着防止装置2で異なるものであってもよい。
【0138】
また、図9に示すタイミングチャートでは、2つの霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミングを同期させ、かつ、同期する霜付着防止装置2の組み合わせを経時的に変化させているが、発生タイミングを同期させる霜付着防止装置2は3つであってもよい。
【0139】
また、各霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミング(発生パターン)は、例えば、図10に示すように制御してもよい。
【0140】
すなわち、第2の霜付着防止装置2Bおよび第4の霜付着防止装置2Dから、所定の周波数の交番磁場を連続的に発生しつつ、第3の霜付着防止装置2Cおよび第5の霜付着防止装置2Eから非連続的に(断続的に)所定の周波数の交番磁場を発生してもよい。
【0141】
この場合、第3の霜付着防止装置2Cからの磁場の発生タイミングと、第5の霜付着防止装置2Eからの磁場の発生タイミングとは、同期していてもしていなくてもよい。
【0142】
また、各霜付着防止装置2から発生する交番磁場の周波数は、同一のものであってもよいし、互いに異なるものであってもよい。
【0143】
次に、本発明の保冷庫の第5実施形態について説明する。以下、第5実施形態の保冷庫について、前述した第1〜第4実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0144】
図11は、第5実施形態の保冷庫が有する霜付着防止装置の設置例を示す概略図である。
【0145】
第5実施形態の保冷庫10は、霜付着防止装置2の配置が異なる以外は、前記第4実施形態と同様である。
【0146】
すなわち、第5実施形態では、図11に示すように、保冷室400に向かって磁場を印加し得るよう設置された第2の霜付着防止装置2B〜第5の霜付着防止装置2Eのうち、第2の霜付着防止装置2Bの保存物に対向する面と、第3の霜付着防止装置2Cの保存物に対向する面とが、同一面上に位置し、かつ、第4の霜付着防止装置2Dの保存物に対向する面と、第5の霜付着防止装置2Eの保存物に対向する面とが、同一面上に位置するように配置されている。また、第2の霜付着防止装置2Bと、第5の霜付着防止装置2Eとは、対面するように配置されており、かつ、第3の霜付着防止装置2Cと、第4の霜付着防止装置2Dとは、対面するように配置されている。
【0147】
各霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミング(発生パターン)は、例えば図9または図10と同様に、あるいはその他任意のパターンに制御することができる。
【0148】
次に、本発明の保冷庫の第6実施形態について説明する。以下、第6実施形態の保冷庫について、前述した第1〜第5実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0149】
図12は、第6実施形態の保冷庫が有する霜付着防止装置の設置例を示す概略図である。
【0150】
第6実施形態の保冷庫10は、霜付着防止装置2の配置が異なる以外は、前記第4および前記第5実施形態と同様である。
【0151】
すなわち、第6実施形態では、図12に示すように、保冷室400に向かって磁場を印加し得るよう設置された第2の霜付着防止装置2B〜第5の霜付着防止装置2Eのうち、第5の霜付着防止装置2Eが、載置部7(特にトレイ71)と一体的に設けられている。これにより、保存物と第5の霜付着防止装置2Eとの距離を、常に短くすることができる。その結果、保存物の周辺での水のクラスター細分化の効果をさらに高めることができ、保存物の表面に霜が付着するのをより確実に防止または抑制することができる。また、別部材として設置する霜付着防止装置2の数を減らすことができるため、保冷庫の大容量化、省スペース化に有利である。
【0152】
また、第2の霜付着防止装置2B〜第5の霜付着防止装置2Eをこのように配置することにより、第5の霜付着防止装置2Eの保存物に対向する面は、第2の霜付着防止装置2B、第3の霜付着防止装置2Cおよび第4の霜付着防止装置2Dの保存物に対向する面と、ほぼ直交する。これにより、保冷室400に印加する磁場の形状、保冷室400における磁力線の方向を、三次元的に効率良く変化させることができる。これにより、保冷室400において、水のクラスターの細分化を、均等かつ効率良く進行させることができる。
【0153】
各霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミング(発生パターン)は、例えば図9のように制御することができる。これにより、保冷室400において、磁力線が三次元的に回転するように、磁場の発生が制御される。その結果、保冷室400の各部位において、より均等に、水のクラスターを微細化することができる。
【0154】
また、各霜付着防止装置2からの磁場の発生タイミング(発生パターン)は、例えば図10のように制御することもできる。
【0155】
このような保冷庫10には、各種保存物を、冷蔵状態または冷凍状態で保存し得ることができる。この保存物としては、例えば、食品(飲料を含む)、飼料、生体組織(例えば、血液(血液成分)、臓器、皮膚組織、筋組織、神経組織、骨組織、軟骨組織等の各種組織や、生殖細胞等の各種細胞等)、生花、薬品(医薬品、試薬等を含む)や、これらのうち少なくとも一つを含むもの等が挙げられ、これらをそのまま用いてもよいし、例えば、梱包、包装した状態で用いてもよい。
【0156】
次に、本発明の保冷庫の第7実施形態について説明する。以下、第7実施形態の保冷庫について、前述した第1〜第6実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0157】
図13は、本発明の保冷庫の第7実施形態を模式的に示す断面図である。
第7実施形態の保冷庫10は、外気(保冷庫10の外部の雰囲気)より水蒸気の含有量の少ない低温気体(冷気)を供給する低温気体供給手段(ファン9および除湿装置11)を有している以外は、前記第1実施形態と同様の構成を有している。
【0158】
このように、保冷庫10が低温気体供給手段を有することにより、保冷庫10(保冷室200)内での霜の発生を効果的に防止することができ、その結果、庫内に霜が付着するのをより効果的に防止することができる。特に、本実施形態のように、霜付着防止装置と、低温気体供給手段とを併有することにより、これらが相乗的に作用し合い、庫内における霜の付着をより効果的に防止することができる。低温気体は、いかなる組成を有するものであってもよく、例えば、Heガス、Arガス、Nガス等の不活性ガスや、空気等を用いることができる。低温気体として空気(低温空気)を用いることにより、保冷庫10の構成を比較的簡素なものとしつつ、上記のような効果を十分に発揮させることができる。また、冷温気体として、不活性ガスを用いた場合、保存物が酸化等による悪影響を受け易いものであっても、このような悪影響の発生をより効果的に防止することができる。以下の説明では、低温気体として冷温空気を用いるものとして説明する。
また、本実施形態においては、低温気体供給手段は、熱交換機8によって熱交換された低温気体(冷気)を除湿する除湿装置11と、該除湿された低温気体を循環させるファン9とを有するものである。
【0159】
除湿装置11は、ドライヤーを内部に備える除湿器110と、低温気体(保冷室200内部の雰囲気ガス)を回収する回収口(不図示)および低温気体を排出する排出口(不図示)を有する導排出部111と、回収口で回収した低温気体を除湿器110へと導入する導入路112と、除湿器110が除湿した低温気体を導排出部111へ送出する送出路113とを備える。そして、除湿装置11の導排出部111は、保冷室200の内部に配設され、回収口において蒸発器81に接続するとともに、排出口において後述のファン9に接続する。
【0160】
このような除湿装置11は、保冷室200の内部を循環する低温気体の除湿を行うことにより、保冷室200の内部を乾燥状態に保つ作用を有する。
【0161】
すなわち、除湿装置11は、導排出部111の回収口で熱交換機8によって熱交換された低温気体(冷気)を回収し、導入路112が回収された低温気体を除湿器110へ導入し、除湿器110が導入された低温気体を除湿し、送出路113が除湿済みの低温気体を導排出部111へ送出し、かつ導排出部111の排出口が除湿済みの低温気体をファン9を介して保冷室200の内部に排出することにより、保冷室200の内部を乾燥状態に保つ。除湿装置11については、後にさらに詳述する。
【0162】
ファン(循環装置)9は、冷除湿された低温気体を保冷庫本体101の内部において循環させる機能を有する。これにより、保冷室200の内部の各部位における温度および湿度のバラツキが小さくなり、保冷室200の全体において霜の付着をより確実に防止することができるとともに、保冷庫200に収納された保存物をより安定した冷却速度で冷却、冷凍させることが可能となり、保存物の品質の低下をより確実に防止することができる。
【0163】
ファン9からの送風速度(送風量)は、特に限定されないが、例えば、0.5〜10m/sであるのが好ましく、2〜8m/sであるのがより好ましい。
【0164】
ファン9からの送風速度が前記下限値未満であると、保冷室200の容積等によっては、保冷室200の内部の各部位における温度および湿度のバラツキを十分に小さくすることができない可能性がある。一方、ファン9からの送風速度が前記上限値を超えると、各霜付着防止装置2の機能が十分に発揮されない可能性がある。
【0165】
低温気体供給手段が供給する低温気体の水蒸気含有量は、外気の水蒸気含有量(含有率)より少なければ特に限定されないが、4.0×10−3g/L以下であるのが好ましく、3.0×10−3g/L以下であるのがより好ましく、2.0×10−4g/L以下であるのがさらに好ましい。これにより、前述した効果はさらに顕著なものとなる。
【0166】
また、特に、本実施形態では、低温気体供給手段が、保冷室200の内部において低温気体(冷気)を循環させるファン(循環装置)9と、循環する低温気体を除湿する除湿装置11とを有するものである。これにより、保冷室200内において、水蒸気含有量の少ない低温気体を効率良く供給することができる。その結果、前述した効果はさらに顕著なものとなる。
【0167】
また、除湿装置11を有することにより、保冷室200内部の雰囲気ガスを、前記低温気体として繰り返し利用する(循環させる)ことができる。これにより、保冷庫10の運転時等における保冷室200の外部からの気体の供給が不要となる(または、保冷室200外部からの気体の供給量を低減させることができる)。その結果、保冷庫10のエネルギー効率を特に優れたものとすることができるとともに、保冷庫10の構成を簡易なものとすることができる。
【0168】
また、本実施形態では、除湿装置11(除湿器110)にポンプPが接続されている。これにより、除湿装置11による保冷室200からの吸気量より、除湿装置11による保冷室200内への排気量を大きくすることができる。すなわち、本実施形態では、比較的容易に、保冷室200の内部の圧力を保冷室200の外部の圧力に比べて高くすることができる。これにより、保冷室200の内部への水分の侵入(特に、保存物の投入時や、保存物の取り出し時における水分の侵入)を効果的に防止することができ、上記のような効果をさらに顕著なものとすることができる。なお、ポンプPは、保冷庫10の運転時において常に稼動するものであってもそうでなくてもよい。例えば、ポンプPは、保冷庫10の運転時において、初期の段階では(または、図示しない扉の開閉操作を行ってから所定時間)稼動し、その後停止するように制御されるものであってもよい。また、保冷庫10が保冷室内の圧力を検出する図示しない圧力センサを有し、該圧力センサにより検出された圧力の値により、ポンプPの稼動を制御するものであってもよい。上記のように、ポンプPの稼動を制御することにより、上述したような効果を十分に発揮させつつ、省エネルギー化を図ることができる。
【0169】
保冷庫10の運転時において、保冷室200の内部は、保冷室200の外部の圧力に比べて、100Pa以上高い圧力に維持されているのが好ましく、1000Pa以上高い圧力に維持されているのがより好ましく、3000Pa以上高い圧力に維持されているのがさらに好ましい。これにより、前述した効果はさらに顕著なものとなる。
【0170】
また、保冷庫10の運転時において、保冷室200の内部の圧力は、1.02×10Pa以上であるのが好ましく、1.03×10Pa以上であるのがより好ましく、1.05×10〜8×10Paであるのがさらに好ましい。これにより、前述した効果はさらに顕著なものとなる。
【0171】
また、除湿装置11の導排出部111は、保冷室200の内部の温度に耐え得る耐低温性を有するものであるのが好ましい。これにより、除湿装置11の耐久性が向上するため、保冷庫10は、長期間にわたって安定した効果を発揮するものとなる。また、導排出部111の交換を行わなくてもよいので(または、導排出部111の交換回数を少なくできるので)、保冷庫10のメンテナンスも容易となる。
【0172】
ところで、一般に、気体は、低温状態における密度の方が、高温状態における密度に比べて大きくなる。したがって、保冷室(保冷庫)内においては、上部の温度が下部の温度に比べて、高くなる場合がある。一方、本実施形態の保冷庫では、ファン(循環装置)9および除湿装置11の導排出部111が、保冷庫10(保冷室200)の上部(天井部)に設けられている。これにより、保冷室200内の雰囲気(気体)を効率良く攪拌することができ、各部位での温度のバラツキをより小さくすることができる。また、例えば、保冷室200の容積が比較的大きい場合であっても、保冷室200内の各部位での温度のバラツキをより確実に小さいものとすることができる。
【0173】
以上説明したような低温気体供給手段は、保冷庫10の運転時において、常に稼動するものであってもよいし、そうでなくてもよい。例えば、低温気体供給手段は、保冷庫10の運転時において、初期の段階では稼動し、その後停止するように制御されるものであってもよいし、所定の時間毎に運転と停止とを繰り返すものであってもよい。また、図13に示すように、保冷庫10が保冷室内の湿度を検出する湿度センサ(湿度検出手段)12を有し、該湿度センサ12により検出された湿度の値により、低温気体供給手段(ファン9、除湿装置11の少なくとも一方)の稼動を制御するものであってもよい。上記のように、低温気体供給手段の稼動を制御することにより、上述したような効果を十分に発揮させつつ、省エネルギー化を図ることができる。
【0174】
なお、上記の説明では、低温気体供給手段により保冷室200に低温気体が供給されるものとして説明したが、低温気体が保冷室300に供給されるような構成であってもよいし、低温気体が保冷室200および保冷室300の両方に供給されるような構成であってもよいことは言うまでもない。
【0175】
また、図13においては、保冷庫10の主要部のみを示し、熱交換機8の圧縮機82、凝集器83、冷媒配管84、85等は省略した。
【0176】
次に、本発明の保冷庫の第8実施形態について説明する。以下、第8実施形態の保冷庫について、前述した第1〜第7実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0177】
図14は、本発明の保冷庫の第8実施形態を示す概略図である。
第8実施形態の保冷庫10は、外気(保冷庫10の外部の雰囲気)より水蒸気の含有量の少ない低温気体(冷気)を供給する低温気体供給手段と、湿度センサ12を有している以外は、前記実施例2と同様の構成を有している。本実施形態の保冷庫が備える低温気体供給手段は、前記第7実施形態の保冷庫が備える低温気体供給手段と同様の構成を有している。
【0178】
このように、保冷庫10が低温気体供給手段を有することにより、保冷庫10(保冷室200)内での霜の発生を効果的に防止することができ、その結果、庫内に霜が付着するのをより効果的に防止することができる。特に、本実施形態のように、霜付着防止装置と、低温気体供給手段とを併有することにより、これらが相乗的に作用し合い、庫内における霜の付着をより効果的に防止することができる。
【0179】
なお、前述した低温気体供給手段は、前記第3〜第6実施形態の保冷庫にも適用できることは言うまでもない。
【0180】
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0181】
例えば、霜付着防止装置の設置数および配置は、前記実施形態のものに限定されるものではなく、任意に設定可能である。
【0182】
また、前述した実施形態では、霜付着防止装置が固定された構成の保冷庫について説明したが、霜付着防止装置は、移動する構成であってもよい。これにより、収納空間や保存物の周辺における磁場をより複雑に変化させることができ、雰囲気中に含まれる水のクラスターをより効率良く細分化することが可能となる。
このような構成の保冷庫としては、例えば、ベルトコンベア式のトンネル型保冷庫等が挙げられる。
【0183】
また、前述した各実施形態では、霜付着防止装置としては、平板状の形状を有するものについて説明したが、霜付着防止装置の形状や形態は、特に限定されるものではなく、例えば、筒状、湾曲板状、棒状等、いかなるものであってもよい。
【0184】
また、前述した実施形態では、霜付着装置を複数個有する構成について説明したが、霜付着防止装置は、少なくとも1個設けられていればよい。
【0185】
また、前述した第2〜第6実施形態では、ファン、熱交換機(冷却手段)を、それぞれ1つずつ有する構成のものについて説明したが、ファンや熱交換機を複数個有する構成のものであってもよい。
【0186】
また、本発明の霜付着防止装置を適用可能な保冷庫の形態としては、前記実施形態に限定されず、例えば、各種家庭用または業務用の冷蔵庫、冷凍庫、冷凍冷蔵庫、寿司ネタや生鮮食品等の陳列ケース、製氷機等が挙げられる。
【0187】
また、前述した実施形態では、霜付着防止装置が発生する磁場はその強度が経時的に変化するものとして説明したが、霜付着防止装置が発生する磁場は強度が一定のもの(定常磁場)であってもよい。
【0188】
また、前述した第7、第8実施形態では、1個の除湿装置を有する構成のものについて説明したが、除湿装置を複数個有する構成のものであってもよい。
【0189】
また、前述した第7、第8実施形態では、低温気体供給手段として除湿装置を供えたものを用いる構成について説明したが、低温気体供給手段は、外気より水蒸気の含有量の少ない低温気体を供給することができるものであれば特に限定されず、例えば、不活性ガス等の気体(液化ガスを含む)を収納するガスボンベを有するものであってもよい。このように、低温気体供給手段がガスボンベを有するものであると、ボンベ内からガスが噴射される際の前記ガスの体積変化に伴い、噴射されるガスの温度を、比較的容易に、より低いものとすることができる。
また、低温気体供給手段がガスボンベを有するものであると、熱交換機の冷却能が比較的低いものであっても、比較的容易に保冷庫内の温度を十分に低いものとすることができる。また、保冷庫の消費電力を抑制することができる。また、供給される冷温気体として不活性ガスを用いた場合、保存物が酸化等による悪影響を受け易いものであっても、このような悪影響の発生をより効果的に防止することができる。
【0190】
【実施例】
(実施例1)
図1および図2に示すような構成の保冷庫を作製し、以下に示すような条件で作動させた。
【0191】
上側の各霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図3に示すように制御し、下側の各霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図4に示すように制御した。各霜付着防止装置が発生する磁場は、いずれも60Hzの交番磁場とした。
【0192】
また、上側の各霜付着防止装置が発生する磁場の総和の最大強度(絶対値)は、2000Gsとし、下側の各霜付着防止装置が発生する磁場の総和の最大強度(絶対値)は、1500Gsとした。
【0193】
以上のような条件で、上側および下側の保冷室(収納空間)にパック詰めした中華麺(保存物)を収納して、上側の保冷室の温度を−10℃に、下側の保冷室を4℃に保持するように、保冷庫を作動させた。
【0194】
(実施例2)
図5に示すような保冷庫を作製し、以下に示すような条件で作動させた。なお、各霜付着防止装置の設置数および配置は、図6に示すようにした。
【0195】
各霜付着防止装置が発生する磁場は、いずれも60Hzの交番磁場とした。
第2〜第4の霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図3に示すように制御した。
【0196】
また、第2〜第4の霜付着防止装置が発生する磁場の総和の最大強度(絶対値)は、2000Gsとした。
また、ファンからの送風速度は、3.5m/sとした。
【0197】
以上のような条件で、保冷室にパック詰めした中華麺(保存物)を収納して、保冷室の温度を−20℃に保持するように、保冷庫を作動させた。
【0198】
(実施例3)
各霜付着防止装置の配置を図7に示すようにし、第2〜第4の霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図4に示すように制御した以外は、前記実施例2と同様の保冷庫を作製し、前記実施例2と同様の条件で、保冷庫を作動させた。
【0199】
(実施例4)
各霜付着防止装置の設置数および配置を図8に示すようにし、第2〜第5の霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図9に示すように制御した以外は、前記実施例2と同様の保冷庫を作製し、前記実施例2と同様の条件で、保冷庫を作動させた。
【0200】
なお、第2〜第5の霜付着防止装置が発生する磁場の総和の最大強度(絶対値)は、2800Gsとした。
【0201】
(実施例5)
各霜付着防止装置の配置を図11に示すようにし、第2〜第5の霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図10に示すように制御した以外は、前記実施例4と同様の保冷庫を作製し、前記実施例4と同様の条件で、保冷庫を作動させた。
【0202】
(実施例6)
各霜付着防止装置の配置を図12に示すようにし、第2〜第5の霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図10に示すように制御した以外は、前記実施例4と同様の保冷庫を作製し、前記実施例4と同様の条件で、保冷庫を作動させた。
【0203】
(実施例7)
低温気体供給手段と、湿度センサとを有する以外は、前記実施例1と同様な保冷庫、すなわち、図13に示すような保冷庫を作製し、以下に示すような条件で作動させた。
【0204】
上側の各霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図3に示すように制御し、下側の各霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図4に示すように制御した。各霜付着防止装置が発生する磁場は、いずれも60Hzの交番磁場とした。
【0205】
また、上側の各霜付着防止装置が発生する磁場の総和の最大強度(絶対値)は、2000Gsとし、下側の各霜付着防止装置が発生する磁場の総和の最大強度(絶対値)は、1500Gsとした。
【0206】
また、ファンからの送風速度は、4m/sとした。また、低温気体としては、冷温空気を用いた。
【0207】
また、保冷庫の運転開始から所定時間(1時間)だけポンプを駆動することにより、保冷庫の外部から空気を取り入れ、保冷室内の圧力が外部の圧力に比べて高くなるようにした。これにより、上側の保冷室内部の圧力は、保冷庫の運転時においては、1.07×10〜8×10Paで維持され、かつ、保冷室の外部の圧力に比べて、4000Pa以上高い圧力が維持されるように、適宜ポンプPの稼動を制御した。また、低温気体供給手段が供給する低温気体の水蒸気含有量は、1.0×10g/L以下であった。
【0208】
また、湿度センサによる冷凍室内の湿度の検出値が10%RHを超えたときに低温気体供給装置(除湿装置)が駆動し、10%RH以下の状態では低温気体供給装置(除湿装置)が停止するように制御した。
【0209】
以上のような条件で、上側および下側の保冷室(収納空間)にパック詰めした中華麺(保存物)を収納して、上側の保冷室の温度を−10℃に、下側の保冷室を4℃に保持するように、保冷庫を作動させた。
【0210】
(実施例8)
低温気体供給手段と、湿度センサとを有する以外は、前記実施例2と同様な保冷庫、すなわち、図14に示すような保冷庫を作製し、以下に示すような条件で作動させた。
【0211】
各霜付着防止装置が発生する磁場は、いずれも60Hzの交番磁場とした。
第2〜第4の霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図3に示すように制御した。
【0212】
また、第2〜第4の霜付着防止装置が発生する磁場の総和の最大強度(絶対値)は、2000Gsとした。
【0213】
また、ファンからの送風速度は、3.5m/sとした。また、低温気体としては、冷温空気を用いた。
【0214】
また、低温気体供給手段が供給する低温気体の水蒸気含有量は、1.0×10g/L以下であった。また、保冷庫の運転開始から所定時間(1時間)だけポンプを駆動することにより、保冷庫の外部から空気を取り入れ、保冷室内の圧力が外部の圧力に比べて高くなるようにした。これにより、保冷室内部の圧力は、保冷庫の運転時においては、1.07×10〜8×10Paで維持され、かつ、保冷室の外部の圧力に比べて、4000Pa以上高い圧力が維持されるように、適宜ポンプPの稼動を制御した。
【0215】
また、湿度センサによる冷凍室内の湿度の検出値が10%RHを超えたときに低温気体供給装置(除湿装置)が駆動し、10%RH以下の状態では低温気体供給装置(除湿装置)が停止するように制御した。
【0216】
以上のような条件で、保冷室にパック詰めした中華麺(保存物)を収納して、保冷室の温度を−20℃に保持するように、保冷庫を作動させた。
【0217】
(実施例9)
各霜付着防止装置の配置を図7に示すようにした以外は、前記実施例8と同様の保冷庫を作製し、第2〜第4の霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図4に示すように制御し、各霜付着防止装置および低温気体供給装置(除湿装置)が、1時間毎に運転および停止を繰り返し行うように制御した以外は、前記実施例8と同様の条件で、保冷庫を作動させた。
【0218】
(実施例10)
各霜付着防止装置の設置数および配置を図8に示すようにした以外は、前記実施例8と同様の保冷庫を作製し、第2〜第5の霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図9に示すようにし、保冷庫の運転開始から所定時間(50時間)だけ霜付着防止装置および低温気体供給装置を駆動させた以外は、前記実施例8と同様の条件で、保冷庫を作動させた。
【0219】
なお、第2〜第5の霜付着防止装置が発生する磁場の総和の最大強度(絶対値)は、2800Gsとした。
【0220】
(実施例11)
各霜付着防止装置の配置を図11に示すようにした以外は、前記実施例10と同様の保冷庫を作製し、第2〜第5の霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図10に示すように制御し、保冷庫の運転開始から所定時間(50時間)だけ霜付着防止装置を駆動させ、さらに、湿度センサによる冷凍室内の湿度の検出値が10%RHを超えたときに低温気体供給装置(除湿装置)が駆動し、10%RH以下の状態では低温気体供給装置(除湿装置)が停止するように制御した以外は、前記実施例10と同様の条件で、保冷庫を作動させた。
【0221】
(実施例12)
各霜付着防止装置の配置を図12に示すようにした以外は、前記実施例10と同様の保冷庫を作製し、第2〜第5の霜付着防止装置が発生する磁場の発生パターンを図10に示すように制御し、各霜付着防止装置が1時間毎に運転および停止を繰り返し行うように制御し、さらに、湿度センサによる冷凍室内の湿度の検出値が10%RHを超えたときに低温気体供給装置(除湿装置)が駆動し、10%RH以下の状態では低温気体供給装置(除湿装置)が停止するように制御した以外は、前記実施例10と同様の条件で、保冷庫を作動させた。
【0222】
(比較例1)
霜付着防止装置を有していない以外は、前記実施例1と同様の保冷庫を作製し、前記実施例1と同様の条件で、保冷庫を作動させた。
【0223】
(比較例2)
霜付着防止装置を有していない以外は、前記実施例2と同様の保冷庫を作製し、前記実施例2と同様の条件で、保冷庫を作動させた。
【0224】
[評価]
各実施例および各比較例の保冷庫を連続120日間稼動させた後、保冷庫の庫内への霜(氷)の付着状態を目視により確認した。
【0225】
霜(氷)の付着状態について、以下の4段階の基準に従って評価した。
◎:霜の付着が全く認められなかった。
○:霜の付着が僅かに認められた。
△:霜および小さな氷の粒の付着が認められた。
×:大きな氷の塊が認められた。
この結果を表1に示す。
【0226】
【表1】
Figure 2004061103
【0227】
表1から明らかなように、各実施例(本発明)の保冷庫では、いずれも、霜の付着が好適に防止または抑制されていた。
【0228】
これに対し、各比較例の保冷庫では、いずれも大きな氷の塊が確認された。また、各比較例の保冷庫では、日数の経過に伴って消費電力量が増加する傾向にあった。
【0229】
また、実施例7〜12については、保冷庫を、さらに120日間(合計240日間)連続して稼動させ、その後の保冷庫内への霜の付着状態を、前記と同様の基準に従って評価した。その結果、いずれも、霜の付着が全く認められなかった。
【0230】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、霜の付着を防止または抑制することができ、消費電力量の増大や収納される保存物の品質の低下を防止することができる。
【0231】
また、霜付着防止装置の設置数や配置を適宜設定することにより、前記効果がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保冷庫の第1実施形態を示す概略図である。
【図2】図1に示す保冷庫が有する熱交換機(冷却手段)および霜付着防止装置の構成を示す概略図(後方から見た図)である。
【図3】各霜付着防止装置からの磁場の発生タイミングを示すタイミングチャートの一例である。
【図4】各霜付着防止装置からの磁場の発生タイミングを示すタイミングチャートの一例である。
【図5】本発明の保冷庫の第2実施形態を示す概略図である。
【図6】図5に示す保冷庫が有する霜付着防止装置の設置例を示す概略図である。
【図7】第3実施形態の保冷庫が有する霜付着防止装置の設置例を示す概略図である。
【図8】第4実施形態の保冷庫が有する霜付着防止装置の設置例を示す概略図である。
【図9】各霜付着防止装置からの磁場の発生タイミングを示すタイミングチャートの一例である。
【図10】各霜付着防止装置からの磁場の発生タイミングを示すタイミングチャートの一例である。
【図11】第5実施形態の保冷庫が有する霜付着防止装置の設置例を示す概略図である。
【図12】第6実施形態の保冷庫が有する霜付着防止装置の設置例を示す概略図である。
【図13】本発明の保冷庫の第7実施形態を模式的に示す断面図である。
【図14】本発明の保冷庫の第8実施形態を示す概略図である。
【符号の説明】
10      保冷庫
100     箱体
102     側壁部
103     隔壁
104     天井部
105     機械室
200     保冷室
300     保冷室
101     保冷庫本体
400     保冷室
2(2A、2B、2C、2D、2E) 霜付着防止装置
21      コイル
22      非磁性体カバー
20      制御装置
7       載置部
71      トレイ
8       熱交換機(冷却手段)
81      プレート蒸発器、蒸発器
811     プレート(基体)
812     流路
82      圧縮機
83      凝縮器
84      冷媒配管
85      冷媒配管
9       ファン
11      除湿装置
110     除湿器
111     導排出部
112     導入路
113     送出路
12      湿度センサ
P       ポンプ

Claims (30)

  1. 保存物を収納空間に収納し、冷蔵状態または冷凍状態で保存し得る保冷庫であって、
    蒸発器を備え、前記収納空間を低温に保つ冷却手段と、
    磁場を印加することにより、前記保冷庫の庫内に霜が付着するのを防止または抑制する機能を有する霜付着防止装置とを有することを特徴とする保冷庫。
  2. 保存物を収納空間に収納し、冷蔵状態または冷凍状態で保存し得る保冷庫であって、
    蒸発器を備え、前記収納空間を低温に保つ冷却手段と、
    磁場を印加することにより、前記保冷庫の庫内に霜が付着するのを防止または抑制する機能を有する霜付着防止装置と、
    外気より水蒸気の含有量の少ない低温気体を供給する低温気体供給手段とを有することを特徴とする保冷庫。
  3. 前記低温気体供給手段は、前記低温気体を除湿する除湿装置を備えたものである請求項2に記載の保冷庫。
  4. 前記低温気体供給手段は、前記収納空間の圧力値を保冷庫の外部の圧力値以上に維持するものである請求項2または3に記載の保冷庫。
  5. 前記低温気体供給手段の運転と停止とを所定時間毎に繰り返す請求項2ないし4のいずれかに記載の保冷庫。
  6. 保冷庫内の湿度を検出する湿度検出手段を有し、その検出結果に応じて、前記低温気体供給手段の稼動を制御する請求項2ないし5のいずれかに記載の保冷庫。
  7. 前記霜付着防止装置は、その磁場強度を経時的に変化させ得るよう構成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の保冷庫。
  8. 前記霜付着防止装置が複数設置されている請求項1ないし7のいずれかに記載の保冷庫。
  9. 前記霜付着防止装置を複数有し、
    前記霜付着防止装置のうち少なくとも1つからの磁場の発生タイミングが、他の前記霜付着防止装置からの磁場の発生タイミングと異なるように制御する請求項8に記載の保冷庫。
  10. 前記霜付着防止装置を3つ以上有し、
    前記霜付着防止装置のうち少なくとも2つからの磁場の発生タイミングが、これら以外の1つ以上の前記霜付着防止装置からの磁場の発生タイミングと異なるように制御する請求項8に記載の保冷庫。
  11. 前記霜付着防止装置を3つ以上有し、
    前記霜付着防止装置のうち少なくとも2つからの磁場の発生タイミングが同期し、かつ、これら以外の1つ以上の前記霜付着防止装置からの磁場の発生タイミングと異なるように制御し、
    磁場の発生タイミングが同期する2つ以上の前記霜付着防止装置の組み合わせが経時的に変化する請求項8に記載の保冷庫。
  12. 少なくとも2つの前記霜付着防止装置が対面するように配置されている請求項8ないし11のいずれかに記載の保冷庫。
  13. 複数の前記霜付着防止装置は、前記保存物に対向する面が、互いにほぼ直交するように配置されている請求項8ないし12のいずれかに記載の保冷庫。
  14. 各前記霜付着防止装置は、いずれも平板状をなし、隣接する前記霜付着防止装置同士は、ほぼ垂直をなすように配置されている請求項8ないし13のいずれかに記載の保冷庫。
  15. 複数の前記霜付着防止装置のうちの少なくとも1つは、前記収納空間に設置されている請求項8ないし14のいずれかに記載の保冷庫。
  16. 前記霜付着防止装置は、前記蒸発器の近傍に設置されている請求項1ないし15のいずれかに記載の保冷庫。
  17. 前記霜付着防止装置は、前記蒸発器より前記収納空間側に配置されている請求項16に記載の保冷庫。
  18. 前記霜付着防止装置と前記蒸発器とは、対面するように配置されている請求項1ないし17のいずれかに記載の保冷庫。
  19. 冷却された気体を、前記収納空間で循環させるファンを有する請求項1ないし18のいずれかに記載の保冷庫。
  20. 前記ファンからの送風速度は、0.5〜10m/sである請求項19に記載の保冷庫。
  21. 前記保存物を載置する載置部を有する請求項1ないし20のいずれかに記載の保冷庫。
  22. 前記霜付着防止装置は、前記載置部またはその近傍に配置されている請求項21に記載の保冷庫。
  23. 前記収納空間において、磁力線の方向が回転するように、前記霜付着防止装置からの磁場の発生が制御される請求項1ないし22のいずれかに記載の保冷庫。
  24. 前記霜付着防止装置は、交番磁場を発生させるものである請求項1ないし23のいずれかに記載の保冷庫。
  25. 前記霜付着防止装置は、耐低温性を有するものである請求項1ないし24のいずれかに記載の保冷庫。
  26. 低温下で使用され、コイルに通電して磁場を発生することにより、霜の付着を防止または抑制することを特徴とする霜付着防止装置。
  27. 前記霜付着防止装置は、その磁場強度を経時的に変化させ得るよう構成されている請求項26に記載の霜付着防止装置。
  28. 前記霜付着防止装置は、交番磁場を発生させるものである請求項26または27に記載の霜付着防止装置。
  29. 前記霜付着防止装置は、耐低温性を有するものである請求項26ないし28のいずれかに記載の霜付着防止装置。
  30. 低湿気体中に磁場を形成するように作動する請求項26ないし29のいずれかに記載の霜付着防止装置。
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