JP2004060299A - パワーウインドウ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】挟み込みを防止するとともに、暴漢による襲撃に対抗して、安全性と防犯性とを両立できるパワーウインドウ装置を提供する。
【解決手段】パワーウインドウ装置は、窓ガラス4を開閉させる開閉用モータ15と、窓ガラス4の位置を検出するポテンショメータ16と、開閉用モータ15を制御する開閉制御装置45とを備えている。また、パワーウインドウ装置は窓ガラス4を開閉するためにユーザにより手動で操作される操作ノブ21と、操作ノブ21の位置を検出するポテンショメータ40とを備えている。また、パワーウインドウ装置は、開閉制御装置45が窓ガラス4による挟み込みを検知した状態で、挟み込みを解除させる向きに操作ノブ21を移動させるための挟み込み解除用反力を操作ノブ21に付与する反力用モータ41と、反力用モータ41を制御する操作部制御装置46とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】パワーウインドウ装置は、窓ガラス4を開閉させる開閉用モータ15と、窓ガラス4の位置を検出するポテンショメータ16と、開閉用モータ15を制御する開閉制御装置45とを備えている。また、パワーウインドウ装置は窓ガラス4を開閉するためにユーザにより手動で操作される操作ノブ21と、操作ノブ21の位置を検出するポテンショメータ40とを備えている。また、パワーウインドウ装置は、開閉制御装置45が窓ガラス4による挟み込みを検知した状態で、挟み込みを解除させる向きに操作ノブ21を移動させるための挟み込み解除用反力を操作ノブ21に付与する反力用モータ41と、反力用モータ41を制御する操作部制御装置46とを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パワーウインドウ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、多くの乗用車にサイドドア等のウインドウガラスを自動的に開閉させるパワーウインドウが装備されている。パワーウインドウ装置では、マニュアルスイッチ又はオートスイッチを操作すると、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータをモータにより駆動してウインドウガラスを開閉しているため、レギュレータハンドルを回す場合に比べて格段に使用者の操作性を快適にすることができる。
【0003】
一方で、パワーウインドウでは物の挟み込みなどが発生する虞があり、これに対応するための挟み込み防止機能が盛り込まれてきた。すなわち、物を窓ガラスに挟んだ場合、閉まる方向に動いていた窓ガラスが開く方向に反転動作するようになっている。
【0004】
そして、例えば特開平11ー336422号公報には、振動装置を備えるパワーウインドウ用スイッチ装置が示されている。この装置は、パワーウインドウの開閉に異常が発生すると、スイッチ装置を振動させて運転者の指先に振動を伝えることにより、運転者に異常を知らせるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、防犯の面からは前記の挟み込み防止機能はマイナス面もある。例えば停車中に暴漢などから襲撃を受けた場合、窓ガラスが開いていると、暴漢が窓から車内に手を入れてくることがある。そのとき、乗員が窓ガラスを閉めようとしても、窓ガラスが暴漢の手を挟むと、反転動作して窓ガラスが開いたり、閉動作が中止される。このため、窓ガラスの閉動作を続けることで襲撃に対抗する、ということができないなどの問題がある。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、挟み込みを防止するとともに、暴漢による襲撃に対抗して、安全性と防犯性とを両立できるパワーウインドウ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、ウインドウガラスを開閉させる開閉駆動手段と、前記ウインドウガラスの位置を検出するウインドウガラス位置検出手段と、前記開閉駆動手段を制御する開閉制御装置と、前記ウインドウガラスを開閉するために操作される操作部と、前記操作部の位置を検出する操作部位置検出手段と、前記開閉制御装置が前記ウインドウガラスによる挟み込みを検知した状態で、前記挟み込みを解除させる向きに前記操作部を移動させるための挟み込み解除用反力を前記操作部に付与する反力付与手段と、前記反力付与手段を制御する操作部制御装置とを備えことを要旨とする。
【0008】
この発明では、ユーザにより手動で操作部が操作されると、操作部の位置の変化が操作部位置検出手段によって検出され、開閉駆動手段によりウインドウガラスが開閉される。ウインドウガラスによる挟み込みが発生したときは、反力付与手段により操作部に挟み込み解除用反力が与えられ、操作部は挟み込みが起きない位置まで移動される。また、暴漢などによる襲撃に対抗する場合は、ユーザが挟み込み解除用反力に抗する力によって操作部の操作を続けると、ウインドウガラスの閉動作が継続される。従って、挟み込み防止による安全性と、暴漢への対抗による防犯性とを両立できる。
【0009】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記操作部は、前記ウインドウガラスを前記開閉駆動手段により前記操作部の操作量に関係なく全閉位置まで移動させるオート閉操作域、又は前記開閉駆動手段により前記操作部の操作量に対応して開閉させた状態で前記ウインドウガラスを保持する保持開閉操作域に操作され、前記操作部が前記オート閉操作域に位置する状態で前記ウインドウガラスの閉動作中に挟み込みが生じたとき、前記挟み込み解除用反力により、前記操作部が前記保持開閉操作域まで移動されることを要旨とする。
【0010】
この発明では、操作部がオート閉操作域の状態で、ウインドウガラスによる挟み込みが発生すると、操作部は、挟み込み解除用反力により保持開閉操作域まで移動される。従って、ウインドウガラスは物を挟み込んだ状態のままにならない。
【0011】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記反力付与手段は、挟み込みがなくても前記操作部に反力を付与し、その反力は、前記保持開閉操作域において大きさが変化するようになっていることを要旨とする。この発明では、ユーザが操作部を保持開閉操作域で操作するとき、操作部からユーザに大きさが変化する反力が伝えられる。従って、メカ的に凹凸を作らなくても、ユーザは操作部を操作する際に節度感を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を車両のサイドドアのパワーウインドウ装置に具体化した一実施の形態を図1〜図5に従って説明する。
【0013】
図2はサイドドアの一部破断模式図を示す。
図2に示すように、サイドドア1のアウトサイドフレーム2には上下方向に延びる前後一対のロワーフレーム3が設けられている。窓ガラス(ウインドウガラス)4の前後両辺は両ロワーフレーム3によって上下方向へスライド可能に支持されている。窓ガラス4は、サイドドア1に設けられた窓枠1aの上端に当接した全閉位置と、窓枠1aにより形成された空間全部を開放する全開位置との間をスライドするように形成されている。図2では窓ガラス4は全閉位置になっている。また、図2で左側を前側とする。
【0014】
両ロワーフレーム3間にはワイヤ式レギュレータ5が設けられている。このワイヤ式レギュレータ5について以下に説明すると、アウトサイドフレーム2には、両ロワーフレーム3間のほぼ中間に位置し、かつ上下方向に延びるガイドレール6が固定されている。ガイドレール6にはキャリアプレート7が昇降可能に支持され、キャリアプレート7の上端には支持ブラケット8が固着されている。窓ガラス4は、その下辺が両支持ブラケット8に支持された状態でボルト9によりキャリアプレート7に固定されている。
【0015】
ガイドレール6の上端にはガイドローラ10が取り付けられ、ガイドレール6の下端にはガイドローラ11が取り付けられている。キャリアプレート7には、ワイヤ12及びワイヤ13の一端がそれぞれ固着されている。ワイヤ12の他端側はガイドローラ10を経由し、またワイヤ13の他端側はガイドローラ11を経由して、単一の巻取ドラム14にその巻回方向が互いに逆になるように巻回されている。巻取ドラム14は開閉駆動手段及び電動のアクチュエータとしての開閉用モータ15と連結され、開閉用モータ15の回転に基づいて巻取ドラム14が回転するようになっている。前側のロワーフレーム3には、ウインドウガラス位置検出手段としてのポテンショメータ16(図1に図示)が取り付けられている。
【0016】
開閉用モータ15の正方向回転によりワイヤ12が巻取ドラム14に巻取られるとともに、ワイヤ13がワイヤ12の巻取量と同じ量だけ巻取ドラム14から繰り出され、窓ガラス4がキャリアプレート7とともに上昇する。また、開閉用モータ15の逆方向回転によりワイヤ12が巻取ドラム14から繰り出されるとともに、ワイヤ13がワイヤ12の繰出量と同じ量だけ巻取ドラム14に巻取られ、窓ガラス4がキャリアプレート7とともに降下するようになっている。
【0017】
サイドドア1のアームレストには、窓ガラス4を開閉するために操作されるスイッチボックス20が備えられている。図2には、スイッチボックス20の平面視をサイドドア1に対して拡大したものを図示している。スイッチボックス20には、操作部としての操作ノブ21〜24が設けられている。各操作ノブ21〜24はスライド式のスイッチである。この実施の形態では、操作ノブ21は運転席の窓ガラス、即ち窓ガラス4用の操作ノブであり、操作ノブ22は助手席の窓ガラス用、操作ノブ23は後部座席の右側の窓ガラス用、操作ノブ24は後部座席の左側の窓ガラス用である。各操作ノブ21〜24と、対応するウインドウとの関係はそれぞれ同様に構成されているため、以下では操作ノブ21に関する構成について説明し、操作ノブ22〜24に関する構成の説明は省略する。
【0018】
スイッチボックス20には、車両の前後方向に延びるスリット31〜34が各操作ノブ21〜24に対応して形成され、操作ノブ21〜24がスリット31〜34に沿って前後に移動できるようになっている。
【0019】
図3に示すように、スイッチボックス20の表面には、スリット31とスリット32との間でスリット31の前端部近くに全閉指示位置35が表示され、スリット31の後端部近くに全開指示位置36が表示されている。パワーウインドウ装置は、操作ノブ21が全開指示位置36に操作されると、窓ガラス4が全開位置に移動されるように構成されている。また、パワーウインドウ装置は、操作ノブ21が全閉指示位置35に操作されると、窓ガラス4が全閉位置に移動されるように構成されている。パワーウインドウ装置は、全閉指示位置35と全開指示位置36との間では、操作ノブ21の位置と窓ガラス4の位置とが一対一で対応するように予め設定されている。そして、操作ノブ21が全閉指示位置35と全開指示位置36との間で操作されると、操作ノブ21の操作位置に対応する位置まで窓ガラス4が移動され、そしてその位置で窓ガラス4は保持される。全閉指示位置35と全開指示位置36との間は、保持開閉操作域としてのマニュアルモード領域37になっている。
【0020】
全閉指示位置35より前側には、オート閉操作域としてのアップオートモード領域38が設けられ、全開指示位置36より後ろ側には、オート開操作域としてのダウンオートモード領域39が設けられている。操作ノブ21がアップオートモード領域38に操作されると、窓ガラス4は操作ノブ21の操作量に関係なく、開閉用モータ15により全閉位置に達するまで閉動作される。また、操作ノブ21がダウンオートモード領域39に操作されると、窓ガラス4は操作ノブ21の操作量に関係なく、開閉用モータ15により全開位置に達するまで開動作される。
【0021】
なお、スイッチボックス20にはウインドウロックスイッチ25とドアロックスイッチ26とが設けられている。ウインドウロックスイッチ25がオン状態になっているときは、操作ノブ21〜24のいずれを操作してもウインドウは作動しないようになっている。ドアロックスイッチ26は揺動式のスイッチになっており、ドアロックスイッチ26の前部が押されるとすべてのドアが施錠され、ドアロックスイッチ26の後部が押されると、すべてのドアが解錠されるようになっている。
【0022】
図1に示すように、スイッチボックス20の内部には、操作ノブ21の位置を検出する操作部位置検出手段としてのポテンショメータ40が設けられている。また、スイッチボックス20の内部には、操作ノブ21に反力を付与する反力付与手段としての反力用モータ41が設けられている。反力用モータ41はスリット31より後ろに配置され、スリット31より前には反力用モータ41に対応してプーリ42が配置されている。そして、反力用モータ41の出力軸とプーリ42とにはベルト43が巻装され、ベルト43には操作ノブ21の下部が取り付けられている。このため、反力用モータ41から出力される力がベルト43を介して操作ノブ21に伝達されるようになっている。
【0023】
パワーウインドウ装置の電子制御ユニットは、開閉制御装置45と操作部制御装置46とを備えている。開閉制御装置45はポテンショメータ16、開閉用モータ15と接続されている。操作部制御装置46はポテンショメータ40、反力用モータ41と接続されている。また、開閉制御装置45と操作部制御装置46とは、互いに種々の信号を送受信するように接続されている。なお、開閉用モータ15、反力用モータ41には例えばDC(直流)モータが使用されている。
【0024】
開閉制御装置45、操作部制御装置46は図示しない演算部及び記憶部を備えている。演算部は各種の演算を行うように形成されている。また、記憶部は演算部による演算結果やポテンショメータ16,40等からの検出信号を記憶する書き換え可能なメモリ部(RAM)と、各種制御プログラムを記憶する読み出し専用のメモリ部(ROM)とを備えている。
【0025】
図4に実線で示すように、非挟み込み時に反力用モータ41が操作ノブ21に付与する反力47は、マニュアルモード領域37では大きさが変化するようになっている。このため、ユーザは、操作ノブ21をスライドさせるときに間欠的に反力を受け、節度感を得ることができる。図4において+側の反力は、操作ノブ21をスリット31の後端側へ移動させる向きの力であり、−側の反力は、操作ノブ21をスリット31の前端側へ移動させる向きの力である。
【0026】
操作ノブ21が全閉指示位置35より前側に操作されるとすぐにアップオートモード領域38になるのではなく、全閉指示位置35とアップオートモード領域38との間には、切換反力付与領域51が設けられている。同様に、全開指示位置36とダウンオートモード領域39との間には切換反力付与領域52が設けられている。操作ノブ21が切換反力付与領域51に存在する状態では、操作ノブ21をマニュアルモード領域37に戻そうとする切換反力53が反力用モータ41により操作ノブ21に付与される。切換反力53の大きさは、反力用モータ41がマニュアルモード領域37で操作ノブ21に付与する反力より大きくなっている。操作ノブ21が、切換反力53を超える力で切換反力付与領域51より前に操作されると、反力用モータ41は回転方向が逆転し、操作ノブ21を前側に操作するのを付勢する力を操作ノブ21に付与する。この力により、操作ノブ21はスリット31の前端に配置される。
【0027】
同様に、操作ノブ21が切換反力付与領域52に存在する状態では、反力用モータ41は操作ノブ21をマニュアル領域側に戻そうとする反力を操作ノブ21に付与するように駆動される。そして、操作ノブ21が、切換反力を超える力で切換反力付与領域52より後ろに操作されると、反力用モータ41は回転方向が逆転し、操作ノブ21を後ろ側に移動させるのを付勢する力を操作ノブ21に付与する。この力により、操作ノブ21はスリット31の後端に配置される。
【0028】
開閉制御装置45及び操作部制御装置46は、全開位置及び全閉位置付近のように明らかに挟み込みがないと判断される箇所に窓ガラス4が位置する場合、挟み込み解除用反力を演算しないように構成されている。なお、車両のイグニッションスイッチがオフのときなど、パワーウインドウ装置が動作しないときは開閉制御装置45、操作部制御装置46の制御も行われない。
【0029】
次に、上記構成のパワーウインドウ装置の作用を説明する。
窓ガラス4は、開閉用モータ15によって開閉動作が行われる。このとき、開閉制御装置45は、窓ガラス4の位置をポテンショメータ16によって常時監視する。開閉制御装置45は、開閉用モータ15への印加電流値を常時監視する。開閉制御装置45は、窓ガラス4を開閉するときに生じる抵抗力を、開閉用モータ15の諸元と、開閉用モータ15への印加電流値とによって知ることができる。例えば窓ガラス4が物を挟むなどして、窓ガラス4に大きな負荷が加わって抵抗力が増し、開閉用モータ15の回転速度が遅くなると、開閉用モータ15への印加電流が増加するが、開閉制御装置45は、この印加電流の増加により窓ガラス4の抵抗値を把握する。
【0030】
ユーザの操作によって操作ノブ21の位置が変えられると、ポテンショメータ40によって、そのノブ位置情報が操作部制御装置46により検知される。操作部制御装置46は、操作ノブ21のノブ位置に対応して予め設定された窓ガラス4の保持目標位置情報を開閉制御装置45へ送る。また、操作部制御装置46は、操作ノブ21のノブ位置に応じた反力を反力用モータ41へ出力する。開閉制御装置45は、ポテンショメータ16によって検出される窓ガラス4の検出位置が、窓ガラス4の前記保持目標位置となるように開閉用モータ15を制御して、窓ガラス4を前記保持目標位置へ移動させる。
【0031】
このとき、所定値を超えた抵抗力によって、窓ガラス4の移動の途中で開閉用モータ15の回転速度が遅くなると、開閉制御装置45は障害物により挟み込みが発生したと判定する。開閉制御装置45は、挟み込みを解除するため、窓ガラス4を現在の位置から所定量下げる。また、開閉制御装置45は、開閉用モータ15への印加電流に対応する信号を反力情報として操作部制御装置46へ送る。操作部制御装置46は、図4に実線で示される挟み込みなしの場合の前記所定の反力に加えて、前記障害物による反力情報に対応する挟み込み解除用反力55を演算し、両反力を重ね合わせた重ね合わせ反力56を出力するように反力用モータ41を駆動する。そして、操作部制御装置46は、所定量下げられた窓ガラス4と対応する位置になるまで操作ノブ21を移動させる。
【0032】
例えば操作ノブ21がアップオートモード領域38に操作された状態で閉動作中に、窓ガラス4が障害物を挟み込んだとする。その場合、窓ガラス4は、開閉用モータ15により所定量下げられて挟み込みが解除される。そして、操作ノブ21は、所定量下げられた窓ガラス4に対応する位置、例えば図4中のA位置まで反力用モータ41により移動され、そのA位置で操作ノブ21は停止することとなる。その後、ユーザの意思で次の操作へ移行する。このように、挟み込みが解除された窓ガラス4に対応する位置まで、重ね合わせ反力によって操作ノブ21を戻す機能により、パワーウインドウ装置は安全性を確保する。
【0033】
また、暴漢などによる襲撃に対抗する場合は、この重ね合わせ反力に抗して操作ノブ21の操作を続けることにより、窓ガラス4を閉める方向に操作ノブ21を配置することができる。よって、窓ガラス4の閉動作を継続させることができ、防犯性を確保できる。従って、パワーウインドウ装置は、前記重ね合わせ反力56より大きな操作力で操作ノブ21を操作することにより、防犯性を確保できる。
【0034】
次に、上記構成のパワーウインドウ装置が備える開閉制御装置45及び操作部制御装置46により実施される窓ガラス4の開閉制御処理ルーチンを図5に示すフローチャートに従って説明する。この開閉制御処理ルーチンは所定の周期で繰り返される。所定の周期は例えば数百msである。
【0035】
まず、ステップS1において、操作部制御装置46はポテンショメータ40からの出力に基づいて操作ノブ21のノブ位置を検出する。
ステップS2において、操作部制御装置46は、操作ノブ21のノブ位置から、オートモードか否かを判別する。操作ノブ21がアップオートモード領域38又はダウンオートモード領域39に存在すればステップS3に移行し、そうでなければステップS9に移行する。
【0036】
ステップS3において、開閉制御装置45はポテンショメータ16からの出力に基づいて窓ガラス4の位置を検出する。
ステップS4において、開閉制御装置45及び操作部制御装置46は、操作ノブ21の位置と、窓ガラス4の位置との関係が、予め設定されている対応関係と一致するか否か判別する。操作ノブ21がスリット31の前端に位置して、窓ガラス4が全閉である場合、又は操作ノブ21がスリット31の後端、窓ガラス4が全開である場合は操作ノブ21と窓ガラス4の位置が一致するとして、開閉制御装置45及び操作部制御装置46は所定時間の経過後にステップS1に戻る。また、窓ガラス4が閉動作又は開動作の途中であって窓ガラス4が全閉又は全開でない場合には、開閉制御装置45及び操作部制御装置46はステップS5に移行する。
【0037】
ステップS5において、操作部制御装置46は操作ノブ21をアップオートモード領域38から全閉指示位置35へ、又はダウンオートモード領域39から全開指示位置36へ動かす。そして、所定時間を経過して、開閉制御装置45及び操作部制御装置46はステップS1に戻る。
【0038】
ステップS6において、開閉制御装置45は、操作ノブ21により指示された方向へ操作ノブ21を動かす所定電流を開閉用モータ15へ印加する。
ステップS7において、開閉制御装置45は開閉用モータ15への印加電流(モータ電流)が所定値以下か否か判断する。印加電流が所定値以下であれば、開閉制御装置45及び操作部制御装置46は所定時間を経過してステップS2に移行する。しかし、印加電流が所定値より大きければ、開閉制御装置45及び操作部制御装置46は窓ガラス4による挟み込みが生じたと判断し、ステップS8に移行する。
【0039】
ステップS8において、開閉制御装置45は、開閉用モータ15により窓ガラス4を所定量下げて挟み込みを解除する。また、操作部制御装置46は、所定量下げられて挟み込みが解除された窓ガラス4の位置に相当する位置へ操作ノブ21を動かすため、重ね合わせ反力に相当する所定電流を反力用モータ41に印加する。また、暴漢などによる襲撃に対抗する場合は、この重ね合わせ反力に抗してユーザが操作ノブ21の操作を続けることにより、窓ガラス4を閉める方向に操作ノブ21を配置することができる。
【0040】
ステップS9において、開閉制御装置45はポテンショメータ16からの出力に基づいて窓ガラス4の位置を検出する。
ステップS10において、開閉制御装置45及び操作部制御装置46は、操作ノブ21の位置と、窓ガラス4の位置との関係が、予め設定されている対応関係と一致するか否か判別し、一致する場合は、所定時間の経過後にステップS1に戻る。これは、操作ノブ21の操作が行われていないことに対応する。また、操作ノブ21が操作されて、その操作に窓ガラス4が追いついておらず操作ノブ21と窓ガラス4との位置関係が一致しない場合には、開閉制御装置45及び操作部制御装置46はステップS11に移行する。
【0041】
ステップS11において、開閉制御装置45は、操作ノブ21により指示された方向へ操作ノブ21を動かす所定電流を開閉用モータ15へ印加する。
ステップS12において、開閉制御装置45は開閉用モータ15に供給されるモータ電流が所定値以下か否か判断する。モータ電流が所定値以下であれば、開閉制御装置45及び操作部制御装置46はステップS1に移行する。しかし、モータ電流が所定値より大きければ、開閉制御装置45及び操作部制御装置46は窓ガラス4による挟み込みが生じたと判断し、ステップS13に移行する。
【0042】
ステップS13において、開閉制御装置45は、開閉用モータ15により窓ガラス4を所定量下げて挟み込みを解除する。また、操作部制御装置46は、所定量下げられて挟み込みが解除された窓ガラス4の位置に相当する位置へ操作ノブ21を動かすため、重ね合わせ反力に相当する所定電流を反力用モータ41に印加する。また、暴漢などによる襲撃に対抗する場合は、この重ね合わせ反力に抗してユーザが操作ノブ21の操作を続けることにより、窓ガラス4を閉める方向に操作ノブ21を配置することができる。
【0043】
上記のように、このパワーウインドウ装置は、基本的には、窓ガラス4と操作ノブ21とを対応して動かすことにより、挟み込み防止と暴漢への対抗という安全性と防犯性との両立を狙っている。具体的には、窓ガラス4の操作ノブ21に、反力用モータ41を利用して窓ガラス4の昇降状態に対応して反力を付与させている。そして、非挟み込み時の動作抵抗としての役割を果たす反力47に加えて、物が挟まることによって窓ガラス4に別途加わる抵抗を開閉用モータ15への印加電流の増加により検出している。これに相当する反力としての挟み込み解除用反力55を前記非挟み込み時の反力47に重ね合わせた重ね合わせ反力56を操作ノブ21に付与し、ユーザに物を挟んだことを知らせる構成となっている。ユーザは、この重ね合わせ反力に抗する力で操作ノブ21を操作することにより、暴漢に対抗できる。
【0044】
この実施の形態によれば、以下のような効果を有する。
(1) パワーウインドウ装置は、操作ノブ21の位置と窓ガラス4の位置とを対応させて、操作ノブ21に反力を付与する反力用モータ41を備えている。従って、挟み込みを防止するとともに、暴漢による襲撃に対抗して、安全性と防犯性とを両立できる。
【0045】
(2) オートモードで挟み込みが発生した場合、操作ノブ21に反力に抗する操作力が付与されなければ、操作ノブ21は、アップオートモード領域38からマニュアルモード領域37まで戻される。従って、窓ガラス4は物を挟み込んだ状態のままにならない。
【0046】
(3) 反力用モータ41が操作ノブ21に非挟み込み時に与える反力47は、マニュアルモード領域37では大きさが変化するように設定されている。従って、メカ的に凹凸を作らなくても、ユーザは節度感を得ることができる。
【0047】
(4) マニュアルモード領域37と、オートモード領域38,39との境界部には、切換反力付与領域51,52が設けられている。従って、ユーザはマニュアルモードとオートモードとの切換えを認識しやすい。
【0048】
(5) 操作ノブ21が切換反力53,54を超えると、反力用モータ41は操作ノブ21をスリット31の前端又は後端に向けて付勢するように設定されている。従って、操作ノブ21をオートモード領域38,39に保持しやすい。
【0049】
なお、実施の形態は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変更してもよい。
・ 操作ノブ21はスライド式に限らず、例えばレバー(ハンドル)式、ダイヤル式、ボリューム式、引き上げたときに窓閉動作になり押し下げたときに窓開動作になるいわゆる引き上げ式等であってもよい。
【0050】
・ 開閉用モータ15、反力用モータ41はDCモータに限らず、ブラシレスモータ等であってもよい。
・ ウインドウガラス位置検出手段、操作部位置検出手段はポテンショメータ16,40に限らず、例えばエンコーダであってもよい。エンコーダは、開閉用モータ15や反力用モータ41に取り付ける。
【0051】
・ 非挟み込み時に反力用モータ41が操作ノブ21に付与する反力47は大きさが変化しなくてもよいが、大きさが変化すると節度感が得られるため、大きさが変化する方が好ましい。
【0052】
・ 切換反力付与領域51,52は設けなくてもよい。
・ 反力用モータ41は、操作ノブ21をオートモード領域38,39に保持する力を操作ノブ21に付与しなくてもよい。
【0053】
・ 反力用モータ41は、非挟み込み時には力を操作ノブ21に付与しなくてもよい。
上記各実施の形態から把握できる発明(技術的思想)について、以下に追記する。
【0054】
(1) 請求項2に記載の発明において、前記操作部は、前記ウインドウガラスを前記開閉駆動手段により前記操作部の操作量に関係なく全開位置まで移動させるオート開操作域にも操作され、前記保持開閉操作域と前記オート閉操作域との境界部及び前記保持開閉操作域と前記オート開操作域との境界部には、前記操作部を前記保持開閉操作域に戻そうとする切換反力を前記反力付与手段により前記操作部に付与する切換反力付与領域がそれぞれ設けられている。
【0055】
(2) 前記技術的思想(1)に記載の発明において、前記操作部が前記切換反力付与領域を超えて前記オート閉操作域又はオート開操作域に操作されると、前記反力付与手段は、前記操作部を前記オート閉操作域又は前記オート開操作域に保持しようとする力を前記操作部に付与する。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1〜請求項3に記載の発明によれば、挟み込みを防止するとともに、暴漢による襲撃に対抗して、安全性と防犯性とを両立できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パワーウインドウ装置の構成を示す模式説明図。
【図2】サイドドアの一部破断模式図。
【図3】操作部の模式部分拡大平面図。
【図4】設定される反力を示すグラフ。
【図5】作用を示すフローチャート。
【符号の説明】
4…窓ガラス(ウインドウガラス)、15…開閉駆動手段としての開閉用モータ、16…ウインドウガラス位置検出手段としてのポテンショメータ、21…操作部としての操作ノブ、37…保持開閉操作域としてのマニュアルモード領域、38…オート閉操作域としてのアップオートモード領域、40…操作部位置検出手段としてのポテンショメータ、41…反力付与手段としての反力用モータ、45…開閉制御装置、46…操作部制御装置、47…反力、55…挟み込み解除用反力。
【発明の属する技術分野】
本発明は、パワーウインドウ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、多くの乗用車にサイドドア等のウインドウガラスを自動的に開閉させるパワーウインドウが装備されている。パワーウインドウ装置では、マニュアルスイッチ又はオートスイッチを操作すると、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータをモータにより駆動してウインドウガラスを開閉しているため、レギュレータハンドルを回す場合に比べて格段に使用者の操作性を快適にすることができる。
【0003】
一方で、パワーウインドウでは物の挟み込みなどが発生する虞があり、これに対応するための挟み込み防止機能が盛り込まれてきた。すなわち、物を窓ガラスに挟んだ場合、閉まる方向に動いていた窓ガラスが開く方向に反転動作するようになっている。
【0004】
そして、例えば特開平11ー336422号公報には、振動装置を備えるパワーウインドウ用スイッチ装置が示されている。この装置は、パワーウインドウの開閉に異常が発生すると、スイッチ装置を振動させて運転者の指先に振動を伝えることにより、運転者に異常を知らせるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、防犯の面からは前記の挟み込み防止機能はマイナス面もある。例えば停車中に暴漢などから襲撃を受けた場合、窓ガラスが開いていると、暴漢が窓から車内に手を入れてくることがある。そのとき、乗員が窓ガラスを閉めようとしても、窓ガラスが暴漢の手を挟むと、反転動作して窓ガラスが開いたり、閉動作が中止される。このため、窓ガラスの閉動作を続けることで襲撃に対抗する、ということができないなどの問題がある。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、挟み込みを防止するとともに、暴漢による襲撃に対抗して、安全性と防犯性とを両立できるパワーウインドウ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、ウインドウガラスを開閉させる開閉駆動手段と、前記ウインドウガラスの位置を検出するウインドウガラス位置検出手段と、前記開閉駆動手段を制御する開閉制御装置と、前記ウインドウガラスを開閉するために操作される操作部と、前記操作部の位置を検出する操作部位置検出手段と、前記開閉制御装置が前記ウインドウガラスによる挟み込みを検知した状態で、前記挟み込みを解除させる向きに前記操作部を移動させるための挟み込み解除用反力を前記操作部に付与する反力付与手段と、前記反力付与手段を制御する操作部制御装置とを備えことを要旨とする。
【0008】
この発明では、ユーザにより手動で操作部が操作されると、操作部の位置の変化が操作部位置検出手段によって検出され、開閉駆動手段によりウインドウガラスが開閉される。ウインドウガラスによる挟み込みが発生したときは、反力付与手段により操作部に挟み込み解除用反力が与えられ、操作部は挟み込みが起きない位置まで移動される。また、暴漢などによる襲撃に対抗する場合は、ユーザが挟み込み解除用反力に抗する力によって操作部の操作を続けると、ウインドウガラスの閉動作が継続される。従って、挟み込み防止による安全性と、暴漢への対抗による防犯性とを両立できる。
【0009】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記操作部は、前記ウインドウガラスを前記開閉駆動手段により前記操作部の操作量に関係なく全閉位置まで移動させるオート閉操作域、又は前記開閉駆動手段により前記操作部の操作量に対応して開閉させた状態で前記ウインドウガラスを保持する保持開閉操作域に操作され、前記操作部が前記オート閉操作域に位置する状態で前記ウインドウガラスの閉動作中に挟み込みが生じたとき、前記挟み込み解除用反力により、前記操作部が前記保持開閉操作域まで移動されることを要旨とする。
【0010】
この発明では、操作部がオート閉操作域の状態で、ウインドウガラスによる挟み込みが発生すると、操作部は、挟み込み解除用反力により保持開閉操作域まで移動される。従って、ウインドウガラスは物を挟み込んだ状態のままにならない。
【0011】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記反力付与手段は、挟み込みがなくても前記操作部に反力を付与し、その反力は、前記保持開閉操作域において大きさが変化するようになっていることを要旨とする。この発明では、ユーザが操作部を保持開閉操作域で操作するとき、操作部からユーザに大きさが変化する反力が伝えられる。従って、メカ的に凹凸を作らなくても、ユーザは操作部を操作する際に節度感を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を車両のサイドドアのパワーウインドウ装置に具体化した一実施の形態を図1〜図5に従って説明する。
【0013】
図2はサイドドアの一部破断模式図を示す。
図2に示すように、サイドドア1のアウトサイドフレーム2には上下方向に延びる前後一対のロワーフレーム3が設けられている。窓ガラス(ウインドウガラス)4の前後両辺は両ロワーフレーム3によって上下方向へスライド可能に支持されている。窓ガラス4は、サイドドア1に設けられた窓枠1aの上端に当接した全閉位置と、窓枠1aにより形成された空間全部を開放する全開位置との間をスライドするように形成されている。図2では窓ガラス4は全閉位置になっている。また、図2で左側を前側とする。
【0014】
両ロワーフレーム3間にはワイヤ式レギュレータ5が設けられている。このワイヤ式レギュレータ5について以下に説明すると、アウトサイドフレーム2には、両ロワーフレーム3間のほぼ中間に位置し、かつ上下方向に延びるガイドレール6が固定されている。ガイドレール6にはキャリアプレート7が昇降可能に支持され、キャリアプレート7の上端には支持ブラケット8が固着されている。窓ガラス4は、その下辺が両支持ブラケット8に支持された状態でボルト9によりキャリアプレート7に固定されている。
【0015】
ガイドレール6の上端にはガイドローラ10が取り付けられ、ガイドレール6の下端にはガイドローラ11が取り付けられている。キャリアプレート7には、ワイヤ12及びワイヤ13の一端がそれぞれ固着されている。ワイヤ12の他端側はガイドローラ10を経由し、またワイヤ13の他端側はガイドローラ11を経由して、単一の巻取ドラム14にその巻回方向が互いに逆になるように巻回されている。巻取ドラム14は開閉駆動手段及び電動のアクチュエータとしての開閉用モータ15と連結され、開閉用モータ15の回転に基づいて巻取ドラム14が回転するようになっている。前側のロワーフレーム3には、ウインドウガラス位置検出手段としてのポテンショメータ16(図1に図示)が取り付けられている。
【0016】
開閉用モータ15の正方向回転によりワイヤ12が巻取ドラム14に巻取られるとともに、ワイヤ13がワイヤ12の巻取量と同じ量だけ巻取ドラム14から繰り出され、窓ガラス4がキャリアプレート7とともに上昇する。また、開閉用モータ15の逆方向回転によりワイヤ12が巻取ドラム14から繰り出されるとともに、ワイヤ13がワイヤ12の繰出量と同じ量だけ巻取ドラム14に巻取られ、窓ガラス4がキャリアプレート7とともに降下するようになっている。
【0017】
サイドドア1のアームレストには、窓ガラス4を開閉するために操作されるスイッチボックス20が備えられている。図2には、スイッチボックス20の平面視をサイドドア1に対して拡大したものを図示している。スイッチボックス20には、操作部としての操作ノブ21〜24が設けられている。各操作ノブ21〜24はスライド式のスイッチである。この実施の形態では、操作ノブ21は運転席の窓ガラス、即ち窓ガラス4用の操作ノブであり、操作ノブ22は助手席の窓ガラス用、操作ノブ23は後部座席の右側の窓ガラス用、操作ノブ24は後部座席の左側の窓ガラス用である。各操作ノブ21〜24と、対応するウインドウとの関係はそれぞれ同様に構成されているため、以下では操作ノブ21に関する構成について説明し、操作ノブ22〜24に関する構成の説明は省略する。
【0018】
スイッチボックス20には、車両の前後方向に延びるスリット31〜34が各操作ノブ21〜24に対応して形成され、操作ノブ21〜24がスリット31〜34に沿って前後に移動できるようになっている。
【0019】
図3に示すように、スイッチボックス20の表面には、スリット31とスリット32との間でスリット31の前端部近くに全閉指示位置35が表示され、スリット31の後端部近くに全開指示位置36が表示されている。パワーウインドウ装置は、操作ノブ21が全開指示位置36に操作されると、窓ガラス4が全開位置に移動されるように構成されている。また、パワーウインドウ装置は、操作ノブ21が全閉指示位置35に操作されると、窓ガラス4が全閉位置に移動されるように構成されている。パワーウインドウ装置は、全閉指示位置35と全開指示位置36との間では、操作ノブ21の位置と窓ガラス4の位置とが一対一で対応するように予め設定されている。そして、操作ノブ21が全閉指示位置35と全開指示位置36との間で操作されると、操作ノブ21の操作位置に対応する位置まで窓ガラス4が移動され、そしてその位置で窓ガラス4は保持される。全閉指示位置35と全開指示位置36との間は、保持開閉操作域としてのマニュアルモード領域37になっている。
【0020】
全閉指示位置35より前側には、オート閉操作域としてのアップオートモード領域38が設けられ、全開指示位置36より後ろ側には、オート開操作域としてのダウンオートモード領域39が設けられている。操作ノブ21がアップオートモード領域38に操作されると、窓ガラス4は操作ノブ21の操作量に関係なく、開閉用モータ15により全閉位置に達するまで閉動作される。また、操作ノブ21がダウンオートモード領域39に操作されると、窓ガラス4は操作ノブ21の操作量に関係なく、開閉用モータ15により全開位置に達するまで開動作される。
【0021】
なお、スイッチボックス20にはウインドウロックスイッチ25とドアロックスイッチ26とが設けられている。ウインドウロックスイッチ25がオン状態になっているときは、操作ノブ21〜24のいずれを操作してもウインドウは作動しないようになっている。ドアロックスイッチ26は揺動式のスイッチになっており、ドアロックスイッチ26の前部が押されるとすべてのドアが施錠され、ドアロックスイッチ26の後部が押されると、すべてのドアが解錠されるようになっている。
【0022】
図1に示すように、スイッチボックス20の内部には、操作ノブ21の位置を検出する操作部位置検出手段としてのポテンショメータ40が設けられている。また、スイッチボックス20の内部には、操作ノブ21に反力を付与する反力付与手段としての反力用モータ41が設けられている。反力用モータ41はスリット31より後ろに配置され、スリット31より前には反力用モータ41に対応してプーリ42が配置されている。そして、反力用モータ41の出力軸とプーリ42とにはベルト43が巻装され、ベルト43には操作ノブ21の下部が取り付けられている。このため、反力用モータ41から出力される力がベルト43を介して操作ノブ21に伝達されるようになっている。
【0023】
パワーウインドウ装置の電子制御ユニットは、開閉制御装置45と操作部制御装置46とを備えている。開閉制御装置45はポテンショメータ16、開閉用モータ15と接続されている。操作部制御装置46はポテンショメータ40、反力用モータ41と接続されている。また、開閉制御装置45と操作部制御装置46とは、互いに種々の信号を送受信するように接続されている。なお、開閉用モータ15、反力用モータ41には例えばDC(直流)モータが使用されている。
【0024】
開閉制御装置45、操作部制御装置46は図示しない演算部及び記憶部を備えている。演算部は各種の演算を行うように形成されている。また、記憶部は演算部による演算結果やポテンショメータ16,40等からの検出信号を記憶する書き換え可能なメモリ部(RAM)と、各種制御プログラムを記憶する読み出し専用のメモリ部(ROM)とを備えている。
【0025】
図4に実線で示すように、非挟み込み時に反力用モータ41が操作ノブ21に付与する反力47は、マニュアルモード領域37では大きさが変化するようになっている。このため、ユーザは、操作ノブ21をスライドさせるときに間欠的に反力を受け、節度感を得ることができる。図4において+側の反力は、操作ノブ21をスリット31の後端側へ移動させる向きの力であり、−側の反力は、操作ノブ21をスリット31の前端側へ移動させる向きの力である。
【0026】
操作ノブ21が全閉指示位置35より前側に操作されるとすぐにアップオートモード領域38になるのではなく、全閉指示位置35とアップオートモード領域38との間には、切換反力付与領域51が設けられている。同様に、全開指示位置36とダウンオートモード領域39との間には切換反力付与領域52が設けられている。操作ノブ21が切換反力付与領域51に存在する状態では、操作ノブ21をマニュアルモード領域37に戻そうとする切換反力53が反力用モータ41により操作ノブ21に付与される。切換反力53の大きさは、反力用モータ41がマニュアルモード領域37で操作ノブ21に付与する反力より大きくなっている。操作ノブ21が、切換反力53を超える力で切換反力付与領域51より前に操作されると、反力用モータ41は回転方向が逆転し、操作ノブ21を前側に操作するのを付勢する力を操作ノブ21に付与する。この力により、操作ノブ21はスリット31の前端に配置される。
【0027】
同様に、操作ノブ21が切換反力付与領域52に存在する状態では、反力用モータ41は操作ノブ21をマニュアル領域側に戻そうとする反力を操作ノブ21に付与するように駆動される。そして、操作ノブ21が、切換反力を超える力で切換反力付与領域52より後ろに操作されると、反力用モータ41は回転方向が逆転し、操作ノブ21を後ろ側に移動させるのを付勢する力を操作ノブ21に付与する。この力により、操作ノブ21はスリット31の後端に配置される。
【0028】
開閉制御装置45及び操作部制御装置46は、全開位置及び全閉位置付近のように明らかに挟み込みがないと判断される箇所に窓ガラス4が位置する場合、挟み込み解除用反力を演算しないように構成されている。なお、車両のイグニッションスイッチがオフのときなど、パワーウインドウ装置が動作しないときは開閉制御装置45、操作部制御装置46の制御も行われない。
【0029】
次に、上記構成のパワーウインドウ装置の作用を説明する。
窓ガラス4は、開閉用モータ15によって開閉動作が行われる。このとき、開閉制御装置45は、窓ガラス4の位置をポテンショメータ16によって常時監視する。開閉制御装置45は、開閉用モータ15への印加電流値を常時監視する。開閉制御装置45は、窓ガラス4を開閉するときに生じる抵抗力を、開閉用モータ15の諸元と、開閉用モータ15への印加電流値とによって知ることができる。例えば窓ガラス4が物を挟むなどして、窓ガラス4に大きな負荷が加わって抵抗力が増し、開閉用モータ15の回転速度が遅くなると、開閉用モータ15への印加電流が増加するが、開閉制御装置45は、この印加電流の増加により窓ガラス4の抵抗値を把握する。
【0030】
ユーザの操作によって操作ノブ21の位置が変えられると、ポテンショメータ40によって、そのノブ位置情報が操作部制御装置46により検知される。操作部制御装置46は、操作ノブ21のノブ位置に対応して予め設定された窓ガラス4の保持目標位置情報を開閉制御装置45へ送る。また、操作部制御装置46は、操作ノブ21のノブ位置に応じた反力を反力用モータ41へ出力する。開閉制御装置45は、ポテンショメータ16によって検出される窓ガラス4の検出位置が、窓ガラス4の前記保持目標位置となるように開閉用モータ15を制御して、窓ガラス4を前記保持目標位置へ移動させる。
【0031】
このとき、所定値を超えた抵抗力によって、窓ガラス4の移動の途中で開閉用モータ15の回転速度が遅くなると、開閉制御装置45は障害物により挟み込みが発生したと判定する。開閉制御装置45は、挟み込みを解除するため、窓ガラス4を現在の位置から所定量下げる。また、開閉制御装置45は、開閉用モータ15への印加電流に対応する信号を反力情報として操作部制御装置46へ送る。操作部制御装置46は、図4に実線で示される挟み込みなしの場合の前記所定の反力に加えて、前記障害物による反力情報に対応する挟み込み解除用反力55を演算し、両反力を重ね合わせた重ね合わせ反力56を出力するように反力用モータ41を駆動する。そして、操作部制御装置46は、所定量下げられた窓ガラス4と対応する位置になるまで操作ノブ21を移動させる。
【0032】
例えば操作ノブ21がアップオートモード領域38に操作された状態で閉動作中に、窓ガラス4が障害物を挟み込んだとする。その場合、窓ガラス4は、開閉用モータ15により所定量下げられて挟み込みが解除される。そして、操作ノブ21は、所定量下げられた窓ガラス4に対応する位置、例えば図4中のA位置まで反力用モータ41により移動され、そのA位置で操作ノブ21は停止することとなる。その後、ユーザの意思で次の操作へ移行する。このように、挟み込みが解除された窓ガラス4に対応する位置まで、重ね合わせ反力によって操作ノブ21を戻す機能により、パワーウインドウ装置は安全性を確保する。
【0033】
また、暴漢などによる襲撃に対抗する場合は、この重ね合わせ反力に抗して操作ノブ21の操作を続けることにより、窓ガラス4を閉める方向に操作ノブ21を配置することができる。よって、窓ガラス4の閉動作を継続させることができ、防犯性を確保できる。従って、パワーウインドウ装置は、前記重ね合わせ反力56より大きな操作力で操作ノブ21を操作することにより、防犯性を確保できる。
【0034】
次に、上記構成のパワーウインドウ装置が備える開閉制御装置45及び操作部制御装置46により実施される窓ガラス4の開閉制御処理ルーチンを図5に示すフローチャートに従って説明する。この開閉制御処理ルーチンは所定の周期で繰り返される。所定の周期は例えば数百msである。
【0035】
まず、ステップS1において、操作部制御装置46はポテンショメータ40からの出力に基づいて操作ノブ21のノブ位置を検出する。
ステップS2において、操作部制御装置46は、操作ノブ21のノブ位置から、オートモードか否かを判別する。操作ノブ21がアップオートモード領域38又はダウンオートモード領域39に存在すればステップS3に移行し、そうでなければステップS9に移行する。
【0036】
ステップS3において、開閉制御装置45はポテンショメータ16からの出力に基づいて窓ガラス4の位置を検出する。
ステップS4において、開閉制御装置45及び操作部制御装置46は、操作ノブ21の位置と、窓ガラス4の位置との関係が、予め設定されている対応関係と一致するか否か判別する。操作ノブ21がスリット31の前端に位置して、窓ガラス4が全閉である場合、又は操作ノブ21がスリット31の後端、窓ガラス4が全開である場合は操作ノブ21と窓ガラス4の位置が一致するとして、開閉制御装置45及び操作部制御装置46は所定時間の経過後にステップS1に戻る。また、窓ガラス4が閉動作又は開動作の途中であって窓ガラス4が全閉又は全開でない場合には、開閉制御装置45及び操作部制御装置46はステップS5に移行する。
【0037】
ステップS5において、操作部制御装置46は操作ノブ21をアップオートモード領域38から全閉指示位置35へ、又はダウンオートモード領域39から全開指示位置36へ動かす。そして、所定時間を経過して、開閉制御装置45及び操作部制御装置46はステップS1に戻る。
【0038】
ステップS6において、開閉制御装置45は、操作ノブ21により指示された方向へ操作ノブ21を動かす所定電流を開閉用モータ15へ印加する。
ステップS7において、開閉制御装置45は開閉用モータ15への印加電流(モータ電流)が所定値以下か否か判断する。印加電流が所定値以下であれば、開閉制御装置45及び操作部制御装置46は所定時間を経過してステップS2に移行する。しかし、印加電流が所定値より大きければ、開閉制御装置45及び操作部制御装置46は窓ガラス4による挟み込みが生じたと判断し、ステップS8に移行する。
【0039】
ステップS8において、開閉制御装置45は、開閉用モータ15により窓ガラス4を所定量下げて挟み込みを解除する。また、操作部制御装置46は、所定量下げられて挟み込みが解除された窓ガラス4の位置に相当する位置へ操作ノブ21を動かすため、重ね合わせ反力に相当する所定電流を反力用モータ41に印加する。また、暴漢などによる襲撃に対抗する場合は、この重ね合わせ反力に抗してユーザが操作ノブ21の操作を続けることにより、窓ガラス4を閉める方向に操作ノブ21を配置することができる。
【0040】
ステップS9において、開閉制御装置45はポテンショメータ16からの出力に基づいて窓ガラス4の位置を検出する。
ステップS10において、開閉制御装置45及び操作部制御装置46は、操作ノブ21の位置と、窓ガラス4の位置との関係が、予め設定されている対応関係と一致するか否か判別し、一致する場合は、所定時間の経過後にステップS1に戻る。これは、操作ノブ21の操作が行われていないことに対応する。また、操作ノブ21が操作されて、その操作に窓ガラス4が追いついておらず操作ノブ21と窓ガラス4との位置関係が一致しない場合には、開閉制御装置45及び操作部制御装置46はステップS11に移行する。
【0041】
ステップS11において、開閉制御装置45は、操作ノブ21により指示された方向へ操作ノブ21を動かす所定電流を開閉用モータ15へ印加する。
ステップS12において、開閉制御装置45は開閉用モータ15に供給されるモータ電流が所定値以下か否か判断する。モータ電流が所定値以下であれば、開閉制御装置45及び操作部制御装置46はステップS1に移行する。しかし、モータ電流が所定値より大きければ、開閉制御装置45及び操作部制御装置46は窓ガラス4による挟み込みが生じたと判断し、ステップS13に移行する。
【0042】
ステップS13において、開閉制御装置45は、開閉用モータ15により窓ガラス4を所定量下げて挟み込みを解除する。また、操作部制御装置46は、所定量下げられて挟み込みが解除された窓ガラス4の位置に相当する位置へ操作ノブ21を動かすため、重ね合わせ反力に相当する所定電流を反力用モータ41に印加する。また、暴漢などによる襲撃に対抗する場合は、この重ね合わせ反力に抗してユーザが操作ノブ21の操作を続けることにより、窓ガラス4を閉める方向に操作ノブ21を配置することができる。
【0043】
上記のように、このパワーウインドウ装置は、基本的には、窓ガラス4と操作ノブ21とを対応して動かすことにより、挟み込み防止と暴漢への対抗という安全性と防犯性との両立を狙っている。具体的には、窓ガラス4の操作ノブ21に、反力用モータ41を利用して窓ガラス4の昇降状態に対応して反力を付与させている。そして、非挟み込み時の動作抵抗としての役割を果たす反力47に加えて、物が挟まることによって窓ガラス4に別途加わる抵抗を開閉用モータ15への印加電流の増加により検出している。これに相当する反力としての挟み込み解除用反力55を前記非挟み込み時の反力47に重ね合わせた重ね合わせ反力56を操作ノブ21に付与し、ユーザに物を挟んだことを知らせる構成となっている。ユーザは、この重ね合わせ反力に抗する力で操作ノブ21を操作することにより、暴漢に対抗できる。
【0044】
この実施の形態によれば、以下のような効果を有する。
(1) パワーウインドウ装置は、操作ノブ21の位置と窓ガラス4の位置とを対応させて、操作ノブ21に反力を付与する反力用モータ41を備えている。従って、挟み込みを防止するとともに、暴漢による襲撃に対抗して、安全性と防犯性とを両立できる。
【0045】
(2) オートモードで挟み込みが発生した場合、操作ノブ21に反力に抗する操作力が付与されなければ、操作ノブ21は、アップオートモード領域38からマニュアルモード領域37まで戻される。従って、窓ガラス4は物を挟み込んだ状態のままにならない。
【0046】
(3) 反力用モータ41が操作ノブ21に非挟み込み時に与える反力47は、マニュアルモード領域37では大きさが変化するように設定されている。従って、メカ的に凹凸を作らなくても、ユーザは節度感を得ることができる。
【0047】
(4) マニュアルモード領域37と、オートモード領域38,39との境界部には、切換反力付与領域51,52が設けられている。従って、ユーザはマニュアルモードとオートモードとの切換えを認識しやすい。
【0048】
(5) 操作ノブ21が切換反力53,54を超えると、反力用モータ41は操作ノブ21をスリット31の前端又は後端に向けて付勢するように設定されている。従って、操作ノブ21をオートモード領域38,39に保持しやすい。
【0049】
なお、実施の形態は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変更してもよい。
・ 操作ノブ21はスライド式に限らず、例えばレバー(ハンドル)式、ダイヤル式、ボリューム式、引き上げたときに窓閉動作になり押し下げたときに窓開動作になるいわゆる引き上げ式等であってもよい。
【0050】
・ 開閉用モータ15、反力用モータ41はDCモータに限らず、ブラシレスモータ等であってもよい。
・ ウインドウガラス位置検出手段、操作部位置検出手段はポテンショメータ16,40に限らず、例えばエンコーダであってもよい。エンコーダは、開閉用モータ15や反力用モータ41に取り付ける。
【0051】
・ 非挟み込み時に反力用モータ41が操作ノブ21に付与する反力47は大きさが変化しなくてもよいが、大きさが変化すると節度感が得られるため、大きさが変化する方が好ましい。
【0052】
・ 切換反力付与領域51,52は設けなくてもよい。
・ 反力用モータ41は、操作ノブ21をオートモード領域38,39に保持する力を操作ノブ21に付与しなくてもよい。
【0053】
・ 反力用モータ41は、非挟み込み時には力を操作ノブ21に付与しなくてもよい。
上記各実施の形態から把握できる発明(技術的思想)について、以下に追記する。
【0054】
(1) 請求項2に記載の発明において、前記操作部は、前記ウインドウガラスを前記開閉駆動手段により前記操作部の操作量に関係なく全開位置まで移動させるオート開操作域にも操作され、前記保持開閉操作域と前記オート閉操作域との境界部及び前記保持開閉操作域と前記オート開操作域との境界部には、前記操作部を前記保持開閉操作域に戻そうとする切換反力を前記反力付与手段により前記操作部に付与する切換反力付与領域がそれぞれ設けられている。
【0055】
(2) 前記技術的思想(1)に記載の発明において、前記操作部が前記切換反力付与領域を超えて前記オート閉操作域又はオート開操作域に操作されると、前記反力付与手段は、前記操作部を前記オート閉操作域又は前記オート開操作域に保持しようとする力を前記操作部に付与する。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1〜請求項3に記載の発明によれば、挟み込みを防止するとともに、暴漢による襲撃に対抗して、安全性と防犯性とを両立できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パワーウインドウ装置の構成を示す模式説明図。
【図2】サイドドアの一部破断模式図。
【図3】操作部の模式部分拡大平面図。
【図4】設定される反力を示すグラフ。
【図5】作用を示すフローチャート。
【符号の説明】
4…窓ガラス(ウインドウガラス)、15…開閉駆動手段としての開閉用モータ、16…ウインドウガラス位置検出手段としてのポテンショメータ、21…操作部としての操作ノブ、37…保持開閉操作域としてのマニュアルモード領域、38…オート閉操作域としてのアップオートモード領域、40…操作部位置検出手段としてのポテンショメータ、41…反力付与手段としての反力用モータ、45…開閉制御装置、46…操作部制御装置、47…反力、55…挟み込み解除用反力。
Claims (3)
- ウインドウガラスを開閉させる開閉駆動手段と、前記ウインドウガラスの位置を検出するウインドウガラス位置検出手段と、前記開閉駆動手段を制御する開閉制御装置と、前記ウインドウガラスを開閉するために操作される操作部と、前記操作部の位置を検出する操作部位置検出手段と、前記開閉制御装置が前記ウインドウガラスによる挟み込みを検知した状態で、前記挟み込みを解除させる向きに前記操作部を移動させるための挟み込み解除用反力を前記操作部に付与する反力付与手段と、前記反力付与手段を制御する操作部制御装置とを備えたパワーウインドウ装置。
- 前記操作部は、前記ウインドウガラスを前記開閉駆動手段により前記操作部の操作量に関係なく全閉位置まで移動させるオート閉操作域、又は前記開閉駆動手段により前記操作部の操作量に対応して開閉させた状態で前記ウインドウガラスを保持する保持開閉操作域に操作され、前記操作部が前記オート閉操作域に位置する状態で前記ウインドウガラスの閉動作中に挟み込みが生じたとき、前記挟み込み解除用反力により、前記操作部が前記保持開閉操作域まで移動される請求項1に記載のパワーウインドウ装置。
- 前記反力付与手段は、挟み込みがなくても前記操作部に反力を付与し、その反力は、前記保持開閉操作域において大きさが変化するようになっている請求項1又は請求項2に記載のパワーウインドウ装置。
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JP2002220783A JP2004060299A (ja) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | パワーウインドウ装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007327240A (ja) * | 2006-06-07 | 2007-12-20 | Omron Corp | 開閉体制御装置、パワーウィンドウ装置 |
JP2008038352A (ja) * | 2006-08-01 | 2008-02-21 | Mitsubishi Motors Corp | 開閉体制御装置 |
-
2002
- 2002-07-30 JP JP2002220783A patent/JP2004060299A/ja active Pending
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