JP3923704B2 - 車両用開閉体の駆動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両の開閉体を、モータ等の駆動源によって自動開閉する車両用開閉体の駆動制御装置に関するもので、特に開閉体を手動で開閉操作すると、自動開閉駆動に切り替えるようにした車両用開閉体の駆動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このような装置は、バックドアやスライドドアのような車両の開閉体を、モータなどの駆動源によって開閉するようにした車両用開閉体が知られている。このような装置では、運転席や適宜な場所に設けられた操作スイッチを操作者が操作することにより、駆動源を駆動し、開閉体を開閉するようにしている。
【0003】
また、開閉体が手動によって所定の距離だけ移動したことを検知すると、それを始動のきっかけとして駆動源を起動し、同時に駆動源と開閉体との間の伝達力を断接する電磁クラッチを接続させ、手動に代わって自動により開閉体を開閉するようにした技術も知られている。
【0004】
また、特開平9−125820号公報には、始動のきっかけとなった手動による開閉体の移動状況に関係なく、自動による駆動が開始されるので、高速による手動の場合、自動駆動に切り替わった瞬間に速度が急激に低下し、このとき衝撃が発生し、操作者に違和感を感じさせるという課題に対する技術が開示されている。すなわち、手動による移動速度があらかじめ設定された所用の範囲内にあるときのみ、自動駆動に切り替えるものであり、手動による移動速度が高速だった場合、自動駆動への切り替えを行わず衝撃の発生を回避した技術である。
【0005】
しかしながら、低速の手動による移動であっても、操作者が力を入れ続けて開閉体を移動させている状態にあっては、自動駆動への切り替わり時の衝撃が開閉体を介し操作者に伝わり、違和感を感じさせてしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の技術に着目してなされたもので、衝撃の発生が予想される条件下では自動駆動への切り替えを行わないようにして衝撃の発生を防止し、もって操作の違和感を解消させるとともに駆動機構の耐久性を向上させる車両用開閉体の駆動制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、車体の後部に水平方向を向く軸により、上下方向に開閉可能に支持されてなるバックドアを、手動によって、または、該バックドアと前記車体との間に介在されて該バックドアを持ち上げる方向に常時付勢してなるガスステー及び駆動源から発生する駆動力をクラッチにより断続自在に伝達する開閉装置によって、開閉移動制御自在なる車両用バックドアの駆動制御装置において、前記開閉装置には、前記バックドアの移動加速度を計測する加速度検出手段を備えてなり、前記開閉装置の駆動源が機能せず且つ前記バックドアの所定範囲の移動量が検出されたことにより手動にて移動していること及び前記バックドアの移動が開閉装置による移動速度以下の手動による所定上限速度以下或いは手動による所定下限速度以上であることを前記加速度検出手段が検知すると共に前記バックドアに加えた手動による正の加速度を有していないことを検知するバックドアのニュートラル位置近傍でのみ、前記駆動源を起動するとともにクラッチを接続するようにしたことを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、操作者が開閉装置による移動速度以下の手動による所定上限速度以下或いは手動による所定下限速度以上である手動によってバックドアを閉じる方向に移動させている間は、正の加速度を有しているので、衝撃の発生する手動から自動駆動への切り替えは行わないことにより、違和感のない操作が行える。バックドアの移動が正の加速度を有していないことを加速度検出手段で検知したバックドアのニュートラル位置の時は、操作者がバックドアを持ち替えるべく手を離すので、そのときにのみ、駆動源を起動するとともにクラッチを接続するので、同じように違和感を生じさせない。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、図1乃至図12に基づいて説明する。図1に示される車両の車体1の後端部に設けられた開口2を塞ぐバックドア3が、該開口2の上縁部に配設されたヒンジ4により揺動自在に枢支されている。前記ヒンジ4は、水平方向に支持されたヒンジピン4aを有し、バックドア3は、このヒンジピン4aを中心として上下方向に開閉可能となっている。本実施形態の場合、図1に示すように、バックドア3の全開位置Aから全閉位置Bまでの揺動角度は、およそ80度となっている。Cは、バックドア3のニュートラル位置である。
【0018】
前記バックドア3の下端部には、車体1側に固定されたストライカ(図示略)と噛み合うことにより、バックドア3を全閉位置Bに保持するドアロック装置5が配設されている。このドアロック装置5は、電動でロックの噛み合いを解除するアクチュエータを有する。
【0019】
符号6は、一端部6aを車体1に、他端部6bをバックドア3に連結された伸縮自在なガスステーであり、両端部6a,6bは、バックドア3の開閉に追従するためボールジョイントで構成されている。このガスステー6は、内部に圧縮されたガスが封入され、伸長方向に付勢されており、バックドア3の開閉の補助付勢力を発生させるものである。すなわち、ガスステー6のバックドア3への連結部である他端部6bは、バックドア3のヒンジピン4aを中心とした揺動運動を行う。一方、ガスステー6の車体1側の連結部である一端部6aは、回転自在に軸支されているので、ガスステー6の他端部6bは、バックドア3の揺動により一端部6aを中心として円弧運動を行う。このとき、ガスステー6の他端部6bは、一端部6aに対し揺動しつつ伸縮をする。ガスステー6による開扉付勢力とバックドア3の自重による閉じ力とがバランスして止まる位置がニュートラル位置Cである。
【0020】
前記バックドア3を、全閉位置Bから開扉するときは、ドアロック装置5を解除し、バックドア3をニュートラル位置Cを越えるまで持ち上げると、後はガスステー6の付勢力により、全開位置Aまで開扉することができる。
【0021】
全開位置Aから、閉じ方向に、バックドア3を揺動するときは、開き操作と逆にバックドア3をガスステー6の付勢力に逆らって、ニュートラル位置Cを越えた位置まで揺動させ、ニュートラル位置Cを越えたらガスステー6の付勢力は閉じ方向に作用するので、あとは閉じ方向の操作力を加えなくても、バックドア3は全閉位置Bまで自ら揺動する。このガスステー6の作用と連携することにより、後述する開閉装置8は、駆動力が小さなものでもバックドア3の開閉が可能となっている。
【0022】
車体1後端のルーフパネル7には、開閉装置8がブラケット8aにより取り付けられている。室内RM側は、トリム(図示略)で覆われている。前記ブラケット8aには、正逆回転可能なモータ10が取り付けられた減速機構11が固定されている。
【0023】
前記減速機構11のケース11a内には、図8に示すように、モータ10の出力ギア10aに、第1減速ギア12の大径ギア部12aが、噛み合っている。第1減速ギア12の小径ギア部12bには、駆動力の伝達を断接する電磁クラッチ13の入力ギア部13aが、噛み合っている。電磁クラッチ13の出力ギア部13bには、第2減速ギア14の大径ギア部14aが、噛み合っている。第2減速ギア14の大径ギア部14aには、電気パルスを検出するロータリーエンコーダ15の入力ギア15aが、噛み合っている。第2減速ギア14の小径ギア部14bには、ピニオン16の大径ギア部16aが噛み合っており、ピニオン16は、出力ギア部16bがケース11aより突出している。
【0024】
前記ロータリーエンコーダ15で検出された信号は、開閉装置8の作動制御に使われる。ロータリーエンコーダ15の入力は、電磁クラッチ13の出力ギア13b側である第2減速ギア14から採っているので、電磁クラッチ13を切断しモータ10を駆動させない手動によるバックドア3の開閉の際の移動も検出可能となっている。
【0025】
図9に示す符号17は、前記開閉装置8のラックで、該ラック17の歯部17aは、ケース11aから突出するピニオン16の出力ギア部16bと噛み合い、図3に示すように、保持部18に長手方向に移動可能に保持されている。保持部18は、減速機構11のケース11aに、ピニオン16と同一の回転中心で揺動可能に支持されており、カバー19が外側から覆設されている。前記保持部18の下部には、ピニオン16から等間隔で、ラック17の支持面17bを保持するローラ20が、2個回転可能に軸支されている。20aは、ローラ20を軸支するローラ軸である。カバー19は、減速機構11のケース11aの表面とローラ軸20aの先端に固定されている。
【0026】
図5に示す符号21は、ポリアセタール樹脂で成形された表側摺動子で、ラック17がスムーズに移動するよう、ラック17とカバー19の間に介設されている。同じく図5に示される符号22は、楕円リング状をしたポリアセタール樹脂で成形された裏側摺動子で、保持部18とラック17との間に介設されている。
【0027】
保持部18に取り付けられた楕円リング状の裏側摺動子22が配設された保持部18には、凹部18aが形成され、該凹部18a内にはゴムからなる押圧部材23が固設されている。この押圧部材23は、ピニオン16とラック17の歯部17aの噛み合い代である隙間が常に適正に維持されるよう、ラック17をローラ20方向に押圧している。なお、本実施形態の押圧部材23は、ゴムを採用したが、これに限定されるものでなく、ラック17をローラ20方向に押圧可能なものであればよく、例えばコイルスプリング、板バネといった弾性を有する部材であれば置き換え可能である。
【0028】
前記ラック17の一端部17cには、図3及び図9に示すように、連結部材17dが、ボルト或いは溶接等の固着手段により固定されている。連結部材17dは、図3に示すように、車体1の開口2周縁部に穿設された孔2aより外部に突出し、バックドア3の上部に室内RM側に突出したアーム部材3aと軸17eにより、回転可能に連結されている。この連結部材17dは、本実施形態では、ラック17と別部材としてあるが、これはラック17を多車種に対応する共通部品とし、連結部材17dを換えて異なる車種に対応するようにしたためであり、連結部材17dは、ラック17と一体でも可能である。ここでラック17、モータ10、減速機構11とで駆動ユニットUが構成されている。
【0029】
図7に示す通り、開閉装置8は平面視で略L字型をしている。すなわち、車体1の前後方向に沿って、ラック17が沿在し、それと直交する左右方向に、モータ10が取り付けられている。本構造によれば、開閉装置8を、ルーフパネル7の後端における左右の隅に配置可能で、取り付けた際、室内RM側に出っ張るラック17やモータ10からなる駆動ユニットUを、室内RMの搭乗者の頭部Hが位置する部分をさけて配置でき、室内RMの居住性、特にヘッドクリアランスの向上に貢献できる。
【0030】
図3は、バックドア3の全閉位置Bの状態であり、ここで、図11に示す操作スイッチ24が、開方向に操作されると、モータ10が正転し、減速機構11を介して、ピニオン16が正転する。すると、ピニオン16に噛み合ったラック17は、ピニオン16の回転に伴い、後側RRに移動する。このとき、連結部材17dが連結された軸17eは、後側RRに移動すると同時に、バックドア3のヒンジピン4aを中心とした揺動運動に伴い、上側UP方向にも移動し、バックドア3は、図1に示す全開位置Aに到達する。このアーム部材3aの下側LWR及び上側UPへの移動により、ラック17の後端も連結部材17dを介し、下側LWR及び上側UPに揺動させる力が作用する。この力を受けて、ラック17を保持する保持部18は、減速機構11のケース11aに対しピニオン16の回転中心を揺動中心として前側FR及び後側RRに揺動する。
【0031】
この結果、保持部18に支持されているラック17は、後側RRに移動するに従い、一端部17cが揺動運動を行い、バックドア3との連結点である軸17eの揺動軌跡にスムーズに追従することが可能となる。本実施形態の場合、バックドア3の全開位置Aから全閉位置Bに対応する保持部18の揺動角度は、およそ10度となっている。ラック17の傾動角度は、ピニオン13のピッチ円と、軸17eの回転軌跡との接線を最大傾斜とし、それ以外は傾斜角度が減少する。
【0032】
以上、全閉位置Bから全開位置Aに駆動する状況を説明したが、全開位置Aから全閉位置Bに駆動するときは、前記説明の反対に進行するのみなので、説明は省略する。
【0033】
次に、駆動制御装置25について説明する。図11は本実施形態の駆動制御装置25を示すブロック図であり、前記操作スイッチ24は、運転席近傍またはバックドア3近傍などの適宜な場所に設けられる。符号26は、電源であるバッテリーである。前記ロータリーエンコーダ15は、前記バックドア3の移動を、パルスの数として、バックドア3の移動を検知するものである。
【0034】
駆動制御装置25は、操作スイッチ24やロータリーエンコーダ15からの入力信号に応じて、出力をコントロールする主制御部27を有する。主制御部27の入力側には、ロータリーエンコーダ15からのパルス信号を演算処理して主制御部27に送る演算部28が設けられている。主制御部27の出力側には、主制御部27からの出力信号に応じモータ10をコントロールする速度制御部29、開扉駆動部30、閉扉駆動部31と電磁クラッチ13をコントロールするクラッチ駆動部32が設けられている。
【0035】
操作スイッチ24及びロータリーエンコーダ15は、入力装置として駆動制御装置25に接続されている。また、モータ10と電磁クラッチ13は、駆動制御装置25に出力として接続されている。バッテリー26は、モータ10や駆動制御装置25自身の電源として駆動制御装置25に接続されている。
【0036】
操作スイッチ24は、開扉用スイッチ24a及び閉扉用スイッチ24bからなり、それぞれ駆動制御装置25の主制御部27に接続されている。ロータリーエンコーダ15は、バックドア3の位置だけでなく、移動量と移動方向も検出可能な、位相が90度異なる2個の位相パルス信号を発生することが可能である。
【0037】
該ロータリーエンコーダ15からは、バックドア3の移動に伴い、パルス信号が検出され、駆動制御装置25の演算部28に接続されている。演算部28に入力されたパルス信号は、位置検出値、移動量検出値、速度検出値、加速度検出値、移動方向検出値に演算されて主制御部27に入力される。速度検出値及び加速度検出値は、ロータリーエンコーダ15からの移動量検出値に単位時間的要素であるクロック信号の値で微分処理することにより得られる。ここで、ロータリーエンコーダ15と演算部28とは加速度検出手段及び速度検出手段を構成している。
【0038】
主制御部27からは、開扉駆動部30または閉扉駆動部31のいずれか一方に駆動制御信号が出力される。開扉駆動部30または閉扉駆動部31でモータ回転方向の極性が決定された駆動電流は、次に速度制御部29で適正な速度に調整される。極性と速度の調整された駆動電流は、速度制御部29からモータ10に接続されている。一方、主制御部27からは、クラッチ駆動部32に駆動信号が出力される。クラッチ駆動部32からは、電磁クラッチ13を駆動する駆動電流が電磁クラッチ13に接続されている。
【0039】
次に、図12に示すフローチャートを参照して、駆動制御装置25のバックドア3の閉じ方向の手動作動を検出し、自動駆動を行い、全閉位置Bに至るまでの流れについて説明する。
【0040】
スタートのバックドア3の閉じ方向の手動作動を検出するとは、次の状況のときである。すなわち、開扉駆動部30及び閉扉駆動部31のいずれもが機能していない状態で、ロータリーエンコーダ15から所定範囲の移動量が検出されたときをいう。
【0041】
まず、ステップS1により、バックドア3が開閉行程の中で全閉位置B付近まで作動しているかが確認される。これは、バックドア3のガスステー6との関係で生じるニュートラル位置Cを全閉位置B側に越えた領域にバックドア3があるか否かを確認するもので、ニュートラル位置Cを越えていたら、バックドア3はガスステー6の付勢力とバックドア3の自重との関係で全閉位置B方向に作用するので、自動駆動に移行する必要はないため、自動駆動を行わず、そのまま終了する。このとき、バックドア3の位置がニュートラル位置Cの手前であるときは、ステップS2に移行する。
【0042】
ステップS2においては、バックドア3の手動による移動が、加速中か否かを確認する。これは、ロータリーエンコーダ15により検出されたパルス信号を駆動制御装置25の演算部28で微分処理して得られる加速度の値が正の値を取るか否かを確認するものである。正の加速度が含まれる場合は、バックドア3が加速中であり、操作者はバックドア3を持ち、力を加えて動かし続けており、このときに自動駆動に切り替えると衝撃が発生し、操作者に違和感を与える。バックドア3は上下に開閉するので、手動開閉の際にニュートラル位置C近傍で持ち替え動作が発生する。すなわち、全開位置A位置でバックドア3が高い位置にあるときは、操作者は、手をバックドア3に下から掛けて引っ張りおろす。しかし、バックドア3がニュートラル位置C近傍まで下降してくると、バックドア3は下から引っかけた状態では持っていられなくなるため、バックドア3を上から押すような状態に持ち替える必要がでてくる。この持ち替え時には、操作者は、一時バックドア3を動かす力を抜くので加速度がなくなる。このときに、手動から自動に切り替えられるので、違和感のない切り替えが可能である。バックドア3が加速中のときは、フローチャートのスタート位置に戻り、ステップS1からやり直すことになる。加速中でないときは、ステップS3に移行する。
【0043】
ステップS3は、バックドア3の移動速度が所定の速度範囲の中にあるか否かを確認するもので、これは、ロータリーエンコーダ15により検出されたパルス信号を駆動制御装置25の演算部28で微分処理して得られる速度の値が衝撃を与えない速度以下であり、かつまた手動操作と見なしてよい速度以上であるか否かを確認するものである。速度が所定範囲外のときは、スタート位置に戻り、ステップS1からやり直すことになる。速度が範囲内のときは、ステップS4に移行する。
【0044】
ステップS4に移行したら、先ずモータ10を起動し、その後にステップS5で電磁クラッチ13を起動する。この初めに、モータ10を駆動し、後から電磁クラッチ13を作動することにより、電磁クラッチ13を接続するとき、モータ10がすでに定常の回転を行っているので、電磁クラッチ13の接続時バックドア3は手動から自動駆動にスムーズに移行出来、衝撃も発生せず、操作者が違和感を感じることはない。その後、バックドア3は、モータ10の駆動力により、全閉位置B方向に移動を継続する。なお、このモータ10により移動するバックドア3の速度は、ステップS3で確認した手動による移動速度の所定上限値よりも、速く設定されている。これは、電磁クラッチ13の接続時に減速することに起因する衝撃の発生を防止するものである。
【0045】
ステップS6は、バックドア3がステップS7で行う減速をするべき所定の位置まで到達したか否かを確認するもので、所定の位置にいないときはステップS6の前に戻り所定の位置に至るまで、これを繰り返す。この所定の位置検出値は、ロータリーエンコーダ15により検出された位置を示す値である。所定の位置に至ったときは、ステップS7に移行し、速度制御部29に減速する指令が出され、モータ10の回転速度は減速し、この結果バックドア3の移動速度が減速する。
【0046】
ステップS8では、バックドア3が全閉位置Bに到達したか否かが確認される。全閉位置Bの確認は、ロータリーエンコーダ15により検出された位置検出値で確認する。全閉位置Bに至っていないときは、ステップS8の前に戻り、全閉位置Bに至るまでこれを繰り返す。
【0047】
全閉位置Bに至ったときは、ステップS9に移行し、電磁クラッチ13の接続を切断し、同時にモータ10の駆動も停止させられる。これは、クラッチ駆動部32に電磁クラッチ13を切断する命令が出され、電磁クラッチ13は、接続が断たれ、ついで、閉扉駆動部31に停止命令が出され、モータ10が停止する。以上により、バックドア3は、全閉位置Bに到達し、電磁クラッチ13が切断され、モータ10が停止した状態になり、一連の流れを終了する。
【0048】
以上、手動により全閉位置B方向に移動がなされることを検出した際の手動から自動駆動への切り替えの状況を説明したが、手動による移動の方向が、全開位置A方向のときも手動から自動駆動への切り替えの状況は同一となるため、図12中の全閉の文言を全開と読み替えることとして説明は省略する。
【0049】
本実施形態では、「クラッチ」を電磁クラッチ13として説明したが、これに限定されるものではなく、遠心クラッチなどであっても良い。
【0050】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、操作者が開閉装置による移動速度以下の手動による所定上限速度以下或いは手動による所定下限速度以上である手動によってバックドアを閉じる方向に移動させている間は、正の加速度を有しているので、衝撃の発生する手動から自動駆動への切り替えは行わないことにより、違和感のない操作が行える。バックドアの移動が正の加速度を有していないことを加速度検出手段で検知したバックドアのニュートラル位置の時は、操作者がバックドアを持ち替えるべく手を離すので、そのときにのみ、駆動源を起動するとともにクラッチを接続するので、同じように違和感を生じさせない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる開閉装置が取り付けられた車両の概要側面図。
【図2】図1の開閉装置を示す斜視図。
【図3】図1の開閉装置の全閉位置を示す拡大側面図。
【図4】図1の開閉装置の全開位置を示す拡大側面図。
【図5】図1の開閉装置を示す部分拡大断面図。
【図6】図5の開閉装置の正面図。
【図7】図5の開閉装置の車両への取り付け状態を示す平面図。
【図8】図5の開閉装置の駆動部を示す部分断面図。
【図9】図3の開閉装置の駆動部からカバーを取り除いた状態を示す部分側面図。
【図10】図3の開閉装置の駆動部からカバーとラックを取り除いた状態を示す部分側面図。
【図11】本発明の一実施形態に係わる開閉体の駆動制御装置のブロック図。
【図12】本発明の一実施形態に係わる開閉体の動作の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
1 車体
2 開口
3 バックドア(開閉体)
4a ヒンジピン(軸)
8 開閉装置
10 モータ(駆動源)
11 減速機構
13 電磁クラッチ
15 ロータリーエンコーダ(加速度検出手段、速度検出手段)
25 駆動制御装置
28 演算部(加速度検出手段、速度検出手段)
Claims (1)
- 車体の後部に水平方向を向く軸により、上下方向に開閉可能に支持されてなるバックドアを、手動によって、または、該バックドアと前記車体との間に介在されて該バックドアを持ち上げる方向に常時付勢してなるガスステー及び駆動源から発生する駆動力をクラッチにより断続自在に伝達する開閉装置によって、開閉移動制御自在なる車両用バックドアの駆動制御装置において、
前記開閉装置には、前記バックドアの移動加速度を計測する加速度検出手段を備えてなり、
前記開閉装置の駆動源が機能せず且つ前記バックドアの所定範囲の移動量が検出されたことにより手動にて移動していること及び前記バックドアの移動が開閉装置による移動速度以下の手動による所定上限速度以下或いは手動による所定下限速度以上であることを前記加速度検出手段が検知すると共に前記バックドアに加えた手動による正の加速度を有していないことを検知するバックドアのニュートラル位置近傍でのみ、前記駆動源を起動するとともにクラッチを接続するようにしたことを特徴とする車両用バックドアの駆動制御装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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