JP2004059997A - ポリイミド被膜を有する被覆アルマイト及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】6価のクロムを含んだ防食性の下塗り塗装を用いることなく、しかも低コストで安全かつ安定したアルマイト樹脂複合皮膜製品を提供すること、及び電気的絶縁性に優れたアルマイト樹脂複合皮膜を提供すること。
【解決手段】アルマイト表面にポリイミド樹脂前駆体を用いて形成されたポリイミド被覆を有することを特徴とする被覆アルマイト及びその製造方法を提供する。特に有機酸を用い陽極酸化したものに、ポリイミド前駆体を電着させたものがが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】アルマイト表面にポリイミド樹脂前駆体を用いて形成されたポリイミド被覆を有することを特徴とする被覆アルマイト及びその製造方法を提供する。特に有機酸を用い陽極酸化したものに、ポリイミド前駆体を電着させたものがが好ましい。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム特に酸化皮膜であるアルマイトの表面の特性を改良した被覆アルマイト及びその製造方法に関し、特に形状追随性がよく、かつ、アルマイトとの密着性もよく、アルマイトの耐食性、絶縁性に共動して更に耐食性を向上させ、絶縁性に優れた皮膜を形成した被覆アルマイト及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、アルミニウムは自然に放置しておいても表面に薄い酸化皮膜が一面に生成し、これが保護皮膜としての作用をなして、内部への酸化を防止するので、鉄等のように腐食が進行するおそれはないという特徴を有する。しかしながら、具体的商品に使用する場合、より一層安定した耐食性を保持するように陽極酸化処理(以下アルマイト処理という)を施すことが一般的に行われている。更に必要な場合アルマイト処理を施した後に塗装を施す。特に、海洋で使用される部品や、海岸近くで使用される商品等には多層塗装を施し、いわゆる塩害を防止することが行われている。又、基材の耐食性を向上するために、6価のクロムを含む塗料を下塗り塗装として用いている。具体的には、6価のクロムを含むエポキシ系下塗り塗装を施した後、その上に耐候性のよいアクリル系上塗り塗装を施すことが多く行われている。
【0003】
又、一般に金属に耐食性を付与したり、絶縁性を付与するためにプラスチックを被覆することが行われており、ここに用いられるプラスチックの代表的なものをあげれば、ポリエチレン、ポリスチレン、塩化ビニルのほか、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂およびフェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が知られている。アルミニウムやアルマイトに樹脂被覆することも考えられるが、一般に金属との密着性は悪く、アルマイトは多孔性であるので、封孔処理することが多く、その外表面に前記のような樹脂を被覆することが行われると密着性に問題を生じることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来市場で多く使用されているADC12材のアルマイト処理はアルマイト皮膜が均一に成長せず、耐食性が十分でない。そのため腐食性の高い環境下に於いては、塗装に6価のクロムを含んだ防食性の下塗り塗装を用い、その上に耐候性の樹脂塗料を塗装することが行われている。
又、ポリイミド樹脂も他の樹脂と同様に絶縁性の優れた樹脂皮膜を構成するが、フィルム状に形成したものはアルマイトに適用しようとする場合、物品への形状追従性が悪い。又更に、蒸着法では100μ程度までの皮膜が可能であるが、蒸着速度が時間あたり10μ程度であり製品の生産性が低くコストアップをきたすという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記の実状に鑑みて、アルマイトが軽量でその応用が広いこと及びポリイミド皮膜構成について種々検討の結果、溶剤可溶性のポリイミド前駆体であるポリアミド酸もしくはポリアッミク酸と呼ばれるポリマーを通常稀釈液の形態(3〜30容量%)で用い、クラック、微細孔にアンカー効果を期待し未封孔アルマイトに付着させて加熱することにより脱水環化反応させて少なくともその一部がポリイミドを形成する。中でもカチオン型ポリイミド前駆体を用いて電着することにより、より安定した特性が得られることを見出した。
具体的には下記に記載のとおりである。
請求項1の発明は、アルマイト表面にポリイミド前駆体を用いて形成されたポリイミド被膜を有することを特徴とするポリイミド被膜を有する被覆アルマイトにして、請求項2の発明は、請求項1に記載のポリイミド被膜の表面に、6価クロムを含有しない塗装複合皮膜を設けてなることを特徴とするポリイミド被膜を有する被覆アルマイトであり、請求項3の発明は、アルミニウム材質としてA1000系,A5000系もしくはA6000系の展伸材を用い、かつ2以上の有機酸浴を複合して用い陽極酸化して形成されたアルマイトを使用することにより耐高電圧絶縁用途に適するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のポリイミド被膜を有する被覆アルマイトであり、請求項4の発明は、アルマイト表面にカチオン型ポリイミド前駆体を用い、該ポリイミド前駆体を電着法で泳動付着させた後、常温から300℃まで昇温させて、ポリアミック酸を脱水環化反応により少なくともその一部をポリイミド皮膜とすることを特徴とするポリイミド被膜を有する被覆アルマイトの製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は上記のようなものであるが、本発明に用いられるアルミニウム材は、一般用には如何なるアルミ材でもよいが、耐高電圧絶縁皮膜を構成する場合は、アルミ材として、JIS記号でA1000系の純アルミニウム、A5000系のAl−Mg系の展延用アルミ合金、もしくはA6000系のAl−Mg2Si系の展伸用アルミ合金が陽極酸化皮膜が形成しやすく、特に好ましい。
アルマイト層の形成は、アルミニウム又はアルミニウム合金成形体の表面を陽極酸化させて達成できる。この陽極酸化は、一般には硫酸、蓚酸、クロム酸等の酸性浴中で陽極酸化処理することによって形成されるが、絶縁用には、有機酸を2以上複合させた浴を用いることがクラックの発生が少なく好ましい。
但し耐食皮膜を形成する目的では、通常の無機酸浴での陽極酸化で十分である。下塗り塗料として用いられるエポキシ塗料の硬化剤として使用されているポリアミドと類似の構造を有するポリイミド被膜は公知のエポキシ塗装皮膜との密着性も良い。
【0007】
アルミ材として、JIS記号でA1000系,A5000系もしくはA6000系のものを用い、混合有機酸を用いた陽極酸化の代表的条件は以下に記載のとおりである。
蓚酸濃度10〜100g/l,蟻酸濃度5〜100g/l、電解電圧10〜300V,電流密度0.5〜15A/cm2,液温10〜30℃が好ましい。
このような条件の下に、アルマイト層の厚さ1〜200μmのものが得られる。
【0008】
通常ならば、アルマイト層は封孔処理が施されるが、本発明では、この封孔処理は行わない。その理由は、ポリイミド前駆体を金属(アルミニウム、もしくはアルマイト)との多孔の内部まで侵入させて、化学結合させ、密着性を向上させるためである。すなわち、ポリイミド前駆体をアルマイトのクラック、微細孔にできる限り奥深く入れ、化学結合を保持し、ポリイミド前駆体を加熱により脱水環化反応させ、少なくともその一部をポリイミド膜を形成することを特徴とする。
【0009】
特にポリイミド前駆体を付ける場合に、通常の含浸法、浸漬法、スプレー塗布法等の手段で付着させて加熱成膜することができる。中でもカチオン官能基を結合したカチオン型ポリイミド前駆体を用いて電着法によれば、アルマイトに存在する多数の孔の中までポリイミド前駆体が深く入り込み、ここで化学結合すると考えられるので、投錨効果もあり、アルマイトと強固に結合されるので、通常の浸漬、塗布等より優れた結合が得られる。
ポリイミド前駆体としては、一般塗装用には 株式会社I.S.T社の商品名Pyre−M.L.ポリイミドワニスを挙げることができる。又、電着塗料としては株式会社シミズの商品名エレコートPIを挙げることができる。
【0010】
なお、通常の耐食目的ならば、コストの点等から、アルマイト材を特定する必要もなく、陽極酸化浴を特定する必要もなく、電着塗装する必要もない。
特に過酷な耐食性を要求される場合は、従来用いていた6価クロム含有のエポキシ樹脂塗料に替わり、6価クロムを含有しないエポキシ樹脂塗料を用いても、従来技術の塗装複合皮膜と同等の耐食効果が得られる。6価クロムを使用しないことにより、環境保全に寄与することができる。
以下本発明の実施例、比較例について説明する。
【0011】
実施例1:(耐食アルマイト)
厚さ0.5mmのA1050材よりなるアルミニウム板の表面に硫酸を用いた陽極酸化によりアルマイト皮膜10μを形成させた後、ポリイミド前駆体溶液をN−メチル−ピロリドン(NMP)により2倍に稀釈してなる液を電着し、厚さ10μとなし、これを徐々に300℃まで昇温して本発明の実施例の被覆アルマイトを得た。
【0012】
実施例2:(耐食アルマイト)
厚さ7mmのADC12材よりなるアルミニウム板の表面に硫酸浴を用い、陽極酸化により切削部アルマイト皮膜10μ(黒皮分2〜6μ)を形成させた後、ポリイミド前駆体溶液をN−メチル−ピロリドン(NMP)により2倍に稀釈してなる液を電着し、厚さ10μとなし、これを徐々に300℃まで昇温して6価のクロムの入っていないエポキシ下塗り塗装(20μm)を施し、160℃にて焼付け、その後アクリル系上塗り塗装(20μm)を施し、160℃で20分間焼付塗工を施して本発明の実施例の被覆アルマイトを得た。
【0013】
実施例3:(耐高電圧絶縁アルマイト)
厚さ2mmのA1100材よりなるアルミニウム板の表面に蓚酸と蟻酸の混合有機酸を用いた陽極酸化によりアルマイト皮膜100μを形成させた後、ポリイミド前駆体溶液(ポリアミック酸溶液)をN−メチル−ピロリドン(NMP)により2倍に稀釈してなる液を電着し、厚さ11μとなし、これを徐々に300℃まで昇温して本発明の実施例の被覆アルマイトを得た。
ポリアミック酸溶液の電着電解条件は、ポリアミック酸濃度3〜30容量%、浴温度10〜30℃、定電流ならば0.05〜3A/dm3×0.5〜10分、定電圧ならば30〜400V×0.5〜10分で実施できる。
実施例では、ポリアミック酸濃度5容量%、浴温度25℃、定電圧140V×3分で行った。
【0014】
実施例4:(耐高電圧絶縁アルマイト)
陽極酸化によりアルマイト皮膜を132μとした以外は実施例3と同様にして本発明の実施例の被覆アルマイトを得た。
【0015】
比較例1:
厚さ0.5mmのA1050材よりなるアルミニウム板の表面に硫酸を用いた陽極酸化によりアルマイト皮膜10μを形成させ、比較例のアルマイトを得た。
【0016】
比較例2:
厚さ7mmのADC12材よりなるアルミニウム板の表面に、硫酸を用いた陽極酸化によりアルマイト皮膜10μを形成させ、6価クロムを含有するエポキシ樹脂下塗り塗装20μを施し160℃で20分間焼付てた後、アクリル樹脂塗料の上塗り塗装20μを施して160℃で20分間焼付て比較例のアルマイトを得た。
【0017】
比較例3:
厚さ2mmのA1100材よりなるアルミニウム板の表面に2種類の有機酸を用いた陽極酸化によりアルマイト皮膜59μを形成させ、比較例のアルマイトを得た。
【0018】
比較例4:
陽極酸化によりアルマイト皮膜を96μとした以外は比較例3と同様にして比較例のアルマイトを得た。
【0019】
比較例5:
陽極酸化によりアルマイト皮膜を136μとした以外は比較例3と同様にして比較例のアルマイトを得た。
【0020】
上記の実施例に示す被覆アルマイトと、比較例に示す被覆アルマイトとの耐食性と絶縁性の比較試験を行った。その試験方法の概要は下記のとおりである。
【0021】
耐食性試験
(イ)実施例1及び比較例1の塗装無しの試料をJIS Z2371に示す塩水噴霧試験(噴霧時間336時間)を行い、レーテングナンバー(Rn)を算出、(ロ)実施例2及び比較例2の塗装ありの試料にクロスカット100mm×100mmを入れてJIS Z2371に示す塩水噴霧試験を行った(噴霧時間2000時間)。そして、レーテングナンバー(Rn)を算出すると共に、損傷部からの腐食の進行を測定した。その結果は、表1及び表2に示すとおりである。
【0022】
絶縁耐力試験
JIS H8687 に定めるアルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の絶縁耐力試験方法によって絶縁破壊試験、耐電圧試験を行った。
2種の有機酸浴でアルマイト化した後、ポリイミド前駆体の電着法による本発明の実施例を○で表示したものと、2種の有機酸浴でアルマイト化した比較例を△で表示したものと、JIS H 8687の解説図より硫酸浴でアルマイト化したものを×で表示した比較例について、縦軸に耐絶縁電圧(V)を、横軸アルマイトの皮膜厚をとり、グラフ化した絶縁耐力試験の結果は表3のグラフに示すとおりである。
これによれば、本発明の実施例のものが、他の比較例に比べて遙に優れた高電圧特性を有することが立証されていることは明らかである。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
上記表1によれば、塗装なしの場合は、Rnが実施例1の方が比較例1より優れていることが示されており、表2の場合は、実施例2のものは、比較例2と同等の耐食性を有することが示されている。
又、表3によれば本発明に相当するものは、比較例よりも遙に優れていることがわかる。なお、実施例の各測定点は実施例3、4に相当するものである。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、アルマイトにその多孔の中まで侵入したポリイミド膜を構成したものを提供することにより、耐食性、耐絶縁性により優れたアルマイト製品を提供する基礎を開くものである。特に、耐食性を要求される塗装複合皮膜には従来多用されてきた6価クロム含有塗料を全く使用せず、6価クロム含有塗料並の耐食性を有することが可能になり、地球環境の悪化を防止することに大きく貢献することができる。
又、良導体であるアルミニウムに酸化皮膜とポリイミドの複合皮膜を構成するとにより、高電圧に於いて安定した絶縁性能を有する皮膜を付与することができるので電気用の製品の用途を広く拡大することが期待され、従来技術では得られない効果を奏するものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム特に酸化皮膜であるアルマイトの表面の特性を改良した被覆アルマイト及びその製造方法に関し、特に形状追随性がよく、かつ、アルマイトとの密着性もよく、アルマイトの耐食性、絶縁性に共動して更に耐食性を向上させ、絶縁性に優れた皮膜を形成した被覆アルマイト及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、アルミニウムは自然に放置しておいても表面に薄い酸化皮膜が一面に生成し、これが保護皮膜としての作用をなして、内部への酸化を防止するので、鉄等のように腐食が進行するおそれはないという特徴を有する。しかしながら、具体的商品に使用する場合、より一層安定した耐食性を保持するように陽極酸化処理(以下アルマイト処理という)を施すことが一般的に行われている。更に必要な場合アルマイト処理を施した後に塗装を施す。特に、海洋で使用される部品や、海岸近くで使用される商品等には多層塗装を施し、いわゆる塩害を防止することが行われている。又、基材の耐食性を向上するために、6価のクロムを含む塗料を下塗り塗装として用いている。具体的には、6価のクロムを含むエポキシ系下塗り塗装を施した後、その上に耐候性のよいアクリル系上塗り塗装を施すことが多く行われている。
【0003】
又、一般に金属に耐食性を付与したり、絶縁性を付与するためにプラスチックを被覆することが行われており、ここに用いられるプラスチックの代表的なものをあげれば、ポリエチレン、ポリスチレン、塩化ビニルのほか、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂およびフェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が知られている。アルミニウムやアルマイトに樹脂被覆することも考えられるが、一般に金属との密着性は悪く、アルマイトは多孔性であるので、封孔処理することが多く、その外表面に前記のような樹脂を被覆することが行われると密着性に問題を生じることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来市場で多く使用されているADC12材のアルマイト処理はアルマイト皮膜が均一に成長せず、耐食性が十分でない。そのため腐食性の高い環境下に於いては、塗装に6価のクロムを含んだ防食性の下塗り塗装を用い、その上に耐候性の樹脂塗料を塗装することが行われている。
又、ポリイミド樹脂も他の樹脂と同様に絶縁性の優れた樹脂皮膜を構成するが、フィルム状に形成したものはアルマイトに適用しようとする場合、物品への形状追従性が悪い。又更に、蒸着法では100μ程度までの皮膜が可能であるが、蒸着速度が時間あたり10μ程度であり製品の生産性が低くコストアップをきたすという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記の実状に鑑みて、アルマイトが軽量でその応用が広いこと及びポリイミド皮膜構成について種々検討の結果、溶剤可溶性のポリイミド前駆体であるポリアミド酸もしくはポリアッミク酸と呼ばれるポリマーを通常稀釈液の形態(3〜30容量%)で用い、クラック、微細孔にアンカー効果を期待し未封孔アルマイトに付着させて加熱することにより脱水環化反応させて少なくともその一部がポリイミドを形成する。中でもカチオン型ポリイミド前駆体を用いて電着することにより、より安定した特性が得られることを見出した。
具体的には下記に記載のとおりである。
請求項1の発明は、アルマイト表面にポリイミド前駆体を用いて形成されたポリイミド被膜を有することを特徴とするポリイミド被膜を有する被覆アルマイトにして、請求項2の発明は、請求項1に記載のポリイミド被膜の表面に、6価クロムを含有しない塗装複合皮膜を設けてなることを特徴とするポリイミド被膜を有する被覆アルマイトであり、請求項3の発明は、アルミニウム材質としてA1000系,A5000系もしくはA6000系の展伸材を用い、かつ2以上の有機酸浴を複合して用い陽極酸化して形成されたアルマイトを使用することにより耐高電圧絶縁用途に適するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のポリイミド被膜を有する被覆アルマイトであり、請求項4の発明は、アルマイト表面にカチオン型ポリイミド前駆体を用い、該ポリイミド前駆体を電着法で泳動付着させた後、常温から300℃まで昇温させて、ポリアミック酸を脱水環化反応により少なくともその一部をポリイミド皮膜とすることを特徴とするポリイミド被膜を有する被覆アルマイトの製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は上記のようなものであるが、本発明に用いられるアルミニウム材は、一般用には如何なるアルミ材でもよいが、耐高電圧絶縁皮膜を構成する場合は、アルミ材として、JIS記号でA1000系の純アルミニウム、A5000系のAl−Mg系の展延用アルミ合金、もしくはA6000系のAl−Mg2Si系の展伸用アルミ合金が陽極酸化皮膜が形成しやすく、特に好ましい。
アルマイト層の形成は、アルミニウム又はアルミニウム合金成形体の表面を陽極酸化させて達成できる。この陽極酸化は、一般には硫酸、蓚酸、クロム酸等の酸性浴中で陽極酸化処理することによって形成されるが、絶縁用には、有機酸を2以上複合させた浴を用いることがクラックの発生が少なく好ましい。
但し耐食皮膜を形成する目的では、通常の無機酸浴での陽極酸化で十分である。下塗り塗料として用いられるエポキシ塗料の硬化剤として使用されているポリアミドと類似の構造を有するポリイミド被膜は公知のエポキシ塗装皮膜との密着性も良い。
【0007】
アルミ材として、JIS記号でA1000系,A5000系もしくはA6000系のものを用い、混合有機酸を用いた陽極酸化の代表的条件は以下に記載のとおりである。
蓚酸濃度10〜100g/l,蟻酸濃度5〜100g/l、電解電圧10〜300V,電流密度0.5〜15A/cm2,液温10〜30℃が好ましい。
このような条件の下に、アルマイト層の厚さ1〜200μmのものが得られる。
【0008】
通常ならば、アルマイト層は封孔処理が施されるが、本発明では、この封孔処理は行わない。その理由は、ポリイミド前駆体を金属(アルミニウム、もしくはアルマイト)との多孔の内部まで侵入させて、化学結合させ、密着性を向上させるためである。すなわち、ポリイミド前駆体をアルマイトのクラック、微細孔にできる限り奥深く入れ、化学結合を保持し、ポリイミド前駆体を加熱により脱水環化反応させ、少なくともその一部をポリイミド膜を形成することを特徴とする。
【0009】
特にポリイミド前駆体を付ける場合に、通常の含浸法、浸漬法、スプレー塗布法等の手段で付着させて加熱成膜することができる。中でもカチオン官能基を結合したカチオン型ポリイミド前駆体を用いて電着法によれば、アルマイトに存在する多数の孔の中までポリイミド前駆体が深く入り込み、ここで化学結合すると考えられるので、投錨効果もあり、アルマイトと強固に結合されるので、通常の浸漬、塗布等より優れた結合が得られる。
ポリイミド前駆体としては、一般塗装用には 株式会社I.S.T社の商品名Pyre−M.L.ポリイミドワニスを挙げることができる。又、電着塗料としては株式会社シミズの商品名エレコートPIを挙げることができる。
【0010】
なお、通常の耐食目的ならば、コストの点等から、アルマイト材を特定する必要もなく、陽極酸化浴を特定する必要もなく、電着塗装する必要もない。
特に過酷な耐食性を要求される場合は、従来用いていた6価クロム含有のエポキシ樹脂塗料に替わり、6価クロムを含有しないエポキシ樹脂塗料を用いても、従来技術の塗装複合皮膜と同等の耐食効果が得られる。6価クロムを使用しないことにより、環境保全に寄与することができる。
以下本発明の実施例、比較例について説明する。
【0011】
実施例1:(耐食アルマイト)
厚さ0.5mmのA1050材よりなるアルミニウム板の表面に硫酸を用いた陽極酸化によりアルマイト皮膜10μを形成させた後、ポリイミド前駆体溶液をN−メチル−ピロリドン(NMP)により2倍に稀釈してなる液を電着し、厚さ10μとなし、これを徐々に300℃まで昇温して本発明の実施例の被覆アルマイトを得た。
【0012】
実施例2:(耐食アルマイト)
厚さ7mmのADC12材よりなるアルミニウム板の表面に硫酸浴を用い、陽極酸化により切削部アルマイト皮膜10μ(黒皮分2〜6μ)を形成させた後、ポリイミド前駆体溶液をN−メチル−ピロリドン(NMP)により2倍に稀釈してなる液を電着し、厚さ10μとなし、これを徐々に300℃まで昇温して6価のクロムの入っていないエポキシ下塗り塗装(20μm)を施し、160℃にて焼付け、その後アクリル系上塗り塗装(20μm)を施し、160℃で20分間焼付塗工を施して本発明の実施例の被覆アルマイトを得た。
【0013】
実施例3:(耐高電圧絶縁アルマイト)
厚さ2mmのA1100材よりなるアルミニウム板の表面に蓚酸と蟻酸の混合有機酸を用いた陽極酸化によりアルマイト皮膜100μを形成させた後、ポリイミド前駆体溶液(ポリアミック酸溶液)をN−メチル−ピロリドン(NMP)により2倍に稀釈してなる液を電着し、厚さ11μとなし、これを徐々に300℃まで昇温して本発明の実施例の被覆アルマイトを得た。
ポリアミック酸溶液の電着電解条件は、ポリアミック酸濃度3〜30容量%、浴温度10〜30℃、定電流ならば0.05〜3A/dm3×0.5〜10分、定電圧ならば30〜400V×0.5〜10分で実施できる。
実施例では、ポリアミック酸濃度5容量%、浴温度25℃、定電圧140V×3分で行った。
【0014】
実施例4:(耐高電圧絶縁アルマイト)
陽極酸化によりアルマイト皮膜を132μとした以外は実施例3と同様にして本発明の実施例の被覆アルマイトを得た。
【0015】
比較例1:
厚さ0.5mmのA1050材よりなるアルミニウム板の表面に硫酸を用いた陽極酸化によりアルマイト皮膜10μを形成させ、比較例のアルマイトを得た。
【0016】
比較例2:
厚さ7mmのADC12材よりなるアルミニウム板の表面に、硫酸を用いた陽極酸化によりアルマイト皮膜10μを形成させ、6価クロムを含有するエポキシ樹脂下塗り塗装20μを施し160℃で20分間焼付てた後、アクリル樹脂塗料の上塗り塗装20μを施して160℃で20分間焼付て比較例のアルマイトを得た。
【0017】
比較例3:
厚さ2mmのA1100材よりなるアルミニウム板の表面に2種類の有機酸を用いた陽極酸化によりアルマイト皮膜59μを形成させ、比較例のアルマイトを得た。
【0018】
比較例4:
陽極酸化によりアルマイト皮膜を96μとした以外は比較例3と同様にして比較例のアルマイトを得た。
【0019】
比較例5:
陽極酸化によりアルマイト皮膜を136μとした以外は比較例3と同様にして比較例のアルマイトを得た。
【0020】
上記の実施例に示す被覆アルマイトと、比較例に示す被覆アルマイトとの耐食性と絶縁性の比較試験を行った。その試験方法の概要は下記のとおりである。
【0021】
耐食性試験
(イ)実施例1及び比較例1の塗装無しの試料をJIS Z2371に示す塩水噴霧試験(噴霧時間336時間)を行い、レーテングナンバー(Rn)を算出、(ロ)実施例2及び比較例2の塗装ありの試料にクロスカット100mm×100mmを入れてJIS Z2371に示す塩水噴霧試験を行った(噴霧時間2000時間)。そして、レーテングナンバー(Rn)を算出すると共に、損傷部からの腐食の進行を測定した。その結果は、表1及び表2に示すとおりである。
【0022】
絶縁耐力試験
JIS H8687 に定めるアルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の絶縁耐力試験方法によって絶縁破壊試験、耐電圧試験を行った。
2種の有機酸浴でアルマイト化した後、ポリイミド前駆体の電着法による本発明の実施例を○で表示したものと、2種の有機酸浴でアルマイト化した比較例を△で表示したものと、JIS H 8687の解説図より硫酸浴でアルマイト化したものを×で表示した比較例について、縦軸に耐絶縁電圧(V)を、横軸アルマイトの皮膜厚をとり、グラフ化した絶縁耐力試験の結果は表3のグラフに示すとおりである。
これによれば、本発明の実施例のものが、他の比較例に比べて遙に優れた高電圧特性を有することが立証されていることは明らかである。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
上記表1によれば、塗装なしの場合は、Rnが実施例1の方が比較例1より優れていることが示されており、表2の場合は、実施例2のものは、比較例2と同等の耐食性を有することが示されている。
又、表3によれば本発明に相当するものは、比較例よりも遙に優れていることがわかる。なお、実施例の各測定点は実施例3、4に相当するものである。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、アルマイトにその多孔の中まで侵入したポリイミド膜を構成したものを提供することにより、耐食性、耐絶縁性により優れたアルマイト製品を提供する基礎を開くものである。特に、耐食性を要求される塗装複合皮膜には従来多用されてきた6価クロム含有塗料を全く使用せず、6価クロム含有塗料並の耐食性を有することが可能になり、地球環境の悪化を防止することに大きく貢献することができる。
又、良導体であるアルミニウムに酸化皮膜とポリイミドの複合皮膜を構成するとにより、高電圧に於いて安定した絶縁性能を有する皮膜を付与することができるので電気用の製品の用途を広く拡大することが期待され、従来技術では得られない効果を奏するものである。
Claims (4)
- アルマイト表面にポリイミド前駆体を用いて形成されたポリイミド被膜を有することを特徴とするポリイミド被膜を有する被覆アルマイト。
- 請求項1に記載のポリイミド被膜の表面に、6価クロムを含有しない塗装複合皮膜を設けてなることを特徴とするポリイミド被膜を有する被覆アルマイト。
- アルミニウム材質としてA1000系,A5000系もしくはA6000系の展伸材を用い、かつ2以上の有機酸浴を複合して用い陽極酸化して形成されたアルマイトを使用することにより耐高電圧絶縁用途に適するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のポリイミド被膜を有する被覆アルマイト。
- アルマイト表面にカチオン型ポリイミド前駆体を用い、該ポリイミド前駆体を電着法で泳動付着させた後、常温から300℃まで昇温させて、ポリアミック酸を脱水環化反応により少なくともその一部をポリイミド皮膜とすることを特徴とするポリイミド被膜を有する被覆アルマイトの製造方法。
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