JP2004059879A - 筆記具用黒色水性顔料インキ - Google Patents

筆記具用黒色水性顔料インキ Download PDF

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JP2004059879A JP2002223943A JP2002223943A JP2004059879A JP 2004059879 A JP2004059879 A JP 2004059879A JP 2002223943 A JP2002223943 A JP 2002223943A JP 2002223943 A JP2002223943 A JP 2002223943A JP 2004059879 A JP2004059879 A JP 2004059879A
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Abstract

【課題】繊維芯のペン先に於けるインキ下がりがなく、経時再分散性の優れたものである筆記具用黒色水性顔料インキを提供すること。
【解決手段】黒色顔料を2〜20重量%、酸化チタンを2〜20重量%、ケイ酸アルミニウムを2〜20重量%、水溶性樹脂、水溶化樹脂、水性分散樹脂等を固形分換算で2〜20重量%及び水を少なくとも含み黒色顔料と酸化チタンの重量比が2:1〜1:4のもの。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、黒色の筆記具用水性顔料インキに関するものである。更に詳細には、繊維芯のペン先に於けるインキ下がりがなく、経時再分散性に優れた筆記具用黒色水性顔料インキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、カーボンブラックと酸化チタンを併用した顔料インキ組成物としては、特公平3−46503号公報に記載の発明では水に溶解して電離する無機塩と、界面活性剤との併用が、特開平3−172363号公報に記載の発明では粒子径を限定したカーボンブラックをもちいることが、特開平7−150080号公報に記載の発明では超微粉酸化チタンを用いることが、特開平10−268121号公報に記載の発明ではペリレン系黒色顔料を併用することが、それぞれ開示されている。又、ペン先のインキ下がりを防止し得るものとして、特公平1−49433号公報に記載の発明には親水性微粉末二酸化ケイ素及びシリコーン系界面活性剤又はフッ素系界面活性剤を併用することが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の顔料インキ組成物は、繊維芯のペン先内で顔料の沈降防止に関しては不完全であり、インキの浸透したペン先を上向きに保管した後に筆記しようとした時、色が薄くなってしまったり、筆跡に色むらが発生してしまうという問題点を有している。また、長期保存に於いても沈降層が硬くなり再分散性が悪くなるといった問題点を有している。
本発明は、繊維芯のペン先内で顔料の沈降を抑え、筆跡が薄かったり、色むらが発生することが極力抑制され、長期保存においても沈降層の再分散性に優れた筆記具用黒色水性顔料インキを提供することを目的とする。
【0004】
【問題を解決するための手段】
本発明は、黒色顔料と、酸化チタンとケイ酸アルミニウムと樹脂と水とを少なくとも含み、黒色顔料と酸化チタンの重量比が2:1〜1:4になる割合で含有することを特徴とする筆記具用黒色水性顔料インキを要旨とするものである。
【0005】
以下に本発明の各成分について詳細に説明する。
黒色顔料は着色剤として使用するものであって、従来公知のチャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、鉄黒等の黒色酸化鉄、アニリンブラック等の黒色有機合成顔料の中から、筆記具用黒色水性顔料インキ中に安定に分散し得るものを1種または2種以上を適宣選択して用いることができる。
更に、黒色顔料と酸化チタンの重量比は2:1〜1:4が良く、これより黒色顔料の重量比が多くなると色は黒くなるが、酸化チタンの量が少なくなり、黒色顔料が完全にフロキュレート構造に取り込まれない為にインキ下がりが生じ、酸化チタンの重量比が多くなると、酸化チタンの量が多くなり、黒色顔料は完全にフロキュレート構造に取り込まれインキ下がりは生じないが、酸化チタンの白さが増すために、色が灰色になってしまう。
その使用量は、顔料の種類や他のインキ成分により異なるものの、筆記具用黒色水性顔料インキ全量に対して1〜30重量%が好ましい、より好ましくは2〜20重量%である。
【0006】
酸化チタンは、一般に隠蔽性を附与するものであるが、本発明においては、むしろケイ酸アルミニウムと併用することにより、黒色顔料を取り込みフロキュレート構造を形成させインキ下がりを防止するものとして使用するものであり、ルチル型またはアナターゼ型の中から、筆記具用黒色水性顔料インキ中に安定に分散し得るものを1種または2種以上を適宣選択して用いることができる。その使用量は、顔料の種類や他のインキ成分により異なるものの、黒さを失わない程度に使用することができ、筆記具用黒色水性顔料インキ全量に対して1〜30重量%が好ましい、より好ましくは2〜20重量%である
【0007】
ケイ酸アルミニウムは、一般に隠蔽性、光沢性、再分散性などを付与するものであるが、本発明においては、むしろ酸化チタンと併用することにより、黒色顔料をとりこみフロキュレート構造を形成させるために使用されるものであり、天然に産する含水ケイ酸アルミニウム及びその焼成品、ケイ酸ナトリウム溶液に溶性アルミニウム塩を加えて得られる合成品とがあり、筆記具用黒色水性顔料インキ中に安定に分散し得るものを1種または2種以上を適宣選択して用いることができる。その使用量は、ケイ酸アルミニウムの種類や他のインキ成分により異なるものの、筆記具用黒色水性顔料インキ全量に対して1〜30重量%が好ましい、より好ましくは2〜20重量%である。
【0008】
樹脂は、顔料の分散及び塗膜形成附与という目的で使用するものであり、特に限定なく使用可能である。
具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミド、ポリメタクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性樹脂、セラック、ロジンマレイン酸樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、アクリル樹脂等の水溶化樹脂、アクリル樹脂系エマルション、酢ビエマルション等の水性分散樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種又は2種以上が使用可能である。その使用量は、筆記具用黒色水性顔料インキ全量に対して樹脂の固形分量として1〜30重量%が好ましい、より好ましくは2〜20重量%である。
【0009】
更に、本発明による筆記具用黒色水性顔料インキは、筆跡の乾燥性を高める乾燥促進剤として、低級アルコールを使用することも可能である。低級アルコールとしてはエタノール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール、イソブチルアルコール等が挙げられる。この低級アルコールの使用量はインキの分散性を悪くしない程度であることが必要であり、0.5〜15重量部が好ましい、より好ましくは1〜10重量部である。
【0010】
以上に示した成分以外に必要に応じて、金属石鹸、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸、アルミニウム水和物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の体質顔料、pH調整材、防腐剤、防黴剤、湿潤剤、粘度調整剤、凍結防止剤、ペン先乾燥防止剤、消泡剤、または各種溶剤など、種々の添加剤を適宣選択して使用することができる。
【0011】
尚、本発明の筆記具用黒色水性顔料インキの製造方法は、上記せる各成分を必要量混合し、ホモミキサー、ラボミキサー等の高速撹拌機や、ボールミル、サンドミルまたはビーズミル等の分散機にて混合・分散することにより容易に得ることができる。
【0012】
【作用】
本願発明の筆記具用黒色水性顔料インキは、酸化チタンとケイ酸アルミニウムを組み合わせることにより、フロキュレート構造とよばれる緩やかな凝集により網目構造を形成しやすく、このフロキュレート構造の中に黒色顔料を取り込み繊維にからみつくことにより、筆記のような強制的なインキ移動以外ではペン先内でインキが移動することを抑制しインキ下がりを防止する。また上記フロキュレート構造による沈降層は比較的軟らかい沈降層を形成するので、比較的弱い力によってもその層が破壊されやすく再分散が容易である。
【0013】
【実施例】
以下に本発明を実施例に従って更に詳細に説明する。
Figure 2004059879
上記成分をボールミルにて12時間撹拌して筆記具用黒色水性顔料インキを得た。尚、ポリアクリル酸中和物とは、ジュリマーAC−10S(日本純薬(株)製、ポリアクリル酸、固形分約40%)にアンモニア水を添加してpHを9に調整したものである。
【0014】
Figure 2004059879
上記成分をボールミルにて24時間撹拌して筆記具用黒色水性顔料インキを得た。尚、このインキは非吸収面筆記時に耐水性、耐摩耗性をもち、濡れ雑巾で簡単にその筆跡を消し去ることができる。又、炭酸カルシウム液は、下記配合物をヘンシルミキサーにて10分間混合攪拌して炭酸カルシウム粒子をほぐしたものを用いた。尚、炭酸カルシウム液とは下記の配合のものである。
Figure 2004059879
【0015】
Figure 2004059879
上記成分をホモミキサーにて1時間分散して筆記具用黒色水性顔料インキを得た。尚、カーボンブラック分散液及び酸化チタン分散液は下記の配合物をボールミルにて24時間分散処理して調整した。
Figure 2004059879
【0016】
Figure 2004059879
上記各成分をボールミルにて12時間分散して筆記具用黒色水性顔料インキを得た。尚、このインキは非吸収面に筆記後、その筆跡は乾式の消し具にて消去可能なインキである。
【0017】
Figure 2004059879
上記各成分をボールミルにて12時間分散して筆記具用黒色水性顔料インキを得た。
【0018】
比較例1
実施例1において、C.I.ピグメントホワイト6を除き、C.I.ピグメントブラック7を11.5重量部に変えた以外は実施例1と同様になして筆記具用黒色水性顔料インキを得た。
【0019】
比較例2
実施例3において、カーボンブラック分散液を20重量部、酸化チタン分散液を60重量部に変えた以外は実施例3と同様になして筆記具用黒色水性顔料インキを得た。
【0020】
比較例3
実施例5おいて、ケイ酸アルミニウムを除き水71.8重量部に変えた以外は実施例5と同様になして筆記具用黒色水性顔料インキを得た。
結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
Figure 2004059879
【0022】
※1 黒色度
アクリル繊維芯のペン先をつけた筆記具(ペイントマーカーMMP20、ぺんてる(株)製)にてPPフィルムに筆記し、日本着色工業(株)製分光色差計NF777にてY値を測定。尚、Y値の値が7以下のものは目視にて黒と判断できた。
【0023】
※2 インキ下がり試験
PPフィルムに筆記後、ペン先上向きにて3日間放置。再度筆記して放置前後のY値を上記分光色差計にて測定しその差を求めた。尚、Y値の値が7以下のものは目視にて黒と判断でき、また、Y値の差が初期値に対し±1.0以内のものが、目視でも濃度の差が認められなかった。
【0024】
※3 再分散性試験
試験管にインキを入れ室温にて口部を上向き放置1ヶ月後、沈降層が均一に戻るまでの試験管を振った回数を確認した。
【0025】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明の筆記具用黒色水性顔料インキは、繊維芯のペン先におけるインキ下がりがなく、経時再分散性の優れたものである。

Claims (2)

  1. 黒色顔料と、酸化チタンとケイ酸アルミニウムと樹脂と水とを少なくとも含み、黒色顔料と酸化チタンの重量比が2:1〜1:4になる割合で含有することを特徴とする筆記具用黒色水性顔料インキ。
  2. 黒色顔料がカーボンブラックであり、黒色顔料と酸化チタンの重量比が2:1〜1:4になる割合で含有することを特徴とする請求項1記載の筆記具用黒色水性顔料インキ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104194488A (zh) * 2014-08-28 2014-12-10 南昌来捷尔新材料技术有限公司 一种单组份水性玻璃油墨及其制备方法

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