JP2004059054A - 包装箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】緩衝効果を有すると共に、被包装物を外部から見ることが可能で、かつ製造が容易な包装箱を提供する。
【解決手段】蓋板22Aの中央部には、長方形状に形成された折目a1を介して4枚の平板で構成される緩衝部材60が連接されている。折目a1は、裏面を内側にして、緩衝部材60と蓋板22Aとが直交するように折り曲げられ、折目a1の長方形内側には、窓62が形成される。緩衝部材60の折目a1に沿った端辺64は、蓋板22Aが閉じられた状態で、包装された被包装物D1に当接される。緩衝部材60は、被包装物D1による蓋板22Aに向かう方向への押圧によって折れ曲がったり、押圧された方向に移動したりすることで変移可能となっている。被包装物D1は、上側の中央部が常に窓62を介して箱本体の外側に表出されている。
【選択図】 図5
【解決手段】蓋板22Aの中央部には、長方形状に形成された折目a1を介して4枚の平板で構成される緩衝部材60が連接されている。折目a1は、裏面を内側にして、緩衝部材60と蓋板22Aとが直交するように折り曲げられ、折目a1の長方形内側には、窓62が形成される。緩衝部材60の折目a1に沿った端辺64は、蓋板22Aが閉じられた状態で、包装された被包装物D1に当接される。緩衝部材60は、被包装物D1による蓋板22Aに向かう方向への押圧によって折れ曲がったり、押圧された方向に移動したりすることで変移可能となっている。被包装物D1は、上側の中央部が常に窓62を介して箱本体の外側に表出されている。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は包装箱に係り、特に、デジタルカメラ等の精密機器の包装に適用される包装箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、デジタルカメラ等の精密機器を包装する際には、発砲部材等の緩衝用部材を包装箱の内側に配置して、緩衝機能を持たせることが行われてきた。
【0003】
しかしながら、包装箱とは別に緩衝用部材を配置すると、部品点数が増えるため、コストが高くなり、組み立てにも手間がかかる。
【0004】
これに対して、実開平6−69119号公報には、紙箱と緩衝用部材(中底壁、第1縦仕切壁、第2縦仕切壁)とが一体的に形成されている紙箱が開示されており、この技術によれば、包装箱としての紙箱の製造が容易で部品点数を減少させることができるという利点は有する。
【0005】
しかしながら、上記公報に開示されている紙箱では、包装されているデジタルカメラ等を外部からは見ることはできない。上記の紙箱のように、緩衝機能を有する包装箱には緩衝用部材が備えられているので、デジタルカメラ等を外部から見えるようにすることは難しい。そのため、中身を確認するためには蓋を開け、場合によってはさらに、緩衝用部材を除去する必要があると共に、包装箱には、商品名や商品の写真等を印刷する必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮して成されたものであり、緩衝効果を有すると共に、被包装物を外部から見ることが可能で、かつ製造が容易な包装箱を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の包装箱は、被包装物を出し入れ可能な開口部を有する箱本体と、前記箱本体と一体的に形成され、前記開口部をカバー可能な蓋と、前記箱本体及び前記蓋の少なくとも一方の少なくとも一部を構成し、前記箱本体内に包装された被包装物の一部を前記箱本体の外部から視認可能とする窓が構成された窓付板と、前記窓付板に連接されると共に前記被包装物と前記窓付板との間に配置され、この被包装物による前記窓付板へ向かう方向への押圧によって変移可能な緩衝部材と、を含んで構成されている。
【0008】
本発明の包装箱で被包装物を包装する際には、被包装物は開口部から箱本体内に収納される。この状態で蓋が閉められると、蓋により開口部がカバーされて、被包装物は包装箱内部に格納される。ここで、箱本体及び蓋の少なくとも一方の少なくとも一部を構成する窓付板には窓があるため、窓を介して包装された被包装物の少なくとも一部を見ることができる。
【0009】
また、本発明の包装箱に衝撃が加えられ、被包装物により、緩衝部材が窓付板へ向かう方向へ押圧されると、この緩衝部材は変移する。これにより、被包装物への衝撃は吸収される。ここで変移とは、緩衝部材自体の平行移動や回転による移動や、緩衝部材自体の変形による一部の移動を意味する。
【0010】
本発明の包装箱によれば、上記緩衝効果を有する緩衝部材は、箱本体及び蓋の少なくとも一方の少なくとも一部を構成する窓付板と連接されているので、箱本体と緩衝部材、又は、蓋と緩衝部材、とを一体的に形成することができる。その結果、上記緩衝効果を有し、かつ、被包装物を外部から見ることの可能な包装箱を、容易に製造することができる。
【0011】
本発明の包装箱は、請求項2に記載のように、前記箱本体と一体的に形成され、前記箱本体内に包装された被包装物の移動を、前記箱本体の外部から前記窓を介してこの被包装物の特定の部分が常に視認可能とされる可視範囲内に制限する移動制限部材、をさらに備えたことを特徴とすることもできる。
【0012】
この構成によれば、移動制限部材によって、前記箱本体内に包装された被包装物の移動が、前記箱本体の外部から前記窓を介してこの被包装物の特定の部分が常に視認可能とされる可視範囲内に制限される。ここで、特定の部分とは、被包装物を包装する側の者が意図する、被包装物の任意の部分をいい、例えば、被包装物の商品名が記載されている部分、その被包装物のデザイン的に特徴的な部分等を示す。このように、被包装物の特定の部分を常に外部から見えるようにすることにより、中身の確認をより容易に行うことができる。
【0013】
本発明の包装箱は、請求項3に記載のように、前記移動制限部材は、包装された被包装物と前記箱本体との間に緩衝空間を構成し、この被包装物による押圧によって前記可視範囲の外側へ変移可能であることを特徴とすることもできる。
【0014】
この構成によれば、移動制限部材が被包装物による押圧によって前記可視範囲の外側へ変移可能であるため緩衝機能を有し、さらに移動制限部材と箱本体との間には緩衝空間が構成されているので、包装箱に衝撃が加えられても、その衝撃は吸収され、被包装物がより保護される。
【0015】
また、本発明の包装箱は、請求項4に記載のように、前記移動制限部材を、各々異なる5方向に備えたことを特徴とすることもできる。
【0016】
この構成によれば、緩衝機能を有する移動制限部材が各々異なる5方向に備えられているので、より高い緩衝効果を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る包装箱の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態の包装箱10の斜視図であり、図2は、本実施の形態の包装箱10の印刷面(印刷が施される面)側の展開図である。なお、図2に示される実線は所謂切取線を意味し、実線をはさんで隣接する構成要素同士は連接されておらず切り離されている。また、図2に示される二点鎖線は所謂折目線を意味し、二点鎖線をはさんで隣接する構成要素同士は連接されている。また、印刷面とは、包装箱10が組み立てられた状態で外側になる面をいい、この面にディスプレイ効果を持たせるための印刷が施される。
【0019】
図2に示すように、包装箱10は、箱本体としての、底板12、側面板14A、14B、上面板16、開閉板20、及び、蓋としての蓋板22A、22Bを備える。これらの構成要素、及び、後述する各構成要素のすべては、一枚の板から型取りされ、一体的に形成される。
【0020】
蓋板22A、蓋板22B、底板12、及び開閉板20は、この順で一方向のH方向に連接されている。蓋板22Aと蓋板22Bとは、折目aを介して連接され、蓋板22Bと底板12とは、折目bを介して連接され、底板12と開閉板20とは、折目cを介して連接されている。蓋板22Aの折目aと反対側の端辺中央部には、折目gを介して止め板24が連接されている。開閉板20の折目cの反対側端辺には、折目hを介して止め板28が連接され、折目hの中央部には、止め板24を差し込み可能な止め孔30が穿孔されている。折目a〜c、g、及びhは、印刷面と反対側の裏面を内側にして折り曲げ可能とされており、蓋板22A、22B、及び開閉板20が閉じられる際には、図3に示すように、隣接する板が互いに直交するように折り曲げられる。
【0021】
窓付板としての蓋板22Aの中央部には、長方形状に形成された折目a1を介して4枚の平板で構成される緩衝部材60が連接されている。図1に示すように、折目a1は、裏面を内側にして、緩衝部材60と蓋板22Aとがほぼ直交するように折り曲げられ、折目a1の長方形内側には、窓62が形成される。図3に示すように、緩衝部材60の折目a1に沿った端辺64は、蓋板22Aが閉じられた状態で、後述する収納部屋Rに収納されたデジタルカメラ等の被包装物D1に当接される。緩衝部材60は、窓62の形成された蓋板22Aと収納部屋Rに収納された被包装物D1との間に構成された空間(以下この空間を「緩衝空間S0」という)に配置されている。緩衝部材60は、被包装物D1による蓋板22Aに向かう方向への押圧によって折れ曲がったり、押圧された方向に移動したりすることで変移可能となっている。
【0022】
図2に示すように、底板12、側面板14A、上面板16、及び側面板14Bは、この順でH方向と直交する方向に連接されている。側面板14Aと底板12とは、折目dを介して連接され、上面板16と側面板14Aとは、折目eを介して連接され、側面板14Bと上面板16とは、折目fを介して連接されている。
図1に示すように、折目d〜fは、裏面を内側に、かつ、隣接する板が互いに直交するように折り曲げられる。底板12の折目dと反対側には、接着部26が折目iを介して連接されており、折目iは、裏面を内側に、かつ、接着部26が底板12と直交するように折り曲げられる。折目iは、側面板14Bの折目fと反対側の端辺と一致され、接着部26の印刷面側と側面板14Bの裏面とは、接着剤によって接着されている。
【0023】
図2に示すように、側面板14Aの2つの端辺には、フラップ32、34が各々折目j、kを介して連接されており、側面板14Bの折目fと直交する2つの端辺には、フラップ36、38が各々折目l、mを介して連接されている。折目j、k、l、mは、裏面を内側にして折り曲げ可能とされている。フラップ32〜38は、蓋板22A、22B、及び開閉板20を閉じる際には、連接された側面板14Aまたは14Bと直交するように折り曲げられて包装箱10の内部に格納される。
【0024】
図2に示すように、上面板16には、移動制限部材としての第1移動制限部材40、第2移動制限部材42、第3移動制限部材44、第4移動制限部材46A、46Bが、各々折目n、o、p、q、rを介して連接されている。図1に示すように、折目n、o、p、q、rは、裏面を内側にし、かつ、上面板16と直交するように折り曲げられる。第1移動制限部材40には、折目sを介して第5移動制限部材48が連接されており、折目sは印刷面を内側にし、かつ、第1移動制限部材40と第5移動制限部材48とが直交するように折り曲げられる。第5移動制限部材48の折目sと反対側の端辺には、折目vを介して支持部材50が連接されており、折目vは裏面を内側にし、かつ、第5移動制限部材48と支持部材50とが直交するように折り曲げられる。
【0025】
図1に示すように、支持部材50の折目vに沿った端面50Aは、底板12と当接され、これにより第5移動制限部材48が、底板12と平行に、かつ、所定距離離間した位置に支持される。また、図3に示すように、第1移動制限部材40が、閉じられた状態の開閉板20と平行に、かつ、所定距離離間した位置に支持される。第5移動制限部材48は、第5移動制限部材48の印刷面側から外側に向かうV方向に押されることにより、V方向に変移可能となっている。また、第1移動制限部材40は、第1移動制限部材40の印刷面側から外側に向かうW方向に押されることにより、W方向に変移可能となっている。第5移動制限部材48と底板12との間には、図3及び図4に示すように、緩衝空間S5が構成される。第1移動制限部材40と開閉板20との間には、図3に示すように、緩衝空間S1が構成される。
【0026】
第5移動制限部材48と第4移動制限部材46Aとは、折目tを介して連接されており、折目tは印刷面を内側にし、かつ、第5移動制限部材48と第4移動制限部材46Aとが直交するように折り曲げられる。第5移動制限部材48と第4移動制限部材46Bとは、折目uを介して連接されており、折目uは印刷面を内側にし、かつ、第5移動制限部材48と第4移動制限部材46Bとが直交するように折り曲げられる。図3に示すように、折目vは、閉じられた状態の蓋板22Bに当接され、これにより第5移動制限部材48に連接された第4移動制限部材46A、46Bが、閉じられた状態の蓋板22Bと平行に、かつ、所定距離離間した位置に支持される。第4移動制限部材46A、46Bは、第4移動制限部材46A、46Bの裏面側から外側に向かうX方向に押されることにより、X方向に変移可能となっている。第4移動制限部材46A、46Bと蓋板22Bとの間には、図3に示すように緩衝空間S4が構成される。
【0027】
図1に示すように、第4移動制限部材46Aは、折目qの延長上に位置する端辺側に、切欠部54Aを備え、第2移動制限部材42は、折目qの延長上の端辺側に、折目qよりも第2移動制限部材42の外側に突出した、突出部42Aを備える。切欠部54Aには突出部42Aが係合される。これと同様に、第4移動制限部材46Bは、折目rの延長上に位置する端辺側に、切欠部54Bを備え、第3移動制限部材44は、折目rの延長上の端辺側に、折目rよりも第3移動制限部材44の外側に突出した、突出部44Aを備える。切欠部54Bには突出部44Aが係合される。
【0028】
支持部材50から第5移動制限部材48にかけての折目vと直交する一の端面50Bは、側面板14Aに当接されており、支持部材50、第5移動制限部材48、及び第4移動制限部材46Bにより、第3移動制限部材44が側面板14Aと平行に、かつ、所定距離離間した位置に支持される。第3移動制限部材44は、第3移動制限部材44の印刷面側から外側に向かうY方向に押されることにより、Y方向に変移可能となっている。第3移動制限部材44と側面板14Aとの間には、図4に示すように、緩衝空間S3が構成される。
【0029】
支持部材50から第5移動制限部材48にかけての折目vと直交する他の端面50Cは、側面板14Bに当接されており、支持部材50、第5移動制限部材48、及び第4移動制限部材46Aにより、第2移動制限部材42が側面板14Bと平行に、かつ、所定距離離間した位置に支持される。第2移動制限部材42は、第2移動制限部材42の印刷面側から外側に向かうZ方向に押されることにより、Z方向に変移可能となっている。第2移動制限部材42と側面板14Bとの間には、図4に示すように緩衝空間S2が構成される。
【0030】
第1移動制限部材40の折目n側から上面板16に架けては、折目nと直交する2本の切込52A、52Bが形成されている。切込52Aと52Bとの間には、切込部52が形成されており、切込部52の折目nに沿った中央部には、折目zが形成されている。切込部52は、折目x及び折目yを介して第1移動制限部材40及び上面板16の各々と連接されている。切込部52は、印刷面を内側にして折目zで折り曲げられており、折目x及び折目yは、裏面を内側にし、かつ、隣接する板が互いに直交するように折り曲げられる。
【0031】
上記構成によれば、蓋板22A、22Bを開けた状態で表出される部分のほとんどが印刷面なので、蓋板を開けたときのディスプレイ効果を得ることができる。
【0032】
第1移動制限部材40、第2移動制限部材42、第3移動制限部材44、第4移動制限部材46A、46B、第5移動制限部材48、及び緩衝部材60は、これらの内側に、可視範囲としての収納部屋Rを構成する。収納部屋Rに収納された被包装物D1は、その移動が収納部屋R内に制限され、蓋板22A、22Bが閉じられた状態で、その上側中央部が常に窓62を介して箱本体の外部から視認可能とされる。収納部屋Rの第5移動制限部材48と反対側には、開口部Kが構成される。
【0033】
次に、本実施の形態の作用について説明する。
【0034】
上記のようにして構成された収納部屋Rに、開口部Kから被包装物D1が収納される。開閉板20が裏面を内側にし、かつ、開閉板20と底板12とが直交するように折り曲げられ、止め板28が上面板16の内側に差し込まれる。蓋板22A、22Bが裏面を内側にし、かつ、蓋板22A、22Bと隣接する板とが互いに直交するように折り曲げられ、止め板24が止め孔30に差し込まれて、蓋板22A、22Bが閉じられ、被包装物D1の包装が完了する。
【0035】
上記のように、本実施の形態の包装箱10は、開口部Kを有するので、開口部Kから被包装物の出し入れをすることができ、利便性が高い。また、開口部Kをカバーする蓋板22A、22Bを有するので、開口部Kから外側への被包装物D1の移動を防止することができる。
【0036】
この状態において、包装箱10の外側からは、図5に示すように、窓62を介して被包装物D1の一部が見えるので、蓋板22Bを開けることなく被包装物D1を確認することができる。また、包装箱に必ずしも被包装物D1の写真等を印刷する必要もなくなる。さらに、窓62から表出される部分を、被包装物D1の特徴的な部分、デザイン的に優れた部分等とすることで、ディスプレイ効果を得ることができる。
【0037】
なお、本実施の形態では、窓62及び緩衝部材60を蓋板22Aの中央部に形成した例について説明したが、例えば、図5と天地を逆にした図6に示すように、開閉板20や底板12に、緩衝部材70、80、及び窓72、82を形成することもできる。この場合には、図7に示す緩衝空間S1、S5に収納された被包装物を包装箱10の外部から見ることができる。
【0038】
被包装物D1が包装された状態で、包装箱10に衝撃が加えられた場合、底板12、側面板14A、14B、開閉板20、蓋板22B、22A、及び緩衝部材60の少なくとも1つの少なくとも一部分が、収納部屋R側に変移するが、これらの箱本体と被包装物D1の間には緩衝空間S0〜S5が構成されているので、被包装物D1への直接の衝撃は回避される。
【0039】
また、衝撃が加えられて被包装物D1により、緩衝部材60が蓋板22A側のU方向(図3及び図4参照)へ押されると、緩衝部材60は同方向へ変移する。
これにより、被包装物D1への衝撃は吸収される。
【0040】
また、第1移動制限部材40が押圧されると、第1移動制限部材40は、支持部材50による支持に抗して、W方向に変移する。また、被包装物D1により、第5移動制限部材48が押圧されると、第5移動制限部材48は、支持部材50による支持に抗して、V方向に変移する。また、被包装物D1により、第2移動制限部材42が押圧されると、第2移動制限部材42は、第4移動制限部材54Aと第5移動制限部材48とによる支持に抗して、Z方向に変移する。また、被包装物D1により、第3移動制限部材44が押圧されると、第3移動制限部材44は、第4移動制限部材54Aと第5移動制限部材48とによる支持に抗して、Y方向に変移する。そして、被包装物D1により、第4移動制限部材46A、46Bが押圧されると、第4移動制限部材46A、46Bは、第5移動制限部材48による支持に抗して、X方向に変移する。これにより、被包装物D1への衝撃は吸収される。
【0041】
本発明の包装箱10によれば、上記緩衝機能を有する緩衝部材60が、蓋板22Aと連接されているので、緩衝部材60を、蓋板22Aの延長部分の窓62が構成される部分を利用して箱本体と一体的に形成することができ、上記緩衝効果を有し、かつ、被包装物を外部から見ることの可能な包装箱を、容易に製造することができる。
【0042】
なお、第1〜第5移動制限部材は必ずしも必要ではなく、これらに代えて、底板12、側面板14A、14B、及び、開閉板20、22A、22Bにより被包装物を収納する収納部屋を構成することもできる。特に本実施の形態のように、第1〜第5移動制限部材で、箱本体の外部から被包装物の上側中央部が見える可視範囲内に被包装物D1の移動を制限することにより、被包装物D1が動いて包装する者の意図しない部分のみが見えるのを防止することができ、被包装物D1をより容易に確認することができる。
【0043】
また、緩衝空間S1〜S5は、必ずしも必要ではなく、第1〜第5移動制限部材は、各々箱本体に当接して、収納部屋Rを構成することもできる。特に、本実施の形態のように、各々異なる5方向に第1〜第5移動制限部材を設け、緩衝空間S1〜S5を構成し、緩衝空間S0も含めて被包装物D1の周囲全てに緩衝空間を構成することにより、周囲6面全てを緩衝することができ、より高い緩衝効果を得ることができる。
【0044】
また、本実施の形態では、第1〜第5移動制限部材が箱本体と一体的に形成されると共に、移動制限部材が、接着剤等を用いることなく構成されているので、包装箱の製造を容易に行うことができる。
【0045】
また、本実施の形態の包装箱10は、蓋板22A、22B、20、と箱本体とが一体的に形成されているので、蓋が箱本体と別体に設けられた場合と比較して、部品点数を減少させることができる。
【0046】
また、本実施の形態では、緩衝部材60は、図2〜図4に示すように、4枚の平板で平板状に構成されている例について説明したが、図8(A)の展開図に示すように、窓62が構成される位置に配置された4枚の三角形状の板を、折目a1に沿った折目a2及び折目a3で、隣接する板面が互いに直交するように裏面を内側にして折り曲げて、断面渦巻き状に緩衝部材66(図8(B)参照)を構成することもできる。
【0047】
この構成によれば、蓋板22Aと被包装物D1との間に配置される緩衝部材66の体積が、前述の緩衝部材60と比較して大きいので、より高い緩衝効果を得ることができる。
【0048】
【発明の効果】
上記説明したように、本発明によれば、箱本体及び蓋の少なくとも一方には窓があるため、窓を介して包装された被包装物の少なくとも一部を見せることができる。その結果、容易に被包装物の確認を行うことができる。また、本発明の包装箱によれば、緩衝効果を有する緩衝部材は、箱本体及び蓋に形成された窓と連接されているので、箱本体と緩衝部材、又は、蓋と緩衝部材、とを一体的に形成することができ、上記緩衝効果を有し、かつ、被包装物を外部から見ることの可能な包装箱を、容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の蓋が開いた状態の包装箱の斜視図である。
【図2】本実施の形態の包装箱の展開図である。
【図3】図1に示す本実施の形態の包装箱のA−Aの断面図である。
【図4】図1に示す本実施の形態の包装箱のB−Bの断面図である。
【図5】本実施の形態の蓋が閉じた状態の包装箱の斜視図である。
【図6】本実施の形態の変形例の蓋が閉じた状態の包装箱の斜視図である。
【図7】図6に示す変形例のC−Cの断面図である。
【図8】(A)は本実施の形態の変形例の緩衝部材の展開図であり、(B)はこの緩衝部材の断面図である。
【符号の説明】
10 包装箱
12 底板(箱本体)
14A、14B 側面板(箱本体)
16 上面板(箱本体)
20 蓋板(箱本体)
22A 蓋板(蓋)
22B 蓋板(蓋、窓付板)
40 第1移動制限部材(移動制限部材)
42 第2移動制限部材(移動制限部材)
44 第3移動制限部材(移動制限部材)
46A、46B 第4移動制限部材(移動制限部材)
48 第5移動制限部材(移動制限部材)
60、66、70、80 緩衝部材
62、72、82 窓
D1 被包装物
K 開口部
R 収納部屋(可視範囲)
S0〜S5 緩衝空間
【発明の属する技術分野】
本発明は包装箱に係り、特に、デジタルカメラ等の精密機器の包装に適用される包装箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、デジタルカメラ等の精密機器を包装する際には、発砲部材等の緩衝用部材を包装箱の内側に配置して、緩衝機能を持たせることが行われてきた。
【0003】
しかしながら、包装箱とは別に緩衝用部材を配置すると、部品点数が増えるため、コストが高くなり、組み立てにも手間がかかる。
【0004】
これに対して、実開平6−69119号公報には、紙箱と緩衝用部材(中底壁、第1縦仕切壁、第2縦仕切壁)とが一体的に形成されている紙箱が開示されており、この技術によれば、包装箱としての紙箱の製造が容易で部品点数を減少させることができるという利点は有する。
【0005】
しかしながら、上記公報に開示されている紙箱では、包装されているデジタルカメラ等を外部からは見ることはできない。上記の紙箱のように、緩衝機能を有する包装箱には緩衝用部材が備えられているので、デジタルカメラ等を外部から見えるようにすることは難しい。そのため、中身を確認するためには蓋を開け、場合によってはさらに、緩衝用部材を除去する必要があると共に、包装箱には、商品名や商品の写真等を印刷する必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮して成されたものであり、緩衝効果を有すると共に、被包装物を外部から見ることが可能で、かつ製造が容易な包装箱を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の包装箱は、被包装物を出し入れ可能な開口部を有する箱本体と、前記箱本体と一体的に形成され、前記開口部をカバー可能な蓋と、前記箱本体及び前記蓋の少なくとも一方の少なくとも一部を構成し、前記箱本体内に包装された被包装物の一部を前記箱本体の外部から視認可能とする窓が構成された窓付板と、前記窓付板に連接されると共に前記被包装物と前記窓付板との間に配置され、この被包装物による前記窓付板へ向かう方向への押圧によって変移可能な緩衝部材と、を含んで構成されている。
【0008】
本発明の包装箱で被包装物を包装する際には、被包装物は開口部から箱本体内に収納される。この状態で蓋が閉められると、蓋により開口部がカバーされて、被包装物は包装箱内部に格納される。ここで、箱本体及び蓋の少なくとも一方の少なくとも一部を構成する窓付板には窓があるため、窓を介して包装された被包装物の少なくとも一部を見ることができる。
【0009】
また、本発明の包装箱に衝撃が加えられ、被包装物により、緩衝部材が窓付板へ向かう方向へ押圧されると、この緩衝部材は変移する。これにより、被包装物への衝撃は吸収される。ここで変移とは、緩衝部材自体の平行移動や回転による移動や、緩衝部材自体の変形による一部の移動を意味する。
【0010】
本発明の包装箱によれば、上記緩衝効果を有する緩衝部材は、箱本体及び蓋の少なくとも一方の少なくとも一部を構成する窓付板と連接されているので、箱本体と緩衝部材、又は、蓋と緩衝部材、とを一体的に形成することができる。その結果、上記緩衝効果を有し、かつ、被包装物を外部から見ることの可能な包装箱を、容易に製造することができる。
【0011】
本発明の包装箱は、請求項2に記載のように、前記箱本体と一体的に形成され、前記箱本体内に包装された被包装物の移動を、前記箱本体の外部から前記窓を介してこの被包装物の特定の部分が常に視認可能とされる可視範囲内に制限する移動制限部材、をさらに備えたことを特徴とすることもできる。
【0012】
この構成によれば、移動制限部材によって、前記箱本体内に包装された被包装物の移動が、前記箱本体の外部から前記窓を介してこの被包装物の特定の部分が常に視認可能とされる可視範囲内に制限される。ここで、特定の部分とは、被包装物を包装する側の者が意図する、被包装物の任意の部分をいい、例えば、被包装物の商品名が記載されている部分、その被包装物のデザイン的に特徴的な部分等を示す。このように、被包装物の特定の部分を常に外部から見えるようにすることにより、中身の確認をより容易に行うことができる。
【0013】
本発明の包装箱は、請求項3に記載のように、前記移動制限部材は、包装された被包装物と前記箱本体との間に緩衝空間を構成し、この被包装物による押圧によって前記可視範囲の外側へ変移可能であることを特徴とすることもできる。
【0014】
この構成によれば、移動制限部材が被包装物による押圧によって前記可視範囲の外側へ変移可能であるため緩衝機能を有し、さらに移動制限部材と箱本体との間には緩衝空間が構成されているので、包装箱に衝撃が加えられても、その衝撃は吸収され、被包装物がより保護される。
【0015】
また、本発明の包装箱は、請求項4に記載のように、前記移動制限部材を、各々異なる5方向に備えたことを特徴とすることもできる。
【0016】
この構成によれば、緩衝機能を有する移動制限部材が各々異なる5方向に備えられているので、より高い緩衝効果を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る包装箱の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態の包装箱10の斜視図であり、図2は、本実施の形態の包装箱10の印刷面(印刷が施される面)側の展開図である。なお、図2に示される実線は所謂切取線を意味し、実線をはさんで隣接する構成要素同士は連接されておらず切り離されている。また、図2に示される二点鎖線は所謂折目線を意味し、二点鎖線をはさんで隣接する構成要素同士は連接されている。また、印刷面とは、包装箱10が組み立てられた状態で外側になる面をいい、この面にディスプレイ効果を持たせるための印刷が施される。
【0019】
図2に示すように、包装箱10は、箱本体としての、底板12、側面板14A、14B、上面板16、開閉板20、及び、蓋としての蓋板22A、22Bを備える。これらの構成要素、及び、後述する各構成要素のすべては、一枚の板から型取りされ、一体的に形成される。
【0020】
蓋板22A、蓋板22B、底板12、及び開閉板20は、この順で一方向のH方向に連接されている。蓋板22Aと蓋板22Bとは、折目aを介して連接され、蓋板22Bと底板12とは、折目bを介して連接され、底板12と開閉板20とは、折目cを介して連接されている。蓋板22Aの折目aと反対側の端辺中央部には、折目gを介して止め板24が連接されている。開閉板20の折目cの反対側端辺には、折目hを介して止め板28が連接され、折目hの中央部には、止め板24を差し込み可能な止め孔30が穿孔されている。折目a〜c、g、及びhは、印刷面と反対側の裏面を内側にして折り曲げ可能とされており、蓋板22A、22B、及び開閉板20が閉じられる際には、図3に示すように、隣接する板が互いに直交するように折り曲げられる。
【0021】
窓付板としての蓋板22Aの中央部には、長方形状に形成された折目a1を介して4枚の平板で構成される緩衝部材60が連接されている。図1に示すように、折目a1は、裏面を内側にして、緩衝部材60と蓋板22Aとがほぼ直交するように折り曲げられ、折目a1の長方形内側には、窓62が形成される。図3に示すように、緩衝部材60の折目a1に沿った端辺64は、蓋板22Aが閉じられた状態で、後述する収納部屋Rに収納されたデジタルカメラ等の被包装物D1に当接される。緩衝部材60は、窓62の形成された蓋板22Aと収納部屋Rに収納された被包装物D1との間に構成された空間(以下この空間を「緩衝空間S0」という)に配置されている。緩衝部材60は、被包装物D1による蓋板22Aに向かう方向への押圧によって折れ曲がったり、押圧された方向に移動したりすることで変移可能となっている。
【0022】
図2に示すように、底板12、側面板14A、上面板16、及び側面板14Bは、この順でH方向と直交する方向に連接されている。側面板14Aと底板12とは、折目dを介して連接され、上面板16と側面板14Aとは、折目eを介して連接され、側面板14Bと上面板16とは、折目fを介して連接されている。
図1に示すように、折目d〜fは、裏面を内側に、かつ、隣接する板が互いに直交するように折り曲げられる。底板12の折目dと反対側には、接着部26が折目iを介して連接されており、折目iは、裏面を内側に、かつ、接着部26が底板12と直交するように折り曲げられる。折目iは、側面板14Bの折目fと反対側の端辺と一致され、接着部26の印刷面側と側面板14Bの裏面とは、接着剤によって接着されている。
【0023】
図2に示すように、側面板14Aの2つの端辺には、フラップ32、34が各々折目j、kを介して連接されており、側面板14Bの折目fと直交する2つの端辺には、フラップ36、38が各々折目l、mを介して連接されている。折目j、k、l、mは、裏面を内側にして折り曲げ可能とされている。フラップ32〜38は、蓋板22A、22B、及び開閉板20を閉じる際には、連接された側面板14Aまたは14Bと直交するように折り曲げられて包装箱10の内部に格納される。
【0024】
図2に示すように、上面板16には、移動制限部材としての第1移動制限部材40、第2移動制限部材42、第3移動制限部材44、第4移動制限部材46A、46Bが、各々折目n、o、p、q、rを介して連接されている。図1に示すように、折目n、o、p、q、rは、裏面を内側にし、かつ、上面板16と直交するように折り曲げられる。第1移動制限部材40には、折目sを介して第5移動制限部材48が連接されており、折目sは印刷面を内側にし、かつ、第1移動制限部材40と第5移動制限部材48とが直交するように折り曲げられる。第5移動制限部材48の折目sと反対側の端辺には、折目vを介して支持部材50が連接されており、折目vは裏面を内側にし、かつ、第5移動制限部材48と支持部材50とが直交するように折り曲げられる。
【0025】
図1に示すように、支持部材50の折目vに沿った端面50Aは、底板12と当接され、これにより第5移動制限部材48が、底板12と平行に、かつ、所定距離離間した位置に支持される。また、図3に示すように、第1移動制限部材40が、閉じられた状態の開閉板20と平行に、かつ、所定距離離間した位置に支持される。第5移動制限部材48は、第5移動制限部材48の印刷面側から外側に向かうV方向に押されることにより、V方向に変移可能となっている。また、第1移動制限部材40は、第1移動制限部材40の印刷面側から外側に向かうW方向に押されることにより、W方向に変移可能となっている。第5移動制限部材48と底板12との間には、図3及び図4に示すように、緩衝空間S5が構成される。第1移動制限部材40と開閉板20との間には、図3に示すように、緩衝空間S1が構成される。
【0026】
第5移動制限部材48と第4移動制限部材46Aとは、折目tを介して連接されており、折目tは印刷面を内側にし、かつ、第5移動制限部材48と第4移動制限部材46Aとが直交するように折り曲げられる。第5移動制限部材48と第4移動制限部材46Bとは、折目uを介して連接されており、折目uは印刷面を内側にし、かつ、第5移動制限部材48と第4移動制限部材46Bとが直交するように折り曲げられる。図3に示すように、折目vは、閉じられた状態の蓋板22Bに当接され、これにより第5移動制限部材48に連接された第4移動制限部材46A、46Bが、閉じられた状態の蓋板22Bと平行に、かつ、所定距離離間した位置に支持される。第4移動制限部材46A、46Bは、第4移動制限部材46A、46Bの裏面側から外側に向かうX方向に押されることにより、X方向に変移可能となっている。第4移動制限部材46A、46Bと蓋板22Bとの間には、図3に示すように緩衝空間S4が構成される。
【0027】
図1に示すように、第4移動制限部材46Aは、折目qの延長上に位置する端辺側に、切欠部54Aを備え、第2移動制限部材42は、折目qの延長上の端辺側に、折目qよりも第2移動制限部材42の外側に突出した、突出部42Aを備える。切欠部54Aには突出部42Aが係合される。これと同様に、第4移動制限部材46Bは、折目rの延長上に位置する端辺側に、切欠部54Bを備え、第3移動制限部材44は、折目rの延長上の端辺側に、折目rよりも第3移動制限部材44の外側に突出した、突出部44Aを備える。切欠部54Bには突出部44Aが係合される。
【0028】
支持部材50から第5移動制限部材48にかけての折目vと直交する一の端面50Bは、側面板14Aに当接されており、支持部材50、第5移動制限部材48、及び第4移動制限部材46Bにより、第3移動制限部材44が側面板14Aと平行に、かつ、所定距離離間した位置に支持される。第3移動制限部材44は、第3移動制限部材44の印刷面側から外側に向かうY方向に押されることにより、Y方向に変移可能となっている。第3移動制限部材44と側面板14Aとの間には、図4に示すように、緩衝空間S3が構成される。
【0029】
支持部材50から第5移動制限部材48にかけての折目vと直交する他の端面50Cは、側面板14Bに当接されており、支持部材50、第5移動制限部材48、及び第4移動制限部材46Aにより、第2移動制限部材42が側面板14Bと平行に、かつ、所定距離離間した位置に支持される。第2移動制限部材42は、第2移動制限部材42の印刷面側から外側に向かうZ方向に押されることにより、Z方向に変移可能となっている。第2移動制限部材42と側面板14Bとの間には、図4に示すように緩衝空間S2が構成される。
【0030】
第1移動制限部材40の折目n側から上面板16に架けては、折目nと直交する2本の切込52A、52Bが形成されている。切込52Aと52Bとの間には、切込部52が形成されており、切込部52の折目nに沿った中央部には、折目zが形成されている。切込部52は、折目x及び折目yを介して第1移動制限部材40及び上面板16の各々と連接されている。切込部52は、印刷面を内側にして折目zで折り曲げられており、折目x及び折目yは、裏面を内側にし、かつ、隣接する板が互いに直交するように折り曲げられる。
【0031】
上記構成によれば、蓋板22A、22Bを開けた状態で表出される部分のほとんどが印刷面なので、蓋板を開けたときのディスプレイ効果を得ることができる。
【0032】
第1移動制限部材40、第2移動制限部材42、第3移動制限部材44、第4移動制限部材46A、46B、第5移動制限部材48、及び緩衝部材60は、これらの内側に、可視範囲としての収納部屋Rを構成する。収納部屋Rに収納された被包装物D1は、その移動が収納部屋R内に制限され、蓋板22A、22Bが閉じられた状態で、その上側中央部が常に窓62を介して箱本体の外部から視認可能とされる。収納部屋Rの第5移動制限部材48と反対側には、開口部Kが構成される。
【0033】
次に、本実施の形態の作用について説明する。
【0034】
上記のようにして構成された収納部屋Rに、開口部Kから被包装物D1が収納される。開閉板20が裏面を内側にし、かつ、開閉板20と底板12とが直交するように折り曲げられ、止め板28が上面板16の内側に差し込まれる。蓋板22A、22Bが裏面を内側にし、かつ、蓋板22A、22Bと隣接する板とが互いに直交するように折り曲げられ、止め板24が止め孔30に差し込まれて、蓋板22A、22Bが閉じられ、被包装物D1の包装が完了する。
【0035】
上記のように、本実施の形態の包装箱10は、開口部Kを有するので、開口部Kから被包装物の出し入れをすることができ、利便性が高い。また、開口部Kをカバーする蓋板22A、22Bを有するので、開口部Kから外側への被包装物D1の移動を防止することができる。
【0036】
この状態において、包装箱10の外側からは、図5に示すように、窓62を介して被包装物D1の一部が見えるので、蓋板22Bを開けることなく被包装物D1を確認することができる。また、包装箱に必ずしも被包装物D1の写真等を印刷する必要もなくなる。さらに、窓62から表出される部分を、被包装物D1の特徴的な部分、デザイン的に優れた部分等とすることで、ディスプレイ効果を得ることができる。
【0037】
なお、本実施の形態では、窓62及び緩衝部材60を蓋板22Aの中央部に形成した例について説明したが、例えば、図5と天地を逆にした図6に示すように、開閉板20や底板12に、緩衝部材70、80、及び窓72、82を形成することもできる。この場合には、図7に示す緩衝空間S1、S5に収納された被包装物を包装箱10の外部から見ることができる。
【0038】
被包装物D1が包装された状態で、包装箱10に衝撃が加えられた場合、底板12、側面板14A、14B、開閉板20、蓋板22B、22A、及び緩衝部材60の少なくとも1つの少なくとも一部分が、収納部屋R側に変移するが、これらの箱本体と被包装物D1の間には緩衝空間S0〜S5が構成されているので、被包装物D1への直接の衝撃は回避される。
【0039】
また、衝撃が加えられて被包装物D1により、緩衝部材60が蓋板22A側のU方向(図3及び図4参照)へ押されると、緩衝部材60は同方向へ変移する。
これにより、被包装物D1への衝撃は吸収される。
【0040】
また、第1移動制限部材40が押圧されると、第1移動制限部材40は、支持部材50による支持に抗して、W方向に変移する。また、被包装物D1により、第5移動制限部材48が押圧されると、第5移動制限部材48は、支持部材50による支持に抗して、V方向に変移する。また、被包装物D1により、第2移動制限部材42が押圧されると、第2移動制限部材42は、第4移動制限部材54Aと第5移動制限部材48とによる支持に抗して、Z方向に変移する。また、被包装物D1により、第3移動制限部材44が押圧されると、第3移動制限部材44は、第4移動制限部材54Aと第5移動制限部材48とによる支持に抗して、Y方向に変移する。そして、被包装物D1により、第4移動制限部材46A、46Bが押圧されると、第4移動制限部材46A、46Bは、第5移動制限部材48による支持に抗して、X方向に変移する。これにより、被包装物D1への衝撃は吸収される。
【0041】
本発明の包装箱10によれば、上記緩衝機能を有する緩衝部材60が、蓋板22Aと連接されているので、緩衝部材60を、蓋板22Aの延長部分の窓62が構成される部分を利用して箱本体と一体的に形成することができ、上記緩衝効果を有し、かつ、被包装物を外部から見ることの可能な包装箱を、容易に製造することができる。
【0042】
なお、第1〜第5移動制限部材は必ずしも必要ではなく、これらに代えて、底板12、側面板14A、14B、及び、開閉板20、22A、22Bにより被包装物を収納する収納部屋を構成することもできる。特に本実施の形態のように、第1〜第5移動制限部材で、箱本体の外部から被包装物の上側中央部が見える可視範囲内に被包装物D1の移動を制限することにより、被包装物D1が動いて包装する者の意図しない部分のみが見えるのを防止することができ、被包装物D1をより容易に確認することができる。
【0043】
また、緩衝空間S1〜S5は、必ずしも必要ではなく、第1〜第5移動制限部材は、各々箱本体に当接して、収納部屋Rを構成することもできる。特に、本実施の形態のように、各々異なる5方向に第1〜第5移動制限部材を設け、緩衝空間S1〜S5を構成し、緩衝空間S0も含めて被包装物D1の周囲全てに緩衝空間を構成することにより、周囲6面全てを緩衝することができ、より高い緩衝効果を得ることができる。
【0044】
また、本実施の形態では、第1〜第5移動制限部材が箱本体と一体的に形成されると共に、移動制限部材が、接着剤等を用いることなく構成されているので、包装箱の製造を容易に行うことができる。
【0045】
また、本実施の形態の包装箱10は、蓋板22A、22B、20、と箱本体とが一体的に形成されているので、蓋が箱本体と別体に設けられた場合と比較して、部品点数を減少させることができる。
【0046】
また、本実施の形態では、緩衝部材60は、図2〜図4に示すように、4枚の平板で平板状に構成されている例について説明したが、図8(A)の展開図に示すように、窓62が構成される位置に配置された4枚の三角形状の板を、折目a1に沿った折目a2及び折目a3で、隣接する板面が互いに直交するように裏面を内側にして折り曲げて、断面渦巻き状に緩衝部材66(図8(B)参照)を構成することもできる。
【0047】
この構成によれば、蓋板22Aと被包装物D1との間に配置される緩衝部材66の体積が、前述の緩衝部材60と比較して大きいので、より高い緩衝効果を得ることができる。
【0048】
【発明の効果】
上記説明したように、本発明によれば、箱本体及び蓋の少なくとも一方には窓があるため、窓を介して包装された被包装物の少なくとも一部を見せることができる。その結果、容易に被包装物の確認を行うことができる。また、本発明の包装箱によれば、緩衝効果を有する緩衝部材は、箱本体及び蓋に形成された窓と連接されているので、箱本体と緩衝部材、又は、蓋と緩衝部材、とを一体的に形成することができ、上記緩衝効果を有し、かつ、被包装物を外部から見ることの可能な包装箱を、容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の蓋が開いた状態の包装箱の斜視図である。
【図2】本実施の形態の包装箱の展開図である。
【図3】図1に示す本実施の形態の包装箱のA−Aの断面図である。
【図4】図1に示す本実施の形態の包装箱のB−Bの断面図である。
【図5】本実施の形態の蓋が閉じた状態の包装箱の斜視図である。
【図6】本実施の形態の変形例の蓋が閉じた状態の包装箱の斜視図である。
【図7】図6に示す変形例のC−Cの断面図である。
【図8】(A)は本実施の形態の変形例の緩衝部材の展開図であり、(B)はこの緩衝部材の断面図である。
【符号の説明】
10 包装箱
12 底板(箱本体)
14A、14B 側面板(箱本体)
16 上面板(箱本体)
20 蓋板(箱本体)
22A 蓋板(蓋)
22B 蓋板(蓋、窓付板)
40 第1移動制限部材(移動制限部材)
42 第2移動制限部材(移動制限部材)
44 第3移動制限部材(移動制限部材)
46A、46B 第4移動制限部材(移動制限部材)
48 第5移動制限部材(移動制限部材)
60、66、70、80 緩衝部材
62、72、82 窓
D1 被包装物
K 開口部
R 収納部屋(可視範囲)
S0〜S5 緩衝空間
Claims (4)
- 被包装物を出し入れ可能な開口部を有する箱本体と、
前記箱本体と一体的に形成され、前記開口部をカバー可能な蓋と、
前記箱本体及び前記蓋の少なくとも一方の少なくとも一部を構成し、前記箱本体内に包装された被包装物の一部を前記箱本体の外部から視認可能とする窓が構成された窓付板と、
前記窓付板に連接されると共に前記被包装物と前記窓付板との間に配置され、この被包装物による前記窓付板へ向かう方向への押圧によって変移可能な緩衝部材と、
を備えた包装箱。 - 前記箱本体と一体的に形成され、前記箱本体内に包装された被包装物の移動を、前記箱本体の外部から前記窓を介してこの被包装物の特定の部分が常に視認可能とされる可視範囲内に制限する移動制限部材、をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の包装箱。
- 前記移動制限部材は、包装された被包装物と前記箱本体との間に緩衝空間を構成し、この被包装物による押圧によって前記可視範囲の外側へ変移可能であることを特徴とする請求項2に記載の包装箱。
- 前記移動制限部材を、各々異なる5方向に備えたことを特徴とする請求項3に記載の包装箱。
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