JP2004058824A - 作業車両の燃料タンク支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、コンバイン等作業車両の燃料タンク支持構造において、メンテナンスや組付けに際しては周りに配置される装置類との干渉による脱着の困難を解消しようとする。
【解決手段】車体フレーム3の端部において、燃料タンク95を載置する載置部材100の一端を該フレーム3に装着すると共に他端を外方に向けて延出し、燃料タンク95の外側面を囲う補助フレーム97を上記車体フレーム3に対して略水平方向に着脱可能に設け、該補助フレーム97に上記載置部材100の他端を支持させて設ける。更に、車体フレーム3と補助フレーム97との間に、燃料タンク95の上面側に接当して締め付け保持可能な保持部材104を設ける。
【選択図】 図9
【解決手段】車体フレーム3の端部において、燃料タンク95を載置する載置部材100の一端を該フレーム3に装着すると共に他端を外方に向けて延出し、燃料タンク95の外側面を囲う補助フレーム97を上記車体フレーム3に対して略水平方向に着脱可能に設け、該補助フレーム97に上記載置部材100の他端を支持させて設ける。更に、車体フレーム3と補助フレーム97との間に、燃料タンク95の上面側に接当して締め付け保持可能な保持部材104を設ける。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンバイン等の作業車両における燃料タンク支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばコンバインの燃料タンクは、脱穀装置やグレンタンクを載置する車体フレームを利用してこれら装置類の隙間空間を利用して装着される構成で、例えば、車体フレームの後部に載置固定される構成としていた(例えば、特開平7−115833号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記形態の燃料タンク支持構造においては、そのメンテナンスや組付けに際しては周りに配置される装置類と干渉し、一旦組み付け完了すると、燃料タンク単体での脱着は困難となっていた。
【0004】
本発明は、コンバイン等作業車両の燃料タンク支持構造において、上記の欠点を解消することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次のような技術的手段を講じた。
即ち、請求項1に記載の発明は、車体フレーム3の端部において、燃料タンク95を載置する載置部材100の一端を該フレーム3に装着すると共に他端を外方に向けて延出し、燃料タンク95の外側面を囲う補助フレーム97を上記車体フレーム3に対して略水平方向に着脱可能に設け、該補助フレーム97に上記載置部材100の他端を支持させて設けてある作業車両の燃料タンク支持構造とする。
【0006】
これによって、燃料タンク95を装着するときは、予め補助フレーム97を取り外して載置部材100を車体フレーム3に装着した状態に準備しておく。そして燃料タンク95を載置部材100に仮保持させておき、該燃料タンク95を外方から抱えるようになして補助フレーム97を車体フレーム3に装着すると共に該補助フレーム3には上記載置部材100の他端を装着することによって燃料タンク95の全体荷重を正規に保持できる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、上記において、車体フレーム3と補助フレーム97との間に、燃料タンク95の上面側に接当して締め付け保持可能な保持部材104を設けてなる請求項1に記載の作業車両の燃料タンク支持構造。
従って、補助フレーム97には保持部材104の連結支持構成を有するから、車体フレーム3と補助フレーム97とを連結状に固定することで、燃料タンク95は上下方向の固定がはかれる。
【0008】
【発明の効果】
請求項1に係る発明は、補助フレーム97の着脱方向が機体外方に略水平方向に着脱しうる構成であるため、車体フレーム上に各種作業装置を構成し、その下方に隙間を利用しながら燃料タンクを配置するものにあっても、該水平方向からの着脱やメンテナンスのための補助フレーム97開放を行い得ていちいち作業装置の着脱を要しないため、これら着脱やメンテナンスを容易に行い得る。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、上記の補強の効果に加えて、保持部材104を装着して燃料タンク95の取付固定を安定化するが、該保持部材104の装着は、補助フレーム97を利用するものであるため、機体外方から着脱操作が容易に行うことができるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
左右の走行装置1,2をクローラ形態としたコンバインの車体フレーム3を前後の複数本の縦フレーム3aとこれらを連結すべく配設する複数の横フレーム3bとで構成し、この車体フレーム3の前部一側には、エンジン4を搭載し、このエンジン4の上部に位置して操縦部5を囲うキャビン6を構成する。上記車体フレーム3の前部から後部に亘り一側には脱穀装置7を搭載し、他側には操縦部5の後側に位置して穀粒を一時収容するグレンタンク8を搭載している。
【0011】
車体フレーム3の前部には刈取装置9を昇降可能に装着し、この刈取装置9で刈取られた穀稈を上記脱穀装置7に向けて搬送し、当該脱穀装置7で脱穀処理された穀稈は後部から機外に排出される一方、脱粒された穀粒はグレンタンク8に搬送され収容される構成である。
【0012】
左右走行装置1,2は車体フレーム3前部の伝動ケース10から延出する左右車軸11に夫々駆動スプロケット12を組み付け、該駆動スプロケット12、後部の被動スプロケット13、中間ローラ14,14…間に巻き掛けるクローラ15を回転駆動する構成としている。走行装置1,2への伝動機構はエンジン4からの駆動力を受けて無段変速しうるHST及び、内装の伝動ギヤ群によって適宜副変速連動しうる構成である。
【0013】
脱穀装置7下部には整粒を移送する1番移送螺旋樋16や再選別を行う必要のある被選別物を移送する2番移送螺旋樋17を設け、該1番移送螺旋樋16からの穀粒を受けて揚穀する揚穀筒18の上端部をグレンタンク8の上部に接続する構成とし、穀粒を揚上しこのグレンタンク8に収容できる。グレンタンク8の下部には、排出螺旋20を前後方向に向けて設け、グレンタンク8の直後部にはこの排出螺旋20に接続すべく縦移送螺旋21を内装する縦螺旋筒22を立設している。さらにこの縦螺旋筒22の上端には縦移送螺旋21に接続する排出螺旋23を内装した排出筒24を、その接続基部を中心に縦軸回りに回動可能で、かつ上下にも回動可能に装着している。もって一時貯留されたグレンタンク8内穀粒は、下部の排出螺旋20、縦螺旋筒22の縦移送螺旋21、排出筒14の排出螺旋23によって排出筒24端部の排出口24aから適宜に排出される。
【0014】
上記のグレンタンク8内排出螺旋20の軸20aは、タンク8外後方に延長されこの軸と一体の中間軸25には、以下のとおりエンジン4から伝動される構成である。即ち、エンジン4の出力軸26の端部に2つのプーリ27,28を構成し、このうち一方27は冷却ファン29を駆動すべく伝動ベルト30を設ける。又、他のプーリ28と、エンジン4の直ぐ後方に設けられるベベルギアボックス31内部のベベルギア伝動機構の入力側軸32側プーリ33との間に、伝動ベルト34が巻き掛けられている。出力側軸35は後方に突出し、その突出端には長尺の伝動パイプ36を伝動可能に嵌合している。該伝動パイプ36は側端から距離L分内側に偏倚した位置から車体フレーム3の後部まで延長し、軸受メタル37によって軸支される被動軸38に嵌合する。この被動軸38から、グレンタンク8の排出螺旋軸23a後端部間を迂回伝動すべく被動軸38端のスプロケット<図示せず)と上記中間伝動軸25端のスプロケット39との間に伝動チェン40を設け、伝動可能に構成している。これによって、上記長尺の伝動パイプ36はグレンタンク8の下方を通過し得て縦螺旋筒22回りに外方に向け開き回動するグレンタンク8の当該開閉動に支障のない位置に配設される。41はベベルギヤボックス31側に基部を枢着したテンションプーリで、プーリ28からプーリ33への動力を断続できる構成である。
【0015】
前記エンジン4支持構成は、車体フレーム3に搭載される構成であって、エンジン4のオイルパン上端面に一致してエンジン支持プレート48によってその四隅を防振ゴム49を介して防振的に支持構成する。即ち、前部の横フレーム3b,3b間にエンジン4の配設空間を設定し、これら横フレーム3b,3bには、エンジン4四隅に対応させて載置ブラケット50,50…を設け、この載置ブラケット50と上記エンジン支持プレート48との間に、防振ゴム49を介在してエンジン4を防振支持するものである。このうち上記伝動ベルト30,34等を有するファン29側には、上記エンジン支持プレート48のうち、右側の前後支持プレート48R,48Rを連結すべく、前記プーリ27,23を固着する出力軸26軸心よりも低い位置において、補強部材としての補強パイプ51をもって補強構成している。即ち、パイプ材51aの前後端にL型ブラケット51b,51bを溶接によって固定し、このブラケット51bを介して上記右側前後支持プレート48R,48Rを連結する構成である。なお、この補強パイプ51には、伝動ベルト34のベルトストッパ52の基端を支持構成している。即ち、ベルトストッパ52a部を上下連結するプレート52bの基部を、補強パイプ51側に溶接等によって一体化するコ型受け部53に、着脱自在にボルト54,54止めしている。55は適宜手元操作によって伝動状態を断接するテンションプーリである。
【0016】
従来防振的にエンジン4を支持構成するにあたって、重心高さに近い位置で支持構成するほど防振構造的には有利であるが、メンテナンスなどを配慮すると重心より下方となり易く、然も動力取り出し用のベルトを配設するとその横引き荷重やエンジン振動によってエンジン支持構成が強固なものを要求される。上記補強パイプ51のような連結補強構成とすることによって、エンジン4の右側、即ち冷却ファン29装備側からグレンタンク8排出螺旋を駆動するなど動力取り出し構成を採用したときでも、ベルトクラッチの断続による負荷に対しても強固な支持構成を得ることができる。また、この補強パイプ51を利用してプーリ28のベルトストッパ52を支持することができるから、構成を簡素化できると共に、防振支持構成の補強パイプ51に支持されるため、プーリ28とベルトストッパ51とが一体的な防振構造の元に支持されて振動を受けてもその振動特性が一致しベルト面への偏り接触を引き起こさない効果がある。
【0017】
56はエンジン4のエギゾーストパイプ57に接続するマフラーで、脱穀装置7の下方に配設され、後方向きの排気口部にはテールパイプ58を設ける。このエギゾーストパイプ57は、エンジン4部から下方に延出する前方部57a、車体フレーム3構成のフレーム高さで囲われる中間部57bとからなり、その外周をカバー59で囲われている。またこのマフラー56及び後方部テールパイプ58は脱穀装置7機枠の下方圏内に配設する構成としてなり、該テールパイプ58は前記1番移送螺旋樋16部の下方を経て2番移送螺旋樋17部の手前まで延出される。
【0018】
上記のようにマフラー56を操縦者の耳元近くから遠く離れた脱穀装置7の下方に配置したから耳元騒音の低下が図れる。
その中間部58bが左右中央部の縦フレーム3aに沿って設けることにより脱穀装置7の機枠圏内に位置することとなり、脱穀装置7等からの塵埃類が直接降りかからないため、火災の危険を少なくする。また、移送螺旋下方を開放して清掃を図る螺旋樋形態とする1番移送螺旋樋16の下方ではテールパイプ58の後方部58cが位置するが傾斜姿勢になって降りかかる塵埃類は滞積することなく落下し得る。更に2番移送螺旋樋17の手前で開口するため、塵埃類滞積の恐れはない。前記車体フレーム3には、左右に横フレーム3b,3b…を複数設けるが、上記1番移送螺旋樋16部,2番移送螺旋樋17部の前後に位置すべく形成する。こうすることによって、移送螺旋樋16,17部の清掃やメンテナンスの際には下方に邪魔部材が少なく作業を容易化する。
【0019】
エンジン4のラジエータ60の吸気側には、冷却水用のリザーブタンク61を保持枠の上隅部に適宜固定して設けている。従って、従来のように該リザーブタンクをエンジン周辺の操縦席後部に配設する場合には、操縦席とグレンタンクとの間隔部奥側に位置することとなりその水量の確認がなし難く、しかも冷却水を追加補充の場合にはグレンタンクを外方に開放する所謂オープン状態にする必要があり大掛かりであったが、上記のようにラジエータ50の前面に配設されると、該ラジエータ60前面のカバー63を開放することによって、容易にリザーブタンク61の視認及びメンテナンスを行うことができる。なお、リザーブタンク61はラジエータ60の吸気側面に配設するものであるが、その投影面は冷却ファン19の回転外周から概ね外れるよう配設しており、冷却風の通風に支障のない状態を維持するものである。64はHST用オイルを循環させて空冷するオイルクーラである。更に本実施形態では、ラジエータ60とその前面のリザーブタンク61およびオイルクーラ64を一体的に縦軸65回りに回動させてオープン状態とすることができる。このため、エンジン4の右側側面が開放されて冷却ファン29伝動プーリ34近傍のメンテナンスが容易となる。
【0020】
また、エンジン4の上方で操縦席を囲うキャビン6の背面側と脱穀装置7の前面との間隔部にはエンジン4に供給する燃焼用空気の取り入れのためのエアクリーナ66を設け、このエアクリーナ66の吸気側には上記脱穀装置7の上方に位置してプレクリーナ67を設ける。68はプレクリーナ67とエアクリーナ66とを接続する吸気管、69はエアクリーナ66とエンジン4とを接続する吸気管である。従来、このエンジンを平面視グレンタンクの前方部位で脱穀装置の右前方に配設する構成をとるから、プレクリーナはエンジンの近傍に配置したいため、キャビン内に設置して内部空間を占有していたが、上記のように構成することにより、高い位置で吸気を行うことができ塵埃の吸引をも防止しながら、キャビン内部とは関係のないものとなって占有空間を有効とする。また、キャビン後部窓から後方のグレンタンクの視認に支障を与えることもない。
【0021】
エンジン4のフライホイル70側の出力軸には、HST駆動用プーリ71、脱穀装置7各部駆動用のプーリ72が連設され、このうち脱穀装置7側入力プーリ73との間には、ベルト74が巻回されて動力伝達可能に構成される。
前記車体フレーム3の中央部において、脱穀装置7の右側壁とグレンタンク8の傾斜壁との間に形成される空間部に、HST用オイルのオイルタンク90を配設している。91は圧油を給排しながら車体フレーム3をピッチング制御するためのピッチングシリンダであり、オイルタンク90は、このシリンダ91の上端を保持するため立設する保持枠92とグレンタンク8の下部傾斜壁8aとの間隔部に配設される。このオイルタンク90と傾斜壁7a下部側との間隔部に前記伝動パイプ36を位置させる。93はオイルタンク90の前面に設けるオイルフィルタ、94は同様にタンク90前面に配設するオイルゲージである。こうすることにより、死空間を有効利用でき、然もタンク90前面にオイルフィルタ93やオイルゲージ94を配設することにより、操縦席側からのメンテナンスを可能であり、いちいちグレンタンク8をオープン状態とする必要がなく便利である。
【0022】
上記オイルタンク90は、機体進行方向に対して長手方向を沿わせて設置する構成とし、その支持部材の少なくとも一を車体フレーム3のうち縦フレーム3aの複数を連結する左右横フレーム3bによって支持させている。したがって、車体フレーム3のうち、左右併設される縦フレーム3a,3a間にオイルタンク90の底部を嵌合する形態に設置することとなって左右に位置ずれすることなく確実に支持しうる。また、支持部材を車体フレーム3の横フレーム3bによって支持させるから、横フレームを共用でき、コストダウン、重量ダウンを図ることができる(図8)。
【0023】
95は燃料タンクである。車体フレーム3の後部において、前後の複数本の縦フレーム3aのうち脱穀装置7後部下方に位置する隣接する2条の縦フレーム3a,3aを利用して装着しうる構成であり、この縦フレーム3a,3a後端面に構成する開口部96に、平面視コ型の補助フレーム97を、その左右保護枠部97a,97a前端を着脱可能に嵌合させてタンク支持枠を構成する。98は嵌合位置決め用のストッパである。車体フレーム3側には、横フレーム3bを利用して設けたL型の垂下プレート99,99にその前端をボルト止めした載置部材100,100を後方に延出状態に設ける。なお、この載置部材100,100の後端側は係止ピン101,101を備えて、上記補助フレーム97の横枠部97bを利用して構成する係止孔102に嵌合しうる。
【0024】
補助フレーム97の横枠部97bには、ほぼ垂直の保護面と上端側雌螺子孔を形成したマスト部材97cを立設している。車体フレーム3の横フレーム3bには左右2箇所に適宜間隔離れてフック103,103を設け、適宜小幅の帯板状の保持部材104,104の一端をこのフック103,103に係合すると共に、保持部材104,104の他端側に回動自在に設けたボルト105,105を上記の雌螺子に嵌合して燃料タンク95の上面を締め付け固定する構成である。上記補助フレーム97の側面側の左右保護枠部97a,97aは側面視でへ字状に形成し、車体フレーム3への装着状態で横枠部97bが斜め保持面となって燃料タンク95の湾曲隅部に対応して保持しうる構成である。
【0025】
上例の構成において、燃料タンクを装着するときは、載置部材100に燃料タンク95を仮載置し、該燃料タンク95を水平保持したままで補助フレーム97を装着する。この装着の際載置部材100の後端に設けるフック101を係合することで容易に燃料タンク95の仮保持から正規の保持状態になし得る。最後に保持部材104をもって後端側からボルト締め付けによって固定保持するものである。このように補助フレーム97を後端側から装着することで燃料タンク95を装着保持するものとなるから、この燃料タンク95の載置部材100への装着も水平方向に移動する空間を確保すれば足り、上下方向、特に載置部材100に対して上方からの移動を伴わず、最小の出入れ空間を確保すれば足りる。同様に、メンテナンス等において燃料タンク95を取り外す際は、上記と逆の要領で各部材及び燃料タンク95を取り外す。
【0026】
図11は、駐車ブレーキ他の操作部の一例を示すもので、操縦者の乗るステップ面106aとこれに連続する起立壁面106bにてL型に形成したステップ106を主体となるステップフレーム107部に対して着脱自在に構成し、このステップ106に各種の関連部材を構成して組付けの容易化を図っている。即ち、起立壁面106bに、駐車ブレーキペダル108の支持軸109を支持するとともに、該駐車ブレーキペダル108のペダルアーム108b基部側に連動ロッド110を連結し、HSTレバーの中立復帰手段を構成している。即ち、111は走行装置を前進又は後進に連動するHSTレバーで、このレバーは図外トラニオン軸を連動する連動ロッド113を回動部材114を介して連動操作しうる公知の構成である。この回動部材114は前記連動ロッド110の押し引き操作に伴って支持軸115周りに回動するシーソー部材116の両端部に先端側長孔117a,117bとピンを介して連結せる一対の中立復帰ロッド117,117の基部側を連結している。上記トラニオン軸やシーソー部材116の支持軸115は、前記ステップ106の起立壁面106bに装着される。従って、駐車ブレーキペダル108を踏み込み操作すると、適宜の駐車ブレーキを作動状態に移行させるとともに、シーソー部材116が引かれ、図 において反時計方向に回動させ、HSTレバー111が前進側又は後進側のいずれの操作位置にあっても、長孔117a,117b端にピン移動して、中立復帰ロッド117,117が回動部材114を軸芯114a回りに中立位置に回動して該レバー111を強制的に中立位置に復帰させる構成である。
【0027】
上記ステップ106の起立壁面106bとは反対側において、ステップ面106aの裏面に適宜設けた支持軸118に、掻き込みペダル119を装着している。なお、このペダル119を踏むと走行部伝動を停止したままで刈取部を駆動させることができる。
【0028】
上記のような、駐車ブレーキペダル108,掻き込みペダル119,駐車ブレーキ連動のHSTレバー111中立復帰手段、即ち連動ロッド113、シーソー部材116、中立復帰ロッド117,117等を起立壁面106bを備えたステップ106に全部が装着可能の構成であるから、これらを仮組して本体側ステップフレームに装着することができる。
【0029】
図10は、走行装置1,2のクローラを示すもので、クローラフレーム120の後部に伸縮調整フレーム121を介して被動ローラ13を、伸縮調整フレーム121の軸受メタル121aをコ字状に形成し、その下底部121bは平面に形成される。一方アイドルローラ14は、断面が門型に形成されたアイドルローラフレーム114に構成される。即ち該アイドルローラフレーム124の後端部上面124aは平面状に形成され、上記下底部121bに接近重合状態に設けてなる。また、125は、上記アイドルローラフレーム124の後端開放部を覆うよう傾斜状態であって、該フレーム124の左右を連結すべく設ける補強板で、前端は上記アイドルローラフレーム124の上面を欠如せる開口部に沿わせ、徐々に傾斜して後端口に至り縦の折り曲げ部に形成し、溶接によって左右を連結状に構成する。
【0030】
上記のように構成すると、被動ローラ122の下向き荷重を、上記下底部121bとアイドルローラフレーム124後端上面で支えることができ、破損の恐れが少ない。
図13は、ステップの制御装置に関し、上記操縦者が乗るステップ125の側壁に補助ステップ126,126…を収納及び張り出し姿勢に切換可能に設け、キースイッチのオフ時にはステップを張り出し状態に維持し、オン操作によって自動的に収納姿勢にさせて、障害物あるいは稲穂との接触を防止できる。なお、補助ステップ126,126の収納、及び張り出しは、これら補助ステップ126,126の基端にラックを設け、一方各別に設ける制御モータのピニオンとの係合構成とする。もって該制御モータ127,127への正逆転リレー128,129を前記キースイッチに連動することによって行われる。補助ステップ126はいずれも水平姿勢で外方へ張り出し又は収納される構成であり、制御モータの正転によって水平姿勢で張り出し移動し、該モータの逆転によって同じく水平姿勢で機体内部に収納状態に移動する。
【0031】
制御ブロック図(図14)に示すように、キースイッチ130のオン操作に伴い、それまで張り出し状態にあって、昇降に供された補助ステップ126,126は正転リレー128の通電によって制御モータ127が回転し収納姿勢に切り換える。また、キースイッチ130がオフされたときは、リレー129に通電され、上下2段の補助ステップ126,126は共に張り出し状態とされる。なお、エンジンキー130をオフしても所定タイマ設定時間はリレー129や制御モータ127への通電が確保されるよう構成し、モータ非通電中は当該制御位置を確保する構成としている。又、キャビンドア付き車輌にあっては、キャビンドア132の閉じ検出センサ131を設けておき、該センサ131のキャビンドア閉じ検出でもって、リレー128に通電して補助ステップを収納し、閉じ非検出(キャビンドア開状態)によってリレー129を通電させて補助ステップを張り出す構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部断面した全体側面図
【図2】車体フレーム部の平面図
【図3】エンジンからの伝動構成斜視図
【図4】エンジンからの伝動構成側面図
【図5】グレンタンク下部正面図
【図6】グレンタンク後部伝動関係断面図
【図7】排気パイプ他関係側面図
【図8】オイルタンク部平面図
【図9】燃料タンク着脱作用説明図
【図10】機体後下部拡大側面図
【図11】操作部関係側面図
【図12】ステップ部平面図
【図13】補助ステップ部斜視図
【図14】制御ブロック図
【符号の説明】
1…走行装置、2…走行装置、3…車体フレーム、4…エンジン、7…脱穀装置、8…グレンタンク、95…燃料タンク、96…開口部、97…補助フレーム、100…載置部材、101…係止手段、102…係止部材、103…フック、104…保持部材、105…ボルト
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンバイン等の作業車両における燃料タンク支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばコンバインの燃料タンクは、脱穀装置やグレンタンクを載置する車体フレームを利用してこれら装置類の隙間空間を利用して装着される構成で、例えば、車体フレームの後部に載置固定される構成としていた(例えば、特開平7−115833号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記形態の燃料タンク支持構造においては、そのメンテナンスや組付けに際しては周りに配置される装置類と干渉し、一旦組み付け完了すると、燃料タンク単体での脱着は困難となっていた。
【0004】
本発明は、コンバイン等作業車両の燃料タンク支持構造において、上記の欠点を解消することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次のような技術的手段を講じた。
即ち、請求項1に記載の発明は、車体フレーム3の端部において、燃料タンク95を載置する載置部材100の一端を該フレーム3に装着すると共に他端を外方に向けて延出し、燃料タンク95の外側面を囲う補助フレーム97を上記車体フレーム3に対して略水平方向に着脱可能に設け、該補助フレーム97に上記載置部材100の他端を支持させて設けてある作業車両の燃料タンク支持構造とする。
【0006】
これによって、燃料タンク95を装着するときは、予め補助フレーム97を取り外して載置部材100を車体フレーム3に装着した状態に準備しておく。そして燃料タンク95を載置部材100に仮保持させておき、該燃料タンク95を外方から抱えるようになして補助フレーム97を車体フレーム3に装着すると共に該補助フレーム3には上記載置部材100の他端を装着することによって燃料タンク95の全体荷重を正規に保持できる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、上記において、車体フレーム3と補助フレーム97との間に、燃料タンク95の上面側に接当して締め付け保持可能な保持部材104を設けてなる請求項1に記載の作業車両の燃料タンク支持構造。
従って、補助フレーム97には保持部材104の連結支持構成を有するから、車体フレーム3と補助フレーム97とを連結状に固定することで、燃料タンク95は上下方向の固定がはかれる。
【0008】
【発明の効果】
請求項1に係る発明は、補助フレーム97の着脱方向が機体外方に略水平方向に着脱しうる構成であるため、車体フレーム上に各種作業装置を構成し、その下方に隙間を利用しながら燃料タンクを配置するものにあっても、該水平方向からの着脱やメンテナンスのための補助フレーム97開放を行い得ていちいち作業装置の着脱を要しないため、これら着脱やメンテナンスを容易に行い得る。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、上記の補強の効果に加えて、保持部材104を装着して燃料タンク95の取付固定を安定化するが、該保持部材104の装着は、補助フレーム97を利用するものであるため、機体外方から着脱操作が容易に行うことができるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
左右の走行装置1,2をクローラ形態としたコンバインの車体フレーム3を前後の複数本の縦フレーム3aとこれらを連結すべく配設する複数の横フレーム3bとで構成し、この車体フレーム3の前部一側には、エンジン4を搭載し、このエンジン4の上部に位置して操縦部5を囲うキャビン6を構成する。上記車体フレーム3の前部から後部に亘り一側には脱穀装置7を搭載し、他側には操縦部5の後側に位置して穀粒を一時収容するグレンタンク8を搭載している。
【0011】
車体フレーム3の前部には刈取装置9を昇降可能に装着し、この刈取装置9で刈取られた穀稈を上記脱穀装置7に向けて搬送し、当該脱穀装置7で脱穀処理された穀稈は後部から機外に排出される一方、脱粒された穀粒はグレンタンク8に搬送され収容される構成である。
【0012】
左右走行装置1,2は車体フレーム3前部の伝動ケース10から延出する左右車軸11に夫々駆動スプロケット12を組み付け、該駆動スプロケット12、後部の被動スプロケット13、中間ローラ14,14…間に巻き掛けるクローラ15を回転駆動する構成としている。走行装置1,2への伝動機構はエンジン4からの駆動力を受けて無段変速しうるHST及び、内装の伝動ギヤ群によって適宜副変速連動しうる構成である。
【0013】
脱穀装置7下部には整粒を移送する1番移送螺旋樋16や再選別を行う必要のある被選別物を移送する2番移送螺旋樋17を設け、該1番移送螺旋樋16からの穀粒を受けて揚穀する揚穀筒18の上端部をグレンタンク8の上部に接続する構成とし、穀粒を揚上しこのグレンタンク8に収容できる。グレンタンク8の下部には、排出螺旋20を前後方向に向けて設け、グレンタンク8の直後部にはこの排出螺旋20に接続すべく縦移送螺旋21を内装する縦螺旋筒22を立設している。さらにこの縦螺旋筒22の上端には縦移送螺旋21に接続する排出螺旋23を内装した排出筒24を、その接続基部を中心に縦軸回りに回動可能で、かつ上下にも回動可能に装着している。もって一時貯留されたグレンタンク8内穀粒は、下部の排出螺旋20、縦螺旋筒22の縦移送螺旋21、排出筒14の排出螺旋23によって排出筒24端部の排出口24aから適宜に排出される。
【0014】
上記のグレンタンク8内排出螺旋20の軸20aは、タンク8外後方に延長されこの軸と一体の中間軸25には、以下のとおりエンジン4から伝動される構成である。即ち、エンジン4の出力軸26の端部に2つのプーリ27,28を構成し、このうち一方27は冷却ファン29を駆動すべく伝動ベルト30を設ける。又、他のプーリ28と、エンジン4の直ぐ後方に設けられるベベルギアボックス31内部のベベルギア伝動機構の入力側軸32側プーリ33との間に、伝動ベルト34が巻き掛けられている。出力側軸35は後方に突出し、その突出端には長尺の伝動パイプ36を伝動可能に嵌合している。該伝動パイプ36は側端から距離L分内側に偏倚した位置から車体フレーム3の後部まで延長し、軸受メタル37によって軸支される被動軸38に嵌合する。この被動軸38から、グレンタンク8の排出螺旋軸23a後端部間を迂回伝動すべく被動軸38端のスプロケット<図示せず)と上記中間伝動軸25端のスプロケット39との間に伝動チェン40を設け、伝動可能に構成している。これによって、上記長尺の伝動パイプ36はグレンタンク8の下方を通過し得て縦螺旋筒22回りに外方に向け開き回動するグレンタンク8の当該開閉動に支障のない位置に配設される。41はベベルギヤボックス31側に基部を枢着したテンションプーリで、プーリ28からプーリ33への動力を断続できる構成である。
【0015】
前記エンジン4支持構成は、車体フレーム3に搭載される構成であって、エンジン4のオイルパン上端面に一致してエンジン支持プレート48によってその四隅を防振ゴム49を介して防振的に支持構成する。即ち、前部の横フレーム3b,3b間にエンジン4の配設空間を設定し、これら横フレーム3b,3bには、エンジン4四隅に対応させて載置ブラケット50,50…を設け、この載置ブラケット50と上記エンジン支持プレート48との間に、防振ゴム49を介在してエンジン4を防振支持するものである。このうち上記伝動ベルト30,34等を有するファン29側には、上記エンジン支持プレート48のうち、右側の前後支持プレート48R,48Rを連結すべく、前記プーリ27,23を固着する出力軸26軸心よりも低い位置において、補強部材としての補強パイプ51をもって補強構成している。即ち、パイプ材51aの前後端にL型ブラケット51b,51bを溶接によって固定し、このブラケット51bを介して上記右側前後支持プレート48R,48Rを連結する構成である。なお、この補強パイプ51には、伝動ベルト34のベルトストッパ52の基端を支持構成している。即ち、ベルトストッパ52a部を上下連結するプレート52bの基部を、補強パイプ51側に溶接等によって一体化するコ型受け部53に、着脱自在にボルト54,54止めしている。55は適宜手元操作によって伝動状態を断接するテンションプーリである。
【0016】
従来防振的にエンジン4を支持構成するにあたって、重心高さに近い位置で支持構成するほど防振構造的には有利であるが、メンテナンスなどを配慮すると重心より下方となり易く、然も動力取り出し用のベルトを配設するとその横引き荷重やエンジン振動によってエンジン支持構成が強固なものを要求される。上記補強パイプ51のような連結補強構成とすることによって、エンジン4の右側、即ち冷却ファン29装備側からグレンタンク8排出螺旋を駆動するなど動力取り出し構成を採用したときでも、ベルトクラッチの断続による負荷に対しても強固な支持構成を得ることができる。また、この補強パイプ51を利用してプーリ28のベルトストッパ52を支持することができるから、構成を簡素化できると共に、防振支持構成の補強パイプ51に支持されるため、プーリ28とベルトストッパ51とが一体的な防振構造の元に支持されて振動を受けてもその振動特性が一致しベルト面への偏り接触を引き起こさない効果がある。
【0017】
56はエンジン4のエギゾーストパイプ57に接続するマフラーで、脱穀装置7の下方に配設され、後方向きの排気口部にはテールパイプ58を設ける。このエギゾーストパイプ57は、エンジン4部から下方に延出する前方部57a、車体フレーム3構成のフレーム高さで囲われる中間部57bとからなり、その外周をカバー59で囲われている。またこのマフラー56及び後方部テールパイプ58は脱穀装置7機枠の下方圏内に配設する構成としてなり、該テールパイプ58は前記1番移送螺旋樋16部の下方を経て2番移送螺旋樋17部の手前まで延出される。
【0018】
上記のようにマフラー56を操縦者の耳元近くから遠く離れた脱穀装置7の下方に配置したから耳元騒音の低下が図れる。
その中間部58bが左右中央部の縦フレーム3aに沿って設けることにより脱穀装置7の機枠圏内に位置することとなり、脱穀装置7等からの塵埃類が直接降りかからないため、火災の危険を少なくする。また、移送螺旋下方を開放して清掃を図る螺旋樋形態とする1番移送螺旋樋16の下方ではテールパイプ58の後方部58cが位置するが傾斜姿勢になって降りかかる塵埃類は滞積することなく落下し得る。更に2番移送螺旋樋17の手前で開口するため、塵埃類滞積の恐れはない。前記車体フレーム3には、左右に横フレーム3b,3b…を複数設けるが、上記1番移送螺旋樋16部,2番移送螺旋樋17部の前後に位置すべく形成する。こうすることによって、移送螺旋樋16,17部の清掃やメンテナンスの際には下方に邪魔部材が少なく作業を容易化する。
【0019】
エンジン4のラジエータ60の吸気側には、冷却水用のリザーブタンク61を保持枠の上隅部に適宜固定して設けている。従って、従来のように該リザーブタンクをエンジン周辺の操縦席後部に配設する場合には、操縦席とグレンタンクとの間隔部奥側に位置することとなりその水量の確認がなし難く、しかも冷却水を追加補充の場合にはグレンタンクを外方に開放する所謂オープン状態にする必要があり大掛かりであったが、上記のようにラジエータ50の前面に配設されると、該ラジエータ60前面のカバー63を開放することによって、容易にリザーブタンク61の視認及びメンテナンスを行うことができる。なお、リザーブタンク61はラジエータ60の吸気側面に配設するものであるが、その投影面は冷却ファン19の回転外周から概ね外れるよう配設しており、冷却風の通風に支障のない状態を維持するものである。64はHST用オイルを循環させて空冷するオイルクーラである。更に本実施形態では、ラジエータ60とその前面のリザーブタンク61およびオイルクーラ64を一体的に縦軸65回りに回動させてオープン状態とすることができる。このため、エンジン4の右側側面が開放されて冷却ファン29伝動プーリ34近傍のメンテナンスが容易となる。
【0020】
また、エンジン4の上方で操縦席を囲うキャビン6の背面側と脱穀装置7の前面との間隔部にはエンジン4に供給する燃焼用空気の取り入れのためのエアクリーナ66を設け、このエアクリーナ66の吸気側には上記脱穀装置7の上方に位置してプレクリーナ67を設ける。68はプレクリーナ67とエアクリーナ66とを接続する吸気管、69はエアクリーナ66とエンジン4とを接続する吸気管である。従来、このエンジンを平面視グレンタンクの前方部位で脱穀装置の右前方に配設する構成をとるから、プレクリーナはエンジンの近傍に配置したいため、キャビン内に設置して内部空間を占有していたが、上記のように構成することにより、高い位置で吸気を行うことができ塵埃の吸引をも防止しながら、キャビン内部とは関係のないものとなって占有空間を有効とする。また、キャビン後部窓から後方のグレンタンクの視認に支障を与えることもない。
【0021】
エンジン4のフライホイル70側の出力軸には、HST駆動用プーリ71、脱穀装置7各部駆動用のプーリ72が連設され、このうち脱穀装置7側入力プーリ73との間には、ベルト74が巻回されて動力伝達可能に構成される。
前記車体フレーム3の中央部において、脱穀装置7の右側壁とグレンタンク8の傾斜壁との間に形成される空間部に、HST用オイルのオイルタンク90を配設している。91は圧油を給排しながら車体フレーム3をピッチング制御するためのピッチングシリンダであり、オイルタンク90は、このシリンダ91の上端を保持するため立設する保持枠92とグレンタンク8の下部傾斜壁8aとの間隔部に配設される。このオイルタンク90と傾斜壁7a下部側との間隔部に前記伝動パイプ36を位置させる。93はオイルタンク90の前面に設けるオイルフィルタ、94は同様にタンク90前面に配設するオイルゲージである。こうすることにより、死空間を有効利用でき、然もタンク90前面にオイルフィルタ93やオイルゲージ94を配設することにより、操縦席側からのメンテナンスを可能であり、いちいちグレンタンク8をオープン状態とする必要がなく便利である。
【0022】
上記オイルタンク90は、機体進行方向に対して長手方向を沿わせて設置する構成とし、その支持部材の少なくとも一を車体フレーム3のうち縦フレーム3aの複数を連結する左右横フレーム3bによって支持させている。したがって、車体フレーム3のうち、左右併設される縦フレーム3a,3a間にオイルタンク90の底部を嵌合する形態に設置することとなって左右に位置ずれすることなく確実に支持しうる。また、支持部材を車体フレーム3の横フレーム3bによって支持させるから、横フレームを共用でき、コストダウン、重量ダウンを図ることができる(図8)。
【0023】
95は燃料タンクである。車体フレーム3の後部において、前後の複数本の縦フレーム3aのうち脱穀装置7後部下方に位置する隣接する2条の縦フレーム3a,3aを利用して装着しうる構成であり、この縦フレーム3a,3a後端面に構成する開口部96に、平面視コ型の補助フレーム97を、その左右保護枠部97a,97a前端を着脱可能に嵌合させてタンク支持枠を構成する。98は嵌合位置決め用のストッパである。車体フレーム3側には、横フレーム3bを利用して設けたL型の垂下プレート99,99にその前端をボルト止めした載置部材100,100を後方に延出状態に設ける。なお、この載置部材100,100の後端側は係止ピン101,101を備えて、上記補助フレーム97の横枠部97bを利用して構成する係止孔102に嵌合しうる。
【0024】
補助フレーム97の横枠部97bには、ほぼ垂直の保護面と上端側雌螺子孔を形成したマスト部材97cを立設している。車体フレーム3の横フレーム3bには左右2箇所に適宜間隔離れてフック103,103を設け、適宜小幅の帯板状の保持部材104,104の一端をこのフック103,103に係合すると共に、保持部材104,104の他端側に回動自在に設けたボルト105,105を上記の雌螺子に嵌合して燃料タンク95の上面を締め付け固定する構成である。上記補助フレーム97の側面側の左右保護枠部97a,97aは側面視でへ字状に形成し、車体フレーム3への装着状態で横枠部97bが斜め保持面となって燃料タンク95の湾曲隅部に対応して保持しうる構成である。
【0025】
上例の構成において、燃料タンクを装着するときは、載置部材100に燃料タンク95を仮載置し、該燃料タンク95を水平保持したままで補助フレーム97を装着する。この装着の際載置部材100の後端に設けるフック101を係合することで容易に燃料タンク95の仮保持から正規の保持状態になし得る。最後に保持部材104をもって後端側からボルト締め付けによって固定保持するものである。このように補助フレーム97を後端側から装着することで燃料タンク95を装着保持するものとなるから、この燃料タンク95の載置部材100への装着も水平方向に移動する空間を確保すれば足り、上下方向、特に載置部材100に対して上方からの移動を伴わず、最小の出入れ空間を確保すれば足りる。同様に、メンテナンス等において燃料タンク95を取り外す際は、上記と逆の要領で各部材及び燃料タンク95を取り外す。
【0026】
図11は、駐車ブレーキ他の操作部の一例を示すもので、操縦者の乗るステップ面106aとこれに連続する起立壁面106bにてL型に形成したステップ106を主体となるステップフレーム107部に対して着脱自在に構成し、このステップ106に各種の関連部材を構成して組付けの容易化を図っている。即ち、起立壁面106bに、駐車ブレーキペダル108の支持軸109を支持するとともに、該駐車ブレーキペダル108のペダルアーム108b基部側に連動ロッド110を連結し、HSTレバーの中立復帰手段を構成している。即ち、111は走行装置を前進又は後進に連動するHSTレバーで、このレバーは図外トラニオン軸を連動する連動ロッド113を回動部材114を介して連動操作しうる公知の構成である。この回動部材114は前記連動ロッド110の押し引き操作に伴って支持軸115周りに回動するシーソー部材116の両端部に先端側長孔117a,117bとピンを介して連結せる一対の中立復帰ロッド117,117の基部側を連結している。上記トラニオン軸やシーソー部材116の支持軸115は、前記ステップ106の起立壁面106bに装着される。従って、駐車ブレーキペダル108を踏み込み操作すると、適宜の駐車ブレーキを作動状態に移行させるとともに、シーソー部材116が引かれ、図 において反時計方向に回動させ、HSTレバー111が前進側又は後進側のいずれの操作位置にあっても、長孔117a,117b端にピン移動して、中立復帰ロッド117,117が回動部材114を軸芯114a回りに中立位置に回動して該レバー111を強制的に中立位置に復帰させる構成である。
【0027】
上記ステップ106の起立壁面106bとは反対側において、ステップ面106aの裏面に適宜設けた支持軸118に、掻き込みペダル119を装着している。なお、このペダル119を踏むと走行部伝動を停止したままで刈取部を駆動させることができる。
【0028】
上記のような、駐車ブレーキペダル108,掻き込みペダル119,駐車ブレーキ連動のHSTレバー111中立復帰手段、即ち連動ロッド113、シーソー部材116、中立復帰ロッド117,117等を起立壁面106bを備えたステップ106に全部が装着可能の構成であるから、これらを仮組して本体側ステップフレームに装着することができる。
【0029】
図10は、走行装置1,2のクローラを示すもので、クローラフレーム120の後部に伸縮調整フレーム121を介して被動ローラ13を、伸縮調整フレーム121の軸受メタル121aをコ字状に形成し、その下底部121bは平面に形成される。一方アイドルローラ14は、断面が門型に形成されたアイドルローラフレーム114に構成される。即ち該アイドルローラフレーム124の後端部上面124aは平面状に形成され、上記下底部121bに接近重合状態に設けてなる。また、125は、上記アイドルローラフレーム124の後端開放部を覆うよう傾斜状態であって、該フレーム124の左右を連結すべく設ける補強板で、前端は上記アイドルローラフレーム124の上面を欠如せる開口部に沿わせ、徐々に傾斜して後端口に至り縦の折り曲げ部に形成し、溶接によって左右を連結状に構成する。
【0030】
上記のように構成すると、被動ローラ122の下向き荷重を、上記下底部121bとアイドルローラフレーム124後端上面で支えることができ、破損の恐れが少ない。
図13は、ステップの制御装置に関し、上記操縦者が乗るステップ125の側壁に補助ステップ126,126…を収納及び張り出し姿勢に切換可能に設け、キースイッチのオフ時にはステップを張り出し状態に維持し、オン操作によって自動的に収納姿勢にさせて、障害物あるいは稲穂との接触を防止できる。なお、補助ステップ126,126の収納、及び張り出しは、これら補助ステップ126,126の基端にラックを設け、一方各別に設ける制御モータのピニオンとの係合構成とする。もって該制御モータ127,127への正逆転リレー128,129を前記キースイッチに連動することによって行われる。補助ステップ126はいずれも水平姿勢で外方へ張り出し又は収納される構成であり、制御モータの正転によって水平姿勢で張り出し移動し、該モータの逆転によって同じく水平姿勢で機体内部に収納状態に移動する。
【0031】
制御ブロック図(図14)に示すように、キースイッチ130のオン操作に伴い、それまで張り出し状態にあって、昇降に供された補助ステップ126,126は正転リレー128の通電によって制御モータ127が回転し収納姿勢に切り換える。また、キースイッチ130がオフされたときは、リレー129に通電され、上下2段の補助ステップ126,126は共に張り出し状態とされる。なお、エンジンキー130をオフしても所定タイマ設定時間はリレー129や制御モータ127への通電が確保されるよう構成し、モータ非通電中は当該制御位置を確保する構成としている。又、キャビンドア付き車輌にあっては、キャビンドア132の閉じ検出センサ131を設けておき、該センサ131のキャビンドア閉じ検出でもって、リレー128に通電して補助ステップを収納し、閉じ非検出(キャビンドア開状態)によってリレー129を通電させて補助ステップを張り出す構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部断面した全体側面図
【図2】車体フレーム部の平面図
【図3】エンジンからの伝動構成斜視図
【図4】エンジンからの伝動構成側面図
【図5】グレンタンク下部正面図
【図6】グレンタンク後部伝動関係断面図
【図7】排気パイプ他関係側面図
【図8】オイルタンク部平面図
【図9】燃料タンク着脱作用説明図
【図10】機体後下部拡大側面図
【図11】操作部関係側面図
【図12】ステップ部平面図
【図13】補助ステップ部斜視図
【図14】制御ブロック図
【符号の説明】
1…走行装置、2…走行装置、3…車体フレーム、4…エンジン、7…脱穀装置、8…グレンタンク、95…燃料タンク、96…開口部、97…補助フレーム、100…載置部材、101…係止手段、102…係止部材、103…フック、104…保持部材、105…ボルト
Claims (2)
- 車体フレームの端部において、燃料タンクを載置する載置部材の一端を該フレームに装着すると共に他端を外方に向けて延出し、燃料タンクの外側面を囲う補助フレームを上記車体フレームに対して略水平方向に着脱可能に設け、該補助フレームに上記載置部材の他端を支持させて設けてある作業車両の燃料タンク支持構造。
- 車体フレームと補助フレームとの間に、燃料タンクの上面側に接当して締め付け保持可能な保持部材を設けてなる請求項1に記載の作業車両の燃料タンク支持構造。
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