JP2004058462A - 白色積層熱可塑性樹脂フィルム - Google Patents

白色積層熱可塑性樹脂フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】高湿度または温度が著しく異なる環境下でも結露せず、帯電防止性に優れた白色積層熱可塑性樹脂フィルムを提供する。
【解決手段】白色熱可塑性樹脂フィルムに高吸湿性微粒子を含む層が積層され、かつフィルム全体の光線透過率が50%以下であることを特徴とする白色積層熱可塑性樹脂フィルム。

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂フィルムに高吸湿性微粒子を含む層が積層された白色積層熱可塑性樹脂フィルムであり、詳しくは、高湿度または温度が著しく異なる環境下でも結露せず、帯電防止性に優れた、熱可塑性樹脂フィルムに高吸湿性微粒子を含む層が積層された白色積層熱可塑性樹脂フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フィルムの結露防止のために種々の提案がなされ採用されている。例えば、1)フィルム樹脂中に界面活性剤等の表面改質剤を練り込み、成形後、樹脂との相溶性から成形品表面にブリードアウトさせて結露を防止するか、成形品表面に界面活性剤等の表面改質剤を塗布して結露を防止する方法、2)フィルム表面にシリコーンオイル、流動パラフィン、ワセリン等の疎水性物質を塗布して水滴を流下させる方法、フッ素系樹脂等の疎水性樹脂から成形品を得る方法、有機ケイ素化合物により樹脂の撥水性を改質する方法、3)水に対して親和性の高い樹脂をフィルム表面に塗布し、表面に付着した水滴を吸収する方法、4)フィルムの内面に発熱体を取り付けて加熱し結露を防止する方法等があげられる。しかし、これまで高吸湿性微粒子を含有することにより、結露防止や帯電防止性を付与したフィルムは提案されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高湿度または温度が著しく異なる環境下でも結露せず、かつ帯電防止性に優れた白色積層熱可塑性樹脂フィルムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、白色熱可塑性樹脂フィルムに高吸湿性微粒子を含む層が積層され、かつフィルム全体の光線透過率が50%以下であることを特徴とする白色積層熱可塑性樹脂フィルムである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する.
本発明に用いる熱可塑性樹脂フィルムとは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフフタレートなどに代表されるポリエステル系、ポリエステル系、ナイロン6、ナイロン66に代表されるポリアミド系、ポリエチレン、ポリプロピレンに代表されるポリオレフィン系、ポリアクリルニトリル系、ポリウレタン系、などを基材とするフィルムである。好ましくは、ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステルである。
【0006】
本発明のフィルムには、有機系、無機系、および有機金属系のトナー、ならびに蛍光増白剤などを含むことができ、これらを1種もしくは2種以上含有することによって、ポリエステルの黄み等の着色をさらに優れたレベルにまで抑えることができる。また他の任意の重合体や制電剤、消泡剤、染色性改良剤、染料、顔料、艶消剤、蛍光増白剤、安定剤、酸化防止剤、その他の含有剤が含有されていてもよい。酸化防止剤としては、芳香族アミン系、フェノール系等の酸化防止剤が使用可能であり、安定剤としては、リン酸やリン酸エステル系等のリン系、硫黄系、アミン系等の安定剤が使用可能である。
【0007】
本発明において、白色熱可塑性樹脂フィルムを構成する熱可塑性樹脂は特に限定されないが、例えばポリエステルを例に挙げると、(1)ポリエステルと白色顔料との組成物を延伸する方法、(2)ポリエステルとボイド発現剤との組成物を延伸する方法の何れによっても製造することができる。
【0008】
上記(1)の製造方法において、白色顔料としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等を使用することができる。白色顔料の平均粒径は、通常0.05〜2.0μm、好ましくは0.1〜0.6μmである。平均粒径が0.05μm未満の場合や2.0μmを超える場合は、フィルムの透過濃度(OD)が小さくなり、記録シートとした際に光線透過の防止性能が不十分となる傾向がある。また、白色顔料の含有量は、通常0.5〜40質量%、好ましくは1〜20質量%である。含有量が0.5質量%未満の場合は、フィルムの透過濃度が小さくなり、記録シートとした際に光線透過の防止性能が不十分となる傾向がある。逆に、含有量が40質量%を超える場合は、製膜時にフィルムが破断したり、フィルムの機械的強度が低下することがある。
【0009】
白色顔料としては、隠蔽性の高い二酸化チタン粒子が好適である。二酸化チタン粒子の結晶形態は、アナターゼ型、ルチル型の何れでもよい。二酸化チタン粒子のポリエステルへの分散性および耐候性を向上させるため、二酸化チタン粒子の表面が、アルミニウム、けい素、亜鉛などの酸化物および/または有機化合物で処理されていてもよい。
【0010】
本発明の白色積層熱可塑性樹脂フィルムは、フィルム全体の光線透過率が50%以下であることが必要であり、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下である。フィルムの光線透過率が50%を越えると、印刷などが見えにくくて不適当である。
【0011】
上記(2)の製造方法において、ボイド形成剤としては、ポリエステルに対して非相溶性の重合体、例えば、ポリオレフィン、ポリスチレン系重合体などが使用される。そして、当該製造方法によれば、延伸時にフィルム中に微小な気泡が形成され、その結果、低密度化の白色ポリエステルフィルムが得られる。この方法により得られる白色ポリエステルフィルムは、同じ厚さのポリエステルフィルムに比べると、重さ、剛性、風合い等の点で紙に類似している。上記のポリスチレン系重合体としては、例えば、スチレンモノマーを重合して得られるポリスチレンホモポリマーのほか、スチレンの繰返し単位を主とする他のモノマーとのランダム共重合体、ブロック共重合体またはグラフト共重合体が挙げられる。具体的には、例えば、非晶性ポリスチレン、結晶性ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などが挙げられる。
【0012】
その他の非相溶性重合体の具体例としては、例えば、ポリ−3−メチルブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリビニル−t−ブタン、1,4−トランス−ポリ−2,3−ジメチルブタジエン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリビニル−t−ブチルエーテル、セルローストリアセテート、セルローストリプロピオネート、ポリビニルフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレン等が挙げられる。また、ポリアリレート系、ポリアクリル系、シリコーン系などの重合体も非相溶性重合体として使用することができる。
【0013】
ポリエステルと非相溶性重合体とからなる組成物において、ポリエステルの含有量は、70〜98質量%、非相溶性重合体の含有量は2〜30質量%の範囲とするのが好ましい。ポリエステルの含有量が70質量%未満の場合は、白色ポリエステルフィルムの寸法安定性が劣る傾向がある。逆に、非相溶の重合体の含有量が30質量%を超える場合は、生成する空洞が多くなりすぎ、延伸時に破断を起こす等、延伸性が悪化することがある。非相溶の重合体の含有量が2質量%未満の場合は、空洞の生成量が十分でない傾向がある。
【0014】
上記(2)の製造方法によって得られる白色ポリエステルフィルムは、見かけ密度が通常0.6g/cm以上、好ましくは0.7g/cm以上、さらに好ましくは0.8〜1.3g/cmの範囲である。見かけ密度が0.6g/cm未満の場合は、フィルムの凝集力が低下し、接着性改質樹脂層と被記録層との界面の接着力より空洞含有層内部の凝集力の方が小さくなる。したがって、空洞含有層内部で劈開し易くなるため、易接着性が必要な用途には使用できなくなる。
【0015】
また、本発明のフィルムは、滑り性、巻き性、耐ブロッキング性などのハンドリング性を改善するために、フィルム中に無機粒子、有機塩粒子や架橋高分子粒子などの不活性粒子を含有させることが出来る。
【0016】
無機粒子としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、フッ化リチウム、ソジュウムカルシウムアルミシリケート等が挙げられる。
【0017】
本発明のフィルムは、公知のフィルム製膜法によって形成し得る。フィルム製膜法としては、未延伸フィルムを縦方向又は横方向に延伸する一軸延伸法やインフレーション法、同時二軸延伸法、逐次二軸延伸法などの二軸延伸法を行い、次いで熱固定処理する方法が用い得る。例えば、逐次二軸延伸法としては、縦延伸及び横延伸または横延伸及び縦延伸を順に行う方法のほか、横−縦−縦延伸法、縦−横−縦延伸法、縦−縦−横延伸法などの延伸方法を採用することができる。また、同時二軸延伸法としては、従来の同時二軸延伸法でもよいが、リニアモーター方式により駆動される新規の同時二軸延伸法が好ましい。なお、多段階に分けて同時二軸延伸してもよい。
【0018】
また、熱収縮率をさらに低減するために、必要に応じて、縦弛緩処理、横弛緩処理などを施してもよい。さらに、熱収縮率を低減するためには、熱固定処理時の温度および時間を最適化するだけでなく、縦弛緩処理を熱固定処理の最高温度より低い温度で行うことが好ましい。
【0019】
本発明で用いる高吸湿性微粒子とは、吸湿又は吸水時に発熱性を示す微粒子であれば、特に化学構造的に限定されるものではない。例えば、吸湿性シリカなどの無機系、もしくは吸湿性ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリエステル系およびポリアクリレート系などの種々の有機系微粒子の適用が可能であるが、特に、高吸湿有機微粒子が好ましく、例えば、ポリスチレン系、ポリアクリロニトリル系、ポリアクリル酸エステル系、ポリメタクリル酸エステル系のいずれかのビニル系重合体で、かつスルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基あるいは、それらの金属塩の少なくとも1種からなる親水基を有し、さらにジビニルベンゼン、トリアリルイソシアネートまたはヒドラジンのいずれかで架橋された架橋重合体微粒子である。
【0020】
高吸湿性微粒子は、吸湿/吸水、均一付着性、耐磨耗性の点から小さいほど望ましく、平均粒子径として2μm未満がより好ましい。
【0021】
高吸湿性微粒子含有層への高吸湿性微粒子を含有させる方法として、フィルムに直接該粒子を練り込む方法や、バインダー樹脂と該粒子を含有する塗布液を熱可塑性樹脂フィルムに塗布、乾燥させる方法が挙げられるが、吸湿/吸水の点から後者の塗布方法が好ましい。
【0022】
バインダー樹脂としては、通常の含浸法、パディング法、コーティング法、スプレー法に適用できる、シリコン系、ウレタン系、アクリル系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリエチレンオキサイド系などの樹脂が挙げられる。なかでも、親水性、すなわち、吸湿性、吸水性、透湿性に優れ、高吸湿性微粒子の優れた吸湿性、吸水性を阻害せず、しかも高吸湿性微粒子と構造体を効果的に接着固定化できるバインダー機能に優れるタイプが望ましい。
【0023】
特に好ましい親水性樹脂バインダーとしては、親水性セグメントとして、ポリアルキレンオキサイド付加型、スルホン酸塩、カルボン酸塩等の極性親水基型、アミド変成型などを導入した親水性シリコーン系樹脂、親水性ウレタン系樹脂、親水性ポリアミド系樹脂、親水性ポリエチレンオキサイド系樹脂で、樹脂自身の吸湿性、透湿性が高く、吸水性を阻害しないものがあげられる。
【0024】
ここで言う樹脂の透湿性とは無孔膜状態での透湿性を意味する。微多孔膜で発現する透湿性が高い樹脂でも、樹脂自身の吸湿性、吸水性が低いバインダー樹脂では、高吸湿性微粒子の優れた吸湿発熱もしくは吸水発熱性をマスキングし、低下させる。
【0025】
また、これら高吸湿性微粒子と親水性樹脂バインダーの系に耐久性向上のために、イソシアネート系、メチロール系、エチレンイミン系、多官能アジリジニル系、金属塩系など各種架橋剤を、併用微粒子本来の吸湿/吸水性を低下させない範囲で併用させても良い。
【0026】
高吸湿性微粒子と親水性樹脂の配合比は、吸湿に大きく影響する。親水性樹脂の親水性のレベルにより高吸湿性微粒子と親水性樹脂の配合比は多少異なるが、通常、質量比で1/1〜19/1が好ましく、さらに好ましくは10/1〜19/1であり、特に好ましくは、15/1〜19/1である。特に、親水性樹脂の配合比率の小さいものほど、優れた吸湿を発現させることができる。但し、親水性樹脂が極端に少ない場合、もしくは併用しない場合は、親水性樹脂に付着した高吸湿性微粒子の磨耗耐久性が低下し、脱落し易くなる。逆に、親水性樹脂の配合比が多い場合は、親水性樹脂といえども、高吸湿性微粒子本来の保有する吸湿/吸水性を阻害するケースが多いため、マスキング効果により吸湿/吸水発熱速度及び発熱量が極端に低下する。もちろん、親水性樹脂の吸湿/吸水性が高吸湿性微粒子と同等以上の場合は、親水性樹脂の配合比を増加することができる。
【0027】
【実施例】
以下に実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、何らこれらに限定するものではない。また、本実施例におけるフィルム物性の測定、評価は次の方法で行った。
【0028】
(1)光線透過率
JIS K−7105−1981に準拠し、日本電色工業(株)製   NDH−1001DPにて全光線透過率を求めた。
【0029】
(2)見かけ密度
フィルムを10cm×10cmの正方形に正確に切り出し、その厚みを50点測定して平均厚みt(単位:μm)を求める。次にサンプルの重量を0.1mgまで測定し、w(単位:g)とする。そして、下式によって見かけ比重を計算した。
見かけ密度(g/cm)=(w/t)×100
【0030】
(3)帯電防止性
JIS K−6911−1995に準拠し、「ハイレスタIP」(三菱油化製)を用い、23℃、65RH%で表面抵抗率を測定した。 なお、帯電防止性の評価はチルロール面(表)及び反チルロール面(裏)の両方を評価した。
【0031】
(4)結露性
10〜15リットルの内体積を有するデシケーターに5cm×5cmのサンプルを投入し、ふたを開けた状態で20℃、80RH%の室内に放置し、調温・調湿した。24時間後、デシケーターのふたを閉めて、10℃に保たれた環境下に5分以内に移動させる。その1時間後にふたを開け、サンプルの結露状態を目視観察した。
【0032】
実施例1
(高吸湿性有機微粒子の製造)
メタクリル酸とp−スチレンスルホン酸ソーダが質量比で70/30の比率の水溶性重合体350質量部及び硫酸ナトリウム35質量部を6500質量部の水に溶解し、櫂型攪拌機付きの重合槽に仕込んだ。次に、アクリル酸メチル2750質量部及びジビニルベンゼン330質量部に2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)15質量部を溶解して重合槽に仕込み、400rpmの攪拌下、60℃で2時間重合し、重合率88%の共重合体を得た。該重合体100質量部を水900質量部中に分散し、これに110質量部の苛性ソーダを含有し、90℃、2.5時間反応を行い、アクリル酸メチルのメチルエステル部を加水分解することにより、カルボキシル基濃度が4.6ミリ当量/gである架橋重合体を得た。得られた重合体を水中に分散し、洗浄、脱水後、粉砕、分級もしくはろ過し、高吸湿性微粒子を得た。得られた高吸湿性有機微粒子の20℃、65RH%下での吸湿率は50%、平均粒子径は0.8μmであった。
【0033】
(塗布液の作成)
得られた高吸湿性微粒子20質量%を含む水分散体に、バインダーとして水分散型ウレタン樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、VONDIC  1320NS)およびシリコン系界面活性剤(ダウコーニング(株)製、ペインタッド32)を最終的に固形分比が80:19.9:0.1(質量比)となるように調製した。
【0034】
(フィルムの作成)
平均粒子径0.8μmの二酸化ケイ素を500ppm含有する、固有粘度0.64dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂85質量部、平均粒子径0.3μmのアナターゼ型二酸化チタン15質量部を二軸押出機(池貝工機製、PCM45)に投入し、290℃で押出し、回転冷却ロールに密着させながら未延伸シートを作成した。そのシートをロール延伸機により80℃で縦方向に3.4倍延伸した。その縦延伸シートに前記塗布液をワイヤーバーで塗布し、90℃で乾燥した後に、引き続きテンターに導き、予熱温度100℃、延伸温度110℃で横方向に3.6倍延伸し、引き続き220℃で4%緩和しながら熱固定することにより、片面の高吸湿性有機粒子含有層を有する、厚み75μmの白色ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。なお、塗布量は、最終的に0.5g/mであった。
【0035】
実施例2
微細空洞含有二軸配向ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製、クリスパーG1212、厚さ125μm)の片面に、実施例1で作成した塗布液をワイヤーバーで塗布した後に、120℃で1分間乾燥させることにより、片面に高吸湿性微粒子を含有する塗布層を積層した、微細空洞含有白色ポリエステルフィルムを得た。
【0036】
実施例3
二軸配向ポリプロピレンフィルム(東洋紡績(株)製、P3155、厚み110μm)の巻き内面に、実施例1で作成した塗布液をワイヤーバーで塗布した後に、100℃で3分間乾燥させることにより、片面に高吸湿性微粒子を含有する塗布層を積層した、白色ポリプロピレンフィルムを得た。
【0037】
比較例1
実施例2において、実施例1で調整した塗布液を塗布せず、微細空洞含有二軸配向ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製、クリスパーG1212、厚さ125μm)をそのまま用いた。
【0038】
【表1】
Figure 2004058462
【0039】
【発明の効果】
本発明の白色積層熱可塑性樹脂フィルムは、高吸湿性微粒子を含有する層を白色熱可塑性樹脂フィルムに積層しているため、高湿度または温度が著しく異なる環境下でも結露せず、かつ帯電防止性に優れるという顕著な効果を有する。

Claims (9)

  1. 白色熱可塑性樹脂フィルムに高吸湿性微粒子を含む層が積層され、かつフィルム全体の光線透過率が50%以下であることを特徴とする白色積層熱可塑性樹脂フィルム。
  2. 前記高吸湿性微粒子が有機微粒子であることを特徴とする請求項1記載の白色積層熱可塑性樹脂フィルム。
  3. 前記高吸湿性有機微粒子がポリスチレン系、ポリアクリロニトリル系、ポリアクリル酸エステル系、ポリメタクリル酸エステル系のいずれかのビニル系重合体で、かつスルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、またはそれらの金属塩の少なくとも1種からなる親水基を有し、さらにジビニルベンゼン、トリアリルイソシアネートまたはヒドラジンのいずれかで架橋された架橋重合体であることを特徴とする請求項2記載の白色積層熱可塑性樹脂フィルム。
  4. 前記高吸湿性微粒子は、平均粒子径が2μm未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の白色積層熱可塑性樹脂フィルム。
  5. 高吸湿性微粒子を含む層は、高吸湿性微粒子と親水性樹脂から構成され、高吸湿性微粒子と親水性樹脂の質量比が1/1〜19/1であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の白色積層熱可塑性樹脂フィルム。
  6. 前記高吸湿性微粒子を含む層は、白色熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に塗布することにより積層されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の白色積層熱可塑性樹脂フィルム。
  7. 前記白色熱可塑性樹脂フィルムは、熱可塑性樹脂がポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステルのうちのいずれかから選ばれる樹脂からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の白色積層熱可塑性樹脂フィルム。
  8. 前記白色熱可塑性樹脂フィルムは、基材樹脂に対して非相溶な樹脂及び/又は白色顔料を含有させ、少なくとも1軸方向に延伸させた、微細空洞含有フィルムであり、前記フィルムの見かけ密度が0.5〜1.3g/cmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の白色積層熱可塑性樹脂フィルム。
  9. 前記白色熱可塑性樹脂フィルムは、結露防止フィルムまたは帯電防止フィルムに用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の白色積層熱可塑性樹脂フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017013032A (ja) * 2015-07-06 2017-01-19 大阪瓦斯株式会社 調湿素子の製造方法

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