JP2004058246A - チャック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】脆性材料で成るワークや、磁性材料でないワークや、平坦面部分が少ないワークに対しても良好な固定保持を行うことが可能なチャック装置を提供する。
【解決手段】複数のワーク保持空間4を有するチャックブロック3の中央部にシリコンゴム製のチューブ5を配設する。チャックブロック3の縦壁43,44とチューブ5との間にワークであるインクヘッドW,Wをセットし、チューブ5の内部に空気を導入して拡径させる。これにより、チャックブロック3の縦壁43,44とチューブ5との間でインクヘッドWを固定保持する。チューブ5の内部に芯材52を挿通させておき、チューブ5の収縮時には、このチューブ5が芯材52によって形状変化の規制を受けながらインクヘッドWから後退し、インクヘッドWの取り出しを容易にする。
【選択図】   図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークに対して研磨や洗浄等の加工を行う際に、このワークを固定保持するためのチャック装置に係る。特に、本発明は、チャッキング状態の信頼性の向上を図るための対策に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばインクジェットプリンタ用のインクヘッドの製造工程では、セラミック材料により形成されたインクヘッド本体に対して、インク室となる溝を形成したり、その溝の内部に駆動電極を形成すること等が行われる。
【0003】
また、このようにして製造されたインクヘッドの後工程として、インクヘッド端面に対する研磨工程や、インクヘッドの洗浄工程等が行われる。そして、これらの工程を行うためには、インクヘッドをチャック装置によって保持し、位置固定した状態としておくことが必要である。
【0004】
一般的なチャック装置として、これまで、バイス等による機械的な固定手法を採用したもの(以下、機械式チャック装置と呼ぶ:例えば特開2000−84883号公報)、磁気によってワークを吸着するもの(以下、磁気吸着式チャック装置と呼ぶ:例えば特開2000−263485号公報)、真空吸着するもの(以下、真空吸着式チャック装置と呼ぶ:例えば特開2001−53041号公報)等が掲げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したこれまでの一般的なチャック装置を、上記インクヘッドのようなワークの固定保持に適用しようとする場合、以下に述べる不具合があった。
【0006】
先ず、機械式チャック装置を適用した場合、インクヘッドは上述した如くセラミック材料により形成されているため、機械式チャック装置による挟持力が大き過ぎる場合には、部分的に欠けたりクラックが発生してしまう可能性がある。つまり、脆性材料で成るワークに対しては機械式チャック装置を適用することは困難である。
【0007】
次に、磁気吸着式チャック装置を適用しようとした場合、セラミック材料は磁性を有していないため吸着することができない。つまり、磁性材料でないワークに対しては磁気吸着式チャック装置を適用することは不可能である。
【0008】
また、真空吸着式チャック装置を適用しようとした場合、インクヘッドは上述した如くインク室となる溝が複数箇所に形成されており、平坦面部分が少ないため、吸着力を十分に得ることができる吸着面を得ることが難しい。また、この種のチャック装置により保持したワークに対して洗浄やバリ取りを行う場合、洗浄液や除去されたバリが装置の真空吸着孔に吸い込まれてしまって目詰まりを起こし、装置の故障の発生原因となってしまうため、この種のワークに対して真空吸着式チャック装置を適用することも困難であった。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、脆性材料で成るワークや、磁性材料でないワークや、平坦面部分が少ないワークに対しても良好な固定保持を行うことが可能なチャック装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
−発明の概要−
上記の目的を達成するために、本発明は、拡張動作や収縮動作が可能な手段を利用することで、ある程度の弾性力をもってワークを挟持することにより、このワークを固定保持するようにしている。
【0011】
−解決手段−
具体的には、ワークを固定保持するためのチャック装置を前提とする。このチャック装置において、チャックブロックと拡張収縮手段とを備えさせている。チャックブロックは、ワークの少なくとも一部に当接する当接部を有している。拡張収縮手段は、拡張収縮が自在であって、拡張時には上記ワークをチャックブロックの当接部に押圧してこの当接部との間でワークを挟持する一方、収縮時にはチャックブロックの当接部との間でのワーク挟持状態を解除するものである。
【0012】
この特定事項により、ワークの固定保持動作時には、チャックブロックの当接部と拡張収縮手段との間にワークを位置させた状態で拡張収縮手段を拡張させる。これにより、拡張収縮手段は、ワークをチャックブロックの当接部に押圧してこの当接部との間でワークを挟持する。この挟持状態にあっては、拡張収縮手段がある程度の弾性力をもってワークに当接しているため、その挟持力が必要以上に高くなることはなく、ワークが部分的に欠けたりクラックが発生してしまうことはない。つまり、セラミックなどの脆性材料で成るワークであっても良好に固定保持することが可能である。また、挟持によって固定保持しているため、磁性を有していないワークであっても固定保持することが可能であり、ワークの材質に拘わりなく良好な固定保持状態を得ることができる。更に、平坦面部分が少ないために真空吸着式チャック装置が適用できなかったワークであっても、その形状に拘わりなく良好に固定保持することが可能である。また、真空吸着式チャック装置の場合、ワークの洗浄やバリ取りを行う際に洗浄液や除去されたバリが装置の真空吸着孔に吸い込まれてしまって目詰まりを起こし、装置の故障の発生原因となってしまうといった不具合があったが、本発明によればこの不具合を回避することができる。
【0013】
拡張収縮手段の具体的な構成として、この拡張収縮手段は、弾性材料のチューブで成り、内部に流体を供給することにより収縮状態から拡張状態に変形して、チャックブロックの当接部との間でワークを挟持するようになっている。
【0014】
例えば、チューブ内にエアポンプにより高圧空気を導入して拡径させることでワークの挟持状態を得ることが掲げられる。つまり、空気等の流体の供給排出を行うのみでワークの挟持やその解除を切り換えることができ、制御動作の簡素化を図ることができる。また、流体の圧力を利用して挟持力を発生させているので、ワークの各所に対して均一な押圧力を作用させることができる。このため、安定した固定保持状態を得ることができて、この固定保持状態で行われる加工(研磨加工や洗浄作業)を安定的に行うことができると共に、局部的に高い押圧力が作用することがないため、ワークが部分的に欠けたりクラックが発生してしまうことを確実に回避できる。
【0015】
チャックブロックと拡張収縮手段とによるワークの具体的な挟持手法としては、チャックブロックにワーク保持空間が形成されており、このワーク保持空間を形成する壁面のうち互いに対向する壁面がワークに当接する上記当接部となっている。そして、拡張収縮手段は、上記互いに対向する壁面同士の略中間位置に配設されている。
【0016】
つまり、拡張収縮手段を挟んだ両側にワークを固定保持するための空間が形成されていることになる。この各空間にワークを位置させた状態で拡張収縮手段を拡張させることにより、同時に2個のワークに対する固定保持状態を得ることができる。言い換えると、拡張収縮手段のそれぞれ異なる箇所を、ワークを挟持するための挟持面として利用することが可能になり、装置全体の小型化を図りながらも本装置によって固定保持可能なワークの個数の増大を図ることができる。
【0017】
また、上記チューブの内部にチューブ長手方向に沿って一直線状に延びる芯材を収容した場合には、チューブを収縮させた際に、その収縮状態にあるチューブは芯材に沿った形状に維持されることになる。つまり、収縮状態にあるチューブの変形を芯材によって規制することができる。従って、この収縮状態にあるチューブの形状をワークの取り出しに邪魔にならない形状に設定することでワークの取り出し作業の簡素化を図ることができる。
【0018】
上記芯材の断面形状として、具体的には、チャックブロックの当接部に向かう方向の長さが、拡張状態にあるチューブの内径寸法よりも小さく設定されている一方、チャックブロックの当接部に向かう方向に対して直交する方向の長さが、拡張状態にあるチューブの内径寸法に略一致するよう設定されている。
【0019】
これによれば、チューブが収縮する際に、ワークから離れる方向への収縮量を大きくすることができ、収縮状態にあるチューブの形状をワークの取り出しに邪魔にならない形状に確実にすることができてワークの取り出し作業のよりいっそうの簡素化が図れる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本形態では、インクジェットプリンタ用のインクヘッドの製造工程において使用され、インクヘッドの研磨工程や洗浄工程においてインクヘッドを固定保持するためのチャック装置に本発明を適用した場合について説明する。
【0021】
−チャック装置の構成説明−
図1は本形態に係るチャック装置1の平面図であり、図2は図1におけるII−II線に沿った断面図であり、図3は図2におけるIII−III線に対応した箇所におけるチャックブロック3の断面図である。
【0022】
これら図に示すように、本チャック装置1は、ベースプレート2及びチャックブロック3を備えている。以下、各部材について説明する。
【0023】
ベースプレート2は、チャックブロック3の平面視形状よりも僅かに大きな平面視形状を有する平板状の金属製板材でなっている。そして、その上面21がチャックブロック3の載置面となっている。
【0024】
チャックブロック3は、金属製であって、ベースプレート2の上面に隙間無く当接可能となるように、その下面31が平坦面で形成されている。また、このチャックブロック3は、その長手方向(図1における左右方向)に亘って複数(本実施形態のものでは8個)のワーク保持空間4,4,…が形成されている。各ワーク保持空間4,4,…は、互いに同一形状であるので、ここでは一つのワーク保持空間4についてのみ説明する。
【0025】
このワーク保持空間4は、チャックブロック3の上面32から下面31に亘って貫通した開口として形成されている。その具体的な形状としては、図4に示すように、固定保持しようとするワークとしてのインクヘッドWの2個を、図4における上下方向に並べて配置した場合の平面視の面積よりも僅かに大きな略矩形状の開口として形成されている。更に詳しくは、このワーク保持空間4の幅寸法(図4における左右方向の寸法)はインクヘッドWの1個分の幅寸法に略一致しているのに対し、ワーク保持空間4の長さ寸法(図4における上下方向の寸法)はインクヘッドWの2個分の長さ寸法よりも僅かに長く設定されている。
【0026】
更に、このワーク保持空間4を構成する各縦壁41,42,43,44のうち、チャックブロック3の長手方向に延びる縦壁(本発明でいう当接部)43,44の中央部分には溝部45,46がそれぞれ形成されている。つまり、この縦壁43,44に段部47が形成され、この段部47の底部分が溝部45,46として形成されている。
【0027】
そして、このチャックブロック3の特徴の一つとして、チャックブロック3の縦壁41〜44のうち、図3の上下方向に延びる縦壁41,42の中央部分には、チャックブロック3の長手方向の両端に亘って拡張収縮手段としてのシリコンゴム製のチューブ5が配設されている。つまり、このチューブ5が各ワーク保持空間4を図中の上下に2分割するように配設されている。以下、このチューブ5の構成について説明する。
【0028】
このチューブ5は、一端が閉塞されている一方、他端が給排気パイプ51に接続されている。この給排気パイプ51は図示しないエアポンプに接続されており、このエアポンプの駆動に伴って給排気パイプ51による給気や排気が行われる。給気時には、チューブ5内に高圧空気が導入され、それに伴ってチューブ5は拡径する(図5参照)。逆に、排気時には、チューブ5内から空気が排出され、それに伴ってチューブ5は収縮する(図4参照)。
【0029】
また、図2及び図6(図5におけるVI−VI線に沿った断面図)に示すように、このチューブ5の内部には一直線形状の針金などで成る芯材52が挿通されている。このため、チューブ5内から空気が排出されてチューブ5が収縮されたとしても、その収縮状態にあるチューブ5は芯材52に沿った形状に維持されることになる。
【0030】
−チャック装置1の動作説明−
次に、上述の如く構成されたチャック装置1の動作について説明する。
【0031】
先ず、インクヘッドWを固定保持する前の状態では、図1〜図3に示すように、チューブ5内には空気が導入されておらず、チューブ5は収縮状態であって芯材52に沿った一直線形状に維持されている。
【0032】
この状態から各ワーク保持空間4,4,…内にインクヘッドW,W,…をセットする。このセット作業は、作業者による手作業またはハンドリングロボットによる自動セットにより行われる。この状態では、図4に示すように、一つのワーク保持空間4に対して、チューブ5によって仕切られた各空間にインクヘッドW,Wがそれぞれ収容される。つまり、本形態のものでは16個のインクヘッドW,W,…がセットされることになる。
【0033】
このようにして各ワーク保持空間4,4,…内にインクヘッドW,W,…がセットされた後、給排気パイプ51に接続されているエアポンプが駆動し、このエアポンプから給排気パイプ51を経てチューブ5内に高圧空気が導入され、それに伴ってチューブ5が拡径する。この拡径動作においては、図5及び図6(a)に示すように、拡径するチューブ5の外周面が対向するインクヘッドW,Wを外側(図6(a)における左右両側)に押圧し、上記縦壁43,44に向けてインクヘッドW,Wをそれぞれ押し付ける。つまり、各インクヘッドW,Wは、チューブ5と縦壁43,44との間で挟持されることになる。
【0034】
この挟持状態としては、チューブ5は弾性材料であるので、その挟持力が異常に高くなることはなく、インクヘッドWが部分的に欠けたりクラックが発生してしまうことはない。つまり、セラミックなどの脆性材料で成るインクヘッドWであっても良好に固定保持することができる。
【0035】
また、挟持による固定保持であるため、磁性を有していないワークであっても固定保持することが可能である。
【0036】
更に、インクヘッドWはインク室となる溝が複数箇所に形成されており、平坦面部分が少ないものであるが、その形状に拘わりなく良好に固定保持することができる。従来の真空吸着式チャック装置の場合には、この種のワークを固定保持しようとした際に、吸着力を十分に得ることができる吸着面を得ることが難しく、固定保持状態を得ることが難しかった。また、ワークの洗浄やバリ取りを行う場合、洗浄液や除去されたバリが装置の真空吸着孔に吸い込まれてしまって目詰まりを起こし、装置の故障の発生原因となってしまうといった不具合もあった。本実施形態によれば、これらの不具合を解消することができる。
【0037】
以上の動作によってチャックブロック3内に固定保持された各インクヘッドW,W,…に対して、研磨工程や洗浄工程が行われ、インクヘッドW,W,…が完成する。
【0038】
その後、エアポンプの駆動に伴って給排気パイプ51による排気が行われ、チューブ5内から空気が排出されてチューブ5は収縮する(図6(b)(c)参照)。これにより、インクヘッドW,W,…の固定保持状態が解除されて各インクヘッドW,W,…がチャックブロック3から取り出される。
【0039】
尚、上述した如く、チューブ5の内部には芯材52が挿通されているため、チューブ5の収縮状態では、このチューブ5は図4に示すように芯材52に沿った形状(略一直線の形状)に維持されることになる。例えば、チューブ5の内部に芯材52を挿通させない場合には、図7に示すように、収縮状態にあるチューブ5の変形を規制することができず、場合によっては、このチューブ5がインクヘッドWの取り出しの邪魔になってしまう可能性がある。チューブ5の内部に芯材52を挿通することでこの不具合を解消することができ、インクヘッドWの取り出し作業の簡素化を図ることが可能になる。
【0040】
(芯材52の変形例)
上記実施形態では、チューブ5の内部に挿通される芯材52は断面が円形のものであった。この円形断面の芯材52を採用した場合、排気動作時に、図8に示すようにチューブ5が上下方向にのみ収縮し、チューブ5の左右両端がインクヘッドWに接触したままの状態になってしまい、このインクヘッドWが取り出し難くなることが懸念される(図8(c)参照)。これを解消するために、本変形例では、図9に示すように、芯材52の形状として、上下方向に長い長円形状に設定している。つまり、芯材52の断面形状として、チャックブロック3の当接面43,44に向かう方向(図9の左右方向)の長さが、拡張状態にあるチューブ5の内径寸法よりも小さく設定されている一方、チャックブロック3の当接面43,44に向かう方向に対して直交する方向(図9の上下方向)の長さが、拡張状態にあるチューブ5の内径寸法に略一致するよう設定されている。これによれば、図9に示すようにチューブ5が左右方向のみに収縮する場合には勿論のこと、図10に示すように上下方向のみに収縮する場合であってもチューブ5の左右両端をインクヘッドWから後退させることができ、如何なる収縮状態にあってもインクヘッドWの取り出し作業の簡素化を図ることが可能になる。
【0041】
−その他の実施形態−
上述した実施形態では、インクヘッドWの研磨工程や洗浄工程においてインクヘッドWを固定保持するためのチャック装置1に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、種々のワークに対して適用することが可能である。特に、脆性材料で成るワークや、磁性材料でないワークや、平坦面部分が少ないワークに対して適用した場合に顕著な効果を奏することができる。
【0042】
また、チャックブロック3との間でワークWを挟持する拡張収縮手段としては、シリコンゴム製の1本のチューブ5を採用し、このチューブ5の両側にセットされたワークW,Wを同時に挟持可能な構成としていた。本発明はこれに限らず、ワーク毎に拡張収縮手段を設けるようにしてもよいし、ワーク保持空間の中央部に金属製等のチューブ保持部材を設置しておき、このチューブ保持部材の表面(ワークWがセットされる側の面)にチューブ5を取り付ける構成としてもよい。
【0043】
また、ワークWに対する挟持方向は、水平方向に限らず鉛直方向であってもよい。つまり、チャックブロック3の当接面を水平面とし、その上方にチューブ5等の拡張収縮手段を配置して、この拡張収縮手段の拡張により上方から下方に向けてワークWを押圧することで固定保持するようにしてもよい。
【0044】
更に、チューブ5を収縮状態から拡張状態に変形させるための流体としては空気に限らず、その他の気体や液体であってもよい。
【0045】
チャックブロック3上におけるワークWに対する当接箇所としては1箇所(一つの当接面)に限らず、複数箇所でワークWに当接し、それぞれの当接箇所に向けて拡張収縮手段(チューブ5)がワークWに向けて押圧力を与える構成としてもよい。また、この当接箇所における接触状態も上記実施例のような面接触に限らず、線接触や点接触であってもよい。
【0046】
加えて、拡張収縮手段としては必ずしも弾性材料で構成されている必要はない。例えば周方向に亘って蛇腹状に形成された可撓性を有するが非弾性材料で成る円筒状部材で拡張収縮手段を構成し、空気等の流体を内部に導入することで蛇腹部分が伸展して拡径し、それによってワークWをチャックブロック3に押圧する構成としてもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、チューブ5内に空気を導入するための手段と芯材52とを個別に配設したが、芯材52を金属製のパイプで構成し、このパイプに空気導入用の開口を形成すると共に、このパイプに上記給排気パイプ51を接続すれば、チューブ5内に空気を導入する機能と芯材としての機能とをこのパイプに兼用させることができる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、拡張動作や収縮動作が可能な拡張収縮手段を利用してワークを挟持することにより、このワークを固定保持するようにしている。このため、拡張収縮手段がある程度の弾性力をもってワークに当接することになり、その挟持力が必要以上に高くなることはなく、ワークが部分的に欠けたりクラックが発生してしまうことはない。また、挟持による固定保持であるため、磁性を有していないワークであっても固定保持することが可能である。更に、従来の真空吸着式チャック装置では固定保持できなかったワークであっても固定保持することができる。このように、本発明では、セラミックなどの脆性材料で成るワークであっても良好に固定保持することが可能であり、ワークの材質に拘わりなく良好な固定保持状態を得ることができ、更に、平坦面部分が少ないために従来の真空吸着式チャック装置が適用できなかったワークであっても、その形状に拘わりなく良好に固定保持することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るチャック装置の平面図である。
【図2】図1におけるII−II線に沿った断面図である。
【図3】図2におけるIII−III線に対応した箇所におけるチャックブロックの断面図である。
【図4】各ワーク保持空間にインクヘッドをセットした状態を示す図3相当図である。
【図5】チューブの拡径状態を示す図3相当図である。
【図6】図5におけるVI−VI線に沿った断面図であって、チューブの収縮動作を説明するための図である。
【図7】チューブの内部に芯材を挿通させない場合における図3相当図である。
【図8】円形断面の芯材を採用した場合に、チューブが上下方向のみに収縮した状態を示す図6相当図である。
【図9】長円断面の芯材を採用した場合に、チューブが左右方向のみに収縮した状態を示す図6相当図である。
【図10】長円断面の芯材を採用した場合に、チューブが上下方向のみに収縮した状態を示す図6相当図である。
【符号の説明】
1     チャック装置
3     チャックブロック
4     ワーク保持空間
41〜44 縦壁
5     チューブ(拡張収縮手段)
52    芯材
W     インクヘッド(ワーク)

Claims (5)

  1. ワークを固定保持するためのチャック装置において、
    ワークの少なくとも一部に当接する当接部を有するチャックブロックと、
    拡張収縮が自在であって、拡張時には上記ワークをチャックブロックの当接部に押圧してこの当接部との間でワークを挟持する一方、収縮時にはチャックブロックの当接部との間でのワーク挟持状態を解除する拡張収縮手段とを備えていることを特徴とするチャック装置。
  2. 請求項1記載のチャック装置において、
    拡張収縮手段は、弾性材料で成るチューブであって、内部に流体を供給することにより収縮状態から拡張状態に変形することを特徴とするチャック装置。
  3. 請求項1または2記載のチャック装置において、
    チャックブロックには、ワーク保持空間が形成されており、このワーク保持空間を形成する壁面のうち互いに対向する壁面がワークに当接する上記当接部となっており、
    拡張収縮手段は、上記互いに対向する壁面同士の略中間位置に配設されていることを特徴とするチャック装置。
  4. 請求項2または3記載のチャック装置において、
    チューブの内部にはチューブ長手方向に沿って一直線状に延びる芯材が収容されていることを特徴とするチャック装置。
  5. 請求項4記載のチャック装置において、
    芯材の断面形状は、チャックブロックの当接部に向かう方向の長さが、拡張状態にあるチューブの内径寸法よりも小さく設定されている一方、チャックブロックの当接部に向かう方向に対して直交する方向の長さが、拡張状態にあるチューブの内径寸法に略一致するよう設定されていることを特徴とするチャック装置。
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