JP2004058048A - エレクトレット濾材、及びその製造方法 - Google Patents

エレクトレット濾材、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表面電荷密度が大きく、高温雰囲気でも長期にわたり安定なエレクトレット性を有し、埋設廃棄時には分解減容性を両立するエレクトレット濾材、及びその製造法を提供する。
【解決手段】L−乳酸モノマーとD−乳酸モノマーのモル分率が100〜85:0〜15もしくは0〜15:85〜100の範囲からなる。ガラス転移温度以上融点以下の温度で加熱結晶化処理、60〜140℃に加熱した状態で直流コロナ電界を印加40℃以下まで冷却することによって、表面電荷密度が1.2×10−9C/cm以上であるエレクトレット濾材が得られる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は生分解性と優れたエレクトレット性を両立したエレクトレット濾材、及びその製造方法である。すなわち生分解処理が可能な乳酸重合体を主成分とし、気体中の微粒子の捕捉に用いられ、表面電荷密度が大きいことにより捕集効率が高く表面電荷密度が高く、初期および高温雰囲気に暴露された後も粒子捕集効率の高いエレクトレット濾材、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、比較的長寿命の静電電荷が付与された誘電材料をエレクトレットと称し、一般にエアフィルターなどの分離材料、マスク等の衛生材料、マイクロホン等の電子材料に利用されている。エレクトレット濾材にはポリオレフィン系繊維不織布を用い、これに高電圧コロナ処理等により電気分極を付与したものが主に用いられてきた。
【0003】
ところが、前記エレクトレット素材は、エレクトレット化には効果があるものの、自然環境下においてほとんど分解が生じないか、分解速度が極めて遅いという特性を有している。したがって、これらの素材にて製造された製品は、埋設廃棄を実施した場合には長期間にわたり形状を保持することとなり、環境破壊などの問題が顕在化してきた。近年エレクトレット材料は再利用、再生が困難な用途、製品に用いられる事が多く、エレクトレット技術を利用した製品廃棄時における環境負荷を低減させる要望が高まっている。
【0004】
また従来のポリオレフィン系繊維不織布のエレクトレット性能もまだまだ不十分な状況にある。表面電荷密度を規定したエレクトレット材料は、例えば特許文献1,特許文献2等に開示されている。しかしながらこれら公報の実施例では、何れもポリプロピレン繊維のメルトブロー不織布が用いられ、その表面電荷密度は最大でも1.2×10−9/cmに留まる。
【0005】
前記の問題点を解決するため、酵素、微生物による代謝分解性や加水分解性を有する素材を用いたエレクトレットの検討がなされている。たとえば、特許文献3には乳酸重合体からなる高分子エレクトレット材料が開示されているが、高性能化や経時的な電荷安定性については考慮がなされていない。
【0006】
特許文献4には、乳酸重合体系繊維不織布を50〜130℃の雰囲気温度で高電圧を5〜30秒程度印加することにより製造される荷電不織布が開示されている。しかしながらこの公報では高温使用時における静電気力の安定性ついてのみが記載され、表面電荷密度の向上、捕集効率の向上についての記載がない。本発明者らの知見によれば、表面電荷密度を大きくするためには、前述の雰囲気温度で高電圧を印加するのみでは不十分である。
【0007】
【特許文献1】
特公平4−42812号公報
【特許文献2】
特許第2672329号公報
【特許文献3】
特開平9−110968号公報
【特許文献4】
特開2001−146672号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、表面電荷密度が大きいことにより捕集効率が高く、使用時においては高温雰囲気等の過酷な環境に暴露された後でも、長期にわたり安定なエレクトレット性を有し、かつ生分解処理が可能なエレクトレット濾材、及びその製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のエレクトレット濾材は以下の構成を有する。
【0010】
乳酸重合体よりなるエレクトレット濾材であって、L−乳酸モノマーとD−乳酸モノマーのモル分率が100〜85:0〜15もしくは0〜15:85〜100の範囲からなる乳酸重合体、即ち、
1)L−乳酸モノマーが重合されてなることを特徴とするポリ−L−乳酸(ホモポリマー)、L−乳酸モノマーとD−乳酸モノマーとのランダム共重合構造からなり、
2)L−乳酸モノマーが85モル%以上、D−乳酸モノマーが15モル%以下であることを特徴とするポリ−DL−乳酸、
3)D−乳酸モノマーが85モル%以上、L−乳酸モノマーが15モル%以下、であることを特徴とするポリ−DL−乳酸、
4)D−乳酸モノマーが重合されてなることを特徴とするポリ−D−乳酸(ホモポリマー)
のうち少なくとも1種を用いてなるものである。
【0011】
また、本発明の乳酸重合体は、結晶融解に伴う吸熱量が0.5J/g以上であることを特徴とするものである。
【0012】
本発明のエレクトレット濾材に用いられる乳酸重合体は、含有される乳酸、ラクチド等の低分子成分が15%以下であることを特徴とする。
【0013】
本発明は、乳酸重合体を主成分とする繊維からなる表面電荷密度が1.2×10−9/cm以上であるエレクトレット濾材である。
【0014】
本発明は、乳酸重合体を主成分とする繊維からなるエレクトレット濾材であって、乳酸重合体100重量部に対して、結晶核剤を0.01乃至0.3重量部配合したエレクトレット濾材である。
【0015】
また本発明は、乳酸重合体を主成分とする繊維からなる不織布を60〜140℃に加熱した状態で直流コロナ電界を印加し、その後電界を印可したままの状態で40℃以下まで冷却することを特徴とするエレクトレット濾材の製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明のエレクトレット濾材に用いられる乳酸重合体は分子構造がL−乳酸単位のみから構成されるポリ−L−乳酸、特定比率のL−乳酸単位とD−乳酸単位からなるポリ−DL−乳酸、D−乳酸単位のみから構成されるポリD−乳酸が用いられる。
【0017】
好ましく用いられるポリ−DL−乳酸はL−乳酸もしくはD−乳酸を少なくとも85モル%以上含有することが好ましい。より好ましくは90モル%以上含有することであり、最も好ましくは95モル%以上含有することである。
【0018】
上記組成からなる乳酸重合体は、結晶性を付与することが可能であり、また、常温以上のガラス転移温度を有するため電荷安定性にすぐれたエレクトレット濾材が得られる。
【0019】
また、昇温時における電荷安定性を高めるため、DSC法により得られるエレクトレット濾材の結晶融解熱は0.5J/g以上であることが好ましく、より好ましくは1J/g以上であり、最も好ましくは5J/gである。
【0020】
本発明に用いられる乳酸重合体は、L−乳酸、D−乳酸、もしくはD−乳酸とL−乳酸の混合物を原料として直接脱水縮合させる方法もしくは、乳酸の環状2量体を合成した後に、続く工程により開環重合することにより製造される。開環重合法に用いる乳酸二量体としては、Lラクチド、D−ラクチド、DL−ラクチド、メソ−ラクチドいずれの組み合わせでもかまわない。
【0021】
ポリ−DL−乳酸におけるD−乳酸とL−乳酸の構成比は、ポリ−DL−乳酸を重クロロホルム溶媒等に溶解させ1Hもしくは13C核磁気共鳴スペクトルを測定することにより求めることができる。かかる方法と旋光度、DSC測定を組み合わせる事により、D−乳酸とL−乳酸のランダム共重合化合物であるか、ブロック共重合化合物であるか、D、Lホモポリマーの混合物であるか判別することができる。樹脂成分が実質的に均質な場合には、乳酸重合単位が光学活性であることを利用し、溶液状態での旋光度を測定することにより構成比率を求めることができる。
【0022】
本発明で用いられる乳酸重合体の数平均分子量は、電荷安定性ならびに、成形加工性、機械的強度の観点から5,000以上であることが好ましく、より好ましくは1万以上であり、最も好ましくは5万以上である。数平均分子量が小さい場合には前記好ましい組成からなる乳酸重合体であっても融点並びにガラス転移温度が低下するため、結果として電荷安定性が低下する要因となる。
【0023】
数平均分子量の上限値については特に制限されないが成形加工方法に応じて好ましい数平均分子量が選択される。数平均分子量の上昇に従って同一温度での溶融粘度が上昇するため、数平均分子量が高すぎる場合には成形加工が困難となる。溶融粘度を低減するためには溶融温度を高める方法が用いられるが、熱分解による分子量低下ならび低分子成分の増加が生じるため電荷安定性が低下する原因となる。
【0024】
本発明で用いられる乳酸重合体の数平均分子量はGPCカラム法を用いポリスチレン換算にて得られる数平均分子量である。
【0025】
また、温度上昇時における電荷減衰ならびに湿度上昇時における電荷減衰を抑制するために、樹脂中に含有される乳酸モノマー、ラクチド等の低分子成分を低減しておくことが好ましい。具体的に好ましい含有量としては15%以下であり、より好ましくは10%以下、最も好ましくは5%以下である。前記目的を実現するものであれば方法については特に制限されないが、具体的には再結晶法、加熱蒸留法、減圧蒸留法などを用い低分子量の残存成分を減少させることにより、加工時においては熱分解を抑制し、電荷安定性の観点からは温度上昇ならびに吸湿による電荷減衰を抑制することが可能となる。
【0026】
乳酸モノマーならびにラクチドの定量方法としては、重クロロホルム溶媒に溶解させ、1H核磁気共鳴スペクトルを測定する方法が用いられる。定量方法としては、乳酸共重合ポリマーに帰属される既知構造の吸収強度と、ラクチド、乳酸に帰属される吸収強度を比較することにより混合比を求めることができる。
【0027】
またさらに乳酸重合体の分子鎖末端のカルボキシル基を、水酸基を持つ化合物によってエステル化されてなるものであっても良い。水酸基を持つ化合物としては、例えばオクチルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール等の炭素数が6以上の高級アルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール等のグリコール類が挙げられる。
【0028】
本発明のエレクトレット濾材は、熱刺激脱分極電流測定によって求められる表面電荷密度が1.2×10−9/cm以上であることが望ましく、さらに望ましくは1.5×10−9/cm以上であり、最も望ましくは2.0×10−9/cm以上である。表面電荷密度の大きいエレクトレット濾材の方が粒子捕集効率が高い。熱刺激脱分極電流は図1に示す装置によって測定される。すなわち温度制御可能な加熱槽1中の測定電極2にエレクトレット濾材試料3を挟み、加熱槽を一定速度で昇温したときのエレクトレット濾材からの脱分極電流を高感度電流計4で計測し、これをデータ処理装置5を経てレコーダー6によって記録する。温度に対してプロットされた電流曲線の積分値より、特定の温度領域における脱分極電荷量が計算され、これを測定試料の面積で割った商を表面電荷密度とする。この方法は特公平4−42812号公報、登録特許第2672329号等に記載されている方法とほぼ同じである。
【0029】
本発明のエレクトレット濾材は、前記乳酸重合体100重量部に対して、結晶核剤を0.01乃至0.3重量部配合していることが重要である。結晶核剤は結晶性高分子化合物の結晶化過程において微細結晶を生成させるとともに結晶化速度を速める効果がある。結晶核剤には種々の無機化合物および有機化合物があるが、有機リン酸塩系化合物およびカルボン酸金属塩系化合物が好ましい。具体的にはリン酸2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸ビス(4−tert−ブチルフェニル)ナトリウム、パラ−tert−ブチル安息香酸アルミニウム、デヒドロアビエチン酸ならびにジヒドロアビエチン酸のマグネシウム、ナトリウム、カリウム塩等が好適である。
【0030】
本発明において、前記結晶核剤が乳酸重合体のエレクトレット性向上にどのように作用しているかは、未だ明らかではない。乳酸重合体のエレクトレットでは、荷電電極から注入された電荷と、電界によって配向した双極子が主に非晶部分および結晶非晶界面部分に存在していると考えられ、これがエレクトレット電荷の正体と考えられる。ガラス転移点付近まで加熱されると分子運動によって非晶部分の電荷はほとんど失われるであろう。一方結晶非晶界面部分の電荷は比較的安定である。結晶核剤には安定な結晶非晶界面量を増やし、不安定な非晶量を減らす効果があるものと考えられる。
【0031】
本発明の前記結晶核剤の配合量は、乳酸重合体100重量部に対して0.01乃至0.3重量部である。配合量がこれよりも少ないと、高温時の電荷安定効果が十分ではない。また配合量が多すぎても電荷安定効果は一定レベルで飽和し、逆に紡糸性が悪くなる等の影響があり好ましくない。
【0032】
本発明において、乳酸重合体に結晶核剤を配合するには、乳酸重合体樹脂の粉末またはペレットに所定量の結晶核剤を混合添加し、ブレンダー、ヘンシェルミキサー等で均一に分散させた後、押出機、混練機などで溶融混練する方法がある。
【0033】
本発明におけるエレクトレット濾材は、中実誘電体シートを被せたアース板上に乳酸重合体を主成分とする繊維からなる不織布、織布やフィルムを重ねてコロナ処理を行うことににより製造することができる。コロナ処理は室温雰囲気で行ってもよいが、60〜140℃に加熱した状態で直流コロナ電界を印加し、その後電界を印可したままの状態で40℃以下まで冷却すると、室温で処理する場合よりも電気分極が大きくなるため好ましい。一般的にエレクトレットの生成機構として双極子の配向や電荷注入等があると言われている。乳酸重合体はエステル基などの極性基を有しているため、そのガラス転移点以上融点以下である約60〜140℃で直流コロナ処理を行い、その後電界を印可したまま、ガラス転移点より低温の40℃以下まで冷却することより、コロナ処理による電荷注入と同時に双極子配向の凍結が起こり、その結果極めて高い表面電荷密度を発現することができる。
【0034】
一方、乳酸重合体をそのガラス転移点より低温の室温付近でコロナ処理しても双極子配向の程度は大きくなく、また40℃以上のまま高電界印加を止めると配向した双極子が凍結されない。これらの方法では何れも高い表面電荷密度を発現することはできない。また極性基を有しないポリプロピレンなどを本発明の方法でコロナ処理を行っても、配向すべき双極子が存在しないため、表面電荷密度は室温でコロナ処理した場合とほとんど同等である。
【0035】
本発明のエレクトレット濾材を製造するためには、例えば図2に模式的に示したような荷電処理装置を使用することができる。まず被荷電体は予備加熱ゾーンにて加熱荷電ゾーンの温度まで昇温する。加熱荷電ゾーンでは被荷電体を60〜140℃の一定温度で保持したまま直流コロナ電界を印加する。加熱荷電ゾーンでの被荷電体の滞留時間は5〜20秒が好ましく、これよりも短いと荷電効果が不十分であり、逆にこれより長くても効果は変わらない。その後高電界を印加したまま冷却荷電ゾーンにおいて被荷電体温度が40℃以下になるまで冷却する。冷却荷電ゾーンの滞留時間は特に限定されない。加熱荷電ゾーン、冷却加熱ゾーンともアースコンベアには誘電体シートが巻かれており、その上方に設置した針状電極に直流高電圧を印加して荷電処理を行う。
【0036】
上記製造方法において、加熱時と冷却時の電界強度は同じでもよいし、異なっていてもよい。後者の場合は冷却時の電界強度を大きめにするのが好ましい。その理由は、加熱荷電によって配向させた双極子を確実に凍結させるために配向時以上の電界強度を印可するのが好ましいこと、また加熱時はアースコンベアの誘電体シートの導電率が大きくなるため電界強度が大きすぎると火花放電が多発するためである。電界強度の好ましい範囲を例示すると、加熱時は12〜20kV/cm、冷却時は15〜20kVである。電界強度がこれよりも小さいと荷電効果が不十分であり、逆にこれよりも大きいと火花放電が多発して好ましくない。
【0037】
乳酸重合体のエレクトレットでは、電極から注入された電荷と、電界によって配向した双極子が電荷の正体と推定されることは既に述べた。双極子の配向は室温で直流コロナ電界を印加する場合にもいくぶん起こると考えられるが、60〜140℃に加熱した状態では極めて容易に起こると考えられる。その後電界を印可したままの状態で40℃以下まで冷却すると、その配向が凍結されて電気分極が維持され、その結果極めて高い表面電荷密度を発現することができると推定される。
【0038】
従来エレクトレット材料として用いられているポリプロピレンの場合にも、結晶核剤を配合することにより安定な結晶非晶界面量を増やし、不安定な非晶量を減らす効果が期待される。しかしながらポリプロピレンの場合は配向すべき極性基をほとんど有しないため、上記の方法で荷電処理を行っても、表面電荷密度は室温で荷電処理した場合とほとんど同等である。
【0039】
本発明のエレクトレット濾材は必要に応じ、好ましい形状にて用いることが可能である。すなわち、具体的には、押し出し成型品フィルム、シート、繊維、不織布、織物、編物ならびにその他材料との複合体などを一例として挙げることができる。
【0040】
フィルム状のものとしては、従来公知のフィルム作成法を好ましく用いることができる。すなわち、溶媒キャスト法、溶融押出法、ヒートプレス法などであり、該方法によりフィルムを成形後、必要に応じて一軸、もしくは2軸延伸ならびにヒートセット加工を実施する事も好ましい。延伸配向ならびに結晶化処理を行うことにより、同一組成であっても湿度や温度に対する電荷電荷安定性をより高めることが可能である。フィルムの厚みは1〜50μmであり、これ以下であれば、好ましくは、1.5〜10μmであり、50μm以上であればエレクトレット化効果が飽和してくる。
【0041】
繊維状で用いる場合においては、公知の紡糸方法を好ましく用いることができる。すなわち、溶融押し出し法、乾式、湿式の溶媒紡糸法などであり、該方法により繊維成形後、必要に応じて延伸処理ならびにヒートセット加工を行うことが好ましい、延伸配向ならびに結晶化処理を行うことにより電荷安定性をより高めることができる。また、一軸延伸フィルムを分割し、従来知られているフィルム解繊糸を得ることも好ましい。
【0042】
不織布状で用いる場合においては、前記方法により得られる繊維を適当な寸法に裁断し、カードマシンなどの乾式ウエッブ成形法、気流中に分散させ捕集する方法、液体に分散させ抄紙する方法などが用いられる。また、直接成型法としてはメルトブローン法、スパンボンド法などの溶融押し出し法、フラッシュ紡糸法などの溶液押し出し法などを用いることができる。不織布に使用する繊維の繊維径は0.1〜40μmが好ましい。0.1μm以下であれば圧力損失が高くなりすぎ実用上問題となりがちである。40μm以上であれば濾過性能が低くなりまた、エレクトレット効果も飽和してくるため好ましくない。特に好ましくは1〜30μmである。またその目付は効率的にエレクトレット化を行う観点から5g/m以上100g/m以下が好ましく、10g/m以上50g/m以下が特に好ましい範囲として挙げることができる。
【0043】
不織布シートは必要に応じて、ニードルパンチ、水流等を用いた機械的な交絡、別途繊維を用いた縫合、もしくは、ヒートエンボス、エアスルーオーブンなどによる構成繊維、もしくは別途添加するバインダー樹脂の熱融着が実施される。接着剤を塗布、噴霧、浸漬することなども好ましい。かかる工程を実施することにより強度、形態保持性などを向上させることができる。
【0044】
また、加工時ならびに使用時における樹脂劣化を抑制するために、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤などを添加することも好ましい。
【0045】
以上のようにして得られる本発明のエレクトレット濾材は従来公知の分解性エレクトレット濾材と比較して温度、湿度に対する影響を受け難く実用性に優れたエレクトレットが得られる。
【0046】
[実施例]
以下に本発明の実施例を示し説明するが、本発明は上記に示したとおり様々な形態で用いることが可能でありこれに限定されるものではない。
【0047】
(乳酸重合体の製造)
(製造例1〜8)
重合原料としてL−ラクチド、D−ラクチドを用い、表1の仕込み分率を種々変更して製造例1〜7とした。これらの原料を、重合触媒であるオクタン酸スズおよびラウリルアルコールとともに反応容器内で混合し、容器内を窒素置換した後、減圧状態にて130℃で4時間加熱して開環重合を行った。反応生成物をクロロホルムに溶解させ、クロロホルム溶液をヘキサンにて希釈することにより再結晶法による精製を実施した。得られた樹脂の物性値を表1に示す。なお製造例1において、再結晶をする前の反応生成物を取り出し、これを製造例8とした。
【0048】
[数平均分子量の測定]
製造例1〜8のポリ乳酸重合体の数平均分子量は、GPCカラム法により、ポリスチレン換算値として求めた。
【0049】
[結晶融点・ガラス転移温度の測定]
製造例1〜8の乳酸重合体の結晶融点、ガラス転移温度を、DSC法により、10℃/minの昇温速度にて測定した。
【0050】
得られた乳酸重合体からメルトブロー不織布を作製した。この不織布を用いて、2通りの荷電処理方法によりエレクトレット濾材を作製し、その濾過性能を測定した。
【0051】
[結晶融解熱の測定]
メルトブロー不織布の結晶融解熱を、DSC法により、10℃/minの昇温速度にて測定した。
【0052】
[荷電処理1(常温コロナ荷電)]
メルトブロー不織布を、針電極を用い+20kV/cm で10秒間のコロナ荷電処理してエレクトレット濾材試料を作製した。
【0053】
[荷電処理2(加熱コロナ荷電)]
メルトブロー不織布を、図2に示した装置にて荷電処理してエレクトレット濾材試料を作製した。電界強度と滞留時間は加熱荷電ゾーンが+15kV/cmで7秒、冷却荷電ゾーンが+19kV/cmで40秒とした。
【0054】
[濾過特性の評価]
圧力損失は、エレクトレット濾材試料をダクト内に設置し、空気濾過速度が5cm/秒になるようコントロールし、エレクトレット濾材上流、下流の静圧差を圧力計で読み取り求めた。また粒子捕集効率(%)の評価は粒子径0.3μmのNaCl粒子を用い、5cm/秒にて行った。まず荷電処理直後の粒子捕集効率(E0)を測定し、その後性能劣化処理を行った後の粒子捕集効率(E1)を測定し、数1により性能保持率を求めた。性能劣化処理は、25℃×50RH%×1ヶ月保持、あるいは80℃×24時間保持の何れかの条件とした。
【0055】
[表面電荷密度の測定]
熱刺激脱分極電流の測定装置の模式図を図1に示した。20mmφのエレクトレット濾材試料を測定電極間に挟み、4℃/分の昇温速度にて30℃〜170℃の温度範囲で測定を実施した。得られた脱分極電流曲線から、30〜170℃における脱分極電荷量を算出し、これを試料面積(20mmφ)で割った商を、その試料の表面電荷密度とした。
【0056】
(実施例1)
製造例1の樹脂からメルトブロー法にて目付41g/m、平均繊維径2.3μmの不織布を作製し、さらに荷電処理1の方法により実施例1のエレクトレット濾材試料を作製した。表面電荷密度、濾過特性評価および結晶融解熱を測定した。濾過特性は荷電直後、および25℃×50RH%×1ヶ月保持した後に測定した。結果を表2に示す。
【0057】
(実施例2)
製造例2の樹脂からメルトブロー法にて目付39g/m、平均繊維径2.3μmの不織布を作製し、さらに荷電処理1の方法により実施例2のエレクトレット濾材試料を作製した。実施例1と同様の評価を行なった。結果を表2に示す。
【0058】
(実施例3)
製造例6の樹脂からメルトブロー法にて目付40g/m、平均繊維径2.4μmの不織布を作製し、さらに荷電処理1の方法により実施例3のエレクトレット濾材試料を作製した。実施例1と同様の評価を行なった。結果を表2に示す。
【0059】
(実施例4)
製造例7の樹脂からメルトブロー法にて目付40g/m、平均繊維径2.5μmの不織布を作製し、さらに荷電処理1の方法により実施例4のエレクトレット濾材試料を作製した。実施例1と同様の評価を行なった。結果を表2に示す。
【0060】
(比較例1)
製造例3の樹脂からメルトブロー法にて目付40g/m、平均繊維径2.5μmの不織布を作製し、さらに荷電処理1の方法により比較例1のエレクトレット濾材試料を作製した。実施例1と同様の評価を行なった。結果を表2に示す。
【0061】
(比較例2)
製造例4の樹脂からメルトブロー法にて目付40g/m、平均繊維径2.4μmの不織布を作製し、さらに荷電処理1の方法により比較例2のエレクトレット濾材試料を作製した。実施例1と同様の評価を行なった。結果を表2に示す。
【0062】
(比較例3)
製造例5の樹脂からメルトブロー法にて目付40g/m、平均繊維径2.4μmの不織布を作製し、さらに荷電処理1の方法により比較例3のエレクトレット濾材試料を作製した。実施例1と同様の評価を行なった。結果を表2に示す。
【0063】
(比較例4)
製造例8の樹脂からメルトブロー法にて目付40g/m、平均繊維径2.4μmの不織布を作製し、さらに荷電処理1の方法により比較例4のエレクトレット濾材試料を作製した。実施例1と同様の評価を行なった。結果を表2に示す。
【0064】
実施例1〜4、比較例1〜3の結果より、常温保管時における経時安定性は結晶性を有する実施例1〜4が非結晶性である比較例1〜3よりも優れることがわかる。また実施例1〜4での傾向としては、L−乳酸もしくはD−乳酸の比率を高めることにより電荷保持性も優れることがわかる。また比較例4より、ラクチド含有率が高いと経時安定性が良くないことがわかる。
【0065】
【表1】
Figure 2004058048
【0066】
【表2】
Figure 2004058048
【0067】
(実施例5)
実施例1で使用したメルトブロー不織布を、荷電処理2の方法(90℃で加熱荷電し、電界印加しながら35℃まで冷却)によりエレクトレット化し、実施例5のエレクトレット濾材試料を得た。表面電荷密度、荷電直後の濾過特性および結晶融解熱を表3に示した。
【0068】
(実施例6)
実施例1で使用したメルトブロー不織布を、荷電処理2の方法(130℃で加熱荷電し、電界印加しながら35℃まで冷却)によりエレクトレット化し、実施例6のエレクトレット濾材試料を得た。実施例5と同様の評価を行い、結果を表3に示した。
【0069】
(参考例1)
実施例1で使用したメルトブロー不織布を、荷電処理2の方法(90℃で加熱荷電し、電界印加しながら70℃まで冷却)によりエレクトレット化し、実施例6のエレクトレット濾材試料を得た。実施例5と同様の評価を行い、結果を表3に示した。
【0070】
(比較例5)
平均繊維径が2.3μm、目付40g/mのポリプロピレンメルトブロー不織布を、荷電処理2の方法(90℃で加熱荷電し、電界印加しながら35℃まで冷却)によりエレクトレット化し、実施例5と同様の評価を行い、結果を表3に示した。
【0071】
【表3】
Figure 2004058048
【0072】
上記の結果より、乳酸重合体のメルトブロー不織布を加熱した状態で直流コロナ電界を印加し、その後電界を印可した状態のまま冷却することにより得た実施例のエレクトレット濾材試料は、参考例および比較例のエレクトレット濾材試料に比べて表面電荷密度が大きく、高い捕集効率を有していることがわかる。
【0073】
(実施例7)
製造例1の樹脂100重量部に対してリン酸2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ナトリウム(旭電化工業製;商品名NA−11)0.05重量部を配合した。この樹脂を用いて平均繊維径が2.3μm、目付40g/mの乳酸重合体メルトブロー不織布を得た。これを荷電処理2の方法(90℃で加熱荷電し、電界印加しながら35℃まで冷却)によりエレクトレット化し、実施例7のエレクトレット濾材試料を得た。表面電荷密度、濾過特性および結晶融解熱を表4に示した。濾過特性は荷電直後、および80℃×24時間保持した後に測定した。
【0074】
(実施例8)
製造例1の樹脂100重量部に対してパラ−tert−ブチル安息香酸アルミニウム(シェル化学製:商品名AL−PTBBA)0.1重量部を配合した。この樹脂を用いて平均繊維径が2.3μm、目付40g/mの乳酸重合体メルトブロー不織布を得た。これを荷電処理2の方法(90℃で加熱荷電し、電界印加しながら35℃まで冷却)によりエレクトレット化し、実施例8のエレクトレット濾材試料を得た。実施例7と同様の評価を行い、結果を表4に示した。
【0075】
(実施例9)
製造例1の樹脂100重量部に対してデヒドロアビエチン酸の部分金属塩(荒川化学工業製:商品名KM−1500)0.1重量部を配合した。この樹脂を用いて平均繊維径が2.3μm、目付40g/mの乳酸重合体メルトブロー不織布を得た。これを荷電処理2の方法(90℃で加熱荷電し、電界印加しながら35℃まで冷却)によりエレクトレット化し、実施例9のエレクトレット濾材試料を得た。実施例7と同様の評価を行い、結果を表4に示した。
【0076】
(参考例2)
上述の実施例5のエレクトレット濾材試料についても、80℃×24時間保持した後の濾過特性を評価した。これを参考例2とし、結果を表4に示した。
【0077】
【表4】
Figure 2004058048
【0078】
結晶核剤を配合した乳酸重合体メルトブロー不織布を荷電処理することにより得た実施例のエレクトレット濾材試料は、表面電荷密度が大きく、初期および80℃処理後において高い捕集効率を有していることがわかる。結晶核剤を配合しない乳酸重合体メルトブロー不織布の場合(実施例5)は、初期の捕集効率は高いが80℃処理後は捕集効率が大きく低下している。
【0079】
【発明の効果】
本発明の乳酸重合体エレクトレット濾材は、表面電荷密度が高く、初期および高温雰囲気に暴露された後も粒子捕集効率が高く、また使用時においては、温度上昇などによる経時劣化が生じにくいため、従来公知の難分解性樹脂からなるエレクトレットを用途代替することが可能である。その一方で乳酸重合体を主成分とする繊維不織布で構成されるため、廃棄時においては自然分解性を発現し、環境負荷低減が可能となる有用なエレクトレット濾材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱刺激脱分極電流の測定装置の模式図例である。
【図2】本発明のエレクトレット濾材を製造するための、荷電処理装置例の模式図例である。
【符号の説明】
1:温度制御可能な加熱槽
2:測定電極
3:エレクトレット濾材試料
4:高感度電流計
5:データ処理装置
6:レコーダー
7:不織布
8:予備加熱ゾーン
9:加熱荷電ゾーン
10:冷却荷電ゾーン
11:直流高電圧電源
12:コロナ針電極
13:誘電体シートを巻いたアースコンベア
14:アース
15:エレクトレット濾材

Claims (6)

  1. L−乳酸モノマーとD−乳酸モノマーのモル分率が100〜85:0〜15もしくは0〜15:85〜100の範囲からなる乳酸重合体からなることを特徴とするエレクトレット濾材。
  2. 結晶融解に伴う吸熱量が0.5J/g以上であることを特徴とする、乳酸重合体を主成分とする請求項1に記載のエレクトレット濾材。
  3. ラクチド含有率が15%以下であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載のエレクトレット濾材。
  4. 表面電荷密度が1.2×10−9/cm以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のエレクトレット濾材。
  5. 乳酸重合体100重量部に対して、結晶核剤を0.01乃至0.3重量部配合したことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のエレクトレット濾材。
  6. 乳酸重合体を主成分とする繊維からなる不織布を60〜140℃に加熱した状態で直流コロナ電界を印加し、その後電界を印可したままの状態で40℃以下まで冷却したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のエレクトレット濾材の製造方法。
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