JP2004056895A - 電動モータ - Google Patents

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JP2004056895A
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Hiroshi Sakai
酒井 浩志
Masayuki Ota
太田 雅之
Yukiyoshi Iso
礒 幸義
Takao Ochiai
落合 孝夫
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Abstract

【課題】ブラシホルダに設けられる雑音防止素子の設置スペースを縮小して、電動モータを小型化することにある。
【解決手段】ブラシホルダには、アマチュアシャフトの軸方向に対して平行に配置されたねじ部材52,53により板ばねブラシ50,51が固定されている。それぞれの板ばねブラシ50,51は電源回路61を介して給電ターミナル54,55に接続されており、給電ターミナル54,55を介してバッテリからの電流が供給されるようになっている。この電源回路61には、電源回路61に生じたノイズを低減するためのチョークコイル66が設けられている。そして、このチョークコイル66はねじ部材53に対してアマチュアシャフトの軸方向に重ねて、つまり、ねじ部材53のギヤハウジング側の延長上に配置されている。
【選択図】   図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電動モータに関し、特に、電源回路に生じたノイズを吸収する雑音防止素子を有するものに適用して有効なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両に設けられたサンルーフ装置やパワーウインド装置の駆動源としては電動モータが用いられている。このような電動モータは内周面に異なる磁極を向かい合わせて2つの永久磁石が固定されたモータハウジングとこのモータハウジング内に回転自在に収容されたアマチュアとを有している。アマチュアは複数のアマチュアコイルを有しており、これらのアマチュアコイルはそれぞれアマチュアの回転軸に固定された整流子に電気的に接続されている。整流子にはブラシホルダに保持された一対のブラシが摺接するようになっており、これらのブラシはそれぞれブラシホルダに固定された一対の給電端子に電気的に接続されている。これらの給電端子は車両に搭載されたバッテリからの電流が供給される雌型の給電端子に接続されるようになっており、バッテリから供給された電流は給電端子を介してブラシに供給されるようになっている。そして、ブラシに供給された電流が整流子を介して整流されてアマチュアコイルに供給されることにより、アマチュアに回転力が生じてアマチュアシャフトが回転するようになっている。
【0003】
このような電動モータでは、ブラシと整流子とによる整流によって電源回路内にはサージ電圧による電気的なノイズが生じることになる。そのため、電源回路にチョークコイルやコンデンサ等の雑音防止素子(ノイズ吸収素子)を設け、電源回路中に生じた電気的なノイズをこの雑音防止素子により吸収してノイズを低減させるようにしたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような電動モータは車両のルーフ内やドアー内に装着されることになるため、小型化が要求されている。しかし、ブラシホルダ上には電源回路を構成する電機部品や配線等、さらに給電端子やブラシ等が配置されており、さらに雑音防止素子を配置するのは困難であった。特に、複数の雑音防止素子を設ける場合には、雑音防止素子を電源回路に接続するための複雑な配線等が必要となり、さらに雑音防止素子の配置は困難となっていた。したがって、ブラシホルダを小型化することは困難であり、電動モータの小型化の妨げとなっていた。
【0005】
本発明の目的は、ブラシホルダに設けられる雑音防止素子の設置スペースを縮小して、電動モータを小型化することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の電動モータは、回転軸に固定された整流子と前記整流子に電気的に接続された電機子巻線とを備え、モータハウジング内に回転自在に収容された電機子を有する電動モータであって、前記モータハウジングに固定されたブラシホルダと、それぞれ前記回転軸に対して平行に配置されたねじ部材により前記ブラシホルダに固定され、前記整流子に摺接する少なくとも一対のブラシと、それぞれの前記ブラシと電源とを電気的に接続する電源回路に設けられ、いずれか一方の前記ねじ部材に対して前記回転軸の軸方向に重ねて配置された雑音防止素子とを有することを特徴とする。
【0007】
本発明の電動モータは、前記ブラシホルダを、それぞれ円弧状の外周面を有する一対の端部とそれぞれ一対の前記端部を接続する外周面が平坦な一対の側面部とを有する形状に形成し、前記雑音防止素子をいずれか一方の前記端部に設けたことを特徴とする。
【0008】
本発明の電動モータは、一対の前記ブラシを前記ブラシホルダの長手方向に対して所定の角度ずれた方向にて互いに対向させて設けたことを特徴とする。
【0009】
本発明の電動モータは、前記雑音防止素子の一方のリード線を一方の前記端部側にて前記電源回路に電気的に接続し、他方のリード線を他方の前記端部側にて前記電源回路に電気的に接続したことを特徴とする。
【0010】
本発明の電動モータは、前記他方のリード線が、前記側面部に設けられた案内壁部に沿って前記他方の端部にまで達していることを特徴とする。
【0011】
本発明の電動モータは、前記雑音防止素子を収容する収容部を前記ブラシホルダに設けたことを特徴とする。
【0012】
本発明の電動モータは、前記雑音防止素子は軸方向を前記回転軸と平行として配置されたチョークコイルであることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、電源回路に設けられる雑音防止素子は、回転軸に平行に配置されてブラシをブラシホルダに固定するねじ部材に対して回転軸の軸方向に重ねて配置されているので、この雑音防止素子の設置スペースを縮小して、この電動モータを小型化することができる。
【0014】
また、本発明にあっては、ブラシホルダを一対の端部と側面部とを有する小判型とし、また、雑音防止素子を一方の端部に設け、その雑音防止素子の一方のリード線を一方の端部にて電源回路に電気的に接続し、他方のリード線を他方の端部にて電源回路に接続するようにしたので、電源回路を一方の端部から他方の端部へ導くための配線部材を設ける必要がなく、この電動モータの部品点数を低減してその製造コストを低減することができる。
【0015】
さらに、本発明にあっては、雑音防止素子をブラシホルダに設けられたチョークコイル収容部に収容し、また、一方の端部から他方の端部へ達する雑音防止素子のリード線を側面部に設けられた案内壁部に沿って配置したので、この雑音防止素子を保護してこの電動モータの信頼性を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の一実施の形態であるサンルーフモータを有するサンルーフ装置が装着された車両の概略を示す平面図である。
【0018】
図1に示すように、車両1のルーフ2にはサンルーフ装置3が設けられている。このサンルーフ装置3はルーフ2に形成された開口部4の周囲に位置して固定される取り付けフレーム5を有しており、また、この取り付けフレーム5には車両前後方向に延びる2本のガイドレール6a,6bが固定されている。ガイドレール6a,6bにはそれぞれこれらのガイドレール6a,6bに沿って移動自在となってシュー7a,7bが装着されており、これらのシュー7a,7bにはルーフパネル8が固定されている。そして、ルーフパネル8はこのシュー7a,7bと一体にガイドレール6a,6bに案内されて車両前後方向に開閉自在となっている。
【0019】
これらのシュー7a,7bにはそれぞれギヤ付きの駆動ケーブル9a,9bの一端が連結されている。これらの駆動ケーブル9a,9bはそれぞれ車両前方側に取り回され、取り付けフレーム5の車両前方側に回転自在に装着された駆動ギヤ10に係合されるようになっている。そして、駆動ケーブル9a,9bは駆動ギヤ10の回転により互いに逆向きとなって軸方向に作動され、ルーフパネル8はこの駆動ケーブル9a,9bに押し引きされて開閉されるようになっている。したがって、この駆動ギヤ10の回転方向によりそれぞれの駆動ケーブル9a,9bの作動方向が決まり、これによりルーフパネル8の移動方向が決まることになる。
【0020】
図2は図1に示すサンルーフモータの詳細を示す断面図であり、図3は図2におけるA−A線に沿う断面図である。また、図4は図2に示すブラシホルダの詳細を示す斜視図であり、図5は図4に示すブラシホルダの透視図である。さらに、図6(a),(b)はそれぞれ図4に示すブラシホルダの正面図および底面図であり、図7は給電ターミナルとコンデンサとの接続部分の変形例を示す断面図である。さらに、図8(a)はモータハウジング側接続部のギヤハウジングへの固定前における形状を示す断面図であり、(b)はモータハウジング側接続部のギヤハウジングへの固定後における形状を示す断面図である。さらに図9はコンデンサの導電プレートへの接続部分の詳細を示す断面図であり、図10は図2に示すサンルーフモータの電源回路の概略を示す回路図である。
【0021】
駆動ギヤ10を回転駆動するために、このサンルーフ装置3にはサンルーフモータ11が設けられている。図2に示すように、このサンルーフモータ11はモータ本体12と減速機13とを有しており、モータ本体12の出力を減速機13にて減速して駆動ギヤ10に伝達するようになっている。
【0022】
モータ本体12は、図3に示すように、導電性部材により一対の湾曲壁14a,14bとこれらの湾曲壁14a,14bを接続する一対の平坦壁14c,14dとを有する所謂小判型に形成されたモータハウジング14を備えており、このモータハウジング14の一端は底壁部14eにより閉塞されており、また、他端は開口端14fとなっている。このモータハウジング14のそれぞれの平坦壁14c,14dの間隔つまり厚み方向の寸法はそれぞれの湾曲壁14a,14bの間隔つまり幅方向より狭く設定されており、円筒形状のモータハウジングに対してこのモータハウジング14は薄型となっている。また、このモータハウジング14は車両1にアースつまり電気的に接していない状態(フローティング状態)となっている。
【0023】
湾曲壁14a,14bの内周面にはそれぞれ互いに異なる磁極を向かい合わせた2つの永久磁石15,16が固定されており、モータハウジング14内に磁界を形成するようになっている。また、モータハウジング14の内部には電機子としてのアマチュア17が収容されており、このアマチュア17は回転軸としてのアマチュアシャフト18が底壁部14eに設けられた軸受け20に支持されることによりモータハウジング14内で回転自在となっている。
【0024】
アマチュア17には複数のスロット21aを有するアマチュアコア21が設けられており、これらのスロット21aにはそれぞれ銅線が巻き付けられて複数の電機子巻線としてのアマチュアコイル22が形成されている。また、アマチュアシャフト18には整流子としてのコミュテータ23が固定されており、それぞれのアマチュアコイル22はコミュテータ23に電気的に接続されている。
【0025】
一方、減速機13はモータハウジング14への取り付け部24aとギヤ収容部24bとからなる樹脂材料により形成されたギヤハウジング24を備えており、取り付け部24aをモータハウジング14の開口端14fに突き合わせた状態としてねじ部材25,26によりモータハウジング14に固定されている。つまり、モータハウジング14の開口端14fは蓋部材としてのギヤハウジング24により閉塞されている。また、モータハウジング14とギヤハウジング24との間には導電プレート27が挟み込まれており、この導電プレート27はモータハウジング14の開口端14fに当接され、モータハウジング14に対して電気的に接続された状態となっている。
【0026】
ギヤ収容部24bにはアマチュアシャフト18の先端部が収容されており、このアマチュアシャフト18のギヤ収容部24b内における外周面にはウォーム30が形成されている。また、ギヤ収容部24b内にはウォームホイル31が回転自在に収容されており、ウォーム30はこのウォームホイル31に噛み合わされている。つまり、ギヤ収容部24b内にはウォーム30とウォームホイル31とからなるウォームギヤ機構32が形成されている。ウォームホイル31の軸心には出力軸31aを介して駆動ギヤ10が固定されており、駆動ギヤ10はウォームホイル31と共に回転するようになっている。したがって、アマチュアシャフト18が回転すると、その回転はウォームギヤ機構32を介して減速されて駆動ギヤ10に伝達されるようになっている。
【0027】
また、取り付け部24a内には、アマチュアシャフト18に固定された多極着磁マグネット33と、この多極着磁マグネット33に互いに90度の位相角を有して対向する2つのホールIC34,35とを有する回転数センサ36が設けられている。そして、この回転数センサ36はアマチュアシャフト18が回転することにより、それぞれのホールIC34,35からアマチュアシャフト18の回転に応じたパルス信号を出力するようになっている。
【0028】
ギヤハウジング24の取り付け部24aには2つのねじ部材37,38によりブラシホルダ40が固定されており、つまり、このブラシホルダ40はギヤハウジング24を介してモータハウジング14に固定されている。ブラシホルダ40は、それぞれ円弧状の外周面を有する一対の端部41,42とそれぞれ一対の端部41,42を接続する外周面が平坦な一対の側面部43,44とを有する所謂小判型に形成され、アマチュアシャフト18の径方向に延びる支持プレート45と、この支持プレート45に垂直となって延びる外周壁46aを有するケース46とが樹脂材料により一体に形成された構造となっている。そして、このブラシホルダ40はモータハウジング14の形状に合わせて、その厚み寸法つまり各側面部43,44の外周面の間隔が幅寸法つまり各端部41,42の外周面の間隔より広くなっている。また、この支持プレート45の軸心にはアマチュアシャフト18が貫通する貫通孔47が設けられており、この貫通孔47内にはコミュテータ23が位置するようになっている。
【0029】
支持プレート45の端部41,42にはそれぞれ板ばねブラシ50,51が固定されている。板ばねブラシ50は導電性の平板をくの字に折り曲げて形成された板ばね部材50aにブラシ部50bを固定した構造となっており、同様に、板ばねブラシ51は導電性の平板をくの字に折り曲げて形成された板ばね部材に51aブラシ部51bを固定した構造となっている。そして、板ばねブラシ50はその基端部においてアマチュアシャフト18に対して平行に配置されたねじ部材52により支持プレート45の端部41の側面部43側に偏った位置に保持つまり固定され、板ばねブラシ51はその基端部においてアマチュアシャフト18に対して平行に配置されたねじ部材53により支持プレート45の端部42の側面部44側に偏った位置に保持つまり固定されている。したがって、これらの板ばねブラシ50,51は互いにブラシ部50b,51bをブラシホルダ40の長手方向つまり幅方向に対して所定の角度ずれた方向にて対向するようになっている。そして、それぞれのブラシ部50b,51bは貫通孔47の内部にてコミュテータ23の外周面に摺接するようになっており、このとき、それぞれの板ばね部材50a,51aは弾性変形してそれぞれのブラシ部50b,51bをコミュテータ23に向けて弾性的に付勢するようになっている。このように、本実施の形態においては、ブラシとして一対の板ばねブラシ50,51が設けられているが、これに限らず、複数設けられていればよい。また、一対の板ばねブラシ50,51は互いにブラシホルダ40の長手方向つまり幅方向に対して所定の角度ずれた方向にて対向するようになっているが、これに限らず、ブラシホルダ40の幅方向において互いに対向するように配置するなど、他の場所に配置してもよい。
【0030】
支持プレート45の端部41には第1の給電端子としての給電ターミナル54と第2の給電端子としての給電ターミナル55とが設けられている。給電ターミナル54は導電性材料により細長い平板状に形成されており、その先端部には中間部に対してその幅寸法が狭く形成された第1の先端部としての電源側接続部54aが設けられ、また、第1の接続部としての基端部54bには長手方向に延びるスリット54cが設けられている。同様に、給電ターミナル55は導電性材料により細長い平板状に形成されており、先端部には中間部に対してその幅寸法が狭く形成された第2の先端部としての電源側接続部55aが設けられ、また、その第2の接続部としての基端部55bには長手方向に延びるスリット55cが設けられている。
【0031】
支持プレート45の端部41には、この端部41のブラシホルダ40の厚み方向の略中間に位置し、且つ、端部41の外周面側に偏って給電ターミナル固定部56が設けられている。この給電ターミナル固定部56にはそれぞれアマチュアシャフト18の軸方向に平行となった2つの給電ターミナル固定孔56a,56bが設けられており、それぞれの給電ターミナル固定孔56a,56bはその横断面がブラシホルダ40の厚み方向に長い矩形に形成され、幅方向に横並びとなって配置されている。そして、給電ターミナル54は基端部54bをギヤハウジング24側から給電ターミナル固定孔56aに差し込むことにより給電ターミナル固定部56に嵌合固定されており、同様に、給電ターミナル55は基端部55bをギヤハウジング24側から給電ターミナル固定孔56bに差し込むことにより給電ターミナル固定部56に嵌合固定されている。また、給電ターミナル固定部56に固定されたそれぞれの給電ターミナル54,55の基端部54b,55bは給電ターミナル固定部56からモータハウジング14側つまりモータ本体12側に突出するようになっている。これにより、それぞれの給電ターミナル54,55は基端部54b,55bからアマチュアシャフト18の軸方向に平行に延びており、また、給電ターミナル55は給電ターミナル54に対してその幅方向に横並びに配置されることになる。
【0032】
したがって、このサンルーフモータ11では、給電ターミナル54,55をそれぞれ細長い平板状に形成し、その長手方向をアマチュアシャフト18の軸方向に向けて互いに幅方向に横並びとしてブラシホルダ40に固定することにより、ブラシホルダ40の給電ターミナル54,55とアマチュアシャフト18との間にスペースを確保することができるので、ブラシホルダ40上に配置される部材のレイアウト性を向上させることができる。
【0033】
それぞれの給電ターミナル54,55の電源側接続部54a,55aはギヤハウジング24と一体に形成されたカプラ57内に収容されるようになっている。このカプラ57には、車両1に搭載された図示しない電源としてのバッテリに接続された図示しない雌型コネクタが接続されるようなっており、この雌型コネクタを介してそれぞれの給電ターミナル54,55は電源側接続部54a,55aにおいてバッテリに電気的に接続され、バッテリからの電流が供給されるようになっている。
【0034】
支持プレート45には給電ターミナル固定部56と貫通孔47との間に位置してコンデンサケース58が設けられており、このコンデンサケース58内にはノイズ吸収素子としてのコンデンサ60が収容されている。このコンデンサ60は本体部60aとそれぞれ本体部60aから突出する第1と第2のリード線60b,60cとを有しており、本体部60aはコンデンサケース58内に収容されて給電ターミナル54,55とアマチュアシャフト18との間に配置されている。また、コンデンサケース58はコンデンサ60に対して貫通孔47側に位置して対向する壁部58aを有しており、この壁部58aによりコンデンサ60のアマチュアシャフト18側への移動(倒れ)が制限されるようになっている。
【0035】
それぞれのリード線60b,60cは本体部60aに対してモータハウジング14側に突出しており、それぞれアマチュアシャフト18に対して略平行となっている。そして、第1のリード線60bはその略中間部分においてアマチュアシャフト18の軸方向に対して垂直に基端部54b側に折り曲げられており、その先端部側にてスリット54cに差し込まれて給電ターミナル54の基端部54bに電気的に接続されている。同様に、第2のリード線60cはその略中間部分においてアマチュアシャフト18の軸方向に対して垂直に基端部55b側に折り曲げられており、その先端部側にてスリット55cに差し込まれて給電ターミナル55の基端部55bに電気的に接続されている。本実施の形態では、コンデンサ60のリード線60b.60cがそれぞれ基端部54b,55b側に折り曲げられているが、これに限らず、図7に示すように、それぞれの給電ターミナル54,55の基端部54b,55bをそれぞれアマチュアシャフト18の軸方向に対して垂直にリード線60b,60c側に折り曲げるようにしてもよい。なお、図7においては、前述した部材に対応する部材には同一の符号が付されている。
【0036】
したがって、このサンルーフモータ11では、リード線60b,60cがアマチュアシャフトに対して平行となるようにコンデンサ60を給電ターミナル54,55とアマチュアシャフト18との間に設けたので、ブラシホルダ40上に効率よくコンデンサ60を配置することができる。
【0037】
また、コンデンサ60のリード線60b,60cもしくは給電ターミナル54,55の基端部54b,55bのいずれか一方をアマチュアシャフト18の軸方向に対して垂直に折り曲げて、コンデンサ60のリード線60b,60cと給電ターミナル54,55の基端部54b,55bとを接続するようにしたので、コンデンサ60と給電ターミナル54,55との接続つまりこのサンルーフモータの組付け性を向上することができる。
【0038】
さらに、ブラシホルダのコンデンサ60とアマチュアシャフト18との間に壁部58aを設けたので、コンデンサ60のアマチュアシャフト18側への移動(倒れ)が規制されることになり、コンデンサ60とアマチュアシャフト18もしくはコミュテータ23との接触を確実に防止して、このサンルーフモータ11の作動信頼性を向上させることができる。
【0039】
給電ターミナル54,55は電源回路61を介してそれぞれの板ばねブラシ50,51と電気的に接続されており、バッテリから給電ターミナル54,55に供給された直流電流はこの電源回路61を介してそれぞれの板ばねブラシ50,51に伝達されるようになっている。この電源回路61は所謂フィルタ回路となっており、ブラシ部50b,51bとコミュテータ23とによる整流時に生じる雑音つまり電気的なノイズを低減するようになっている。以下に、この電源回路の構成を説明する。
【0040】
給電ターミナル固定部56には給電ターミナル54の基端部54bに電気的に接続された導電性の接続プレート62が設けられており、この接続プレート62には支持プレート45に設けられた角穴63に収容されたサーキットブレーカ64の一方の接続端子64aが半田付けにより電気的に接続されている。サーキットブレーカ64の他方の接続端子64bは支持プレート45上に配置された導電性の分岐プレート65に半田付けにより電気的に接続されており、この分岐プレートにはチョークコイル66が電気的に接続されている。
【0041】
雑音防止素子としてのチョークコイル66は絶縁性の心材66aに巻き付けられた巻線部66bと、それぞれ巻線部66bの両端から突出する一対のリード線としての脚部66c,66dとを有しており、巻線部66bはその軸方向をアマチュアシャフト18に対して平行として支持プレート45のギヤハウジング24側、つまり、減速機13側に形成されたチョークコイル収容部67に収容されている。このチョークコイル収容部67は、ねじ部材53と同様に、端部42の側面部44側に偏った位置に設けられている。したがって、チョークコイル66はねじ部材53に対してアマチュアシャフト18の軸方向に重ねて、つまり、ねじ部材53のギヤハウジング24側の延長上に配置されている。このとき、チョークコイル66の軸心はねじ部材53の軸心に対して若干ずれているが、ねじ部材53に対して横並びとはなっていない。つまり、チョークコイル66はねじ部材53の軸方向の一方側つまりギヤハウジング24側の端部と、巻線部66bのモータハウジング14側の端部とを対向させるように、重ねて配置されている。
【0042】
このチョークコイル66の一方の脚部66cは巻線部66bから側面部44に設けられた案内壁部68に沿って他方の端部41にまで達しており、その先端部が端部42に設けられた図示しない貫通孔を介して支持プレート45のギヤハウジング24側からモータハウジング14側に突出して分岐プレート65に半田付けにより電気的に接続されている。つまり、この脚部66cは支持プレート45の一方の端部42から他方の端部41に向けて延びて、巻線部66bと分岐プレート65との間における渡り線となって巻線部66bと分岐プレート65とを電気的に接続している。また、チョークコイル66の他方の脚部66dは端部42に設けられた図示しない貫通孔を介して支持プレート45のギヤハウジング24側からモータハウジング14側に突出しており、支持プレート45の端部42と側面部44とに渡って設けられた接続プレート70に端部42側にて半田付けにより電気的に接続されている。
【0043】
したがって、このサンルーフモータ11では、電源回路61に設けられるチョークコイル66を、アマチュアシャフト18に平行に配置されて板ばねブラシ51をブラシホルダ40に固定するねじ部材53に対してアマチュアシャフト18の軸方向に重ねて配置したので、このチョークコイル66の設置スペースを縮小して、このサンルーフモータ11を小型化することができる。
【0044】
また、ブラシホルダ40を構成する支持プレート45を一対の端部41,42と側面部43,44とを有する小判型とし、チョークコイル66の一方の脚部66cを一方の端部41にて電源回路61に電気的に接続し、他方の脚部66dを他方の端部42にて電源回路61に接続するようにしたので、電源回路61を一方の端部41から他方の端部42へ導くための配線部材を設ける必要がなく、このサンルーフモータ11の部品点数を低減してその製造コストを低減することができる。
【0045】
さらに、チョークコイル66を支持プレート45に設けられたチョークコイル収容部67に収容し、また、一方の端部42から他方の端部41へ達するチョークコイル66の脚部66cを側面部44に設けられた案内壁部68に沿って配置して渡り線としたので、小判型のブラシホルダ40の側面部43,44には部材を配置することなく、端部41,42の間の電気的な配線を行うことができる上、このチョークコイル66を他の部材等から保護してこのサンルーフモータ11の信頼性を向上させることができる。
【0046】
接続プレート70は板ばね部材51aとともにねじ部材53により支持プレート45の端部42に固定されており、板ばね部材51aに対して電気的に接続された状態となっている。したがって、給電ターミナル54は、電源回路61を構成する接続プレート62、サーキットブレーカ64、分岐プレート65、チョークコイル66および接続プレート70を介して板ばねブラシ51に電気的に接続されている。
【0047】
一方、支持プレート45の端部41には、接続プレート70と同様に、接続プレート71が板ばね部材50aとともにねじ部材52により固定されており、この接続プレート70にはチョークコイル66と同様に巻線部72bと一対の脚部72c,72dとを有するチョークコイル72の一方の脚部72cが半田付けにより電気的に接続されている。このチョークコイル72は巻線部72bの軸方向をアマチュアシャフト18に対して平行として支持プレート45の端部42のギヤハウジング24側において側面部43側に偏った位置に形成されたチョークコイル収容部73に収容されている。そして、このチョークコイル72の一方の脚部72cは巻線部72bが設けられた一方の端部42から側面部43に設けられた案内壁部74に沿って他方の端部41にまで達しており、その先端部が端部41に設けられた図示しない貫通孔を介して支持プレート45のギヤハウジング24側からモータハウジング14側に突出して接続プレート71に半田付けにより電気的に接続されている。つまり、この脚部72cは支持プレート45の一方の端部42から他方の端部41に向けて延びて、巻線部72bと接続プレート71との間における渡り線となって巻線部72bと接続プレート71とを電気的に接続している。また、チョークコイル72の他方の脚部72dは端部42に設けられた図示しない貫通孔を介して支持プレート45のギヤハウジング24側からモータハウジング14側に突出している。
【0048】
支持プレート45上には端部41,42および側面部43とに渡って配置された接続ステー75が設けられている。この接続ステー75は導電性の平板を折り曲げて形成されており、給電ターミナル固定部56において給電ターミナル55に電気的に接続される給電側接続部75aと支持プレート45の端部42に配置された分岐側接続部75bおよび給電側接続部75aと分岐側接続部75bとを接続するステー本体部75cとを有している。
【0049】
給電側接続部75aと分岐側接続部75bとはそれぞれ支持プレート45に対して平行となって設けられており、これに対してステー本体部75cはケース46の外周壁46aの内面に沿うように給電側接続部75aと分岐側接続部75bとに対して90度の角度で曲げられている。そして、ステー本体部75cは外周壁46aに沿って端部41から、板ばねブラシ50のモータハウジング14側近傍を通過して、側面部43を経て端部42にまで延びている。
【0050】
したがって、このサンルーフモータ11では、板ばねブラシ50のモータハウジング14側を通る平板状のステー本体部75cを支持プレート45に対して90度折り曲げてケース46の外周壁46aの内面に沿うように配置したので、このステー本体部75cはコミュテータ23とブラシ部50bとの摺接部分から放出されるノイズを受けにくくなり、このサンルーフモータ11に生じるノイズを低減することができる。また、ステー本体部75cの設置場所を縮小することができる。さらに、接続プレート71とチョークコイル72の脚部72cとを半田付けにて接続する際の作業スペースを確保することができるので、このサンルーフモータ11の組付け性を向上させることができる。
【0051】
また、両端部41,42に振り分けて設けられた電源回路61を構成する各部材を接続ステー75を介して接続することにより、給電ターミナル55、板ばねブラシ50、チョークコイル72等の各部材の配置の自由度を向上させることができる。
【0052】
分岐側接続部75bは支持プレート45の端部42においてチョークコイル収容部73に対してアマチュアシャフト18の軸方向に重ねて配置されており、チョークコイル72の脚部72dは巻線部72bからその軸方向に突出して分岐側接続部75bに半田付けにより電気的に接続されている。一方、給電側接続部75aは給電ターミナル55の基端部55bに電気的に接続されている。したがって、板ばねブラシ50は電源回路61を構成する、接続プレート71、チョークコイル72および接続ステー75とを介して給電ターミナル55に電気的に接続されている。
【0053】
支持プレート45には電源回路61をモータハウジング14に電気的に接続する接地部材としての接地ステー80が設けられている。この接地ステー80は主体部としてのステー本体部81と導電部材側接続部としての2つのコンデンサ側接続部82,83およびモータハウジング側接続部84を有しており、これらの部分は導電性の平板により一体に形成されている。ステー本体部81は支持プレート45に対して平行となって端部42上に配置されており、コンデンサ側接続部82はステー本体部81の側面部43側にて端部42上に設けられている。このコンデンサ側接続部82は端部42に設けられた係止孔85に爪部82aが摺動自在に差し込まれており、端部42から離れる方向に撓み変形自在となっている。
【0054】
コンデンサ側接続部83はステー本体部81の側面部44側に設けられており、延長部83aと接続プレート部83bとを有している。延長部83aはステー本体部81に対して90度折り曲げられて設けられており、ケース46の外周壁46aの内面に沿って端部42から、板ばねブラシ51のモータハウジング14側を通過して、側面部44のブラシホルダ40の幅方向の略中間位置にまで延びている。そして、接続プレート部83bはブラシホルダ40の幅方向の略中間位置にて延長部83aに対して90度折り曲げられて支持プレート45に対して平行となって側面部44上に配置されている。
【0055】
モータハウジング側接続部84はステー本体部81の略中央部分からステー本体部81に対して屈曲部84aを介して90度折り曲げられて設けられており、ステー本体部81に対して撓み変形自在となっている。つまり、モータハウジング側接続部84は屈曲部84aがその曲げ角度を変化させるように撓むことができるようになっている。また、モータハウジング側接続部84はステー本体部81に対してその長手方向に引っ張り力が加えられたときには、屈曲部84aが曲げ半径が拡大される方向に延びてその引っ張り力を吸収することができるようになっている。そして、モータハウジング側接続部84はその先端部に形成された固定孔84bを有する固定部84cおいて締結手段としてのねじ部材38によりブラシホルダ40とともにギヤハウジング24に固定されている。このとき、図8(a)に示すように、ねじ部材38によりブラシホルダ40に固定される前の固定部84cはブラシホルダ40に形成された接地ステー固定面40aから所定距離だけ浮いた状態となっており、図8(b)に示すように、ねじ部材38により固定されることにより屈曲部84aが変形して固定部84cが接地ステー固定面40aに接することになる。したがって、固定部84cは、屈曲部84aの撓み変形により、ねじ部材38に対して軸方向に弾性力を加えた状態となっており、ねじ部材38の締付け応力を吸収できる上、ねじ部材38自体の緩み止めの効果を生じるようになっている。そのため、このねじ部材38にはワッシャ等の緩み止め部材を設ける必要がなく、このサンルーフモータ11の部品点数を低減して、その製造コストや工数を低減することができる。
【0056】
モータハウジング側接続部84とブラシホルダ40との間には前述の導電プレート27に形成された接続片27aが挟み込まれており、この接続片27aはその軸心に設けられた固定孔27bにおいてモータハウジング側接続部84とともにねじ部材38によりギヤハウジング24に固定されている。つまり、モータハウジング側接続部84はねじ部材38により接続片27aと共締めされることにより、導電プレート27と電気的に接続されている。
【0057】
したがって、このサンルーフモータ11では、モータハウジング14とギヤハウジング24との間にモータハウジング14に電気的に接続される導電プレート27を設け、この導電プレート27に設けられた接続片27aをモータハウジング側接続部84とともにねじ部材38によりギヤケース24に固定する一方、モータハウジング14とギヤケース24とをねじ部材25,26にて締結するときに、導電プレート27を挟み込むことにより、接地ステー80とモータハウジング14とが電気的に接続されるようにしたので、接地ステー80とモータハウジング14との接続を容易にして、このサンルーフモータ11の組付け性を向上することができる。
【0058】
また、固定部84cは屈曲部84aにおける弾性力により常に接続片27aに付勢された状態で接することになるので、接地ステー80とモータハウジング14との接続の信頼性を向上させることができる。
【0059】
支持プレート45のギヤハウジング24側の端面44には、サーキットブレーカ64に隣接するコンデンサホルダ部90とチョークコイル収容部73と貫通孔47との間に配置されたコンデンサホルダ部91とが設けられている。コンデンサホルダ部90には前述のコンデンサ60と同様な構造の雑音防止素子としてのコンデンサ92の本体部92aが収容されており、この本体部92aから突出する一対のリード線92b,92cはそれぞれ支持プレート45に設けられた貫通孔93を介して支持プレー45のモータハウジング14側に突出している。
【0060】
この貫通孔93のギヤハウジング24側つまりリード線92bが差し込まれる側の開口端部には、図9に示すように、テーパ部94が設けられている。テーパ部94は貫通孔93の軸心に対して一方側のテーパ角が他方側のテーパ角より大きく形成された異形テーパとなっており、コンデンサ92をコンデンサホルダ部90に装着する際に、リード線92bを容易に貫通孔93に挿通させることができるようになっている。また、分岐プレート65には貫通孔93と同軸にリード線92bが挿通される接続孔65aが設けられており、この接続孔65aは貫通孔93よりその直径が大きく形成されている。したがって、ギヤハウジング24側から貫通孔23にリード線92bを挿通する際には、リード線92bの先端部が接続孔65aの開口端に引っ掛かることがなく、リード線92bの挿通作業つまりコンデンサ92の装着を用意にすることができる。なお、この構造は、他方のリード線92cにおける図示しない貫通孔や後述するコンデンサ95のリード線95b,95cが挿通される貫通孔においても適用されている。
【0061】
そして、このコンデンサ92の一方のリード線92bは導電部材としての分岐プレート65に半田付けにより電気的に接続されており、他方のリード線92cはコンデンサ側接続部83の接続プレート部83bに半田付けにより電気的に接続されている。つまり、コンデンサ側接続部83はコンデンサ92を介して分岐プレート65に電気的に接続されており、分岐プレート65はこのコンデンサ92と接地ステー80および導電プレート27を介してモータハウジング14に電気的に接続されている。
【0062】
コンデンサホルダ部91には前述のコンデンサ60,92と同様な構造の雑音防止素子としてのコンデンサ95の本体部95aが収容されており、この本体部95aから突出する一対のリード線95b,95cはそれぞれ支持プレート45に設けられた図示しない貫通孔を介して支持プレート45のモータハウジング14側に突出している。そして、このコンデンサ95の一方のリード線95bは導電部材としての接続ステー75の分岐側接続部75bに半田付けにより電気的に接続され、他方のリード線95cは接地ステー80のコンデンサ側接続部82に半田付けにより電気的に接続されている。つまり、コンデンサ側接続部82はコンデンサ95を介して接続ステー75に電気的に接続されており、接続ステー75はこのコンデンサ95と接地ステー80および導電プレート27とを介してモータハウジング14に電気的に接続されている。
【0063】
したがって、このサンルーフモータ11では、コンデンサ側接続部82は端部42から離れる方向に撓み変形自在に設けられているので、コンデンサ側接続部82にコンデンサ95を半田付けした後に接地ステー80をモータハウジング側接続部84においてギヤハウジング24に組み付けても、その際に加えられる力はコンデンサ側接続部82が端部42から離れる方向に移動することで吸収されるので、コンデンサ側接続部82とコンデンサ95とを接続する半田付け部分の信頼性を向上させることができる。また、接地ステー80にコンデンサ92,95を半田付けした後に、モータハウジング側接続部84をギヤハウジング24に固定することができるので、このサンルーフモータ11の組付け作業を容易にすることができる。
【0064】
また、延長部83aを支持プレート45に対して90度折り曲げてケース46の外周壁46aの内面に沿うように配置したので、この延長部83aはコミュテータ23とブラシ部50b,51bとの摺接部分から放出されるノイズを受けにくくなり、このサンルーフモータ11に生じるノイズを低減することができる。さらに、この延長部83aの設置場所を縮小することができる。さらに、接続プレート70とチョークコイル66の脚部66dとを半田付けにて接続する際の作業スペースを確保することができるので、このサンルーフモータ11の組付け作業を容易にすることができる。
【0065】
さらに、モータハウジング側接続部84をステー本体部81に対して撓み変形自在に設けたので、モータハウジング側接続部84をギヤハウジング24に固定する際に生じる固定力はモータハウジング側接続部84の撓み変形により吸収されることになる。したがって、モータハウジング側接続部84をギヤハウジング24に固定する際に、コンデンサ側接続部82,83とコンデンサ92,95との接続部分つまり半田付け部分に生じる応力は低減されることになり、コンデンサ側接続部82,83とコンデンサ92,95との接続部分の信頼性を確保することができる。
【0066】
このような構造により、このブラシホルダ40には図10に示すような電源回路61が形成されることになる。
【0067】
次に、このような構造のサンルーフモータ11を有するサンルーフ装置3の作動について説明する。
【0068】
まず、ルーフパネル8が全閉状態のときに図示しないサンルーフ開閉スイッチの開側がオンされると、バッテリから雌型コネクタを介して各給電ターミナル54,55に直流電流が供給される。このとき給電ターミナル54はプラス側となり給電ターミナル55はマイナス側となって、電源回路61には給電ターミナル54から給電ターミナル55に向かって直流電流が流れる。したがって、給電ターミナル54に供給された電流は、接続プレート62、サーキットブレーカ64、分岐プレート65、チョークコイル66、接続プレート70および板ばねブラシ51を介してコミュテータ23に供給されることになり、コミュテータ23にて整流されて各アマチュアコイル22に供給されることになる。このとき、給電ターミナル54から供給される電流が何らかの理由により所定の値より大きくなったときには、サーキットブレーカ64が作動して電源回路61が遮断される。アマチュアコイル22に供給された電流はコミュテータ23を介して他方の板ばねブラシ50に伝達される。そして、板ばねブラシ50に達した電流は、接続プレート71、チョークコイル72および接続ステー75を介して給電ターミナル55に伝達され、雌型コネクタを介してグランドされる。これにより、サンルーフスイッチの開側がオンされると、永久磁石15,16が形成する磁界内に位置するアマチュアコイル22に電流が流れ、アマチュア17に回転力が生じてアマチュアシャフト18が回転する。そして、このアマチュアシャフト18の回転がウォームギヤ機構32を介して駆動ギヤ10を回転駆動させ、ルーフパネル8が開動作されることになる。
【0069】
次に、ルーフパネル8が全開位置のときに図示しないサンルーフスイッチの閉側をオンすると、開側をオンした場合とは逆向きの直流電流が電源回路61に流れる。つまり、給電ターミナル55がプラス側となり給電ターミナル54がマイナス側となって、電源回路61には給電ターミナル55から給電ターミナル54に向かって直流電流が流れる。したがって、給電ターミナル55に供給された電流は、接続ステー75、チョークコイル72、接続プレート71および板ばねブラシ50を介してコミュテータ23に供給されることになり、開側をオンした場合とは逆向きの電流がコミュテータ23にて整流されて各アマチュアコイル22に供給される。そして、コミュテータ23を介して他方の板ばねブラシ51に伝達された電流は、接続プレート70、チョークコイル66、分岐プレート65、サーキットブレーカ64および接続プレート62を介して給電ターミナル54に伝達され、雌型コネクタを介してグランドされる。これにより、サンルーフスイッチの閉側がオンされると、永久磁石15,16が形成する磁界内に位置するアマチュアコイル22に開側とは逆向きの電流が流れることになり、アマチュアシャフト18は開側がオンした場合とは逆向きに回転する。そして、このアマチュアシャフト18の回転がウォームギヤ機構32を介して駆動ギヤ10を回転駆動させ、ルーフパネル8が閉動作されることになる。
【0070】
このようなサンルーフモータ11では、それぞれの板ばねブラシ50,51とコミュテータ23とによる整流の際にアマチュアコイル22のインダクタンスの影響により電源回路61にサージ電圧つまりノイズが生じることがある。そのため、このサンルーフモータ11では、各コンデンサ60,92,95およびチョークコイル66,72により、このノイズを低減させるようになっている。つまり、電源回路61中に生じたノイズのうち比較的高い周波数のものはチョークコイル66,72により吸収し、比較的低い周波数のものはコンデンサ60,92,95により吸収するようになっている。また、給電ターミナル54がプラス側となったときには、分岐プレート65と接地ステー80との間に設けられたコンデンサ92によりノイズが吸収されるようになっており、また、給電ターミナル55がプラス側となったときには、接続ステー75と接地ステー80との間に設けられたコンデンサ95によりノイズが吸収されるようになっている。
【0071】
また、このようなサンルーフモータ11ではブラシ部50b,51bとコミュテータ23との摺接部分に生じる火花によってもノイズが生じることになる。この場合、ノイズはブラシ部50b,51bとコミュテータ23との摺接部分から大気中に放出され、その近傍に位置する接地ステー80に伝達されることになる。しかし、このサンルーフモータ11では、接地ステー80はモータハウジング側接続部84においてモータハウジング14に電気的に接続されているので、接地ステー80に生じたノイズはモータハウジング14により吸収されて低減されることになる。また、電源回路61に生じたノイズも接地ステー80を介してモータハウジング14に吸収されることになる。
【0072】
したがって、このサンルーフモータ11では、電源回路61は接地ステー80を介してモータハウジング14に電気的に接続されるているので、このサンルーフモータ11の電源回路61に生じるノイズをモータハウジング14に吸収させて低減することができる。また、ブラシ部50b,51bとコミュテータ23との摺接部分から大気中に放出されて接地ステー80に伝播されたノイズをモータハウジング14に吸収させてノイズを低減することができる。
【0073】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、前記実施の形態においては、本発明を車両1に開閉自在に設けられたルーフパネル8を駆動するサンルーフモータ11に適用しているが、これに限らず、他の用途に用いられる電動モータに適用してもよい。この場合、減速機13を持たない電動モータとしてもよい。
【0074】
また、前記実施の形態においては、給電ターミナル54,55とアマチュアシャフト18との間にはコンデンサ60が配置されているが、これに限らず、他のノイズ吸収素子や電源回路61を構成する他の電気部品、素子等を配置するようにしてもよい。
【0075】
さらに、前記実施の形態においては、ねじ部材53の軸方向に重ねて配置される雑音防止素子をチョークコイル66としているが、これに限らず、たとえばコンデンサなど他の雑音防止素子を配置するようにしてもよい。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、電源回路に設けられる雑音防止素子は、回転軸に平行に配置されて板ばねブラシをブラシホルダに固定するねじ部材に対して回転軸の軸方向に重ねて配置されているので、この雑音防止素子の設置スペースを縮小して、この電動モータを小型化することができる。
【0077】
また、本発明によれば、ブラシホルダを一対の端部と側面部とを有する小判型とし、また、雑音防止素子を一方の端部に設け、その雑音防止素子の一方のリード線を一方の端部にて電源回路に電気的に接続し、他方のリード線を他方の端部にて電源回路に接続するようにしたので、電源回路を一方の端部から他方の端部へ導くための配線部材を設ける必要がなく、この電動モータの部品点数を低減してその製造コストを低減することができる。
【0078】
さらに、本発明によれば、雑音防止素子をブラシホルダに設けられたチョークコイル収容部に収容し、また、一方の端部から他方の端部へ達する雑音防止素子のリード線を側面部に設けられた案内壁部に沿って配置したので、この雑音防止素子を保護してこの電動モータの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるサンルーフモータを有するサンルーフ装置が装着された車両の概略を示す平面図である。
【図2】図1に示すサンルーフモータの詳細を示す断面図である。
【図3】図2におけるA−A線に沿う断面図である。
【図4】図2に示すブラシホルダの詳細を示す斜視図である。
【図5】図4に示すブラシホルダの透視図である。
【図6】(a),(b)はそれぞれ図4に示すブラシホルダの正面図および底面図である。
【図7】給電ターミナルとコンデンサとの接続部分の変形例を示す断面図である。
【図8】(a)はモータハウジング側接続部のギヤハウジングへの固定前における形状を示す断面図であり、(b)はモータハウジング側接続部のギヤハウジングへの固定後における形状を示す断面図である。
【図9】コンデンサの導電プレートへの接続部分の詳細を示す断面図である。
【図10】図2に示すサンルーフモータの電源回路の概略を示す回路図である。
【符号の説明】
1 車両
2 ルーフ
3 サンルーフ装置
4 開口部
5 取り付けフレーム
6a,6b ガイドレール
7a,7b シュー
8 ルーフパネル
9a,9b 駆動ケーブル
10 駆動ギヤ
11 サンルーフモータ
12 モータ本体
13 減速機
14 モータハウジング
14a,14b 湾曲壁
14c,14d 平坦壁
14e 底壁部
14f 開口端
15,16 永久磁石
17 アマチュア
18 アマチュアシャフト
20 軸受け
21 アマチュアコア
21a スロット
22 アマチュアコイル
23 コミュテータ
24 ギヤハウジング
24a 取り付け部
24b ギヤ収容部
25,26 ねじ部材
27 導電プレート
27a 接続片
27b 固定孔
30 ウォーム
31 ウォームホイル
31a 出力軸
32 ウォームギヤ機構
33 多極着磁マグネット
34,35 ホールIC
36 回転数センサ
37,38 ねじ部材
40 ブラシホルダ
40a 接地ステー固定面
41,42 端部
43,44 側面部
45 支持プレート
46 ケース
46a 外周壁
47 貫通孔
50,51 板ばねブラシ
50a,51a 板ばね部材
50b,51b ブラシ部
52,53 ねじ部材
54,55 給電ターミナル
54a,55a 電源側接続部
54b,55b 基端部
54c,55c スリット
56 給電ターミナル固定部
56a,56b 給電ターミナル固定孔
57 カプラ
58 コンデンサケース
58a 壁部
60 コンデンサ
60a 本体部
60b,60c リード線
61 電源回路
62 接続プレート
63 角穴
64 サーキットブレーカ
64a,64b 接続端子
65 分岐プレート
65a 接続孔
66 チョークコイル
66a 心材
66b 巻線部
66c,66d 脚部
67 チョークコイル収容部
68 案内壁部
70,71 接続プレート
72 チョークコイル
72b 巻線部
72c,72d 脚部
73 チョークコイル収容部
74 案内壁部
75 接続ステー
75a 給電側接続部
75b 分岐側接続部
75c ステー本体部
80 接地ステー
81 ステー本体部
82 コンデンサ側接続部
82a 爪部
83 コンデンサ側接続部
83a 延長部
83b 接続プレート部
84 モータハウジング側接続部
85 係止孔
84a 屈曲部
84b 固定孔
84c 固定部
90 コンデンサホルダ部
91 コンデンサホルダ部
92 コンデンサ
92a 本体部
92b,92c リード線
93 貫通孔
94 テーパ部
95 コンデンサ
95a 本体部
95b,95c リード線

Claims (7)

  1. 回転軸に固定された整流子と前記整流子に電気的に接続された電機子巻線とを備え、モータハウジング内に回転自在に収容された電機子を有する電動モータであって、
    前記モータハウジングに固定されたブラシホルダと、
    それぞれ前記回転軸に対して平行に配置されたねじ部材により前記ブラシホルダに固定され、前記整流子に摺接する少なくとも一対のブラシと、
    それぞれの前記ブラシと電源とを電気的に接続する電源回路に設けられ、いずれか一方の前記ねじ部材に対して前記回転軸の軸方向に重ねて配置された雑音防止素子とを有することを特徴とする電動モータ。
  2. 請求項1記載の電動モータにおいて、前記ブラシホルダを、それぞれ円弧状の外周面を有する一対の端部とそれぞれ一対の前記端部を接続する外周面が平坦な一対の側面部とを有する形状に形成し、前記雑音防止素子をいずれか一方の前記端部に設けたことを特徴とする電動モータ。
  3. 請求項2記載の電動モータにおいて、一対の前記ブラシを前記ブラシホルダの長手方向に対して所定の角度ずれた方向にて互いに対向させて設けたことを特徴とする電動モータ。
  4. 請求項2または3記載の電動モータにおいて、前記雑音防止素子の一方のリード線を一方の前記端部側にて前記電源回路に電気的に接続し、他方のリード線を他方の前記端部側にて前記電源回路に電気的に接続したことを特徴とする電動モータ。
  5. 請求項4記載の電動モータにおいて、前記他方のリード線が、前記側面部に設けられた案内壁部に沿って前記他方の端部にまで達していることを特徴とする電動モータ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の電動モータにおいて、前記雑音防止素子を収容する収容部を前記ブラシホルダに設けたことを特徴とする電動モータ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の電動モータにおいて、前記雑音防止素子は軸方向を前記回転軸と平行として配置されたチョークコイルであることを特徴とする電動モータ。
JP2002209524A 2002-07-18 2002-07-18 電動モータ Pending JP2004056895A (ja)

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