JP2004056054A - 半導体スイッチ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ペルチェ素子への電力供給用電源を外部に設けることを不要とすることにより、装置の小型化を可能にしたままで回路構成の簡単化を図り、更に冷却能力の向上を図ること。
【解決手段】インバータ装置の運転が行われると、半導体チップ4のスイッチング素子がスイッチング動作を行うため半導体チップ4のチップ面温度が急上昇する。このとき、ゼーベック素子6における下端面の温度T1と上端面の温度T0との間の温度差により熱起電力がゼーベック素子6に発生する。この熱起電力は、点線矢印で示すように、各ペルチェ素子5に対して供給される。すると、ペルチェ素子5の下端側では発熱作用が行われ、上端側では吸熱作用が行われる。このときの吸熱作用により半導体チップ4に対する冷却が行われる。
【選択図】 図1
【解決手段】インバータ装置の運転が行われると、半導体チップ4のスイッチング素子がスイッチング動作を行うため半導体チップ4のチップ面温度が急上昇する。このとき、ゼーベック素子6における下端面の温度T1と上端面の温度T0との間の温度差により熱起電力がゼーベック素子6に発生する。この熱起電力は、点線矢印で示すように、各ペルチェ素子5に対して供給される。すると、ペルチェ素子5の下端側では発熱作用が行われ、上端側では吸熱作用が行われる。このときの吸熱作用により半導体チップ4に対する冷却が行われる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体チップに形成されたスイッチング素子に対してペルチェ素子を用いた電子冷却を行う半導体スイッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インバータ装置は、エレベータ、鉄道車両、圧延等の各分野においてモータ制御用の電力変換装置として用いられ、更に無停電電源装置(UPS)においても広汎に用いられている。このインバータ装置は、今後も需要が大幅に伸びることが予想され、各インバータメーカは自他製品の差別化のための技術開発に鎬を削っている。現在のインバータ装置の技術開発の主な焦点は、静音化、小型化等による性能向上であるが、そのためにはインバータ装置に用いられている半導体スイッチ装置の冷却効率をいかに増大させるかが問題となる。そのため、本願の発明者は、半導体スイッチ装置内の半導体チップの冷却手段としてペルチェ素子を用いて電子冷却を行う構成を、特願平11−152305号、及び特願2001−90411号においてこれまで提案してきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来技術の構成では、ペルチェ素子に電力供給を行うための電源を半導体スイッチ装置の外部に設けなければならず、スイッチング素子のスイッチング損失ばかりかペルチェ素子の損失についても考慮しなければならなかった。そして、ペルチェ素子に電力供給を行うタイミングについても、インバータ装置の運転特性や半導体チップの熱抵抗の変化特性等を考慮した制御を行わなければならず、回路構成が複雑にならざるを得なかった。更に、従来の半導体スイッチ装置では、ペルチェ素子の電源を外部に設けなければならないために、装置の小型化を図るためにはペルチェ素子の使用個数をそれほど多くすることができなかった。したがって、半導体チップの片側のみにしかペルチェ素子を配設する構成となってしまい、半導体チップに対する冷却能力の向上という点ではなお改良の余地を有するものであった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ペルチェ素子への電力供給用電源を外部に設けることを不要とすることにより、装置の小型化を可能にしたままで回路構成の簡単化を図り、更に冷却能力の向上を図ることが可能な半導体スイッチ装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明は、絶縁基板上に取り付けられた半導体チップと、ペルチェ効果発生のための起電力の供給を受け、前記半導体チップに形成されたスイッチング素子を冷却するペルチェ素子と、を備えた半導体スイッチ装置において、前記ペルチェ素子に対し前記ペルチェ効果の発生のための起電力を供給するゼーベック素子を備えた、ことを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ゼーベック素子は、1つのN形半導体部と、このN形半導体部の両端面に各一方の端面が接続された2つのP形半導体部とから成り、この2つのP形半導体部の各他方の端面間に発生する起電力を前記ペルチェ素子に供給するものである、ことを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記ゼーベック素子は、一方の端部が前記半導体チップの外面上に取り付けられ、この一方の端部と前記半導体チップの外面から離間する方向に位置する所定部分との間に生じる温度差に基づき前記起電力を発生させるものである、ことを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記ペルチェ素子は、前記半導体チップの内部に形成された溝部に配設されたものである、ことを特徴とする。
【0009】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記ペルチェ素子は、前記半導体チップと当接する前記絶縁基板の当接面上に形成された溝部に配設されたものである、ことを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記ゼーベック素子及び前記ペルチェ素子は、前記半導体チップと当接する前記絶縁基板の当接面上に形成された溝部に配設されたものであり、更に、前記ゼーベック素子は、一方の端部が前記半導体チップの絶縁基板に対する当接面に当接し、この一方の端部とこの当接面から離間する方向に位置する所定部分との間に生じる温度差に基づき前記起電力を発生させるものである、ことを特徴とする。
【0011】
請求項7記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記ペルチェ素子は、前記半導体チップと当接する前記絶縁基板の当接面上に形成された溝部に配設されたものと、前記半導体チップの外面上に配設されたものとの双方を含んでいる、ことを特徴とする。
【0012】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記ゼーベック素子は、一方の端部が前記半導体チップの外面上に取り付けられ、この一方の端部と前記半導体チップの外面から離間する方向に位置する所定部分との間に生じる温度差に基づき前記起電力を発生させるものと、一方の端部が前記半導体チップの絶縁基板に対する当接面に当接し、この一方の端部とこの当接面から離間する方向に位置する所定部分との間に生じる温度差に基づき前記起電力を発生させるものとの双方を含んでいる、ことを特徴とする。
【0013】
請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載の発明において、前記半導体チップの外面上に配設された前記ゼーベック素子及び前記ペルチェ素子に、大気に露出する突出部が形成された放熱板を取り付けた、ことを特徴とする。
【0014】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明において、前記半導体チップ、及びこの半導体チップから突出する前記放熱板の突出部に対して冷却風を送出する冷却ファンを備えた、ことを特徴とする。
【0015】
請求項11記載の発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明において、前記半導体チップの温度を検出可能な個所に取り付けられ、検出温度に対応する検出電圧を出力するチップ温度検出用ゼーベック素子と、前記絶縁基板又は前記絶縁基板と接触する部材に取り付けられ、検出温度に対応する検出電圧を出力する温度検出器と、前記チップ温度検出用ゼーベック素子からの検出電圧と、前記温度検出器からの検出電圧とを入力し、これら検出電圧の合計値が予め設定された異常判別値を超えた場合に異常警報信号を出力する異常温度監視手段と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項12記載の発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載の発明において、前記半導体チップの外面上には、この半導体チップのスイッチング素子をボンディングワイヤを介して他の外部回路に接続するための接続部が形成されており、しかも、この接続部が形成された位置はこの外面上に取り付けられた複数の前記ゼーベック素子の位置を基準としている、ことを特徴とする。
【0017】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の発明において、前記ボンディングワイヤに代えて基板パターンを用いた、ことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Aの構成図である。銅などの熱伝導性の良好な材質により形成されたベース部材2に絶縁基板3が取り付けられ、この絶縁基板3上に半導体チップ4が配設されている。半導体チップ4には、インバータ装置の主回路を構成するスイッチング素子が形成されている。半導体チップ4には、また、絶縁基板3との当接面に溝部4aが形成されており、この溝部4a内にスイッチング素子の冷却を行う複数個のペルチェ素子5が配設されている。そして、半導体チップ4上部の外面上には、ペルチェ素子5と逆の物理現象を発生させるゼーベック素子6が複数個配設されている。半導体チップ4及びゼーベック素子6の周囲はカバー部材7により覆われており、カバー部材7の内側にはゲル状絶縁材8が充填されている。
【0019】
ゼーベック素子6は、ペルチェ素子5に対してペルチェ効果を発生させるために必要な起電力をゼーベック効果により発生させて供給するものであり、各ゼーベック素子6から各ペルチェ素子5に向かう点線矢印は、このような起電力の供給を行うことを示している。このゼーベック素子6がペルチェ素子5に対して起電力を供給できる理由は、ゼーベック素子6の上端側の温度T0と、下端側の温度T1との差が非常に大きくなることである。つまり、半導体チップ4のスイッチング素子がスイッチング動作を行うと半導体チップ4の温度は急激に上昇するので、半導体チップ4の外面に接触しているゼーベック素子6の下端側の温度T1は非常に高くなる。このとき、下端側に比べて半導体チップ4の外面から遠く離れているゼーベック素子6の上端側の温度T0はそれほど上昇することはない。したがって、T1≫T0となりゼーベック効果が発生するので、各ゼーベック素子6は各ペルチェ素子5に対して充分な起電力を供給することが可能になる。
【0020】
図2は、このゼーベック効果により発生する熱起電力Vの求め方を説明するためのゼーベック素子6の概念的な構成図である。この図に示すように、ゼーベック素子6は、1つのN形半導体部61と、その両端面に一方の端面が接続された2つのP形半導体部62,63とから構成されている。N形半導体部61の材料としては、例えばビスマス・テルルが、また、P形半導体部62,63の材料としては、例えばビスマス・アンチモンが一般的に知られている。
【0021】
図2に示すように、N形半導体部61とP形半導体部62,63との各接続部をA1,A2、P形半導体部62,63の端面をA0としたとき、接続部A1,A2における温度がT1,T2、端面A0における温度がT0であるとすると、熱起電力Vは下式(1)により求めることができる。但し、(1)式において、ΔENはN形半導体部61の両端間の電位差、ΔEPはP形半導体部62,63の両端間の電位差を示し、各積分区間の始点及び終点を便宜上A1,A2,A0等を用いて表すことにする。また、αN,αPはそれぞれN形半導体部61、及びP形半導体部62,63の絶対ゼーベック係数、αNPは相対ゼーベック係数である。
【0022】
【数1】
【0023】
図3は、ペルチェ素子5に対するゼーベック素子6の接続の仕方を示す説明図である。この図では、2つのゼーベック素子6が直列接続され、ペルチェ素子5に対して起電力2Vが印加される場合を示しているが、接続数を増やすことにより更に大きな起電力を得ることが可能である。なお、図3において、N形半導体部61とP形半導体部62とを結ぶ接続部A1は金属板により形成されており、この接続部A1が絶縁材64を介して半導体チップ4に取り付けられている。
【0024】
図4は、図2又は図3に示した接続部A1,A2及び端面A0における各温度変化についての特性図である。この図に示すように、時間の経過と共に、接続部A1(ゼーベック素子の「一方の端部」)と接続部A2(ゼーベック素子の「所定部分」)との温度差が大きくなり、ゼーベック素子6がペルチェ素子5に対して充分な起電力を供給することが可能になる。
【0025】
次に、上記の第1の実施形態の動作につき説明する。インバータ装置の運転が行われると、半導体チップ4のスイッチング素子がスイッチング動作を行うため半導体チップ4のチップ面温度が急上昇する。これにより、ゼーベック素子6におけるA1,A2,A0の各個所の温度は図4に示した特性図に従って上昇するが、各個所の温度T1,T2,T0はT1>T2>T0の関係にあり、このときの温度差により前記(1)式で示した熱起電力Vがゼーベック素子6に発生する。
【0026】
各ゼーベック素子6に発生したこの熱起電力は、図1の点線矢印で示すように、各ペルチェ素子5に対して供給される。ペルチェ素子5にゼーベック素子6からの起電力が供給されると、ペルチェ素子5の下端側(絶縁基板3に接する側)では発熱作用が行われ、上端側では吸熱作用が行われる。このときの吸熱作用によりペルチェ素子5の半導体チップ4に対する冷却が行われる。そして、複数個のペルチェ素子5は半導体チップ4の断面積に対して均等に配列されており、半導体チップ4に対して均一な冷却を行うことができるようになっている。また、ペルチェ素子5の下端側(絶縁基板3に接する側)は前記の発熱作用により高温になるが、この熱は絶縁基板3とベース部材2(銅などの熱伝導性の良い材料で形成されている)を介して外部に放熱され、更に、ペルチェ素子5が配設されていない半導体チップ4の個所では従来と同様に絶縁基板3及びベース部材2を介して均一な放熱が行われる。
【0027】
このように、図1の構成では、ペルチェ素子5を用いて半導体チップ4に対して電子冷却を行う場合に、半導体チップ4の温度上昇時の温度差を利用して起電力をペルチェ素子5に供給可能なゼーベック素子6を備えているので、従来のようにペルチェ素子5に起電力を供給するための外部電源を不要とすることができ、回路構成を簡単化でき、したがって装置の小型化を図ることができる。
【0028】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Bの構成図である。図1の半導体スイッチ装置1Aでは、ペルチェ素子5が半導体チップ4に形成された溝部4a内に配設されていたが、この実施形態ではペルチェ素子5が絶縁基板3に形成された溝部3a内に配設されている。このような構成によっても、第1の実施形態と同様に半導体チップ4に対して充分な電子冷却を行うことが可能である。そして、本実施形態によれば、半導体スイッチ装置としての性能を決定する半導体チップ4について仕様を変更する必要がなく、従来装置のものをそのまま使用することが可能である。
【0029】
図6は、本発明の第3の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Cの構成図である。図5の半導体スイッチ装置1Bでは、ペルチェ素子5を絶縁基板3の溝部3a内に配設して、半導体チップ4の仕様を変更する必要がないようにしていたが、ゼーベック素子6の取付個所については図1の構成と同様に半導体チップ4の外面上であった。これに対し、この実施形態に係る半導体スイッチ装置1Cでは、ゼーベック素子6についても絶縁基板3の溝部3a内に配設する構成としている。したがって、本実施形態の構成を採用した場合は、絶縁基板のみを変更するだけで、その他の部材は全て従来装置と同じものをそのまま使用することができる。つまり、本実施形態は、既存の半導体スイッチ装置に本発明の主要な技術を適用する場合に有利な構成となっている。なお、本実施形態では、ゼーベック素子6の上端側温度をT4、下端側温度をT3とすると、T4≫T3となる。
【0030】
図7は、本発明の第4の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Dの構成図である。図5の半導体スイッチ装置1Bでは、絶縁基板3の溝部3a内に配設されたペルチェ素子5のみによって半導体チップ4に対する冷却を行っていたが、この実施形態では、絶縁基板3の溝部3a内に配設されたペルチェ素子5Aと、半導体チップ4の外面上に配設されたペルチェ素子5Bとの双方のペルチェ素子によって半導体チップ4に対する冷却を行っている。つまり、本実施形態では、半導体チップ4の上側及び下側の双方にペルチェ素子を配設しているので、より強力な電子冷却を行うことが可能になっている。
【0031】
図8は、本発明の第5の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Eの構成図である。図7の半導体スイッチ装置1Dでは、半導体チップ4の外面上に配設されたゼーベック素子6が双方のペルチェ素子5A,5Bに対して起電力の供給を行っているので、ともすればゼーベック素子6の負荷が大きくなる。これに対し、この実施形態では、半導体チップ4の外面上に配設されたペルチェ素子5Bに隣接してゼーベック素子6Aを配設すると共に、絶縁基板3の溝部3a内に配設されたペルチェ素子5Aに隣接してゼーベック素子6Bを配設している。したがって、図7の構成に比べて各ゼーベック素子の負荷を小さくすることができ、それだけ充分余裕を持った状態で強力な電子冷却を安定して行うことが可能である。
【0032】
図9は、本発明の第6の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Fの構成図である。この構成が図7の半導体スイッチ装置1Dと異なる点は、熱伝導性の良好な材料で形成された放熱板9がゼーベック素子6及びペルチェ素子5Bの上端面に接触する状態で配設され、折曲形成された突出部9aがカバー部材7から突出して大気中に露出している点である。このような構成により、冷却効果をより高めることができるようになる。
【0033】
すなわち、ゼーベック素子6については、半導体チップ4に接触して温度上昇が大きくなる下端面と反対側の上端面に放熱板9を接触させることにより上端面側の熱を突出部9aから大気中に逃がすことができるので、下端面側と上端面側との温度差を大きくすることができ、ゼーベック効果を促進することができる。また、ペルチェ素子5Bについては、上端面側はペルチェ効果によって発熱側となるが、この上端面に放熱板9を接触させることにより上端面側の放熱が活発に行われ、冷却効率を高めることができる。
【0034】
図10は、本発明の第7の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Gの構成図である(なお、図9は正面図であるが図10は側面図である)。図10が図9と異なる点は、冷却フィン10及び冷却ファン11が設けられている点である。このような、冷却フィン10及び冷却ファン11を有する半導体スイッチ装置はもちろん従来から存在したが、従来は2点鎖線で示したようなダクトを設けて冷却ファン11からの冷却風をカバー部材7へ確実に当てる必要があった。しかし、この実施形態では放熱板9が設けられているので、この放熱板9に対して冷却風を当てることにより冷却効果を高めることができるので、従来設けていたダクトを省略することができ、より簡単な構造とすることができる。
【0035】
図11は、本発明の第8の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Hの構成図である。図11が図1と異なる点は、半導体チップ4の外面上に通常のゼーベック素子6の他にチップ温度検出用ゼーベック素子6Zが配設されると共に、絶縁基板3上に温度検出器であるサーミスタ12が配設され、異常温度監視手段13がこれらの検出電圧の入力に基づき、異常警報信号を異常警報信号出力端子14に出力するようになっている点である。
【0036】
図12は、この実施形態における異常温度監視手段13の動作を説明するためのタイムチャートである。すなわち、半導体チップ4のスイッチング素子がスイッチング動作を行うと半導体チップ4の表面温度は正弦波状に変化し、チップ温度検出用ゼーベック素子6Zはこのときの変化を図12に示すような検出電圧として異常温度監視手段13に出力する。また、サーミスタ12も絶縁基板3上のほぼ一定の温度を検出電圧として異常温度監視手段13に出力する。異常温度監視手段13には予め異常判別値のレベルが設定されており、チップ温度検出用ゼーベック素子6Z及びサーミスタ12の各検出電圧の合計値がこの異常判別値以下であれば、異常温度監視手段13は許容範囲と見なし、異常警報信号出力端子14からの出力信号を「0」信号とする。しかし、この合計値が異常判別値を僅かでも超えたときには異常と見なし、直ちに異常警報信号を異常警報信号出力端子14に出力する。これにより、インバータ装置の運転は直ちに停止され、半導体チップ4のスイッチング素子の破損を未然に防ぐことができる。
【0037】
なお、本実施形態では、ペルチェ素子5に対して起電力の供給を行う通常のゼーベック素子6の他に、起電力の供給を行わないチップ温度検出用ゼーベック素子6Zを設けているが、これは通常のゼーベック素子6の検出電圧は起電力供給時の負荷変動によりチップ温度を正確に反映しない虞があるからである。しかし、このような負荷変動を考慮して異常温度監視手段13側に補正機能を具備することにより、いずれかの通常のゼーベック素子6の検出電圧を用いることとし、わざわざチップ温度検出専用のゼーベック素子6Zを設ける構成を回避することも可能である。
【0038】
図13は、本発明の第9の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Jの構成図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。この実施形態は、半導体チップ4の外面上に複数のゼーベック素子6を取り付けたことにより、配線作業の容易化が可能になることをしめしたものである。すなわち、半導体スイッチ装置1Jにはダイオードチップ15などの外部回路がボンディングワイヤ16を介して接続されるが、その接続部17A,17B,17Cの位置を各ゼーベック素子6の位置を基準にして決定することができる。従来は、半導体チップ4の外面上には何も取り付けられていなかったため、ともすれば配線を間違えたり、接続位置の誤差が大きくなって充分な絶縁距離を確保しにくくなったり、あるいは配線の間違いを生じにくくするためにボンディングワイヤ16の長さを余分に必要とするような場所に接続位置を決定しなければならないことがあった。しかし、この実施形態では、冷却機能のために取り付けたゼーベック素子6を配線作業を行う際の目印としても活用することにより、正確な配線作業、絶縁距離の確実な確保、配線材の歩留まり向上等を図ることが可能になる。
【0039】
図14は、本発明の第10の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Kの構成図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。図14が図13と異なる点は、ボンディングワイヤ16の代わりに基板パターン18を用い、接続部17A,17B,17Cがスルーホール19A,19B,19Cとなっている点である。この実施形態においても、上記した第9の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0040】
なお、既述した各実施形態の半導体スイッチ装置1A〜1Kの構成は、いずれもインバータ装置に使用されるものを想定しているが、本発明の半導体スイッチ装置の適用はこのようなものに限定されるわけではなく、例えば、マイコン制御用のICチップなど電子冷却が有効と考えられる回路に対して広く適用可能なものである。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ペルチェ素子に対しペルチェ効果の発生のための起電力を供給するゼーベック素子を備えた構成としたので、ペルチェ素子への電力供給用電源を外部に設けることが不要となり、装置の小型化を可能にしたままで回路構成の簡単化を図り、更に冷却能力の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Aの構成図。
【図2】図1におけるゼーベック素子6について、ゼーベック効果により発生する熱起電力Vの求め方を説明するための概念的な構成図。
【図3】図1におけるペルチェ素子5に対するゼーベック素子6の接続の仕方を示す説明図。
【図4】図2又は図3に示した接続部A1,A2及び端面A0における各温度変化についての特性図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Bの構成図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Cの構成図。
【図7】本発明の第4の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Dの構成図。
【図8】本発明の第5の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Eの構成図。
【図9】本発明の第6の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Fの構成図。
【図10】本発明の第7の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Gの構成図。
【図11】本発明の第8の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Hの構成図。
【図12】図11における異常温度監視手段13の動作を説明するためのタイムチャート。
【図13】本発明の第9の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Jの構成図であり、(a)は平面図、(b)は側面図。
【図14】本発明の第10の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Kの構成図であり、(a)は平面図、(b)は側面図。
【符号の説明】
1A〜1K 半導体スイッチ装置
2 ベース部材
3 絶縁基板
3a 溝部
4 半導体チップ
4a 溝部
5,5A,5B ペルチェ素子
6,6A,6B ゼーベック素子
6Z チップ温度検出用ゼーベック素子
61 N形半導体部
62,63 P形半導体部
64 絶縁材
A0 端面
A1,A2 接続部
T1〜T4 温度
7 カバー部材
8 ゲル状絶縁材
9 放熱板
9a 突出部
10 冷却フィン
11 冷却ファン
12 サーミスタ(温度検出器)
13 異常温度監視手段
14 異常警報信号出力端子
15 ダイオードチップ
16 ボンディングワイヤ
17A,17B,17C 接続部
18 基板パターン
19A,19B,19C スルーホール
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体チップに形成されたスイッチング素子に対してペルチェ素子を用いた電子冷却を行う半導体スイッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インバータ装置は、エレベータ、鉄道車両、圧延等の各分野においてモータ制御用の電力変換装置として用いられ、更に無停電電源装置(UPS)においても広汎に用いられている。このインバータ装置は、今後も需要が大幅に伸びることが予想され、各インバータメーカは自他製品の差別化のための技術開発に鎬を削っている。現在のインバータ装置の技術開発の主な焦点は、静音化、小型化等による性能向上であるが、そのためにはインバータ装置に用いられている半導体スイッチ装置の冷却効率をいかに増大させるかが問題となる。そのため、本願の発明者は、半導体スイッチ装置内の半導体チップの冷却手段としてペルチェ素子を用いて電子冷却を行う構成を、特願平11−152305号、及び特願2001−90411号においてこれまで提案してきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来技術の構成では、ペルチェ素子に電力供給を行うための電源を半導体スイッチ装置の外部に設けなければならず、スイッチング素子のスイッチング損失ばかりかペルチェ素子の損失についても考慮しなければならなかった。そして、ペルチェ素子に電力供給を行うタイミングについても、インバータ装置の運転特性や半導体チップの熱抵抗の変化特性等を考慮した制御を行わなければならず、回路構成が複雑にならざるを得なかった。更に、従来の半導体スイッチ装置では、ペルチェ素子の電源を外部に設けなければならないために、装置の小型化を図るためにはペルチェ素子の使用個数をそれほど多くすることができなかった。したがって、半導体チップの片側のみにしかペルチェ素子を配設する構成となってしまい、半導体チップに対する冷却能力の向上という点ではなお改良の余地を有するものであった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ペルチェ素子への電力供給用電源を外部に設けることを不要とすることにより、装置の小型化を可能にしたままで回路構成の簡単化を図り、更に冷却能力の向上を図ることが可能な半導体スイッチ装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明は、絶縁基板上に取り付けられた半導体チップと、ペルチェ効果発生のための起電力の供給を受け、前記半導体チップに形成されたスイッチング素子を冷却するペルチェ素子と、を備えた半導体スイッチ装置において、前記ペルチェ素子に対し前記ペルチェ効果の発生のための起電力を供給するゼーベック素子を備えた、ことを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ゼーベック素子は、1つのN形半導体部と、このN形半導体部の両端面に各一方の端面が接続された2つのP形半導体部とから成り、この2つのP形半導体部の各他方の端面間に発生する起電力を前記ペルチェ素子に供給するものである、ことを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記ゼーベック素子は、一方の端部が前記半導体チップの外面上に取り付けられ、この一方の端部と前記半導体チップの外面から離間する方向に位置する所定部分との間に生じる温度差に基づき前記起電力を発生させるものである、ことを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記ペルチェ素子は、前記半導体チップの内部に形成された溝部に配設されたものである、ことを特徴とする。
【0009】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記ペルチェ素子は、前記半導体チップと当接する前記絶縁基板の当接面上に形成された溝部に配設されたものである、ことを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記ゼーベック素子及び前記ペルチェ素子は、前記半導体チップと当接する前記絶縁基板の当接面上に形成された溝部に配設されたものであり、更に、前記ゼーベック素子は、一方の端部が前記半導体チップの絶縁基板に対する当接面に当接し、この一方の端部とこの当接面から離間する方向に位置する所定部分との間に生じる温度差に基づき前記起電力を発生させるものである、ことを特徴とする。
【0011】
請求項7記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記ペルチェ素子は、前記半導体チップと当接する前記絶縁基板の当接面上に形成された溝部に配設されたものと、前記半導体チップの外面上に配設されたものとの双方を含んでいる、ことを特徴とする。
【0012】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記ゼーベック素子は、一方の端部が前記半導体チップの外面上に取り付けられ、この一方の端部と前記半導体チップの外面から離間する方向に位置する所定部分との間に生じる温度差に基づき前記起電力を発生させるものと、一方の端部が前記半導体チップの絶縁基板に対する当接面に当接し、この一方の端部とこの当接面から離間する方向に位置する所定部分との間に生じる温度差に基づき前記起電力を発生させるものとの双方を含んでいる、ことを特徴とする。
【0013】
請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載の発明において、前記半導体チップの外面上に配設された前記ゼーベック素子及び前記ペルチェ素子に、大気に露出する突出部が形成された放熱板を取り付けた、ことを特徴とする。
【0014】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明において、前記半導体チップ、及びこの半導体チップから突出する前記放熱板の突出部に対して冷却風を送出する冷却ファンを備えた、ことを特徴とする。
【0015】
請求項11記載の発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明において、前記半導体チップの温度を検出可能な個所に取り付けられ、検出温度に対応する検出電圧を出力するチップ温度検出用ゼーベック素子と、前記絶縁基板又は前記絶縁基板と接触する部材に取り付けられ、検出温度に対応する検出電圧を出力する温度検出器と、前記チップ温度検出用ゼーベック素子からの検出電圧と、前記温度検出器からの検出電圧とを入力し、これら検出電圧の合計値が予め設定された異常判別値を超えた場合に異常警報信号を出力する異常温度監視手段と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項12記載の発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載の発明において、前記半導体チップの外面上には、この半導体チップのスイッチング素子をボンディングワイヤを介して他の外部回路に接続するための接続部が形成されており、しかも、この接続部が形成された位置はこの外面上に取り付けられた複数の前記ゼーベック素子の位置を基準としている、ことを特徴とする。
【0017】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の発明において、前記ボンディングワイヤに代えて基板パターンを用いた、ことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Aの構成図である。銅などの熱伝導性の良好な材質により形成されたベース部材2に絶縁基板3が取り付けられ、この絶縁基板3上に半導体チップ4が配設されている。半導体チップ4には、インバータ装置の主回路を構成するスイッチング素子が形成されている。半導体チップ4には、また、絶縁基板3との当接面に溝部4aが形成されており、この溝部4a内にスイッチング素子の冷却を行う複数個のペルチェ素子5が配設されている。そして、半導体チップ4上部の外面上には、ペルチェ素子5と逆の物理現象を発生させるゼーベック素子6が複数個配設されている。半導体チップ4及びゼーベック素子6の周囲はカバー部材7により覆われており、カバー部材7の内側にはゲル状絶縁材8が充填されている。
【0019】
ゼーベック素子6は、ペルチェ素子5に対してペルチェ効果を発生させるために必要な起電力をゼーベック効果により発生させて供給するものであり、各ゼーベック素子6から各ペルチェ素子5に向かう点線矢印は、このような起電力の供給を行うことを示している。このゼーベック素子6がペルチェ素子5に対して起電力を供給できる理由は、ゼーベック素子6の上端側の温度T0と、下端側の温度T1との差が非常に大きくなることである。つまり、半導体チップ4のスイッチング素子がスイッチング動作を行うと半導体チップ4の温度は急激に上昇するので、半導体チップ4の外面に接触しているゼーベック素子6の下端側の温度T1は非常に高くなる。このとき、下端側に比べて半導体チップ4の外面から遠く離れているゼーベック素子6の上端側の温度T0はそれほど上昇することはない。したがって、T1≫T0となりゼーベック効果が発生するので、各ゼーベック素子6は各ペルチェ素子5に対して充分な起電力を供給することが可能になる。
【0020】
図2は、このゼーベック効果により発生する熱起電力Vの求め方を説明するためのゼーベック素子6の概念的な構成図である。この図に示すように、ゼーベック素子6は、1つのN形半導体部61と、その両端面に一方の端面が接続された2つのP形半導体部62,63とから構成されている。N形半導体部61の材料としては、例えばビスマス・テルルが、また、P形半導体部62,63の材料としては、例えばビスマス・アンチモンが一般的に知られている。
【0021】
図2に示すように、N形半導体部61とP形半導体部62,63との各接続部をA1,A2、P形半導体部62,63の端面をA0としたとき、接続部A1,A2における温度がT1,T2、端面A0における温度がT0であるとすると、熱起電力Vは下式(1)により求めることができる。但し、(1)式において、ΔENはN形半導体部61の両端間の電位差、ΔEPはP形半導体部62,63の両端間の電位差を示し、各積分区間の始点及び終点を便宜上A1,A2,A0等を用いて表すことにする。また、αN,αPはそれぞれN形半導体部61、及びP形半導体部62,63の絶対ゼーベック係数、αNPは相対ゼーベック係数である。
【0022】
【数1】
【0023】
図3は、ペルチェ素子5に対するゼーベック素子6の接続の仕方を示す説明図である。この図では、2つのゼーベック素子6が直列接続され、ペルチェ素子5に対して起電力2Vが印加される場合を示しているが、接続数を増やすことにより更に大きな起電力を得ることが可能である。なお、図3において、N形半導体部61とP形半導体部62とを結ぶ接続部A1は金属板により形成されており、この接続部A1が絶縁材64を介して半導体チップ4に取り付けられている。
【0024】
図4は、図2又は図3に示した接続部A1,A2及び端面A0における各温度変化についての特性図である。この図に示すように、時間の経過と共に、接続部A1(ゼーベック素子の「一方の端部」)と接続部A2(ゼーベック素子の「所定部分」)との温度差が大きくなり、ゼーベック素子6がペルチェ素子5に対して充分な起電力を供給することが可能になる。
【0025】
次に、上記の第1の実施形態の動作につき説明する。インバータ装置の運転が行われると、半導体チップ4のスイッチング素子がスイッチング動作を行うため半導体チップ4のチップ面温度が急上昇する。これにより、ゼーベック素子6におけるA1,A2,A0の各個所の温度は図4に示した特性図に従って上昇するが、各個所の温度T1,T2,T0はT1>T2>T0の関係にあり、このときの温度差により前記(1)式で示した熱起電力Vがゼーベック素子6に発生する。
【0026】
各ゼーベック素子6に発生したこの熱起電力は、図1の点線矢印で示すように、各ペルチェ素子5に対して供給される。ペルチェ素子5にゼーベック素子6からの起電力が供給されると、ペルチェ素子5の下端側(絶縁基板3に接する側)では発熱作用が行われ、上端側では吸熱作用が行われる。このときの吸熱作用によりペルチェ素子5の半導体チップ4に対する冷却が行われる。そして、複数個のペルチェ素子5は半導体チップ4の断面積に対して均等に配列されており、半導体チップ4に対して均一な冷却を行うことができるようになっている。また、ペルチェ素子5の下端側(絶縁基板3に接する側)は前記の発熱作用により高温になるが、この熱は絶縁基板3とベース部材2(銅などの熱伝導性の良い材料で形成されている)を介して外部に放熱され、更に、ペルチェ素子5が配設されていない半導体チップ4の個所では従来と同様に絶縁基板3及びベース部材2を介して均一な放熱が行われる。
【0027】
このように、図1の構成では、ペルチェ素子5を用いて半導体チップ4に対して電子冷却を行う場合に、半導体チップ4の温度上昇時の温度差を利用して起電力をペルチェ素子5に供給可能なゼーベック素子6を備えているので、従来のようにペルチェ素子5に起電力を供給するための外部電源を不要とすることができ、回路構成を簡単化でき、したがって装置の小型化を図ることができる。
【0028】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Bの構成図である。図1の半導体スイッチ装置1Aでは、ペルチェ素子5が半導体チップ4に形成された溝部4a内に配設されていたが、この実施形態ではペルチェ素子5が絶縁基板3に形成された溝部3a内に配設されている。このような構成によっても、第1の実施形態と同様に半導体チップ4に対して充分な電子冷却を行うことが可能である。そして、本実施形態によれば、半導体スイッチ装置としての性能を決定する半導体チップ4について仕様を変更する必要がなく、従来装置のものをそのまま使用することが可能である。
【0029】
図6は、本発明の第3の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Cの構成図である。図5の半導体スイッチ装置1Bでは、ペルチェ素子5を絶縁基板3の溝部3a内に配設して、半導体チップ4の仕様を変更する必要がないようにしていたが、ゼーベック素子6の取付個所については図1の構成と同様に半導体チップ4の外面上であった。これに対し、この実施形態に係る半導体スイッチ装置1Cでは、ゼーベック素子6についても絶縁基板3の溝部3a内に配設する構成としている。したがって、本実施形態の構成を採用した場合は、絶縁基板のみを変更するだけで、その他の部材は全て従来装置と同じものをそのまま使用することができる。つまり、本実施形態は、既存の半導体スイッチ装置に本発明の主要な技術を適用する場合に有利な構成となっている。なお、本実施形態では、ゼーベック素子6の上端側温度をT4、下端側温度をT3とすると、T4≫T3となる。
【0030】
図7は、本発明の第4の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Dの構成図である。図5の半導体スイッチ装置1Bでは、絶縁基板3の溝部3a内に配設されたペルチェ素子5のみによって半導体チップ4に対する冷却を行っていたが、この実施形態では、絶縁基板3の溝部3a内に配設されたペルチェ素子5Aと、半導体チップ4の外面上に配設されたペルチェ素子5Bとの双方のペルチェ素子によって半導体チップ4に対する冷却を行っている。つまり、本実施形態では、半導体チップ4の上側及び下側の双方にペルチェ素子を配設しているので、より強力な電子冷却を行うことが可能になっている。
【0031】
図8は、本発明の第5の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Eの構成図である。図7の半導体スイッチ装置1Dでは、半導体チップ4の外面上に配設されたゼーベック素子6が双方のペルチェ素子5A,5Bに対して起電力の供給を行っているので、ともすればゼーベック素子6の負荷が大きくなる。これに対し、この実施形態では、半導体チップ4の外面上に配設されたペルチェ素子5Bに隣接してゼーベック素子6Aを配設すると共に、絶縁基板3の溝部3a内に配設されたペルチェ素子5Aに隣接してゼーベック素子6Bを配設している。したがって、図7の構成に比べて各ゼーベック素子の負荷を小さくすることができ、それだけ充分余裕を持った状態で強力な電子冷却を安定して行うことが可能である。
【0032】
図9は、本発明の第6の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Fの構成図である。この構成が図7の半導体スイッチ装置1Dと異なる点は、熱伝導性の良好な材料で形成された放熱板9がゼーベック素子6及びペルチェ素子5Bの上端面に接触する状態で配設され、折曲形成された突出部9aがカバー部材7から突出して大気中に露出している点である。このような構成により、冷却効果をより高めることができるようになる。
【0033】
すなわち、ゼーベック素子6については、半導体チップ4に接触して温度上昇が大きくなる下端面と反対側の上端面に放熱板9を接触させることにより上端面側の熱を突出部9aから大気中に逃がすことができるので、下端面側と上端面側との温度差を大きくすることができ、ゼーベック効果を促進することができる。また、ペルチェ素子5Bについては、上端面側はペルチェ効果によって発熱側となるが、この上端面に放熱板9を接触させることにより上端面側の放熱が活発に行われ、冷却効率を高めることができる。
【0034】
図10は、本発明の第7の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Gの構成図である(なお、図9は正面図であるが図10は側面図である)。図10が図9と異なる点は、冷却フィン10及び冷却ファン11が設けられている点である。このような、冷却フィン10及び冷却ファン11を有する半導体スイッチ装置はもちろん従来から存在したが、従来は2点鎖線で示したようなダクトを設けて冷却ファン11からの冷却風をカバー部材7へ確実に当てる必要があった。しかし、この実施形態では放熱板9が設けられているので、この放熱板9に対して冷却風を当てることにより冷却効果を高めることができるので、従来設けていたダクトを省略することができ、より簡単な構造とすることができる。
【0035】
図11は、本発明の第8の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Hの構成図である。図11が図1と異なる点は、半導体チップ4の外面上に通常のゼーベック素子6の他にチップ温度検出用ゼーベック素子6Zが配設されると共に、絶縁基板3上に温度検出器であるサーミスタ12が配設され、異常温度監視手段13がこれらの検出電圧の入力に基づき、異常警報信号を異常警報信号出力端子14に出力するようになっている点である。
【0036】
図12は、この実施形態における異常温度監視手段13の動作を説明するためのタイムチャートである。すなわち、半導体チップ4のスイッチング素子がスイッチング動作を行うと半導体チップ4の表面温度は正弦波状に変化し、チップ温度検出用ゼーベック素子6Zはこのときの変化を図12に示すような検出電圧として異常温度監視手段13に出力する。また、サーミスタ12も絶縁基板3上のほぼ一定の温度を検出電圧として異常温度監視手段13に出力する。異常温度監視手段13には予め異常判別値のレベルが設定されており、チップ温度検出用ゼーベック素子6Z及びサーミスタ12の各検出電圧の合計値がこの異常判別値以下であれば、異常温度監視手段13は許容範囲と見なし、異常警報信号出力端子14からの出力信号を「0」信号とする。しかし、この合計値が異常判別値を僅かでも超えたときには異常と見なし、直ちに異常警報信号を異常警報信号出力端子14に出力する。これにより、インバータ装置の運転は直ちに停止され、半導体チップ4のスイッチング素子の破損を未然に防ぐことができる。
【0037】
なお、本実施形態では、ペルチェ素子5に対して起電力の供給を行う通常のゼーベック素子6の他に、起電力の供給を行わないチップ温度検出用ゼーベック素子6Zを設けているが、これは通常のゼーベック素子6の検出電圧は起電力供給時の負荷変動によりチップ温度を正確に反映しない虞があるからである。しかし、このような負荷変動を考慮して異常温度監視手段13側に補正機能を具備することにより、いずれかの通常のゼーベック素子6の検出電圧を用いることとし、わざわざチップ温度検出専用のゼーベック素子6Zを設ける構成を回避することも可能である。
【0038】
図13は、本発明の第9の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Jの構成図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。この実施形態は、半導体チップ4の外面上に複数のゼーベック素子6を取り付けたことにより、配線作業の容易化が可能になることをしめしたものである。すなわち、半導体スイッチ装置1Jにはダイオードチップ15などの外部回路がボンディングワイヤ16を介して接続されるが、その接続部17A,17B,17Cの位置を各ゼーベック素子6の位置を基準にして決定することができる。従来は、半導体チップ4の外面上には何も取り付けられていなかったため、ともすれば配線を間違えたり、接続位置の誤差が大きくなって充分な絶縁距離を確保しにくくなったり、あるいは配線の間違いを生じにくくするためにボンディングワイヤ16の長さを余分に必要とするような場所に接続位置を決定しなければならないことがあった。しかし、この実施形態では、冷却機能のために取り付けたゼーベック素子6を配線作業を行う際の目印としても活用することにより、正確な配線作業、絶縁距離の確実な確保、配線材の歩留まり向上等を図ることが可能になる。
【0039】
図14は、本発明の第10の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Kの構成図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。図14が図13と異なる点は、ボンディングワイヤ16の代わりに基板パターン18を用い、接続部17A,17B,17Cがスルーホール19A,19B,19Cとなっている点である。この実施形態においても、上記した第9の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0040】
なお、既述した各実施形態の半導体スイッチ装置1A〜1Kの構成は、いずれもインバータ装置に使用されるものを想定しているが、本発明の半導体スイッチ装置の適用はこのようなものに限定されるわけではなく、例えば、マイコン制御用のICチップなど電子冷却が有効と考えられる回路に対して広く適用可能なものである。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ペルチェ素子に対しペルチェ効果の発生のための起電力を供給するゼーベック素子を備えた構成としたので、ペルチェ素子への電力供給用電源を外部に設けることが不要となり、装置の小型化を可能にしたままで回路構成の簡単化を図り、更に冷却能力の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Aの構成図。
【図2】図1におけるゼーベック素子6について、ゼーベック効果により発生する熱起電力Vの求め方を説明するための概念的な構成図。
【図3】図1におけるペルチェ素子5に対するゼーベック素子6の接続の仕方を示す説明図。
【図4】図2又は図3に示した接続部A1,A2及び端面A0における各温度変化についての特性図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Bの構成図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Cの構成図。
【図7】本発明の第4の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Dの構成図。
【図8】本発明の第5の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Eの構成図。
【図9】本発明の第6の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Fの構成図。
【図10】本発明の第7の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Gの構成図。
【図11】本発明の第8の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Hの構成図。
【図12】図11における異常温度監視手段13の動作を説明するためのタイムチャート。
【図13】本発明の第9の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Jの構成図であり、(a)は平面図、(b)は側面図。
【図14】本発明の第10の実施形態に係る半導体スイッチ装置1Kの構成図であり、(a)は平面図、(b)は側面図。
【符号の説明】
1A〜1K 半導体スイッチ装置
2 ベース部材
3 絶縁基板
3a 溝部
4 半導体チップ
4a 溝部
5,5A,5B ペルチェ素子
6,6A,6B ゼーベック素子
6Z チップ温度検出用ゼーベック素子
61 N形半導体部
62,63 P形半導体部
64 絶縁材
A0 端面
A1,A2 接続部
T1〜T4 温度
7 カバー部材
8 ゲル状絶縁材
9 放熱板
9a 突出部
10 冷却フィン
11 冷却ファン
12 サーミスタ(温度検出器)
13 異常温度監視手段
14 異常警報信号出力端子
15 ダイオードチップ
16 ボンディングワイヤ
17A,17B,17C 接続部
18 基板パターン
19A,19B,19C スルーホール
Claims (13)
- 絶縁基板上に取り付けられた半導体チップと、
ペルチェ効果発生のための起電力の供給を受け、前記半導体チップに形成されたスイッチング素子を冷却するペルチェ素子と、
を備えた半導体スイッチ装置において、
前記ペルチェ素子に対し前記ペルチェ効果の発生のための起電力を供給するゼーベック素子を備えた、
ことを特徴とする半導体スイッチ装置。 - 前記ゼーベック素子は、1つのN形半導体部と、このN形半導体部の両端面に各一方の端面が接続された2つのP形半導体部とから成り、この2つのP形半導体部の各他方の端面間に発生する起電力を前記ペルチェ素子に供給するものである、
ことを特徴とする請求項1記載の半導体スイッチ装置。 - 前記ゼーベック素子は、一方の端部が前記半導体チップの外面上に取り付けられ、この一方の端部と前記半導体チップの外面から離間する方向に位置する所定部分との間に生じる温度差に基づき前記起電力を発生させるものである、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体スイッチ装置。 - 前記ペルチェ素子は、前記半導体チップの内部に形成された溝部に配設されたものである、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体スイッチ装置。 - 前記ペルチェ素子は、前記半導体チップと当接する前記絶縁基板の当接面上に形成された溝部に配設されたものである、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体スイッチ装置。 - 前記ゼーベック素子及び前記ペルチェ素子は、前記半導体チップと当接する前記絶縁基板の当接面上に形成された溝部に配設されたものであり、
更に、前記ゼーベック素子は、一方の端部が前記半導体チップの絶縁基板に対する当接面に当接し、この一方の端部とこの当接面から離間する方向に位置する所定部分との間に生じる温度差に基づき前記起電力を発生させるものである、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体スイッチ装置。 - 前記ペルチェ素子は、前記半導体チップと当接する前記絶縁基板の当接面上に形成された溝部に配設されたものと、前記半導体チップの外面上に配設されたものとの双方を含んでいる、
ことを特徴とする請求項3記載の半導体スイッチ装置。 - 前記ゼーベック素子は、一方の端部が前記半導体チップの外面上に取り付けられ、この一方の端部と前記半導体チップの外面から離間する方向に位置する所定部分との間に生じる温度差に基づき前記起電力を発生させるものと、一方の端部が前記半導体チップの絶縁基板に対する当接面に当接し、この一方の端部とこの当接面から離間する方向に位置する所定部分との間に生じる温度差に基づき前記起電力を発生させるものとの双方を含んでいる、
ことを特徴とする請求項7記載の半導体スイッチ装置。 - 前記半導体チップの外面上に配設された前記ゼーベック素子及び前記ペルチェ素子に、大気に露出する突出部が形成された放熱板を取り付けた、
ことを特徴とする請求項7又は8記載の半導体スイッチ装置。 - 前記半導体チップ、及びこの半導体チップから突出する前記放熱板の突出部に対して冷却風を送出する冷却ファンを備えた、
ことを特徴とする請求項9記載の半導体スイッチ装置。 - 前記半導体チップの温度を検出可能な個所に取り付けられ、検出温度に対応する検出電圧を出力するチップ温度検出用ゼーベック素子と、
前記絶縁基板又は前記絶縁基板と接触する部材に取り付けられ、検出温度に対応する検出電圧を出力する温度検出器と、
前記チップ温度検出用ゼーベック素子からの検出電圧と、前記温度検出器からの検出電圧とを入力し、これら検出電圧の合計値が予め設定された異常判別値を超えた場合に異常警報信号を出力する異常温度監視手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の半導体スイッチ装置。 - 前記半導体チップの外面上には、この半導体チップのスイッチング素子をボンディングワイヤを介して他の外部回路に接続するための接続部が形成されており、しかも、この接続部が形成された位置はこの外面上に取り付けられた複数の前記ゼーベック素子の位置を基準としている、
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の半導体スイッチ装置。 - 前記ボンディングワイヤに代えて基板パターンを用いた、
ことを特徴とする請求項12記載の半導体スイッチ装置。
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