JP2009017624A - モータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 プリント基板、およびプリント基板の通電パターンまたはプリント基板上の発熱部品の温度上昇を効率よくかつ容易に低減し、またモータ制御装置の小型化が容易に図ることができると共に、放熱部材の部品費を削減し、低コスト化ならびに信頼性の向上を図ることができるモータ制御装置を提供する。
【解決手段】 プリント基板3とヒートシンク1との間に配置される放熱用端子5を備え、前記放熱用端子5が、前記プリント基板3または前記プリント基板上の発熱体3a,7の発熱を、前記ヒートシンク1へ伝熱するものである。
【選択図】 図2
【解決手段】 プリント基板3とヒートシンク1との間に配置される放熱用端子5を備え、前記放熱用端子5が、前記プリント基板3または前記プリント基板上の発熱体3a,7の発熱を、前記ヒートシンク1へ伝熱するものである。
【選択図】 図2
Description
本発明は、主に高圧電源で動作するインバータ装置やサーボアンプなどのモータ制御装置に関するものであり、特にモータ制御装置内部のプリント基板、およびプリント基板上の通電パターンまたは電子部品の放熱に関するものである。
また、本発明におけるモータ制御装置は、回転子の位置に依存する電子整流子を有する同期電動機または他の電動機の制御装置をいう。
また、本発明におけるモータ制御装置は、回転子の位置に依存する電子整流子を有する同期電動機または他の電動機の制御装置をいう。
第1の従来技術は、「部品リードまたは部品取付けパッド等をプリント基板の所定配線パターンにハンダ付けすることにより実装される電子部品に係り、電子部品のリードまたは取付けパッドを介しパターンを通して熱を逃がし放熱を行う放熱構造の改良に関する」ものであり、「発熱部品での発生熱を効率的に空気中に放熱するようにした低コストで実現できる放熱構造の一形態を新たに提案することをその目的としている」(例えば、特許文献1参照)。
また、第2の従来技術は、「端子線を有する配線基板上に実装されるダイオードや抵抗等のアキシャル部品、コンデンサ等のラジアル部品を保持するとともに、これらの端子線付電子部品に発生する熱を放熱保持装置に関する」ものであり、「基板実装型部品に発生する熱を効率的に放熱するとともに実装密度を低減することなく配線基板上に強固に実装することを可能とする基板実装型部品の放熱保持装置を提供することを目的とし」ている(例えば、特許文献2参照)。
図7は、第1の従来技術における部品実装基板の要部拡大側断面図である。符号506は一般的なプリント基板であり、符号502は発熱部品、符号507,508は部品実装側面に形成された配線パターンであり、符号509は部品実装側面の反対面で前記配線パターン508に対応する位置に形成された補助パターンである。プリント基板506には、配線パターン508と補助パターン509を結ぶスルーホール510が多数形成してある。補助パターン509上には適宜個数のSMTラジエター520aが側面ではんだ付けにより実装してある。
このSMTラジエター520aも、例えば銅製でSMT部品に準じた寸法の直方体形状を有している。SMTラジエター520aでは、全ての側面に断面V字状の溝520bが形成してあり、表面積を広くとって、より放熱効果を高めている。配線パターン508と補助パターン509は、スルーホール510によって電気的に導通しているとともに熱的にも結合されている。従って、金属部であるスルーホール510を介して基板の絶縁素材よりも熱が伝導し易い。このため、発熱素子502で発生した熱は接続端子から配線パターン508に伝わり、更にスルーホール510を伝わって裏面の補助パターン509へ、更にはSMTラジエター520aに伝わり裏面側の空気中に放熱される。
このように、第1の従来技術では、部品リードまたは取付けパッドより熱が逃げる発熱電子部品の放熱構造において、安価で入手しやすい熱伝導率の良い金属をSMT部品と同等の直方体形状等に形成したSMTラジエターを、発熱部品の配置位置近傍の配線パターン上および/または対応する裏面部位に形成した配線パターン上に実装し、パターンを介し更にSMTラジエターを通じて空気中に熱を逃がすようにしているのである。
図8は、第2の従来技術における放熱保持装置の要部分解斜視図である。第2の従来技術では、金属薄板を材料として、軸方向の両端と軸方向に側面の一部とに開放部406、407を設けて全体略半筒状に形成された保持基部402と、この保持基部402から一体に突出形成された脚状の放熱端子片403とから構成され、保持基部402の内部に基板実装型部品220を挟持して保持するとともに、放熱端子片403が配線基板310に設けた放熱端子孔314に嵌合され、配線基板310を介して基板実装型部品220に発生した熱を放熱しているのである。
また、第3の従来技術である、従来のモータ制御装置、例えばインバータ装置においては、図6に示す構成がとられてきた。
図6は、第3の従来技術におけるモータ制御装置を示す分解斜視図である。
図において、101はヒートシンク、101aはボス、102はパワー半導体モジュール、103はプリント基板、103aはパターン、104はネジ、105は電子部品、106はケースである。
ヒートシンク101には高熱を発するパワー半導体モジュール102が取り付けられる。プリント基板103が、ヒートシンク101上に形成されたプリント基板取り付け用のボス101aに、ネジ104により固定されるとともに、パワー半導体モジュール102と電気的に接続される(接続部分は図示しない)。プリント基板103のパターン103aにはモータ駆動用の電流が流れており、プリント基板103上には電子部品105が実装されている。また、ケース106がヒートシンク101に取り付けられる。
このように、第3の従来技術では、パワー半導体モジュール102が発生する熱のみをヒートシンク101により放熱しているのである。
特開2003−188565号公報(第3−5頁、図4)
特開2002−290090号公報(第3−5頁、図1)
図6は、第3の従来技術におけるモータ制御装置を示す分解斜視図である。
図において、101はヒートシンク、101aはボス、102はパワー半導体モジュール、103はプリント基板、103aはパターン、104はネジ、105は電子部品、106はケースである。
ヒートシンク101には高熱を発するパワー半導体モジュール102が取り付けられる。プリント基板103が、ヒートシンク101上に形成されたプリント基板取り付け用のボス101aに、ネジ104により固定されるとともに、パワー半導体モジュール102と電気的に接続される(接続部分は図示しない)。プリント基板103のパターン103aにはモータ駆動用の電流が流れており、プリント基板103上には電子部品105が実装されている。また、ケース106がヒートシンク101に取り付けられる。
このように、第3の従来技術では、パワー半導体モジュール102が発生する熱のみをヒートシンク101により放熱しているのである。
第1の従来技術では、SMT(surface mount technology)電子部品やその他の小型の発熱電子部品の発熱を、SMTラジエターを通じて空気中に逃がすようにしている。しかしながら、SMTラジエターは、通常、「SMT部品の典型的な形状の一つでチップコンデンサやチップ抵抗等に用いられている直方体形状を有し、寸法的にもSMT部品に準じて形成されている」(特許文献1における段落番号〔0021〕参照)ものであり、すなわち比較的低発熱のSMT部品の発熱に対しては有効であるが、電源ICやパワー系の大電流が流れる通電パターンの発熱に対しては、SMTラジエターによる放熱効果は期待できないという問題があった。また、基本的にSMTに関する技術であるため、電子部品の発熱量やラジエターの放熱量に限りがあるという問題点もあった。
第2の従来技術では、端子線付電子部品の形状や個数に見合った放熱保持装置により端子線付電子部品を保持すると共に、端子線付電子部品の発熱を、配線基板を介して放熱するようにしている。しかしながら、端子線付電子部品は、「ダイオードや抵抗、コンデンサ等の通電に伴って内部熱が発生する電気部品、電子部品」(特許文献2における段落番号〔0018〕参照)であり、第1の従来技術同様、比較的低発熱の端子線付電子部品の発熱に対しては有効であるが、電源ICやパワー系の大電流が流れる通電パターンの発熱に対しては、放熱保持装置による放熱効果は期待できないという問題があった。また、そもそも端子線付電子部品を保持することにより放熱する技術であるため、大電流が流れる通電パターンの発熱に対しては考慮していないという問題点もあった。
第3の従来技術では、パワー半導体モジュール102が発生する熱のみをヒートシンク101により放熱している構成のため、プリント基板103のパターン103aの熱を放熱できないという問題があった。具体的には、パターン103aに流れる電流が大きい場合、パターン103aの電気抵抗による発熱が大きくなって高温となり、この温度を下げるためには、パターン幅を広くして電気抵抗を下げて発熱量を抑えるとともに、放熱面積を増やすことによりパターン温度を下げなければならず、そのため基板が大型化し、モータ制御装置の小型化を妨げるという問題があった。
また、プリント基板103に実装された電子部品105が高温になる場合(例えば、自身の発熱等に因る)、当該電子部品105が接続されるパターンの表面積を拡大して放熱面積を増やすことにより、電子部品105からの放熱効率を向上させなければならず、そのため基板が大型化し、モータ制御装置の小型化を妨げるという問題もあった。
また、同様に、プリント基板103に実装された電子部品105が高温になった場合、当該電子部品105に電子部品用ヒートシンク(図示しない)を取り付けることにより電子部品105からの放熱効率を向上させなければならず、そのため電子部品用ヒートシンクのコストが掛かるとともに基板が大型化し、モータ制御装置の小型化を妨げるという問題もあった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、プリント基板、およびプリント基板の通電パターンまたはプリント基板上の発熱部品の温度上昇を効率よくかつ容易に低減し、またモータ制御装置の小型化を容易に図ることができると共に、放熱部材の部品費を削減し、低コスト化ならびに信頼性の向上を図ることができるモータ制御装置を提供することを目的とする。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、プリント基板、およびプリント基板の通電パターンまたはプリント基板上の発熱部品の温度上昇を効率よくかつ容易に低減し、またモータ制御装置の小型化を容易に図ることができると共に、放熱部材の部品費を削減し、低コスト化ならびに信頼性の向上を図ることができるモータ制御装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したものである。
請求項1に記載の発明は、モータに電力を供給するパワー半導体モジュールと、前記パワー半導体モジュールが取付けられ前記パワー半導体モジュールの発熱を放熱するヒートシンクと、前記パワー半導体モジュールと電気的に接続され前記パワー半導体モジュールを駆動する制御回路を搭載したプリント基板と、を備えたモータ制御装置において、前記プリント基板と前記ヒートシンクとの間に配置される放熱用端子を備え、前記放熱用端子が、前記プリント基板または前記プリント基板上の発熱体の発熱を、前記ヒートシンクへ伝熱するものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記放熱用端子が、その一方を前記発熱体である前記プリント基板における通電パターン上あるいは直近に固着され、その他方を前記ヒートシンクに密着されるものであり、前記プリント基板または前記通電パターンの発熱を、前記放熱用端子を介して前記ヒートシンクで放熱させるものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記放熱用端子が、その一方を前記発熱体である前記プリント基板上に実装された電子部品近傍に固着され、その他方を前記ヒートシンクに密着されるものであり、前記電子部品の発熱を、前記放熱用端子を介して前記ヒートシンクで放熱させるものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記放熱用端子および前記プリント基板が、それぞれネジ貫通穴を備え、それぞれの前記ネジ貫通穴を通じて前記プリント基板と前記ヒートシンクとをネジ固定することにより、前記放熱用端子に固定部材としての機能を持たせたものである。
請求項5に記載の発明は、モータに電力を供給するパワー半導体モジュールと、前記パワー半導体モジュールが取付けられ前記パワー半導体モジュールの発熱を放熱するヒートシンクと、前記パワー半導体モジュールと電気的に接続され前記パワー半導体モジュールを駆動する制御回路を搭載したプリント基板と、を備えたモータ制御装置において、前記プリント基板以外の他のプリント基板と前記ヒートシンク以外の他の構造部材との間に配置される放熱用端子を備え、前記放熱用端子が、前記他のプリント基板または前記他のプリント基板上の発熱体の発熱を、前記他の構造部材へ伝熱するものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明における前記放熱用端子が、その一方を前記発熱体である前記他のプリント基板における通電パターン上あるいは直近に固着され、その他方を前記他の構造部材に密着されるものであり、前記他のプリント基板または前記通電パターンの発熱を、前記放熱用端子を介して前記他の構造部材で放熱させるものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の発明における前記放熱用端子が、その一方を前記発熱体である前記他のプリント基板上に実装された電子部品近傍に固着され、その他方を前記他の構造部材に密着されるものであり、前記電子部品の発熱を、前記放熱用端子を介して前記他の構造部材で放熱させるものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の放熱用端子のそれぞれを組み合わせて、異なる形態の前記放熱用端子を複数個有するものである。
請求項1に記載の発明は、モータに電力を供給するパワー半導体モジュールと、前記パワー半導体モジュールが取付けられ前記パワー半導体モジュールの発熱を放熱するヒートシンクと、前記パワー半導体モジュールと電気的に接続され前記パワー半導体モジュールを駆動する制御回路を搭載したプリント基板と、を備えたモータ制御装置において、前記プリント基板と前記ヒートシンクとの間に配置される放熱用端子を備え、前記放熱用端子が、前記プリント基板または前記プリント基板上の発熱体の発熱を、前記ヒートシンクへ伝熱するものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記放熱用端子が、その一方を前記発熱体である前記プリント基板における通電パターン上あるいは直近に固着され、その他方を前記ヒートシンクに密着されるものであり、前記プリント基板または前記通電パターンの発熱を、前記放熱用端子を介して前記ヒートシンクで放熱させるものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記放熱用端子が、その一方を前記発熱体である前記プリント基板上に実装された電子部品近傍に固着され、その他方を前記ヒートシンクに密着されるものであり、前記電子部品の発熱を、前記放熱用端子を介して前記ヒートシンクで放熱させるものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記放熱用端子および前記プリント基板が、それぞれネジ貫通穴を備え、それぞれの前記ネジ貫通穴を通じて前記プリント基板と前記ヒートシンクとをネジ固定することにより、前記放熱用端子に固定部材としての機能を持たせたものである。
請求項5に記載の発明は、モータに電力を供給するパワー半導体モジュールと、前記パワー半導体モジュールが取付けられ前記パワー半導体モジュールの発熱を放熱するヒートシンクと、前記パワー半導体モジュールと電気的に接続され前記パワー半導体モジュールを駆動する制御回路を搭載したプリント基板と、を備えたモータ制御装置において、前記プリント基板以外の他のプリント基板と前記ヒートシンク以外の他の構造部材との間に配置される放熱用端子を備え、前記放熱用端子が、前記他のプリント基板または前記他のプリント基板上の発熱体の発熱を、前記他の構造部材へ伝熱するものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明における前記放熱用端子が、その一方を前記発熱体である前記他のプリント基板における通電パターン上あるいは直近に固着され、その他方を前記他の構造部材に密着されるものであり、前記他のプリント基板または前記通電パターンの発熱を、前記放熱用端子を介して前記他の構造部材で放熱させるものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の発明における前記放熱用端子が、その一方を前記発熱体である前記他のプリント基板上に実装された電子部品近傍に固着され、その他方を前記他の構造部材に密着されるものであり、前記電子部品の発熱を、前記放熱用端子を介して前記他の構造部材で放熱させるものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の放熱用端子のそれぞれを組み合わせて、異なる形態の前記放熱用端子を複数個有するものである。
請求項1に記載の発明によると、プリント基板、およびプリント基板の通電パターンまたはプリント基板上の発熱部品で発生した熱を、放熱用端子を介してヒートシンクに伝熱させることができるため、パターン幅を広くして電気抵抗を下げて発熱量を抑えると共に放熱面積を増やしてパターン温度を下げる必要がなく、パターン幅を狭くしてもパターンの温度上昇を効率よくかつ容易に低減することができる。また、プリント基板の外形寸法を小型にすることができ、モータ制御装置の小型化を容易に図ることができる。また、発熱体(プリント基板、およびプリント基板の通電パターンまたはプリント基板上の発熱部品)の発熱を確実にヒートシンクに伝熱することができるため、熱破損や熱焼損等の問題を避けることができ、モータ制御装置の信頼性を向上させることができる。
請求項2または6に記載の発明によると、プリント基板、およびプリント基板の通電パターンで発生した熱を、放熱用端子を介してヒートシンクに伝熱させることができるため、パターン幅を広くして電気抵抗を下げて発熱量を抑えると共に放熱面積を増やしてパターン温度を下げる必要がなく、パターン幅を狭くしてもパターンの温度上昇を効率よくかつ容易に低減することができる。
請求項3または7に記載の発明によると、プリント基板に実装された電子部品で発生した熱を、プリント基板と放熱用端子を介してヒートシンクに伝熱させることができるため、プリント基板上の放熱用パターンや電子部品個別に電子部品用ヒートシンクを設けることなく、電子部品の温度上昇を効率よくかつ容易に低減することができる。。また、放熱用端子は形状が単純であるため、電子部品用ヒートシンクよりも放熱部材の部品費を抑えることができ、モータ制御装置のコストダウンができる。
請求項4に記載の発明によると、放熱用端子に設けた穴を利用して、ヒートシンクにネジにより固定することにより、放熱用端子に放熱と固定の両方の機能を持たせることができ、プリント基板の寸法が大きい場合、実装する電子部品の重さ等によりプリント基板に歪みが生じる恐れをなくすことができる。また、ネジにより締め付けることで、ヒートシンクとの密着性が向上して、放熱用端子とヒートシンクとの間の熱抵抗が低減でき、放熱能力を更に高めることができる。
請求項5に記載の発明によると、プリント基板がヒートシンクに面していない場合でも、放熱用端子をヒートシンク以外の構造部材、例えばケース等に接触させることで放熱効果を得ることができる。また、ヒートシンクに面していないプリント基板、およびプリント基板の通電パターンまたはプリント基板上の発熱電子部品の温度を効率よくかつ容易に低減でき、モータ制御装置の小型化を容易に図ることができる。また、発熱体(プリント基板、およびプリント基板の通電パターンまたはプリント基板上の発熱部品)の発熱を確実にヒートシンク以外の構造部材に伝熱することができるため、熱破損や熱焼損等の問題を避けることができ、モータ制御装置の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例におけるモータ制御装置を示す外観斜視図である。図2(a)は、図1におけるモータ制御装置の分解斜視図であり、図2(b)はその側面図である。図3(a)は、図1におけるモータ制御装置のプリント基板を示す図で、ヒートシンクに載置される側から見た図である。図3(b)は、図1におけるモータ制御装置の放熱用端子を示す図である。
図1ないし図3において、1はヒートシンク、1aはプリント基板固定用のボス、1bはケース固定用のツメである。2はパワー半導体モジュールであり、複数本の外部電極端子(図示しない)を持つ構造になっている。3はパワー半導体モジュール2の外部電極端子(図示しない)が接続されるプリント基板、3aはプリント基板のパターン、4はプリント基板を固定するネジ、5は放熱用端子、6は絶縁伝熱シート、7はプリント基板上の電子部品、8はケース、8aは固定用の穴である。
図1ないし図3において、1はヒートシンク、1aはプリント基板固定用のボス、1bはケース固定用のツメである。2はパワー半導体モジュールであり、複数本の外部電極端子(図示しない)を持つ構造になっている。3はパワー半導体モジュール2の外部電極端子(図示しない)が接続されるプリント基板、3aはプリント基板のパターン、4はプリント基板を固定するネジ、5は放熱用端子、6は絶縁伝熱シート、7はプリント基板上の電子部品、8はケース、8aは固定用の穴である。
ヒートシンク1は、例えば直方体をしており、正面(基板が載置される側の面)は平面状に形成され、パワー半導体モジュール2が取り付けられている。また、ヒートシンク1には、パワー半導体モジュール2の外部電極端子(図示しない)が接続されるプリント基板3を、ヒートシンク1に取り付けるためのボス1aが複数個取り付けられている。ボス1aは、ヒートシンク1に一体成型されている場合もある。
プリント基板3は、ヒートシンク1のボス1aの上に配置し、ネジ4により固定され、ケース8が、穴8aとヒートシンク1のツメ1bを嵌め合わせることにより固定される。
また、プリント基板3には、通電のためのパターン3aが形成されている。そのパターン3a上もしくは直近に、放熱用端子5が、ヒートシンク1側(プリント基板3の半田面)から半田付けにより取り付けられている。放熱用端子5は、ヒートシンク1に直接もしくは絶縁性伝熱シート6を介して接触する。
また、プリント基板3には、通電のためのパターン3aが形成されている。そのパターン3a上もしくは直近に、放熱用端子5が、ヒートシンク1側(プリント基板3の半田面)から半田付けにより取り付けられている。放熱用端子5は、ヒートシンク1に直接もしくは絶縁性伝熱シート6を介して接触する。
本発明が従来技術と異なる点は、プリント基板のパターン3aに流れる電流とパターン幅に因る電気抵抗との関係により発生する熱を、効率よくかつ容易に放熱させるために、プリント基板3上もしくは直近に放熱用端子5の一方をヒートシンク1側(プリント基板3の半田面)から半田付けにより取り付け、他方をヒートシンク1に接触させることにより、放熱用端子5をプリント基板3とヒートシンク1の間の放熱経路としている点である。
この従来技術と異なる点により、プリント基板3のパターン3aは、パワー半導体モジュール2から流れる電流が大きい場合、発熱が増大して温度上昇が大きくなるが、パターン3aで発生した熱を放熱用端子5を介してヒートシンク1に伝達し、温度上昇を低減することが出来るのである。また、放熱用端子5とヒートシンク1との間に絶縁の必要がある場合には、絶縁性伝熱シート6を接触面に挟むことにより、絶縁を確保するのである。
したがって、パターン3aの幅を大きくして発熱量を抑えることなく、小型のプリント基板を実現し、かつモータ制御装置を小型化することができるのである。
したがって、パターン3aの幅を大きくして発熱量を抑えることなく、小型のプリント基板を実現し、かつモータ制御装置を小型化することができるのである。
更に、図2におけるプリント基板3上の電子部品7に着目すれば、電子部品7の発熱量が大きく、温度上昇が高くなる場合に、放熱用端子5を電子部品7の近傍に実装することにより、電子部品7の発熱をプリント基板3と放熱用端子5を介してヒートシンクに伝達させることが可能になるのである。
したがって、プリント基板3上に放熱用パターンや、電子部品7にヒートシンク等の冷却部品を設けることなく、電子部品7の温度上昇を低減することができ、また、放熱用端子5は形状が単純であるため、電子部品用ヒートシンクよりも部品費を抑えることができ、モータ制御装置のコストダウンを図ることができるのである。
したがって、プリント基板3上に放熱用パターンや、電子部品7にヒートシンク等の冷却部品を設けることなく、電子部品7の温度上昇を低減することができ、また、放熱用端子5は形状が単純であるため、電子部品用ヒートシンクよりも部品費を抑えることができ、モータ制御装置のコストダウンを図ることができるのである。
図4(a)は本発明の第3実施例におけるモータ制御装置を示す分解斜視図であり、図4(b)は放熱用端子を示す斜視図である。図において、図1ないし図3で付された構成と同一な作用効果を持つ構成は同一符号を付している。3bはプリント基板3に開口された穴、5aは放熱用端子5に開口された穴、9は放熱用端子5をヒートシンク1に固定するネジである。
プリント基板3の寸法が大きい場合、実装する電子部品の重さ等によりプリント基板3に歪みが生じる恐れがあるため、プリント基板3の四隅以外の固定点が必要になる場合がある。その際、ネジ9をプリント基板3の穴3bを通過させて、放熱用端子5の穴5aとヒートシンクを締付固定することにより、放熱と固定の両方の機能を持たせることが出来るのである。また、ネジ9により締め付けることで、ヒートシンク1との密着性が向上して、放熱用端子5とヒートシンク1との間の熱抵抗が低減でき、放熱能力を高めることが可能になるのである。
プリント基板3の寸法が大きい場合、実装する電子部品の重さ等によりプリント基板3に歪みが生じる恐れがあるため、プリント基板3の四隅以外の固定点が必要になる場合がある。その際、ネジ9をプリント基板3の穴3bを通過させて、放熱用端子5の穴5aとヒートシンクを締付固定することにより、放熱と固定の両方の機能を持たせることが出来るのである。また、ネジ9により締め付けることで、ヒートシンク1との密着性が向上して、放熱用端子5とヒートシンク1との間の熱抵抗が低減でき、放熱能力を高めることが可能になるのである。
図5(a)は本発明の第4実施例におけるモータ制御装置を示す分解斜視図であり、図5(b)はモータ制御装置の天面から見た断面図である。図において、図1ないし図3で付された構成と同一な作用効果を持つ構成は同一符号を付している。10は第2のプリント基板である。
第2のプリント基板10のように、ヒートシンク1に面していない場合でも、放熱用端子5をヒートシンク以外の部材に接触させることで同様な放熱の効果が得られるのである。図5では、放熱用端子5はケース8に接触しており、第2のプリント基板の図示しないパターンや電子部品を冷却することにより、第2のプリント基板の小型化が可能になるのである。
第2のプリント基板10のように、ヒートシンク1に面していない場合でも、放熱用端子5をヒートシンク以外の部材に接触させることで同様な放熱の効果が得られるのである。図5では、放熱用端子5はケース8に接触しており、第2のプリント基板の図示しないパターンや電子部品を冷却することにより、第2のプリント基板の小型化が可能になるのである。
なお、前述した実施例において放熱用端子が1つの場合を示したが、複数個存在してもよい。例えば、同一のプリント基板において、プリント基板3上もしくは直近に固着される放熱用端子と、プリント基板3上の電子部品7の近傍に固着される放熱用端子と、放熱と固定の両方の機能を持たせ放熱用端子とが混在してもよい。
1 ヒートシンク
1a ボス
1b つめ
2 パワー半導体モジュール
3 プリント基板
3a パターン
3b 穴
4 ネジ
5 放熱用端子
5a 穴
6 絶縁伝熱シート
7 電子部品
8 ケース
8a 穴
9 ネジ
10 第2のプリント基板
101 ヒートシンク
101a ボス
102 パワー半導体モジュール
103 プリント基板
103a パターン
104 ネジ
105 電子部品
106 ケース
1a ボス
1b つめ
2 パワー半導体モジュール
3 プリント基板
3a パターン
3b 穴
4 ネジ
5 放熱用端子
5a 穴
6 絶縁伝熱シート
7 電子部品
8 ケース
8a 穴
9 ネジ
10 第2のプリント基板
101 ヒートシンク
101a ボス
102 パワー半導体モジュール
103 プリント基板
103a パターン
104 ネジ
105 電子部品
106 ケース
Claims (8)
- モータに電力を供給するパワー半導体モジュールと、前記パワー半導体モジュールが取付けられ前記パワー半導体モジュールの発熱を放熱するヒートシンクと、前記パワー半導体モジュールと電気的に接続され前記パワー半導体モジュールを駆動する制御回路を搭載したプリント基板と、を備えたモータ制御装置において、
前記プリント基板と前記ヒートシンクとの間に配置される放熱用端子を備え、
前記放熱用端子が、前記プリント基板または前記プリント基板上の発熱体の発熱を、前記ヒートシンクへ伝熱するものである
ことを特徴とするモータ制御装置。 - 前記放熱用端子が、その一方を前記発熱体である前記プリント基板における通電パターン上あるいは直近に固着され、その他方を前記ヒートシンクに密着されるものであり、
前記プリント基板または前記通電パターンの発熱を、前記放熱用端子を介して前記ヒートシンクで放熱させる
ことを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。 - 前記放熱用端子が、その一方を前記発熱体である前記プリント基板上に実装された電子部品近傍に固着され、その他方を前記ヒートシンクに密着されるものであり、
前記電子部品の発熱を、前記放熱用端子を介して前記ヒートシンクで放熱させることを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。 - 前記放熱用端子および前記プリント基板が、それぞれネジ貫通穴を備え、
それぞれの前記ネジ貫通穴を通じて前記プリント基板と前記ヒートシンクとをネジ固定することにより、前記放熱用端子に固定部材としての機能を持たせたことを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。 - モータに電力を供給するパワー半導体モジュールと、前記パワー半導体モジュールが取付けられ前記パワー半導体モジュールの発熱を放熱するヒートシンクと、前記パワー半導体モジュールと電気的に接続され前記パワー半導体モジュールを駆動する制御回路を搭載したプリント基板と、を備えたモータ制御装置において、
前記プリント基板以外の他のプリント基板と前記ヒートシンク以外の他の構造部材との間に配置される放熱用端子を備え、
前記放熱用端子が、前記他のプリント基板または前記他のプリント基板上の発熱体の発熱を、前記他の構造部材へ伝熱するものであることを特徴とするモータ制御装置。
- 前記放熱用端子が、その一方を前記発熱体である前記他のプリント基板における通電パターン上あるいは直近に固着され、その他方を前記他の構造部材に密着されるものであり、
前記他のプリント基板または前記通電パターンの発熱を、前記放熱用端子を介して前記他の構造部材で放熱させることを特徴とする請求項5記載のモータ制御装置。 - 前記放熱用端子が、その一方を前記発熱体である前記他のプリント基板上に実装された電子部品近傍に固着され、その他方を前記他の構造部材に密着されるものであり、
前記電子部品の発熱を、前記放熱用端子を介して前記他の構造部材で放熱させることを特徴とする請求項5記載のモータ制御装置。 - 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の放熱用端子のそれぞれを組み合わせて、異なる形態の前記放熱用端子を複数個有することを特徴とするモータ制御装置。
Priority Applications (1)
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JP2007173766A JP2009017624A (ja) | 2007-07-02 | 2007-07-02 | モータ制御装置 |
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JP2007173766A JP2009017624A (ja) | 2007-07-02 | 2007-07-02 | モータ制御装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2007
- 2007-07-02 JP JP2007173766A patent/JP2009017624A/ja active Pending
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