JP2004053699A - 撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの利き手が左右どちらであっても利き手でシャッタボタンの操作が行えるようにすることで操作性の向上を図るとともに、無駄な構成の追加による本体の大型化も防止した撮影装置を提供する。
【解決手段】カメラ1には、本体上面の両側にそれぞれ2つのボタンスイッチA、Bが配置されている。カメラ1は、本体の左右両側の温度の違いを検出し、より温度の高い方に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させ、反対側のボタンスイッチを電源スイッチとして機能させる。撮影時における一般的なカメラ1の持ち方では、シャッタボタンを操作する利き手のほうが、カメラ1本体に接する面積が大きいので、ユーザの利き手側に配置されたボタンスイッチを自動的にシャッタボタンとして機能させることができる。
【選択図】図2
【解決手段】カメラ1には、本体上面の両側にそれぞれ2つのボタンスイッチA、Bが配置されている。カメラ1は、本体の左右両側の温度の違いを検出し、より温度の高い方に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させ、反対側のボタンスイッチを電源スイッチとして機能させる。撮影時における一般的なカメラ1の持ち方では、シャッタボタンを操作する利き手のほうが、カメラ1本体に接する面積が大きいので、ユーザの利き手側に配置されたボタンスイッチを自動的にシャッタボタンとして機能させることができる。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、シャッタボタンの操作により、被写体の撮影画像をフィルム、またはメモリに記録する撮影装置、所謂カメラ、に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、人、物体、風景等を撮影した撮影画像を記録するものとしてカメラがあった。カメラには、周知のように撮影画像をフィルムに記録するフィルム方式のカメラと、メモリに電子データで記録するメモリ方式のカメラ(所謂、デジカメ)とがある。
【0003】
撮影時におけるシャッタボタンの操作は、利き手で行うほうが、手ぶれが起こりにくい。右利きの人と、左利きの人とを比べると、圧倒的に右利きの人が多いというのが現状である。このため、従来のカメラは圧倒的に多い右利きの人の操作性を考慮し、シャッタボタンを本体上面の左側(カメラ本体を正面から見たときの向きである。)に配置し、ユーザがシャッタボタンを右手で操作するように構成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、左利きのユーザが皆無というわけではなく、右利きのユーザに比べると少ないが、左利きのユーザも多い。一方、上述したように従来のカメラはシャッタボタンを右手で操作する構成であったため、左利きのユーザは利き手でない方の右手でシャッタボタンを操作しなければならず、手ぶれが起こりやすく、操作性がよくないという問題があった。
【0005】
また、カメラの撮影レンズを自分の方に向けて自分自身を撮影する、所謂自分撮りを行う、ユーザも多い。この自分撮りを行うとき、シャッタボタンの操作は左手で行うことになる。この場合、右利きのユーザであれば利き手でない左手でシャッタボタンを操作することになり、手ぶれが起こりやすい。
【0006】
このように、右利きのユーザは上記自分撮りを行うときに利き手でない左手でシャッタボタンを操作しなければならず、反対に左利きのユーザはカメラの撮影レンズを自分の正面に向け、自分の略正面に位置する被写体を撮影するときに(通常の撮影形態であるときに)利き手でない右手でシャッタボタンを操作しなければならなかった。
【0007】
この問題に対して、本体上面の両側にそれぞれシャッタボタンを配置し、ユーザの利き手、および撮影形態(自分撮り、または通常の撮影)に関係なく、常に利き手でシャッタボタンの操作が行えるように構成したカメラが提案されている(特開2000−55285)。
【0008】
しかしながら、ここで提案されているカメラは、単に本体上面の両側にシャッタボタンを配置した構成であったので、以下に示す問題があった。
【0009】
一般に、同じ働きをするスイッチ(ここでは、シャッタボタン)を2つ設けた場合、一方のスイッチについては殆ど操作されない無駄な構成になる可能性が極めて高い。例えば、上記提案されているカメラでは、右利きのユーザは自分撮りを行うときだけ、本体上面の右側に配置されているシャッタボタンを操作するだけであり、左利きのユーザは自分撮りを行うときだけ、本体上面の左側に配置されているシャッタボタンを操作するだけであり、一方のシャッタボタンについては殆ど操作されない。このように、無駄な構成を本体に設けると、本体を大型化させるという問題がある。
【0010】
なお、カメラ本体にシャッタボタンを2つ配置することは、特開平7−159670号にも開示されている。この公報で提案されているカメラは、カメラ本体を縦向きで使用するときに操作するシャッタボタンと、カメラ本体を横向きで使用するときに操作するシャッタボタンと、を設けた構成であり、使用時におけるカメラ本体の向きが縦向きであっても、横向きであっても良好な操作性を確保するものであって、ユーザの利き手や、撮影形態(自分撮り、または通常の撮影)の違いによる、操作性を確保するものではなかった。
【0011】
この発明の目的は、ユーザの利き手が左右どちらであっても利き手でシャッタボタンの操作が行えるようにすることで操作性の向上を図るとともに、無駄な構成の追加による本体の大型化も防止した撮影装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明の撮影装置は、上記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0013】
(1)シャッタボタンが操作されたときに、被写体の撮影画像を記録する記録手段を備えた撮影装置において、
本体上面の両側にそれぞれ配置された2つのボタンスイッチと、
上記2つのボタンスイッチの一方を、本体を待機モードと撮影モードとの間で切り換える際に操作する電源スイッチとして機能させ、他方を上記シャッタボタンとして機能させる、切り換えを行うボタンスイッチ機能切換制御手段と、
本体の左右両側における温度の違いを検出する温度検出手段と、を備え、
上記ボタンスイッチ機能切換制御手段は、上記温度検出手段により検出された本体の左右両側における温度の違いに基づいて、上記2つのボタンスイッチの機能を切り換える。
【0014】
この構成では、本体上面の両側にそれぞれ2つのボタンスイッチが配置されており、一方がシャッタボタンとして機能し、他方が本体を待機モードと撮影モードとの間で切り換える電源スイッチとして機能する。ここで言う、待機モードとは本体における消費電力を抑えるモードであり、具体的には、電源スイッチの操作の有無を検出する機構部のみ動作させ、他の機構部、例えばフォーカス、露光、フラッシュ、に対する電源供給を停止した状態である。また、撮影モードとは、本体の各部に動作電源を供給している状態であり、この状態であるときにシャッタボタンが操作されると被写体の撮影画像を記録手段に記録する。ボタンスイッチ機能切換制御手段が、温度検出手段により検出された本体の左右両側における温度の違いにより、一方のボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させ、他方のボタンスイッチを電源スイッチとして機能させる。
【0015】
一般的なユーザにおける撮影時の撮影装置の持ち方は、シャッタボタンを操作する側の手(利き手)を本体側面に添えて本体を軽く握り、反対側の手に本体(特に、鏡筒部の下部)を載せる持ち方である。また、この持ち方が、手ぶれが起こりにくい撮影装置の持ち方であると言われている。このカメラの持ち方では、本体の両側面において、ユーザの手が接触する接触面積は、シャッタを操作する側の方が大きい。このため、ユーザが撮影装置を構えたとき、本体の温度はシャッタボタンを操作する利き手側の方が高くなる。
【0016】
したがって、ボタンスイッチ機能切換制御手段が、温度検出手段により検出された左右両側の温度の違いに基づいて、ユーザの利き手側に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させることができる。具体的には、本体の温度がより高い側に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させることにより、撮影装置を構えたユーザの利き手側に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させることができる。
【0017】
これにより、ユーザの利き手が左右どちらであっても、該ユーザに利き手でシャッタボタンを操作させることができ、操作性の向上が図れる
また、シャッタボタンとして機能させないボタンスイッチは、電源スイッチとして機能させる構成であるので、従来のように装置本体に無駄なボタンスイッチを設けておらず、装置本体を無駄に大型化させることもない。
【0018】
なお、カメラに温度センサを設ける構成については、特開平7−333683号や、特開平8−76175号で示されているが、これらは、本願発明のようにシャッタボタンの切換制御を行うものではない。
【0019】
(2)上記ボタンスイッチ機能切換制御手段は、本体に設けられたスライドスイッチが所定の状態であるとき、上記温度検出手段により検出された本体の左右両側における温度の違いに基づいて上記2つのボタンスイッチを機能させ、上記所定の状態でないとき予め定められた条件に基づいて上記2つのボタンスイッチを機能させる。
【0020】
この構成では、上記(1)で説明した本体両側における温度の違いに基づいてシャッタボタンの切換制御を行うか、予め定められた条件に基づいて上記2つのボタンスイッチの機能を切り換えるかを、スライドスイッチの切り換えにより選択することができる。
【0021】
ここで、撮影レンズを自分自身に向けて撮影する自分撮りを行う場合等、上記(1)で説明した持ち方で撮影装置本体を持つことができない、特殊な撮影形態で撮影する場合、上記(1)で説明した本体両側における上記温度の違いに基づいて2つのボタンスイッチの機能の切り換え制御を行うと、該切り換え制御が適正に行えないことがある。この場合、ユーザがシャッタボタンであると思って操作したボタンスイッチが、実際には電源ボタンとして機能し、撮影できない。
【0022】
上記のように、この構成では、本体両側における温度の違いに基づいてシャッタボタンの切換制御を行うか、予め定められた条件に基づいて上記2つのボタンスイッチの機能を切り換えるかを、スライドスイッチの切り換えにより選択することができるので、このような特殊な撮影形態で撮影する場合、スライドスイッチで、上記2つのボタンスイッチの機能が予め定められた条件に基づいて切り換えられるようにすることで、特殊な撮影形態における撮影も適正に行える。
【0023】
特に、2つのボタンスイッチの機能の切り換えが、
▲1▼本体両側における温度の違いに基づいて行う、
▲2▼本体右側に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させる、
▲3▼本体左側に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させる、
という▲1▼〜▲3▼の選択が行えるように、その状態が3つの状態で切り換えられるスライドスイッチを用いるのが好ましい。
【0024】
このようにすれば、特殊な撮影形態で撮影する場合であっても、ユーザは必ず自分の利き手でシャッタボタンの操作が行える。
【0025】
(3)上記ボタンスイッチ機能切換制御手段は、本体が上記待機モードであるとき、本体上面に配置された上記2つのボタンスイッチをともに上記電源スイッチとして機能させる。
【0026】
この構成では、本体が待機モードであるときに、本体上面の両側に配置した2つのボタンスイッチをともに電源スイッチとして機能させるようにしたので、待機モードである本体を撮影モードに移行させて撮影を開始するとき、どちらか一方のボタンスイッチを操作するだけでよい。これにより、本体を待機モードから撮影モードに移行させる際の操作性の向上が図れる。また、待機モード時に温度検出手段を有効にする必要も無く、本体の消費電力の無駄を抑えることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態である撮影装置について説明する。
【0028】
この実施形態の撮影装置は、撮影画像をメモリに記録するディジタルカメラである。図1は、この発明の実施形態であるカメラの構成を示すブロック図であり、図2はこの実施形態のカメラの外観を示す図である。図2(A)は正面図、図2(B)は背面図、図2(C)は上面図、図2(D)は底面図、図2(E)は右側面図、図2(F)は左側面図である。
【0029】
この実施形態のカメラ1は、本体の動作を制御する制御部2と、操作部3と、被写体を撮影するための撮影レンズ(対物レンズ)やCCDを有する撮影部4と、撮影部4で撮影されている被写体の撮影画像を表示する表示部5と、撮影時におけるフラッシュ12の点灯を制御する照明部6と、撮影部4で撮影された被写体の撮影画像を電子データで記録する記録部7と、本体における左右両側の温度の違いを検出する温度検出部8と、を備えている。操作部3は、本体上面の両側にそれぞれ配置された2つのボタンスイッチA,Bと、本体底面に設けられたシャッタ切換用のスライドスイッチCと、を有する。ボタンスイッチAは本体の左側(カメラ本体を正面から見たときの向きである。)に配置されており、ボタンスイッチBは本体の右側に配置されている。ボタンスイッチA、Bの一方が被写体を撮影する際のシャッタボタンとして機能する。
【0030】
本体底面に設けられたスライドスイッチCには、該スライドスイッチCを覆った状態と、覆っていない状態と、の間でスライド自在に取り付けたカバー11が取り付けられている。カバー11は、図2(D)に矢示する方向にスライド自在に取り付けられている。カバー11は、透明アクリルで構成されており、スライドスイッチCを覆った状態であっても、スライドスイッチCの状態が目視できる構成である。
【0031】
スライドスイッチCは、右、中央(自動)、左の3段階で切り換えられるスイッチである。スライドスイッチCを右(図2(D)における左側)にすると(図2(D)に示す状態)、ボタンスイッチAをシャッタボタンとして機能させる設定となり、また、スライドスイッチCを左(図2(D)における右側)にすると、ボタンスイッチBをシャッタボタンとして機能させる設定となる。さらに、スライドスイッチCを中央(自動)にすると、温度検出部8における検出結果に基づいて、シャッタボタンとして機能させるボタンスイッチA、Bが決定される設定となる。
【0032】
スライドスイッチCは、図3(A)、(B)、(C)に示すように、2つの設定状態信号X、Yのレベルを、個別に切り換えるスイッチである。スライドスイッチCの切り換えにより、
▲1▼2つの設定状態信号X,Yのレベルが、ともにハイレベルである状態(図3(A)に示す状態)、
▲2▼設定状態信号Xのレベルがローレベルで、且つ設定状態信号Yのレベルがハイレベルである状態(図3(B)に示す状態)、
▲3▼設定状態信号Xのレベルがハイレベルで、且つ設定状態信号Yのレベルがローレベルである状態(図3(C)に示す状態)
のいずれかになる。制御部2は、設定状態信号X、Yのレベルが上記▲1▼〜▲3▼のどの状態であるかを判断することにより、スライドスイッチCが右、中央(自動)、左のいずれに切り換えられているかを判断する。
【0033】
なお、スライドスイッチCが右に切り換えられているときの状態は、図3(A)、(B)、(C)のどの状態であってもよく、スライドスイッチCが右、中央(自動)、左に切り換えられたときに、、図3(A)、(B)、(C)に示す3つの状態が得られればよい。また、制御部2においてスライドスイッチCの状態を検出するための回路構成は、上記図3に示す回路構成でなくてもよい。スライドスイッチCの切り換えにより、出力信号(図3に示す設定状態信号X、Y)を3段階で変化させる回路構成であればよく、また、出力信号もハイレベル、ローレベルの2値レベルの信号でなくてもよい。例えば、スライドスイッチCの切り換えにより、出力信号の電圧レベルを3段階で変化させる回路構成としてもよい。
【0034】
また、図2(A)に示す12はフラッシュであり、照明部6によりその点灯が制御される。フラッシュ12は、図示するようにカメラ1本体の幅方向の略中央に配置されている。図2(B)に示す13はファインダであり、フラッシュ12と同様にカメラ1本体の幅方向の略中央に設けられている。14は表示部5によりその画面表示が制御される液晶表示器である。液晶表示器14には、撮影部4で撮影されている被写体の撮影画像や、記録部7に記録されている撮影画像が表示できる。記録部7は、撮影部4で撮影した被写体の撮影画像を電子データでフラッシュメモリカードに記録する。このフラッシュメモリカードはカメラ1本体に対して着脱自在である。
【0035】
また、図2(B)、(E)、(F)に示すように、カメラ1本体の両側面、および背面の左右両側にそれぞれ温度センサTa〜Tdが設けられている。温度センサTaは右側面に設けられ、温度センサTbは背面右側に設けられ、温度センサTcは左側面に設けられ、温度センサTdは背面左側に設けられている。ここでも、カメラ1本体を正面から見たときの向きで左右を表現している。
【0036】
温度検出部8は、本体右側の温度と、本体左側の温度との違いを温度センサTa〜Tdにより検出し、その検出結果を制御部2に入力する。具体的には、温度センサTa、Tbで検出された温度(本体右側の温度)と、温度センサTc、Tdで検出された温度(本体左側の温度)と、を比較し、より温度が高かったのが本体右側であるか、本体左側であるかを出力する。簡単に言うと、
(検出された本体右側の温度)−(検出された本体左側の温度)
が正であるか、負であるかを出力する。
【0037】
さらに、この実施形態のカメラ1は、本体にセットされた電池(不図示)により、本体各部に動作電源を供給する。カメラ1には、待機モード、および撮影モードの2つのモードがある。本体にセットされている電池により、本体各部に動作電源の供給が行われており、被写体の撮影が行える状態を撮影モードと言う。一方、ボタンスイッチA、Bの操作(押下)を検出する検出機構部のみ動作電源が供給されており、その他の機構部(撮影部4、表示部5、照明部6、記録部7、温度検出部8)に動作電源が供給されていない状態を待機モードと言う。待機モードは、本体の消費電力を抑えたモードである。通常、撮影時にカメラ1を待機モードから撮影モードに移行させて被写体の撮影を行い、撮影終了時にカメラ1を撮影モードから待機モードに戻す。
【0038】
次に、スライドスイッチCの状態に対する、ボタンスイッチA、Bの機能について説明する。カメラ1が待機モードである場合、ボタンスイッチA、BはスライドスイッチCが右、中央(自動)、左のいずれであっても、ともに電源スイッチとして機能する(図4(A)参照)。このため、待機モードから撮影モードに移行させるときには、ボタンスイッチA,Bのどちらか一方を操作(押下)すればよい。したがって、ユーザは、本体底面に設けられているスライドスイッチCの状態を確認することなく、ボタンスイッチA、Bのいずれか一方を操作するだけで、カメラ1を待機モードから撮影モードに移行させることができる。また、待機モードにおいて、スライドスイッチCの状態を検出する必要もなく、さらには温度検出部8を機能させる必要もないので、待機モードにおける無駄な消費電力を十分に抑えることができる。
【0039】
また、カメラ1が撮影モードであって、且つスライドスイッチCの状態が右である場合、本体左側に配置されたボタンスイッチAがシャッタボタンとして機能し、本体右側に配置されたボタンスイッチBが電源スイッチとして機能する(図4(B)参照)。このため、ユーザは自分の略正面に位置する被写体を撮影する場合(通常の撮影の場合)、自分の右手側に位置するボタンスイッチAを操作することにより、撮影部4で撮影されている被写体の撮影画像を記録部7に記録することができる。したがって、通常の撮影の場合、右利きのユーザであれば、スライドスイッチCを右に設定することにより、シャッタボタンの操作が利き手で行える。
【0040】
また、撮影レンズを自分の方に向けて撮影する自分撮りの場合、自分の左手側に位置するボタンスイッチAを操作することにより、撮影が行える。したがって、自分撮りの場合、左利きのユーザであれば、スライドスイッチCを右に設定することにより、シャッタボタンの操作が利き手で行える。
【0041】
また、カメラ1が撮影モードであって、且つスライドスイッチCの状態が左である場合、本体右側に配置されたボタンスイッチBがシャッタボタンとして機能し、本体左側に配置されたボタンスイッチAが電源スイッチとして機能する(図4(B)参照)。このため、ユーザは自分の略正面に位置する被写体を撮影する場合(通常の撮影の場合)、自分の左手側に位置するボタンスイッチBを操作することにより、撮影部4で撮影されている被写体の撮影画像を記録部7に記録することができる。したがって、通常の撮影の場合、左利きのユーザであれば、スライドスイッチCを左に設定することにより、シャッタボタンの操作が利き手で行える。
【0042】
また、撮影レンズを自分の方に向けて撮影する自分撮りの場合、自分の右手側に位置するボタンスイッチBを操作することにより、撮影が行える。したがって、自分撮りの場合、右利きのユーザであれば、スライドスイッチCを左に設定することにより、シャッタボタンの操作が利き手で行える。
【0043】
さらに、カメラ1が撮影モードであって、且つスライドスイッチCの状態が中央(自動)である場合、ボタンスイッチAが電源スイッチとして機能し、ボタンスイッチBがシャッタボタンとして機能することもあれば、ボタンスイッチAがシャッタボタンとして機能し、ボタンスイッチBが電源スイッチとして機能することもある。具体的には、カメラ1が撮影モードであって、且つスライドスイッチCの状態が中央(自動)である場合、温度検出部8により検出された検出結果に基づいて、ボタンスイッチA,Bの機能が決定される。より具体的には、図4(C)に示すように、本体左側の温度の方がより高ければ本体左側に配置されたボタンスイッチAがシャッタボタンとして機能し、本体右側に配置されたボタンスイッチBが電源スイッチとして機能する。反対に、本体右側の温度の方がより高ければ本体左側に配置されたボタンスイッチAが電源スイッチとして機能し、本体右側に配置されたボタンスイッチBがシャッタボタンとして機能する。
【0044】
被写体を撮影するときのカメラ1の一般的な持ち方は、シャッタボタンを操作する側の手(利き手)を本体側面に添えて本体を軽く握り、反対側の手に本体(特に、鏡筒部の下部)を載せる持ち方である。また、この持ち方が、撮影時に手ぶれが起こりにくいカメラ1の持ち方である。この持ち方では、ユーザの利き手側の方が、本体においてユーザの手が接触している接触面積が大きい。したがって、ユーザがカメラ1を構えたとき、シャッタボタンを操作する利き手側のほうが、本体の温度が高くなる。制御部2は、本体の温度がより高い方に配置されているボタンスイッチAまたはBをシャッタボタンとして機能させ、反対側のボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させる。
【0045】
このように、スライドスイッチCを中央(自動)に切り換えることで、自動的にユーザの利き手を判断し、その判断結果に応じてボタンスイッチA、Bを機能させることができる。
【0046】
なお、ユーザが、自分自身を被写体にした自分撮りを行う場合等、撮影形態が特殊であると、上述した手ぶれが起こりにくい持ち方でカメラ1が持たれないこともあり、上記温度検出部8における判定結果による、ボタンスイッチA、Bの機能の切り換えが正しく行えないことがある。しかしながら、上述したように、スライドスイッチCを右、または左にすることにより、シャッタボタンとして機能させるボタンスイッチの設定が行えるので、撮影形態が特殊な形態である場合には、スライドスイッチCを右、または左に切り換えることで、シャッタボタンの操作が利き手で行える。
【0047】
このように、ユーザの利き手、および撮影形態(自分撮り、または通常の撮影)に関係なく、常に利き手でシャッタボタンの操作が行え、手ぶれが起こりにくく、操作性の向上が図れる。
【0048】
さらに、カメラ1が撮影モードであるとき、シャッタボタンとして機能しないボタンスイッチは電源スイッチとして機能する。電源スイッチとして機能する側のボタンスイッチが操作されると、カメラ1本体は撮影モードから待機モードに移行する。
【0049】
図4に示した、上記ボタンスイッチA、Bの機能の制御は、制御部2が図3に示した設定状態信号X、Y、および温度検出部8における検出結果に基づいて制御する。
【0050】
図5は、この実施形態のカメラの動作を示すフローチャートである。カメラ1は、待機モードである場合、ボタンスイッチA、Bのいずれかが操作されると(s1、s2)、本体各部に対して動作電源の供給を開始し、本体を撮影モードに移行する(s3)。
【0051】
また、カメラ1は、撮影モードである場合、ボタンスイッチA、Bのいずれかが操作されると(s4、s5)、操作されたボタンスイッチがシャッタボタンとして機能する設定であるかどうかを判定する(s6)。
【0052】
図6は、上記s6のかかる判定処理の詳細を示すフローチャートである。
【0053】
スライドスイッチCが右、中央(自動)、左のいずれに設定されているかを判定する(s11、s12)。ここで、スライドスイッチCが右に設定されていると、操作されたのがボタンスイッチAであればシャッタボタンであると判定し(s13、s18)、反対に操作されたのがボタンスイッチBであれば電源スイッチであると判定する(s13、s19)。
【0054】
また、スライドスイッチCが左に設定されていると、操作されたのがボタンスイッチAであれば電源スイッチであると判定し(s14、s19)、反対に操作されたのがボタンスイッチBであればシャッタボタンであると判定する(s14、s18)。
【0055】
また、スライドスイッチCが中央(自動)に設定されている場合、温度検出部8の検出結果から、本体右側(ボタンスイッチBが配置されている側)と、本体左側(ボタンスイッチAが配置されている側)とで、より温度が高いのがどちらであるかを判定する(s15)。s15で、右側の方がより温度が高いと判定すると、操作されたのがボタンスイッチAであれば電源スイッチであると判定し(s16、s19)、反対に操作されたのがボタンスイッチBであればシャッタボタンであると判定する(s16、s18)。また、s15で右側の方がより温度が高くないと判定すると、操作されたのがボタンスイッチAであればシャッタボタンであると判定し(s17、s18)、反対に操作されたのがボタンスイッチBであれば電源スイッチであると判定する(s17、s19)。
【0056】
カメラ1は、s6で操作されたボタンスイッチがシャッタボタンとして機能するボタンスイッチであると判定すると、この時点で撮影部4が撮影している被写体の撮影画像を電子データで記録部7に記録し(s7)、s4に戻る。一方、s6で操作されたボタンスイッチが電源スイッチとして機能するボタンスイッチであると判定すると、ボタンスイッチA、Bの操作を検出する検出機構部以外の機構部(撮影部4、表示部5、照明部6、記録部7、温度検出部8)に対する動作電源の供給を停止し、本体を待機モードに移行させ(s8)、s1に戻り上記処理を繰り返す。
【0057】
このように、この実施形態のカメラ1は、ボタンスイッチAがシャッタボタンとして機能するとき、他方のボタンスイッチBが電源スイッチとして機能し、反対にボタンスイッチBがシャッタボタンとして機能するとき、他方のボタンスイッチAが電源スイッチとして機能する構成であり、本体に無駄なボタンスイッチを設けておらず、本体を無駄に大型化させることがない。
【0058】
また、本体が待機モードであるとき、本体の両側に配置した2つのボタンスイッチA,Bをともに電源スイッチとして機能させる構成としたので、カメラ1での被写体の撮影を開始する際に、スライドスイッチCの設定状態にかかわらず、いずれか一方のボタンスイッチA、Bを操作することにより、カメラ1を待機モードから撮影モードに移行させることができ、操作性の向上が図れる。
【0059】
なお、カメラ1が待機モードであるとき、シャッタボタンとして機能するボタンスイッチが存在しないが、待機モードでは撮影部4が動作していないので問題はない。
【0060】
また、本体が撮影モードであるとき、ボタンスイッチA、Bのどちらかが操作された後に、操作されたボタンスイッチがシャッタボタンとして機能するものであるか、電源スイッチとして機能するものであるかを判定するようにしているので(図5に示すs6)、本体が撮影モードであるときに、スライドスイッチCの状態を切り換えても、その後の撮影においては切り換えたスライドスイッチCの状態に基づいて、操作されたボタンスイッチの機能が判定される。
【0061】
しかも、スライドスイッチCを中央(自動)に設定している場合、撮影するユーザが交代しても、交代したユーザの利き手側のボタンスイッチがシャッタボタンとして自動的に機能する。例えば、撮影者が、右利きのユーザから左利きのユーザに交代した場合において、スライドスイッチCを切り換える等の特別な操作を行わなくても、自動的に交代したユーザの利き手側に配置されているボタンスイッチがシャッタボタンとして機能する。したがって、撮影者の交代時における操作性についても向上できる。
【0062】
また、上述したように、フラッシュ12はカメラ1本体の幅方向の略中央に設けているので、シャッタボタンがボタンスイッチA、Bのどちらであっても、シャッタボタンを操作する手に覆われることがなく、フラッシュ12を使用した被写体の撮影に支障が生じるという問題も起きない。
【0063】
さらに、スライドスイッチCに対して、スライドカバー11を取り付けているので、カメラ1本体をカバン等に入れて持ち運んでいる際に、カバン内に収納されている他の物と衝突し、スライドスイッチCの状態が不意に切り換わることもない。また、スライドカーバ11は透明アクリルで構成されているので、スライドスイッチの状態を確認する際に、いちいちスライドカバー11を開ける必要もなく、ユーザの操作性を低下させない。
【0064】
なお、本願発明は、上記実施形態で説明したデジカメに限定されるものではなく、フィルム式のカメラにも適用できる。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、装置本体の上面の両側にそれぞれボタンスイッチを配し、一方をシャッタボタン、他方を電源スイッチとして機能させる設定が自動的に行われるので、ユーザの利き手が左右どちらであっても、利き手でシャッタを操作することができ、撮影時の手ぶれが抑えられる。また、途中で撮影者が交代しても、本体の上面の両側にそれぞれ配置したボタンスイッチが交代した撮影者に応じて機能するので、撮影者の交代時に特別な操作を行う必要も無く、操作性の向上が図れる。しかも、本体に無駄なボタンスイッチを設けていないので、本体を無駄に大型化させることもない。
【0066】
また、ボタンスイッチの一方をシャッタボタンに設定することができるので、撮影レンズを自分に向けて自分自身を撮影するような、撮影形態が特殊な場合の撮影においても、ユーザが利き手でシャッタボタンを操作することができる。
【0067】
さらに、待機モードであるときには、本体の両側に配置した2つのボタンスイッチをともに電源スイッチとして機能させるようにしたので、被写体の撮影を開始する際に、本体に設けられているスライドスイッチの状態を確認することなく、2つのボタンスイッチのいずれか一方を操作するだけで、撮影装置本体を待機モードから撮影モードに移行させることができる。また、待機モードにおいて、スライドスイッチの状態を検出する必要もなく、さらには温度検出部を機能させる必要もないので、待機モードにおける無駄な消費電力を十分に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態であるカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施形態であるカメラの外観を示す図である。
【図3】スライドスイッチCの切り換えを説明する図である。
【図4】スライドスイッチCによるボタンスイッチA、Bの機能設定を示す
【図5】この発明の実施形態であるカメラの動作を示すフローチャートである。
【図6】s6にかかる処理の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1−カメラ
2−制御部
3−操作部
4−撮影部
5−表示部
6−照明部
7−記録部
A、B−ボタンスイッチ
C−スライドカバー
Ta、Tb、Tc、Td−温度センサ
【発明の属する技術分野】
この発明は、シャッタボタンの操作により、被写体の撮影画像をフィルム、またはメモリに記録する撮影装置、所謂カメラ、に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、人、物体、風景等を撮影した撮影画像を記録するものとしてカメラがあった。カメラには、周知のように撮影画像をフィルムに記録するフィルム方式のカメラと、メモリに電子データで記録するメモリ方式のカメラ(所謂、デジカメ)とがある。
【0003】
撮影時におけるシャッタボタンの操作は、利き手で行うほうが、手ぶれが起こりにくい。右利きの人と、左利きの人とを比べると、圧倒的に右利きの人が多いというのが現状である。このため、従来のカメラは圧倒的に多い右利きの人の操作性を考慮し、シャッタボタンを本体上面の左側(カメラ本体を正面から見たときの向きである。)に配置し、ユーザがシャッタボタンを右手で操作するように構成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、左利きのユーザが皆無というわけではなく、右利きのユーザに比べると少ないが、左利きのユーザも多い。一方、上述したように従来のカメラはシャッタボタンを右手で操作する構成であったため、左利きのユーザは利き手でない方の右手でシャッタボタンを操作しなければならず、手ぶれが起こりやすく、操作性がよくないという問題があった。
【0005】
また、カメラの撮影レンズを自分の方に向けて自分自身を撮影する、所謂自分撮りを行う、ユーザも多い。この自分撮りを行うとき、シャッタボタンの操作は左手で行うことになる。この場合、右利きのユーザであれば利き手でない左手でシャッタボタンを操作することになり、手ぶれが起こりやすい。
【0006】
このように、右利きのユーザは上記自分撮りを行うときに利き手でない左手でシャッタボタンを操作しなければならず、反対に左利きのユーザはカメラの撮影レンズを自分の正面に向け、自分の略正面に位置する被写体を撮影するときに(通常の撮影形態であるときに)利き手でない右手でシャッタボタンを操作しなければならなかった。
【0007】
この問題に対して、本体上面の両側にそれぞれシャッタボタンを配置し、ユーザの利き手、および撮影形態(自分撮り、または通常の撮影)に関係なく、常に利き手でシャッタボタンの操作が行えるように構成したカメラが提案されている(特開2000−55285)。
【0008】
しかしながら、ここで提案されているカメラは、単に本体上面の両側にシャッタボタンを配置した構成であったので、以下に示す問題があった。
【0009】
一般に、同じ働きをするスイッチ(ここでは、シャッタボタン)を2つ設けた場合、一方のスイッチについては殆ど操作されない無駄な構成になる可能性が極めて高い。例えば、上記提案されているカメラでは、右利きのユーザは自分撮りを行うときだけ、本体上面の右側に配置されているシャッタボタンを操作するだけであり、左利きのユーザは自分撮りを行うときだけ、本体上面の左側に配置されているシャッタボタンを操作するだけであり、一方のシャッタボタンについては殆ど操作されない。このように、無駄な構成を本体に設けると、本体を大型化させるという問題がある。
【0010】
なお、カメラ本体にシャッタボタンを2つ配置することは、特開平7−159670号にも開示されている。この公報で提案されているカメラは、カメラ本体を縦向きで使用するときに操作するシャッタボタンと、カメラ本体を横向きで使用するときに操作するシャッタボタンと、を設けた構成であり、使用時におけるカメラ本体の向きが縦向きであっても、横向きであっても良好な操作性を確保するものであって、ユーザの利き手や、撮影形態(自分撮り、または通常の撮影)の違いによる、操作性を確保するものではなかった。
【0011】
この発明の目的は、ユーザの利き手が左右どちらであっても利き手でシャッタボタンの操作が行えるようにすることで操作性の向上を図るとともに、無駄な構成の追加による本体の大型化も防止した撮影装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明の撮影装置は、上記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0013】
(1)シャッタボタンが操作されたときに、被写体の撮影画像を記録する記録手段を備えた撮影装置において、
本体上面の両側にそれぞれ配置された2つのボタンスイッチと、
上記2つのボタンスイッチの一方を、本体を待機モードと撮影モードとの間で切り換える際に操作する電源スイッチとして機能させ、他方を上記シャッタボタンとして機能させる、切り換えを行うボタンスイッチ機能切換制御手段と、
本体の左右両側における温度の違いを検出する温度検出手段と、を備え、
上記ボタンスイッチ機能切換制御手段は、上記温度検出手段により検出された本体の左右両側における温度の違いに基づいて、上記2つのボタンスイッチの機能を切り換える。
【0014】
この構成では、本体上面の両側にそれぞれ2つのボタンスイッチが配置されており、一方がシャッタボタンとして機能し、他方が本体を待機モードと撮影モードとの間で切り換える電源スイッチとして機能する。ここで言う、待機モードとは本体における消費電力を抑えるモードであり、具体的には、電源スイッチの操作の有無を検出する機構部のみ動作させ、他の機構部、例えばフォーカス、露光、フラッシュ、に対する電源供給を停止した状態である。また、撮影モードとは、本体の各部に動作電源を供給している状態であり、この状態であるときにシャッタボタンが操作されると被写体の撮影画像を記録手段に記録する。ボタンスイッチ機能切換制御手段が、温度検出手段により検出された本体の左右両側における温度の違いにより、一方のボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させ、他方のボタンスイッチを電源スイッチとして機能させる。
【0015】
一般的なユーザにおける撮影時の撮影装置の持ち方は、シャッタボタンを操作する側の手(利き手)を本体側面に添えて本体を軽く握り、反対側の手に本体(特に、鏡筒部の下部)を載せる持ち方である。また、この持ち方が、手ぶれが起こりにくい撮影装置の持ち方であると言われている。このカメラの持ち方では、本体の両側面において、ユーザの手が接触する接触面積は、シャッタを操作する側の方が大きい。このため、ユーザが撮影装置を構えたとき、本体の温度はシャッタボタンを操作する利き手側の方が高くなる。
【0016】
したがって、ボタンスイッチ機能切換制御手段が、温度検出手段により検出された左右両側の温度の違いに基づいて、ユーザの利き手側に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させることができる。具体的には、本体の温度がより高い側に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させることにより、撮影装置を構えたユーザの利き手側に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させることができる。
【0017】
これにより、ユーザの利き手が左右どちらであっても、該ユーザに利き手でシャッタボタンを操作させることができ、操作性の向上が図れる
また、シャッタボタンとして機能させないボタンスイッチは、電源スイッチとして機能させる構成であるので、従来のように装置本体に無駄なボタンスイッチを設けておらず、装置本体を無駄に大型化させることもない。
【0018】
なお、カメラに温度センサを設ける構成については、特開平7−333683号や、特開平8−76175号で示されているが、これらは、本願発明のようにシャッタボタンの切換制御を行うものではない。
【0019】
(2)上記ボタンスイッチ機能切換制御手段は、本体に設けられたスライドスイッチが所定の状態であるとき、上記温度検出手段により検出された本体の左右両側における温度の違いに基づいて上記2つのボタンスイッチを機能させ、上記所定の状態でないとき予め定められた条件に基づいて上記2つのボタンスイッチを機能させる。
【0020】
この構成では、上記(1)で説明した本体両側における温度の違いに基づいてシャッタボタンの切換制御を行うか、予め定められた条件に基づいて上記2つのボタンスイッチの機能を切り換えるかを、スライドスイッチの切り換えにより選択することができる。
【0021】
ここで、撮影レンズを自分自身に向けて撮影する自分撮りを行う場合等、上記(1)で説明した持ち方で撮影装置本体を持つことができない、特殊な撮影形態で撮影する場合、上記(1)で説明した本体両側における上記温度の違いに基づいて2つのボタンスイッチの機能の切り換え制御を行うと、該切り換え制御が適正に行えないことがある。この場合、ユーザがシャッタボタンであると思って操作したボタンスイッチが、実際には電源ボタンとして機能し、撮影できない。
【0022】
上記のように、この構成では、本体両側における温度の違いに基づいてシャッタボタンの切換制御を行うか、予め定められた条件に基づいて上記2つのボタンスイッチの機能を切り換えるかを、スライドスイッチの切り換えにより選択することができるので、このような特殊な撮影形態で撮影する場合、スライドスイッチで、上記2つのボタンスイッチの機能が予め定められた条件に基づいて切り換えられるようにすることで、特殊な撮影形態における撮影も適正に行える。
【0023】
特に、2つのボタンスイッチの機能の切り換えが、
▲1▼本体両側における温度の違いに基づいて行う、
▲2▼本体右側に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させる、
▲3▼本体左側に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させる、
という▲1▼〜▲3▼の選択が行えるように、その状態が3つの状態で切り換えられるスライドスイッチを用いるのが好ましい。
【0024】
このようにすれば、特殊な撮影形態で撮影する場合であっても、ユーザは必ず自分の利き手でシャッタボタンの操作が行える。
【0025】
(3)上記ボタンスイッチ機能切換制御手段は、本体が上記待機モードであるとき、本体上面に配置された上記2つのボタンスイッチをともに上記電源スイッチとして機能させる。
【0026】
この構成では、本体が待機モードであるときに、本体上面の両側に配置した2つのボタンスイッチをともに電源スイッチとして機能させるようにしたので、待機モードである本体を撮影モードに移行させて撮影を開始するとき、どちらか一方のボタンスイッチを操作するだけでよい。これにより、本体を待機モードから撮影モードに移行させる際の操作性の向上が図れる。また、待機モード時に温度検出手段を有効にする必要も無く、本体の消費電力の無駄を抑えることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態である撮影装置について説明する。
【0028】
この実施形態の撮影装置は、撮影画像をメモリに記録するディジタルカメラである。図1は、この発明の実施形態であるカメラの構成を示すブロック図であり、図2はこの実施形態のカメラの外観を示す図である。図2(A)は正面図、図2(B)は背面図、図2(C)は上面図、図2(D)は底面図、図2(E)は右側面図、図2(F)は左側面図である。
【0029】
この実施形態のカメラ1は、本体の動作を制御する制御部2と、操作部3と、被写体を撮影するための撮影レンズ(対物レンズ)やCCDを有する撮影部4と、撮影部4で撮影されている被写体の撮影画像を表示する表示部5と、撮影時におけるフラッシュ12の点灯を制御する照明部6と、撮影部4で撮影された被写体の撮影画像を電子データで記録する記録部7と、本体における左右両側の温度の違いを検出する温度検出部8と、を備えている。操作部3は、本体上面の両側にそれぞれ配置された2つのボタンスイッチA,Bと、本体底面に設けられたシャッタ切換用のスライドスイッチCと、を有する。ボタンスイッチAは本体の左側(カメラ本体を正面から見たときの向きである。)に配置されており、ボタンスイッチBは本体の右側に配置されている。ボタンスイッチA、Bの一方が被写体を撮影する際のシャッタボタンとして機能する。
【0030】
本体底面に設けられたスライドスイッチCには、該スライドスイッチCを覆った状態と、覆っていない状態と、の間でスライド自在に取り付けたカバー11が取り付けられている。カバー11は、図2(D)に矢示する方向にスライド自在に取り付けられている。カバー11は、透明アクリルで構成されており、スライドスイッチCを覆った状態であっても、スライドスイッチCの状態が目視できる構成である。
【0031】
スライドスイッチCは、右、中央(自動)、左の3段階で切り換えられるスイッチである。スライドスイッチCを右(図2(D)における左側)にすると(図2(D)に示す状態)、ボタンスイッチAをシャッタボタンとして機能させる設定となり、また、スライドスイッチCを左(図2(D)における右側)にすると、ボタンスイッチBをシャッタボタンとして機能させる設定となる。さらに、スライドスイッチCを中央(自動)にすると、温度検出部8における検出結果に基づいて、シャッタボタンとして機能させるボタンスイッチA、Bが決定される設定となる。
【0032】
スライドスイッチCは、図3(A)、(B)、(C)に示すように、2つの設定状態信号X、Yのレベルを、個別に切り換えるスイッチである。スライドスイッチCの切り換えにより、
▲1▼2つの設定状態信号X,Yのレベルが、ともにハイレベルである状態(図3(A)に示す状態)、
▲2▼設定状態信号Xのレベルがローレベルで、且つ設定状態信号Yのレベルがハイレベルである状態(図3(B)に示す状態)、
▲3▼設定状態信号Xのレベルがハイレベルで、且つ設定状態信号Yのレベルがローレベルである状態(図3(C)に示す状態)
のいずれかになる。制御部2は、設定状態信号X、Yのレベルが上記▲1▼〜▲3▼のどの状態であるかを判断することにより、スライドスイッチCが右、中央(自動)、左のいずれに切り換えられているかを判断する。
【0033】
なお、スライドスイッチCが右に切り換えられているときの状態は、図3(A)、(B)、(C)のどの状態であってもよく、スライドスイッチCが右、中央(自動)、左に切り換えられたときに、、図3(A)、(B)、(C)に示す3つの状態が得られればよい。また、制御部2においてスライドスイッチCの状態を検出するための回路構成は、上記図3に示す回路構成でなくてもよい。スライドスイッチCの切り換えにより、出力信号(図3に示す設定状態信号X、Y)を3段階で変化させる回路構成であればよく、また、出力信号もハイレベル、ローレベルの2値レベルの信号でなくてもよい。例えば、スライドスイッチCの切り換えにより、出力信号の電圧レベルを3段階で変化させる回路構成としてもよい。
【0034】
また、図2(A)に示す12はフラッシュであり、照明部6によりその点灯が制御される。フラッシュ12は、図示するようにカメラ1本体の幅方向の略中央に配置されている。図2(B)に示す13はファインダであり、フラッシュ12と同様にカメラ1本体の幅方向の略中央に設けられている。14は表示部5によりその画面表示が制御される液晶表示器である。液晶表示器14には、撮影部4で撮影されている被写体の撮影画像や、記録部7に記録されている撮影画像が表示できる。記録部7は、撮影部4で撮影した被写体の撮影画像を電子データでフラッシュメモリカードに記録する。このフラッシュメモリカードはカメラ1本体に対して着脱自在である。
【0035】
また、図2(B)、(E)、(F)に示すように、カメラ1本体の両側面、および背面の左右両側にそれぞれ温度センサTa〜Tdが設けられている。温度センサTaは右側面に設けられ、温度センサTbは背面右側に設けられ、温度センサTcは左側面に設けられ、温度センサTdは背面左側に設けられている。ここでも、カメラ1本体を正面から見たときの向きで左右を表現している。
【0036】
温度検出部8は、本体右側の温度と、本体左側の温度との違いを温度センサTa〜Tdにより検出し、その検出結果を制御部2に入力する。具体的には、温度センサTa、Tbで検出された温度(本体右側の温度)と、温度センサTc、Tdで検出された温度(本体左側の温度)と、を比較し、より温度が高かったのが本体右側であるか、本体左側であるかを出力する。簡単に言うと、
(検出された本体右側の温度)−(検出された本体左側の温度)
が正であるか、負であるかを出力する。
【0037】
さらに、この実施形態のカメラ1は、本体にセットされた電池(不図示)により、本体各部に動作電源を供給する。カメラ1には、待機モード、および撮影モードの2つのモードがある。本体にセットされている電池により、本体各部に動作電源の供給が行われており、被写体の撮影が行える状態を撮影モードと言う。一方、ボタンスイッチA、Bの操作(押下)を検出する検出機構部のみ動作電源が供給されており、その他の機構部(撮影部4、表示部5、照明部6、記録部7、温度検出部8)に動作電源が供給されていない状態を待機モードと言う。待機モードは、本体の消費電力を抑えたモードである。通常、撮影時にカメラ1を待機モードから撮影モードに移行させて被写体の撮影を行い、撮影終了時にカメラ1を撮影モードから待機モードに戻す。
【0038】
次に、スライドスイッチCの状態に対する、ボタンスイッチA、Bの機能について説明する。カメラ1が待機モードである場合、ボタンスイッチA、BはスライドスイッチCが右、中央(自動)、左のいずれであっても、ともに電源スイッチとして機能する(図4(A)参照)。このため、待機モードから撮影モードに移行させるときには、ボタンスイッチA,Bのどちらか一方を操作(押下)すればよい。したがって、ユーザは、本体底面に設けられているスライドスイッチCの状態を確認することなく、ボタンスイッチA、Bのいずれか一方を操作するだけで、カメラ1を待機モードから撮影モードに移行させることができる。また、待機モードにおいて、スライドスイッチCの状態を検出する必要もなく、さらには温度検出部8を機能させる必要もないので、待機モードにおける無駄な消費電力を十分に抑えることができる。
【0039】
また、カメラ1が撮影モードであって、且つスライドスイッチCの状態が右である場合、本体左側に配置されたボタンスイッチAがシャッタボタンとして機能し、本体右側に配置されたボタンスイッチBが電源スイッチとして機能する(図4(B)参照)。このため、ユーザは自分の略正面に位置する被写体を撮影する場合(通常の撮影の場合)、自分の右手側に位置するボタンスイッチAを操作することにより、撮影部4で撮影されている被写体の撮影画像を記録部7に記録することができる。したがって、通常の撮影の場合、右利きのユーザであれば、スライドスイッチCを右に設定することにより、シャッタボタンの操作が利き手で行える。
【0040】
また、撮影レンズを自分の方に向けて撮影する自分撮りの場合、自分の左手側に位置するボタンスイッチAを操作することにより、撮影が行える。したがって、自分撮りの場合、左利きのユーザであれば、スライドスイッチCを右に設定することにより、シャッタボタンの操作が利き手で行える。
【0041】
また、カメラ1が撮影モードであって、且つスライドスイッチCの状態が左である場合、本体右側に配置されたボタンスイッチBがシャッタボタンとして機能し、本体左側に配置されたボタンスイッチAが電源スイッチとして機能する(図4(B)参照)。このため、ユーザは自分の略正面に位置する被写体を撮影する場合(通常の撮影の場合)、自分の左手側に位置するボタンスイッチBを操作することにより、撮影部4で撮影されている被写体の撮影画像を記録部7に記録することができる。したがって、通常の撮影の場合、左利きのユーザであれば、スライドスイッチCを左に設定することにより、シャッタボタンの操作が利き手で行える。
【0042】
また、撮影レンズを自分の方に向けて撮影する自分撮りの場合、自分の右手側に位置するボタンスイッチBを操作することにより、撮影が行える。したがって、自分撮りの場合、右利きのユーザであれば、スライドスイッチCを左に設定することにより、シャッタボタンの操作が利き手で行える。
【0043】
さらに、カメラ1が撮影モードであって、且つスライドスイッチCの状態が中央(自動)である場合、ボタンスイッチAが電源スイッチとして機能し、ボタンスイッチBがシャッタボタンとして機能することもあれば、ボタンスイッチAがシャッタボタンとして機能し、ボタンスイッチBが電源スイッチとして機能することもある。具体的には、カメラ1が撮影モードであって、且つスライドスイッチCの状態が中央(自動)である場合、温度検出部8により検出された検出結果に基づいて、ボタンスイッチA,Bの機能が決定される。より具体的には、図4(C)に示すように、本体左側の温度の方がより高ければ本体左側に配置されたボタンスイッチAがシャッタボタンとして機能し、本体右側に配置されたボタンスイッチBが電源スイッチとして機能する。反対に、本体右側の温度の方がより高ければ本体左側に配置されたボタンスイッチAが電源スイッチとして機能し、本体右側に配置されたボタンスイッチBがシャッタボタンとして機能する。
【0044】
被写体を撮影するときのカメラ1の一般的な持ち方は、シャッタボタンを操作する側の手(利き手)を本体側面に添えて本体を軽く握り、反対側の手に本体(特に、鏡筒部の下部)を載せる持ち方である。また、この持ち方が、撮影時に手ぶれが起こりにくいカメラ1の持ち方である。この持ち方では、ユーザの利き手側の方が、本体においてユーザの手が接触している接触面積が大きい。したがって、ユーザがカメラ1を構えたとき、シャッタボタンを操作する利き手側のほうが、本体の温度が高くなる。制御部2は、本体の温度がより高い方に配置されているボタンスイッチAまたはBをシャッタボタンとして機能させ、反対側のボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させる。
【0045】
このように、スライドスイッチCを中央(自動)に切り換えることで、自動的にユーザの利き手を判断し、その判断結果に応じてボタンスイッチA、Bを機能させることができる。
【0046】
なお、ユーザが、自分自身を被写体にした自分撮りを行う場合等、撮影形態が特殊であると、上述した手ぶれが起こりにくい持ち方でカメラ1が持たれないこともあり、上記温度検出部8における判定結果による、ボタンスイッチA、Bの機能の切り換えが正しく行えないことがある。しかしながら、上述したように、スライドスイッチCを右、または左にすることにより、シャッタボタンとして機能させるボタンスイッチの設定が行えるので、撮影形態が特殊な形態である場合には、スライドスイッチCを右、または左に切り換えることで、シャッタボタンの操作が利き手で行える。
【0047】
このように、ユーザの利き手、および撮影形態(自分撮り、または通常の撮影)に関係なく、常に利き手でシャッタボタンの操作が行え、手ぶれが起こりにくく、操作性の向上が図れる。
【0048】
さらに、カメラ1が撮影モードであるとき、シャッタボタンとして機能しないボタンスイッチは電源スイッチとして機能する。電源スイッチとして機能する側のボタンスイッチが操作されると、カメラ1本体は撮影モードから待機モードに移行する。
【0049】
図4に示した、上記ボタンスイッチA、Bの機能の制御は、制御部2が図3に示した設定状態信号X、Y、および温度検出部8における検出結果に基づいて制御する。
【0050】
図5は、この実施形態のカメラの動作を示すフローチャートである。カメラ1は、待機モードである場合、ボタンスイッチA、Bのいずれかが操作されると(s1、s2)、本体各部に対して動作電源の供給を開始し、本体を撮影モードに移行する(s3)。
【0051】
また、カメラ1は、撮影モードである場合、ボタンスイッチA、Bのいずれかが操作されると(s4、s5)、操作されたボタンスイッチがシャッタボタンとして機能する設定であるかどうかを判定する(s6)。
【0052】
図6は、上記s6のかかる判定処理の詳細を示すフローチャートである。
【0053】
スライドスイッチCが右、中央(自動)、左のいずれに設定されているかを判定する(s11、s12)。ここで、スライドスイッチCが右に設定されていると、操作されたのがボタンスイッチAであればシャッタボタンであると判定し(s13、s18)、反対に操作されたのがボタンスイッチBであれば電源スイッチであると判定する(s13、s19)。
【0054】
また、スライドスイッチCが左に設定されていると、操作されたのがボタンスイッチAであれば電源スイッチであると判定し(s14、s19)、反対に操作されたのがボタンスイッチBであればシャッタボタンであると判定する(s14、s18)。
【0055】
また、スライドスイッチCが中央(自動)に設定されている場合、温度検出部8の検出結果から、本体右側(ボタンスイッチBが配置されている側)と、本体左側(ボタンスイッチAが配置されている側)とで、より温度が高いのがどちらであるかを判定する(s15)。s15で、右側の方がより温度が高いと判定すると、操作されたのがボタンスイッチAであれば電源スイッチであると判定し(s16、s19)、反対に操作されたのがボタンスイッチBであればシャッタボタンであると判定する(s16、s18)。また、s15で右側の方がより温度が高くないと判定すると、操作されたのがボタンスイッチAであればシャッタボタンであると判定し(s17、s18)、反対に操作されたのがボタンスイッチBであれば電源スイッチであると判定する(s17、s19)。
【0056】
カメラ1は、s6で操作されたボタンスイッチがシャッタボタンとして機能するボタンスイッチであると判定すると、この時点で撮影部4が撮影している被写体の撮影画像を電子データで記録部7に記録し(s7)、s4に戻る。一方、s6で操作されたボタンスイッチが電源スイッチとして機能するボタンスイッチであると判定すると、ボタンスイッチA、Bの操作を検出する検出機構部以外の機構部(撮影部4、表示部5、照明部6、記録部7、温度検出部8)に対する動作電源の供給を停止し、本体を待機モードに移行させ(s8)、s1に戻り上記処理を繰り返す。
【0057】
このように、この実施形態のカメラ1は、ボタンスイッチAがシャッタボタンとして機能するとき、他方のボタンスイッチBが電源スイッチとして機能し、反対にボタンスイッチBがシャッタボタンとして機能するとき、他方のボタンスイッチAが電源スイッチとして機能する構成であり、本体に無駄なボタンスイッチを設けておらず、本体を無駄に大型化させることがない。
【0058】
また、本体が待機モードであるとき、本体の両側に配置した2つのボタンスイッチA,Bをともに電源スイッチとして機能させる構成としたので、カメラ1での被写体の撮影を開始する際に、スライドスイッチCの設定状態にかかわらず、いずれか一方のボタンスイッチA、Bを操作することにより、カメラ1を待機モードから撮影モードに移行させることができ、操作性の向上が図れる。
【0059】
なお、カメラ1が待機モードであるとき、シャッタボタンとして機能するボタンスイッチが存在しないが、待機モードでは撮影部4が動作していないので問題はない。
【0060】
また、本体が撮影モードであるとき、ボタンスイッチA、Bのどちらかが操作された後に、操作されたボタンスイッチがシャッタボタンとして機能するものであるか、電源スイッチとして機能するものであるかを判定するようにしているので(図5に示すs6)、本体が撮影モードであるときに、スライドスイッチCの状態を切り換えても、その後の撮影においては切り換えたスライドスイッチCの状態に基づいて、操作されたボタンスイッチの機能が判定される。
【0061】
しかも、スライドスイッチCを中央(自動)に設定している場合、撮影するユーザが交代しても、交代したユーザの利き手側のボタンスイッチがシャッタボタンとして自動的に機能する。例えば、撮影者が、右利きのユーザから左利きのユーザに交代した場合において、スライドスイッチCを切り換える等の特別な操作を行わなくても、自動的に交代したユーザの利き手側に配置されているボタンスイッチがシャッタボタンとして機能する。したがって、撮影者の交代時における操作性についても向上できる。
【0062】
また、上述したように、フラッシュ12はカメラ1本体の幅方向の略中央に設けているので、シャッタボタンがボタンスイッチA、Bのどちらであっても、シャッタボタンを操作する手に覆われることがなく、フラッシュ12を使用した被写体の撮影に支障が生じるという問題も起きない。
【0063】
さらに、スライドスイッチCに対して、スライドカバー11を取り付けているので、カメラ1本体をカバン等に入れて持ち運んでいる際に、カバン内に収納されている他の物と衝突し、スライドスイッチCの状態が不意に切り換わることもない。また、スライドカーバ11は透明アクリルで構成されているので、スライドスイッチの状態を確認する際に、いちいちスライドカバー11を開ける必要もなく、ユーザの操作性を低下させない。
【0064】
なお、本願発明は、上記実施形態で説明したデジカメに限定されるものではなく、フィルム式のカメラにも適用できる。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、装置本体の上面の両側にそれぞれボタンスイッチを配し、一方をシャッタボタン、他方を電源スイッチとして機能させる設定が自動的に行われるので、ユーザの利き手が左右どちらであっても、利き手でシャッタを操作することができ、撮影時の手ぶれが抑えられる。また、途中で撮影者が交代しても、本体の上面の両側にそれぞれ配置したボタンスイッチが交代した撮影者に応じて機能するので、撮影者の交代時に特別な操作を行う必要も無く、操作性の向上が図れる。しかも、本体に無駄なボタンスイッチを設けていないので、本体を無駄に大型化させることもない。
【0066】
また、ボタンスイッチの一方をシャッタボタンに設定することができるので、撮影レンズを自分に向けて自分自身を撮影するような、撮影形態が特殊な場合の撮影においても、ユーザが利き手でシャッタボタンを操作することができる。
【0067】
さらに、待機モードであるときには、本体の両側に配置した2つのボタンスイッチをともに電源スイッチとして機能させるようにしたので、被写体の撮影を開始する際に、本体に設けられているスライドスイッチの状態を確認することなく、2つのボタンスイッチのいずれか一方を操作するだけで、撮影装置本体を待機モードから撮影モードに移行させることができる。また、待機モードにおいて、スライドスイッチの状態を検出する必要もなく、さらには温度検出部を機能させる必要もないので、待機モードにおける無駄な消費電力を十分に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態であるカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施形態であるカメラの外観を示す図である。
【図3】スライドスイッチCの切り換えを説明する図である。
【図4】スライドスイッチCによるボタンスイッチA、Bの機能設定を示す
【図5】この発明の実施形態であるカメラの動作を示すフローチャートである。
【図6】s6にかかる処理の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1−カメラ
2−制御部
3−操作部
4−撮影部
5−表示部
6−照明部
7−記録部
A、B−ボタンスイッチ
C−スライドカバー
Ta、Tb、Tc、Td−温度センサ
Claims (6)
- シャッタボタンが操作されたときに、被写体の撮影画像を記録する記録手段を備えた撮影装置において、
本体上面の両側にそれぞれ配置された2つのボタンスイッチと、
上記2つのボタンスイッチの一方を、本体を待機モードと撮影モードとの間で切り換える際に操作する電源スイッチとして機能させ、他方を上記シャッタボタンとして機能させる、切り換えを行うボタンスイッチ機能切換制御手段と、
本体の左右両側における温度の違いを検出する温度検出手段と、
その状態が3つの状態で切り換えられるスライドスイッチと、を備え、
上記ボタンスイッチ機能切換制御手段は、
(1)上記スライドスイッチが所定の状態であるとき、上記温度検出手段により検出された本体の左右両側における温度がより高い方に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させ、
(2)上記スライドスイッチの状態が上記所定の状態でない2つの状態の一方の状態であるとき、一方のボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させ、
(3)上記スライドスイッチの状態が上記所定の状態でない2つの状態の他方の状態であるとき、他方のボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させるとともに、
本体が上記待機モードであるとき、本体上面に配置された上記2つのボタンスイッチをともに上記電源スイッチとして機能させる撮影装置。 - シャッタボタンが操作されたときに、被写体の撮影画像を記録する記録手段を備えた撮影装置において、
本体上面の両側にそれぞれ配置された2つのボタンスイッチと、
上記2つのボタンスイッチの一方を、本体を待機モードと撮影モードとの間で切り換える際に操作する電源スイッチとして機能させ、他方を上記シャッタボタンとして機能させる、切り換えを行うボタンスイッチ機能切換制御手段と、
本体の左右両側における温度の違いを検出する温度検出手段と、を備え、
上記ボタンスイッチ機能切換制御手段は、上記温度検出手段により検出された本体の左右両側における温度の違いに基づいて、上記2つのボタンスイッチの機能を切り換える撮影装置。 - 上記ボタンスイッチ機能切換制御手段は、本体の左右両側における温度がより高い方に配置されているボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させる請求項2に記載の撮影装置。
- 上記ボタンスイッチ機能切換制御手段は、本体に設けられたスライドスイッチが所定の状態であるとき、上記温度検出手段により検出された本体の左右両側における温度の違いに基づいて上記2つのボタンスイッチを機能させ、上記所定の状態でないとき予め定められた条件に基づいて上記2つのボタンスイッチを機能させる請求項2または3に記載の撮影装置。
- 上記スライドスイッチは、その状態が上記所定の状態を含む3つの状態で切り換えられるスイッチであり、
上記ボタンスイッチ機能切換制御手段は、上記スライドスイッチの状態が上記所定の状態でない2つの状態の一方の状態であるとき、一方のボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させ、上記スライドスイッチの状態が上記所定の状態でない2つの状態の他方の状態であるとき、上記他方のボタンスイッチをシャッタボタンとして機能させる請求項4に記載の撮影装置。 - 上記ボタンスイッチ機能切換制御手段は、本体が上記待機モードであるとき、本体上面に配置された上記2つのボタンスイッチをともに上記電源スイッチとして機能させる請求項2〜5のいずれかに記載の撮影装置。
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