JP2004053305A - 光学式測距装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】全方位に亘る素子の位置決めが可能な光学式測距装置の実装構造を提供する。
【解決手段】光学式測距装置は、投光部2と受光部3とこれらを組み付ける主基板とを備え、対象物の光軸方向距離を測定する。投光部2は、光軸方向に光束を集束するレンズと、これを保持し且つ主基板に取り付けられる保持枠22と、該光束を放射する発光素子23を搭載し且つ該レンズに対向して保持枠22に取り付けられる副基板26とからなる。副基板26は、調整用の貫通孔28が形成されている。保持枠26は、貫通孔28と対応する部位に大きな開口寸法を有する調整用の凹部27が形成されている。貫通孔28を通して凹部27に細棒70を挿入し、その先端と凹部27の底部とが接する部分を支点とし細棒70をテコとして、副基板26の位置を調整する。
【選択図】 図3
【解決手段】光学式測距装置は、投光部2と受光部3とこれらを組み付ける主基板とを備え、対象物の光軸方向距離を測定する。投光部2は、光軸方向に光束を集束するレンズと、これを保持し且つ主基板に取り付けられる保持枠22と、該光束を放射する発光素子23を搭載し且つ該レンズに対向して保持枠22に取り付けられる副基板26とからなる。副基板26は、調整用の貫通孔28が形成されている。保持枠26は、貫通孔28と対応する部位に大きな開口寸法を有する調整用の凹部27が形成されている。貫通孔28を通して凹部27に細棒70を挿入し、その先端と凹部27の底部とが接する部分を支点とし細棒70をテコとして、副基板26の位置を調整する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光学式測距装置に関する。より詳しくは、カメラなどに組み込まれ、自動焦点合わせなどに使われる小型の光学式測距装置の実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
小型の光学式測距装置は、光軸方向にある対象物に対して光束を投光する投光部と、対象物から戻って来る光束を受光する受光部と、該投光部及び受光部を組み付ける主基板とを備え、対象物の光軸方向距離を測定するものである。投光部は、光軸方向に光束を集光するレンズと、このレンズを保持し且つ主基板に取り付けられる保持枠と、光束を放射するLEDなどの発光素子を搭載し且つ該レンズに対向して該保持枠に取り付けられる一方の副基板とで構成されている。受光部も同様な構成を有しており、レンズと保持枠と副基板とを有する。但し、副基板にはLEDなどの発光素子の代わりに、フォトトランジスタ又はフォトダイオードなどの受光素子が搭載されている。この様に、発光素子及び受光素子を副基板に取り付け、保持枠を介してこれらの副基板を主基板に組み込む構造は、例えば、特開平9−229679号公報に開示されている。その他、小型の光学式測距装置を組み込んだカメラの実装構造が、特開平10−268187号公報、特開平10−293243号公報、特開平10−307251号公報、特開平11−2860号公報、特開平11−133293号公報、特開2000−241864公報、特開2000−314836公報、特開2001−5061公報などに開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
正確な測定結果を得る為には、光軸に対して発光素子を精密に位置決めする必要がある。同様に、光軸に対して受光素子を精密に位置決めする必要がある。発光素子や受光素子は副基板に取り付けられている。従って、測定精度を維持する為、各副基板を対応する保持枠に対して正確に位置決めする必要がある。しかしながら、光学式測距装置が小型化すると、副基板や保持枠も微小になる為、正確な位置決めあるいは位置出しが困難になっている。
【0004】
位置決め精度を改善する為、保持枠の一辺に案内壁を設けこれに沿って副基板の一辺を位置決めする構造も考えられる。しかしながら、この構造は逆に案内壁の存在によって位置決め方位が規制される為、自由度が失われる。本来、正確な位置出しを行なう為には全方位に亘って調整が行なえることが好ましいにも関わらず、案内壁を設けることで調整方位が規制され、位置決めに不自由な状態が余儀なくされている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した従来の技術の課題に鑑み、本発明は全方位に亘る位置決めが可能な光学式測距装置の実装構造を提供することを目的とする。係る目的を達成するために以下の手段を講じた。即ち、光軸方向にある対象物に対して光束を投光する投光部と、該対象物から戻って来る光束を受光する受光部と、該投光部及び受光部を組み付ける主基板とを備え、該対象物の光軸方向距離を測定する光学式測距装置であって、前記投光部は、光軸方向に光束を集束するレンズと、該レンズを保持し且つ該主基板に取り付けられる保持枠と、該光束を放射する発光素子を搭載し且つ該レンズに対向して該保持枠に取り付けられる一方の副基板とからなる。前記受光部は、該対象物から戻って来る光束を集光するレンズと、該レンズを保持し且つ該主基板に取り付けられる保持枠と、該光束を受光する受光素子を搭載し且つ該レンズに対向して該保持枠に取り付けられる他方の副基板とからなる。副基板の少くとも片方は、位置調整用の貫通孔が形成されており、該保持枠は、該貫通孔と対応する部位に該貫通孔よりも大きな開口寸法を有する位置調整用の凹部が形成されている。
該副基板は、該貫通孔を通して該凹部に細棒を挿入し、該細棒をその先端と該凹部の底部とが接する部分を支点とするテコにして、該保持枠に対する位置を調整可能とする。
【0006】
本発明によれば、保持枠に調整用の凹部を設ける一方、発光素子又は受光素子を取り付ける副基板には小さめの形状で貫通孔を設ける。先の細い棒の様なもので、副基板に開いている貫通孔を操作し、副基板の位置の微調整を行なう。その際、細棒の先端と凹部の底部とが接する部分を支点とし、細棒をテコの様に操作することで保持枠に対する副基板の位置を全方向に亘り微調整可能にしている。よって発光素子もしくは受光素子の位置を全方向で微調整することができる為、光学式測距装置の測定精度を改善することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明に係る光学式測距装置の一般的な構成を示す模式的な斜視図である。図示する様に、本光学式測距装置1は、投光部2と受光部3と主基板4とを備え、対象物の光軸方向距離を測定するものである。投光部2は光軸方向にある対象物(図示せず)に対して光束を投光する。受光部3は対象物から戻って来る光束を受光する。主基板4は投光部2及び受光部3を組み付けるものであって、プリント配線基板からなる。主基板4は投光部2及び受光部3に電源を供給するとともに入出力信号授受を行なう。この為、主基板4には制御用のIC41など様々な部品が搭載されている。
【0008】
投光部2は、レンズ(図示せず)と保持枠22と副基板26とで構成されている。レンズは光軸方向に光束を集束する。保持枠22はこのレンズを保持し且つ主基板4に取り付けられる。副基板26は光束を放射する発光素子(図示せず)を搭載し且つ前述のレンズに対向して保持枠22に取り付けられている。場合によっては、レンズと発光素子は一体化されていることもある。受光部3も基本的に投光部2と同様の構成を有しており、レンズ(図示せず)と保持枠32と副基板36とで構成されている。レンズは対象物から戻って来る光束を集光する。保持枠32はこのレンズを保持し且つ主基板4に取り付けられる。副基板36は、光束を受光する受光素子(図示せず)を搭載し且つ前述したレンズに対向して副基板36に取り付けられる。場合によっては、受光素子とレンズは一体化されていることもある。
【0009】
図2は、図1に示した光学式測距装置を組み込んだカメラの例を表わしている。カメラ0はボディ8と撮影用のレンズ鏡筒9を備えている。ボディ8の前面側に、一対の投光部2及び受光部3が取り付けられている。これらの投光部2及び受光部3を支持する主基板4は、カメラ0の内部に組み込まれている。図示の例では、ボディ8の天井部に主基板4が取り付けられている。この様にしてカメラ0に組み込まれた小型の光学式測距装置は、被写体距離を自動的に測定して、自動焦点調節などに使われる。
【0010】
図3は、図1及び図2に示した光学式測距装置の背面図及び要部断面図である。(A)の背面図に示す様に、左側に投光部2が配され、右側に受光部3が配されている。投光部2は副基板26と保持枠22とで構成されている。副基板26の内側の面には発光素子23が取り付けられている。この状態で副基板26は二本のネジ51,52により保持枠22に組み付けられる。その際、あらかじめ保持枠22に対する位置決めを行なった後で、一対のネジ51,52を締め付ける様にしている。尚、図では理解を容易にする為発光素子23を副基板26の外側から透視した状態で表わしてある。同様に、受光部3側でも受光素子を搭載した副基板36が対応する保持枠32に組み付けられ、一対のネジで固定されている。
【0011】
副基板26の右上角には調整用の貫通孔28が形成されている。一方、保持枠22には、貫通孔28と対応する部位に貫通孔28よりも大きな開口寸法を有する調整用の凹部27が形成されている。調整用貫通孔28と調整用凹部27の組み合わせで副基板26の微調整を実現している。
【0012】
(A)のB−B線に沿って切断した断面構造が(B)に示されている。図示する様に、副基板26に形成された調整用の貫通孔28はその開口径が比較的小さい。これに対し、保持枠22の対応する部分に形成された調整用凹部27はその開口寸法が比較的大きい。両者がおおよそ重なる様にまず粗調整を行なう。この後、貫通孔28を通して凹部27に細棒70を挿入する。細棒70の先端と凹部27の底部とが接する部分を支点とし細棒70の後端部をテコとして、保持枠22に対する副基板26の位置を微調整可能にしている。
【0013】
調整用凹部27は例えば偏平円筒形状を有する。その開口径は副基板26に形成された貫通孔28の開口径よりも大きい。従って、細棒70は360度所望の方向に傾けて凹部27に挿入することができる。凹部27の底は好ましくは粗面となっており、細棒70の先端と摩擦的に固定される。固定された先端を支点とし貫通孔28と細棒70の接する部分を作用点とし細棒70の後端部に力を加えることで、テコの原理により副基板26を所望の方位に微小量移動可能である。その際、副基板26の移動量に比べ細棒70の後端の移動量は拡大される為、微調整が容易になる。しかも、調整すべき方向にあらかじめ細棒70を傾けて貫通孔28及び凹部27に挿入することで、360度全方位に亘って自在に副基板26の位置決めを行なうことが可能である。実際の調整は受光部の出力をモニタしながら、最適な結果が得られる様に手動操作で行なわれる。
【0014】
この様にして発光素子23を光軸に対して正確に位置決めすることができる。同様に、受光部3においても投光部2と同様の微調整機構を採用して、受光素子の位置決めを行なうことが可能である。本発明は、投光部及び受光部の少くとも一方に、上述したテコの原理を利用した微調整方式を適用するものである。
【0015】
図4は、図1に示した光学式測距装置の具体的な構成例を示す模式的な分解斜視図である。図示する様に、光学式測距装置1は光軸方向にある対象物(図示省略)に向かって光束LBを投光する投光部2と、対象物から戻って来る光束LBを受光する受光部3とを用いて、対象物の光軸方向距離を三角測量の原理に基づいて測定するものである。投光部2は、光軸方向に光束LBを集光するレンズ21と、このレンズ21を保持する保持枠22と、この保持枠22に取り付けられ、レンズ21に向かって光束LBを発する発光素子23とから構成されている。発光素子23は例えば赤外LEDチップからなり、金属のフレーム24に取り付けられている。赤外LEDチップはフレーム24に搭載されたままモールド25でパッケージされている。フレーム24は副基板26に半田付けされる。この様にして、発光素子23は副基板26を介し保持枠22に取り付けられる。その際、副基板26の貫通孔を通して保持枠22の凹部に細棒を挿入し、その先端と凹部の底部とが接する部分を支点とし細棒をテコとして、保持枠22に対する副基板26の位置を全方位に亘って微調整可能にしている。一方受光部3は対象物から戻ってきた光束LBを集束するレンズ31と、このレンズ31を保持する為の保持枠32と、保持枠32に取り付けられたPSDなどの発光素子33とからなる。尚、受光素子33は副基板36に搭載された状態で、対応する保持枠32に取り付けられる。この場合も、投光部2側の副基板26と同様に、テコの原理を利用して副基板36を対応する保持枠32に対して正しく位置決めすることができる。
【0016】
対象物の光軸方向位置に応じて、投光部2から発した光束LBと対象物から反射して受光部3に向かう光束LBとの成す角θが変化する。このθの値に応じ受光素子33の受光位置が変化する。受光素子33はこの受光位置を電気的に検出して、対応する検出信号を主基板(図示せず)側に送る。主基板は、検出信号を解析して対象物の光軸方向位置を測定する。
【0017】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、発光素子や受光素子などの位置を光軸に対し全方向で微調整可能な為、光学式測距装置の測定精度を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学式測距装置を示す模式的な斜視図である。
【図2】図1に示した光学式測距装置を組み込んだカメラの一例を示す斜視図である。
【図3】図1に示した光学式測距装置の要部を示す背面図及び部分断面図である。
【図4】図1に示した光学式測距装置の具体的な構成例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1・・・測距装置、2・・・投光部、3・・・受光部、4・・・主基板、21・・・レンズ、22・・・保持枠、23・・・発光素子、26・・・副基板、27・・・調整用凹部、28・・・調整用貫通孔、31・・・レンズ、32・・・保持枠、33・・・受光素子、36・・・副基板、70・・・細棒
【発明の属する技術分野】
本発明は光学式測距装置に関する。より詳しくは、カメラなどに組み込まれ、自動焦点合わせなどに使われる小型の光学式測距装置の実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
小型の光学式測距装置は、光軸方向にある対象物に対して光束を投光する投光部と、対象物から戻って来る光束を受光する受光部と、該投光部及び受光部を組み付ける主基板とを備え、対象物の光軸方向距離を測定するものである。投光部は、光軸方向に光束を集光するレンズと、このレンズを保持し且つ主基板に取り付けられる保持枠と、光束を放射するLEDなどの発光素子を搭載し且つ該レンズに対向して該保持枠に取り付けられる一方の副基板とで構成されている。受光部も同様な構成を有しており、レンズと保持枠と副基板とを有する。但し、副基板にはLEDなどの発光素子の代わりに、フォトトランジスタ又はフォトダイオードなどの受光素子が搭載されている。この様に、発光素子及び受光素子を副基板に取り付け、保持枠を介してこれらの副基板を主基板に組み込む構造は、例えば、特開平9−229679号公報に開示されている。その他、小型の光学式測距装置を組み込んだカメラの実装構造が、特開平10−268187号公報、特開平10−293243号公報、特開平10−307251号公報、特開平11−2860号公報、特開平11−133293号公報、特開2000−241864公報、特開2000−314836公報、特開2001−5061公報などに開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
正確な測定結果を得る為には、光軸に対して発光素子を精密に位置決めする必要がある。同様に、光軸に対して受光素子を精密に位置決めする必要がある。発光素子や受光素子は副基板に取り付けられている。従って、測定精度を維持する為、各副基板を対応する保持枠に対して正確に位置決めする必要がある。しかしながら、光学式測距装置が小型化すると、副基板や保持枠も微小になる為、正確な位置決めあるいは位置出しが困難になっている。
【0004】
位置決め精度を改善する為、保持枠の一辺に案内壁を設けこれに沿って副基板の一辺を位置決めする構造も考えられる。しかしながら、この構造は逆に案内壁の存在によって位置決め方位が規制される為、自由度が失われる。本来、正確な位置出しを行なう為には全方位に亘って調整が行なえることが好ましいにも関わらず、案内壁を設けることで調整方位が規制され、位置決めに不自由な状態が余儀なくされている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した従来の技術の課題に鑑み、本発明は全方位に亘る位置決めが可能な光学式測距装置の実装構造を提供することを目的とする。係る目的を達成するために以下の手段を講じた。即ち、光軸方向にある対象物に対して光束を投光する投光部と、該対象物から戻って来る光束を受光する受光部と、該投光部及び受光部を組み付ける主基板とを備え、該対象物の光軸方向距離を測定する光学式測距装置であって、前記投光部は、光軸方向に光束を集束するレンズと、該レンズを保持し且つ該主基板に取り付けられる保持枠と、該光束を放射する発光素子を搭載し且つ該レンズに対向して該保持枠に取り付けられる一方の副基板とからなる。前記受光部は、該対象物から戻って来る光束を集光するレンズと、該レンズを保持し且つ該主基板に取り付けられる保持枠と、該光束を受光する受光素子を搭載し且つ該レンズに対向して該保持枠に取り付けられる他方の副基板とからなる。副基板の少くとも片方は、位置調整用の貫通孔が形成されており、該保持枠は、該貫通孔と対応する部位に該貫通孔よりも大きな開口寸法を有する位置調整用の凹部が形成されている。
該副基板は、該貫通孔を通して該凹部に細棒を挿入し、該細棒をその先端と該凹部の底部とが接する部分を支点とするテコにして、該保持枠に対する位置を調整可能とする。
【0006】
本発明によれば、保持枠に調整用の凹部を設ける一方、発光素子又は受光素子を取り付ける副基板には小さめの形状で貫通孔を設ける。先の細い棒の様なもので、副基板に開いている貫通孔を操作し、副基板の位置の微調整を行なう。その際、細棒の先端と凹部の底部とが接する部分を支点とし、細棒をテコの様に操作することで保持枠に対する副基板の位置を全方向に亘り微調整可能にしている。よって発光素子もしくは受光素子の位置を全方向で微調整することができる為、光学式測距装置の測定精度を改善することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明に係る光学式測距装置の一般的な構成を示す模式的な斜視図である。図示する様に、本光学式測距装置1は、投光部2と受光部3と主基板4とを備え、対象物の光軸方向距離を測定するものである。投光部2は光軸方向にある対象物(図示せず)に対して光束を投光する。受光部3は対象物から戻って来る光束を受光する。主基板4は投光部2及び受光部3を組み付けるものであって、プリント配線基板からなる。主基板4は投光部2及び受光部3に電源を供給するとともに入出力信号授受を行なう。この為、主基板4には制御用のIC41など様々な部品が搭載されている。
【0008】
投光部2は、レンズ(図示せず)と保持枠22と副基板26とで構成されている。レンズは光軸方向に光束を集束する。保持枠22はこのレンズを保持し且つ主基板4に取り付けられる。副基板26は光束を放射する発光素子(図示せず)を搭載し且つ前述のレンズに対向して保持枠22に取り付けられている。場合によっては、レンズと発光素子は一体化されていることもある。受光部3も基本的に投光部2と同様の構成を有しており、レンズ(図示せず)と保持枠32と副基板36とで構成されている。レンズは対象物から戻って来る光束を集光する。保持枠32はこのレンズを保持し且つ主基板4に取り付けられる。副基板36は、光束を受光する受光素子(図示せず)を搭載し且つ前述したレンズに対向して副基板36に取り付けられる。場合によっては、受光素子とレンズは一体化されていることもある。
【0009】
図2は、図1に示した光学式測距装置を組み込んだカメラの例を表わしている。カメラ0はボディ8と撮影用のレンズ鏡筒9を備えている。ボディ8の前面側に、一対の投光部2及び受光部3が取り付けられている。これらの投光部2及び受光部3を支持する主基板4は、カメラ0の内部に組み込まれている。図示の例では、ボディ8の天井部に主基板4が取り付けられている。この様にしてカメラ0に組み込まれた小型の光学式測距装置は、被写体距離を自動的に測定して、自動焦点調節などに使われる。
【0010】
図3は、図1及び図2に示した光学式測距装置の背面図及び要部断面図である。(A)の背面図に示す様に、左側に投光部2が配され、右側に受光部3が配されている。投光部2は副基板26と保持枠22とで構成されている。副基板26の内側の面には発光素子23が取り付けられている。この状態で副基板26は二本のネジ51,52により保持枠22に組み付けられる。その際、あらかじめ保持枠22に対する位置決めを行なった後で、一対のネジ51,52を締め付ける様にしている。尚、図では理解を容易にする為発光素子23を副基板26の外側から透視した状態で表わしてある。同様に、受光部3側でも受光素子を搭載した副基板36が対応する保持枠32に組み付けられ、一対のネジで固定されている。
【0011】
副基板26の右上角には調整用の貫通孔28が形成されている。一方、保持枠22には、貫通孔28と対応する部位に貫通孔28よりも大きな開口寸法を有する調整用の凹部27が形成されている。調整用貫通孔28と調整用凹部27の組み合わせで副基板26の微調整を実現している。
【0012】
(A)のB−B線に沿って切断した断面構造が(B)に示されている。図示する様に、副基板26に形成された調整用の貫通孔28はその開口径が比較的小さい。これに対し、保持枠22の対応する部分に形成された調整用凹部27はその開口寸法が比較的大きい。両者がおおよそ重なる様にまず粗調整を行なう。この後、貫通孔28を通して凹部27に細棒70を挿入する。細棒70の先端と凹部27の底部とが接する部分を支点とし細棒70の後端部をテコとして、保持枠22に対する副基板26の位置を微調整可能にしている。
【0013】
調整用凹部27は例えば偏平円筒形状を有する。その開口径は副基板26に形成された貫通孔28の開口径よりも大きい。従って、細棒70は360度所望の方向に傾けて凹部27に挿入することができる。凹部27の底は好ましくは粗面となっており、細棒70の先端と摩擦的に固定される。固定された先端を支点とし貫通孔28と細棒70の接する部分を作用点とし細棒70の後端部に力を加えることで、テコの原理により副基板26を所望の方位に微小量移動可能である。その際、副基板26の移動量に比べ細棒70の後端の移動量は拡大される為、微調整が容易になる。しかも、調整すべき方向にあらかじめ細棒70を傾けて貫通孔28及び凹部27に挿入することで、360度全方位に亘って自在に副基板26の位置決めを行なうことが可能である。実際の調整は受光部の出力をモニタしながら、最適な結果が得られる様に手動操作で行なわれる。
【0014】
この様にして発光素子23を光軸に対して正確に位置決めすることができる。同様に、受光部3においても投光部2と同様の微調整機構を採用して、受光素子の位置決めを行なうことが可能である。本発明は、投光部及び受光部の少くとも一方に、上述したテコの原理を利用した微調整方式を適用するものである。
【0015】
図4は、図1に示した光学式測距装置の具体的な構成例を示す模式的な分解斜視図である。図示する様に、光学式測距装置1は光軸方向にある対象物(図示省略)に向かって光束LBを投光する投光部2と、対象物から戻って来る光束LBを受光する受光部3とを用いて、対象物の光軸方向距離を三角測量の原理に基づいて測定するものである。投光部2は、光軸方向に光束LBを集光するレンズ21と、このレンズ21を保持する保持枠22と、この保持枠22に取り付けられ、レンズ21に向かって光束LBを発する発光素子23とから構成されている。発光素子23は例えば赤外LEDチップからなり、金属のフレーム24に取り付けられている。赤外LEDチップはフレーム24に搭載されたままモールド25でパッケージされている。フレーム24は副基板26に半田付けされる。この様にして、発光素子23は副基板26を介し保持枠22に取り付けられる。その際、副基板26の貫通孔を通して保持枠22の凹部に細棒を挿入し、その先端と凹部の底部とが接する部分を支点とし細棒をテコとして、保持枠22に対する副基板26の位置を全方位に亘って微調整可能にしている。一方受光部3は対象物から戻ってきた光束LBを集束するレンズ31と、このレンズ31を保持する為の保持枠32と、保持枠32に取り付けられたPSDなどの発光素子33とからなる。尚、受光素子33は副基板36に搭載された状態で、対応する保持枠32に取り付けられる。この場合も、投光部2側の副基板26と同様に、テコの原理を利用して副基板36を対応する保持枠32に対して正しく位置決めすることができる。
【0016】
対象物の光軸方向位置に応じて、投光部2から発した光束LBと対象物から反射して受光部3に向かう光束LBとの成す角θが変化する。このθの値に応じ受光素子33の受光位置が変化する。受光素子33はこの受光位置を電気的に検出して、対応する検出信号を主基板(図示せず)側に送る。主基板は、検出信号を解析して対象物の光軸方向位置を測定する。
【0017】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、発光素子や受光素子などの位置を光軸に対し全方向で微調整可能な為、光学式測距装置の測定精度を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学式測距装置を示す模式的な斜視図である。
【図2】図1に示した光学式測距装置を組み込んだカメラの一例を示す斜視図である。
【図3】図1に示した光学式測距装置の要部を示す背面図及び部分断面図である。
【図4】図1に示した光学式測距装置の具体的な構成例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1・・・測距装置、2・・・投光部、3・・・受光部、4・・・主基板、21・・・レンズ、22・・・保持枠、23・・・発光素子、26・・・副基板、27・・・調整用凹部、28・・・調整用貫通孔、31・・・レンズ、32・・・保持枠、33・・・受光素子、36・・・副基板、70・・・細棒
Claims (2)
- 光軸方向にある対象物に対して光束を投光する投光部と、
該対象物から戻って来る光束を受光する受光部と、該投光部及び受光部を組み付ける主基板とを備え、該対象物の光軸方向距離を測定する光学式測距装置であって、
前記投光部は、光軸方向に光束を集束するレンズと、該レンズを保持し且つ該主基板に取り付けられる保持枠と、該光束を放射する発光素子を搭載し且つ該レンズに対向して該保持枠に取り付けられる一方の副基板とからなり、
前記受光部は、該対象物から戻って来る光束を集光するレンズと、該レンズを保持し且つ該主基板に取り付けられる保持枠と、該光束を受光する受光素子を搭載し且つ該レンズに対向して該保持枠に取り付けられる他方の副基板とからなり、
該副基板の少くとも片方は、位置調整用の貫通孔が形成されており、
該保持枠は、該貫通孔と対応する部位に該貫通孔よりも大きな開口寸法を有する位置調整用の凹部が形成されていることを特徴とする光学式測距装置。 - 前記副基板は、前記貫通孔を通して前記凹部に細棒を挿入し、該細棒をその先端と該凹部の底部とが接する部分を支点とするテコにして前記保持枠に対する位置を調整可能であるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光学式測距装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008107284A (ja) * | 2006-10-27 | 2008-05-08 | Omron Corp | 反射型光電センサ |
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EP3483626A1 (de) * | 2017-11-10 | 2019-05-15 | HUF Hülsbeck & Fürst GmbH & Co. KG | Verfahren zum ausrichten von optischen bestandteilen einer time-of-flight-sensoranordnung |
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2002
- 2002-07-17 JP JP2002208215A patent/JP2004053305A/ja active Pending
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