JP2004052786A - ピン型保持器 - Google Patents

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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
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Abstract

【課題】ピン型保持器において、リングとピンを強固に結合して、ピンの耐久性を向上すること。
【解決手段】2つ一対のリング10,20の円周方向数ヶ所にピン30を架設してなるピン型保持器1において、第1リング10の円周方向数ヶ所に設けられる貫通孔11に最小径部14を設け、この最小径部14をピン30の一端とそこに螺合されるナット40とで軸方向から挟むことにより、ピン30を第1リング10に結合する。そして、上記貫通孔11の最小径部14にテーパ面22を設けるとともに、ピン30の一端に前記テーパ面22に対応するテーパ軸部33を設け、これらテーパ面22とテーパ軸部33とを面で圧接固定させる。これにより、第1リング10に対するピン30の結合強度が向上するとともに、衝撃荷重などが作用したときに、この衝撃荷重をピン30のテーパ軸部33の全面で受けさせることが可能になる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ころ軸受に備えるピン型保持器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、比較的大型で大荷重や衝撃荷重が作用する条件で用いるころ軸受には、ピン型保持器が用いられる。この種のころ軸受としては、円筒ころ軸受、円錐ころ軸受、球面ころ軸受などがある。
【0003】
このピン型保持器を有するころ軸受として、例えば特開平11−173334号公報に示すようなものがある。
【0004】
この公報に示すピン型保持器は、軸方向に平行に離隔配置される一対のリングと、両リングの円周方向数ヶ所に架設される丸棒形状のピンとを備えた構成になっている。
【0005】
ピンは、両端寄りに拡径フランジが設けられており、この各拡径フランジよりも端縁寄りの領域がそれぞれねじ軸部として形成されている。
【0006】
一対のリングの円周方向数ヶ所には、軸方向に沿う貫通孔がそれぞれ設けられている。第1リングの貫通孔において軸方向外側の領域に、ねじ孔が形成されており、第2リングの貫通孔において軸方向外側の領域に、大径の円形凹部が形成されている。
【0007】
そして、ピンの一端のねじ軸部は、第1リングに対して挿入された状態でナットが螺合されている。つまり、ピンの一端は、拡径フランジの外側面と、ナットとで第1リングの平行孔部を軸方向から挟持することによって、第1リングに対して結合されている。
【0008】
一方、ピンの他端のねじ軸部は、第2リングのねじ孔に対してねじ込まれることによって結合されている。
【0009】
なお、上記ナットの頭部は、第1リングの大径の円形凹部に対して所定の隙間を有して嵌まっており、このナットが第1リングに対して溶接されることによって回り止めされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記ピン型保持器では、第1リングの貫通孔において最小径部の内周に対するピンの一端の拡径フランジよりも外側の円形軸部の嵌合状態について、「すきま嵌め」にしていると、衝撃荷重などを繰り返し受けることによって、局部に応力が集中して疲労破損しやすくなる。
【0011】
これに対し、前記嵌合状態について、「しまり嵌め」で取り付けるようにすれば、衝撃荷重の作用に伴う応力をピンの拡径フランジよりも外側の円形軸部の全面に分散できるようになって、強度アップが可能となる。しかしながら、このように「しまり嵌め」で装着するには、ピンを第1リングの貫通孔に対して圧入しなければならず、これが組立作業効率を低下させる原因となるなど、好ましくない。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のピン型保持器は、軸方向に離隔配置される一対のリングと、両リングの円周方向数ヶ所に架設される丸棒形状のピンとを備えている。前記一方リングの円周方向数ヶ所に前記ピンの一端が挿入される貫通孔が設けられている。この貫通孔の軸方向外側の領域に大径の円形凹部が、また、貫通孔の軸方向内側の領域に内側へ向けて漸次拡径するテーパ面がそれぞれ形成されることによって軸方向途中から内側の領域に径方向内向きに膨出するような最小径部が形成されている。前記ピンの一端が胴体部分よりも小径とされていて、この小径部分から先端縁までの領域がねじ軸部とされ、また、前記小径部分からピンの胴体部分までの領域がテーパ軸部とされている。前記ピンの一端が、前記一方リングの貫通孔に対して挿入された状態で、このピンのねじ軸部に対して前記一方リングの外側からナットが螺合されることにより、このナットと、前記ピンのテーパ軸部とで前記最小径部が軸方向から挟持されている。
【0013】
なお、上記貫通孔の軸方向内側とは、両リングの対向する内側面の側のことであり、上記貫通孔の軸方向外側とは、両リングの外側面の側のことである。
【0014】
この場合、ピンのテーパ軸部を一方リングの貫通孔のテーパ面に対して圧接固定させることができるから、一方リングに対するピンの結合強度が向上するとともに、衝撃荷重が作用したときの応力がピンのテーパ軸部の全面に分散されるようになる。しかも、従来例のようにピンを一方リングの貫通孔に対して圧入しない構造にしているから、組立作業を簡易化できるようになる。
【0015】
本発明のピン型保持器は、軸方向に離隔配置される一対のリングと、両リングの円周方向数ヶ所に架設される丸棒形状のピンとを備えている。前記一方リングの円周方向数ヶ所に前記ピンの一端が挿入される貫通孔が設けられている。この貫通孔の軸方向外側の領域に外側へ向けて漸次拡径するテーパ面が形成されることによって貫通孔の軸方向内側の領域に径方向内向きに膨出するような最小径部が形成されている。前記ピンの一端が胴体部分よりも小径とされていて、この小径部分から先端縁までの領域がねじ軸部とされ、また、残りの領域が円形軸部とされている。前記ピンの一端が、前記一方リングの貫通孔に対して挿入された状態で、このピンのねじ軸部に対して前記一方リングの外側からナットが螺合されることにより、このナットとピンの胴体部分とで前記最小径部が軸方向から挟持されている。前記ナットの外径面が、前記一方リングの貫通孔のテーパ面に対応するテーパ面とされている。
【0016】
この場合、ナットのテーパ面を一方リングの貫通孔のテーパ面に対して圧接固定させることができるから、一方リングに対するピンの結合強度が向上するとともに、衝撃荷重が作用したときの応力がナットのテーパ面の全面に分散されるようになる。しかも、従来例のようにピンを一方リングの貫通孔に対して圧入しない構造にしているから、組立作業を簡易化できるようになる。
【0017】
本発明のピン型保持器は、軸方向に離隔配置される一対のリングと、両リングの円周方向数ヶ所に架設される丸棒形状のピンとを備えている。前記一方リングの円周方向数ヶ所に前記ピンの一端が挿入される貫通孔が設けられている。この貫通孔の軸方向外側の領域に外側へ向けて漸次拡径する外側テーパ面が、また、前記貫通孔の軸方向内側の領域に内側へ向けて漸次拡径する内側テーパ面がそれぞれ形成されることによって軸方向内側の領域に径方向内向きに膨出するような最小径部が形成されている。前記ピンの一端が胴体部分よりも小径とされていて、この小径部分から先端縁までの領域がねじ軸部とされ、また、前記小径部分からピンの胴体部分までの領域がテーパ軸部とされている。前記ピンの一端が、前記一方リングの貫通孔に対して挿入された状態で、このピンのねじ軸部に対して前記一方リングの外側からナットが螺合されることにより、このナットと前記ピンのテーパ軸部とで前記最小径部が軸方向から挟持されている。
【0018】
この場合、ピンのテーパ軸部を一方リングの貫通孔の内側テーパ面に対して、また、ナットのテーパ面を一方リングの貫通孔の外側テーパ面に対してそれぞれ圧接固定させることができるから、一方リングに対するピンの結合強度が向上するとともに、衝撃荷重が作用したときの応力がピンのテーパ軸部とナットのテーパ面との全面に分散されるようになる。しかも、従来例のようにピンを一方リングの貫通孔に対して圧入しない構造にしているから、組立作業を簡易化できるようになる。
【0019】
ところで、上記貫通孔の外側開口と上記ナットの外周とに跨る部分を、溶接または打刻変形させることができる。上記打刻変形とは、例えば打刻ポンチなどの工具を用いて貫通孔およびナットの形状を周面の一部を崩すように塑性変形させることにより、ナットを物理的に回らないようにさせることを言う。この場合、ナットの万一の緩みを無くすことができる。
【0020】
また、上記他方リングの円周方向数ヶ所にねじ孔を設け、前記ピンの他端に設けてあるねじ軸部を前記ねじ孔に螺合装着させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1から図4に本発明の実施形態1を示している。図1にはピン型保持器1を示している。このピン型保持器1は、図2に示すように、円筒ころ軸受2に用いられる。図2において、3は内輪、4は外輪、5は円筒ころである。
【0022】
ピン型保持器1は、軸方向に平行に離隔配置される一対のリング10,20と、両リング10,20の円周方向数ヶ所に架設される丸棒形状のピン30とを備えている。
【0023】
この実施形態1では、第1リング10に対するピン30の一端の結合構造について工夫しているので、以下で詳細に説明する。
【0024】
なお、第2リング20に対するピン30の他端の結合構造については、第2リング20の円周方向数ヶ所に設けてあるねじ孔21に対して、ピン30の他端に設けてあるねじ軸部31を螺合装着することにより行っている。
【0025】
まず、第1リング10の円周方向数ヶ所には、軸方向に沿う貫通孔11が設けられている。この貫通孔11の軸方向途中から外側の領域には、大径の円形凹部12が、また、貫通孔11の軸方向途中から内側の領域には、内側へ向けて漸次拡径するテーパ面13がそれぞれ設けられている。この大径の円形凹部12とテーパ面13とを設けることによって、貫通孔11には、径方向内向きに膨出するような最小径部14が存在することになっている。
【0026】
ピン30の一端は、小径とされていて、この小径部分において軸方向途中から先端縁までの領域がねじ軸部32とされ、また、前記小径部分の軸方向途中からピン30の胴体部分までの領域がテーパ軸部33とされている。なお、ピン30の一端面には、図4に示すように、当該ピン30を第2リング20に対してねじ込むときに用いるねじ回し工具(図示省略)を係合するための凹部34が設けられている。
【0027】
そして、ピン30の一端を、第1リング10の貫通孔11に対して内側から挿入した状態で、このピン30のねじ軸部32に対して第1リング10の外側からナット40を螺合装着することにより、このナット40と、ピン30のテーパ軸部33とで最小径部14を軸方向から挟持させている。
【0028】
上記ナット40をねじ込むと、ピン30のテーパ軸部33の外径面が第1リング10の貫通孔11のテーパ面13に対して楔作用により面で圧接されることになる。なお、ナット40は、円筒形状に形成されており、その外径は貫通孔11の大径の円形凹部12の内径よりも小さく設定されている。ナット40の端面の円周方向数ヶ所(図では3ヶ所)には、図4に示すように、ピン30に対してねじ込むときに用いるねじ回し工具(図示省略)を係合するための凹部41が設けられている。
【0029】
ところで、上記ピン型保持器1の組み立ては、ピン30と第1リング10とを結合する際に、ピン30個々に円筒ころ5を1つずつ嵌めておいて行う。そして、ピン30にナット40を螺合装着した後で、第1リング10の貫通孔11の外側開口とナット40の外周とに跨る部分の円周方向数ヶ所を、スポット溶接することにより、ナット40を強固に回り止めさせている。溶接部分に符号50を付してある。但し、前記溶接を行わずに、打刻変形させるようにして回り止めさせることも可能である。
【0030】
以上説明したように、この実施形態1にかかるピン型保持器1では、第1リング10の貫通孔11のテーパ面13に対してピン30のテーパ軸部33を圧接させているから、第1リング10に対するピン30の結合強度が向上するとともに、衝撃荷重が作用したときに、この衝撃荷重をピン30のテーパ軸部33の全面で受けさせることができて、ピン30の耐久性を向上できるようになる。しかも、従来例のようにピン30を第1リング10の貫通孔11に対して圧入しない構造にしているから、組立作業を簡易化できるようになる。
【0031】
図5から図7に本発明の実施形態2を示している。この実施形態2では、第1リング10に対するピン30の結合構造が上記実施形態1と相違するので、この相違部分を詳細に説明する。
【0032】
つまり、第1リング10の円周方向数ヶ所に設けられている貫通孔11は、その軸方向途中から外側の領域に外側へ向けて漸次拡径するテーパ面12aが形成されている。このテーパ面12aを設けたことによって貫通孔11の軸方向途中から内側の領域に径方向内向きに膨出するような最小径部14が設けられている。
【0033】
また、ピン30の一端は、胴体部分よりも小径とされていて、この小径部分において軸方向途中から先端縁までの領域がねじ軸部32とされ、また、残りの領域が円形軸部33aとされている。このピン30の円形軸部33aの外径は第1リング10の最小径部14の内径よりも小さく設定されており、それによって円形軸部33aと最小径部14の内径部分との嵌め合いは、「すきま嵌め」とされる。
【0034】
そして、上記ピン30の一端を、上記第1リング10の貫通孔11に対して内側から挿入した状態において、このピン30のねじ軸部32に対して第1リング10の外側からナット40を螺合することにより、このナット40と、ピン30の円形軸部33aとピン30の胴体部との境に存在する垂直段壁面34とで最小径部14を軸方向から挟持させている。
【0035】
なお、上記ナット40の外径面は、第1リング10の貫通孔11のテーパ面12aに対応するテーパ面42とされている。
【0036】
この実施形態2では、ナット40をねじ込むことに伴い、ナット40のテーパ面42が第1リング10貫通孔11のテーパ面12aに対して楔作用により面で圧接されることになる。
【0037】
このように、ナット40のテーパ面42を第1リング10の貫通孔11のテーパ面12aに対して圧接させているから、上記実施形態1と同様に、第1リング10に対するピン30の結合強度が向上するとともに、衝撃荷重が作用したときの応力がナット40のテーパ面42の全面に分散されるようになって、ピン30の耐久性を向上できるようになる。しかも、上記実施形態1と同様に、従来例のようにピン30を第1リング10の貫通孔11に対して圧入しない構造にしているから、組立作業を簡易化できるようになる。
【0038】
図8から図10に本発明の実施形態3を示している。この実施形態3は、第1リング10に対するピン30の結合構造について、上記実施形態1,2の構成を組み合わせている。
【0039】
第1リング10の円周方向数ヶ所に設けられてある貫通孔11の軸方向途中から外側の領域に、外側へ向けて漸次拡径する外側テーパ面12aが、また、貫通孔11の軸方向途中から内側の領域に、内側へ向けて漸次拡径する内側テーパ面13がそれぞれ形成されている。これらのテーパ面12a,23を設けたことによって軸方向途中から内側の領域に、径方向内向きに膨出するような最小径部14が設けられている。
【0040】
ピン30の一端は、胴体部分よりも小径とされていて、この小径部分において軸方向途中から先端縁までの領域がねじ軸部31とされ、また、前記小径部分の軸方向途中からピン30の胴体部分までの領域がテーパ軸部32とされている。このピン30の小径部分における円形軸部36の外径は、第1リング10の最小径部14の内径よりも小さく設定されており、それによって円形軸部36と最小径部14の内径部分との嵌め合いは、「すきま嵌め」になる。
【0041】
ピン30の一端を、第1リング10の貫通孔11に対して内側から挿入した状態において、このピン30のねじ軸部31に対して第1リング10の外側からナット40を螺合することにより、このナット40とピン30のテーパ軸部32とで最小径部14を軸方向から挟持させるようにしている。
【0042】
なお、ナット40の外径面は、第1リング10の貫通孔11の外側テーパ面12aに対応するテーパ面42とされている。
【0043】
この実施形態3では、ナット40をねじ込むことに伴い、ナット40のテーパ面42が貫通孔11の外側テーパ面12aに対して、また、ピン40のテーパ軸部32の外径面が第1リング10の貫通孔11の内側テーパ面13に対してそれぞれ楔作用により面で圧接されることになる。
【0044】
このように、ピン30のテーパ軸部32を第1リング10の内側テーパ面13に対して、また、ナット40のテーパ面42と第1リング10の外側テーパ面12aに対して圧接させている。これにより、上記実施形態1,2に比べて、第1リング10に対するピン30の結合強度がさらに向上するとともに、衝撃荷重が作用したときの応力がピン30のテーパ軸部32とナット40のテーパ面42との広域に効果的に分散されるようになるので、ピン30の耐久性を向上できるようになる。しかも、上記実施形態1,2と同様、従来例のようにピン30を第1リング10の貫通孔11に対して圧入しない構造にしているから、組立作業を簡易化できるようになる。
【0045】
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、いろいろな変形や応用が考えられる。
【0046】
(1)上記実施形態1において、ナット40の外形形状は、円形以外に、六角形状や四角形状などとすることができる。このようなナット40でも、第1リング10の貫通孔11の大径の円形凹部12に対して隙間を持つ状態で嵌入させればよい。なお、このようにナット40の頭部を多角形状とする場合、図4に示したような工具挿入用の凹部41は無くしてもよい。
【0047】
(2)本発明は、上記各実施形態で示した円筒ころ軸受に用いるピン型保持器1だけでなく、円錐ころ軸受や球面ころ軸受などに用いるピン型保持器に対しても適用することができる。
【0048】
(3)上記各実施形態において、第2リング20に対するピン30の他端の結合構造は、第1リング10に対するピン30の一端の結合構造と同じにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
本発明のピン型保持器では、一方リングに対するピンの一端の結合強度を向上させることができるとともに、衝撃荷重が作用したときにピンにおいて一方リングの貫通孔に嵌合される領域の局部に応力を集中させずに広域に分散させることができるなど、ピンの耐久性向上に貢献できる。しかも、従来例のように一方リングの貫通孔に対してピンの一端を圧入しない構造にしているから、組立作業を簡易化できるようになり、コストダウンに貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るピン型保持器を示す斜視図
【図2】図1のピン型保持器の上半分を示す断面図
【図3】図1のピン型保持器の分解図
【図4】図1のピン型保持器のピンとナットとを示す斜視図
【図5】本発明の実施形態2に係るピン型保持器で、図2に対応する図
【図6】図5のピン型保持器の分解図
【図7】図5のピン型保持器のピンとナットとを示す斜視図
【図8】本発明の実施形態3に係るピン型保持器で、図2に対応する図
【図9】図8のピン型保持器の分解図
【図10】図8のピン型保持器のピンとナットとを示す斜視図
【符号の説明】
1  ピン型保持器
5  円筒ころ
10  第1リング
11  第1リングの貫通孔
12  第1リングの大径の円形凹部
13  第1リングのテーパ面
30  ピン
32  ピンのねじ軸部
33  ピンのテーパ軸部
40  ナット

Claims (5)

  1. 軸方向に離隔配置される一対のリングと、両リングの円周方向数ヶ所に架設される丸棒形状のピンとを備え、
    前記一方リングの円周方向数ヶ所に前記ピンの一端が挿入される貫通孔が設けられていて、この貫通孔の軸方向外側の領域に大径の円形凹部が、また、貫通孔の軸方向内側の領域に内側へ向けて漸次拡径するテーパ面がそれぞれ形成されることによって軸方向途中から内側の領域に径方向内向きに膨出するような最小径部が形成されており、
    前記ピンの一端が胴体部分よりも小径とされていて、この小径部分から先端縁までの領域がねじ軸部とされ、また、前記小径部分からピンの胴体部分までの領域がテーパ軸部とされており、
    前記ピンの一端が、前記一方リングの貫通孔に対して挿入された状態で、このピンのねじ軸部に対して前記一方リングの外側からナットが螺合されることにより、このナットと、前記ピンのテーパ軸部とで前記最小径部が軸方向から挟持されている、ピン型保持器。
  2. 軸方向に離隔配置される一対のリングと、両リングの円周方向数ヶ所に架設される丸棒形状のピンとを備え、
    前記一方リングの円周方向数ヶ所に前記ピンの一端が挿入される貫通孔が設けられていて、この貫通孔の軸方向外側の領域に外側へ向けて漸次拡径するテーパ面が形成されることによって貫通孔の軸方向内側の領域に径方向内向きに膨出するような最小径部が形成されており、
    前記ピンの一端が胴体部分よりも小径とされていて、この小径部分から先端縁までの領域がねじ軸部とされ、また、残りの領域が円形軸部とされており、
    前記ピンの一端が、前記一方リングの貫通孔に対して挿入された状態で、このピンのねじ軸部に対して前記一方リングの外側からナットが螺合されることにより、このナットとピンの胴体部分とで前記最小径部が軸方向から挟持されており、
    前記ナットの外径面が、前記一方リングの貫通孔のテーパ面に対応するテーパ面とされている、ピン型保持器。
  3. 軸方向に離隔配置される一対のリングと、両リングの円周方向数ヶ所に架設される丸棒形状のピンとを備え、
    前記一方リングの円周方向数ヶ所に前記ピンの一端が挿入される貫通孔が設けられていて、この貫通孔の軸方向外側の領域に外側へ向けて漸次拡径する外側テーパ面が、また、前記貫通孔の軸方向内側の領域に内側へ向けて漸次拡径する内側テーパ面がそれぞれ形成されることによって軸方向内側の領域に径方向内向きに膨出するような最小径部が形成されており、
    前記ピンの一端が胴体部分よりも小径とされていて、この小径部分から先端縁までの領域がねじ軸部とされ、また、前記小径部分からピンの胴体部分までの領域がテーパ軸部とされており、
    前記ピンの一端が、前記一方リングの貫通孔に対して挿入された状態で、このピンのねじ軸部に対して前記一方リングの外側からナットが螺合されることにより、このナットと前記ピンのテーパ軸部とで前記最小径部が軸方向から挟持されている、ピン型保持器。
  4. 前記貫通孔の外側開口と前記ナットの外周とに跨る部分が、溶接または打刻変形される、請求項1から3のいずれかのピン型保持器。
  5. 前記他方リングの円周方向数ヶ所にねじ孔が設けられており、前記ピンの他端に設けてあるねじ軸部が前記ねじ孔に螺合装着されている、請求項1から4のいずれかのピン型保持器。
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