JP2004051629A - 油中水型乳化組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用時の感触と肌効果に優れ、経時安定性が良好な油中水型乳化組成物を提供する。
【解決手段】次の成分(a)〜(d);
(a)特定構造を有するシリコーン化合物 0.3〜5質量%
(b)シリコーン油を含む油剤 6〜50質量%
(c)ポリアスパラギン酸塩 0.02〜20質量%
(d)水相成分 3〜93質量%
を含有することを特徴とする油中水型乳化組成物。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に油中水型乳化化粧料に好適な油中水型乳化組成物に関し、更に詳しくは、特定のシリコーン化合物、シリコーン油を含む油剤、ポリアスパラギン酸塩、及び水を特定量含有し、使用時の感触と肌効果に優れ、経時安定性が良好な油中水型乳化組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、化粧料として用いられる一般的な乳化組成物は、油中水型(W/O型)乳化組成物と水中油型(O/W型)乳化組成物に大別される。
油中水型乳化組成物は、水中油型乳化組成物と比較すると、肌への親和性が高く、水分の蒸散を防ぎ、肌を乾燥から保護したり、肌にトリートメント効果を付与する等、その官能特性の広さから、様々な化粧料に応用されている。
【0003】
油中水型乳化組成物は、外相が油剤であるため、肌に塗布した際に油感を比較的強く感じる場合がある。そこで、感触的にさっぱりとしたシリコーン油を配合させる検討がなされており、シリコーン油と有機変性粘土鉱物との配合(例えば、特許文献1参照。)や、シリコーン油と脂肪酸金属塩との配合(例えば、特許文献2参照。)等が提案されている。
【0004】
また、油中水型乳化組成物においては、外相の油剤、乳化安定性を向上させるための界面活性剤、外相のゲル化剤等の検討だけでなく、内相である水相の検討もなされており、水膨潤性粘土鉱物と非イオン性界面活性剤との配合(例えば、特許文献3参照。)や、特定の活性剤と水性ゲル化試薬との配合(例えば、特許文献4参照。)等が提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特公平4−19269号公報
【特許文献2】
特開平2−258711号公報
【特許文献3】
特開昭61−299591号公報
【特許文献4】
特表平6−506487号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、油中水型乳化組成物においては、上述したような特徴的な使用感、使用効果を得られるものの、後肌のハリ感(肌が潤って張ったような弾性がある感覚)の高いものを得ることが困難であった。即ち、通常の油中水型乳化組成物において、水分蒸散抑制や、後肌のハリ感向上のために用いられるペースト油、ワックス等の固形油等を多用すると、これらが外相に存在するために、使用中の伸びが顕著に重くなり、また、性状も固形〜固いクリーム状のものに制限される場合が多かった。また、外相にシリコーン油が多く配合されている場合、相溶性が低いことによる分離やブツ、結晶の析出の問題が発生する場合があった。
【0007】
また、油中水型乳化組成物においては、水中油型乳化組成物のような使用中の水系成分の揮発にともなう転相と油系成分によるなじみ、とまりがないために、とまりが遅く、肌なじみが悪くずるつきを感じる場合が多かった。上記のペースト油、固形油等の配合効果は、内相にこれらが存在する水中油型乳化組成物においては有効であるが、外相に存在する油中水型乳化組成物においては効果がなく、とまりや肌なじみの良い油中水型乳化組成物を得ることが困難な現状にあった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記実情に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果、特定の界面活性剤等とポリアスパラギン酸塩を含有することにより、使用中の感触において肌なじみが良く、使用後の肌効果に非常に高いハリ感や高い保湿効果が認められ、なおかつ経時安定性も非常に良好な油中水型乳化組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
ここで、ポリアスバラギン酸塩は、肌への親和性が高く、優れた保湿能と吸湿性を持つ安全性の高い保湿剤であることが知られ、化粧料への配合が提案されている(特開平6−157237号公報、特開2000−103727号公報)。
しかしながら、凝集性の強い電解質ポリマーであるために乳化系に安定に配合することが困難であり、また、塗布した際に強い粘着性のべたつき感を伴うこと等から、その用途及び配合量は限られたものであった。
本発明においては、ポリアスバラギン酸塩のもっているべたつき感も非常に低減されており、なおかつ上記のように使用感、肌効果ともに優れ、製剤安定性にも優れるものが得られた。
【0009】
すなわち本発明は、次の成分(a)〜(d);
(a)下記一般式(1)で表されるシリコーン化合物 0.3〜5質量%
SiO(4−a−b−c)/2   (1)
[式中、Rは炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基、あるいは、−C2m−O−(CO)(CO)で表される有機基から選択される同種又は異種の有機基であり、Rは−C2m−O−(CO)(CO)−Rで表されるポリオキシアルキレン基、Rは下記一般式(2)
【0010】
【化2】
Figure 2004051629
【0011】
で表されるオルガノシロキサンであって、Rは炭素数4〜30の炭化水素基又はR−(CO)−で示される有機基、Rは水素原子若しくは炭素数1〜30の炭化水素基又はR−(CO)−で示される有機基、Rは炭素数1〜30の炭化水素基である。a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5であり、d、eはそれぞれ0≦d≦50、0≦e≦50の整数であり、f、gはそれぞれ2≦f≦200、0≦g≦200、かつf+gが3〜200の整数である。また、mは0≦m≦15の整数、hは0≦h≦500の整数であり、nは1≦n≦5の整数である。]
(b)シリコーン油を含む油剤 6〜50質量%
(c)ポリアスパラギン酸塩 0.02〜20質量%
(d)水相成分 3〜93質量%
を含有することを特徴とする油中水型乳化組成物である。
さらに、上述した成分(b)において、油剤中に占めるシリコーン油の含有量が30〜97質量%であることを特徴とする油中水型乳化組成物である。
さらに、上述した成分(c)及び成分(d)を含有する水系のpHが4.5〜7.5であることを特徴とする油中水型乳化組成物である。
さらに、上述した成分に加え、さらに成分(e)として無機粉体を0.1〜10%質量含有することを特徴とする油中水型乳化組成物である。
さらに、該成分(e)が光輝性顔料であることを特徴とする油中水型乳化組成物である。
さらには、油中水型乳化化粧料であることを特徴とする油中水型乳化組成物である。
以下、詳述する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる成分(a)のシリコーン化合物は、前述した一般式(1)で表されるものであって、特開2001−39819号公報に記載されたものであり、優れた乳化性能及び乳化安定性を有するものである。
【0013】
一般式(1)で表されるシリコーン化合物の質量平均分子量は特に限定されるものではないが、500〜200,000であることが好ましく、特に1,000〜100,000であることが好ましい。また、油中水型乳化組成物の乳化剤又は乳化助剤として、HLBが2.5〜6のものが好適に用いられる。市販品としては、KF−6028(信越化学工業社製)等が挙げられる。
【0014】
成分(a)の含有量は、0.3〜5質量%(以下、単に「%」と記す)であり、より好ましくは0.5〜4%である。
成分(a)の含有量が0.3%未満であると、乳化性及び乳化安定性が充分ではなく、経時安定性の確保が困難となる。また、5%を超えて配合した場合には、使用時にべたつき感が生じたり、伸びが重くなる等、使用感触が悪化する。
【0015】
本発明に用いられる成分(b)の油剤は、油中水型乳化組成物の外相を形成するもので、感触的にさっぱり感を付与するために、シリコーン油を含有することを必須とする。
油剤としては、化粧品一般に使用される動物油、植物油、合成油等の起源及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類、親油性界面活性剤類、油溶性紫外線吸収剤類等を配合することができる。
具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油、モクロウ等の油脂類、ミツロウ、ラノリン、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ、ホホバ油等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ロジン酸等の高級脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン・ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類、アミノ安息香酸エチル、メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等の油溶性紫外線吸収剤類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0016】
シリコーン油は、油剤としての機能と感触的なさっぱり感を肌に付与することを目的として配合されるものであり、シリコーン油を配合しない場合には、使用中ののびが重くなったり油っぽくなるなど、良好な使用感が得られない。
シリコーン油の構造は特に限定されず、直鎖状、環状、架橋型等のいずれを用いても良い。
具体的に例示すると、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン・メチルフェニルポリシロキサン共重合体等の低粘度から高粘度のシリコーン油、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン等の環状シリコーン油、ステアロキシシリコーン等の高級アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が挙げられ、これらの一種又は二種を適宜選択して使用することができる。
これらのなかでも、さっぱりとした感触を容易に得られるという観点から、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状シリコーン油が好ましい。
【0017】
本発明に用いられる成分(b)の含有量は6〜50%であり、好ましくは7〜35%である。6%未満では、外相比が低くなり安定な乳化が困難となり、また50%を超えて配合すると、使用感が油っぽく、ずるついてとまりが悪くなるなど、官能面でのデメリットが大きくなる。
また、油剤中に占めるシリコーン油の含有量は特に限定されないが、好ましくは30〜97%、より好ましくは60〜96%である。
【0018】
本発明に用いられる成分(c)のポリアスパラギン酸塩は、使用中の肌なじみを良くし、使用後に皮膚上に保護膜を形成し、高い保湿効果を与え、肌のハリ感を付与するために用いられる。
ポリアスパラギン酸塩は、L−アスパラギン酸、D−アスパラギン酸、またはそれらの混合物がαまたはβ結合により重合したものである。その平均分子量は特に限定されるものではないが、1,000〜100,000が好ましく、使用感並びに肌効果の観点から5,000〜50,000のものがより好ましい。
その塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム等の金属塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩、塩基性アミノ酸塩等が用いられる。
塩の中和度は、成分(c)と後述する成分(d)を含有する水系のpHが4.5〜7.5となるようにすることが好ましい。pHが4.5未満や7.5を超える場合は、配合成分の劣化等により、酸敗臭やムレ臭の発生する場合がある。
市販品としては、ポリアスパラギン酸ナトリウムの30%水溶液であるアクアデュウSPA−30(味の素社製)等が挙げられる。
【0019】
成分(c)の含有量は0.02〜20%であり、より好ましくは0.1〜15%である。
成分(c)の含有量が0.02%未満であると、剤型が不安定となって乳化滴の経時合一や粘度低下を招く場合があり、かつ使用中の肌なじみや後肌の保湿効果、ハリ感が十分でない。20%を超えて配合すると、べたつきが出てしまうとともに、それ以上の配合効果が望めない。
【0020】
本発明に用いられる成分(d)の水相成分は、非連続相として連続相である油相に分散された水及び水溶性物質、水系分散物全般を指す。従ってその中には、水、親水性界面活性剤、低級アルコール類、ポリオール類、電解質、高分子物質、保湿成分、水溶性ビタミン類等の美容成分、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、色素などが含まれる。この水相成分には、必要に応じて、乳化又は可溶化等により油性物質を配合することが可能である。
【0021】
成分(d)の含有量は3〜93%であり、より好ましくは10〜90%である。3%未満では、成分(c)を十分に溶解することができず、使用感もみずみずしさが損なわれる。また、93%を超えて配合すると、内相比率が高くなりすぎて乳化困難となる。
【0022】
本発明の油中水型乳化組成物においては、上述した必須成分に加え、さらに成分(e)として、無機粉体を含有することにより、使用中から使用後にかけてのべたつき感が更に低減された良好なものとなり、好ましい。
無機粉体としては、形状や粒子径は特に限定されるものではなく、球状、板状、不定形等の任意の形状、粒度分布のものを用いることができ、一般に化粧品に用いられるものを使用することができる。
例えば、具体的には、酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の体質/着色粉体類、オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。また、これら粉体は、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものや、有機粉体又は異種の無機粉体と複合化したものであっても良い。
これら無機粉体の中でも、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母等の光輝性顔料を用いることにより、美麗な外観を呈し、配合量によってはメークアップ効果も付与することが可能となるので、より好ましい。
【0023】
本発明における成分(e)の含有量は特に限定されないが、好ましくは0.1〜10%、より好ましくは0.3〜5%である。
【0024】
本発明においては、上記成分に加え、さらに通常の化粧料に用いられる成分、例えば、界面活性剤、無機粉体以外の粉体、紫外線吸収剤、酸化防止剤、殺菌剤、防腐剤、香料、着色料、美容成分等を本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
また、本発明の油中水型乳化組成物は、通常の製造方法にて可能であり、例えば、油相中に水相を添加しながら乳化する分散乳化法等で得ることができる。
さらに、本発明の油中水型乳化組成物は、上述した成分を含有する油中水型乳化化粧料として用いるのが好ましいが、予め油中水型乳化物を調製し、さらに内水相に油分を乳化して油中水中油型(O/W/O型)乳化化粧料としたり、該油中水型乳化物を水中に分散して水中油中水型(W/O/W型)乳化化粧料としても良い。
【0025】
本発明の油中水型乳化組成物は、乳液、クリーム、マッサージ料、ハンドクリーム、ボディクリ−ム、日焼け止め料等のスキンケア化粧料、ファンデーション、メークアップ下地、コントロ−ル料等のメークアップ化粧料、ヘア乳液、ヘアクリーム等の頭髪化粧料等として用いることができ、その使用法は、手で使用する方法、不織布等に含浸させて使用する方法等が挙げられる。
【0026】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによりなんら制約されるものではない。
【0027】
実施例1〜7及び比較例1〜5 油中水型乳化化粧料
下記表1に示す油中水型乳化化粧料を製造し、経時安定性並びに使用感について評価した。
【0028】
【表1】
Figure 2004051629
【0029】
(注1)味の素社製
(注2)信越化学工業社製
(注3)信越化学工業社製
【0030】
(製造方法)
A:成分1〜10を70℃にて均一に溶解する。
B:成分11〜19を70℃にて均一に混合する。
C:BにAを添加し、乳化する。
【0031】
(評価方法)
1.経時安定性
表1の各化粧料を5℃、50℃に、1ヶ月間恒温静置し、外観変化を目視にて観察し、以下の基準に従って判定を行った。
(判定基準)                      (判定)
外観的な変化は認められない                :○
50℃、5℃のいずれかは分離傾向がある          :△
50℃、5℃のいずれか、または両方が明らかに分離している :×
【0032】
2.使用感評価
実施例1〜7及び比較例1〜5の各化粧料について、女性専門パネル10名により、下記の項目に関する評価をしてもらい、以下の基準に従って判定を行った。
【0033】
(評価項目)
・使用時に肌なじみが良いと感じるか(+)、否か(−)
・使用中から使用後にかけてべたつきがないと感じるか(+)、否か(−)
・使用後に保湿効果が高いと感じるか(+)、否か(−)
・使用後に肌のハリ感が高くなったと感じるか(+)、否か(−)
【0034】
Figure 2004051629
上記評価方法により得られた結果を、表1に併せて示す。
【0035】
評価結果から明らかなように、本発明に係る実施例1〜7は、経時安定性が良好で、使用感も良好なものであった。それに対し、比較例においては、すべてを満足するものは得られなかった。
【0036】
Figure 2004051629
【0037】
(製造方法)
A:成分1〜7を70℃にて均一に溶解する。
B:成分8〜20を70℃にて均一に混合する。
C:CにBを添加し、乳化する。
D:70℃にて容器に流し込み充填後放冷する。
【0038】
以上のようにして得られた本発明の実施例8の固形状油中水型ファンデ−ションは、使用中の肌なじみがよく、保湿効果も高く、べたつきもなく、使用後高いハリ感が得られ、良好なメーキャップ効果をもち経時安定性が良好な優れた固形状油中水型ファンデ−ションであった。
【0039】
Figure 2004051629
【0040】
(製造方法)
A:成分1〜10を室温にて均一に溶解する。
B:成分11〜18を室温にて均一に混合する。
C:BにAを添加し、乳化する。
【0041】
以上のようにして得られた本発明の実施例9のマッサ−ジ料は、使用中の肌なじみがよく、保湿効果も高く、べたつきもなく、使用後高いハリ感が得られ、経時安定性が良好な優れたマッサ−ジ料であった。
【0042】
Figure 2004051629
【0043】
(製造方法)
A:成分6〜14を室温にて均一に溶解する。
B:成分1〜5を室温にて均一に混合する。
C:BにAを加え、乳化する。
【0044】
以上のようにして得られた本発明の実施例10の目元用美容液は、使用中の肌なじみがよく、保湿効果も高く、べたつきもなく、使用後高いハリ感が得られ、後肌に程よいメーキャップ効果があり経時安定性が良好な優れた目元用美容液であった。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の油中水型乳化組成物は、特定のシリコーン化合物、シリコーン油を含む油剤、ポリアスパラギン酸塩、及び水を特定量含有することにより、使用時の感触と肌効果に優れ、経時安定性が良好なものである。

Claims (6)

  1. 次の成分(a)〜(d);
    (a)下記一般式(1)で表されるシリコーン化合物 0.3〜5質量%
    SiO(4−a−b−c)/2   (1)
    [式中、Rは炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基、あるいは、−C2m−O−(CO)(CO)で表される有機基から選択される同種又は異種の有機基であり、Rは−C2m−O−(CO)(CO)−Rで表されるポリオキシアルキレン基、Rは下記一般式(2)
    Figure 2004051629
    で表されるオルガノシロキサンであって、Rは炭素数4〜30の炭化水素基又はR−(CO)−で示される有機基、Rは水素原子若しくは炭素数1〜30の炭化水素基又はR−(CO)−で示される有機基、Rは炭素数1〜30の炭化水素基である。a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5であり、d、eはそれぞれ0≦d≦50、0≦e≦50の整数であり、f、gはそれぞれ2≦f≦200、0≦g≦200、かつf+gが3〜200の整数である。また、mは0≦m≦15の整数、hは0≦h≦500の整数であり、nは1≦n≦5の整数である。]
    (b)シリコーン油を含む油剤 6〜50質量%
    (c)ポリアスパラギン酸塩 0.02〜20質量%
    (d)水相成分 3〜93質量%
    を含有することを特徴とする油中水型乳化組成物。
  2. 成分(b)において、油剤中に占めるシリコーン油の含有量が30〜97質量%であることを特徴とする請求項1記載の油中水型乳化組成物。
  3. 成分(c)及び成分(d)を含有する水系のpHが4.5〜7.5であることを特徴とする請求項1又は2に記載の油中水型乳化組成物。
  4. さらに、成分(e)として無機粉体を0.1〜10%質量含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の油中水型乳化組成物。
  5. 成分(e)が光輝性顔料であることを特徴とする請求項4記載の油中水型乳化組成物。
  6. 油中水型乳化化粧料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の油中水型乳化組成物。
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