JP2004050988A - 車両用前照灯制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用前照灯制御装置は、車両の旋回角度を検出する旋回角度算出部1cと、旋回角度算出部1cにより算出された車両の旋回角度に基づいて、車両のヘッドランプ4,5の光軸を左右方向に駆動するモータ7,9と、ヘッドランプ4,5の光軸を上下方向に駆動するモータ6,8と、モータ7,9およびモータ6,8を駆動制御するモータ制御部12,13とを備える。モータ制御部12,13は、車両の旋回角度が大きい程、光軸の下方向への駆動角度が大きくなるように、モータ6,8を駆動制御する。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両前部に設置された前照灯の照射方向を駆動制御する車両用前照灯制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の旋回時に前照灯の光軸を旋回方向(左右方向)に駆動する車両用前照灯制御装置が知られている(例えば、特公平2−11462号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、車両の旋回角度が大きい場合には、車両は通常、低速で走行しており、運転者は車両直前を注視するため、車両の旋回方向を照射するように制御するだけの従来の車両用前照灯制御装置では、運転者の注視点と前照灯の照射範囲にずれが生じ、運転者が違和感を感じることがあった。
【0004】
本発明の目的は、車両の旋回角度に基づいて、前照灯の光軸を上下方向に駆動することにより、運転者の感覚に合った前方照射を実現する車両用前照灯制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明による車両用前照灯制御装置は、車両の旋回角度を検出する旋回角度検出手段と、旋回角度検出手段により検出された車両の旋回角度に基づいて、車両の前照灯の光軸を左右方向に駆動する左右方向駆動手段と、前照灯の光軸を上下方向に駆動する上下方向駆動手段と、左右方向駆動手段および上下方向駆動手段を駆動制御する制御手段とを備える。制御手段が旋回角度検出手段により検出された車両の旋回角度に基づいて、上下方向駆動手段を制御することにより、上記目的を達成する。
【0006】
【発明の効果】
本発明による車両用前照灯制御装置によれば、車両の旋回角度に基づいて、前照灯の光軸を上下方向に駆動するので、運転者の感覚に合うように、前照灯による車両前方照射を実現することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による車両用前照灯制御装置の一実施の形態の構成を示す図である。一実施の形態における車両用前照灯制御装置は、ヘッドランプ4,5の光軸の左右方向と、光軸の上下方向と、照射範囲とをそれぞれ制御する。そのため、車両用前照灯制御装置は、コントロールユニット1に車速センサ2からの車速信号と、舵角センサ3からの舵角信号を取り込み、左側ヘッドランプ4と、右側ヘッドランプ5を制御する。左側ヘッドランプ4は、モータ6により上下方向に駆動され、モータ7により左右方向に駆動される。右側ヘッドランプ5は、モータ8により上下方向に駆動され、モータ9により左右方向に駆動される。左側ヘッドランプ4の配光範囲はモータ10で変更され、右側ヘッドランプ5の配光範囲はモータ11で変更される。モータ6〜11は、それぞれ上下方向モータ制御部12と、左右方向モータ制御部13と、レンズ駆動モータ制御部14により制御される。
【0008】
ヘッドランプ4,5の構成について説明する。図2は、左側ヘッドランプ4の構成、および、ヘッドランプ4から発せられる光の光軸および配光範囲を変更するためのモータ6,7,10を示す図である。左側ヘッドランプ4は、レンズ4bとリフレクタ4cとヘッドランプバルブ4dとを備える。ヘッドランプバルブ4dから発せられた光はリフレクタ4cにて反射されて、レンズ4bを介して車両前方に出射される。レンズ4bは、レンズ4bの内周に形成された雌ネジ部4b1をリフレクタ4cの外周に形成された雄ネジ部4c1に螺合している。
【0009】
レンズ4bの雌ネジ部4b1の外周には、ギア4b2が形成されている。ギア4b2は、軸10aを介してモータ10により回転駆動されるギア10bと噛み合っている。モータ10によりギア10bが回転駆動されるとレンズ4bが回転し、リフレクタ4cに対してレンズ4bは、光軸方向(図2の紙面の左右方向)に移動する。これにより、レンズ4bを介して出射される光の焦点距離が変化し、配光範囲が変更される。例えば、上述したように、光軸を下方向に駆動する時には、レンズ4bをヘッドランプバルブ4dに近づく方向に移動させて焦点距離を短くして照射範囲を広げる。
【0010】
リフレクタ4cは、ブラケット4aに各々軸支されている上下一対の軸7aによって車両の左右方向(図2の紙面の表裏方向)に回動可能に支えられている。軸7aは、モータ7により回転される。すなわち、モータ7によって軸7aが回転することにより、左側ヘッドランプ4の光軸が車両の左右方向に駆動される。
【0011】
レンズ4b、リフレクタ4c、モータ7およびモータ10は、ブラケット4aに取り付けられている。ブラケット4aは、支点4eによって、車両の上下方向(図2の紙面の上下方向)に回動可能に支えられている。ブラケット4aには貫通孔4a1が設けられており、貫通孔4a1には、外周にネジ部6b1が形成されたギア6bが螺合されている。ギア6bは軸6aを介して、不図示の車体に固定されたモータ6によって回転駆動される。すなわち、モータ6によって軸6aを介してギア6bが回転駆動すると、ブラケット4aとともに、レンズ4b、リフレクタ4cおよびヘッドランプバルブ4dが支点4eを支点として、車両の上下方向に回動する。これにより、ヘッドランプの光軸が車両の上下方向に駆動される。
【0012】
なお、右側ヘッドランプ5の構成は、左側ヘッドランプ4と同様の構成となっているため、詳細な構成図および説明は省略する。
【0013】
図1に戻って説明する。車速センサ2は、車両の走行速度を検出して、検出した車速をコントロールユニット1に出力する。舵角センサ3は、ハンドルの操舵角を検出して、検出した操舵角をコントロールユニット1に出力する。
【0014】
コントロールユニット1は、CPU1aと、操舵速度算出部1bと、旋回角度算出部1cとを備える。操舵速度算出部1bは、舵角センサ3によって検出された操舵角から、単位時間当たりの操舵角度変化量を示す操舵速度を算出する。旋回角度算出部1cは、舵角センサ3によって検出された操舵角に基づいて、車両の旋回角度を算出する。
【0015】
CPU1aは、内部で行う機能上、左右方向駆動角度算出部1a1と、上下方向駆動角度算出部1a2と、レンズ駆動量算出部1a3とを備える。左右方向駆動角度算出部1a1は、図3に示すようなマップを記憶しており、旋回角度算出部1cにより算出された車両の旋回角度と、図3に示すマップとに基づいて、ヘッドランプ4,5の光軸の左右方向駆動角度を算出する。なお、図3に示すマップの横軸は車両の旋回角度を、縦軸は光軸の左右方向駆動角度をそれぞれ示している。車両が直進する状態(以下、ニュートラル状態と呼ぶ)の時は、ハンドル操舵角と車両の旋回角度はともに0°であり、光軸の左右方向駆動角度も0°である。また、図3に示すように、車両の旋回角度が所定角度θ2以下の場合には、光軸の左右方向の駆動角度は0°であり、車両の旋回角度がθ2を越えると、旋回角度が大きくなるにつれて光軸の左右方向の駆動角度も大きくなる。
【0016】
上下方向駆動角度算出部1a2は、図4に示すようなマップを記憶しており、車速センサ2により検出された車速と、旋回角度算出部1cにより算出された車両の旋回角度と、図4に示すマップとに基づいて、ニュートラル状態における光軸の上下方向駆動角度を算出する。
【0017】
図4のマップについて説明する。車両の旋回角度が所定の旋回角度θ1以下の場合には、光軸の上下方向駆動角度は0である。車両の旋回角度が所定角度θ1を越えると、車速と旋回角度とに応じて、光軸の上下方向駆動角度を変化させる。ここで、図4に示す「低速時」とは、3km/h以上10km/h未満、「中速時」とは10km/h以上20km/h未満、「高速時」とは20km/h以上30km/h未満の速度のことである。車速が30km/h以上の場合、および、3km/h未満の場合には、光軸の上下方向駆動角度は0である。なお、車速が3km/h未満の場合とは、車両がほとんど停止しているような状態である。低速、中速、高速のいずれの場合も、車両の旋回角度が大きくなるほど、ヘッドランプ4,5の光軸の下方向駆動角度は大きくなる。また、車速が遅くなるほど、ヘッドランプ4,5の光軸の下方向駆動角度は大きくなる。
【0018】
レンズ駆動量算出部1a3は、図5に示すようなマップを記憶しており、車速センサ2により検出された車速と、旋回角度算出部1cにより算出された車両の旋回角度と、図5に示すマップとに基づいて、ヘッドランプ4,5のレンズの駆動量を算出する。レンズの駆動量は、光軸が下方向に向くほどヘッドランプ4,5の照射範囲が狭くなることに鑑みて定められている。すなわち、照射範囲における照度を一定(照射面積を一定)にするために、光軸が下方向に向くほど、レンズをヘッドランプバルブ4dに近づく方向に移動させて、車両左右方向の照射範囲を広げるように制御する。また、照度を一定にするために、車両の旋回角度が所定の旋回角度θ1以下の場合、車速が30km/h以上の場合、3km/h未満の場合、操舵速度算出部1bによって算出された操舵速度が所定値以上である場合には、レンズの駆動量を0としてレンズの駆動を禁止するのが望ましい。
【0019】
上下方向モータ制御部12は、上下方向駆動角度算出部1a2で算出された光軸の上下方向の駆動角度に基づいて、モータ6およびモータ8を駆動制御する。左右方向モータ制御部13は、左右方向駆動角度算出部1a1で算出された光軸の左右方向の駆動角度に基づいて、モータ7およびモータ9を駆動制御する。レンズ駆動モータ制御部14は、レンズ駆動量算出部1a3で算出されたヘッドランプ4,5のレンズの駆動量に基づいて、モータ10およびモータ11を駆動制御する。
【0020】
図6は、車両の直進時、および、右方向への旋回時のヘッドランプ4,5の照射範囲を示す図である。車両の直進時には、ヘッドランプ4,5の光軸の左右方向および上下方向の駆動は行わず、また、レンズの駆動量も0である。図6に示すように、車両が右方向に旋回する時には、ヘッドランプ4,5の光軸は右方向に駆動される。この時、車速が30km/h以上の場合、3km/h未満の場合、および、操舵速度が所定値以上の場合には、光軸の下方向への駆動および配光範囲の変更は行わない。
【0021】
一方、車速が3km/h以上30km/h未満の場合であって、かつ、操舵速度が所定値未満の場合には、車速が低くなるほど光軸を下方向に駆動するとともに、車両左右方向の配光範囲を広げる制御が行われている。また、車速が速いほど旋回方向(右方向)の照射距離は長くなる。これにより、車両の旋回方向を照射することができるとともに、車速が低いほど、車両左右方向に照射範囲が広がるので、低速旋回時に車両直前前方を注視するドライバの感覚に合った照射制御が実現される。なお、図6に示す配光範囲(照射面積)を全て同一とすることにより、照射範囲における照度を一定とすることが好ましい。
【0022】
図7は、本実施の形態における車両用前照灯制御装置により行われるヘッドランプの駆動制御の内容を示すフローチャートである。ステップS10から始まる処理は、コントロールユニット1により、車両の走行中繰り返し行われる。ステップS10では、車速センサ2により車両の速度を検出する。検出した車速がコントロールユニット1に送られると、ステップS20に進む。ステップS20では、ステップS10で検出した車速が3km/h以上であるか否かを判定する。車速が3km/h以上であると判定するとステップS30に進み、3km/h未満であると判定すると、すなわち、車両が略停車状態である場合には、本フローチャートによる処理を終了する。
【0023】
ステップS30では、舵角センサ3によりハンドル操舵角を検出する。検出した操舵角がコントロールユニット1に送られると、ステップS40に進む。ステップS40では、旋回角度算出部1cにより、ステップS30で検出した操舵角に基づいて、車両の旋回角度を算出する。車両の旋回角度を算出するとステップS50に進む。ステップS50では、CPU1aの左右方向駆動角度算出部1a1により、ステップS40で算出した車両の旋回角度に基づいて、ヘッドランプ4,5を介して発せられる光の光軸の左右方向の駆動角度を算出する。光軸の左右方向の駆動角度を算出すると、ステップS60に進む。
【0024】
ステップS60では、ステップS30で検出した操舵角が所定の角度θ1以上であるか否かを判定する。操舵角が所定の角度θ1以上であると判定するとステップS70に進み、操舵角が所定の角度θ1未満であると判定すると、ステップS130に進む。ステップS70では、ステップS10で検出した車速が30km/h以下であるか否かを判定する。車速が30km/h以下であると判定するとステップS80に進み、30km/hより大きいと判定するとステップS130に進む。
【0025】
ステップS80では、操舵速度算出部1bにより、ステップS30で検出された操舵角に基づいて、操舵速度を算出する。操舵速度を算出するとステップS90に進む。ステップS90では、ステップS80で算出した操舵速度が所定値以下であるか否かを判定する。操舵速度が所定値以下であると判定するとステップS100に進み、所定値より大きいと判定するとステップS130に進む。ステップS100では、上下方向駆動角度算出部1a2により、ステップS10で検出した車速と、ステップS40で算出した旋回角度と、図4に示すマップとに基づいて、光軸の上下方向の駆動角度を算出する。光軸の上下方向の駆動角度を算出すると、ステップS110に進む。
【0026】
ステップS110では、レンズ駆動量算出部1a3により、ステップS10で検出した車速と、ステップS40で算出した旋回角度と、図5に示すマップとに基づいて、ヘッドランプ4,5のレンズの駆動量を算出する。レンズの駆動量を算出するとステップS120に進む。ステップS120では、光軸の上下方向、左右方向、配光範囲を変更するために、モータ6〜11をそれぞれ駆動する。すなわち、左右方向モータ制御部13により、ステップS50で算出した光軸の左右方向駆動角度に基づいてモータ7,9を駆動し、上下方向モータ制御部12により、ステップS100で算出した光軸の上下方向駆動角度に基づいてモータ6,8を駆動する。また、レンズ駆動モータ制御部14により、ステップS110で算出したレンズの駆動量に基づいてモータ10,11を駆動する。モータ6〜11を駆動すると、本フローチャートによる処理は終了する。
【0027】
ステップS130では、左右方向モータ制御部13により、ステップS50で算出した光軸の左右方向駆動角度に基づいてモータ7,9を駆動する。すなわち、操舵角が所定角度θ1未満の場合、車速が30km/hより大きい場合、操舵速度が所定値より大きい場合には、上述したように、光軸の上下方向の駆動制御、および、配光範囲を変えるためのレンズの駆動制御は行わない。従って、モータ7,9を駆動して光軸の左右方向駆動制御を行うと、本フローチャートによる処理を終了する。なお、ステップS120またはステップS130の処理が終了すると、ステップS10に戻って、上述した処理が繰り返し行われる。
【0028】
本実施の形態における車両用前照灯制御装置によれば、車両の旋回角度に基づいて、ヘッドランプ4,5から発せられる光の光軸を上下方向に駆動するので、運転者の感覚に合った前方照射を実現することができる。すなわち、車両の旋回角度が大きいほど、光軸の下方向駆動角度を大きくするので、旋回角度の大きい低車速時には車両直前の前方を照射する範囲を広くすることにより、ドライバの注視する方向と光の照射範囲のずれを抑制することができる。また、車両の旋回角度が所定角度θ1以上の場合に、ヘッドランプ4,5の光軸を上下方向に駆動するので、車両の旋回角度が大きい時は車速が低いという事実に基づいて、低車速走行での旋回時に光軸を上下方向に駆動することができ、運転者の感覚に合った前方照射を実現することができる。
【0029】
一実施の形態の車両用前照灯制御装置では、車速センサ2で検出された車速と、旋回角度算出部1cで算出された車両の旋回角度とに基づいて、ヘッドランプ4,5の光軸を上下方向に駆動するので、さらに運転者の感覚に合った前方照射を実現することができる。車速が所定車速(本実施の形態では、30km/h)以上の場合には、ヘッドランプ4,5の光軸の下方向駆動を禁止するので、車両の直前前方の照射を必要としない(運転者が車両前方向遠方を注視する)高車速時での光軸の下方向駆動を禁止して、運転者の感覚に合った光軸制御を行うことができる。
【0030】
車両の停止時、あるいは、停止状態と認識されるような極低速時(本実施の形態では3km/h未満)には、ヘッドランプ4,5の光軸の上下方向の駆動を禁止するので、不必要な光軸駆動制御を禁止して、無駄なバッテリ消費を抑制することができるとともに、停車時の操舵(いわゆるすえ切り)時に光軸が駆動されることが無く、運転者がわずらわしさを感じることがない。また、操舵速度算出部1bで算出された操舵速度が所定値より大きい場合には、ヘッドランプ4,5の光軸の上下方向の駆動を禁止するので、S字コーナーを走行している場合等のように操舵速度が速い場合には、光軸が上下方向に駆動されることがなく、煩わしさを低減することができる。
【0031】
さらに、旋回角度算出部1cにて算出された車両の旋回角度に基づいて、ヘッドランプ4,5から発せられる光の配光範囲を制御するので、運転者の違和感を抑制することができる。すなわち、車両の旋回角度が大きいほど、ヘッドランプ4,5から発せられる光の車両左右方向の配光範囲を広げるので、光軸を下方向に駆動した際に照射範囲が狭くなって照射範囲の明度が変化するのを防止して、運転者の違和感を抑制することができる。特に、ヘッドランプ4,5から発せられる光の配光面積が一定になるように制御することにより、照射範囲の明度が一定になるので、運転者が違和感を感じることがなくなる。
【0032】
また、旋回角度算出部1cは、舵角センサ3にて検出された操舵角度に基づいて、車両の旋回角度を算出するので、確実に旋回角度を算出することができる。
【0033】
本発明は、上述した一実施の形態に限定されることはない。例えば、車両の旋回角度は舵角センサ3で検出された操舵角度に基づいて算出したが、ヨーレートセンサを備えて、ヨーレートセンサにて検出されたヨーレートに基づいて算出することもできる。また、配光範囲を変更するためのレンズ駆動量を車速と車両の旋回角度とに基づいて定めたが、上下方向の光軸駆動量(駆動角度)に基づいて算出するようにしてもよい。
【0034】
さらに、本実施の形態では、車両の旋回角度に基づいて光軸の上下方向角度を制御したが、光軸の左右方向角度は旋回角度に基づいて制御されているため、光軸の左右方向角度に基づいて光軸の上下方向駆動角度を制御しても良い。
【0035】
光軸の上下方向の駆動は、ブラケットとともに、リフレクタとレンズとを動かすことにより行ったが、リフレクタのみを駆動することによって行ってもよい。また、ヘッドランプ4,5から発せられる光の配光範囲は、レンズを駆動することにより変更したが、例えば、追加光源を設けて、追加光源の点灯/消灯を制御したり、リフレクタを車両前後方向に駆動したり、回動可能な追加リフレクタを設けることにより変更するようにしてもよい。さらに、前照灯の駆動制御に際し、旋回方向の前照灯のみ、あるいは、ハイビームのみを駆動するようにしてもよい。
【0036】
特許請求の範囲の構成要素と一実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、旋回角度算出部1cが旋回角度検出手段を、モータ7,9が左右方向駆動手段を、モータ6,8が上下方向駆動手段を、上下方向モータ制御部12および左右方向モータ制御部13が制御手段を、車速センサ2が車速検出手段を、コントロールユニット1および車速センサ2が停車状態検出手段を、操舵速度算出部1bが操舵速度検出手段を、モータ10,11およびレンズ駆動モータ制御部14が配光範囲制御手段をそれぞれ構成する。なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、各構成要素は上記構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両用前照灯制御装置の一実施の形態の構成を示す図
【図2】左側ヘッドランプの詳細な構成を示す図
【図3】車両の旋回角度と光軸の左右方向駆動角度との関係を示す図
【図4】車両の旋回角度と光軸の上下方向駆動角度との関係を示す図
【図5】車両の旋回角度とヘッドランプのレンズ駆動量との関係を示す図
【図6】車両の直進時、および、右方向への旋回時のヘッドランプの照射範囲を示す図
【図7】ヘッドランプの駆動制御の内容を示す一実施の形態のフローチャート
【符号の説明】
1…コントロールユニット、1a…CPU、1a1…左右方向駆動角度算出部、1a2…上下方向駆動角度算出部、1a3…レンズ駆動量算出部、1b…操舵速度算出部、1c…旋回角度算出部、2…車速センサ、3…舵角センサ、4…左側ヘッドランプ、4a…ブラケット、4a1…孔、4b…レンズ、4b1…ネジ部、4b2…ギア、4c…リフレクタ、4c1…ネジ部、4d…ヘッドランプバルブ、4e…支点、5…右側ヘッドランプ、6a…軸、6b…ギア、6b1…ネジ部、6,8…上下方向駆動モータ、7,9…左右方向駆動モータ、10a…軸、10b…ギア、10,11…レンズ駆動モータ、12…上下方向モータ制御部、13…左右方向モータ制御部、14…レンズ駆動モータ制御部
Claims (12)
- 車両の旋回角度を検出する旋回角度検出手段と、
前記旋回角度検出手段により検出された車両の旋回角度に基づいて、車両の前照灯の光軸を左右方向に駆動する左右方向駆動手段と、
前記前照灯の光軸を上下方向に駆動する上下方向駆動手段と、
前記左右方向駆動手段および前記上下方向駆動手段を駆動制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記旋回角度検出手段により検出された車両の旋回角度に基づいて、前記上下方向駆動手段を制御することを特徴とする車両用前照灯制御装置。 - 請求項1に記載の車両用前照灯制御装置において、
前記制御手段は、前記旋回角度検出手段により検出された旋回角度が大きい程、前記前照灯の光軸の下方向駆動角度を大きくするように前記上下方向駆動手段を制御することを特徴とする車両用前照灯制御装置。 - 請求項1または2に記載の車両用前照灯制御装置において、
前記制御手段は、前記旋回角度検出手段により検出された旋回角度が所定角度以上の場合に、前記上下方向駆動手段により前記前照灯の光軸を下方向に駆動するように制御することを特徴とする車両用前照灯制御装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の車両用前照灯制御装置において、
車両の速度を検出する車速検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記車速検出手段により検出された車速と、前記旋回角度検出手段により検出された旋回角度とに基づいて、前記上下方向駆動手段を制御することを特徴とする車両用前照灯制御装置。 - 請求項4に記載の車両用前照灯制御装置において、
前記制御手段は、前記車速検出手段により検出された車速が所定車速以上の場合には、前記上下方向駆動手段による前記前照灯の光軸の下方向への駆動を禁止する制御を行うことを特徴とする車両用前照灯制御装置。 - 請求項4または5に記載の車両用前照灯制御装置において、
前記制御手段は、前記車速検出手段により検出された車速が遅いほど、前記前照灯の光軸の下方向駆動角度を大きくするように前記上下方向駆動手段を制御することを特徴とする車両用前照灯制御装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の車両用前照灯制御装置において、
車両が停車状態であることを検出する停車状態検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記停車状態検出手段により車両が停車状態であることが検出された時は、前記上下方向駆動手段による前記前照灯の光軸の駆動を禁止する制御を行うことを特徴とする車両用前照灯制御装置。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の車両用前照灯制御装置において、
車両の操舵装置の操舵速度を検出する操舵速度検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記操舵速度検出手段により検出された操舵速度が所定操舵速度以上の時は、前記上下方向駆動手段による前記前照灯の光軸の駆動を禁止する制御を行うことを特徴とする車両用前照灯制御装置。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の車両用前照灯制御装置において、
前記前照灯の配光範囲を制御する配光範囲制御手段をさらに備え、
前記配光範囲制御手段は、前記旋回角度検出手段により検出された旋回角度に基づいて、前記前照灯の配光範囲を制御することを特徴とする車両用前照灯制御装置。 - 請求項9に記載の車両用前照灯制御装置において、
前記配光範囲制御手段は、前記旋回角度検出手段により検出された旋回角度が大きい程、前記前照灯の車両左右方向の配光範囲を広げる制御を行うことを特徴とする車両用前照灯制御装置。 - 請求項9または10に記載の車両用前照灯制御装置において、
前記配光範囲制御手段は、前記前照灯の配光面積を一定とする制御を行うことを特徴とする車両用前照灯制御装置。 - 請求項1〜11のいずれかに記載の車両用前照灯制御装置において、
車両の操舵装置の操舵角度を検出する操舵角度検出手段をさらに備え、
前記旋回角度検出手段は、前記操舵角度検出手段により検出された操舵角度に基づいて、車両の旋回角度を検出することを特徴とする車両用前照灯制御装置。
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2002
- 2002-07-22 JP JP2002212176A patent/JP2004050988A/ja active Pending
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