JP2004050274A - コイル状金属薄板の表面保護用不織布および該薄板の製造方法。 - Google Patents

コイル状金属薄板の表面保護用不織布および該薄板の製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】厚みが薄く、高モジュラスで、金属薄板の間に介在させてリール巻きする際の特性に優れ、かつ圧延工程のみならず表面仕上げ工程でも使用できるコイル状金属薄板の表面保護用不織布およびコイル金属薄板の製造方法を提供する。
【解決手段】(1) 平均繊度が5dtex以下で、繊維断面が扁平形状を有する熱可塑性合成繊維を用いた不織布であって、該不織布の目付が10〜50g/m2 、厚みが0.2mm以下、縦方向の5%中間応力が30N/5cm以上および破断伸度が30%以下であるコイル状金属薄板の表面保護用不織布。(2) 前記表面保護用不織布を表面仕上げ工程で使用した後、圧延工程で再使用することを特徴とするコイル状金属薄板の製造方法。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコイル状金属薄板の表面保護用不織布に関し、さらに詳しくはコイル状金属薄板の製造工程などに好適に使用されるコイル状金属薄板の表面保護用不織布およびこれを用いたコイル状金属薄板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステンレス鋼板、アルミ鋼板、銅鋼板等の金属薄板の厚みを薄くする圧延工程では、一方のリール上にコイル状に巻かれた金属薄板を、該リールから繰り出して圧延機で圧延し、その後、他方のリール上に再度コイル状に巻き付ける。一つの圧延パスが完了すると、該金属薄板は逆方向に繰り出され、圧延されながら最初のリールに巻き戻される。このような往復圧延工程を繰り返すことにより、金属薄板が徐々に薄くなり、目的の薄さになると圧延工程が完了する。その後、所定の厚さに調整されたコイル状金属薄板には、洗浄、焼純、光輝、調質等の仕上げ加工が上記と同様の方法で往復工程で繰り返し行われ、所定の表面特性が付与される。
上記圧延工程および表面仕上げ工程において、金属薄板をコイル状に巻き上げる際には、表面保護材を金属薄板と金属薄板の間に介在させて巻き取られ、金属薄板の表面に傷が発生するのが防止され、また金属薄板を圧延機に繰り出す際にはその繰り出しと同時に表面保護材が回収されてロール状に巻き取られる。このような工程が金属薄板の上記往復圧延工程および往復表面仕上げ工程で繰り返される。
【0003】
図1は圧延工程の概略説明図であり、図2は表面仕上げ工程の概略説明図である。
図1において、コイル状金属薄板1Aおよび1Bは、リール上に金属薄板と金属薄板の間に表面保護材2A、2Bをそれぞれ介在させてコイル状に巻き取ったものである。該コイル状金属薄板1Aは、後流の圧延ロールを備えた圧延機3に供給されるが、コイル状金属薄板1Aの圧延機3への繰り出しと同時に表面保護材2Aがロール状に巻き取られながら回収され、金属薄板のみが圧延機3に供給され、圧延ロールにより圧延処理が施される。圧延機3を通過した金属薄板は他のリール上に表面保護材2Bとともにコイル状に巻き取られてコイル状金属薄板1Bを形成する。巻取りが完了すると、次に逆方向にコイル状金属薄板2Bを繰り出して表面保護材2Bをロール状に巻き取りながら金属薄板のみを圧延機3に供給し、該圧延機3を通過した金属薄板は表面保護材2Aとともにコイル状に巻き取られてコイル状金属薄板1Aを形成する。この往復圧延工程は所定の金属薄板の厚さになるまで繰り返される。
【0004】
所定の厚さに調整されたコイル状金属薄板10Aは、図2に示すで表面仕上げ工程に供される。この場合にも、上記と同様にコイル状金属薄板10Aの繰り出し時には表面保護材20Aが回収され、仕上加工機30を通過した金属薄板は表面保護材20Bとともにコイル状に巻き取られてコイル状金属薄板10Bを形成する。該コイル金属薄板10Bは、さらに逆方向に繰り出され、表面保護材20Aをロール状に巻き取りながら、仕上加工機30に供給され、その後、再び表面保護材20Aとともにコイル状に巻き取られてコイル状金属薄板10Aを形成する。
【0005】
圧延工程で用いられる表面保護材2A、2Bとしては、例えば、特開平7−279027号公報に提案されているように、所定の繊度を有するポリエステル長繊維で構成された、エンボス状に部分熱圧着処理が施された不織布が用いられている。しかし、上記不織布では、非熱圧着部分の不織布表面の金属薄板に対する耐摩耗性が低く、また折れ曲がりやすく、さらに不織布の厚みを薄くできないため、タケノコ状、楕円状などに巻き取られやすいなど、不織布の繰り返し使用に問題があった。
また圧延工程では、圧延処理時に大量の油などの潤滑剤が供給されるため、次工程の表面仕上げ工程では新たな表面保護材の使用が必要となるが、該表面保護材として上記の不織布を用いるとコイル状金属薄板の巻き径が太くなるため、厚みの薄い紙が一般的に使用されてる。しかし、紙は切れやすく、繰り返し使用時の作業性を低下させる原因になっており、また圧延工程と表面仕上げ工程で別々の表面保護材を使用する必要があり、コスト高となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記従来技術の問題を解決し、厚みが薄く、高モジュラスで、金属薄板の間に介在させてリール巻きする際の特性に優れ、かつ圧延工程のみならず表面仕上げ工程にも使用することができるコイル状金属薄板の表面保護用不織布およびこれを用いた低コスト化が可能なコイル状金属薄板の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、特定の繊度を有し、かつ扁平断面を有する熱可塑性合成繊維を用いた所定の特性を有する不織布を用いることにより、上記課題を達成できることを見出し、本発明に到達したものである。
上記課題を達成するために本願で特許請求される発明は以下の通りである。
【0008】
(1)平均繊度が5dtex以下で、繊維断面が扁平形状を有する熱可塑性合成繊維を用いた不織布であって、該不織布の目付が10〜50g/m2 、厚みが0.2mm以下、縦方向の5%中間応力が30N/5cm以上および破断伸度が30%以下であることを特徴とするコイル状金属薄板の表面保護用不織布。
(2)前記熱可塑性合成繊維の断面扁平率が1.5〜5であることを特徴とする(1)に記載のコイル状金属薄板の表面保護用不織布。
(3)前記不織布の表面にカレンダー処理が施されていることを特徴とする(1)または(2)に記載のコイル状金属薄板の表面保護用不織布。
(4)前記不織布がノーバインダーポリエステル長繊維からなることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のコイル状金属薄板の表面保護用不織布。(5)前記不織布の部分熱圧着面積率が5〜30%であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のコイル状金属薄板の表面保護用不織布。
(6)表面保護材を介在させてコイル状に巻き取られた金属薄板を圧延機に供給して厚みを調整する圧延工程と、該所定の厚みに調整された、表面保護材を介在させてコイル状に巻き取られた金属薄板を仕上げ加工機に供給して表面の調整をする表面仕上げ工程とを有するコイル状金属薄板の製造方法において、前記表面保護材が(1)〜(5)のいずれかに記載の表面保護用不織布であり、該表面保護用不織布を前記表面仕上げ工程で使用した後、前記圧延工程で再使用することを特徴とするコイル状金属薄板の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明におけるコイル状金属薄板の表面保護用不織布には、平均繊度が5dtex以下で、繊維断面が扁平形状を有する熱可塑性合成繊維が用いられる。
本発明に用いられる熱可塑性合成繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、共重合ポリエステルなどのポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド系繊維、芯がポリエチレンテレフタレート、鞘が共重合ポリエステルなどの芯鞘構造の複合繊維などが挙げられ、これらは短繊維であっても、長繊維であってもよく、またこれらの繊維は単独でまたは2種以上積層もしくは混合して用いられる。これらのうち、特に高融点で耐熱性等に優れたポリエステル長繊維が好ましく用いられる。
熱可塑性合成繊維の平均繊度が5dtex以下を超えると繊維間隙が大きくなり、表面平滑性が不足する。熱可塑性合成繊維は上記の平均繊度を有していれば、繊度の異なる繊維を混合または積層して用いることができる。好ましい平均繊度は0.5〜4dtexである。
【0010】
また熱可塑性合成繊維には断面形状が扁平形状を有する繊維が用いられるが、その扁平率は1.5〜5が好ましく、より好ましくは2〜4.5、特に好ましくは2.5〜4である。ここで扁平率とは、繊維を長さ方向に直角方向に切断した場合の繊維断面の短軸の長さaと長軸の長さbの比(b/a)をいう。扁平糸の使用により、積層された不織布の厚みが丸断面形状の繊維のものと比較して薄くなり、かつ繊維同志の接合面積が増大し、強固な繊維接合が得られ、剛性のある良好な風合いを有する不織布を得ることが可能になる。繊維断面の扁平率が1.5未満では、丸断面形状に近く、不織布の厚みの減少効果および繊維同士による接合効果が得られ難い。また扁平率が5を超えると、溶融紡糸工程での紡口出口の押出し圧均一性が不足し、紡口寿命が短くなり、また長期間の安定生産性が低下する場合がある。
【0011】
本発明における不織布は、上記した熱可塑性合成繊維を用いて公知のスパンボンド方法、ニードルパンチ方法、エアーレイ方法、ウオーターニードル方法などを単独でまたは組み合わせて製造することができる。例えば、スパンボンド方法による不織布は、熱可塑性合成樹脂を溶融させ、異形断面紡糸口金から紡糸、延伸し、コンベアネット上に開繊、積層、捕集してから熱エンボスロールと平滑ロール間を通し、繊維同志を部分的に、加熱、加圧して接合して得られる。
また不織布の表面を平滑に、厚みを薄くし、かつ高モジュラスを得るために、例えば、平滑な加熱金属ロールとペーパーロール、平滑な加熱金属ロールと樹脂ロール、一対の平滑な加熱金属ロール等を用いて温度150〜250℃で加熱し、加圧するカレンダー処理を行い、潰し加工を施すのが好ましい。
【0012】
また、本発明において、コイル状金属薄板の表面保護用不織布は、その目付が10〜50g/m2 、好ましくは15〜40g/m2 、厚みが0.2mm以下、好ましくは0.03〜0.15mm、縦方向の5%中間応力(モジュラス)が30N/5cm以上、好ましくは40〜180N/5cm、縦方向の破断伸度が30%以下、好ましくは10〜2 5%であることが必要である。
不織布としては目付が小さく、薄く、かつ強力のあるものが好ましいが、該不織布の目付が10g/m2 未満では、繊維間隙が大きくなり、表面平滑性および強力が不足し、また、圧延工程時の保油量が少なくなる。一方、50g/m2 を超えると、繊維間隙が小さく、緻密構造となり、高強力は得られるが、厚みが厚くなり、コスト高となる。
【0013】
不織布の厚みは、金属薄板をコイル状に巻き取る際に該金属薄板の表面に傷が発生するのを防ぎ、かつ金属薄板への汚れの付着を防止するため、均一で厚みの薄いことが要求される。不織布の厚みが0.2mmを超えると、金属薄板に傷が付きにくくなるが、巻きが緩くなり、真円状に巻き上げられず、巻き形状が楕円状やタケノコ状になりやすい。
不織布の縦方向(機械の流れ方向)の5%中間応力(モジュラス)が30N/5cm未満または破断伸度が30%を超えると不織布の強力が低下し、繰り返し使用時に破れ易くなる。
また不織布の縦方向の引張強力は70N/5cm以上が好ましく、より好ましくは80〜200N/5cmである。また該引張強力の縦と横の比(縦/横)は2〜6が好ましく、2.5〜5.5がより好ましい。
【0014】
さらに不織布の単位面積当たりの部分熱圧着面積率は5〜30%であるのが好ましく、より好ましくは10〜25%である。熱圧着を部分的に行うことにより、高強力、高モジュラスなどの特性が得られる。熱圧着面積比率が5%未満では、不織布を構成する繊維の接合が不足し、強力、モジュラスが低下し易くなる。一方、30%を超えると強度、モジュラスは高くなるが、接合部が多すぎて引き裂き強度が低下し、破れ易くなる。
さらに不織布の平均みかけ密度は、0.2〜0.8g/cm3 が好ましく、0.25〜0.7g/cm3 がより好ましい。不織布の密度が大きくなり、緻密な構成が平滑な表面を形成させることができ、また不織布に剛性を付与することができる。平均みかけ密度が0.2g/cm3 未満では、繊維間隙が大きく、表面平滑性が不足し易くなる。一方、0 .8g/cm3 を超えると、繊維間隙が小さく、平滑な表面になるが、引き裂き強力が不足し破れ易くなる。
【0015】
不織布を構成する繊維の接合には、接着剤、制電防止剤、透水剤などの界面活性剤などを付着してないノーバインダー繊維からなる不織布を用いることが好ましく、これにより、焼鈍・光輝・調質等の表面仕上げ工程でも好ましく用いることが可能になる。
さらに不織布の硬さは45度カンチレバー法で、縦方向の値として5cm以上が好ましく、7cm以上がより好ましい。不織布の硬さが5cm未満では、柔軟で、柔らかい風合いであるため、巻き取り時に幅入り、シワの発生が多くなるなどの問題が生じやすい。
【0016】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、例中の特性は、下記の方法で測定した。
1)目付( g/m2 ):JIS−L−1906に準じ、縦20cm×横25cmの試料を3カ所切り取り、重量を測定し、その平均値を単位当たりの質量に換算して求める。
2)厚み(mm):JIS−L−1906に準じ、荷重10kPaで5カ所を測定し、平均値で求める。
3)平均繊度(dtex):顕微鏡で500倍の拡大写真をとり、10本の平均の繊維径を求め、繊度に換算する。
4)繊維断面扁平率:顕微鏡で500倍の拡大写真を取り、長軸、短軸の長さを測定し、繊維断面扁平率(長軸長さ/短軸長さ)を算出する。
5)平均みかけ密度(g/cm3 ):縦、横25cmの試料を3箇所から切り取り、目付と荷重10kPaの厚みから単位容積当たりの重量を3個所の平均で求める。
6)引張強力(kg/5cm):JIS−L−1906に準じ、幅5cm×長さ30cmの試料を縦方向、横方向各々3カ所切り取り、引張試験機を用い、つかみ間隔20cm、引張速度10cm/minで測定し、5%中間応力、引張強度、破断伸度をそれぞれ求める。
7)剛軟度(cm):JIS−L−1906A法45度カンチレバー方法で縦方向、横方向それぞれ3カ所測定し、平均値で示す。
【0017】
実施例1〜4および比較例1〜2
公知のスパンボンド法で、固有粘度0.75のポリエチレンテレフタレートを溶融させ、扁平形状の異形断面紡糸口金から紡糸、延伸、冷却、開繊し、コンベアネット状に集積してから一対のエンボスロールと平滑ロール間で温度235℃で部分熱圧着を行い、繊維を接合し、表1に示す特性を有するポリエステル長繊維不織布をそれぞれ得た。
なお、実施例4は、実施例3で得た不織布を、加熱平滑ロールとペーパーロールの一対のロール間で、温度180℃、圧力60kg/cm、加工速度25m/minの加工条件でカレンダー処理を行ったものである。
【0018】
次いで、実施例1〜4および比較例1〜2で得られた3000m巻き不織布をそれぞれ用い、厚み5mmのステンレス鋼板を図1に示す多段式圧延工程により0.5mmのステンレス鋼板に加工し、巻き不織布の使用前後の巻き径および圧延工程繰り返し使用回数を調べ、その結果を表1に示した。
実施例1〜4で得られた不織布を使用した場合には巻き径に変化が少なく、シワが発生せず、真円状の巻き形状となり、繰り返し使用10回でも良好に使用することができた。
【0019】
一方、比較例1で得た3000m巻き不織布では、5%中間応力小さく、破断伸度が大きいため、ステンレス薄板の圧延加工において、巻き径の変化が65mmと大きく、またシワが入り、使用後の巻き形状が楕円形状となった。比較例2では不織布の厚みが厚すぎ、破断伸度が大きいため、ステンレス鋼板の圧延加工において、巻き径の変化が180mmと大きく、シワが入り、楕円形状の巻き形状となった。また比較例1、2の巻き不織布は、3回の繰り返し使用でトラブルが発生した。
【0020】
さらに実施例1〜4で得られた3000m巻き不織布を、図2に示す焼鈍・光輝・調質の表面仕上げ工程にそれぞれに使用したが、良好に仕上げ加工することができた。この結果から、本発明の表面保護用不織布は、表面仕上げ工程で使用した後、圧延工程での表面保護用不織布として十分に使用可能であることがわかった。
【0021】
【表1】
Figure 2004050274
【0022】
実施例5
実施例2で得られた不織布4000m巻きを、図2に示すステンレス鋼板0.5mmの表面光輝仕上げ工程に1回使用した後、厚み6mmのステンレス鋼板を図1に示す多段式圧延工程で厚み0.7mm圧延させる工程に表面保護用不織布として繰り返し使用した。圧延工程において10回の繰り返し使用が良好に行えた。
【0023】
実施例6
実施例4で得られた6000m巻きを、図2に示すステンレス鋼板0.2mmの焼鈍および酸洗の仕上げ工程に1回使用した後、厚み5mmのステンレス鋼板の多段式圧延工程に表面保護用不織布として繰り返し使用した。圧延工程において10回の繰り返し使用が良好に行えた。
【0024】
【発明の効果】
請求項1〜5に係るコイル状金属薄板の表面保護用不織布によれば、特定の繊度を有し、かつ扁平断面を有する熱可塑性合成繊維を用いているため、厚みが薄く、高モジュラスであり、金属薄板の間に介在させてリール巻きする際の特性に優れ、かつ圧延工程のみならず表面仕上げ工程でも使用することができる。
請求項6に係るコイル状金属薄板の製造方法によれば、トラブルの発生が少なく、かつ表面保護用不織布を圧延工程のみならず表面仕上げ工程にも使用することができるため、コイル状金属薄板を効率よく、低コストに製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コイル状金属薄板の圧延工程の概略説明図。
【図2】コイル状金属薄板の表面仕上げ工程の概略図。
【符号の説明】
1A、1B、10A、10B…コイル状金属薄板、2A、2B、20A、20B…表面保護材(表面保護用不織布)、3…圧延機、30…仕上加工機

Claims (6)

  1. 平均繊度が5dtex以下で、繊維断面が扁平形状を有する熱可塑性合成繊維を用いた不織布であって、該不織布の目付が10〜50g/m2 、厚みが0.2mm以下、縦方向の5%中間応力が30N/5cm以上および破断伸度が30%以下であることを特徴とするコイル状金属薄板の表面保護用不織布。
  2. 前記熱可塑性合成繊維の断面扁平率が1.5〜5であることを特徴とする請求項1に記載のコイル状金属薄板の表面保護用不織布。
  3. 前記不織布の表面にカレンダー処理が施されていることを特徴とする請求項1または2に記載のコイル状金属薄板の表面保護用不織布。
  4. 前記不織布がノーバインダーポリエステル長繊維からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコイル状金属薄板の表面保護用不織布。
  5. 前記不織布の部分熱圧着面積率が5〜30%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコイル状金属薄板の表面保護用不織布。
  6. 表面保護材を介在させてコイル状に巻き取られた金属薄板を圧延機に供給して厚みを調整する圧延工程と、該所定の厚みに調整された、表面保護材を介在させてコイル状に巻き取られた金属薄板を仕上げ加工機に供給して表面の調整をする表面仕上げ工程とを有するコイル状金属薄板の製造方法において、前記表面保護材が請求項1〜5のいずれかに記載の表面保護用不織布であり、該表面保護用不織布を前記表面仕上げ工程で使用した後、前記圧延工程で再使用することを特徴とするコイル状金属薄板の製造方法。
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