JP2004049468A - 空気清浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気の流通抵抗が少なく、かつ、薄型の形態からなるものであって、脱臭性能に優れた空気清浄装置を提供する。
【解決手段】複数の襞部11を有するとともに生地の部分には活性炭粒子5、吸着剤6が含浸されるとともに、裏面側には二酸化チタン粒子7の塗布された紙製のプリーツフィルタ1と、プリーツフィルタ1の下流側に設けられるものであって無数のハニカムコア21を有するとともに、その貫通穴内面側に、活性炭粒子5、吸着剤6、及び二酸化チタン粒子7の混練された状態のものが塗布されたハニカムフィルタ2と、これら二枚のフィルタ1、2の両側端部に向かい合わせ状に設けられるものであって、一平面からのみ紫外線を放射するように形成された紫外線放射ランプ3、3’と、からなるようにする。
【選択図】       図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二酸化チタンの塗布された光触媒フィルタを用いた自動車用空気清浄装置に関するものであり、特に、2枚の光触媒フィルタ間に、一つの平面からのみ紫外線を放射する平面放射型の紫外線放射ランプを設置し、これによって、空気清浄装置全体の厚さを薄くするとともに、全体の空気流通抵抗を少なくした車載用空気清浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の、二酸化チタンを用いた空気清浄装置としては、例えば特開2001−293070号公報に示す如く、二酸化チタンの塗布された光触媒のところに、コロナ放電管から放射されたコロナ放電光を照射し、これによって光触媒を形成する二酸化チタンを活性化させるか、または、特殊な発光ダイオードから発せられる紫外線にて上記二酸化チタンを活性化させ、これによって空気中に存在する汚染物質、例えばタバコのヤニ等を分解して、正常な状態にするようにしているものが挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のものにおいては、例えばコロナ放電管を用いるものにおいては、コロナ放電中に、上記コロナ放電管より電波ノイズが発せられることとなり、自動車用としては他の電子機器に悪影響を及ぼすと言う問題点がある。また、発光ダイオードを用いるものにおいては、多くの発光ダイオードを設置しなければならなず、コストが嵩むと言う問題点がある。また、複数の発光ダイオードを発光させるための複雑な制御回路装置等が必要となると言う問題点がある。このような問題点を解決するために、効率の良い平面放射型の紫外線放射ランプを用いるようにした光触媒式の空気清浄装置、特に、車載型の空気清浄装置を提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明においては、自動車用空調装置のところに当該空調装置と一体的に設けられる空気清浄装置に関して、空気流の上流側に設けられるものであって複数の襞部を有し、かつ、その生地の部分には活性炭粒子及び吸着剤が含浸されるとともに、裏面側には所定の二酸化チタン粒子の塗布された紙製のプリーツフィルタと、当該プリーツフィルタの下流側に設けられるものであって無数のハニカムコアを有するとともに、その貫通穴内面側に活性炭粒子、吸着剤、及び二酸化チタン粒子の混練された状態のものが塗布されたハニカムフィルタと、上記プリーツフィルタとハニカムフィルタとの間であって、上記2枚のフィルタのそれぞれの両側端部にあって上記プリーツフィルタ側あるいはハニカムフィルタ側のいずれか一方側に放射面が傾くように設置されるとともに、一平面からのみ紫外線を放射するように形成された複数の紫外線放射ランプと、からなるようにした構成を採ることとした。
【0005】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、自動車用空調装置を介して車室内に吹き出される空気を効率良く浄化することができるようになる。特に、本発明のものにおいては、タバコのヤニ等を含む特定の臭気成分は、2枚フィルタのところに設けられた二酸化チタン粒子にて分解され、消臭されるようになる。具体的には、まず、プリーツフィルタのところを通過する臭気成分は、当該プリーツフィルタ内に含浸された吸着剤にて、ここに留め置かれるとともに、裏面側に設けられた二酸化チタン粒子の作用によって分解されるようになる。また、当該プリーツフィルタのところで浄化されずに、ここを通過した臭気成分は、次に設けられたハニカムフィルタのハニカムコア内面側に塗布された二酸化チタン粒子の作用によって浄化されるようになる。従って、このような2枚のフィルタのところを透過した空気は、その中に含まれる臭気成分がほとんど分解された状態となる。その結果、本空気清浄装置のところを通過する空気は浄化されるようになる。このように、本発明のものにおいては、臭気成分を各フィルタのところを単に通過させるだけではなく、一旦、フィルタ面に設けられた吸着剤のところに吸着させて保持し、その後、時間を掛けて徐々に臭気成分(臭気物質)を分解させるようにしたので、反応の遅い二酸化チタンの浄化作用を効率良く働かせることができるようになる。そして、このような機能を発揮する本空気清浄装置は2枚のフィルタを主に形成されるようになっているものであるので、全体の空気の流通抵抗が増大化しないようになる。また、装置全体の厚さを薄くすることができるようになる。
【0006】
次に、請求項2記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1記載の空気清浄装置に関して、上記各紫外線放射ランプの紫外線放射面を、それぞれ電磁波シールド網にて覆うようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、上記紫外線放射ランプの放射面から放射された紫外線は、放射面の前面に設けられたシールド網のところで、その進行方向が回折現象により所定の方向へ偏向させられ、プリーツフィルタの各襞の裏面側へ、あるいはハニカムコアの奥部内面側へと進入して行くようになる。また、上記各紫外線放射ランプは、相互に向き合うように設置されているので、相手方の紫外線放射ランプから放射された紫外線が上記電磁波シールド網のところで乱反射されて、上記プリーツフィルタの襞の裏面側へ、あるいはハニカムコアの奥部まで進行するようになる。その結果、上記プリーツフィルタの裏面側及びハニカムコアの内面側に設けられた二酸化チタン粒子は、上記紫外線の照射によって活性化され、浄化機能が高められるようになる。
【0007】
次に、請求項3記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1または請求項2記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1または請求項2記載の空気清浄装置に関して、上記各紫外線放射ランプのところに、熱伝導性に優れた部材にて形成される放熱ブラケットを設けるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、紫外線放射ランプから放射される熱を効率良く外部に放出させることができるようになる。その結果、本空気清浄装置を小さくまとめて、車載用空調装置と一緒に狭いスペース内に設置することができるようになる。従って、車載用空調装置周りの省スペース化を図ることができるようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1ないし図4を基に説明する。本実施の形態にかかるものは、図2に示す如く、ヒータコア及びエアコン用エバポレータ等からなる自動車用空調装置の上流側のところに、当該空調装置と一体的に設けられるものであって、上記空調装置から車室内に放出される空気を清浄化させるようにした空気清浄装置10に関するものである。そして、その具体的な構成は、図1に示す如く、空気流の上流側に設けられるものであって、空気中に浮遊する大きなゴミを捕捉するよう粗い目を有するように形成されるとともに、活性炭粒子、吸着剤、及び二酸化チタン粒子の設けられた紙製のプリーツフィルタ1と、当該紙製のプリーツフィルタ1の下流側に設けられるものであって無数のハニカムコアを有するとともに、その貫通穴内面側に、活性炭粒子、吸着剤、及び二酸化チタン粒子の混練された状態のものが塗布されたハニカムフィルタ2と、これら二枚のフィルタ1、2の両側端部に向かい合わせ状に設けられるものであって、一平面からのみ紫外線を放射するように形成された紫外線放射ランプ3、3’と、からなることを基本とするものである。
【0009】
このような基本構成からなるものにおいて、上記プリーツフィルタ1は、粗い目の和紙等を基礎に形成されるものであって、図3に示す如く、山形状の折り目を有するように成形された複数の襞部11を有するようになっているものである。そして、この複数の襞部11を有する生地のところには、活性炭粒子5及び吸着剤6が含浸されるようになっているものである。また、このようなプリーツフィルタ1の襞部11の、その裏面側のところには、図3に示す如く、二酸化チタン粒子7が塗布されるようになっているものである。そして、このようなプリーツフィルタ1の襞部11の裏面側には、後に述べる紫外線放射ランプ3からの紫外線が照射されるようになっているものである。
【0010】
このようなプリーツフィルタ1の後方部、すなわち、空気流の下流側には、図1に示す如く、ハニカムフィルタ2が設けられるようになっている。このハニカムフィルタ2は、例えば、図4に示す如く、既存のペーパハニカム等からなるものであり、無数のハニカムコア21を有するようになっているものである。そして、このようなハニカムコア21を形成する各貫通穴の内表面のところには、上記プリーツフィルタ1の場合と同様、活性炭粒子5、吸着剤6、及び二酸化チタン粒子7の混練された状態のものが塗布されるようになっているものである。なお、本実施の形態のものにおいては、上記活性炭粒子5の周りには、吸着剤6の外に、所定量のヒドラジン系化合物またはゼオライト系化合物の粒子等が一緒に混入されるようになっているものである。このような構成を採ることにより、本ハニカムコア21の貫通穴のところに流動して来た臭気成分(物質)は、まず、上記活性炭粒子5または吸着剤6のところに、あるいは上記ヒドラジン系化合物またはゼオライト系化合物の粒子のところに吸着され、直接下流側へは流動して行かないようになる。そして、上記吸着された臭気成分は、紫外線の照射により活性化された二酸化チタン粒子7の作用により分解されて、無臭化された状態で本空気清浄装置10のところを通過して行くようになる。
【0011】
このようなプリーツフィルタ1及びハニカムフィルタ2の間には、図1及び図4に示す如く、上記各フィルタ1、2に塗布された二酸化チタン粒子7のところに紫外線を照射する紫外線放射ランプ3、3’が設けられるようになっている。この紫外線放射ランプは、上記フィルタ1、2の両側端部に設けられるとともに、その一方のもの(3)は紫外線放射面31がプリーツフィルタ1の裏面側を向くように、また、残りの一方のもの(3’)はハニカムコア2側を向くように、所定量傾けられた状態で設置されるようになっているものである。このように傾斜した状態で取付けられる各紫外線放射ランプ3、3’は、背面及び両側壁に電極を有するものであって一平面からのみ紫外線を放射するようになっているものである。すなわち、平面型の紫外線放射ランプからなるものである。これによって、各フィルタ1、2のそれぞれの面に向かって強い紫外線を放射することができるようになり、二酸化チタン粒子7を強力に活性化することができるようになる。なお、上記紫外線放射ランプ3、3’については、本実施の形態においては2枚対向するように設けられたものが挙げられているが、これに限定されるものではなく、上記各フィルタ1、2の各四辺にそれぞれ設けるようにしたもの、すなわち、4枚の紫外線放射ランプを設けるようにしたもの等が考えられる。
【0012】
このような紫外線放射ランプ3、3’の紫外線放射面31の前面部には、図4に示す如く、電磁波シールド網8が設けられるようになっている。本電磁波シールド網8は所定の径を有する銅線を基礎に形成されるものであって、その表面側にはニッケルメッキが施された状態のものからなるものである。このような電磁波シールド網8を設けることによって、紫外線放射ランプ3、3’から発せられる電磁波ノイズは、外に放出されないようになる。また、上記電磁波シールド網8は、図4に示す如く、紫外線放射ランプ3、3’から発せられた紫外線を所定の方向に回折させるグリッドの役目を果たすとともに、その表面は金属光沢面を形成するようになっているので、それぞれの紫外線放射ランプ3、3’から放射された紫外線を乱反射させる役目をも担っている。従って、それぞれの紫外線放射ランプ3、3’から放射された紫外線は、上記回折作用あるいは乱反射作用にて、プリーツフィルタ1の襞部11の奥の方まで、あるいはハニカムコア21の奥部まで進行するようになり、これら各部に塗布されている二酸化チタン粒子7を万遍なく活性化させるようになる。また、このような紫外線放射ランプ3、3’のところには、本実施の形態においては、その裏側のところに、図4に示す如く、熱伝導性の良い素材にて形成される放熱ブラケット4が設けられるようになっている。これによって、紫外線放射ランプ3、3’から発せられる熱を外部へ放出させることができるようになる。
【0013】
次に、このような構成からなる本実施の形態のものについての、その作用等について説明する。まず、図2に示す如く、本空気清浄装置10のところに流れて来た空気は、本空気清浄装置10を形成する紙製のプリーツフィルタ1のところでふるいにかけられ、大きなゴミはここのところで濾過される。次に、微細粒子等からなる臭気成分は、プリーツフィルタ1の生地の部分に含浸された活性炭粒子5及び吸着剤6のところに留め置かれる。そして、臭気成分のうち、ホルムアデヒド成分あるいはアセトアルデヒド成分等からなる臭気物質は、ここのところで浄化される。そして更に、タバコのヤニ等に起因する特定の臭気成分(物質)は、上記二酸化チタン粒子7(図3参照)の作用により分解されて、無臭な状態に改質されることとなる。このようにして、大部分の臭気成分は、上記プリーツフィルタ1のところで浄化されるが、このプリーツフィルタ1のところで浄化されなかった残りの臭気成分は、次のハニカムフィルタ2のハニカムコア21のところで浄化されることとなる。
【0014】
このハニカムフィルタ2における浄化作用も基本的には上記プリーツフィルタ1のところで述べたものと同じである。具体的には、本実施の形態のものにおいては、上記各粒子5、6、7は、二酸化チタン粒子7を中心にして、その周りに活性炭粒子5及び吸着剤6、更には所定量のヒドラジン系化合物あるいはゼオライト系化合物の粒子等が存在するようになっている。従って、このような二酸化チタン粒子7を主体とした光触媒のところに流動して来た臭気成分(物質)は、まず、上記活性炭粒子5または吸着剤6あるいは各種化合物粒子のところに吸着され、直接下流側へは流動して行かないようになる。そして、このような状態において上記臭気成分(物質)は、周りに存在する活性化された二酸化チタン粒子7の作用により分解されて、無臭化されることとなる。このように、本実施の形態のものにおいては、分解反応が比較的緩やかに進められる二酸化チタン粒子7の作用に合わせるように、上記臭気成分(物質)を活性炭粒子5または吸着剤6あるいは各種化合物粒子等のところに吸着させる。そして、この吸着された臭気成分(物質)を、少しづつ二酸化チタン粒子7の周りに放出させて、時間をかけて分解作用を働かせるようにしている。従って、空気流の速い空調装置周りにおいても、清浄化機能を効果的に働かせることができるようになる。
【0015】
また、本実施の形態のものにおいては、二酸化チタン粒子7への紫外線の照射を、図4に示す如く、一平面からのみ紫外線を放射するように形成された紫外線放射ランプ3、3’にて行わせるようにするとともに、このような紫外線放射ランプ3、3’の紫外線放射面31のところには、表面がニッケルメッキ処理の施された金属線からなるグリッド状の電磁波シールド網8を設けるようにしたので、各紫外線放射ランプ3、3’から放射された紫外線は上記電磁波シールド網8のところで回折作用あるいは乱反射作用を受けることとなる。従って、その乱反射等を受けた紫外線はプリーツフィルタ1の襞部11の奥部まで、あるいはハニカムコア21の奥部まで進行して行くようになる。その結果、二酸化チタン粒子7のところへは紫外線が万遍なく注がれるようになり、二酸化チタン粒子7は全般にわたって活性化された状態におかれるようになる。従って、各フィルタ1、2のところを通過する空気流は、効率良く浄化されることとなる。また、上記紫外線放射ランプ3、3’のところには、図4に示す如く、放熱ブラケット4が設けられるようになっているので、これによって、各紫外線放射ランプ3、3’から発せられた熱は効率良く本空気清浄装置10の外部へと放出されるようになり、内部に熱の溜まるようなことがない。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、自動車用空調装置のところに当該空調装置と一体的に設けられる空気清浄装置に関して、空気流の上流側に設けられるものであって複数の襞部を有し、かつ、その生地の部分には活性炭粒子及び吸着剤が含浸されるとともに、裏面側には所定の二酸化チタン粒子の塗布された紙製のプリーツフィルタと、当該プリーツフィルタの下流側に設けられるものであって無数のハニカムコアを有するとともに、その貫通穴内面側に活性炭粒子、吸着剤、及び二酸化チタン粒子の混練された状態のものが塗布されたハニカムフィルタと、上記プリーツフィルタとハニカムフィルタとの間であって、上記2枚のフィルタのそれぞれの両側端部にあって上記プリーツフィルタ側あるいはハニカムフィルタ側のいずれか一方側に放射面が傾くように設置されるとともに、一平面からのみ紫外線を放射するように形成された複数の紫外線放射ランプと、からなるようにした構成を採ることとしたので、自動車用空調装置を介して車室内に吹き出される空気を効率良く浄化することができるようになった。
【0017】
特に、本発明のものにおいては、まず、プリーツフィルタのところを通過する臭気成分は、当該プリーツフィルタ内に含浸された吸着剤にて、ここに留め置かれるとともに、裏面側に設けられた二酸化チタン粒子の作用によって分解されるようになった。また、当該プリーツフィルタのところで浄化されずに、ここを通過した臭気成分は、次に設けられたハニカムフィルタのハニカムコア内面側に塗布された二酸化チタン粒子の作用によって浄化されるようになった。従って、このような2枚のフィルタのところを透過した空気は、その中に含まれる臭気成分がほとんど分解された状態となり、本空気清浄装置のところを通過する空気は完全に浄化されるようになった。また、本発明のものにおいては、臭気成分を各フィルタのところを単に通過させるだけではなく、一旦、フィルタ面に設けられた吸着剤のところに吸着させて保持し、その後、時間を掛けて徐々に臭気成分(臭気物質)を分解させるようにしたので、反応の遅い二酸化チタンの浄化作用を効率良く働かせることができるようになった。そして、このような機能を発揮する本空気清浄装置は2枚のフィルタを主に形成されるようになっているものであるので、全体の空気の流通抵抗を増大化させないですむようになった。また、装置全体の厚さを薄くすることができるようになり、装置全体の小形化を図ることができるようになった。
【0018】
また、本発明においては、各紫外線放射ランプの紫外線放射面を、それぞれ電磁波シールド網にて覆うようにした構成を採ることとしたので、上記紫外線放射ランプの放射面から放射された紫外線は、放射面の前面に設けられたシールド網のところで、その進行方向が回折現象により所定の方向へ偏向させられ、プリーツフィルタの各襞の裏面側へ、あるいはハニカムコアの奥部内面側へと進入して行くようになった。また、上記各紫外線放射ランプは、相互に向き合うように設置されているので、相手方の紫外線放射ランプから放射された紫外線が上記電磁波シールド網のところで乱反射されて、上記プリーツフィルタの襞の裏面側へ、あるいはハニカムコアの奥部まで進行して行くようになった。その結果、上記プリーツフィルタの裏面側及びハニカムコアの内面側に設けられた二酸化チタン粒子は、上記紫外線の照射によって活性化され、浄化機能が高められるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す展開斜視図である。
【図2】本発明にかかる空気清浄装置の取付けられる自動車用空調装置周りの全体構成を示すスケルトン図である。
【図3】本発明にかかるプリーツフィルタの襞部における二酸化チタン粒子並びに活性炭粒子及び吸着剤の配置状態を示すモデル図である。
【図4】本発明にかかる各フィルタ及び紫外線放射ランプの配置状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 プリーツフィルタ
11 襞部
2 ハニカムフィルタ
21 ハニカムコア
3 紫外線放射ランプ
3’ 紫外線放射ランプ
31 紫外線放射面
4 放熱ブラケット
5 活性炭粒子
6 吸着剤
7 二酸化チタン粒子
8 電磁波シールド網
10 空気清浄装置

Claims (3)

  1. 空気流の上流側に設けられるものであって複数の襞部を有し、かつ、その生地の部分には活性炭粒子及び吸着剤が含浸されるとともに、裏面側には所定の二酸化チタン粒子の塗布された紙製のプリーツフィルタと、当該プリーツフィルタの下流側に設けられるものであって無数のハニカムコアを有するとともに、その貫通穴内面側に活性炭粒子及び二酸化チタン粒子の混練された状態のものが塗布されたハニカムフィルタと、上記プリーツフィルタとハニカムフィルタとの間であって、これら2枚のフィルタのそれぞれの両側端部にあって上記プリーツフィルタ側あるいはハニカムフィルタ側のいずれか一方側に放射面が傾くように設置されるとともに、一平面からのみ紫外線を放射するように形成された複数の紫外線放射ランプと、からなることを特徴とする空気清浄装置。
  2. 請求項1記載の空気清浄装置において、上記各紫外線放射ランプの紫外線放射面を、それぞれ電磁波シールド網にて覆うようにしたことを特徴とする空気清浄装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の空気清浄装置において、上記各紫外線放射ランプのところに、熱伝導性に優れた部材にて形成される放熱ブラケットを設けるようにしたことを特徴とする空気清浄装置。
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