JP2004048295A - 画像処理装置、駐車支援装置、及び画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】限られた数のカメラを効率的に使って、精確に車両を制御することである。
【解決手段】本発明に係る駐車支援装置1は、カメラ111と、画像処理部13と、ズーム切替制御部191とを備える。カメラ111は、車両100の周辺を撮像する。画像処理部13は、カメラ111により撮像された車両100の周辺の画像を処理する。ズーム切替制御部191は、車両100の停止時にはカメラ111による撮像範囲を狭め、車両100の走行時にはカメラ111による撮像範囲を広げる制御を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る駐車支援装置1は、カメラ111と、画像処理部13と、ズーム切替制御部191とを備える。カメラ111は、車両100の周辺を撮像する。画像処理部13は、カメラ111により撮像された車両100の周辺の画像を処理する。ズーム切替制御部191は、車両100の停止時にはカメラ111による撮像範囲を狭め、車両100の走行時にはカメラ111による撮像範囲を広げる制御を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、駐車支援装置、及び画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像処理技術の発達に伴い、カメラによって撮像された画像を使用して、車両の状態を制御する駐車支援装置が提案されている。例えば、特開平10−244890号公報においては、以下に説明する自動駐車装置が開示されている。すなわち、上記自動駐車装置は、3台のカメラにより車両の後方、右側方、及び左側方を撮像し、撮像された画像の処理結果に基づいて駐車経路を決定する。そして、決定された駐車経路に従って車両を移動させることにより、車両周辺の障害物の検出精度を向上したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術では以下に示す様な問題点があった。例えば、上記駐車支援装置では、障害物及び駐車位置を精確に検出するために、画像の歪みの小さいレンズを使用する。画像の歪みを小さくするには、レンズの焦点距離をある程度長くする必要があるが、これに伴いカメラの撮像範囲が狭くなる。その結果、カメラの死角が広がり、車両周辺に存在するにも拘わらず検出されない障害物が増える。
【0004】
また、駐車支援装置において、カメラによって撮像された複数の画像を、複数の画像処理装置を用いて処理すると、搭載スペースやコストの増大が懸念される。この様な難点を解決するために、複数の画像処理装置を用いて複数の画像に対して同様の画像処理を施すことも考えられる。しかし、処理の即時性が要求される駐車支援装置においては、処理負荷を考慮して非常に高性能な画像処理装置を使用する必要がある。あるいは、各画像に対する処理を順次行うことで、即時性を犠牲にしなければならない。
【0005】
そこで、本発明は、限られた数のカメラを効率的に使って、精確に車両を制御する画像処理装置、駐車支援装置、及び画像処理方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決する為、以下の様な特徴を備えている。
本発明に係る画像処理装置は、車両の周辺を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された前記車両の周辺の画像を処理する画像処理手段とを備える画像処理装置において、前記車両の停止時には前記撮像手段による撮像範囲を狭め、前記車両の走行時には前記撮像手段による撮像範囲を広げる制御を行う撮像範囲制御手段を更に備える。
【0007】
本発明に係る画像処理方法は、撮像手段により車両の周辺を撮像する撮像ステップと、前記撮像ステップにて前記撮像手段により撮像された前記車両の周辺の画像を画像処理手段により処理する画像処理ステップと、前記車両の停止時には前記撮像ステップにおける撮像範囲を狭め、前記車両の走行時には前記撮像ステップにおける撮像範囲を広げる制御を撮像範囲制御手段により行う撮像範囲制御ステップとを含む。
【0008】
これらの発明によれば、前記車両の停止時には前記撮像手段による撮像範囲が狭くなる様に制御される。すなわち、車両の停止時は、車両が周辺の障害物に接近する危険性が低いので、撮像範囲を狭めて車両周辺状況の検出精度を高める。一方、前記車両の走行時には、前記撮像手段による撮像範囲が、車両停止時における撮像範囲と比較して広くなる様に制御される。車両の走行時は、車両が周辺の障害物に接近する危険性が相対的に高くなるので、撮像範囲を広くとって死角を狭くすることにより、より広範囲に存在する障害物を検出できる。その結果、限られた数のカメラを効率的に使って、精確に車両を制御することが可能となる。
【0009】
ここで、車両の走行時とは車両の停止時以外を指すものであり、走行速度を問わない。また、障害物には、他の駐車車両や輪留めなどの停止障害物の他に、走行中の車両や歩行者などの移動障害物をも含む。
【0010】
本発明に係る駐車支援装置は、上述した画像処理装置を備える駐車支援装置において、前記車両の停止時には前記車両周辺の障害物の検出及び駐車経路の計画を行い、前記車両の走行時には前記駐車経路に従って前記車両を駐車させる制御を行うことが好ましい。
【0011】
走行状態に応じた撮像範囲の可変制御は、車両の停止と走行とが短時間かつ高頻度に変化する車両駐車時に適用することが好適である。本発明によれば、前記車両の停止時には、前記車両周辺の障害物の検出及び駐車経路の計画が行われる。すなわち、車両の停止時は、撮像範囲を狭めて障害物の検出精度を高めることにより、より正確な駐車経路を計画する。これに対して、前記車両の走行時には、計画された駐車経路に従って前記車両が駐車する様に制御される。すなわち、車両が駐車経路を走行する過程で周辺の障害物が車両に接近することを懸念し、撮像範囲を広くとることにより、より広範囲に存在する障害物を検出できる。その結果、障害物に接触することなく、正確な駐車位置に車両を駐車することが可能となる。
【0012】
本発明に係る画像処理装置は、車両の周辺を撮像する複数の撮像手段と、前記複数の撮像手段により撮像された前記車両周辺の複数の画像を処理する画像処理手段とを備える画像処理装置において、前記車両の走行状態に応じて、前記複数の画像の処理頻度を決定する決定手段を更に備える。
【0013】
本発明に係る画像処理方法は、複数の撮像手段により車両の周辺を撮像する撮像ステップと、前記複数の撮像手段により前記撮像ステップにて撮像された前記車両周辺の複数の画像を画像処理手段により処理する画像処理ステップと、前記車両の走行状態に応じて、前記複数の画像の処理頻度を決定手段により決定する決定ステップとを含む。
【0014】
これらの発明によれば、車両の走行状態(停止状態を含む)に応じて、複数の車両周辺画像の処理頻度が動的に決定される。そして、決定された処理頻度に基づいて各画像を処理することにより、重要性の高低に応じた効率的な画像処理を行うことができる。したがって、複数の画像処理に伴って画像処理装置に掛かる負荷を軽減しつつ、一の画像処理装置により車両の軌道を適正に制御できる。その結果、限られた数のカメラを効率的に使って、精確に車両を制御することが可能となる。
【0015】
本発明に係る駐車支援装置は、上述した画像処理装置による処理結果を利用して、車両を目標駐車区画に駐車させる制御を行う駐車支援装置において、車両の走行状態は、車両を目標駐車区画に駐車する際の走行状態であることが好ましい。
【0016】
走行状態に応じた画像処理頻度の可変制御は、処理対象となる画像の重要性が高頻度に変化する車両駐車時に適用することが好適である。本発明によれば、前記車両の駐車時における状態(例えば走行状態)に応じて、前記複数の画像の処理頻度が動的に決定される。そして、決定された処理頻度に基づいて車両周辺の各画像を処理することにより、重要性の高低に応じた効率的な画像処理を行うことができる。その結果、複数の画像処理に伴って画像処理装置に掛かる負荷を低減しつつ、一の画像処理装置により、所望する位置に車両を自動駐車することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態における駐車支援装置1の機能的構成を示す概念図である。図1に示す様に、駐車支援装置1(画像処理装置に対応)は、カメラ111〜114(撮像手段に対応)と、画像格納部121〜124と、画像処理部13(画像処理手段に対応)と、地図生成部14と、経路計画部15と、自車両位置検知部16と、パン・チルト・ズーム量計算部17と、パン・チルト駆動制御部181〜184と、ズーム切替制御部191〜194(撮像範囲制御手段に対応)と、車両移動量算出部20とを備える。これら各部は、相互に各種信号の入出力が可能な様に電気的に接続されている。
【0019】
カメラ111〜114は、車両の前方、後方、左右側方部にそれぞれ1台ずつ、合計4台搭載されている。詳細には、カメラ111は車両100の左側方に搭載されている。カメラ112,113,114は、車両100の右側方、前方、及び後方にそれぞれ搭載されている。カメラ111〜114の画素数は等しい。カメラは、少なくとも車両の前後左右に搭載されていればよく、その搭載台数は任意である。
【0020】
カメラ111〜114は、車両100の周囲を撮像する複眼の平行ステレオカメラであり、ズーム量を個別に調整可能なズームレンズ111a,112a,113a,114aを有する。ズームレンズ111a〜114aは、焦点距離及び撮像面の画角を変更する。なお、カメラは、三次元距離データを生成可能であれば単眼カメラであってもよい。
【0021】
画像格納部121〜124は、カメラ111〜114により撮像された車両周囲の画像データをそれぞれ格納する。画像データは、1台のカメラについて左右2データずつ格納される。
【0022】
画像処理部13は、画像格納部121〜124にそれぞれ蓄積された左右2つの画像データに基づいて、撮像された障害物の三次元距離データを生成する。そして、画像処理部13は、生成された三次元距離データに基づいて、自車両100に対する駐車車両の相対位置及び相対角度を算出する。
【0023】
地図生成部14は、画像処理部13により生成された三次元距離データに基づいて車両周囲の環境を認識し、目標駐車区画近傍の地図を生成する。
経路計画部15は、地図生成部14により生成された地図に従って、上記目標駐車区画に車両を駐車するための経路を計画及び補正する。
自車両位置検知部16は、任意の時点における車両100の目標駐車区画に対する相対位置を検知し、車両100が所定距離移動したか否かを判定する。
【0024】
パン・チルト・ズーム量計算部17は、地図生成部14により生成された目標駐車区画近傍の地図と、経路計画部15により計画された駐車経路と、自車両位置検知部16により検知された自車両の位置とを参照して、各カメラ111〜114のパン・チルト角及びズームレンズカメラ111a〜114aのズーム量を計算する。
【0025】
パン・チルト駆動制御部181〜184は、パン・チルト・ズーム量計算部17により計算されたパン・チルト角と、カメラ111〜114のパン・チルト角とが一致する様に、各カメラ111〜114のパン・チルト角を駆動制御する。
【0026】
ズーム切替制御部191〜194は、パン・チルト・ズーム量計算部17により計算されたズーム量と、ズームレンズ111a〜114aのズーム量とが一致する様に、各カメラ111〜114のズーム量を切替え制御する。詳細には、カメラ111〜114のズーム量は、撮像範囲は狭いが対象物の検出精度の高いTELE側(ズーム量が大きく狭角)と、TELE側と比較して対象物の検出精度は低いが撮像範囲の広いWIDE側(ズーム量が小さく広角)とに切替え制御される。なお、ズーム量の切替え制御は、TELEとWIDEの離散的な制御に限らず連続的な制御を含む。
【0027】
車両移動量算出部20は、車両100の左右両後輪に装着されており車両100の移動量を計測する車輪速センサ20aを備える。車両移動量算出部20は、車輪速センサ20aにより取得されたパルス数から、停止状態の車両100が実際に移動した距離、及び停止状態からの姿勢(ヨー角:水平方向の車体の回転角)の変化量を算出する。
【0028】
次に、本実施の形態における駐車支援装置1の動作を説明する。併せて、本発明に係る画像処理方法の各ステップについて説明する。動作説明の前提として、図2に示す様に、車両100は、手動の運転操作によって駐車場内を移動し、空いている目標駐車区画A付近に一旦停車される。このとき、車両100の位置及び姿勢は任意であるが、駐車支援装置1の処理負荷の低減、及び駐車処理の迅速性などの観点から、運転者の負担が高くならない範囲内で駐車が容易な位置姿勢であることが望ましい。
【0029】
車両100の停車後に、運転者により自動駐車処理の開始が指示されると、図3のフローチャートに示す処理が開始される。車両100の前後左右に搭載された各カメラ111,112,113,114はそれぞれ並行に動作可能であるが、まず車両100の左側方部に搭載されたカメラ111の動作について説明する。
【0030】
すなわち、ズーム切替制御部191は、目標駐車区画Aとその両隣の車両110,120がカメラ111の撮像範囲内に収まるように、ズームレンズ111aをWIDE側に設定する(L1)。続いて、カメラ111は、撮像範囲がWIDE側に切り替えられた画像を撮像して画像格納部112に格納する。画像処理部13は、画像格納部112に格納された画像データに基づいて三次元距離データを生成し、このデータを基に、目標駐車区画Aの両隣に位置する車両110,120の前端角部を検出する(L2)。
【0031】
次に、パン・チルト駆動制御部181は、L2で検出された車両110,120の前端角部の位置を精度良く再検出すべく、車両前端角部が撮像範囲内の中央近傍に位置する様に、カメラ111のパン・チルト角を駆動制御する(L3)。L4では、ズーム切替制御部191は、後述する所与の参照点がカメラ111の撮像範囲内に入る程度にズームレンズ111aをTELE側に切り替える。
【0032】
続いて、カメラ111は、撮像範囲がTELE側に変更された画像を撮像して画像格納部121に格納する。画像処理部13は、画像格納部121に格納された画像データに基づいて三次元距離データを生成することにより、目標駐車区画A付近の車両110,120角部を再検出する(L5)。
【0033】
そして、画像処理部13は、L5で生成された三次元距離データに基づいて、車両110,120の前端角部の相対位置PC1,PC2、及び相対角度θ1,θ2を算出する(L6)。なお、本実施形態では、自動駐車処理実行時の障害物である駐車車両を検出する処理について説明したが、目標駐車区画を示す白線を検出するものとしてもよい。
【0034】
ここで、左側方カメラ111による駐車車両110,120の位置姿勢推定処理(図3のL1〜L6に相当)について、図4〜図10を参照して、より詳細に説明する。まず、パン・チルト・ズーム量計算部17は、目標駐車区画Aとその両隣の車両110,120がカメラ111の撮像範囲内に収まる程度の画角を有するズーム量を計算する。ズーム切替制御部191は、計算結果であるズーム量に達するまで、ズームレンズ111aをWIDE側に設定する(L101,図3に示したL1に相当)。
【0035】
L102では、画像処理部13が、画像格納部121に蓄積された左右2つの画像データに基づいて、撮像された障害物(駐車車両110,120)の三次元距離データを算出する。三次元距離データの算出処理に関しては周知慣用の位置計測技術であるので詳細な説明(数式を含む)は省略し、以下、図5を参照して、好適な方法を簡略に説明する。
【0036】
画像処理部13は、三次元空間に存在する全ての障害物の境界点座標を三次元距離データとして平行ステレオ法により算出する。すなわち、駐車支援装置1は、カメラ111の有する複眼カメラにより2つの視点q1,q2から上記障害物を観測する。そして、画像処理部13は、各視点q1,q2に投影された左右の画像G1,G2における対応点p1(x1,y1)とp2(x2,y2)とを照合し、その相関関係に基づいて、三角測量法により障害物の三次元距離データP(X,Y,Z)を生成する。なお、必要に応じて、対応点の照合処理に先立ち、画像G1,G2の歪み補正処理や平行化処理を施すものとしてもよい。
【0037】
L103では、画像処理部13は、L102において生成された三次元距離データの内、所定の高さ、長さ、及び幅の範囲内にあるデータを駐車車両110,120の領域候補として抽出する。L104では、画像処理部13は、図6に示す様に、領域候補として抽出されたn個の三次元距離データ、例えばP1(x1,y1,z1),P2(x2,y2,z2),…,Pn(xn,yn,zn)をXY平面(車両100が移動する平面)に投影する。投影される点の間隔は、カメラ111の分解能に依存するが、一定以上の直線検出精度を維持する観点から、実寸で2〜3cm程度であることが望まれる。
【0038】
L105では、画像処理部13は、図7に示す様に、XY平面に投影された二次元座標データから直線を検出する。直線検出処理に関しては周知慣用の画像解析技術であるので、詳細な説明(数式を含む)は省略し、好適な方法を簡略に説明する。すなわち、上記二次元座標データを平面座標系から極座標系に変換(Hough変換)した際に、投票点が集中する座標に対応する直線が、駐車車両の境界線として検出される。その結果、駐車車両110に対応して直交する2直線L11,L12が検出され、駐車車両120に対応して直交する2直線L21,L22が検出される。このとき、ズームレンズがWIDE側に設定されたカメラ111の撮像データから検出された駐車車両110,120の境界を表す直線L1,L2の一例を図8に示す。
【0039】
L106(図3に示したL2に相当)では、画像処理部13は、L105で検出された2組の2直線の交点、及び参照点を算出する。参照点とは、検出された直線の長さが所定値以下であることに起因する他車両境界の誤検出を防ぐ為に、直線検出に使用される限界として定められた点である。図7に示す様に、車両110の側壁部分に対応する参照点A2は交点A1からLの距離に位置し、前端部分に対応する参照点A3は交点A1からW/2の距離に位置する。同様に、車両120の側壁部分に対応する参照点B2は交点B1からLの距離にあり、前端部分に対応する参照点B3は交点B1からW/2の距離にある。
【0040】
L107では、パン・チルト・ズーム量計算部17は、L106で算出された交点A1,B1、及び参照点A2〜A3,B2〜B3がカメラ111の撮像範囲内に収まるパン・チルト角及びズーム量を計算する。更に、L108(図3に示したL3に相当)では、パン・チルト駆動制御部181は、L107における計算結果に従って、パン・チルト角を目標方向に駆動制御する。L109(図3に示したL4に相当)では、ズーム切替制御部191は、L107における計算結果に従って、ズームレンズ111aをTELE側に変更する。
【0041】
L110(図3に示したL5に相当)では、画像処理部13は、画像格納部121に蓄積された左右2つの画像データに基づいて、撮像された障害物(駐車車両110,120)の三次元距離データを算出する。当該算出処理に関しては、L102において既述の処理と実質的に同一であるので詳細な説明は省略するが、ここで処理される画像データは、L102で処理された画像データよりもズーム量が大きい、すなわち駐車車両110,120を表示する為の画素数が多い。したがって、より精度の高い三次元距離データを算出可能である。
【0042】
L111〜L112では、L103〜L104と同様に、画像処理部13は、L110の算出結果に基づく車両候補領域の抽出処理、及び平面投影処理が実行される。更に、L113では、L105と同様に、画像処理部13は、L112でXY平面に投影された二次元座標データから直線を検出する。このとき、ズームレンズがTELE側に変更されたカメラ111の撮像データから検出された駐車車両110の境界を表す直線L1の一例を図9に示す。
【0043】
L114(図3に示したL6に相当)では、画像処理部13は、L113で検出された直線から交点及び角度を算出することにより、障害物の位置及び姿勢を推定する。具体的には、図10に示す様に、画像処理部13は、L113で検出された2組の直交する2直線(計4直線)であるL11,L12,L21,L22を参照して、各直線組の交点PC1(xC1,yC1)、PC2(xC2,yC2)を、車両110,120の前端角部(相対位置に相当)として認識する。また、L11,L21とY軸との為す鋭角θ1,θ2を、車両110,120の姿勢(相対角度に相当)として認識する。これを以って、障害物である車両110,120の位置姿勢を推定する。
【0044】
図3に戻り、車両右側方部に搭載されたカメラ112に関して、L1〜L6と同様の処理を実行する。すなわちR1では、ズーム切替制御部192は、目標駐車区画Aと車両100を挟んで対向する領域B内の障害物がカメラ112の撮像範囲に収まるように、ズームレンズ112aをWIDE側に設定する。続いて、カメラ112は、撮像範囲がWIDE側に変更された画像を撮像して画像格納部122に格納する。画像処理部13は、画像格納部122に格納された画像データに基づいて三次元距離データを生成し、領域B内の障害物(車両130,140の前部)の位置を検出する(R2)。
【0045】
次に、パン・チルト駆動制御部182は、R2で検出された障害物の位置を精度良く再検出すべく、目標駐車経路に沿って前進した場合に車両100が接触する可能性のある障害物が撮像範囲内の中央付近に位置する様に、カメラ111のパン・チルト角を駆動制御する(R3)。R4では、ズーム切替制御部192は、設定された上記参照点がカメラ112の撮像範囲内に入る程度でズームレンズ112aをTELE側に変更する。
【0046】
続いて、カメラ112は、撮像範囲がTELE側に変更された画像を撮像して画像格納部122に格納する。画像処理部13は、画像格納部122に格納された画像データに基づいて三次元距離データを生成することにより、領域B内の車両130,140角部を再検出する(R5)。そして、画像処理部13は、R5で生成された三次元距離データに基づいて、車両130,140の前部の相対位置PC3,PC4を算出する(R6)。なお、L1〜L6及びR1〜R6に示す各処理の実行中は停車状態であり、車両100を自ら障害物に衝突させることはないので、処理は行わず、カメラ113とカメラ114とは待機状態を継続する(F1,B1)。
【0047】
次のS1では、地図生成部14は、L5で画像処理部13により生成された三次元距離データに基づいて車両100の周囲環境を認識し、目標駐車区画近傍の地図を生成する。更にS2では、経路計画部15は、地図生成部14により生成された地図に従って、目標駐車区画Aに車両100を駐車するための好適な経路を計画する。
【0048】
駐車支援装置1は、TELE側に切り替えられたカメラにより経路が計画された後、かつ、車両100の移動前に以下に示す処理を実行する。すなわち、パン・チルト・ズーム量計算部17は、現在のズーム量よりも低いズーム量を算出し、この算出結果に基づいて、ズーム切替制御部191がズームレンズ111aをWIDE側に変更する制御を行う(L7)。これにより、車両100の周囲がより広範囲に撮像される。L8では、パン・チルト駆動制御部181は、車両100の移動時には、左右のカメラ111,112を自車両100に対して垂直になるように制御し、前方のカメラ113を前方の駐車車両が撮像されるように制御する。
【0049】
カメラ112及びカメラ113に関しても、L7〜L8と同様の処理を実行する。すなわち、ズームレンズ112a,113aのズーム量は、WIDE側に切り替えられる(R7〜R8,F2〜F3)。なお、停車状態では、車両100を自ら障害物に衝突させることはないので、カメラ114は依然として待機状態を継続する。
【0050】
各カメラ111〜113のズーム量及びパン・チルト角の設定が完了すると、車両100は、S2で計画された駐車経路に沿って、実際に移動(前進)を開始する(S3)。図11に移行し、カメラ111〜113は、車両100が計画された駐車経路に対応する所定距離前進するまで、車両100周囲の障害物の検出を継続する(L9,R9,F4)。このとき、車両100が駐車経路を移動する過程で周辺の障害物が車両100に接近することを懸念し、カメラの撮像範囲を広くとることにより、より広範囲に存在する障害物を検出できる。車両100が所定距離前進したことが自車両位置検知部16により判定されると(S4;Y)、車両100は停止する(S5)。
【0051】
次いで、車両移動量算出部20は、S3における車両100の走行開始からS5における停止までに、車両100が実際に走行した軌跡を算出する(S6)。続いて、車両移動量算出部20は、S6で算出された走行軌跡を参照して、停止状態(自動駐車処理の初期状態)からの移動量及び姿勢変化量を算出する。そして、画像処理部13は、当該算出結果に基づいて、車両110,120の前端角部の相対位置PC1,PC2を算出する(S7)。
【0052】
次いで、駐車支援装置1は、車両100の後退に先立って、以下に示す処理を実行する。すなわち、パン・チルト駆動制御部184は、S7において算出された車両110,120の前端角部の位置を精度良く再検出すべく、車両前端角部が撮像範囲内の中央近傍に位置する様に、カメラ114のパン・チルト角を駆動制御する(B4)。B5では、ズーム切替制御部194は、上述の参照点がカメラ114の撮像範囲内に入る程度でズームレンズ114aをTELE側に変更する。
【0053】
続いて、カメラ114は、撮像範囲がTELEに変更された画像を撮像して画像格納部124に格納する。画像処理部13は、画像格納部124に格納された画像データに基づいて三次元距離データを生成することにより、目標駐車区画A近傍の障害物を再検出する(B6)。図12は、B6において再検出された車両110,120の前端角部PC5,PC6と車両100との位置関係を示す図である。
【0054】
そして、画像処理部13は、B6で生成された三次元距離データに基づいて、車両110,120の前端角部の相対位置PC1,PC2、及び相対角度θ1,θ2を算出する(B7)。なお、B4〜B7において、カメラ111〜113は待機状態を継続する。
【0055】
ここで、図13は、後方カメラ114による駐車車両130,140の位置姿勢推定処理(図11のS7、及びB4〜B7に相当)を示すフローチャートである。当該位置姿勢推定処理は、図4を参照して詳述した左側方カメラ111による位置姿勢推定処理と主要部が同一であるので、各ステップの対応関係を示すに留める。すなわち、図13のR101〜R109の各ステップは、図4に示したL106〜L114の各ステップにそれぞれ対応するものである。
【0056】
図11に戻り、S8では、地図生成部14は、B6で画像処理部13により生成された三次元距離データに基づいて車両100の周囲環境を認識し、目標駐車区画近傍の地図を生成する。更にS9では、経路計画部15は、地図生成部14により生成された地図に従って、S2で計画された経路を、高精度な障害物検出に基づくより適切な経路に補正する。
【0057】
図14に移り、駐車支援装置1は、TELE側に変更されたカメラにより経路が補正された後に、以下に示す処理を実行する。すなわち、パン・チルト・ズーム量計算部17は、現在のズーム量よりも低いズーム量を算出し、この算出結果に基づいて、ズーム切替制御部191がズームレンズ111aをWIDE側に切り替える制御を行う(L11)。L12では、パン・チルト駆動制御部181は、自車両100に対して垂直になるように左右のカメラ111,112を制御し、駐車区画Aが撮像範囲内に収まるように後方のカメラ114を制御する。
【0058】
右側方のカメラ112及び後方のカメラ114に関しても、L11〜L12と同様の処理を実行する。すなわち、ズームレンズ112a,114aのズーム量は、WIDE側に切り替えられる(R11〜R12,B8〜B9)。なお、車両100の後方に障害物が存在又は接触する可能性は、この段階において極めて低いので、カメラ114は待機状態を継続する。
【0059】
各カメラ111,112,114のズーム量及びパン・チルト角の設定が完了すると、車両100は、S9で補正された駐車経路に沿って、実際に移動(後退)を開始する(S10)。カメラ111,112,114は、車両100が計画された駐車経路に対応する所定距離後退するまで、車両100周囲の障害物の検出処理を継続する(L13,R13,B10)。車両100が所定距離後退したことが自車両位置検知部16により判定されると(S11;Y)、車両100は停止する(S12)。これにより、一連の自動駐車処理が完了する。
【0060】
以上説明した様に、本発明に係る駐車支援装置1は、複数のカメラ111〜114の画素数が等しい事に鑑み、単位対象物当たりの分解能、及び視野がズーム量に応じて異なる点に着目して為されたものである。駐車支援装置1によれば、カメラ111と、画像処理部13と、ズーム切替制御部191とを少なくとも備える。カメラ111は、車両100の周辺を撮像する。画像処理部13は、カメラ111により撮像された車両100の周辺の画像を処理する。
【0061】
また、主要な構成要素であるズーム切替制御部191は、車両100の停止時にはカメラ111による撮像範囲を狭める制御を行う。車両100の停止時には、車両周辺の障害物の検出処理、及び駐車経路の計画処理が行われる。したがって、撮像範囲を狭めて障害物の検出精度を高める。これにより、より正確な駐車経路を計画及び補正できる。
【0062】
一方、ズーム切替制御部191は、車両100の走行時には、カメラ111による撮像範囲を広げる制御を行う。車両100の走行時には、車両が駐車経路を走行する過程で周辺の障害物が車両に接近することが懸念されるので、撮像範囲を広くとる。これにより、広範囲に存在する障害物を検出できる。その結果、障害物に接触することなく、より正確な駐車位置に車両100を駐車することが可能となる。
【0063】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図15は、本実施形態における駐車支援装置2の機能的構成を示すブロック図である。図15に示す様に、駐車支援装置2(画像処理装置に対応)は、車両の前後左右を撮像可能に搭載されたカメラ(撮像手段に対応)21と、画像格納部22と、画像処理部23(画像処理手段に対応)と、周囲環境認識部24と、駐車パターン判定部25と、駐車フェーズ判定部26と、画像処理優先度切替部27(決定手段に対応)と、画像転送頻度制御部28とを備える。これら各部は、相互に各種信号の入出力が可能な様に電気的に接続されている。
【0064】
カメラ21は、それぞれ搭載位置の異なる4台のカメラにより構成される。詳細には、カメラ21は、車両の前方を撮像する前方カメラ211と、車両の後方を撮像する後方カメラ212と、車両の右側方を撮像する右側方カメラ213と、車両の左側方を撮像する左側方カメラ214とを有する。各カメラ211〜214は、焦点距離fが等しく光軸が互いに平行な複眼レンズを有し、この複眼カメラにより少なくとも2つの視点から障害物(他車両や歩行者)を観測する。
【0065】
画像格納部22は、相互に異なるデータ格納領域を形成する前方画像格納部221と、後方画像格納部222と、右側方画像格納部223と、左側方画像格納部224とにより構成される。詳細には、前方画像格納部221には、前方カメラ211により撮像された画像データが格納される。同様に、後方画像格納部222、右側方画像格納部223、及び左側方画像格納部224には、後方カメラ212、右側方カメラ213、及び左側方カメラ214により撮像された画像データがそれぞれ格納される。
【0066】
画像処理部23は、後述の画像転送頻度制御部28を介して画像格納部22から入力される画像データを処理する。詳細には、画像処理部23は、駐車場の白線検出処理や障害物検出処理を行う。
【0067】
白線検出処理に関しては周知慣用の画像解析技術であるので、詳細な説明や図示(数式を含む)は省略し、好適な方法を簡略に説明する。例えばソーベルフィルタにより画像データにエッジ強調処理を施して、画素値(例えば輝度)に基づく二値化を行った後、Hough変換などの数学的手法を用いて直線を白線として検出する。
【0068】
障害物検出処理に関しては周知慣用の位置計測技術であるので、詳細な説明や図示(数式を含む)は省略し、好適な方法を簡略に説明する。画像処理部23は、平行ステレオ法により三次元空間上の障害物の位置を推定する。すなわち、画像処理部23は、各カメラ211〜214の有する2つの視点に投影された画像における障害物の相対位置の相違に基づいて、三角測量法により上記障害物の三次元位置を推定する。
【0069】
周囲環境認識部24は、画像処理部23により検出された白線や障害物の位置に基づいて、車両周囲の環境を認識する。
駐車パターン判定部25は、周囲環境認識部24により認識された車両周囲の環境に基づいて駐車パターンを判定する。駐車パターンとは、自車両周囲に位置する他車両の駐車態様を示すデータである。例えば、自車両の進行方向に向かって走路の両側に他車両が駐車されている両側駐車(図16(a)参照)、同左側にのみ他車両が駐車されている左側駐車(図19(a)参照)、及び同右側にのみ他車両が駐車されている右側駐車(図20(a)参照)等が挙げられる。
【0070】
駐車フェーズ判定部26は、自動駐車処理が開始された時点からの走行軌跡を基に自動駐車処理の駐車フェーズを判定する。駐車フェーズとは、自動駐車処理を実行中の車両が如何なる段階にあるかを示すデータであり、例えば以下に示すフェーズ▲1▼〜▲5▼の五段階に分類される。
【0071】
まず、図16(a)に示す様に、フェーズ▲1▼は、駐車場の入口付近において走路を認識する段階である。フェーズ▲2▼は、認識された走路に沿って前進し、側方カメラにより目標駐車区画を認識した時点で一旦停止し、右フル転舵するまでの段階である。フェーズ▲3▼は、右フル転舵した状態で、前方カメラにより対向する駐車車両との相対距離を測定しながら前進し、適切な距離移動した時点で停止し、左フル転舵するまでの段階である。
【0072】
フェーズ▲4▼は、左フル転舵した状態で、後方カメラにより目標駐車区画の両隣の駐車車両との相対距離及び相対角度を認識しながら後退し、駐車車両と平行になった時点で一旦停止し、中立舵に戻すまでの段階である。そして、フェーズ▲5▼は、中立舵に戻した状態で、後方カメラにより目標駐車区画の後方に位置する輪留めや壁面などの障害物との相対距離を測定しながら後退し、適切な距離移動した時点で停止するまでの段階である。
【0073】
画像処理優先度切替部27は、駐車パターン判定部25により判定された駐車パターンと、駐車フェーズ判定部26により判定された駐車フェーズとに基づいて、撮像された画像の処理優先度を示す画像処理優先度(以下、単に「優先度」と記す。)を動的に決定する。優先度の設定は、離散的、連続的の何れでもよいが、処理負荷を軽減する観点から、好適には、”H(High)”と”L(Low)”と”−”の三段階で行う。なお、優先度がH又はLに設定されるカメラの数は単複を問わない。
【0074】
画像転送頻度制御部28は、画像処理優先度切替部27により決定された画像データの優先度に従って、画像処理部23に転送する画像データの頻度(単位時間当たりに転送される画像データ数)を制御する。画像データの転送頻度は、画像格納部毎、すなわちカメラの撮像方向(前方、後方、右側方、及び左側方)毎に制御される。例えば、優先度が”H”に設定されている場合には転送頻度は0.15s間隔、”L”の場合には1s間隔、”−”の場合には転送しない。なお、”−”の場合には、当該優先度に対応するカメラの撮像処理自体を停止するものとしてもよい。
【0075】
次に、図16〜図20を参照して、本実施の形態における駐車支援装置2の動作を説明する。併せて、本発明に係る画像処理方法について説明する。まず、初期状態では車両200は駐車フェーズ▲1▼にあり、前方以外の周囲環境の認識は不要である。このため、何れの駐車パターンにおいても、優先度は前方カメラ211のみが“H”に設定され、他のカメラ212〜214は”−”に設定されている。したがって、画像転送頻度制御部28は、前方カメラ211により撮像され前方画像格納部221に格納された画像データを短い間隔(例えば、数百msec間隔)で画像処理部23に転送する(図17のT1)。
【0076】
次いで、画像処理部23は、転送された画像に上述した画像処理を施し、周囲環境認識部24は、当該画像から検出された白線や障害物の位置に基づいて車両周囲の環境を認識する。続いて、駐車パターン判定部25は、認識結果に基づいて、走路C1〜C3を認識し駐車パターンを判定する(T2)。
【0077】
本実施形態においては、判定される駐車パターンの候補として、既述した様に、走路を挟んで何れの側方に他車両が駐車されているかに応じて、両側駐車、左側駐車、及び右側駐車の三形態を想定している。本動作説明では、簡単の為、駐車パターンが両側駐車と判定された場合を例に挙げ代表的に説明する。
【0078】
T3では、車両200は駐車フェーズを駐車フェーズ▲1▼から駐車フェーズ▲2▼に切り替える。続いて、画像処理優先度切替部27は、駐車パターンが両側駐車、かつ駐車フェーズ▲2▼に対応する優先度を選択する(T4)。この場合、図16(b)に示す様に、優先度は後方カメラ212のみが“L”に設定され、他のカメラ211,213,214は”H”に設定されている。したがって、画像転送頻度制御部28は、後方画像格納部222に格納された画像データを長い間隔(例えば、数s間隔)で画像処理部23に転送すると共に、それ以外の画像格納部に格納された画像データを短い間隔(例えば、数百msec間隔)で画像処理部23に転送する。なお、画像データを転送する時間間隔の長短は、後方の画像データの転送間隔とそれ以外の画像データの転送間隔との比較に基づく相対的な長さ関係を表すものである。
【0079】
T5では、車両200は目標駐車区画B1を認識するまで前進する。目標駐車区画B1を認識した時点で車両200は停止し、右方向にフル転舵する(T6)。T7では、車両200は駐車フェーズを駐車フェーズ▲2▼から駐車フェーズ▲3▼に切り替える。続いて、画像処理優先度切替部27は、駐車パターンが両側駐車、かつ駐車フェーズ▲3▼に対応する優先度を選択する(T8)。優先度は、駐車フェーズ▲2▼における優先度と同一の設定であるので、画像転送頻度制御部28は、後方の画像データを長い間隔で転送し、それ以外の画像データを、後方の画像データの転送間隔より短い間隔で転送する処理を継続する。
【0080】
T9では、車両200は適切な距離移動するまで前進する。適切な距離とは、車両200と対向する駐車車両300との距離が所定値を下回らない範囲で、目標駐車区画B1内の適切な位置に車両を駐車するのに充分な距離である。適切な距離移動した時点で車両200は一時停止し、左方向にフル転舵する(T10)。
【0081】
T11では、車両は駐車フェーズを駐車フェーズ▲3▼から駐車フェーズ▲4▼に切り替える。図18に移行し、画像処理優先度切替部27は、駐車パターンが両側駐車、かつ駐車フェーズ▲4▼に対応する優先度を選択する(T12)。駐車フェーズ▲4▼における優先度は、図16(b)に示す様に、前方画像転送の優先度が“L”、後方、右側方、及び左側方の画像転送の優先度が“H”の設定である。したがって、画像転送頻度制御部28は、前方の画像データを長い間隔で転送し、それ以外の画像データを短い間隔で転送する。
【0082】
T13では、車両200が、目標駐車区画B1の両隣に駐車されている他車両320,330と平行な位置に到達するまで後退する。なお、後退する距離は、駐車フェーズ▲3▼において車両200が前進した距離に基づいて算出されるものとしてもよい。他車両と平行な位置に到達するまで移動した時点で車両200は停止し、中立方向に転舵する(T14)。
【0083】
T15では、車両200は駐車フェーズを駐車フェーズ▲4▼から駐車フェーズ▲5▼に切り替える。続いて、画像処理優先度切替部27は、駐車パターンが両側駐車、かつ駐車フェーズ▲5▼に対応する優先度を選択する(T16)。駐車フェーズ▲5▼における優先度は、図16(b)に示す様に、後方画像転送の優先度が“H”、前方、右側方、及び左側方の画像の優先度が“L”の設定である。したがって、画像転送頻度制御部28は、後方の画像データを長い間隔で転送し、それ以外の画像データを短い間隔で転送する。
【0084】
T17では、車両200は適切な距離移動するまで後退する。適切な距離とは、車両の後方に位置する障害物R1との距離が所定値を下回らない範囲で、目標駐車区画B1内に収まる様に車両を駐車するのに充分な距離である。適切な距離移動した時点で車両200は停止し、一連の自動駐車処理を終了する(T18)。
【0085】
以上、駐車パターンが両側駐車の場合を例にとり、画像処理優先度の切替え制御に関して説明したが、駐車パターンが左側駐車の場合には、図19(b)に示す駐車フェーズとの対応関係に基づいて、画像処理優先度が転送画像の撮像方向毎に切替え制御される。同様に、駐車パターンが右側駐車の場合には、図20(b)に示す対応関係を参照して、画像処理優先度が切替え制御される。
【0086】
以上説明した様に、本実施形態における駐車支援装置2によれば、車両200の移動状態(停止状態を含む)に応じて、前後左右各方向の画像データの転送処理頻度が動的に決定される。転送された画像データに対しては、白線や障害物の検出処理などの画像処理が網羅的に施されるので、車両200周辺の画像の処理頻度が撮像方向毎に可変的に決定されることになる。したがって、決定された処理頻度に基づいて画像を処理することにより、駐車パターンや駐車フェーズに応じた木目細やか、かつ、効率的な画像処理を行うことができる。これにより、高頻度の画像処理に伴って画像処理部に掛かる負荷を低減しつつ、一の画像処理部23により、自動駐車に伴う車両200の挙動を適正に制御して、精確な位置に車両を駐車できる。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、限られた数のカメラを効率的に使って、精確に車両を制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における駐車支援装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】自動駐車処理の開始時における車両と目標駐車区画との位置関係を示す俯瞰図である。
【図3】自動駐車処理の開始から車両の前進までの動作を示すフローチャートである。
【図4】左側方カメラによる位置姿勢推定処理を示すフローチャートである。
【図5】三次元距離データの算出処理を説明するための概念図である。
【図6】三次元距離データの二次元投影処理を説明するための概念図である。
【図7】投影された二次元座標データから直線を検出する処理を説明するための概念図である。
【図8】ズームレンズがWIDE側に設定された場合における駐車車両の境界線の一例を示す模式図である。
【図9】ズームレンズがTELE側に変更された場合における駐車車両の境界線の一例を示す模式図である。
【図10】検出された直線から交点、及びY軸との角度を算出する処理を説明するための概念図である。
【図11】自動駐車処理において、車両の前進後、駐車経路の補正までの動作を示すフローチャートである。
【図12】再検出された駐車車両の前端角部と自車両との位置関係を示す俯瞰図である。
【図13】後方カメラによる位置姿勢推定処理を示すフローチャートである。
【図14】駐車経路の補正後、自動駐車処理の終了までの動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第2の実施形態における駐車支援装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図16】図16(a)は、駐車パターンが両側駐車の場合における車両の移動状態を模式的に示す俯瞰図である。図16(b)は、駐車パターンが両側駐車の場合における駐車フェーズと画像処理優先度との対応関係を転送画像の撮像方向毎に示す図である。
【図17】第2の実施形態における自動駐車処理を示すフローチャートの前半部分である。
【図18】第2の実施形態における自動駐車処理を示すフローチャートの後方部分である。
【図19】図19(a)は、駐車パターンが左側駐車の場合における車両の移動状態を模式的に示す俯瞰図である。図19(b)は、駐車パターンが左側駐車の場合における駐車フェーズと画像処理優先度との対応関係を転送画像の撮像方向毎に示す図である。
【図20】図20(a)は、駐車パターンが右側駐車の場合における車両の移動状態を模式的に示す俯瞰図である。図20(b)は、駐車パターンが右側駐車の場合における駐車フェーズと画像処理優先度との対応関係を転送画像の撮像方向毎に示す図である。
【符号の説明】
1,2…駐車支援装置、111…カメラ、13…画像処理部、191…ズーム切替制御部、21…カメラ、23…画像処理部、27…画像処理優先度切替部、28…画像転送頻度制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、駐車支援装置、及び画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像処理技術の発達に伴い、カメラによって撮像された画像を使用して、車両の状態を制御する駐車支援装置が提案されている。例えば、特開平10−244890号公報においては、以下に説明する自動駐車装置が開示されている。すなわち、上記自動駐車装置は、3台のカメラにより車両の後方、右側方、及び左側方を撮像し、撮像された画像の処理結果に基づいて駐車経路を決定する。そして、決定された駐車経路に従って車両を移動させることにより、車両周辺の障害物の検出精度を向上したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術では以下に示す様な問題点があった。例えば、上記駐車支援装置では、障害物及び駐車位置を精確に検出するために、画像の歪みの小さいレンズを使用する。画像の歪みを小さくするには、レンズの焦点距離をある程度長くする必要があるが、これに伴いカメラの撮像範囲が狭くなる。その結果、カメラの死角が広がり、車両周辺に存在するにも拘わらず検出されない障害物が増える。
【0004】
また、駐車支援装置において、カメラによって撮像された複数の画像を、複数の画像処理装置を用いて処理すると、搭載スペースやコストの増大が懸念される。この様な難点を解決するために、複数の画像処理装置を用いて複数の画像に対して同様の画像処理を施すことも考えられる。しかし、処理の即時性が要求される駐車支援装置においては、処理負荷を考慮して非常に高性能な画像処理装置を使用する必要がある。あるいは、各画像に対する処理を順次行うことで、即時性を犠牲にしなければならない。
【0005】
そこで、本発明は、限られた数のカメラを効率的に使って、精確に車両を制御する画像処理装置、駐車支援装置、及び画像処理方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決する為、以下の様な特徴を備えている。
本発明に係る画像処理装置は、車両の周辺を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された前記車両の周辺の画像を処理する画像処理手段とを備える画像処理装置において、前記車両の停止時には前記撮像手段による撮像範囲を狭め、前記車両の走行時には前記撮像手段による撮像範囲を広げる制御を行う撮像範囲制御手段を更に備える。
【0007】
本発明に係る画像処理方法は、撮像手段により車両の周辺を撮像する撮像ステップと、前記撮像ステップにて前記撮像手段により撮像された前記車両の周辺の画像を画像処理手段により処理する画像処理ステップと、前記車両の停止時には前記撮像ステップにおける撮像範囲を狭め、前記車両の走行時には前記撮像ステップにおける撮像範囲を広げる制御を撮像範囲制御手段により行う撮像範囲制御ステップとを含む。
【0008】
これらの発明によれば、前記車両の停止時には前記撮像手段による撮像範囲が狭くなる様に制御される。すなわち、車両の停止時は、車両が周辺の障害物に接近する危険性が低いので、撮像範囲を狭めて車両周辺状況の検出精度を高める。一方、前記車両の走行時には、前記撮像手段による撮像範囲が、車両停止時における撮像範囲と比較して広くなる様に制御される。車両の走行時は、車両が周辺の障害物に接近する危険性が相対的に高くなるので、撮像範囲を広くとって死角を狭くすることにより、より広範囲に存在する障害物を検出できる。その結果、限られた数のカメラを効率的に使って、精確に車両を制御することが可能となる。
【0009】
ここで、車両の走行時とは車両の停止時以外を指すものであり、走行速度を問わない。また、障害物には、他の駐車車両や輪留めなどの停止障害物の他に、走行中の車両や歩行者などの移動障害物をも含む。
【0010】
本発明に係る駐車支援装置は、上述した画像処理装置を備える駐車支援装置において、前記車両の停止時には前記車両周辺の障害物の検出及び駐車経路の計画を行い、前記車両の走行時には前記駐車経路に従って前記車両を駐車させる制御を行うことが好ましい。
【0011】
走行状態に応じた撮像範囲の可変制御は、車両の停止と走行とが短時間かつ高頻度に変化する車両駐車時に適用することが好適である。本発明によれば、前記車両の停止時には、前記車両周辺の障害物の検出及び駐車経路の計画が行われる。すなわち、車両の停止時は、撮像範囲を狭めて障害物の検出精度を高めることにより、より正確な駐車経路を計画する。これに対して、前記車両の走行時には、計画された駐車経路に従って前記車両が駐車する様に制御される。すなわち、車両が駐車経路を走行する過程で周辺の障害物が車両に接近することを懸念し、撮像範囲を広くとることにより、より広範囲に存在する障害物を検出できる。その結果、障害物に接触することなく、正確な駐車位置に車両を駐車することが可能となる。
【0012】
本発明に係る画像処理装置は、車両の周辺を撮像する複数の撮像手段と、前記複数の撮像手段により撮像された前記車両周辺の複数の画像を処理する画像処理手段とを備える画像処理装置において、前記車両の走行状態に応じて、前記複数の画像の処理頻度を決定する決定手段を更に備える。
【0013】
本発明に係る画像処理方法は、複数の撮像手段により車両の周辺を撮像する撮像ステップと、前記複数の撮像手段により前記撮像ステップにて撮像された前記車両周辺の複数の画像を画像処理手段により処理する画像処理ステップと、前記車両の走行状態に応じて、前記複数の画像の処理頻度を決定手段により決定する決定ステップとを含む。
【0014】
これらの発明によれば、車両の走行状態(停止状態を含む)に応じて、複数の車両周辺画像の処理頻度が動的に決定される。そして、決定された処理頻度に基づいて各画像を処理することにより、重要性の高低に応じた効率的な画像処理を行うことができる。したがって、複数の画像処理に伴って画像処理装置に掛かる負荷を軽減しつつ、一の画像処理装置により車両の軌道を適正に制御できる。その結果、限られた数のカメラを効率的に使って、精確に車両を制御することが可能となる。
【0015】
本発明に係る駐車支援装置は、上述した画像処理装置による処理結果を利用して、車両を目標駐車区画に駐車させる制御を行う駐車支援装置において、車両の走行状態は、車両を目標駐車区画に駐車する際の走行状態であることが好ましい。
【0016】
走行状態に応じた画像処理頻度の可変制御は、処理対象となる画像の重要性が高頻度に変化する車両駐車時に適用することが好適である。本発明によれば、前記車両の駐車時における状態(例えば走行状態)に応じて、前記複数の画像の処理頻度が動的に決定される。そして、決定された処理頻度に基づいて車両周辺の各画像を処理することにより、重要性の高低に応じた効率的な画像処理を行うことができる。その結果、複数の画像処理に伴って画像処理装置に掛かる負荷を低減しつつ、一の画像処理装置により、所望する位置に車両を自動駐車することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態における駐車支援装置1の機能的構成を示す概念図である。図1に示す様に、駐車支援装置1(画像処理装置に対応)は、カメラ111〜114(撮像手段に対応)と、画像格納部121〜124と、画像処理部13(画像処理手段に対応)と、地図生成部14と、経路計画部15と、自車両位置検知部16と、パン・チルト・ズーム量計算部17と、パン・チルト駆動制御部181〜184と、ズーム切替制御部191〜194(撮像範囲制御手段に対応)と、車両移動量算出部20とを備える。これら各部は、相互に各種信号の入出力が可能な様に電気的に接続されている。
【0019】
カメラ111〜114は、車両の前方、後方、左右側方部にそれぞれ1台ずつ、合計4台搭載されている。詳細には、カメラ111は車両100の左側方に搭載されている。カメラ112,113,114は、車両100の右側方、前方、及び後方にそれぞれ搭載されている。カメラ111〜114の画素数は等しい。カメラは、少なくとも車両の前後左右に搭載されていればよく、その搭載台数は任意である。
【0020】
カメラ111〜114は、車両100の周囲を撮像する複眼の平行ステレオカメラであり、ズーム量を個別に調整可能なズームレンズ111a,112a,113a,114aを有する。ズームレンズ111a〜114aは、焦点距離及び撮像面の画角を変更する。なお、カメラは、三次元距離データを生成可能であれば単眼カメラであってもよい。
【0021】
画像格納部121〜124は、カメラ111〜114により撮像された車両周囲の画像データをそれぞれ格納する。画像データは、1台のカメラについて左右2データずつ格納される。
【0022】
画像処理部13は、画像格納部121〜124にそれぞれ蓄積された左右2つの画像データに基づいて、撮像された障害物の三次元距離データを生成する。そして、画像処理部13は、生成された三次元距離データに基づいて、自車両100に対する駐車車両の相対位置及び相対角度を算出する。
【0023】
地図生成部14は、画像処理部13により生成された三次元距離データに基づいて車両周囲の環境を認識し、目標駐車区画近傍の地図を生成する。
経路計画部15は、地図生成部14により生成された地図に従って、上記目標駐車区画に車両を駐車するための経路を計画及び補正する。
自車両位置検知部16は、任意の時点における車両100の目標駐車区画に対する相対位置を検知し、車両100が所定距離移動したか否かを判定する。
【0024】
パン・チルト・ズーム量計算部17は、地図生成部14により生成された目標駐車区画近傍の地図と、経路計画部15により計画された駐車経路と、自車両位置検知部16により検知された自車両の位置とを参照して、各カメラ111〜114のパン・チルト角及びズームレンズカメラ111a〜114aのズーム量を計算する。
【0025】
パン・チルト駆動制御部181〜184は、パン・チルト・ズーム量計算部17により計算されたパン・チルト角と、カメラ111〜114のパン・チルト角とが一致する様に、各カメラ111〜114のパン・チルト角を駆動制御する。
【0026】
ズーム切替制御部191〜194は、パン・チルト・ズーム量計算部17により計算されたズーム量と、ズームレンズ111a〜114aのズーム量とが一致する様に、各カメラ111〜114のズーム量を切替え制御する。詳細には、カメラ111〜114のズーム量は、撮像範囲は狭いが対象物の検出精度の高いTELE側(ズーム量が大きく狭角)と、TELE側と比較して対象物の検出精度は低いが撮像範囲の広いWIDE側(ズーム量が小さく広角)とに切替え制御される。なお、ズーム量の切替え制御は、TELEとWIDEの離散的な制御に限らず連続的な制御を含む。
【0027】
車両移動量算出部20は、車両100の左右両後輪に装着されており車両100の移動量を計測する車輪速センサ20aを備える。車両移動量算出部20は、車輪速センサ20aにより取得されたパルス数から、停止状態の車両100が実際に移動した距離、及び停止状態からの姿勢(ヨー角:水平方向の車体の回転角)の変化量を算出する。
【0028】
次に、本実施の形態における駐車支援装置1の動作を説明する。併せて、本発明に係る画像処理方法の各ステップについて説明する。動作説明の前提として、図2に示す様に、車両100は、手動の運転操作によって駐車場内を移動し、空いている目標駐車区画A付近に一旦停車される。このとき、車両100の位置及び姿勢は任意であるが、駐車支援装置1の処理負荷の低減、及び駐車処理の迅速性などの観点から、運転者の負担が高くならない範囲内で駐車が容易な位置姿勢であることが望ましい。
【0029】
車両100の停車後に、運転者により自動駐車処理の開始が指示されると、図3のフローチャートに示す処理が開始される。車両100の前後左右に搭載された各カメラ111,112,113,114はそれぞれ並行に動作可能であるが、まず車両100の左側方部に搭載されたカメラ111の動作について説明する。
【0030】
すなわち、ズーム切替制御部191は、目標駐車区画Aとその両隣の車両110,120がカメラ111の撮像範囲内に収まるように、ズームレンズ111aをWIDE側に設定する(L1)。続いて、カメラ111は、撮像範囲がWIDE側に切り替えられた画像を撮像して画像格納部112に格納する。画像処理部13は、画像格納部112に格納された画像データに基づいて三次元距離データを生成し、このデータを基に、目標駐車区画Aの両隣に位置する車両110,120の前端角部を検出する(L2)。
【0031】
次に、パン・チルト駆動制御部181は、L2で検出された車両110,120の前端角部の位置を精度良く再検出すべく、車両前端角部が撮像範囲内の中央近傍に位置する様に、カメラ111のパン・チルト角を駆動制御する(L3)。L4では、ズーム切替制御部191は、後述する所与の参照点がカメラ111の撮像範囲内に入る程度にズームレンズ111aをTELE側に切り替える。
【0032】
続いて、カメラ111は、撮像範囲がTELE側に変更された画像を撮像して画像格納部121に格納する。画像処理部13は、画像格納部121に格納された画像データに基づいて三次元距離データを生成することにより、目標駐車区画A付近の車両110,120角部を再検出する(L5)。
【0033】
そして、画像処理部13は、L5で生成された三次元距離データに基づいて、車両110,120の前端角部の相対位置PC1,PC2、及び相対角度θ1,θ2を算出する(L6)。なお、本実施形態では、自動駐車処理実行時の障害物である駐車車両を検出する処理について説明したが、目標駐車区画を示す白線を検出するものとしてもよい。
【0034】
ここで、左側方カメラ111による駐車車両110,120の位置姿勢推定処理(図3のL1〜L6に相当)について、図4〜図10を参照して、より詳細に説明する。まず、パン・チルト・ズーム量計算部17は、目標駐車区画Aとその両隣の車両110,120がカメラ111の撮像範囲内に収まる程度の画角を有するズーム量を計算する。ズーム切替制御部191は、計算結果であるズーム量に達するまで、ズームレンズ111aをWIDE側に設定する(L101,図3に示したL1に相当)。
【0035】
L102では、画像処理部13が、画像格納部121に蓄積された左右2つの画像データに基づいて、撮像された障害物(駐車車両110,120)の三次元距離データを算出する。三次元距離データの算出処理に関しては周知慣用の位置計測技術であるので詳細な説明(数式を含む)は省略し、以下、図5を参照して、好適な方法を簡略に説明する。
【0036】
画像処理部13は、三次元空間に存在する全ての障害物の境界点座標を三次元距離データとして平行ステレオ法により算出する。すなわち、駐車支援装置1は、カメラ111の有する複眼カメラにより2つの視点q1,q2から上記障害物を観測する。そして、画像処理部13は、各視点q1,q2に投影された左右の画像G1,G2における対応点p1(x1,y1)とp2(x2,y2)とを照合し、その相関関係に基づいて、三角測量法により障害物の三次元距離データP(X,Y,Z)を生成する。なお、必要に応じて、対応点の照合処理に先立ち、画像G1,G2の歪み補正処理や平行化処理を施すものとしてもよい。
【0037】
L103では、画像処理部13は、L102において生成された三次元距離データの内、所定の高さ、長さ、及び幅の範囲内にあるデータを駐車車両110,120の領域候補として抽出する。L104では、画像処理部13は、図6に示す様に、領域候補として抽出されたn個の三次元距離データ、例えばP1(x1,y1,z1),P2(x2,y2,z2),…,Pn(xn,yn,zn)をXY平面(車両100が移動する平面)に投影する。投影される点の間隔は、カメラ111の分解能に依存するが、一定以上の直線検出精度を維持する観点から、実寸で2〜3cm程度であることが望まれる。
【0038】
L105では、画像処理部13は、図7に示す様に、XY平面に投影された二次元座標データから直線を検出する。直線検出処理に関しては周知慣用の画像解析技術であるので、詳細な説明(数式を含む)は省略し、好適な方法を簡略に説明する。すなわち、上記二次元座標データを平面座標系から極座標系に変換(Hough変換)した際に、投票点が集中する座標に対応する直線が、駐車車両の境界線として検出される。その結果、駐車車両110に対応して直交する2直線L11,L12が検出され、駐車車両120に対応して直交する2直線L21,L22が検出される。このとき、ズームレンズがWIDE側に設定されたカメラ111の撮像データから検出された駐車車両110,120の境界を表す直線L1,L2の一例を図8に示す。
【0039】
L106(図3に示したL2に相当)では、画像処理部13は、L105で検出された2組の2直線の交点、及び参照点を算出する。参照点とは、検出された直線の長さが所定値以下であることに起因する他車両境界の誤検出を防ぐ為に、直線検出に使用される限界として定められた点である。図7に示す様に、車両110の側壁部分に対応する参照点A2は交点A1からLの距離に位置し、前端部分に対応する参照点A3は交点A1からW/2の距離に位置する。同様に、車両120の側壁部分に対応する参照点B2は交点B1からLの距離にあり、前端部分に対応する参照点B3は交点B1からW/2の距離にある。
【0040】
L107では、パン・チルト・ズーム量計算部17は、L106で算出された交点A1,B1、及び参照点A2〜A3,B2〜B3がカメラ111の撮像範囲内に収まるパン・チルト角及びズーム量を計算する。更に、L108(図3に示したL3に相当)では、パン・チルト駆動制御部181は、L107における計算結果に従って、パン・チルト角を目標方向に駆動制御する。L109(図3に示したL4に相当)では、ズーム切替制御部191は、L107における計算結果に従って、ズームレンズ111aをTELE側に変更する。
【0041】
L110(図3に示したL5に相当)では、画像処理部13は、画像格納部121に蓄積された左右2つの画像データに基づいて、撮像された障害物(駐車車両110,120)の三次元距離データを算出する。当該算出処理に関しては、L102において既述の処理と実質的に同一であるので詳細な説明は省略するが、ここで処理される画像データは、L102で処理された画像データよりもズーム量が大きい、すなわち駐車車両110,120を表示する為の画素数が多い。したがって、より精度の高い三次元距離データを算出可能である。
【0042】
L111〜L112では、L103〜L104と同様に、画像処理部13は、L110の算出結果に基づく車両候補領域の抽出処理、及び平面投影処理が実行される。更に、L113では、L105と同様に、画像処理部13は、L112でXY平面に投影された二次元座標データから直線を検出する。このとき、ズームレンズがTELE側に変更されたカメラ111の撮像データから検出された駐車車両110の境界を表す直線L1の一例を図9に示す。
【0043】
L114(図3に示したL6に相当)では、画像処理部13は、L113で検出された直線から交点及び角度を算出することにより、障害物の位置及び姿勢を推定する。具体的には、図10に示す様に、画像処理部13は、L113で検出された2組の直交する2直線(計4直線)であるL11,L12,L21,L22を参照して、各直線組の交点PC1(xC1,yC1)、PC2(xC2,yC2)を、車両110,120の前端角部(相対位置に相当)として認識する。また、L11,L21とY軸との為す鋭角θ1,θ2を、車両110,120の姿勢(相対角度に相当)として認識する。これを以って、障害物である車両110,120の位置姿勢を推定する。
【0044】
図3に戻り、車両右側方部に搭載されたカメラ112に関して、L1〜L6と同様の処理を実行する。すなわちR1では、ズーム切替制御部192は、目標駐車区画Aと車両100を挟んで対向する領域B内の障害物がカメラ112の撮像範囲に収まるように、ズームレンズ112aをWIDE側に設定する。続いて、カメラ112は、撮像範囲がWIDE側に変更された画像を撮像して画像格納部122に格納する。画像処理部13は、画像格納部122に格納された画像データに基づいて三次元距離データを生成し、領域B内の障害物(車両130,140の前部)の位置を検出する(R2)。
【0045】
次に、パン・チルト駆動制御部182は、R2で検出された障害物の位置を精度良く再検出すべく、目標駐車経路に沿って前進した場合に車両100が接触する可能性のある障害物が撮像範囲内の中央付近に位置する様に、カメラ111のパン・チルト角を駆動制御する(R3)。R4では、ズーム切替制御部192は、設定された上記参照点がカメラ112の撮像範囲内に入る程度でズームレンズ112aをTELE側に変更する。
【0046】
続いて、カメラ112は、撮像範囲がTELE側に変更された画像を撮像して画像格納部122に格納する。画像処理部13は、画像格納部122に格納された画像データに基づいて三次元距離データを生成することにより、領域B内の車両130,140角部を再検出する(R5)。そして、画像処理部13は、R5で生成された三次元距離データに基づいて、車両130,140の前部の相対位置PC3,PC4を算出する(R6)。なお、L1〜L6及びR1〜R6に示す各処理の実行中は停車状態であり、車両100を自ら障害物に衝突させることはないので、処理は行わず、カメラ113とカメラ114とは待機状態を継続する(F1,B1)。
【0047】
次のS1では、地図生成部14は、L5で画像処理部13により生成された三次元距離データに基づいて車両100の周囲環境を認識し、目標駐車区画近傍の地図を生成する。更にS2では、経路計画部15は、地図生成部14により生成された地図に従って、目標駐車区画Aに車両100を駐車するための好適な経路を計画する。
【0048】
駐車支援装置1は、TELE側に切り替えられたカメラにより経路が計画された後、かつ、車両100の移動前に以下に示す処理を実行する。すなわち、パン・チルト・ズーム量計算部17は、現在のズーム量よりも低いズーム量を算出し、この算出結果に基づいて、ズーム切替制御部191がズームレンズ111aをWIDE側に変更する制御を行う(L7)。これにより、車両100の周囲がより広範囲に撮像される。L8では、パン・チルト駆動制御部181は、車両100の移動時には、左右のカメラ111,112を自車両100に対して垂直になるように制御し、前方のカメラ113を前方の駐車車両が撮像されるように制御する。
【0049】
カメラ112及びカメラ113に関しても、L7〜L8と同様の処理を実行する。すなわち、ズームレンズ112a,113aのズーム量は、WIDE側に切り替えられる(R7〜R8,F2〜F3)。なお、停車状態では、車両100を自ら障害物に衝突させることはないので、カメラ114は依然として待機状態を継続する。
【0050】
各カメラ111〜113のズーム量及びパン・チルト角の設定が完了すると、車両100は、S2で計画された駐車経路に沿って、実際に移動(前進)を開始する(S3)。図11に移行し、カメラ111〜113は、車両100が計画された駐車経路に対応する所定距離前進するまで、車両100周囲の障害物の検出を継続する(L9,R9,F4)。このとき、車両100が駐車経路を移動する過程で周辺の障害物が車両100に接近することを懸念し、カメラの撮像範囲を広くとることにより、より広範囲に存在する障害物を検出できる。車両100が所定距離前進したことが自車両位置検知部16により判定されると(S4;Y)、車両100は停止する(S5)。
【0051】
次いで、車両移動量算出部20は、S3における車両100の走行開始からS5における停止までに、車両100が実際に走行した軌跡を算出する(S6)。続いて、車両移動量算出部20は、S6で算出された走行軌跡を参照して、停止状態(自動駐車処理の初期状態)からの移動量及び姿勢変化量を算出する。そして、画像処理部13は、当該算出結果に基づいて、車両110,120の前端角部の相対位置PC1,PC2を算出する(S7)。
【0052】
次いで、駐車支援装置1は、車両100の後退に先立って、以下に示す処理を実行する。すなわち、パン・チルト駆動制御部184は、S7において算出された車両110,120の前端角部の位置を精度良く再検出すべく、車両前端角部が撮像範囲内の中央近傍に位置する様に、カメラ114のパン・チルト角を駆動制御する(B4)。B5では、ズーム切替制御部194は、上述の参照点がカメラ114の撮像範囲内に入る程度でズームレンズ114aをTELE側に変更する。
【0053】
続いて、カメラ114は、撮像範囲がTELEに変更された画像を撮像して画像格納部124に格納する。画像処理部13は、画像格納部124に格納された画像データに基づいて三次元距離データを生成することにより、目標駐車区画A近傍の障害物を再検出する(B6)。図12は、B6において再検出された車両110,120の前端角部PC5,PC6と車両100との位置関係を示す図である。
【0054】
そして、画像処理部13は、B6で生成された三次元距離データに基づいて、車両110,120の前端角部の相対位置PC1,PC2、及び相対角度θ1,θ2を算出する(B7)。なお、B4〜B7において、カメラ111〜113は待機状態を継続する。
【0055】
ここで、図13は、後方カメラ114による駐車車両130,140の位置姿勢推定処理(図11のS7、及びB4〜B7に相当)を示すフローチャートである。当該位置姿勢推定処理は、図4を参照して詳述した左側方カメラ111による位置姿勢推定処理と主要部が同一であるので、各ステップの対応関係を示すに留める。すなわち、図13のR101〜R109の各ステップは、図4に示したL106〜L114の各ステップにそれぞれ対応するものである。
【0056】
図11に戻り、S8では、地図生成部14は、B6で画像処理部13により生成された三次元距離データに基づいて車両100の周囲環境を認識し、目標駐車区画近傍の地図を生成する。更にS9では、経路計画部15は、地図生成部14により生成された地図に従って、S2で計画された経路を、高精度な障害物検出に基づくより適切な経路に補正する。
【0057】
図14に移り、駐車支援装置1は、TELE側に変更されたカメラにより経路が補正された後に、以下に示す処理を実行する。すなわち、パン・チルト・ズーム量計算部17は、現在のズーム量よりも低いズーム量を算出し、この算出結果に基づいて、ズーム切替制御部191がズームレンズ111aをWIDE側に切り替える制御を行う(L11)。L12では、パン・チルト駆動制御部181は、自車両100に対して垂直になるように左右のカメラ111,112を制御し、駐車区画Aが撮像範囲内に収まるように後方のカメラ114を制御する。
【0058】
右側方のカメラ112及び後方のカメラ114に関しても、L11〜L12と同様の処理を実行する。すなわち、ズームレンズ112a,114aのズーム量は、WIDE側に切り替えられる(R11〜R12,B8〜B9)。なお、車両100の後方に障害物が存在又は接触する可能性は、この段階において極めて低いので、カメラ114は待機状態を継続する。
【0059】
各カメラ111,112,114のズーム量及びパン・チルト角の設定が完了すると、車両100は、S9で補正された駐車経路に沿って、実際に移動(後退)を開始する(S10)。カメラ111,112,114は、車両100が計画された駐車経路に対応する所定距離後退するまで、車両100周囲の障害物の検出処理を継続する(L13,R13,B10)。車両100が所定距離後退したことが自車両位置検知部16により判定されると(S11;Y)、車両100は停止する(S12)。これにより、一連の自動駐車処理が完了する。
【0060】
以上説明した様に、本発明に係る駐車支援装置1は、複数のカメラ111〜114の画素数が等しい事に鑑み、単位対象物当たりの分解能、及び視野がズーム量に応じて異なる点に着目して為されたものである。駐車支援装置1によれば、カメラ111と、画像処理部13と、ズーム切替制御部191とを少なくとも備える。カメラ111は、車両100の周辺を撮像する。画像処理部13は、カメラ111により撮像された車両100の周辺の画像を処理する。
【0061】
また、主要な構成要素であるズーム切替制御部191は、車両100の停止時にはカメラ111による撮像範囲を狭める制御を行う。車両100の停止時には、車両周辺の障害物の検出処理、及び駐車経路の計画処理が行われる。したがって、撮像範囲を狭めて障害物の検出精度を高める。これにより、より正確な駐車経路を計画及び補正できる。
【0062】
一方、ズーム切替制御部191は、車両100の走行時には、カメラ111による撮像範囲を広げる制御を行う。車両100の走行時には、車両が駐車経路を走行する過程で周辺の障害物が車両に接近することが懸念されるので、撮像範囲を広くとる。これにより、広範囲に存在する障害物を検出できる。その結果、障害物に接触することなく、より正確な駐車位置に車両100を駐車することが可能となる。
【0063】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図15は、本実施形態における駐車支援装置2の機能的構成を示すブロック図である。図15に示す様に、駐車支援装置2(画像処理装置に対応)は、車両の前後左右を撮像可能に搭載されたカメラ(撮像手段に対応)21と、画像格納部22と、画像処理部23(画像処理手段に対応)と、周囲環境認識部24と、駐車パターン判定部25と、駐車フェーズ判定部26と、画像処理優先度切替部27(決定手段に対応)と、画像転送頻度制御部28とを備える。これら各部は、相互に各種信号の入出力が可能な様に電気的に接続されている。
【0064】
カメラ21は、それぞれ搭載位置の異なる4台のカメラにより構成される。詳細には、カメラ21は、車両の前方を撮像する前方カメラ211と、車両の後方を撮像する後方カメラ212と、車両の右側方を撮像する右側方カメラ213と、車両の左側方を撮像する左側方カメラ214とを有する。各カメラ211〜214は、焦点距離fが等しく光軸が互いに平行な複眼レンズを有し、この複眼カメラにより少なくとも2つの視点から障害物(他車両や歩行者)を観測する。
【0065】
画像格納部22は、相互に異なるデータ格納領域を形成する前方画像格納部221と、後方画像格納部222と、右側方画像格納部223と、左側方画像格納部224とにより構成される。詳細には、前方画像格納部221には、前方カメラ211により撮像された画像データが格納される。同様に、後方画像格納部222、右側方画像格納部223、及び左側方画像格納部224には、後方カメラ212、右側方カメラ213、及び左側方カメラ214により撮像された画像データがそれぞれ格納される。
【0066】
画像処理部23は、後述の画像転送頻度制御部28を介して画像格納部22から入力される画像データを処理する。詳細には、画像処理部23は、駐車場の白線検出処理や障害物検出処理を行う。
【0067】
白線検出処理に関しては周知慣用の画像解析技術であるので、詳細な説明や図示(数式を含む)は省略し、好適な方法を簡略に説明する。例えばソーベルフィルタにより画像データにエッジ強調処理を施して、画素値(例えば輝度)に基づく二値化を行った後、Hough変換などの数学的手法を用いて直線を白線として検出する。
【0068】
障害物検出処理に関しては周知慣用の位置計測技術であるので、詳細な説明や図示(数式を含む)は省略し、好適な方法を簡略に説明する。画像処理部23は、平行ステレオ法により三次元空間上の障害物の位置を推定する。すなわち、画像処理部23は、各カメラ211〜214の有する2つの視点に投影された画像における障害物の相対位置の相違に基づいて、三角測量法により上記障害物の三次元位置を推定する。
【0069】
周囲環境認識部24は、画像処理部23により検出された白線や障害物の位置に基づいて、車両周囲の環境を認識する。
駐車パターン判定部25は、周囲環境認識部24により認識された車両周囲の環境に基づいて駐車パターンを判定する。駐車パターンとは、自車両周囲に位置する他車両の駐車態様を示すデータである。例えば、自車両の進行方向に向かって走路の両側に他車両が駐車されている両側駐車(図16(a)参照)、同左側にのみ他車両が駐車されている左側駐車(図19(a)参照)、及び同右側にのみ他車両が駐車されている右側駐車(図20(a)参照)等が挙げられる。
【0070】
駐車フェーズ判定部26は、自動駐車処理が開始された時点からの走行軌跡を基に自動駐車処理の駐車フェーズを判定する。駐車フェーズとは、自動駐車処理を実行中の車両が如何なる段階にあるかを示すデータであり、例えば以下に示すフェーズ▲1▼〜▲5▼の五段階に分類される。
【0071】
まず、図16(a)に示す様に、フェーズ▲1▼は、駐車場の入口付近において走路を認識する段階である。フェーズ▲2▼は、認識された走路に沿って前進し、側方カメラにより目標駐車区画を認識した時点で一旦停止し、右フル転舵するまでの段階である。フェーズ▲3▼は、右フル転舵した状態で、前方カメラにより対向する駐車車両との相対距離を測定しながら前進し、適切な距離移動した時点で停止し、左フル転舵するまでの段階である。
【0072】
フェーズ▲4▼は、左フル転舵した状態で、後方カメラにより目標駐車区画の両隣の駐車車両との相対距離及び相対角度を認識しながら後退し、駐車車両と平行になった時点で一旦停止し、中立舵に戻すまでの段階である。そして、フェーズ▲5▼は、中立舵に戻した状態で、後方カメラにより目標駐車区画の後方に位置する輪留めや壁面などの障害物との相対距離を測定しながら後退し、適切な距離移動した時点で停止するまでの段階である。
【0073】
画像処理優先度切替部27は、駐車パターン判定部25により判定された駐車パターンと、駐車フェーズ判定部26により判定された駐車フェーズとに基づいて、撮像された画像の処理優先度を示す画像処理優先度(以下、単に「優先度」と記す。)を動的に決定する。優先度の設定は、離散的、連続的の何れでもよいが、処理負荷を軽減する観点から、好適には、”H(High)”と”L(Low)”と”−”の三段階で行う。なお、優先度がH又はLに設定されるカメラの数は単複を問わない。
【0074】
画像転送頻度制御部28は、画像処理優先度切替部27により決定された画像データの優先度に従って、画像処理部23に転送する画像データの頻度(単位時間当たりに転送される画像データ数)を制御する。画像データの転送頻度は、画像格納部毎、すなわちカメラの撮像方向(前方、後方、右側方、及び左側方)毎に制御される。例えば、優先度が”H”に設定されている場合には転送頻度は0.15s間隔、”L”の場合には1s間隔、”−”の場合には転送しない。なお、”−”の場合には、当該優先度に対応するカメラの撮像処理自体を停止するものとしてもよい。
【0075】
次に、図16〜図20を参照して、本実施の形態における駐車支援装置2の動作を説明する。併せて、本発明に係る画像処理方法について説明する。まず、初期状態では車両200は駐車フェーズ▲1▼にあり、前方以外の周囲環境の認識は不要である。このため、何れの駐車パターンにおいても、優先度は前方カメラ211のみが“H”に設定され、他のカメラ212〜214は”−”に設定されている。したがって、画像転送頻度制御部28は、前方カメラ211により撮像され前方画像格納部221に格納された画像データを短い間隔(例えば、数百msec間隔)で画像処理部23に転送する(図17のT1)。
【0076】
次いで、画像処理部23は、転送された画像に上述した画像処理を施し、周囲環境認識部24は、当該画像から検出された白線や障害物の位置に基づいて車両周囲の環境を認識する。続いて、駐車パターン判定部25は、認識結果に基づいて、走路C1〜C3を認識し駐車パターンを判定する(T2)。
【0077】
本実施形態においては、判定される駐車パターンの候補として、既述した様に、走路を挟んで何れの側方に他車両が駐車されているかに応じて、両側駐車、左側駐車、及び右側駐車の三形態を想定している。本動作説明では、簡単の為、駐車パターンが両側駐車と判定された場合を例に挙げ代表的に説明する。
【0078】
T3では、車両200は駐車フェーズを駐車フェーズ▲1▼から駐車フェーズ▲2▼に切り替える。続いて、画像処理優先度切替部27は、駐車パターンが両側駐車、かつ駐車フェーズ▲2▼に対応する優先度を選択する(T4)。この場合、図16(b)に示す様に、優先度は後方カメラ212のみが“L”に設定され、他のカメラ211,213,214は”H”に設定されている。したがって、画像転送頻度制御部28は、後方画像格納部222に格納された画像データを長い間隔(例えば、数s間隔)で画像処理部23に転送すると共に、それ以外の画像格納部に格納された画像データを短い間隔(例えば、数百msec間隔)で画像処理部23に転送する。なお、画像データを転送する時間間隔の長短は、後方の画像データの転送間隔とそれ以外の画像データの転送間隔との比較に基づく相対的な長さ関係を表すものである。
【0079】
T5では、車両200は目標駐車区画B1を認識するまで前進する。目標駐車区画B1を認識した時点で車両200は停止し、右方向にフル転舵する(T6)。T7では、車両200は駐車フェーズを駐車フェーズ▲2▼から駐車フェーズ▲3▼に切り替える。続いて、画像処理優先度切替部27は、駐車パターンが両側駐車、かつ駐車フェーズ▲3▼に対応する優先度を選択する(T8)。優先度は、駐車フェーズ▲2▼における優先度と同一の設定であるので、画像転送頻度制御部28は、後方の画像データを長い間隔で転送し、それ以外の画像データを、後方の画像データの転送間隔より短い間隔で転送する処理を継続する。
【0080】
T9では、車両200は適切な距離移動するまで前進する。適切な距離とは、車両200と対向する駐車車両300との距離が所定値を下回らない範囲で、目標駐車区画B1内の適切な位置に車両を駐車するのに充分な距離である。適切な距離移動した時点で車両200は一時停止し、左方向にフル転舵する(T10)。
【0081】
T11では、車両は駐車フェーズを駐車フェーズ▲3▼から駐車フェーズ▲4▼に切り替える。図18に移行し、画像処理優先度切替部27は、駐車パターンが両側駐車、かつ駐車フェーズ▲4▼に対応する優先度を選択する(T12)。駐車フェーズ▲4▼における優先度は、図16(b)に示す様に、前方画像転送の優先度が“L”、後方、右側方、及び左側方の画像転送の優先度が“H”の設定である。したがって、画像転送頻度制御部28は、前方の画像データを長い間隔で転送し、それ以外の画像データを短い間隔で転送する。
【0082】
T13では、車両200が、目標駐車区画B1の両隣に駐車されている他車両320,330と平行な位置に到達するまで後退する。なお、後退する距離は、駐車フェーズ▲3▼において車両200が前進した距離に基づいて算出されるものとしてもよい。他車両と平行な位置に到達するまで移動した時点で車両200は停止し、中立方向に転舵する(T14)。
【0083】
T15では、車両200は駐車フェーズを駐車フェーズ▲4▼から駐車フェーズ▲5▼に切り替える。続いて、画像処理優先度切替部27は、駐車パターンが両側駐車、かつ駐車フェーズ▲5▼に対応する優先度を選択する(T16)。駐車フェーズ▲5▼における優先度は、図16(b)に示す様に、後方画像転送の優先度が“H”、前方、右側方、及び左側方の画像の優先度が“L”の設定である。したがって、画像転送頻度制御部28は、後方の画像データを長い間隔で転送し、それ以外の画像データを短い間隔で転送する。
【0084】
T17では、車両200は適切な距離移動するまで後退する。適切な距離とは、車両の後方に位置する障害物R1との距離が所定値を下回らない範囲で、目標駐車区画B1内に収まる様に車両を駐車するのに充分な距離である。適切な距離移動した時点で車両200は停止し、一連の自動駐車処理を終了する(T18)。
【0085】
以上、駐車パターンが両側駐車の場合を例にとり、画像処理優先度の切替え制御に関して説明したが、駐車パターンが左側駐車の場合には、図19(b)に示す駐車フェーズとの対応関係に基づいて、画像処理優先度が転送画像の撮像方向毎に切替え制御される。同様に、駐車パターンが右側駐車の場合には、図20(b)に示す対応関係を参照して、画像処理優先度が切替え制御される。
【0086】
以上説明した様に、本実施形態における駐車支援装置2によれば、車両200の移動状態(停止状態を含む)に応じて、前後左右各方向の画像データの転送処理頻度が動的に決定される。転送された画像データに対しては、白線や障害物の検出処理などの画像処理が網羅的に施されるので、車両200周辺の画像の処理頻度が撮像方向毎に可変的に決定されることになる。したがって、決定された処理頻度に基づいて画像を処理することにより、駐車パターンや駐車フェーズに応じた木目細やか、かつ、効率的な画像処理を行うことができる。これにより、高頻度の画像処理に伴って画像処理部に掛かる負荷を低減しつつ、一の画像処理部23により、自動駐車に伴う車両200の挙動を適正に制御して、精確な位置に車両を駐車できる。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、限られた数のカメラを効率的に使って、精確に車両を制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における駐車支援装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】自動駐車処理の開始時における車両と目標駐車区画との位置関係を示す俯瞰図である。
【図3】自動駐車処理の開始から車両の前進までの動作を示すフローチャートである。
【図4】左側方カメラによる位置姿勢推定処理を示すフローチャートである。
【図5】三次元距離データの算出処理を説明するための概念図である。
【図6】三次元距離データの二次元投影処理を説明するための概念図である。
【図7】投影された二次元座標データから直線を検出する処理を説明するための概念図である。
【図8】ズームレンズがWIDE側に設定された場合における駐車車両の境界線の一例を示す模式図である。
【図9】ズームレンズがTELE側に変更された場合における駐車車両の境界線の一例を示す模式図である。
【図10】検出された直線から交点、及びY軸との角度を算出する処理を説明するための概念図である。
【図11】自動駐車処理において、車両の前進後、駐車経路の補正までの動作を示すフローチャートである。
【図12】再検出された駐車車両の前端角部と自車両との位置関係を示す俯瞰図である。
【図13】後方カメラによる位置姿勢推定処理を示すフローチャートである。
【図14】駐車経路の補正後、自動駐車処理の終了までの動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第2の実施形態における駐車支援装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図16】図16(a)は、駐車パターンが両側駐車の場合における車両の移動状態を模式的に示す俯瞰図である。図16(b)は、駐車パターンが両側駐車の場合における駐車フェーズと画像処理優先度との対応関係を転送画像の撮像方向毎に示す図である。
【図17】第2の実施形態における自動駐車処理を示すフローチャートの前半部分である。
【図18】第2の実施形態における自動駐車処理を示すフローチャートの後方部分である。
【図19】図19(a)は、駐車パターンが左側駐車の場合における車両の移動状態を模式的に示す俯瞰図である。図19(b)は、駐車パターンが左側駐車の場合における駐車フェーズと画像処理優先度との対応関係を転送画像の撮像方向毎に示す図である。
【図20】図20(a)は、駐車パターンが右側駐車の場合における車両の移動状態を模式的に示す俯瞰図である。図20(b)は、駐車パターンが右側駐車の場合における駐車フェーズと画像処理優先度との対応関係を転送画像の撮像方向毎に示す図である。
【符号の説明】
1,2…駐車支援装置、111…カメラ、13…画像処理部、191…ズーム切替制御部、21…カメラ、23…画像処理部、27…画像処理優先度切替部、28…画像転送頻度制御部
Claims (6)
- 車両の周辺を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された前記車両の周辺の画像を処理する画像処理手段とを備える画像処理装置において、
前記車両の停止時には前記撮像手段による撮像範囲を狭め、前記車両の走行時には前記撮像手段による撮像範囲を広げる制御を行う撮像範囲制御手段を更に備えることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置を備える駐車支援装置において、
前記車両の停止時には前記車両周辺の障害物の検出及び駐車経路の計画を行い、前記車両の走行時には前記駐車経路に従って前記車両を駐車させる制御を行うことを特徴とする駐車支援装置。 - 車両の周辺を撮像する複数の撮像手段と、
前記複数の撮像手段により撮像された前記車両周辺の複数の画像を処理する画像処理手段とを備える画像処理装置において、
前記車両の走行状態に応じて、前記複数の画像の処理頻度を決定する決定手段を更に備えることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項3に記載の画像処理装置による処理結果を利用して、前記車両を目標駐車区画に駐車させる制御を行う駐車支援装置において、
前記車両の走行状態は、前記車両を前記目標駐車区画に駐車する際の走行状態であることを特徴とする駐車支援装置。 - 撮像手段により車両の周辺を撮像する撮像ステップと、
前記撮像ステップにて前記撮像手段により撮像された前記車両の周辺の画像を画像処理手段により処理する画像処理ステップと、
前記車両の停止時には前記撮像ステップにおける撮像範囲を狭め、前記車両の走行時には前記撮像ステップにおける撮像範囲を広げる制御を撮像範囲制御手段により行う撮像範囲制御ステップと
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 複数の撮像手段により車両の周辺を撮像する撮像ステップと、
前記複数の撮像手段により前記撮像ステップにて撮像された前記車両周辺の複数の画像を画像処理手段により処理する画像処理ステップと、
前記車両の走行状態に応じて、前記複数の画像の処理頻度を決定手段により決定する決定ステップと
を含むことを特徴とする画像処理方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050414 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20061220 |