JP2004047638A - 波長可変半導体レーザの波長制御装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】波長可変半導体レーザ1の発振状態を判定する発振状態判定部3と、発振状態判定部3の判定結果に基づき第1の光反射器10への注入電流および第2の光反射器11への注入電流を同時に掃引することにより、目標波長で単一モード発振する第1の光反射器10への注入電流Ifおよび第2の光反射器11への注入電流Irの電流条件を導出し、導出した電流条件を用いて波長可変半導体レーザ1を駆動制御する演算部5および制御電源部4とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、波長分割多重伝送(WDM)などに適用する光通信用デバイスとして用いられる波長可変半導体レーザの発振波長を制御する波長可変半導体レーザの波長制御装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバーを利用した光通信システムにおいて、高密度波長分割多重(DWDM:Dense Wavelength Division Multiplexing)方式が行われるようになってきた。このDWDM方式は、異なる複数の波長を1本の光ファイバに多重化して伝送する方式であり、高い精度で光の波長を安定化させる必要がある。
【0003】
このDWDM方式に用いられる光源としては、一般に分布帰還型(DFB:Distributed Feedback)レーザが用いられている。このDFBレーザでは、一つの波長のみを選択的に反射する回折格子を光増幅領域に形成している。このため、DFBレーザを用いると、発振モードが安定し、単一波長の半導体レーザが実現できる。通常、WDMシステムに用いられる光機器においては、光源を1チャンネル(波長)に1つ用いるが、DFBレーザは波長可変領域が小さいために、故障対策用の予備光源にも、1チャンネルに1つのDFBレーザが必要となるので、システムが高価になるという課題がある。
【0004】
上記の問題を克服するためには、波長可変領域が大きいレーザを光源として用いる必要がある。DBR(Distributed Bragg Reflector)半導体レーザは、光増幅領域の両側に波長依存性のある光反射器としての回折格子を配置し、特定の波長のみを選択的に反射させて光増幅領域で増幅させることにより、1本のピーク波長を持つ発振光を発生させるものである。その際、両側の回折格子部への注入電流を変化させることにより数十nm程度発振波長を変化させることができる。しかし、反射ピーク間隔が比較的狭いDBR構造の半導体レーザでは、両側の回折格子の反射ピークが一致する波長が隣の波長に飛び移るモードホッピングや、隣接する発振縦モードの競合などを原因として、発振モードが不安定になり易いという課題がある。
【0005】
このような波長可変半導体レーザの波長制御方法には、光反射器への注入電流を制御する電流制御方式とレーザ素子温度の調整とがある。
【0006】
電流制御方式の1つである電流テーブル方式による制御方法は、“A High−speed mixed Digital−to−Analog circuit board for accurate control of wavelength tunable lasers for fiber−optic ”Paul D. Biernacki, et al.,Journal of Lightwave Technology. vol.17,No.7,July (1999) 1222−1228.あるいは“Control of widely tunable SSG−DBR Lasers for dense wavelength division multiplexing”Gert. Sarlet, et al. Journal of Lightwave Technology. vol.18 NO.8(2000) 1128−1138.あるいは“Mode stabilization method for Superstructure−Grating DBR Lasers”Hiroyuki. Ishii, et al., Journal of Lightwave Technology. vol.16 No3(1998) 433−442.などに開示されている。
【0007】
この電流テーブル方式による制御方法では、両側の光反射器(回折格子部)への各注入電流I1、I2を変数とした2次元のデータテーブルを作成し、各注入電流I1、I2の組み合わせ毎に発振特性に関するデータを登録し、この登録データを用いて波長制御を行っている。この電流テーブル方式による制御方法では、波長制御の応答追従性がよく高速制御が可能であるが、電流テーブル方式による制御方法は、レーザ素子の経時変化に弱く、さらに出荷前検査時に個体毎に発振波長を規定する電流テーブルの作成が不可欠となり、コストの増大の要因となる問題を有している。
【0008】
一方、温度制御による方法では、規定波長への制御の安定性は優れているが、温度安定化までにミリ秒単位の時間が必要であり、高速制御はなし得ない。さらに、レーザ素子温度が変化することで、内部量子効率や利得曲線の温度依存性が現われて、波長制御の最適点が変化するため、制御が複雑になる欠点がある。また、この温度制御による方法では、実用的な温度範囲での調整可能な波長範囲は数nm程度しかない。
【0009】
上記の両者の長所を取り入れたハイブリッド方式の従来技術としては、特開平9−331107号公報がある。この従来技術では、最初電流制御により波長をシフトさせ、その後その波長シフト量を電流制御によるものから温度制御によるものに置き換えるようにして、応答は速いが波長可変範囲が狭い電流制御と、波長可変範囲は広いが応答が遅い温度制御のそれぞれの利点を組み合わせた波長制御を行うようにしている。
【0010】
この従来技術においては、電流制御と温度制御を組み合わせて高速性と安定性の両立を図っているが、レーザ素子の経時劣化に対しては温度制御で対応するため、動作条件が変化して制御が複雑になる。また、この従来技術においても、出荷前検査の際の電流テーブルの作成は不可避であることに変わりはない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述した各従来技術にあっては、出荷前検査時の個体毎の電流テーブルの作成に多くのコストが発生する、長期の安定性を保証することが困難であるなどの問題を有している。
【0012】
ハイブリッド方式の従来技術では、長期安定性や電流設定方法に多少の改善が図られているが、各ミラーの反射モードに着目した制御方法であるために、安定化のレンジが狭い。言い換えると、ミラー損失を含めた一定出力動作に対応させるためには検査の簡便化が図れず、また波長モード境界を超える経時変化にも対応できない。さらには、信号検出方法に変調同期検波を用いており、モジュール実装が複雑かつ高コストになるなどの欠点がある。
【0013】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、経年変化などの各種要因によって発振波長が変化した場合でも、高精度の電流テーブルを用意することなく発振制御点を目標波長に対応する安定点に収束させ得る波長可変半導体レーザの波長制御装置および方法を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明にかかる波長可変半導体レーザの波長制御装置は、複数の反射ピークを有する第1及び第2の光反射器とこれら第1及び第2の光反射器の間に配される活性層領域とを有する波長可変半導体レーザの発振波長を制御する波長可変半導体レーザの波長制御装置において、前記波長可変半導体レーザの発振状態を判定する発振状態判定部と、前記発振状態判定部の判定結果に基づき前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を同時に掃引することにより、目標波長で単一モード発振する前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の電流条件を導出し、該導出した電流条件を用いて前記波長可変半導体レーザを駆動制御する駆動制御部とを備えることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、発振状態判定部の判定結果に基づき第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を同時に掃引することにより、目標波長で単一モード発振する第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の電流条件を導出し、該導出した電流条件を用いて波長可変半導体レーザを駆動制御するようにしており、経年変化などの各種要因によって発振波長が変化した場合でも、高精度の電流テーブルを用意することなく発振制御点を目標波長に対応する安定点に収束させることができる。
【0016】
つぎの発明にかかる波長可変半導体レーザの波長制御装置は、上記の発明において、前記発振状態判定部は、波長可変半導体レーザの波長を検出する波長検出器と、前記波長可変半導体レーザの発振モードを判別する発振モード判別器とを備えることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、波長検出器によって検出した波長と、発振モード判別器によって検出した発振モードによって波長可変半導体レーザの発振状態を判定するようにしている。
【0018】
つぎの発明にかかる波長可変半導体レーザの波長制御装置は、上記の発明において、前記駆動制御部は、前記発振状態判定部の判定結果に基づき前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を同時に掃引することにより、前記波長可変半導体レーザの発振モード境界を探索し、この発振モード境界の探索結果に基づいて目標波長で単一モード発振する前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の電流条件を導出する前記掃引制御を実行することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を同時に掃引することにより、波長可変半導体レーザの発振モード境界を探索し、この発振モード境界の探索結果に基づいて目標波長で単一モード発振する第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の電流条件を導出するようにしており、これにより2つの発振モード境界に囲まれた同一発振モード領域内への効率よい収束をなし得るとともに、発振モード境界を越えた隣接する発振モード領域へも発振制御点を収束させることが可能となる。
【0020】
つぎの発明にかかる波長可変半導体レーザの波長制御装置は、上記の発明において、前記駆動制御部は、前記掃引制御の際に、前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を逆相で変化させることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、掃引制御の際に、第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を逆相で変化させるようにしており、これにより発振制御点を発振モード境界を横切る方向に掃引することができるので、多モード発振を抑制する方向へ電流条件を急速に収束させることができる。
【0022】
つぎの発明にかかる波長可変半導体レーザの波長制御装置は、上記の発明において、前記駆動制御部は、前記逆相での掃引の際、前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の振幅を漸増させ、この振幅漸増中に前記発振状態判定部の出力に基づき一方の発振モード境界を検出すると、その後前記各注入電流の振幅の一方の極値を前記検出時点の電流条件に固定した状態で前記各注入電流の振幅をさらに漸増させ、この振幅漸増中に前記発振状態判定部の出力に基づき他方の発振モード境界を検出すると、その後この検出時点の振幅の中央値に収束するように前記各注入電流の振幅を漸減させ、前記収束値に対応する電流条件を用いて前記波長可変半導体レーザを駆動制御することを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、逆相での掃引の際、第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の振幅を漸増させ、この振幅漸増中に発振状態判定部の出力に基づき一方の発振モード境界を検出すると、その後各注入電流の振幅の一方の極値を前記検出時点の電流条件に固定した状態で各注入電流の振幅をさらに漸増させ、この振幅漸増中に発振状態判定部の出力に基づき他方の発振モード境界を検出すると、その後この検出時点の振幅の中央値に収束するように各注入電流の振幅を漸減させるようにしているので、発振モード境界を大きく越えた電流条件への無駄な掃引を行うことなく、2つの発振モード境界に囲まれた同一発振モード領域内への効率よい収束をなし得る。
【0024】
つぎの発明にかかる波長可変半導体レーザの波長制御装置は、上記の発明において、前記発振状態判定部は、隣接する縦モードの同時発振の有無を判別する縦モード判別器を更に備え、前記駆動制御部は、前記掃引制御の際に、少なくとも前記波長検出器および縦モード判別器の出力に基づき前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を同相で変化させる掃引制御を実行することを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を同相で変化させる掃引制御を実行するようにしており、これにより発振制御点を発振モード境界にほぼ沿った方向に掃引することができ、目標波長に僅かにずれた場合の波長制御に有効である。
【0026】
つぎの発明にかかる波長可変半導体レーザの波長制御装置は、上記の発明において、前記波長可変半導体レーザは、前記活性層領域と前記第1または第2の光反射器の間に位相制御領域を有し、前記波長可変半導体レーザの素子温度を調整する素子温度調整器を更に備え、前記駆動制御部は、前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の他に、活性層領域への注入電流、位相調整領域への注入電流、前記素子温度調整器による素子温度の少なくとも一つを調整することを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の他に、活性層領域への注入電流、位相調整領域への注入電流、前記素子温度調整器による素子温度の少なくとも一つを調整するようにしており、規定波長へより高精度に波長を収束させることができ、また発振状態を適宜変更することができる。
【0028】
つぎの発明にかかる波長可変半導体レーザの波長制御装置は、上記の発明において、前記駆動制御部は、前記第1及び第2の光反射器への注入電流の掃引制御を離散的な格子点空間で実行することを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、注入電流の掃引制御を離散的な格子点空間でデジタル的に実行するようにしており、これにより過剰な電源精度が不要となり、制御候補点を絞った高速波長制御をなし得る。
【0030】
つぎの発明にかかる波長可変半導体レーザの波長制御装置は、上記の発明において、前記光反射器は回折格子であり、前記駆動制御部は、前記格子点空間を電源の電流分解能値の自乗空間によって形成することを特徴とする。
【0031】
この発明によれば、格子点空間を電源の電流分解能値の自乗空間によって形成するようにしており、これにより電流制御を線形に近い状態で、簡便に行うことができる。
【0032】
つぎの発明にかかる波長可変半導体レーザの波長制御方法は、複数の反射ピークを有する第1及び第2の光反射器とこれら第1及び第2の光反射器の間に配される活性層領域とを有する波長可変半導体レーザの発振波長を制御する波長可変半導体レーザの波長制御方法において、発振波長の変更を行う際、現波長に対応する発振点が含まれる2つの発振モード境界に囲まれた同一発振モード領域を延長して、目標波長に対応する仮想点を求め、この仮想点および前記現波長に対応する発振点についての第1及び第2の光反射器への注入電流値と発振モード境界間の幅に基づき所定の演算式を用いて発振モード境界を越える変更波長に対応する発振制御点を導出することを特徴とする。
【0033】
この発明によれば、発振波長の変更を行う際、現波長に対応する発振点が含まれる2つの発振モード境界に囲まれた同一発振モード領域を延長して、目標波長に対応する仮想点を求め、この仮想点および前記現波長に対応する発振点についての第1及び第2の光反射器への注入電流値と発振モード境界間の幅に基づき所定の演算式を用いて発振モード境界を越える変更波長に対応する発振制御点を導出するようにしており、これにより全ての規定波長の電流テーブルを用意することなく、発振波長を任意の波長に変更することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる波長可変半導体レーザの波長制御装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0035】
実施の形態1.
図1はこの発明を適用する波長可変半導体レーザ装置の構成を示すブロック図である。この波長可変半導体レーザ装置は、DBR方式の波長可変半導体レーザ1と、発振波長制御装置2とを備えている。この波長可変半導体レーザ1(以下半導体レーザ1と略す)は、光伝送網の規定波長(ITUグリッドの各波長など)を有するレーザ光を出力するための光源として利用される。
【0036】
半導体レーザ1は、フロント反射ミラー領域10と、リア反射ミラー領域11と、利得領域である活性層領域12と、利得効果を有しない位相制御領域13とを備えている。半導体レーザ1のチップを一定温度に温度補償するべく、ヒートシンクおよびペルチェ素子などから構成される素子温度調整器14が、半導体レーザ1のチップに隣接して配置されている。半導体レーザ1のチップの温度をモニタする温度モニタ(図示せず)の出力が発振波長制御装置2の演算部5にフィードバック入力されている。半導体レーザ1から出射されたレーザ光は、光カプラ、ビームスプリッタなどの光学系を介してモニタ光として発振状態判定部3に入力される。モニタ光としては、半導体レーザ1から後方に出射されるレーザ光を利用してもよい。
【0037】
発振波長制御装置2は、半導体レーザ1の発振状態を検出する発振状態判定部3と、半導体レーザ1に対する電流注入および温度調節を行う制御電源部4と、発振状態判定部3の出力、温度モニタの出力などに基づき制御条件を演算して、制御電源部4を駆動制御する演算部5とから構成されている。
【0038】
発振状態判定部3は、発振波長を検出する波長読取器6と、2波長以上の多モード同時発振を検知する発振モード判別器(SSGモード判別器)7と、半導体レーザ1の縦モード同時発振を検知する縦モード判別器8と、光出力(レーザ強度)を測定する光出力測定器9とを備えている。
【0039】
まず、光源としての半導体レーザ1について説明する。この場合、半導体レーザ1としては、例えば超構造グレーティングDBR半導体レーザ(SSG DBR−LD、Super Structure Grating DBR Laser Diode)を用いる。
【0040】
図1に示すように、共振器を構成する一方の光反射器としてのフロント反射ミラー領域(フロントSSG DBR領域)10は、格子間隔が変化している不均一回折格子を光軸方向に多段に並べた構造であり、複数の反射ピークを有する反射スペクトルを実現することができる。他方の光反射器としてのリア反射ミラー領域(リアSSG DBR領域)11は、フロント反射ミラー領域10と異なる周期間隔の回折格子を多段に並べた構造であり、フロントSSG DBR領域10とは反射ピークの周期が異なる複数の反射ピークを有する反射スペクトルを実現することができる。
【0041】
フロント反射ミラー領域10とリア反射ミラー領域11との間には、利得領域である活性層領域12と、利得効果を有しない位相制御領域13が配置されている。これら各領域10〜13には、独立に電流を注入することができる構造となっている。活性層領域12への注入電流をIa(以下、駆動電流ともいう)とし、位相制御領域13への注入電流をIpとし、フロント反射ミラー領域10への注入電流をIf(以下、前方反射器注入電流ともいう)とし、リア反射ミラー領域11への注入電流をIr(以下、後方反射器注入電流ともいう)とする。
【0042】
半導体レーザ1の発振動作について説明する。活性層領域12に所定の閾値以上の駆動電流Iaを注入すると、フロント反射ミラー領域10とリア反射ミラー領域11との間で共振する光は、活性層領域12で増幅され、フロント反射ミラー領域10から出射光が取り出される。
【0043】
このときの発振波長は、図2に示すような、利得特性およびロス特性によって決まる。図2には、利得特性40と、フロント反射ミラー領域10の反射特性(太線)41と、リア反射ミラー領域11の反射特性(点線)42と、フロント反射ミラー領域10とリア反射ミラー領域11との間の共振器長によって決まる共振縦モード43(細線)とが示されている。各反射特性および共振縦モードともにピークで反射率が最大となる。フロント反射ミラー領域10の反射ピーク41の周期(波長間隔)と、リア反射ミラー領域11の反射ピーク42の周期とは、前述したように、僅かに異なるようになっている。
【0044】
利得帯域40内で、フロント反射ミラー領域10の反射ピークとリア反射ミラー領域11の反射ピークが一致する波長は、特にSSGモードと呼ばれ、このSSGモードと共振縦モードが一致する波長で発振する。図2の場合は、中心付近の波長λ0で、SSGモードと共振縦モードが一致しており、この波長λ0で発振する。
【0045】
活性層領域12への注入電流Ia,前方反射器注入電流If,後方反射器注入電流Irと、半導体レーザ1の素子温度Tdを変えることで利得帯域およびSSGモードを調整し、また位相制御領域13への注入電流Ipを変えて共振縦モードを変化させることで波長を調節する。
【0046】
図3は、活性層領域12への注入電流Iaが一定の条件下で前方反射器注入電流Ifおよび後方反射器注入電流Irを変化させたときの発振波長の分布を示したものである。図4は、図3の視認の困難性を考慮して、図3における波長分布の波長境界を実線および破線で示したものである。図4によって、図3では特に視認困難な左上から右下に延びる方向に沿った波長境界が破線で明確に示されている。
【0047】
図3においては、色が濃くなるにつれて発振波長が長波長になることを示している。また、図3では、視認が困難であるが、図4に示す紙面上で左下から右上に延びる実線で囲まれた複数の各領域中では、左下から右上に向けて発振波長が連続的に短波長側に変化している。この連続的変化の境界が図4に示す破線に対応している。
【0048】
図5は図4をさらに簡略化して示したものであり、図5から特に左下から右上に延びる実線で表される複数の発振モード境界Ka〜Keと、実線及び破線で囲まれた1つの同一波長発振領域20を抽出して示している。1つの同一波長発振領域20は、図4の実線及び破線で囲まれた1つの鱗状の領域に対応している。なお、図5は横軸をIfにとり、縦軸をIrにとっており、図3及び図4とは逆である。
【0049】
図6は、図5において、後方反射器注入電流Irを一定値Ireにして、前方反射器注入電流Ifのみを変化させたときの、発振波長の変化を示すものである。図6において、発振点が発振モード境界KaとKbの領域にあるときの発振波長は曲線21で示され、発振点が発振モード境界KbとKcの領域にあるときの発振波長は曲線22で示され、発振点が発振モード境界KcとKdの領域にあるときの発振波長は曲線23で示され、発振点が発振モード境界KdとKeの領域にあるときの発振波長は曲線24で示されている。
【0050】
この図6からも判るように、2つの発振モード境界に囲まれた領域中では、発振波長は連続的に変化するが(0.1〜0.2nm程の単位で変化する)、2つの発振モード境界に囲まれた領域を越えて隣の領域に移ると、発振波長は、1nm〜15nm程度、ジャンプする。すなわちこのジャンプは、フロント反射ミラー領域10およびリア反射ミラー領域11の反射特性41,42のどちらか一方のみが変化させていくと、バーニア効果により隣の反射ピークにSSGモードが移り、大きく波長が跳ぶモードホッピングを原因としている。
【0051】
一方、2つの発振モード境界に囲まれた領域内で、左下から右上への方向に発振点を移動させると、前述したように、発振波長が連続的に短波長側に変化するが、これは発振縦モードが隣接した縦モードに移っていくことに対応している。
【0052】
つぎに、図3においては、矩形の小さな白抜きブロックKとして示されている小領域が多く存在する。この白抜きブロックKは、発振モード境界Ka〜Keに多く存在しているが、図4に破線で示す縦モード境界にも或る程度存在している。この白抜きブロックKは、発振が不安定な領域であり、多モード発振あるいは縦モード同時発振などが発生している。
【0053】
図7(a)に、一例として、不安定発振する領域(図3および図4中のA点:If=13.8mA,Ir=17mA)で測定した発振スペクトルを示す。また、図7(b)に、安定発振する領域(図3および図4中のB点:If=18mA,Ir=17mA)で測定した発振スペクトルを示す。なお、B点は、図4において、実線と破線で囲まれた1つの鱗状の領域の中央付近を選択している。
【0054】
図7(a)に示すように、A点では異なる2つの波長で発振が生じ、多モード発振となっている。尚、この2つの波長での発振は2つ共が常時発振しているわけではなく、時間軸上では不定期にどちらかが発振している。これは上述の隣接したSSGモード同士の競合が原因であり、ゆえに発振が不安定になっている。それに対して、鱗状の領域の中央付近を選択しているB点では、図7(b)に示すように、単一縦モード発振が得られている。
【0055】
このように、この種のDBR方式の波長可変半導体レーザにおいては、実線及び破線で囲まれた各同一波長発振領域(鱗状の領域)20の中心部分では、安定して単一縦モードが発振している領域となり、その境界部分(図4の実線および破線の近傍領域)では発振が不安定になっている。
【0056】
次に波長読取器6について説明する。波長読取器6は、入力光の波長を弁別し、波長に応じて変化する波長モニタ信号を出力する装置であり、例えば波長フィルタと光検出器とで構成される。波長フィルタは、入力光波長に応じて透過率を変える特性を有している。波長フィルタとしては、例えばファブリペローエタロンや、複屈折フィルタ、薄膜フィルタ、ファイバーグレーティング等を用いる。波長フィルタの入力光波長に応じて透過率を変える特性を利用して、波長フィルタで波長情報を強度情報に変換する。そして、光検出器で波長フィルタからの光信号を電気信号に変換することにより、波長に応じた強度の電気信号を得ることができる。
【0057】
つぎに、発振モード判別器7について説明する。発振モード判別器7は、発振モード状態に応じて単一モード発振をしているかもしくは多モード発振をしているかを判別し、該判別結果を示す発振モードモニタ信号を出力する。この発振モード判別器7は、上述した、隣接したSSGモード同士の競合を原因とした多モード発振を検出するものであり、この多モード発振は前述したように発振モード境界Ka〜Ke近傍で発生することが多い。
【0058】
つぎに、縦モード判別器8について説明する。縦モード判別器8は、隣接する縦モード(図2の共振縦モード43を参照)の同時発振の有無を判別するものであり、その判別結果を示す縦モードモニタ信号を出力する。すなわち、この縦モード判別器8は、図3または図4において、左下から右上に連続的にIf,Irを変化させた場合に発生する、隣接する縦モードの同時発振を検出するものであり、この縦モードの同時発振は、図4に破線で示す縦モード境界で発生することが多い。
【0059】
これら発振モード判別器7および縦モード判別器8は、判別の分解能と判別に必要な動作レンジが異なるが、基本的には同じ構成の検出器を用いることができる。例えば、縦モード判別器8は、0.1nmの違いを分解する必要があるが、2nm以上離れた違いを検出する必要はない。一方、発振モード判別器7は、概略2nm以上の違いを判別できればよいが、30nm以上の動作レンジが必要となる。
【0060】
発振モード判別器7または縦モード判別器8の具体的な構成としては、例えば、つぎのような構成をあげることができる。
【0061】
(a)分光器と、この分光器で分光された光を受光するアレイ型受光素子とから構成する。分光器は入射されたモニタ光を波長毎に異なる方向に分散する。アレイ型受光素子は、受光素子をアレイ状に配列したものであり、各受光素子の位置が波長に対応しており、各受光素子の光強度を検出しプロットすることにより光スペクトルを測定することができる。この光スペクトル情報を元にSSGモードの競合による多モード発振の有無、隣接する縦モードの同時発振の有無を検出する。
【0062】
(b)分光器と、この分光器で分光されたスポット光の受光位置を検出する光位置検出素子(例えばPSD Position Sensitive Detector)とから構成する。この光位置検出素子の場合は、検出出力としてスペクトルの重心位置が得られるので、正常な単一モード発振の時の重心位置を予め記憶したりあるいは波長補正制御を行ったときの履歴データを記憶しておき、この記憶データと光位置検出素子の検出出力とのずれの有無を検出することで、SSGモードの競合による多モード発振の有無、隣接する縦モードの同時発振の有無を検出する。
【0063】
(c)モニタ光を2枚の並設されたエタロンを通過させ、各エタロンを通過した光を別々の受光器で検出する。2つのエタロンは、透過中心波長あるいはその幅などを異ならせており、2つの受光器の出力に基づいてモニタ光の絶対波長を検出する。波長読取器6によってもモニタ光の波長を検出しているので、波長読取器6によって得た波長と2つのエタロンによる構成によって得た波長とが等しい場合は、単一モード発振をしていると判断し、両者の波長が異なっている場合は多モード発振をしていると判断する。
【0064】
(d)モニタ光の直流成分を除いた交流成分のみを検知することができる光検出器を用いる。モード競合等により発振モードが不安定になると、相対強度雑音が増加するため、前記光検出器からの出力(交流成分)は多モード発振になると増加し、単一縦モード発振になると減少する傾向をもつ。光検出器の出力信号に対して閾値を設定し、閾値以上であれば多モード発振、閾値以下であれば単一縦モード発振という判断をする。
【0065】
次に、光出力測定器9は、モニタ光の強度変化に応じた信号を光強度モニタ信号として出力する。その構成としては、例えば光検出器(フォトダイオード)があげられる。光検出器は入力光強度が増加すると出力信号が増加し、入力光強度が減少すると出力信号が減少する特性をもつ。従ってこの信号をモニタすることにより、レーザ光強度変化を検出することができる。
【0066】
演算部5は、波長読取器6からの波長モニタ信号、発振モード判別器7からの発振モードモニタ信号、縦モード判別器8からの縦モードモニタ信号および光出力測定器9からの光強度モニタ信号および図示しない温度モニタからの温度モニタ信号を元に、制御電源部4に指令を与えて半導体レーザ1への注入電流(Ia,If,Ir,Ip)を制御するとともに素子温度調整器14を制御して素子温度を制御する。この場合、演算部5は、製造時に作成された前方反射器注入電流Ifおよび後方反射器注入電流Irを変数とした電流テーブルを内蔵しており、この電流テーブルを用いて目標波長に対応する注入電流If,Irを求め、求めた注入電流If,Irを制御電源部4を介して半導体レーザ1に通入してレーザ発振を行わせる。なお、本発振波長制御装置2においては、後述する波長校正モードによる発振波長の校正処理によって経年変化などによる発振波長の変動を修正するようにしているので、電流テーブルとしては、ある程度の精度があるものでよい。
【0067】
すなわち、チップの製造条件、駆動電流、温度、経年変化などによって半導体レーザ1の発振波長が変化してくる。そこで、製造時あるいは光通信機器への組込み後に、以下に説明するような発振波長校正のための波長校正モードを定期的あるいは光通信機器から光信号を送出する前の試し運転時に、実行して、発振波長を所望の目標波長に収束させるようにしている。
【0068】
制御電源部4は、演算部5からの指令に基づき、半導体レーザ1への注入電流(Ia,If,Ir,Ip)を制御するとともに素子温度調整器14を制御して素子温度を制御するものである。
【0069】
つぎに、図8に示すフローチャートおよび図9〜図12などを参照して発振波長校正のための波長校正モードについて説明する。この波長校正モードにおいては、演算部5は、まず、目標波長λcに対応する注入電流If,Irの設定記憶値を取り出し、これらの電流値の組み合わせを掃引電流の初期値として逆相電流掃引制御を開始する(ステップS100)。目標波長λcに対応する注入電流If,Irの初期値If0,Ir0としては、例えば、電流テーブルの記憶データを用いる。
【0070】
逆相電流掃引制御では、図9に示すように、前方反射器注入電流Ifおよび後方反射器注入電流Irを逆相にしてフロント反射ミラー領域10およびリア反射ミラー領域11へ注入する(ステップS110)。図9の場合は、注入電流If,Irとして、三角波の逆相電流の場合を示しており、各初期値If0,Ir0に対し、その振幅が漸増する逆相の交流成分電流を重畳するようにしている。
【0071】
この逆相電流制御によれば、前方および後方反射器注入電流If,Irのうちの一方の電流が増加され、他方の電流が減少されるので、図10の矢印Jで示すように、注入電流If,Irを座標軸とした座標空間において、初期値(If0,Ir0)を中心とした第2象限(初期値の左上の領域)および第4象限中(初期値の右下の領域)の点に、初期値を中心にして発振制御点が単振動移動することになる。前方および後方反射器注入電流If,Irに与える交流成分電流の振幅比によって、発振制御点の移動方向は異なるが、逆相電流を与えている限り、初期値(If0,Ir0)を中心に初期値の左上および右下の領域間で単振動移動するので、初期値に重畳する交流成分電流の振幅を漸増させていけば、発振制御点は、いつか2つの発振モード境界(この場合Kc,Kd)に到達することになる。この発振モード境界への到達あるいは発振モード境界の飛び越しは、前述したように、波長読取器6あるいは発振モード判別器7によって検出することができる。したがって、この逆相電流制御によれば、経時変化などによって電流テーブル上の所望波長に対応する発振制御点および発振モード境界が変動した場合でも、発振モード境界を検出することができる。
【0072】
図11は、逆相電流掃引制御を表している。この場合は、白丸で示す初期発振点25(If0,Ir0)から逆相電流掃引制御が開始されている。このような逆相電流掃引制御が開始されると、演算部5は、波長読取器6あるいは発振モード判別器7の信号を元に一方の発振モード境界を越えたか否かを判別する(ステップS120)。そして、演算部5は、発振制御点が一方の発振モード境界を越えたことを判別するまで、交流成分電流の振幅を漸増させる逆相電流による掃引制御を続行していく。
【0073】
このようにして、演算部5は、発振制御点が一方の発振モード境界を越えたのを検出すると、2つの発振モード境界のうちのいずれを越えたのかを判別するとともに、この越えた時点の電流条件を一時記憶する。すなわち、波長読取器6の信号が長波長側に所定の波長範囲だけ(例えば1nm〜15nm)シフト(モードホップ)した場合には長波長側の発振モード境界(この場合はKd)を超えたと判定し、波長読取器6の信号が短波長側に所定の波長範囲だけシフトした場合には短波長側の発振モード境界(この場合はKc)を超えたと判定する。図11の場合は、先に発振モード境界Kdが検出されている。図11においては、発振モード境界Kdを超えたと判定したときの、電流条件は、If=Ifmax、Ir=Irminである。すなわち、一方の発振モード境界Kdが検出されたときの電流条件は、一方が最大値をとり、他方が最小値をとる。
【0074】
つぎに、演算部5は、交流成分電流の振幅の一方の極値を、前記発振モード境界Kdを越えたと判別したときの電流条件(If=Ifmax、Ir=Irmin)に固定した状態で、他方の極値を漸増させるように、交流成分電流の振幅の漸増するとともに直流成分の電流をシフトさせていく(ステップS130)。したがって、図11においては、発振モード境界Kdが検出された後は、前方反射器注入電流Ifは、交流成分電流の振幅の極大値がIf=Ifmaxに固定され、後方反射器注入電流Irは、交流成分電流の振幅の極小値がIr=Ifminに固定されている。一方の発振モード境界Kdが検出された後の振幅増大の際には、例えば、直流線分の電流変化の2倍の電流変化を交流成分電流の他方の極値の増加に与えるようにする。
【0075】
演算部5は、このような振幅増大中にも、波長読取器6あるいは発振モード判別器7の信号を元に他方の発振モード境界を越えたか否かを判別している(ステップS140)。そして、演算部5は、発振制御点が他方の発振モード境界を越えたことを判別するまで、振幅増大制御を続行していく。
【0076】
その後、発振制御点が他方の発振モード境界を越えたのを検出すると、演算部5は、この越えた時点の電流条件を一時記憶する。図11においては、他方の発振モード境界Kcを超えたと判定したときの、電流条件は、If=Ifmin、Ir=Irmaxである。他方の発振モード境界Kdが検出されたときの電流条件は、一方が最小値をとり、他方が最大値をとる。
【0077】
この後、演算部5は、発振モード境界Kc,Kdを検出したときの2つの電流条件If=(Ifmin,Ifmax)、Ir=(Irmin,Irmax)の中心値If=Ifmin+Ifmax/2,Ir=Irmin+Irmax/2に各注入電流If,Irを収束させるように、交流成分電流の振幅の漸減をするとともに直流成分の電流をシフトさせていく(ステップS150)。この振幅漸減制御の際にも、波長読取器6および発振モード判別器7の信号を元に、発振波長が目標波長λcから所定の許容範囲内に入っているのを確認しつつ、前記2つの電流条件の中央値付近に発振制御点を収束させる(ステップS160)。図11の場合は、黒丸で示す発振制御点26(If=Ifd、Ir=Ird)に収束されている。
【0078】
このようして、発振制御点が収束されると、つぎに、演算部5は、波長読取器6および発振モード判別器7の信号を元に、収束させた発振制御点において、発振波長が目標波長λcから所定の許容範囲内に入っているか否かおよび単一モード発振をしているか否かを判定する(ステップS170)。
【0079】
この判定の結果、発振波長が目標波長λcから所定の許容範囲内に入っており、かつ安定に単一モード発振をしていると判定された場合は、これで発振波長校正のための波長校正モードを終了する。
【0080】
しかし、ステップS170の判定がNOの場合は、つぎに、同相電流制御による微調整を実行する(ステップS180)。この同相電流制御によれば、前方および後方反射器注入電流If,Irが同時に増加あるいは減少されるので、図12の矢印Pで示すように、注入電流If,Irを座標軸とした座標空間において、収束電流値(Ifd,Ird)を中心とした第1象限(収束電流値の右上の領域)および第3象限中(収束電流値の左下の領域)の点に、収束電流値を中心にして発振制御点が単振動移動することになる。前方および後方反射器注入電流If,Irに与える交流成分電流の振幅比によって、発振制御点の移動方向は異なるが、同相電流を与えている限り、収束電流値(Ifd,Ird)を中心にその左上および右下の領域を移動する。
【0081】
この同相電流制御の際には、演算部5は、波長読取器6からの波長検出信号と目標波長λcとの誤差信号に応じて前方および後方反射器注入電流If,Irの増減量と方向性を決める。すなわち、演算部5は、前記誤差信号が大きい場合には、前方および後方反射器注入電流If,Irの増減量を大きくし、誤差信号が小さい場合には、前方および後方反射器注入電流If,Irの増減量を小さくするとともに、長波長側に移動させた場合は、前方および後方反射器注入電流If,Irを減少させ、短波長側に移動させた場合は、前方および後方反射器注入電流If,Irを増大させるような同相電流制御を実行する。この同相電流制御中には、波長読取器6および縦モード判別器8の信号を元に、誤差信号の値が許容範囲以下になり縦モード判別器8からのホッピング信号が発生しない発振制御点に帰還制御するようにしている。なお、図12の場合は、実際の同相電流制御の際の波形とは異なる同相波形(単に振幅が漸増するのみ)を示している。この図12の場合は、収束電流値(Ifd,Ird)を中心に、振幅が漸増するように、左上および右下の領域間で単振動することになる。
【0082】
このようにこの実施の形態1における波長校正モードによれば、最初にフロント反射ミラー領域10およびリア反射ミラー領域11への逆相電流掃引制御を行って発振制御点を、安定な単一モード発振が得られる、2つの発振モード境界の中心近傍に収束させ、その後この収束点で所望の目標波長での安定な単一モード発振が得られない場合は、同相電流掃引制御を行って発振制御点を微調整することで、目標波長に対し許容誤差内に入りかつ安定な単一モード発振が得られる発振制御点に収束させるようにしたので、チップの製造条件のばらつき、駆動電流の変化は、温度変化、経年変化などによって半導体レーザ1の発振波長が変化した場合でも、本波長校正モードを定期的あるいは光信号を送出する前の試し運転時に実行させれば、発振制御点を目標波長に対応する安定発振点に自動的に移動させることができる。
【0083】
また、この実施の形態1によれば、2つの反射ミラー10,11への注入電流を、別々にではなく同時に変化させる掃引制御を行うようにしているので、制御手順を簡便にできる利点がある。また、出荷後も上述の波長校正モードを実行させれば、発振制御点を安定発振点に自動的に収束させることができるので、出荷時に厳密な高精度の電流テーブルを準備することなく、ある程度の精度がある電流テーブルを用意すればよい。極端な場合、電流テーブルを用意することなく、初期値として一定の値を与えるようにしてもよい。
【0084】
また、同相電流掃引制御によれば、発振モード境界を検出できるので、発振モード境界に囲まれた同一波長発振領域20内での最適発振制御点への収束が行える。さらに発振モード境界を越えた掃引を行うことで、目標波長に対応する発振制御点が隣接する同一波長発振領域20´(図5参照)に含まれる場合にも波長の制御が行える。
【0085】
なお、実施の形態1においては、まず逆相電流掃引制御を行って次に同相電流掃引制御を行うようにしたが、同相電流掃引制御を先に行ってつぎに逆相電流掃引制御を行うようにしてもよいし、逆相電流掃引制御あるいは同相電流掃引制御を単独で行って最適発振制御点に収束させるようにしてもよい。
【0086】
さらには、発振状態判定部3の出力を帰還させながら、同相電流掃引制御と逆相電流掃引制御を適宜組み合わせて任意の方向あるいは予め設定した所定の軌跡に沿って発振制御点を移動させることにより、最適発振制御点に収束させるようにしてもよい。この場合には、2つの反射ミラー10,11への注入電流の変化量と発振状態判定部3から得られる波長の変化量の相関を判定し、この判定に基づいて次に変化させる電流量およびその増減を求める。
【0087】
また、上記の説明では、2つの反射ミラー10,11への注入電流If,Irの制御による電流掃引制御について述べたが、これらIf,Irの制御に加え、活性層領域12への注入電流Ia、位相制御領域13への注入電流Ip、素子温度調整器14による温度制御のいずれかあるいはこれらを組み合わせた制御を行って最適発振制御点に収束させるようにしてもよい。
【0088】
また、上記の説明では、波長読取器6、発振モード判別器7、縦モード判別器8の検出信号を用いた電流掃引制御について述べたが、演算部5ではこれらに加え光出力測定器9の出力も用いて電流掃引制御を行うようにしてもよい。すなわち、光出力を一定に制御するために、注入総電流量に応じて制御温度を僅かに変化させる。具体的には、波長制御の結果として、反射ミラー10,11への注入電流を増加させることで吸収損失が増大するので、活性層領域12への注入電流を増加させる必要がある。この操作でさらに内部量子効率の低下と発振波長のドリフトが引き起こされる。この正帰還を続けると安定状態が崩れて雑音を多く含んだ光伝送網に適さない発振状態となるので、この問題を回避するために、制御電流の多少に応じて素子温度を制御する。この制御によって、全ての発振波長において安定的な光通信網に適した光出力を得ることができる。
【0089】
また、上記素子温度の制御を行うに当たって、フロント反射ミラー領域10、リア反射ミラー領域11、活性層領域12と、位相制御領域13毎に分割された素子温度調整器14を用いるようにしてもよい。この構成により、各領域毎に独立して温度制御が行えるために、相互の温度ドリフトの効果を考慮する必要がなくなる。また、負荷が低減するために、安定的、かつ高速の制御が行える効果も期待できる。
【0090】
実施の形態2.
つぎに、図13を用いてこの発明の実施の形態2について説明する。この実施の形態2においては、実施の形態1で説明した逆相電流掃引制御および同相電流掃引制御において、前方反射器注入電流Ifおよび後方反射器注入電流Irの交流成分電流の振幅比(Sf/Sr)を、前方反射器注入電流Ifおよび後方反射器注入電流Irの直流成分電流の比(If0/Ir0)の逆数(Ir0/If0)に一致(Sf/Sr=Ir0/If0)させるようにしている。
【0091】
図13は、注入電流If,Irを座標軸とした座標空間における逆相電流掃引制御を示すものである。図13中の発振制御点30は、例えば、前述の逆相電流掃引制御の初期値、すなわち直流成分電流の初期値(If=If0、Ir=Ir0)である。これらの直流成分電流に重畳する交流成分電流の振幅比(Sf/Sr)を直流成分電流の比の逆数(Ir0/If0)に一致(Sf/Sr=Ir0/If0)させれば、発振制御点30と原点を結び直線31に垂直な方向に発振制御点の移動が行われることになる。各発振モード境界Ka〜Keの傾き(特に中央部の発振モード境界Kc,Kdの傾き)は、直線31の傾きと近い値であることが多いのでので、このような振幅比の設定によれば、発振モード境界Ka〜Keに対し直角に近い角度方向から発振制御点が接近してくるので、発振モード境界Ka〜Keを効率よく高速に検出することができる。したがって、最適発振制御点への収束時間も短縮化される。
【0092】
一方、同相電流掃引制御の際には、交流成分電流の振幅比(Sf/Sr)を、直流成分電流の比(If0/Ir0)に一致(Sf/Sr=If0/Ir0)させる振幅比設定を行う。このような振幅比の設定によれば、発振モード境界Ka〜Keに対し平行に近い方向に発振制御点が移動することになるので、発振の不安定な発振モード境界に接近することなく最適発振制御点へ高速に収束することができる。
【0093】
実施の形態3.
つぎに、図14を用いてこの発明の実施の形態3について説明する。この実施の形態3においては、DBR方式の波長可変半導体レーザのように、光反射器10,11に半導体回折格子を用いた場合に、回折格子のプラズマ効果(電流注入によるキャリア密度変化に対応して屈折率が変化する現象)に基づいて前方反射器注入電流Ifおよび後方反射器注入電流Irの調整を、各電流If,Irの平方根空間で行うようにしている。
【0094】
図14に示すように、前方反射器注入電流の平方根√(If)および後方反射器注入電流の平方根√(Ir)を座標軸として発振波長の分布を形成した場合、各発振モード境界Ka〜Keの傾きはほぼ同じで平行となり、各同一波長発振領域の大きさを均一化するとともに、各同一波長発振領域内の波長変化量を均一化することができる。
【0095】
ここで、フロント反射ミラー領域10の光軸方向の長さをLfとし、リア反射ミラー領域11の光軸方向の長さをLrとすると、平方根空間では、各発振モード境界Ka〜Keの傾きは、(1/Lr)/(1/Lf)=Lf/Lrで与えられる。
【0096】
したがって、逆相電流掃引制御の場合は、後方反射器注入電流Irおよび前方反射器注入電流Ifの交流成分電流の振幅比(Sr/Sf)を各発振モード境界Ka〜Keの傾き(Lf/Lr)の逆数、すなわち(Lr/Lf)に設定するような振幅比の設定を行う。別言すれば、各反射器への注入電流の振幅比を各反射器の長さの比に一致させる。このような振幅比の設定によれば、発振モード境界Ka〜Keに対し直角に近い角度方向から発振制御点が接近されることとなるので、発振モード境界Ka〜Keを効率よく高速に検出することができる。
【0097】
一方、同相電流掃引制御の際には、交流成分電流の振幅比(Sr/Sf)を、各発振モード境界Ka〜Keの傾き(Lf/Lr)に一致させるような振幅比の設定を行う。別言すれば、各反射器への注入電流の振幅比を各反射器の長さの比の逆数に一致させる。このような振幅比の設定によれば、発振モード境界Ka〜Keに対し平行に近い方向に発振制御点が移動することになるので、発振の不安定な発振モード境界に接近することなく最適発振制御点へ高速に収束することができる。
【0098】
実施の形態4.
つぎに、この発明の実施の形態4について説明する。この実施の形態4においては、上記の各実施の形態1〜3で説明した電流掃引制御をアナログ的に行うのではなく、制御電源部4に設定されている電流分解能と同程度かそれよりもよりも粗い(電流分解能の整数倍の)離散的な格子点上でデジタル的に実行する。このような離散的な格子点上での電流掃引制御によれば、演算部5の計算精度を落としてもよくなり、またその計算時間を短縮することができ、波長制御を高速化することができる。
【0099】
また、上記離散的な格子点上での電流掃引制御の際に、格子点を、図15に示すように、制御電源部4に設定されている電流分解能値の自乗空間に対応して設定するかまたは電流分解能値の自乗倍に定数を加えた値にプロットするようにすれば、電流制御を線形に近い状態で、簡便に行うことができる。
【0100】
すなわち、前述したように、プラズマ効果による波長変化量は、印加する電流値の平方根に対して比例関係となるので、格子点を制御電源部4に設定されている電流分解能値の自乗空間に設定することで、格子点から隣接する格子点への移動に対応する波長変化量(1ステップ当たりの波長変化量)を等間隔にすることができ、これにより電流制御を線形に近い状態で行える。
【0101】
また、先の実施の形態1に示した電流制御において、波長読取器6で検出した現波長と目標波長の誤差が少ないときには、誤差成分による帰還制御に加えて、上記した電流値の離散的制御によって近傍の複数の離散点に発振制御点を移動し、これら移動した複数の離散点での発振状態を発振状態判定部3から得て、これらの発振状態から最適な発振制御点を選択するようにしてもよい。このような制御によれば、全ての発振制御点を掃引制御することなく、最適な発振制御点を簡便且つ高速に探索することができる。
【0102】
実施の形態5.
つぎに、図16を用いてこの発明の実施の形態5について説明する。この実施の形態4は、目標波長を別の値に切り替える際の制御に関するものである。
【0103】
この実施の形態5における設定波長の切り換え制御においては、演算部5は、発振モード境界を越えて設定波長を異なる波長に切り替える際には、つぎのような演算処理を行って切り替え先の波長に対応する発振制御点を導出する。
【0104】
すなわち、図16に示すように、現波長に対応する発振点50が含まれる2つの発振モード境界に囲まれた同一発振モード内の領域を延長して、目標波長に対応する仮想点51(電流値が負となり実際には制御不可能な点)を一旦求め、この仮想点51を経由して発振モード境界を越える最適発振制御点の候補点52を導出する。
【0105】
具体的には、つぎのような近似式を用いて最適発振制御点52の候補点を求める。
【0106】
Δλc=Δλu×hop(δIu/Id)+Δλv×δIv …(1)
δIf2+δIr2=δIv2+δIu2 …(2)
hop( )は、発振モード境界を越えた数であり、整数値に丸める。
Δλu:発振モード境界を越えるときの波長変化量(既知)
Δλv:同一発振モード内での単位電流に対する波長変化量(既知)
δIu:発振モード境界に直交する方向の電流変化量
δIv:発振モード境界に沿った方向の電流変化量
Id:発振モード境界間の幅(電流量で換算)
δIf:フロント反射ミラー10の電流変化量
δIr:リア反射ミラー11の電流変化量
Δλc:発振波長の変化量
【0107】
発振モード境界を越えるときの波長変化量Δλuとは、発振モード境界を越えて隣の発振モード領域に発振制御点が移動する場合の波長変化量のことであり、この値は、例えば1nm〜15nmなどの所定値に設定されている。同一発振モード内での単位電流に対する波長変化量Δλvも同様であり、所定の値に設定されている。ここで、各点50,51,52の電流値を(If50,Ir50)、(If51,Ir51)、(If52,Ir52)とする。
【0108】
現発振点50から仮想点51への移動では、発振モード境界を越えないので、δIu=0となり、上記式(1)の右辺の第1項および式(2)の第2項は0となる。
【0109】
したがって、
となる。
【0110】
また、仮想点51から候補点52への移動では、波長が変化しない(Δλc=0)ので、式(1)および式(2)は次のようになる。
【0111】
Δλu×hop(δIu/Id)+Δλv×δIv=0 …(4)
(If52−If51)2+(Ir52−Ir51)2=δIv2+δIu2 …(5)
隣接モードに候補点がある場合は、hop(δIu/Id)=1(または−1)であり、さらに一般には、δIu=Idとすることができる。
【0112】
そして、式(3)〜(5)を満足するように、候補点52、すなわちIf52およびIr52を探索する。
【0113】
この実施の形態5による設定波長の切り換え制御によれば、前述した実施の形態1〜4で説明したような発振状態判定部3の出力に基づく注入電流では安定化できない程度に大きく波長変更を行う場合にも、全ての規定波長の電流テーブルを用意することなく、波長を制御することができる。なお、上記の制御において、複数の候補点52が存在する場合、これら各候補点を初期値にして実施の形態1で説明した電流掃引制御を行うことで、各候補点の近傍で光通信網の規定波長への最適化を行う。その後、演算部5は、各最適化点における発振状態判定部3からの信号と制御電源部4からの信号に基づいて、発振状態が最も良い制御点を選択する。発振状態が安定な複数の候補点が存在する場合は、消費電力(注入電流が少ないほど消費電力が少ない)、目標波長への誤差などを考慮して最適な候補点を選択する。
【0114】
なお、上記各実施の形態1〜5で説明した各波長制御を、電界吸収型光変調器(EA変調器、Electro−absorption Modulator)が搭載されたEAモジュールや、ラマン増幅器のあるいはエルビウム添加ファイバ増幅器などの光源としての波長可変半導体レーザに適用するようにしてもよい。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、発振状態判定部の判定結果に基づき第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を同時に掃引することにより、目標波長で単一モード発振する第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の電流条件を導出し、該導出した電流条件を用いて波長可変半導体レーザを駆動制御するようにしており、経年変化などの各種要因によって発振波長が変化した場合でも、高精度の電流テーブルを用意することなく発振制御点を目標波長に対応する安定点に収束させることができる。
【0116】
つぎの発明によれば、波長検出器によって検出した波長と、発振モード判別器によって検出した発振モードによって波長可変半導体レーザの発振状態を判定するようにしているので、波長および発振モードを含む発振状態を検出することができる。
【0117】
つぎの発明によれば、第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を同時に掃引することにより、波長可変半導体レーザの発振モード境界を探索し、この発振モード境界の探索結果に基づいて目標波長で単一モード発振する第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の電流条件を導出するようにしているので、2つの発振モード境界に囲まれた同一発振モード領域内への効率よい収束をなし得るとともに、発振モード境界を越えた隣接する発振モード領域へも発振制御点を収束させることが可能となる。
【0118】
つぎの発明によれば、掃引制御の際に、第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を逆相で変化させるようにしているので、発振制御点を発振モード境界を横切る方向に掃引することができ、多モード発振を抑制する方向へ電流条件を急速に収束させることができる。
【0119】
つぎの発明によれば、逆相での掃引の際、第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の振幅を漸増させ、この振幅漸増中に発振状態判定部の出力に基づき一方の発振モード境界を検出すると、その後各注入電流の振幅の一方の極値を前記検出時点の電流条件に固定した状態で各注入電流の振幅をさらに漸増させ、この振幅漸増中に発振状態判定部の出力に基づき他方の発振モード境界を検出すると、その後この検出時点の振幅の中央値に収束するように各注入電流の振幅を漸減させるようにしているので、発振モード境界を大きく越えた電流条件への無駄な掃引を行うことなく、2つの発振モード境界に囲まれた同一発振モード領域内への効率よい収束をなし得る。
【0120】
つぎの発明によれば、第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を同相で変化させる掃引制御を実行するようにしているので、発振制御点を発振モード境界にほぼ沿った方向に掃引することができ、目標波長に僅かにずれた場合に、発振制御点を目標波長に高速に収束させることができる。
【0121】
つぎの発明によれば、第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の他に、活性層領域への注入電流、位相調整領域への注入電流、前記素子温度調整器による素子温度の少なくとも一つを調整しているので、規定波長へより高精度に波長を収束させることができ、また発振状態を適宜変更することができる。
【0122】
つぎの発明によれば、注入電流の掃引制御を離散的な格子点空間でデジタル的に実行するようにしているので、過剰な電源精度が不要となり、制御候補点を絞った高速波長制御をなし得る。
【0123】
つぎの発明によれば、格子点空間を電源の電流分解能値の自乗空間によって形成するようにしているので、電流制御を線形に近い状態で、簡便に行うことができる。
【0124】
つぎの発明によれば、発振波長の変更を行う際、現波長に対応する発振点が含まれる2つの発振モード境界に囲まれた同一発振モード領域を延長して、目標波長に対応する仮想点を求め、この仮想点および前記現波長に対応する発振点についての第1及び第2の光反射器への注入電流値と発振モード境界間の幅に基づき所定の演算式を用いて発振モード境界を越える変更波長に対応する発振制御点を導出するようにしているので、全ての規定波長の電流テーブルを用意することなく、発振波長を任意の波長に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を適用する波長可変半導体レーザの波長制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】SSG DBR半導体レーザの各領域での利得またはロスの波長特性を示す図である。
【図3】SSG DBR半導体レーザの発振波長のIf,Ir特性を示す図である。
【図4】図3の発振波長のIf,Ir特性の波長境界領域を明確にした図である。
【図5】図4の発振波長のIf,Ir特性を簡略化した図である。
【図6】Irを固定してIfを変化させたときの発振波長特性を示す図である。
【図7】SSG DBR半導体レーザにおける単一縦モードと不安定モード発振の波長スペクトルを示す図である。
【図8】この発明の実施の形態1による波長可変半導体レーザの電流掃引制御を示すフローチャートである。
【図9】逆相電流掃引制御の電流波形を示す図である。
【図10】逆相電流掃引制御の際の発振制御点の掃引方向を示す図である。
【図11】実施の形態1の電流掃引制御の動作手順を概念的に示す図である。
【図12】同相電流掃引制御およびそのときの発振制御点の掃引方向を示す図である。
【図13】この発明の実施の形態2による波長可変半導体レーザの電流掃引制御を示す図である。
【図14】この発明の実施の形態3による波長可変半導体レーザの電流掃引制御を示す図である。
【図15】設定電流分解能値の自乗空間を説明するための図である。
【図16】この発明の実施の形態5による波長可変半導体レーザの波長変更制御を示す図である。
【符号の説明】
1 波長可変半導体レーザ(半導体レーザ)、2 発振波長制御装置、3 発振状態判定部、4 制御電源部、5 演算部、6 波長読取器、7 発振モード判別器、8 縦モード判別器、9 光出力測定器、10 フロント反射ミラー(フロント反射ミラー領域、光反射器、反射ミラー)、11 リア反射ミラー(リア反射ミラー領域、光反射器、反射ミラー)、12 活性層領域、13 位相制御領域、14 素子温度調整器、20 同一波長発振領域、25 初期発振点、26 発振制御点、30 発振制御点、50 現発振点、51 仮想点、52 候補点。
Claims (10)
- 複数の反射ピークを有する第1及び第2の光反射器とこれら第1及び第2の光反射器の間に配される活性層領域とを有する波長可変半導体レーザの発振波長を制御する波長可変半導体レーザの波長制御装置において、
前記波長可変半導体レーザの発振状態を判定する発振状態判定部と、
前記発振状態判定部の判定結果に基づき前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を同時に掃引することにより、目標波長で単一モード発振する前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の電流条件を導出し、該導出した電流条件を用いて前記波長可変半導体レーザを駆動制御する駆動制御部と、
を備えることを特徴とする波長可変半導体レーザの波長制御装置。 - 前記発振状態判定部は、
波長可変半導体レーザの波長を検出する波長検出器と、
前記波長可変半導体レーザの発振モードを判別する発振モード判別器と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の波長可変半導体レーザの波長制御装置。 - 前記駆動制御部は、前記発振状態判定部の判定結果に基づき前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を同時に掃引することにより、前記波長可変半導体レーザの、発振モード境界を探索し、この発振モード境界の探索結果に基づいて目標波長で単一モード発振する前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の電流条件を導出する前記掃引制御を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の波長可変半導体レーザの波長制御装置。
- 前記駆動制御部は、前記掃引制御の際に、前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を逆相で変化させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の波長可変半導体レーザの波長制御装置。
- 前記駆動制御部は、前記逆相での掃引の際、前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の振幅を漸増させ、この振幅漸増中に前記発振状態判定部の出力に基づき一方の発振モード境界を検出すると、その後前記各注入電流の振幅の一方の極値を前記検出時点の電流条件に固定した状態で前記各注入電流の振幅をさらに漸増させ、この振幅漸増中に前記発振状態判定部の出力に基づき他方の発振モード境界を検出すると、その後この検出時点の振幅の中央値に収束するように前記各注入電流の振幅を漸減させ、前記収束値に対応する電流条件を用いて前記波長可変半導体レーザを駆動制御することを特徴とする請求項4に記載の波長可変半導体レーザの波長制御装置。
- 前記発振状態判定部は、
隣接する縦モードの同時発振の有無を判別する縦モード判別器を更に備え、
前記駆動制御部は、前記掃引制御の際に、少なくとも前記波長検出器および縦モード判別器の出力に基づき前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流を同相で変化させる掃引制御を実行することを特徴とする請求項2〜5の何れか一つに記載の波長可変半導体レーザの波長制御装置。 - 前記波長可変半導体レーザは、前記活性層領域と前記第1または第2の光反射器の間に位相制御領域を有し、
前記波長可変半導体レーザの素子温度を調整する素子温度調整器を更に備え、
前記駆動制御部は、前記第1の光反射器への注入電流および第2の光反射器への注入電流の他に、活性層領域への注入電流、位相調整領域への注入電流、前記素子温度調整器による素子温度の少なくとも一つを調整することを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の波長可変半導体レーザの波長制御装置。 - 前記駆動制御部は、前記第1及び第2の光反射器への注入電流の掃引制御を離散的な格子点空間で実行することを特徴とする請求項1〜7の何れか一つに記載の波長可変半導体レーザの波長制御装置。
- 前記光反射器は回折格子であり、
前記駆動制御部は、前記格子点空間を電源の電流分解能値の自乗空間によって形成することを特徴とする請求項8に記載の波長可変半導体レーザの波長制御装置。 - 複数の反射ピークを有する第1及び第2の光反射器とこれら第1及び第2の光反射器の間に配される活性層領域とを有する波長可変半導体レーザの発振波長を制御する波長可変半導体レーザの波長制御方法において、
発振波長の変更を行う際、現波長に対応する発振点が含まれる2つの発振モード境界に囲まれた同一発振モード領域を延長して、目標波長に対応する仮想点を求め、この仮想点および前記現波長に対応する発振点についての第1及び第2の光反射器への注入電流値と発振モード境界間の幅に基づき所定の演算式を用いて発振モード境界を越える変更波長に対応する発振制御点を導出することを特徴とする波長可変半導体レーザの波長制御方法。
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