JP2004046037A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが行なう画像形成の手順が繁雑になることを防止して、原稿の順番通りにシートを排出できる画像形成装置及び画像形成方法を提供する。
【解決手段】両面印刷を行なう場合(S131でYES)、シートが1度も反転されていないときは(S133,134でNO)一面に画像を形成し(S135)、シートを反転させ(S136)、シートが1度反転されているときは(S133でNO、S134でYES)他面に画像を形成し(S135)、シートを反転させ(S136)、シートが2度反転されているときは(S133でYES)シートに画像を形成しない空搬送を行ない(S141)、排出する。
【選択図】 図8
【解決手段】両面印刷を行なう場合(S131でYES)、シートが1度も反転されていないときは(S133,134でNO)一面に画像を形成し(S135)、シートを反転させ(S136)、シートが1度反転されているときは(S133でNO、S134でYES)他面に画像を形成し(S135)、シートを反転させ(S136)、シートが2度反転されているときは(S133でYES)シートに画像を形成しない空搬送を行ない(S141)、排出する。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートの片面又は両面に画像を形成する画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開2001−125439号公報又は特開平11−157725号公報等に開示されているような従来の画像形成装置は、例えば原稿の一面を読み取って画データを生成する。次いで、該画データを用いてシートの一面に画像を形成し、該一面が下側になるようにして、シートを排出トレイへ排出する(フェースダウン方式)。
【0003】
図33は、従来の画像形成装置3(図35参照)を用いて画像を形成する場合のユーザの手順を示すフローチャートである。該画像形成装置3は、裏表の属性がなく両面に画像の形成が可能なシートをシート収容トレイに収容してあり、また、デフォルトの画像形成条件(印刷条件)を用いる場合は片面に画像を形成する。
ユーザは、画像形成装置3が備える原稿載置台又は自動原稿搬送ユニットに原稿を載置する(S1)。次いで、シートの両面に画像を形成する(両面印刷を行なう)か否かを判断する(S2)。両面印刷を行なう場合は(S2でYES)、画像形成装置3が備える操作表示部の両面印刷キーを操作する(S3)。シートの片面に画像を形成する(片面印刷を行なう)場合は(S2でNO)、前記両面印刷キーを操作しない(デフォルトの印刷条件を用いる)。
【0004】
また、ユーザは、裏表の属性を有するシート(例えば、一面にレターヘッドを有するシート、又は印刷可能な面と印刷不可能な面とを有するOHPシート等。
以下、特殊シートと言う)を用いるか否かを判断する(S4)。特殊シートを用いる場合は(S4でYES)、シート収容トレイに特殊シートを載置する(S5)。このとき、片面印刷を行なう場合は特殊シートの表面を上にしてシート収容トレイに載置し、両面印刷を行なう場合は特殊シートの表面を下にしてシート収容トレイに載置する。
特殊シートを用いない場合は(S4でNO)、シート収容トレイに収容してあるシートを用いる。
最後に、ユーザは形成すべき画像の倍率、濃度、又は枚数等の印刷条件を設定して(S6)、スタートキーを操作する(S7)。
【0005】
図34は、画像形成装置3の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
画像形成装置3は、スタートキーが操作されたか否かを判定する(S11)。
操作されていない場合は(S11でNO)、操作されるまで待機する。操作された場合は(S11でYES)、原稿載置台又は自動原稿搬送ユニットに載置された原稿の読み取りを開始し(S12)、読み取った画像から画データを生成する。
次に、画像形成装置3は、スタートキーが操作される前に両面印刷キーが操作されているか否かを判定することによって、シートを反転させるか否かを判定する(S13)。即ち、両面印刷キーが操作されている場合はシートの一面に画像を形成した後に、他面に画像を形成すべくシートを反転させ、両面印刷キーが操作されていない場合は、シートの一面に画像を形成した後に、シートを反転させずに排出する。
【0006】
両面印刷キーが操作されていない場合は(S13でNO)、片面印刷処理を行なう。まず、シート収容トレイから、画像形成装置3が備えるプリンタ部へシートを供給し(S14)、前記画データを用いてシートの一面に画像を形成し(S15)、シートをシート排出トレイへ排出する(S16)。
最後に、次の原稿を読み取るか否か(例えば、自動原稿搬送ユニットに未読の原稿が存在するか否か)を判定し(S17)、読み取る場合は(S17でYES)、処理をS12へ戻し、読み取らない場合は(S17でNO)、処理をS11へ戻す。
【0007】
両面印刷キーが操作されている場合は(S13でYES)、両面印刷処理を行なう。まず、前記画データを第1画データとして画像形成装置3が備える画像メモリに記憶させ(S18)、次の原稿の読み取りを開始し(S19)、読み取った画像から第2画データを生成する。
次いで、シート収容トレイからプリンタ部へシートを供給し(S20)、第2画データを用いてシートの一面に第2画像を形成する(S21)。
次に、シートを反転させて(S22)、画像メモリから読み出した第1画データを用いてシートの他面に第1画像を形成し(S23)、シートをシート排出トレイへ排出して(S24)、処理をS17へ移す。
【0008】
図35及び図36は、片面印刷を行なう場合の画像形成装置3の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
画像形成装置3は、1枚又は複数枚のシートPを収容するシート収容トレイ210と、該シート収容トレイ210に収容されたシートを1枚ずつプリンタ部20へ供給する給送部211とを備える。各シートPは、該シートPの一面PA(特殊シートの場合は表面)を上側に、他面PBを下側にしてシート収容トレイ210に収容されている。
給送部211によってシート収容トレイ210から1枚ずつプリンタ部20へ供給されたシートPは、白抜矢符方向へ搬送され、感光体200と転写体203との間に、一面PAが感光体200に接触するようにして順次供給され、該一面PAに画像が形成される(図35(a))。
【0009】
定着部23を通過して一面PAに画像が定着されたシートPは、搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図35(b))、一面PAを下側に、他面PBを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図35(c))、排出ローラ53によってシート排出トレイ56へ排出される(図36)。
複数のシートPが排出ローラ53によって排出された場合、該シートPは、画像を形成された一面PAを下側にして順次シート排出トレイ56上に積み重なる。
【0010】
図37〜図39は、両面印刷を行なう場合の画像形成装置3の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。各シートPは、該シートPの一面PA(特殊シートの場合は表面)を下側に、他面PBを上側にしてシート収容トレイ210に収容されている。
給送部211によってシート収容トレイ210から1枚ずつプリンタ部20へ供給されたシートPは、白抜矢符方向へ搬送され、感光体200と転写体203との間に、他面PBが感光体200に接触するようにして順次供給され、該他面PBに第2画像が形成される(図37(a))。
【0011】
定着部23を通過して他面PBに第2画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて、中継搬送ユニット18へ搬送され(図37(b))、他面PBを下側に、一面PAを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図37(c))、次いで、逆方向に回転する搬入出ローラ28によって逆方向(白抜矢符方向)へ搬送され(図38(a))、反転搬送ユニット11へ搬送され(図38(b))、反転搬送ユニット11からプリンタ部20の感光体200と転写体203との間に、一面PAが感光体200に接触するようにして順次供給され、該一面PAに第1画像が形成される(図38(c))。
【0012】
定着部23を通過して一面PAに第1画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図39(a))、一面PAを下側に、他面PBを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図39(b))、排出ローラ53によってシート排出トレイ56へ排出される(図39(c))。
複数のシートPが排出ローラ53によって排出された場合、該シートPは、第1画像が形成された一面PAを下側にして順次シート排出トレイ56上に積み重なる。
以上のようにして、画像形成装置3は、画像を形成されたシートを、原稿の順番通りに排出することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フェースダウン方式の画像形成装置3は、特殊シートに画像を形成する場合、特殊シートの表面を上側にしてシート収容トレイ210に収容してあるとき、片面印刷を行なう場合は表面に画像が形成されるが、両面印刷を行なう場合は、特殊シートの表面に形成されるべき画像が裏面に形成されるという問題があった。
このため、ユーザは、特殊シートの片面に画像を形成するときは特殊シートの表面を上側にしてシート収容トレイ210に載置し、両面に画像を形成するときは特殊シートの裏面を上側にしてシート収容トレイ210に載置する必要があり、画像形成の手順が繁雑になるという問題があった。
【0014】
また、第2画データを用いた第2画像(裏面の画像)の形成が終わるまで、第1画像(表面の画像)を形成するための第1画データを画像メモリに記憶しておく必要があり、第1画データと第2画データとを両方記憶できる記憶容量の大きな画像メモリを備えておく必要があるという問題もあった。
また、両面印刷を行なう場合に第1画データを画像メモリに記憶させない構成の画像形成装置は、原稿の表面を読み取った場合に画像形成手段へ搬送されるシートに第1画像を形成し、該シートを反転させ、次いで、原稿の裏面を読み取った場合に第2画像を形成する。このため、シートが、シート排出トレイに裏面を下にして排出され、原稿の順番通りに排出されないという問題があった。前記画像形成装置を用いる場合、原稿の順番通りにシートを排出させるためには、原稿を裏面から順に読み取らせる必要があり、画像形成の手順が繁雑になるという問題があった。
【0015】
本発明は斯かる問題を解決するためになされたものであり、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成する場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させ、形成しない場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させないことにより、ユーザが行なう画像形成の手順を繁雑にすることなく、原稿の順番通りにシートを排出できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0016】
本発明の他の目的は、シートが所定の属性を有するか否かに応じて、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成する場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させ、形成しない場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させないことにより、所定の属性を有する(又は所定の属性を有しない)シートに画像を形成する場合に、ユーザが行なう画像形成の手順を繁雑にすることなく、原稿の順番通りにシートを排出できる画像形成装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、シートが裏表の属性を有する場合、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成する場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させ、形成しない場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させないことにより、特殊シートに画像を形成する場合に、ユーザが行なう画像形成の手順を繁雑にすることなく、原稿の順番通りにシートを排出でき、特殊シート以外のシートに画像を形成する場合に、画像形成の効率を向上できる画像形成装置を提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、シートの両面に画像を形成する場合、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成する場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させ、形成しない場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させないことにより、シートの両面に画像を形成する場合に、ユーザが行なう画像形成の手順を繁雑にすることなく、原稿の順番通りにシートを排出でき、片面に画像を形成する場合に、画像形成の効率を向上できる画像形成装置を提供することにある。
【0018】
本発明の他の目的は、シートの片面に画像を形成する場合、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成する場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させ、形成しない場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させないことにより、シートの片面に画像を形成する場合に、ユーザが行なう画像形成の手順を繁雑にすることなく、原稿の順番通りにシートを排出でき、両面に画像を形成する場合に、シートを搬送することによるシートの劣化及び搬送ミスの発生等を低減できる画像形成装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報以外の情報を取得した場合は、記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定しないことにより、画像形成の効率を向上でき、更に、シートを搬送することによるシートの劣化、及び搬送ミスの発生等を低減できる画像形成装置を提供することにある。
【0019】
本発明の他の目的は、シートの両面に画像を形成する場合に、シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成し、次いで、前記シートを反転させて画像形成手段へ搬送させて画像を形成し、次いで、前記シートを反転させることにより、シートに画像を形成するまで該画像のデータを記憶しておく記憶手段(画像メモリ)の記憶容量を低減できる画像形成方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、シートの両面に画像を形成する場合に、シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成せず、次いで、前記シートを反転させて画像形成手段へ搬送させて画像を形成し、次いで、前記シートを反転させて画像形成手段へ搬送させて画像を形成することにより、両面印刷時に、画像を形成されたシートにシート詰まり(ジャム)が生じることを抑制できる画像形成方法を提供することにある。
【0020】
本発明の他の目的は、シートの片面に画像を形成する場合に、シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成せず、次いで、前記シートを反転させて画像形成手段へ搬送させて画像を形成することにより、片面印刷時に、画像を形成されたシートにジャムが生じることを抑制できる画像形成方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべきシートと、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべきでないシートとを連続的に処理する場合、一方の処理が終了してから他方の処理を開始することにより、複数のシートを連続的に処理する場合に、原稿の順番通りにシートを排出できる画像形成方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成手段と、シートを前記画像形成手段へ搬送する搬送手段と、シートを反転させる反転手段と、前記シートを反転させるか否かを判定し、反転すると判定した場合に、前記搬送手段及び前記反転手段に、前記シートを反転させて前記画像形成手段へ搬送させる制御手段とを備える画像形成装置において、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定する手段と、形成すると判定した場合に、前記搬送手段及び前記画像形成手段に、前記シートを前記画像形成手段へ搬送させて該シートに対する画像の形成を行なわせる手段と、形成しないと判定した場合に、前記搬送手段に、前記シートを前記画像形成手段へ搬送させる手段とを有することを特徴とする。
【0022】
本発明にあっては、シートを排出するシート排出部(例えばシート排出トレイ)へ、フェースダウン方式でシートを排出する。
制御手段が、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成すると判定した場合に、搬送手段及び画像形成手段に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させて該画像形成手段を通過させる。
また、形成しないと判定した場合に、搬送手段に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて該画像形成手段を通過させ、このとき、画像形成手段に、画像を形成することを禁止する(以下、空搬送と言う)。
【0023】
例えば、シートを供給する供給手段(例えばシート収容トレイ)に、一面を上に向けてシートを収容してある場合であって、シート収容トレイから供給されたシートが、一面を画像形成手段に向けて該画像形成手段へ搬送される。
片面印刷においては、原稿を読み取った場合に、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成させ、シート排出トレイへ排出させる。この場合、シートは、画像が形成された一面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
【0024】
両面印刷においては、原稿の表面を読み取った場合に、画像形成手段へ搬送されるシート(一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、原稿の表面の画像に対応する画像をシートに形成させ、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させる。次いで、原稿の裏面を読み取った場合に、画像形成手段へ搬送されるシート(他面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して原稿の裏面の画像に対応する画像をシートに形成させ、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させる。次いで、画像形成手段へ搬送されるシート(既に画像が形成されている一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成しないと判定して空搬送させ、シートをシート排出トレイへ排出させる。この場合、シートは、原稿の表面の画像に対応する画像が形成された一面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
【0025】
以上のような画像形成装置は、原稿を読み取った順番通りにシート(特殊シート)を排出することができる。また、原稿の表面とシートの一面(特殊シートの表面)とを対応させて画像を形成することができる。このため、ユーザは、特殊シートをシート収容トレイに載置する場合であっても、特殊シートの表面を上にするか下にするか判断する必要がなく、シート収容トレイに収容されている特殊シートの裏表が逆である場合であっても手動でシートの裏表を反転させる必要がない。即ち、ユーザの利便性が向上する。
【0026】
本発明に係る画像形成装置は、シートが所定の属性を有するか否かの情報を取得する取得手段を更に備え、該属性の有無に応じて、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを特徴とする。
【0027】
本発明にあっては、取得手段として、例えば、装置が備える操作部に、所定の属性に対応付けられたシート属性キーと、シート搬送及び画像形成の処理を開始するよう指示するスタートキーを設ける。シート属性キーがユーザによって操作されてからスタートキーが操作された場合、該シート属性キーに対応付けられた属性を有するという情報を取得したと判定する。シート属性キーが操作されずにスタートキーが操作された場合、該シート属性キーに対応付けられた属性を有しないという情報を取得したと判定する。
また、その属性のシートに画像を形成することが少ない第1属性(例えば特殊シートであるという属性)と、第1属性以外であって、その属性のシートに画像を形成することが多い第2属性(特殊シートではない普通のシートであるという属性)とが存在する場合、第1属性に対応付けられたシート属性キーが操作されずにスタートキーが操作されたとき、第2属性を有するという情報を取得したと判定するよう構成しても良い。このとき、画像を形成することが多い属性のシートに画像を形成する場合にシート属性キーを操作する手順を省くことができるため、ユーザの利便性を向上することができる。
【0028】
以上のようにして、シートが所定の属性を有する(又は所定の属性を有しない)と判定した場合、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成するときに、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成し、形成しないときに、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成しないため、ユーザが行なう画像形成の手順を繁雑にすることなく、原稿の順番通りにシートを排出することができる。
【0029】
本発明に係る画像形成装置は、前記取得手段は、シートが裏表の属性を有するか否かの情報を取得し、シートが裏表の属性を有するという情報を取得した場合、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを特徴とする。
本発明にあっては、例えば、シート収容トレイに、表面を上に向けて特殊シートを収容してある場合であって、シート収容トレイから供給された特殊シートが、表面を画像形成手段に向けて該画像形成手段へ搬送されるとき、片面印刷においては、原稿を読み取った場合に、画像形成手段へ搬送される特殊シート(表面)に画像を形成させ、シート排出トレイへ排出させる。この場合、特殊シートは、画像が形成された表面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
【0030】
両面印刷においては、原稿の表面を読み取った場合に、画像形成手段へ搬送される特殊シート(表面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、特殊シートに原稿の表面の画像に対応する画像を形成させ、特殊シートを反転させて画像形成手段へ搬送させる。次いで、原稿の裏面を読み取った場合に、画像形成手段へ搬送される特殊シート(裏面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して特殊シートに原稿の裏面の画像に対応する画像を形成させ、特殊シートを反転させて画像形成手段へ搬送させる。次いで、画像形成手段へ搬送される特殊シート(既に画像が形成されている表面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成しないと判定して空搬送させ、特殊シートを排出トレイへ排出させる。この場合、特殊シートは、原稿の表面の画像に対応する画像が形成された表面を下にして排出トレイへ排出される。
【0031】
以上のような画像形成装置は、原稿を読み取った順番通りに特殊シートを排出することができる。また、原稿の表面と特殊シートの表面とを対応させて画像を形成することができる。
また、特殊シート以外のシートを用いて画像を形成する場合に、シートに画像を形成するか否かを判定したり、空搬送したりしないため、シートの搬送時間が短縮され、画像形成の効率を向上することができる。
【0032】
本発明に係る画像形成装置は、シートの片面に画像を形成するか両面に画像を形成するか否かの情報を取得する手段を更に備え、シートの両面に画像を形成するという情報を取得した場合、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを特徴とする。
本発明にあっては、片面印刷を行なう場合に、シートに画像を形成するか否かを判定したり、空搬送したりしないため、シートの搬送時間が短縮され、画像形成の効率を向上することができる。
【0033】
本発明に係る画像形成装置は、シートの片面に画像を形成するか両面に画像を形成するか否かの情報を取得する手段を更に備え、シートの片面に画像を形成する場合、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを特徴とする。
【0034】
本発明にあっては、例えば、シート収容トレイに、裏面を上に向けて特殊シートを収容してある場合であって、シート収容トレイから供給された特殊シートが、裏を画像形成手段に向けて該画像形成手段へ搬送される。
両面印刷においては、公知の画像形成装置と同様に、原稿の表面を読み取った場合に、読み取った画像のデータ(原稿の表面の画像に対応するデータ)を、画像メモリに記憶させる。次いで、原稿の裏面を読み取ったときに、特殊シート(裏面)に原稿の裏面の画像に対応する画像を形成させ、特殊シートを反転させて画像形成手段へ搬送させる。次いで、記憶したデータを用いて、特殊シート(表面)に原稿の表面の画像に対応する画像を形成させ、特殊シートを排出トレイへ排出させる。この場合、特殊シートは、原稿の表面の画像に対応する画像が形成された表面を下にして排出トレイへ排出される。
【0035】
片面印刷においては、原稿を読み取った場合に、原稿の表面を読み取った場合に、読み取った画像のデータ(原稿の表面の画像に対応するデータ)を、画像メモリに記憶させ、また、画像形成手段へ搬送される特殊シート(裏面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成しないと判定して空搬送させ、反転手段に特殊シートを反転させて、該特殊シートを画像形成手段へ搬送させる。次いで、画像形成手段へ搬送される特殊シート(表面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、記憶したデータを用いて、特殊シートに画像を形成させ、シート排出トレイへ排出させる。この場合、特殊シートは、画像が形成された表面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
【0036】
以上のような画像形成装置は、両面印刷を行なう場合に、シートに画像を形成するか否かを判定したり、空搬送したりしないため、シートの両面に画像を形成するための搬送及び空搬送を行なう場合より、シートの搬送時間が短縮され、画像形成の効率を向上することができる。また、シートの搬送距離が短縮されるため、搬送ミス(例えばジャム)、及び搬送されることによるシートの劣化等を防止することができる。
片面印刷を行なう場合は、シートの片面に画像を形成するための搬送及び空搬送を行なうが、搬送時間及び搬送距離は両面印刷を行なう場合に略等しいため、シートへの悪影響(ジャム及びシートの劣化等)は問題にならない。
【0037】
本発明に係る画像形成装置は、取得した情報が、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報以外の情報である場合は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを禁止する手段を備えることを特徴とする。
【0038】
本発明にあっては、例えば、特殊シートに片面印刷する場合、特殊シートは裏表の属性を有するため、特殊シートの表面に画像を形成すべく、シートの片面に画像を形成するための搬送及び空搬送を行なう。一方、特殊シート以外のシートシートに片面印刷する場合、裏表の属性を有しないため、シートの片面に画像を形成するための搬送のみを行なえば良く、空搬送を行なう必要はない。
この場合、特殊シートであるという情報は、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報(形成すると判定したときに前記搬送を行ない、形成しないと判定した場合に空搬送を行なうべきシートに対応する情報)である。また、特殊シート以外のシートであるという情報は、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報以外の情報である。
【0039】
このとき、特殊シート以外のシートであるという情報を取得したとき、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定しないことによって、空搬送を行なわないため、シートの片面に画像を形成するための搬送のみを行なうことができる。
以上のような画像形成装置は、空搬送を行なう必要がないシートに対しては空搬送を行なわずに画像形成処理を行なうことができるため、画像形成の効率を向上でき、更に、前記シートを空搬送することによるシートの劣化、及びジャムの発生等を低減できる。
【0040】
本発明に係る画像形成方法は、シートの両面に画像を形成する場合に、請求項4に記載の画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、シートの一面を画像形成手段に向けて、該シートを前記画像形成手段へ搬送手段で搬送して該画像形成手段で前記一面に画像を形成し、次いで、該シートを反転手段で反転させて、前記画像形成手段へ前記搬送手段で搬送して該画像形成手段で他面に画像を形成し、次いで、該シートを前記反転手段で反転させることを特徴とする。
【0041】
本発明にあっては、まず、原稿の読み取りを行なう。この場合、原稿の表面を読み取ったと判定する。次いで、供給手段にシートを供給させ、搬送手段に画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、原稿の表面の画像に対応する画像をシートに形成させる。
次に、原稿の読み取りを行なう。この場合、原稿の裏面を読み取ったと判定する。次いで、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(他面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、原稿の裏面の画像に対応する画像をシートに形成させる。
【0042】
最後に、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(既に画像が形成されている一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成しないと判定して、空搬送させ、シート排出トレイへ排出させる。
即ち、両面印刷を行ない、次いで空搬送を行なう。
【0043】
以上のようにして、シートは、原稿の順番通りに、原稿の表面の画像に対応する画像が形成された面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
また、シートの両面に画像を形成してから該シートを空搬送することによって、画像メモリに原稿の一面分の画データを記憶させ、次いで画像を形成し、他面分の画データを記憶させる場合は該画データを一面分の画データに上書きし、次いで画像を形成することができる。このため、画像メモリに原稿の両面分の画データを記憶させる必要がなく、該画像メモリの記憶容量を低減することができる。
【0044】
本発明に係る画像形成方法は、シートの両面に画像を形成する場合に、請求項4に記載の画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、シートの一面を画像形成手段に向けて、該シートを前記画像形成手段へ搬送手段で搬送し、次いで、該シートを反転手段で反転させて、前記画像形成手段へ前記搬送手段で搬送して該画像形成手段で他面に画像を形成し、次いで、該シートを前記反転手段で反転させて、前記画像形成手段へ前記搬送手段で搬送して該画像形成手段で前記一面に画像を形成することを特徴とする。
【0045】
本発明にあっては、まず、原稿を読み取り、第1画データを生成する。この場合、原稿の表面を読み取ったと判定する。次いで、供給手段にシートを供給させ、搬送手段に画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成しないと判定して、空搬送させる。また、第1画データを、画像メモリに記憶させる。
次に、原稿を読み取り、第2画データを生成する。この場合、原稿の裏面を読み取ったと判定する。次いで、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(他面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、第2画データを用いてなる画像、即ち原稿の裏面の画像に対応する画像をシートに形成させる。
【0046】
最後に、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、画像メモリに記憶させた第1画データを用いてなる画像、即ち原稿の表面の画像に対応する画像をシートに形成させ、シート排出トレイへ排出させる。
即ち、空搬送を行ない、次いで両面印刷を行なう。
【0047】
以上のようにして、シートは、原稿の順番通りに、原稿の表面の画像に対応する画像が形成された一面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
また、画像を形成していないシートを空搬送してから該シートの両面に画像を形成することによって、空搬送時にジャムが生じた場合に、画像を形成したシートが汚れたり破損したりすることがないため、画像形成工程を無駄にすることを低減できる。
【0048】
本発明に係る画像形成方法は、シートの片面に画像を形成する場合に、請求項5に記載の画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、シートの一面を画像形成手段に向けて、該シートを前記画像形成手段へ搬送手段で搬送し、次いで、該シートを反転手段で反転させて、前記画像形成手段へ前記搬送手段で搬送して該画像形成手段で他面に画像を形成することを特徴とする。
【0049】
本発明にあっては、まず、原稿を読み取り、画データを生成する。次いで、供給手段にシートを供給させ、搬送手段に画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成しないと判定して、空搬送させる。また、生成した画データを、画像メモリに記憶させる。次に、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、記憶した画データを用いてなる画像をシート(他面)に形成させ、シート排出トレイへ排出させる。
即ち、空搬送を行ない、次いで片面印刷を行なう。
【0050】
以上のようにして、シートは、原稿の順番通りに、画像が形成された他面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
また、画像を形成していないシートを空搬送してから該シートの両面に画像を形成することによって、空搬送時にジャムが生じた場合に、画像を形成したシートが汚れたり破損したりすることがないため、画像形成工程を無駄にすることを低減できる。
【0051】
本発明に係る画像形成方法は、請求項6に記載の画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、複数のシートを連続的に処理する場合、該シートに対応して複数の情報を順に取得したとき、順に取得された2個の情報の内、一方が、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報であり、他方が、該情報以外の情報である場合、一の情報に対応するシートの処理が終了したときに、他の情報に対応するシートの処理を開始することを特徴とする。
【0052】
本発明にあっては、例えば、特殊シートに片面印刷する場合、特殊シートは裏表の属性を有するため、特殊シートの表面に画像を形成すべく、特殊シートを空搬送し、反転し、次いで、シートの片面に画像を形成するための搬送を行なう。一方、特殊シート以外のシートに片面印刷する場合、裏表の属性を有しないため、シートの片面に画像を形成するための搬送のみを行なう。
特殊シートの片面印刷に次いで、連続的に、特殊シートの片面印刷を行なう場合、先の片面印刷における最後の特殊シートが反転されているときに、後の片面印刷における最初の特殊シートが給紙された場合であっても、該特殊シートも反転及び空搬送されるため、前記最後の特殊シートがシート排出トレイへ排出されてから、前記最初の特殊シートがシート排出トレイへ排出される。即ち、原稿の順番通りに各シートがシート排出トレイへ排出される。
【0053】
ところが、特殊シートの片面印刷に次いで、連続的に、特殊シート以外のシートの片面印刷を行なう場合、先の片面印刷における最後の特殊シートが反転されているときに、後の片面印刷における最初のシートが給紙された場合、該シートを空搬送及び反転しないときは、前記最後の特殊シートがシート排出トレイへ排出される前に、前記最初のシートがシート排出トレイへ排出される場合がある。また、該シートを空搬送及び反転するときは、前記最後の特殊シートがシート排出トレイへ排出されてから、前記最初のシートがシート排出トレイへ排出されるが、空搬送する必要のないシートに対して空搬送を行なうため、ジャム又はシートの劣化等が生じることがあり、また、画像形成の効率が低下する。
【0054】
特殊シートの片面印刷の処理が終了した場合(例えば前記最後の特殊シートがシート排出トレイへ排出された場合、又は該特殊シートの反転及び空搬送が終了した場合等)に、特殊シート以外のシートの片面印刷を行なうときは、前記最後の特殊シートがシート排出トレイへ排出される前に、前記最初のシートがシート排出トレイへ排出されることを防止できる。即ち、原稿の順番通りに各シートがシート排出トレイへ排出される。
【0055】
このように、複数のシートを連続的に処理する場合、該シートに対応して複数の情報(特殊シートに片面印刷を行なうという情報、又は特殊シート以外のシートに片面印刷を行なう情報)を順に取得したとき、順に取得された2個の情報の内、一方が、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報(この場合、特殊シートに片面印刷を行なうという情報)であり、他方が、該情報以外の情報(特殊シート以外のシートに片面印刷を行なう情報)である場合、一の情報に対応するシートの処理(特殊シートの片面印刷)が終了したときに、他の情報に対応するシートの処理(特殊シート以外のシートの片面印刷)を開始するため、複数のシートを連続的に処理する場合に、ジャム又はシートの劣化等が生じたり、画像形成の効率が低下したりすることなく、原稿の順番通りにシートを排出できる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態 1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像形成装置1の構成を示す正面図、図2は、該画像形成装置1のブロック図であり、図3は、該画像形成装置1を構成する操作表示部19の構成図である。
画像形成装置1は、プリンタユニット12と、該プリンタユニット12の上側に接続された中継搬送ユニット18と、スキャナユニット13及び自動原稿搬送ユニット14と、プリンタユニット12の下側に接続されたシート供給ユニット16と、プリンタユニット12の一方の側部に接続された反転搬送ユニット11と、他方の側部に配置されたシート後処理ユニット15とを備える。
【0057】
また、スキャナユニット13の上面には操作表示部19が設けてあり、スキャナユニット13と、該スキャナユニット13の上側に配置された自動原稿搬送ユニット14とは、システムラック17に支持されて、プリンタユニット12及びシート後処理ユニット15の上側に配置されている。
また、画像形成装置1は、プリンタユニット12に備えられているインターフェイス241を介して、画像処理装置10(例えば画像処理ソフトをインストールしたパーソナルコンピュータ)に接続されている。画像処理装置10は、画像形成装置1へ、画データ及び画像を形成するための印刷条件データ等のデータを入力する。
【0058】
また、画像形成装置1は、該画像形成装置1の主制御部である制御部100を備え、該制御部100は、システムバス103を介して、システムメモリ101及び操作表示部19等の装置各部に接続されている。制御部100は、システムメモリ101に格納された制御プログラムに従って装置各部を制御し、このとき発生するデータ、又は操作表示部19若しくは画像処理装置10から入力されるデータ(例えば印刷条件データ)をシステムメモリ101に一時記憶させて、各種処理を実行する。
【0059】
操作表示部19は、タッチパネルを用いて構成され、制御部100に制御されて、装置の動作状態又はユーザに対する入力指示等を表する表示パネル191、該表示パネル191を見ながらユーザが数字を入力する場合に操作するテンキー192、及び画像形成装置1にシート搬送及び画像形成の処理を開始させる場合に操作するスタートキー193等を備える。また、表示パネル191には、適宜のタイミングで各種のファンクションキーが設けられる(両面コピーキー19a及び第1特殊シートキー961等。図4及び図5参照)。
【0060】
スキャナユニット13は、透光性を有する原稿載置台30上に載置された原稿の画像を、所定の速度で原稿載置台30に沿って移動する走査ユニット31で露光及び走査して、原稿からの反射光を複数の反射鏡32及び結像レンズ33等の光学部品で導光して、光電変換素子34上に結像させる。このようにしてスキャナユニット13は、所定の解像度で原稿を読み込み、読み込んだ画像を電気的信号である画データに変換し、該画データをプリンタユニット12へ入力する。
【0061】
自動原稿搬送ユニット14は、原稿載置台30を覆うようにして配置されており、ユーザによって原稿載置トレイ40上に載置された原稿を、スキャナユニット13の原稿載置台30上へ搬送し、走査後の原稿を原稿排出トレイ42へ排出する原稿搬送部41を備えている。また、ユーザが原稿を手動で原稿載置台30上に載置可能なように、装置奥側を支点にして上方に回動し、原稿載置台30を露出させるように構成されている。このため、画像形成装置1は、自動原稿搬送ユニット14によってシート状の原稿を自動的にスキャナユニット13へ搬送して原稿載置台30上に載置し、1枚ずつ順次露光及び走査して原稿の画像を読み取る自動読み取り機能と、ユーザが手動で原稿載置台30上に載置した原稿の画像を読み取る手動読み取り機能とを有する。
【0062】
プリンタユニット12は、ドラム状の感光体200と転写体203とを有するプリンタ部20を略中央部に内設してあり、下部に、シート供給部21を内設してある。該シート供給部21は、1枚又は複数枚のシートを収容するシート収容トレイ210と、シート収容トレイ210に収容されたシートを1枚ずつプリンタ部20へ供給する給送部211とを有する。また、ユーザがシートを補給する場合にシート収容トレイ210を引き出すことができるように、シート収容トレイ210を挿脱可能に設けてある。また、シート収容トレイ210には、両面に印刷が可能であり、裏表の属性を有しない普通紙を収容してある。
プリンタユニット12は、シート供給ユニット16から供給されるシートを受け入れるためのシート受口27を下面に備える。
【0063】
シート供給ユニット16は、3個のシート供給部61,62,63を有している。シート供給部61,62,63は、1枚又は複数枚のシートを収容するシート収容トレイ610,620,630と、該シート収容トレイ610,620,630に収容されたシートを1枚ずつシート受口27からプリンタ部20へ供給する給送部611,621,631とを有する。また、ユーザがシートを補給する場合にシート収容トレイ610,620,630を引き出すことができるように、シート収容トレイ610,620,630を挿脱可能に設けてある。また、シート収容トレイ610には、両面に印刷が可能であり、表面にレターヘッドを有する特殊シートを、表面を上にして収容してある。シート収容トレイ620には、シート収容トレイ210に収容されている普通紙よりサイズが大きい普通紙を収容してある。シート収容トレイ630には、両面に印刷が可能であり、パンチ穴を有し、パンチ穴が左側に位置する面が表面となる特殊シートを、表面を上にして収容してある。
【0064】
プリンタユニット12には、プリンタ部20に隣り合う位置に光走査部22を内設してある。また、該光走査部22の上部に、画像形成処理を制御するプロセスコントロールユニット(PCU)基板を用いてなる画像処理制御部242、及び画像形成装置1外部(この場合、画像処理装置10)からの画データを受け入れるインターフェイス241を収容するプリンタ制御部24を内設してある。また、プリンタユニット12には、原稿の1面分の画データを記憶可能な画像メモリ201を備え、画像処理制御部242は、制御部100に制御されて、スキャナユニット13から入力された画データを、画像メモリ201に記憶させる。また、制御部100及び画像処理制御部242は、インターフェイス241を介して画データ及び印刷条件データを入力された場合に、画データを画像メモリ201に記憶させ、印刷条件データをシステムメモリ101に記憶させる。
【0065】
また、プリンタユニット12には、画像処理制御部242に制御され、画像メモリ201に記憶してある画データに対して所定の処理を施し、該画データを光走査部22によって静電潜像として感光体200に走査記録させるためのイメージコントロールユニット(ICU)基板を備えた画像処理部25を内設してある。また、装置各部に対して電力を供給する電源ユニット26を下部に内設してある。
【0066】
供給・搬送制御部102は、制御部100に制御されて、各部に備えられている供給手段(給送部211,611,621,631)、搬送手段及び反転手段(後述する搬送ローラ110,110,…及び搬入出ローラ28,83等)、並びに搬送先切り替え手段(後述するゲート251,81等)を回転駆動させたり切り替えたりさせる。
【0067】
供給・搬送制御部102に制御された給送部211,611,621,631によって、プリンタ部20へシートが供給された場合、該シートに画像を形成するとき、感光体200と転写体203とは、供給・搬送制御部102に制御されて回転駆動し、感光体200と転写体203との間に供給されたシートをプリンタ部20の上部へ搬送しながら該シートに画像を形成する。この場合、画像処理制御部242に制御されて、光走査部22によって、感光体200の周面に、画データに応じた静電潜像が形成され、該静電潜像が現像されてトナー像が形成され、該トナー像が転写体203によって感光体200と転写体203との間に供給されたシートに転写される。即ち、前記シートは、感光体200に接触する面に画像が形成される。
【0068】
プリンタ部20の上部には、定着部23が設けられており、該定着部23は、供給・搬送制御部102に制御されて回転駆動し、プリンタ部20から搬送されてきたシート(画像が形成されたシート)を順次受け入れ、該シート上に転写された現像剤を加熱することで画像を定着させた後に、該シートを定着部23の上部へ搬送する。
また、供給・搬送制御部102に制御された給送部211,611,621,631によって、プリンタ部20へシートが供給された場合であって、該シートに画像を形成しないときは、空搬送を行なう。この場合、感光体200と転写体203とは、供給・搬送制御部102に制御されて回転駆動し、感光体200と転写体203との間に供給されたシートをプリンタ部20の上部へ搬送する。定着部23は、供給・搬送制御部102に制御されて回転駆動し、プリンタ部20から搬送されてきたシート(画像が形成されていないシート)を順次受け入れ、該シートを定着部23の上部へ搬送する。
【0069】
ゲート251は、定着部23の上側に配置されており、シートが定着部23から定着部23の上部へ搬送される場合、供給・搬送制御部102に制御されて、前記シートがプリンタユニット12から中継搬送ユニット18へ搬出されるよう切り替えられる。このため、定着部23の上部へ搬送されたシートは、ゲート251に当接して、該シートを中継搬送ユニット18へ搬出するための搬入出ローラ28へ搬送される。
【0070】
搬入出ローラ28は、プリンタユニット12と中継搬送ユニット18との間に設けられており、供給・搬送制御部102に制御されて正方向及び逆方向に回転可能であり、正方向に回転している場合はシートをプリンタユニット12から中継搬送ユニット18へ搬出させ、逆方向に回転している場合はシートを中継搬送ユニット18からプリンタユニット12へ搬入させる。供給・搬送制御部102は、シートを反転させる場合は搬入出ローラ28を正方向又は逆方向に回転させ、反転させない場合は正方向にのみ回転させる。
【0071】
シートが搬入出ローラ28によって中継搬送ユニット18からプリンタユニット12へ搬入される場合、ゲート251は、前記シートが反転搬送ユニット11へ搬送されるよう切り替えられる。このため、前記シートは、ゲート251を通過して、該シートを反転搬送ユニット11へ搬送するための搬送ローラ110へ搬送される。
【0072】
中継搬送ユニット18は、搬入出ローラ28に隣り合う位置にゲート81を備える。シートがプリンタユニット12から中継搬送ユニット18へ搬出される場合であって、前記シートを反転させないとき、ゲート81は、供給・搬送制御部102に制御されて、前記シートがシート後処理ユニット15へ搬送されるよう切り替えられる。このため、中継搬送ユニット18へ搬送されたシートは、ゲート81を通過して、中継搬送ユニット18の下部へ搬送され、次いで、該シートをシート後処理ユニット15へ搬送するための搬送ローラ110へ搬送される。
【0073】
また、中継搬送ユニット18は、該中継搬送ユニット18の上部に配置された搬入出ローラ83と、該中継搬送ユニット18の上面に配置された反転用トレイ82とを備える。シートがプリンタユニット12から中継搬送ユニット18へ搬出される場合であって、前記シートを反転させるとき、ゲート81は、前記シートが中継搬送ユニット18内部から反転用トレイ82へ搬出されるよう切り替えられる。このため、中継搬送ユニット18へ搬送されたシートは、ゲート81に当接して、該シートを反転用トレイ82へ搬出するための搬入出ローラ83へ搬送される。
【0074】
搬入出ローラ83は、供給・搬送制御部102に制御されて正方向及び逆方向に回転可能であり、正方向に回転している場合はシートを搬入出ローラ28から中継搬送ユニット18内部(ゲート81)を介して反転用トレイ82へ搬出させ、逆方向に回転している場合は反転用トレイ82からゲート81を介して搬入出ローラ28へ搬入させる。供給・搬送制御部102は、シートを反転させる場合は、まず、搬入出ローラ83を正方向に回転させ、シートを一旦反転用トレイ82へ搬出させ、次いで、搬入出ローラ83を逆方向に回転させ、反転用トレイ82上のシートを中継搬送ユニット18内部へ搬入させる。
【0075】
反転搬送ユニット11は、内部に搬送ローラ110,110,…を備える。逆回転する搬入出ローラ28によってゲート251を通過して反転搬送ユニット11へ搬送されたシートは、搬送ローラ110,110,…によって該反転搬送ユニット11内部を通過し、プリンタユニット12へ搬送され、更にプリンタ部20へ搬送される。
供給・搬送制御部102は、シートを反転させた場合(例えば反転搬送ユニット11にシートを検出するシート検出手段を設け、該シート検出手段がシートを検出した場合)、該シートの反転回数(この場合、シートの検出回数)をカウントしてシステムメモリ101に記憶させる。
【0076】
シート後処理ユニット15は、シートに対して後処理(例えばステープル処理)を施す機能を有する。シート後処理ユニット15は、該シート後処理ユニット15と中継搬送ユニット18との間に搬入ローラ50を備え、該搬入ローラ50は、供給・搬送制御部102に制御されて、中継搬送ユニット18から搬送されたシートをシート後処理ユニット15内部へ搬入する。
また、シート後処理ユニット15は、ゲート52を備える。供給・搬送制御部102は、ゲート52を、ユーザが操作表示部19を用いて入力した条件に応じて切り替える。例えば、シートに対してステープル処理を行なう場合は、シート後処理ユニット15内部へ搬送されたシートが搬送ローラ57へ搬送されるようにゲート52を切り替え、ステープル処理を行なわない場合は、前記シートが排出ローラ53へ搬送されるようにゲート52を切り替える。
【0077】
また、シート後処理ユニット15は、画像を形成したシートを排出するシート排出トレイ56,59を装置外部に突出して備える。また、シート排出トレイ56へシートを排出するための排出ローラ53を備える。排出ローラ53へ搬送されたシートは、該排出ローラ53によってシート排出トレイ56へ排出される。
搬送ローラ57へ搬送されたシートは、ステープル処理部58でステープル処理を施された後に、シート排出トレイ59へ排出される。
【0078】
ステープル処理部58は、ステープルトレイ、搬送方向に直交する方向へシートを揃えるための整合板、ステープルトレイ上のシートを搬送するためのローラ・ベルト対搬送手段、ステープルトレイ上でシート端部を揃えるための付き当て用ガイド、ステープル処理を行なうステープラ、及びステープル処理後のシートを排出ローラに導くための排出用ガイドを備え、該排出ローラによって、ステープル処理後のシートをシート排出トレイ59へ排出する。
ステープル処理部58のステープルトレイに導かれたシートの搬送方向端部は、ローラ・ベルト対搬送手段に接触し、該ローラ・ベルト対搬送手段によって付き当て用ガイドに付き当てられる。また、搬送方向に直交する方向のシート端部は、整合板によって揃えられる。所定枚数のシートがステープルトレイにスタックされた場合、ステープラによってステープル処理が施される。
【0079】
図4及び図5は、画像形成装置1を構成する操作表示部19に表示される入力指示及び操作表示部19に設けられるファンクションキーの一例である。
図4(a)は、通常、表示パネル191に表示される基本表示画面を示している。表示パネル191には、両面印刷を行なう場合にユーザが操作すべき両面印刷キー19aが設けられている。
【0080】
制御部100は、両面印刷キー19aが操作されたか否かを判定することによって、シートを反転させるか否か、及び、空搬送を行なうか否かを判定する。両面印刷キー19aが操作された場合は、シートの両面に画像を形成するという情報を取得する。このとき、シートの一面に画像を形成した後に、他面に画像を形成すべくシートを反転させることによってシートの両面に画像を形成し(両面印刷)、更にシートを反転させて空搬送を行ない、排出する。両面印刷キー19aが操作されていない場合は、シートの片面に画像を形成するという情報を取得する。このとき、シートの一面に画像を形成した後に、シートを反転させずに排出することによって、シートの片面に画像を形成し(片面印刷)、空搬送は行なわない。
【0081】
また、表示パネル191には、シートに形成する画像の濃度を設定する場合にユーザが操作すべき濃度選択キー19bと、画像を形成すべきシートの種類を選択する場合にユーザが操作すべきシート選択キー19cと、シートに形成する画像の拡大又は縮小の倍率を設定する場合にユーザが操作すべき倍率キー19dとが備えられている。
【0082】
図4(b)は、図4(a)においてシート選択キー19cが操作された場合に表示されるシート選択画面を示している。表示パネル191には、両面に印刷が可能であり、裏表の属性を有しない普通紙を選択する場合に操作すべき第1普通シートキー921と、両面に印刷が可能であり、表面にレターヘッドを有する特殊シートを選択する場合に操作すべき第1特殊シートキー961と、前記普通紙よりサイズが大きい普通紙を選択する場合に操作すべき第2普通シートキー962と、両面に印刷が可能であり、パンチ穴を有し、パンチ穴が左側に位置する面が表面となる特殊シートを選択する場合に操作すべき第2特殊シートキー963とが設けられている。
【0083】
第1普通シートキー921が操作された場合、制御部100は、供給・搬送制御部102を制御して、シート供給部21を選択的に動作させ、シート収容トレイ211に収容してある普通紙を供給させる。また、第1特殊シートキー961、第2普通シートキー962、又は第2特殊シートキー963が操作された場合、制御部100は、供給・搬送制御部102を制御して、シート供給部61,62,63を選択的に動作させ、シート収容トレイ610,620,630に収容してある普通紙又は特殊シートを供給させる。
即ち、制御部100は、第1特殊シートキー961、又は第2特殊シートキー963が操作された場合、シートが裏表の属性を有するという情報を取得し、第1普通シートキー921又は第2普通シートキー962が操作された場合、シートが裏表の属性を有しないという情報を取得する。
図4(b)においては、あらかじめ第1普通シートキー921が選択されており、該第1普通シートキー921が反転表示してある。
【0084】
図5(a)は、図4(b)において第1特殊シートキー961が操作された場合に表示されるシート選択画面を示している。操作された第1特殊シートキー961は、反転表示してある。また、第1普通シートキー921が通常表示してある。以上のようにして、通常表示を行なうか反転表示を行なうかによって、ユーザに、現在選択されているキーを明示することができる。
図5(b)は、図5(a)においてシート選択キー19cが操作された場合、又は第1特殊シートキー961が操作されてから所定の時間が経過した場合に表示されるシート選択画面を示している。
【0085】
以上のようにして、第1普通シートキー921又は第1特殊シートキー961等の各シートキーが操作されることによって、制御部100は、特殊シートが選択されたか特殊シート以外のシートが選択されたか、即ち画像を形成すべきシートが裏表の属性を有するか有しないかを判定する。
【0086】
図6は、画像形成装置1を用いて画像を形成する場合のユーザの手順を示すフローチャートである。
ユーザは、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40上に原稿を載置する(S101)。このとき、操作表示部19の表示パネル191には、基本表示画面が表示されている。
次いで、ユーザは、両面印刷を行なうか否かを判断する(S102)。両面印刷を行なう場合は(S102でYES)、表示パネル191に設けられている両面印刷キー19aを操作する(S103)。片面印刷を行なう場合は(S102でNO)、両面印刷キー19aを操作しない。
【0087】
また、ユーザは、特殊シートを用いるか否かを判断する(S104)。特殊シートを用いる場合は(S104でYES)、表示パネル191に設けられているシート選択キー19cを操作して、シート選択画面を表示させる(S105)。
次いで、所要の特殊シートに応じて第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963を操作する(S106)。特殊シートを用いない場合は(S104でNO)、シート選択キー19cを操作しないか、シート選択画面で第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963を操作しない。
最後に、ユーザは形成すべき画像の濃度、倍率、又は枚数等の印刷条件を、濃度選択キー19b、倍率キー19d、又はテンキー192等を用いて設定して(S107)、スタートキー193を操作する(S108)。
【0088】
図7及び図8は、画像形成装置1の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
制御部100は、スタートキー193が操作されたか否かを判定する(S111)。操作された場合は(S111でYES)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S112)、読み取った画像から画データを生成して画像メモリ201に記憶させる(S113)。スタートキー193が操作されていない場合は(S111でNO)、操作されるまで待機する。
【0089】
次に、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されているか否かを判定する(S114)。
第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されていない場合(S114でNO。即ち、シート選択キー19cが操作されていない場合、又はシート選択キー19cが操作され、第1普通シートキー921又は第2普通シートキー962が操作されている場合)、給送部211又は給送部621を駆動させ、特殊シート以外のシート(即ちシート収容トレイ210に収容してある普通紙、又はシート収容トレイ620に収容してある普通紙)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S115)。
【0090】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定する(S116)。このとき、例えば、プリンタ部20の手前にシート検出手段を設け、該シート検出手段がシートを検出したか否かを判定することによって、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定する。
シートがプリンタ部20へ搬送されていない場合は(S116でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、給送部211又は給送部621の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S116でYES)、スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されているか否かを判定する(S131)。
【0091】
操作されていない場合は(S131でNO)、片面印刷処理を行なう。プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS113で画像メモリ201に記憶させた画データとを用いてシートに画像を形成させ(S132)、定着部23でシートに画像を定着させる。次いで、シートを排出させる(S117)。この場合、ゲート251,81を切り替えさせ、搬入出ローラ28を正方向に回転させて、シートを中継搬送ユニット18へ搬送させ、更にシートをシート後処理ユニット15へ搬送させる。更に、排出ローラ53(57)によって、シートをシート排出トレイ56(59)へ排出させる。このとき、シートは、画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
【0092】
最後に、制御部100は、次の原稿を読み取るか否か(例えば、原稿載置トレイ40に原稿が存在するか否か)を判定し(S118)、読み取る場合は(S118でYES)、処理をS112へ戻し、読み取らない場合は(S118でNO)、処理をS111へ戻す。
【0093】
スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されている場合(S131でYES)、制御部100は、両面印刷処理を行なう。まず、プリンタ部20へ搬送されたシートに対して画像を形成するか否かを判定すべく、システムメモリ101を参照して、該シートが2回反転されたか否かを判定する(S133)。この場合、2回反転されていないときは(S133でNO)1回反転されたか否かを判定する(S134)。
1回も反転されていない場合(S134でNO)は、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件と画像メモリ201に記憶してある画データ(この場合、S113で画像メモリ201に記憶させた画データ)とを用いてシートに画像を形成させ(S135)、定着部23で画像を定着させる。
【0094】
次いで、シートを反転させる。この場合、ゲート251,81を切り替えさせ、搬入出ローラ28,83を正方向に回転させて、シートを中継搬送ユニット18の反転用トレイ82へ搬送させ、次いで、ゲート251を切り替えさせ、搬入出ローラ28,83を逆方向に回転させて、シートをプリンタユニット12へ引き戻させ、ゲート251を通過させて、反転搬送ユニット11へ搬送させる(S136)。このとき、シートの反転回数(この場合、1回)をカウントしてシステムメモリ101に記憶させる(S137)。
【0095】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定する(S138)。搬送されていない場合は(S138でNO)、搬送されるまで、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…を駆動させ続ける。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S138でYES)、処理をS133へ戻して、該シートに対して画像を形成するか否かを判定すべく、システムメモリ101を参照して、該シートが2回反転されたか否かを判定し、2回反転されていない場合はS134で1回反転されたか否かを判定する。
【0096】
シートが1回反転されている場合(S134でYES)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿を読み取り(S139)、読み取った画像から画データを生成して画像メモリ201に記憶して(S140)、処理をS135へ移す。S140で画像メモリ201に画データを記憶させる場合、該画データは、S113で画像メモリ201にされた画データに上書きされる。
S135において、制御部100は、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件と画像メモリ201に記憶してある画データ(この場合、S140で画像メモリ201に記憶させた画データ)とを用いてシートに画像を形成させ、定着部23で画像を定着させる。
【0097】
次いで、S136において、シートを反転させ、S137において、シートの反転回数(この場合、2回)をカウントしてシステムメモリ101に記憶させる。
S138において、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し、搬送された場合は、処理をS133へ戻して、システムメモリ101を参照して、該シートが2回反転されたか否かを判定する。
2回反転された場合(S133でYES)、システムメモリ101に記憶させた反転回数のデータを消去する。
次いで、空搬送を行なわせ(S141)、処理をS117へ移す。この場合、シートは、S112で読み取られた原稿の画像に対応する画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
【0098】
第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されている場合(S114でYES)、制御部100は、給送部611又は給送部631を駆動させ、特殊シート(即ちシート収容トレイ610に収容してある特殊シート、又はシート収容トレイ630に収容してある特殊シート)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S119)。次いで、処理をS116へ移し、前記特殊シート以外のシートと同様にして画像を形成する。
【0099】
図9〜図13は、画像形成装置1の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。以下では、表面Paを上に、裏面Pbを下にしてシート収容トレイ610に収容されているシートP(この場合、特殊シート)に両面印刷を行なう場合を例示する。このとき、ステープル処理は行なわないものとする。
給送部611によってシート収容トレイ610から1枚ずつプリンタ部20へ供給されたシートPは、白抜矢符方向へ搬送され、感光体200と転写体203との間に、表面Paが感光体200に接触するようにして搬送され、該表面Paに画像が形成される(図9(a))。
【0100】
定着部23を通過して表面Paに画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて、中継搬送ユニット18へ搬送され(図9(b))、表面Paを下側に、裏面Pbを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図9(c))、次いで、逆方向に回転する搬入出ローラ28によって逆方向(白抜矢符方向)へ搬送され(図10(a))、反転搬送ユニット11へ搬送され(図10(b))、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…によって反転搬送ユニット11を通過し、プリンタ部20の感光体200と転写体203との間に、裏面Pbが感光体200に接触するようにして搬送され、該裏面Pbに画像が形成される(図10(c))。
【0101】
定着部23を通過して裏面Pbに画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図11(a))、裏面Pbを下側に、表面Paを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図11(b))、次いで、逆方向に回転する搬入出ローラ28によって逆方向(白抜矢符方向)へ搬送され(図12(a))、反転搬送ユニット11へ搬送され(図12(b))、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…によって反転搬送ユニット11を通過し、プリンタ部20の感光体200と転写体203との間に、表面Paが感光体200に接触するようにして搬送される(図12(c))。このとき、画像は形成されない。
【0102】
定着部23を通過したシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図13(a))、表面Paを下側に、裏面Pbを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図13(b))、排出ローラ53によってシート排出トレイ56へ排出される(図13(c))。
複数のシートPが排出ローラ53によって排出された場合、該シートPは、表面Paを下側にして順次シート排出トレイ56上に積み重なる。
以上のような画像形成装置1は、片面印刷を従来の画像形成方法で行ない、両面印刷を行なう場合は、反転回数に応じてプリンタ部20へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することによって、空搬送を行なってからシートの両面に画像を形成するため、画像を形成されたシートを、原稿の順番通りに排出することができる。
また、原稿の2面分の画データを記憶可能な画像メモリを備える必要がない。
【0103】
実施の形態 2.
図14は、本発明の実施の形態2に係る画像形成装置2のブロック図である。プリンタユニット12は、原稿の2面分の画データを記憶可能な画像メモリ202を備える。
その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0104】
制御部100は、両面印刷キー19aが操作されたか否かと、第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されたか否かとを判定することによって、シートを反転させるか否か、及び、空搬送を行なうか否かを判定する。両面印刷キー19aが操作されなかった場合は、反転及び空搬送を行なわない(片面印刷を行なう)。両面印刷キー19aが操作された場合であって、第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されなかったときは、反転を行ない、空搬送を行なわない(両面印刷を行なう)。また、両面印刷キー19aが操作された場合であって、第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されたときは、反転及び空搬送を行なう(空搬送及び両面印刷を行なう)。
【0105】
図15〜図17は、画像形成装置2の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
制御部100は、スタートキー193が操作されたか否かを判定する(S211)。操作されていない場合は(S211でNO)、操作されるまで待機する。スタートキー193が操作された場合は(S211でYES)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S212)、読み取った画像から画データを生成して、第1画データとして画像メモリ202に記憶させる(S213)。
【0106】
次に、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されているか否かを判定する(S214)。
第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されていない場合(S214でNO)、スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されているか否かを判定する(S215)。操作されていない場合は(S215でNO)、給送部211又は給送部621を駆動させ、特殊シート以外のシート(即ちシート収容トレイ210に収容してある普通紙、又はシート収容トレイ620に収容してある普通紙)を1枚、プリンタ部20へ供給させ(S216)、片面印刷処理を行なう。
【0107】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S217)、搬送されていない場合は(S217でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、給送部211又は給送部621の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S217でYES)、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS213で画像メモリ202に記憶させた第1画データとを用いてシートに画像を形成させ(S218)、定着部23でシートに画像を定着させる。
【0108】
次いで、シートを排出させる(S219)。この場合、ゲート251,81を切り替えさせ、搬入出ローラ28を正方向に回転させて、シートを中継搬送ユニット18へ搬送させ、更にシートをシート後処理ユニット15へ搬送させる。更に、排出ローラ53(57)によって、シートをシート排出トレイ56(59)へ排出させる。このとき、シートは、画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
最後に、制御部100は、次の原稿を読み取るか否かを判定し(S220)、読み取る場合は(S220でYES)、処理をS212へ戻し、読み取らない場合は(S220でNO)、処理をS211へ戻す。
【0109】
第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されている場合(S214でYES)、スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されているか否かを判定する(S221)。操作されていない場合は(S221でNO)、制御部100は、給送部611又は給送部631を駆動させ、特殊シート(即ちシート収容トレイ610に収容してある特殊シート、又はシート収容トレイ630に収容してある特殊シート)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S222)。次いで、処理をS217へ移し、前記特殊シート以外のシートと同様にして片面印刷処理を行なう。
【0110】
特殊シート以外のシートに対し、スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されている場合は(S215でYES)、特殊シート以外のシートに対する両面印刷処理を行なう。原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S231)、読み取った画像から画データを生成して、第2画データとして、第1画データに上書きしないようにして画像メモリ202に記憶させる(S232)。
次いで、給送部211又は給送部621を駆動させ、特殊シート以外のシート(即ちシート収容トレイ210に収容してある普通紙、又はシート収容トレイ620に収容してある普通紙)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S233)。
【0111】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S234)、搬送されていない場合は(S234でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、給送部211又は給送部621の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S234でYES)、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS232で画像メモリ202に記憶させた第2画データとを用いてシートに第2画像を形成させ(S235)、定着部23でシートに画像を定着させる。
【0112】
次いで、シートを反転させる(S236)。この場合、ゲート251,81を切り替えさせ、搬入出ローラ28,83を正方向に回転させて、シートを中継搬送ユニット18の反転用トレイ82へ搬送させ、次いで、ゲート251を切り替えさせ、搬入出ローラ28,83を逆方向に回転させて、シートをプリンタユニット12へ引き戻させ、ゲート251を通過させて、反転搬送ユニット11へ搬送させる。
【0113】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S237)、搬送されていない場合は(S237でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…を駆動させ続ける。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S237でYES)、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS213で画像メモリ202に記憶させた第1画データとを用いてシートに第1画像を形成させ(S238)、定着部23でシートに画像を定着させる。次いで、処理をS219へ移す。この場合、シートは、S212で読み取られた原稿の画像に対応する第1画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
【0114】
特殊シートに対し、スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されている場合は(S221でYES)、特殊シートに対する両面印刷処理を行なう。
制御部100は、給送部611又は給送部631を駆動させ、特殊シート(即ちシート収容トレイ610に収容してある特殊シート、又はシート収容トレイ630に収容してある特殊シート)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S251)。
【0115】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定する(S252)。搬送されていない場合は(S252でNO)、搬送されるまで、給送部611又は給送部631の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S252でYES)、プリンタ部20へ搬送されたシートに対して画像を形成するか否かを判定すべく、システムメモリ101を参照して、該シートが2回反転されたか否かを判定する(S253)。この場合、2回反転されていないときは(S253でNO)1回反転されたか否かを判定する(S254)。
【0116】
1回も反転されていない場合(S254でNO)は、空搬送を行なわせ(S255)、次いで、シートを反転させる(S256)。このとき、シートの反転回数(この場合、1回)をカウントしてシステムメモリ101に記憶させる(S257)。次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S258)、搬送されていない場合は(S258でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…を駆動させ続ける。シートがプリンタ部20へ搬送された場合(S258でYES)、処理をS253へ戻し、2回反転されたか否かを判定して、2回反転されていないとき、S254において1回反転されたか否かを判定する。
【0117】
1回反転されている場合(S254でYES)は、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S259)、読み取った画像から画データを生成して、第2画データとして、第1画データに上書きしないようにして画像メモリ202に記憶させる(S260)。次いで、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS232で画像メモリ202に記憶させた第2画データとを用いてシートに第2画像を形成させ(S261)、定着部23でシートに画像を定着させる。次いで、処理をS256へ移す。
【0118】
S256においてシートを反転させ、S257においてシートの反転回数(この場合、2回)をカウントしてシステムメモリ101に記憶させる。
S258において、シートがプリンタ部20へ搬送された場合、S253においてシートが2回反転されたか否かを判定する。2回反転されている場合(S253でYES)、システムメモリ101に記憶させた反転回数のデータを消去する。
次いで、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS213で画像メモリ202に記憶させた第1画データとを用いてシートに第1画像を形成させ(S262)、定着部23でシートに画像を定着させる。次いで、処理をS219へ移す。この場合、シートは、S212で読み取られた原稿の画像に対応する第1画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
【0119】
図18〜図22は、画像形成装置2の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。以下では、表面Paを上に、裏面Pbを下にしてシート収容トレイ610に収容されているシートP(この場合、特殊シート)に両面印刷を行なう場合を例示する。このとき、ステープル処理は行なわないものとする。
給送部611によってシート収容トレイ610から1枚ずつプリンタ部20へ供給されたシートPは、白抜矢符方向へ搬送され、感光体200と転写体203との間に、表面Paが感光体200に接触するようにして搬送される(図18(a))。このとき、画像は形成されない。
【0120】
定着部23を通過したシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて、中継搬送ユニット18へ搬送され(図18(b))、表面Paを下側に、裏面Pbを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図18(c))、次いで、逆方向に回転する搬入出ローラ28によって逆方向(白抜矢符方向)へ搬送され(図19(a))、反転搬送ユニット11へ搬送され(図19(b))、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…によって反転搬送ユニット11を通過し、プリンタ部20の感光体200と転写体203との間に、裏面Pbが感光体200に接触するようにして搬送され、該裏面Pbに第2画像が形成される(図19(c))。
【0121】
定着部23を通過して裏面Pbに第2画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図20(a))、裏面Pbを下側に、表面Paを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図20(b))、次いで、逆方向に回転する搬入出ローラ28によって逆方向(白抜矢符方向)へ搬送され(図21(a))、反転搬送ユニット11へ搬送され(図21(b))、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…によって反転搬送ユニット11を通過し、プリンタ部20の感光体200と転写体203との間に、表面Paが感光体200に接触するようにして搬送され、該表面Paに第1画像が形成される(図21(c))。
【0122】
定着部23を通過して表面Paに第1画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図22(a))、表面Paを下側に、裏面Pbを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図22(b))、排出ローラ53によってシート排出トレイ56へ排出される(図22(c))。
複数のシートPが排出ローラ53によって排出された場合、該シートPは、表面Paを下側にして順次シート排出トレイ56上に積み重なる。
【0123】
以上のような画像形成装置2は、片面印刷及び特殊シート以外のシートの両面印刷を従来の画像形成方法で行ない、特殊シートの両面印刷を行なう場合は、空搬送を行なってから特殊シートの両面に画像を形成するため、画像を形成されたシートを、原稿の順番通りに排出することができる。
また、特殊シートの両面印刷を行なう場合以外に空搬送を行なわないため、空搬送中にジャムが生じることを抑制することができる。また、空搬送を行なってから特殊シートの両面に画像を形成するため、画像を形成されたシートを空搬送中に、ジャムが生じることを防止できる。
【0124】
実施の形態 3.
本実施の形態においては、画像形成装置4(図29参照)は、実施の形態2の画像形成装置2が備える各部に対応する各部を備える。また、シート収容トレイ610には、両面に印刷が可能であり、表面にレターヘッドを有する特殊シートを、表面を下にして収容してある。更に、シート収容トレイ630には、両面に印刷が可能であり、パンチ穴を有し、パンチ穴が左側に位置する面が表面となる特殊シートを、表面を下にして収容してある。
【0125】
図23は、画像形成装置4を構成する操作表示部19に表示される入力指示及び操作表示部19に設けられるファンクションキーの一例であり、通常、表示パネル191に表示される基本表示画面を示している。表示パネル191には、片面印刷を行なう場合にユーザが操作すべき片面印刷キー19eが設けられている。
制御部100は、両面印刷キー19a又は片面印刷キー19eが操作されたか否か、及び、第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されたか否かを判定することによって、シートを反転させるか否か、及び、空搬送を行なうか否かを判定する。
【0126】
片面印刷キー19eが操作された場合、又は両面印刷キー19aが操作されなかった場合、第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されたときは、空搬送及び反転を伴う片面印刷を行なう。第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されなかったときは、空搬送及び反転を伴わない片面印刷を行なう。
両面印刷キー19aが操作された場合は、空搬送を伴わない両面印刷を行なう。
【0127】
ユーザは、図6のフローチャートに示される手順と同様にして、画像形成装置4に画像を形成させる。この場合、ユーザは、S102にて片面印刷を行なうと判断した場合、片面印刷キー19eを操作し、S108にてスタートキー193を操作する。あるいは、S102にて片面印刷を行なうと判断した場合、両面印刷キー19a及び片面印刷キー19eを操作せず、S108にてスタートキー193を操作する。
その他、実施の形態1又は2に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0128】
図24〜図25は、画像形成装置4の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートであり、図26〜図28は、該処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
制御部100は、スタートキー193が操作されたか否かを判定する(S311)。操作されていない場合は(S311でNO)、操作されるまで待機する。スタートキー193が操作された場合は(S311でYES)、スタートキー193が操作される前に片面印刷キー19eが操作されているか否かと、両面印刷キー19aが操作されているか否かとを判定することによって、片面印刷を行なうか否かを判定する(S312)。
【0129】
片面印刷キー19eが操作されている場合、又は、両面印刷キー19aが操作されていない場合、片面印刷を行なうと判定し(S312でYES)、次に、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されているか否かを判定する(S313)。
第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されている場合、特殊シートに対して画像を形成すると判定し(S313でYES)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S314)、読み取った画像から画データを生成して画像メモリ202に記憶させる(S315)。次いで、特殊片面印刷のサブルーチン(図26参照)を開始する(S316)。
【0130】
該サブルーチンの実行中/終了にかかわらず、制御部100は、読み取った原稿の枚数をカウントし、原稿枚数のデータとしてシステムメモリ101に記憶させる(S317)。即ち、S317の処理を行なうたびに、原稿枚数のデータは1ずつ増加する。
次いで、次の原稿を読み取るか否かを判定し(S318)、読み取らない場合(S318でNO)、S311へ処理を戻す。
次の原稿を読み取る場合は(S318でYES)、印刷条件に変更があるか否かを判定する(S321)。この場合、特殊シートに対する片面印刷が、特殊シート以外のシートに対する片面印刷、又は両面印刷に変更されるか否かを判定する。
印刷条件を変更しない場合は(S321でNO)、処理をS312へ戻す。
【0131】
印刷条件を変更する場合は(S321でYES)、システムメモリ101を参照して、S317、又は後述するS334、若しくはS346(図25参照)でカウントした原稿枚数のデータと、後述するS363、S375又はS388(図26、図27又は図28参照)でカウントした排出枚数のデータとを比較し、原稿枚数より排出枚数の方が少ないか否かを判定する(S322)。即ち、読み取った原稿の枚数(両面印刷の場合は、読み取った原稿の枚数の半分の枚数)に対応する枚数のシートが全て排出されていないか否かを判定する。
【0132】
原稿枚数より排出枚数の方が少ない場合(S322でYES)、読み取った原稿の枚数に対応する枚数のシートが全て排出されていない、即ち、先に開始された画像形成処理が終了していないと判定し、該画像形成処理が終了するまで待機する。
原稿枚数と排出枚数とが一致する場合(S322でNO)、読み取った原稿の枚数に対応する枚数のシートが全て排出された、即ち、先に開始された画像形成処理が終了したと判定し、S312へ処理を戻す。このとき、システムメモリ101に記憶させた原稿枚数及び排出枚数のデータを消去する。
【0133】
スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されていない場合、特殊シート以外のシート(普通紙)に対して画像を形成すると判定し(S313でNO)、処理をS331へ移す。次いで、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S331)、読み取った画像から画データを生成して画像メモリ202に記憶させる(S332)。次いで、普通片面印刷のサブルーチン(図27参照)を開始する(S333)。
該サブルーチンの実行中/終了にかかわらず、制御部100は、読み取った原稿の枚数をカウントし、原稿枚数のデータとしてシステムメモリ101に記憶させる(S334)。即ち、S334の処理を行なうたびに、原稿枚数のデータは1ずつ増加する。
【0134】
次いで、制御部100は、次の原稿を読み取るか否かを判定し(S335)、読み取らない場合(S335でNO)、処理をS311へ戻す。
次の原稿を読み取る場合は(S335でYES)、処理をS321へ移し、印刷条件に変更があるか否かを判定する。この場合、特殊シート以外のシートに対する片面印刷が、特殊シートに対する片面印刷、又は両面印刷に変更されるか否かを判定する。
【0135】
スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されている場合、両面印刷を行なうと判定し(S312でNO)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S341)、読み取った画像から画データを生成して、第1画データとして、画像メモリ202に記憶させる(S342)。更に、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S343)、読み取った画像から画データを生成して、第2画データとして、第1画データに上書きしないようにして画像メモリ202に記憶させる(S344)。
【0136】
次いで、両面印刷のサブルーチン(図28参照)を開始する(S345)。
該サブルーチンの実行中/終了にかかわらず、制御部100は、読み取った原稿の枚数の半分の枚数をカウントし(S346)、原稿枚数のデータとしてシステムメモリ101に記憶させる。即ち、S346の処理を行なうたびに、原稿枚数のデータは1ずつ増加する。
次いで、制御部100は、次の原稿を読み取るか否かを判定し(S347)、読み取らない場合(S347でNO)、処理をS311へ戻す。
次の原稿を読み取る場合は(S347でYES)、処理をS321へ移し、印刷条件に変更があるか否かを判定する。この場合、両面印刷が、特殊シートに対する片面印刷、又は特殊シート以外のシートに対する片面印刷に変更されるか否かを判定する。
【0137】
特殊片面印刷のサブルーチン(図26)にて、制御部100は、給送部611又は給送部631を駆動させ、特殊シート(即ちシート収容トレイ610に収容してある特殊シート、又はシート収容トレイ630に収容してある特殊シート)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S351)。
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定する(S352)。搬送されていない場合は(S352でNO)、搬送されるまで、給送部611又は給送部631の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S352でYES)、プリンタ部20へ搬送されたシートに対して画像を形成するか否かを判定すべく、システムメモリ101を参照して、該シートが1回反転されたか否かを判定する(S353)。
【0138】
1回も反転されていない場合(S353でNO)は、空搬送を行なわせ(S354)、次いで、シートを反転させる(S355)。このとき、シートの反転回数(この場合、1回)をカウントして(S356)、システムメモリ101に記憶させる。次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S357)、搬送されていない場合は(S357でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…を駆動させ続ける。シートがプリンタ部20へ搬送された場合(S357でYES)、処理をS353へ戻し、1回反転されたか否かを判定する。
【0139】
1回反転されている場合は(S353でYES)、システムメモリ101に記憶させた反転回数のデータを消去する。
次いで、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS314で画像メモリ202に記憶させた画データとを用いてシートに画像を形成させ(S361)、定着部23でシートに画像を定着させる。
次いで、シートを排出させる(S362)。この場合、シートは、画像を形成された表面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
最後に、制御部100は、排出したシートの枚数をカウントし(S363)、排出枚数のデータとしてシステムメモリ101に記憶させる。即ち、S363の処理を行なうたびに、排出枚数のデータは1ずつ増加する。
S363の処理が終了した場合、特殊片面印刷のサブルーチンを終了する。
【0140】
普通片面印刷のサブルーチン(図27)にて、給送部211又は給送部621を駆動させ、特殊シート以外のシート(即ちシート収容トレイ210に収容してある普通紙、又はシート収容トレイ620に収容してある普通紙)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S371)。
【0141】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S372)、搬送されていない場合は(S372でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、給送部211又は給送部621の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S372でYES)、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS332で画像メモリ202に記憶させた画データとを用いてシートに画像を形成させ(S373)、定着部23でシートに画像を定着させる。
次いで、シートを排出させる(S374)。この場合、シートは、画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
最後に、制御部100は、排出したシートの枚数をカウントし(S375)、排出枚数のデータとしてシステムメモリ101に記憶させる。即ち、S375の処理を行なうたびに、排出枚数のデータは1ずつ増加する。
S375の処理が終了した場合、普通片面印刷のサブルーチンを終了する。
【0142】
両面印刷のサブルーチン(図28)にて、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されている場合は、給送部611又は給送部631を駆動させ、特殊シートを1枚、プリンタ部20へ供給させる。また、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されていない場合は、給送部211又は給送部621を駆動させ、特殊シート以外のシートを1枚、プリンタ部20へ供給させる(S381)。
【0143】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S382)、搬送されていない場合は(S382でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、給送部211又は給送部621の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S382でYES)、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS344で画像メモリ202に記憶させた第2画データとを用いてシートに第2画像を形成させ(S383)、定着部23でシートに画像を定着させる。
【0144】
次いで、シートを反転させ(S384)、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S385)、搬送されていない場合は(S385でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…を駆動させ続ける。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S385でYES)、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS342で画像メモリ202に記憶させた第1画データとを用いてシートに第1画像を形成させ(S386)、定着部23でシートに画像を定着させる。
次いで、シートを排出させる(S387)。この場合、シートは、S341で読み取られた原稿の画像に対応する第1画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
最後に、制御部100は、排出したシートの枚数をカウントし(S388)、排出枚数のデータとしてシステムメモリ101に記憶させる。即ち、S388の処理を行なうたびに、排出枚数のデータは1ずつ増加する。
S388の処理が終了した場合、両面印刷のサブルーチンを終了する。
【0145】
図29〜図31は、画像形成装置4の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。以下では、表面Paを下に、裏面Pbを上にしてシート収容トレイ610に収容されているシートP(この場合、特殊シート)に片面印刷を行なう場合を例示する。このとき、ステープル処理は行なわないものとする。
給送部611によってシート収容トレイ610から1枚ずつプリンタ部20へ供給されたシートPは、白抜矢符方向へ搬送され、感光体200と転写体203との間に、裏面Pbが感光体200に接触するようにして搬送される(図29(a))。このとき、画像は形成されない。
【0146】
定着部23を通過したシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて、中継搬送ユニット18へ搬送され(図29(b))、裏面Pbを下側に、表面Paを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図29(c))、次いで、逆方向に回転する搬入出ローラ28によって逆方向(白抜矢符方向)へ搬送され(図30(a))、反転搬送ユニット11へ搬送され(図30(b))、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…によって反転搬送ユニット11を通過し、プリンタ部20の感光体200と転写体203との間に、表面Paが感光体200に接触するようにして搬送され、該表面Paに画像が形成される(図30(c))。
【0147】
定着部23を通過して表面Paに画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図31(a))、表面Paを下側に、裏面Pbを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図31(b))、排出ローラ53によってシート排出トレイ56へ排出される(図31(c))。
複数のシートPが排出ローラ53によって排出された場合、該シートPは、表面Paを下側にして順次シート排出トレイ56上に積み重なる。
【0148】
以上のような画像形成装置4は、両面印刷及び特殊シート以外のシートの片面印刷を従来の画像形成方法で行ない、特殊シートの片面印刷を行なう場合は、空搬送を行なってから特殊シートの両面に画像を形成するため、画像を形成されたシートを、原稿の順番通りに排出することができる。
また、特殊シートの片面印刷を行なう場合以外に空搬送を行なわないため、空搬送中にジャムが生じたり、シートが劣化したりすることを抑制できる。また、空搬送を行なってから特殊シートの片面に画像を形成するため、画像を形成されたシートを空搬送中に、ジャムが生じることを防止できる。
【0149】
更に、表紙挿入印刷又は合紙印刷等により、特殊シートに対する両面印刷、又は特殊シートに対する片面印刷の次に、連続して特殊シート以外のシートに対する両面印刷又は片面印刷を行なう場合、例えば、片面印刷においてはシートを反転させず、搬送距離が短いため、先に開始した両面印刷、又は特殊シートに対する片面印刷が終了し、該片面印刷を行なうべきシートが全て排出されてから、特殊シート以外のシートに対する片面印刷を開始する。このため、特殊シートの次に片面印刷を行なうべきシートが、先に排出すべき両面印刷を行なうべきシート又は片面印刷を行なうべき特殊シートの空搬送等による反転動作を行なっている際に、次の片面印刷のシートが給紙され、片面印刷が行なわれたことにより先に排出されることを防止して、原稿の順番通りに排出することができる。
なお、実施の形態1,2においても、同様に、表紙挿入印刷、又は合紙印刷等の混在原稿が発生する場合、例えば、特殊シートに対する片面印刷が終了し、該特殊シートが全て排出されてから、特殊シート以外のシートに対する片面印刷を開始するよう構成しても良い。この場合、前記シートが、特殊シートより先に排出されることを防止して、原稿の順番通りに排出することができる。
【0150】
実施の形態 4.
本実施の形態においては、画像形成装置は、実施の形態3の画像形成装置3が備える各部に対応する各部を備える。また、シート収容トレイ610には、両面に印刷が可能であり、表面にレターヘッドを有する特殊シートを、表面を下にして収容してある。更に、シート収容トレイ630には、両面に印刷が可能であり、パンチ穴を有し、パンチ穴が左側に位置する面が表面となる特殊シートを、表面を下にして収容してある。
片面印刷キー19eが操作された場合、又は両面印刷キー19aが操作されなかった場合、空搬送及び反転を伴う片面印刷を行なう。また、両面印刷キー19aが操作された場合は、空搬送を伴わない両面印刷を行なう。
その他、実施の形態1〜3に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0151】
図32は、画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
制御部100は、スタートキー193が操作されたか否かを判定する(S411)。操作されていない場合は(S411でNO)、操作されるまで待機する。スタートキー193が操作された場合は(S411でYES)、スタートキー193が操作される前に片面印刷キー19eが操作されているか否かと、両面印刷キー19aが操作されているか否かとを判定することによって、片面印刷を行なうか否かを判定する(S412)。
【0152】
片面印刷キー19eが操作されている場合、又は、両面印刷キー19aが操作されていない場合、片面印刷を行なうと判定し(S412でYES)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S413)、読み取った画像から画データを生成して画像メモリ202に記憶させる(S414)。次いで、片面印刷のサブルーチンを開始する(S415)。
【0153】
該サブルーチンは、実施の形態3の特殊片面印刷のサブルーチン(図26参照)に対応するサブルーンである。ただし、S351にて、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されている場合は、給送部611又は給送部631を駆動させ、特殊シートを1枚、プリンタ部20へ供給させる。また、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されていない場合は、給送部211又は給送部621を駆動させ、特殊シート以外のシートを1枚、プリンタ部20へ供給させる。また、S363の処理を行なう必要はない。
【0154】
片面印刷のサブルーチンの実行中/終了にかかわらず、制御部100は、次の原稿を読み取るか否かを判定し(S416)、読み取る場合は(S416でYES)、処理をS412へ戻す。次の原稿を読み取らない場合は(S416でNO)、処理をS411へ戻す。
【0155】
スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されている場合、両面印刷を行なうと判定し(S412でNO)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S421)、読み取った画像から画データを生成して、第1画データとして、画像メモリ202に記憶させる(S422)。更に、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S423)、読み取った画像から画データを生成して、第2画データとして、第1画データに上書きしないようにして画像メモリ202に記憶させる(S424)。
【0156】
次いで、両面印刷のサブルーチンを開始する(S425)。該サブルーチンは、実施の形態3の両面印刷のサブルーチン(図28参照)に対応するサブルーンである。ただし、S388の処理を行なう必要はない。
該サブルーチンの実行中/終了にかかわらず、制御部100は、次の原稿を読み取るか否かを判定し(S426)、読み取る場合は(S426でYES)、処理をS412へ戻す。読み取らない場合は(S426でNO)、処理をS411へ戻す。
【0157】
以上のような画像形成装置は、両面印刷を従来の画像形成方法で行ない、片面印刷を行なう場合は、空搬送を行なってからシートに画像を形成するため、画像を形成されたシートを、原稿の順番通りに排出することができる。
また、特殊シート又は特殊シート以外のシートに対する両面印刷と片面印刷とを混合して連続的に行なうとき、各シートに対する搬送距離が略等しいため、先に供給されたシートが排出される前に、後から供給されたシートが排出されることなく、画像を形成されたシートを、原稿の順番通りに排出することができる。
【0158】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置によれば、シートの両面に画像を形成する場合であっても、また、裏表の属性を有する特殊シートの片面又は両面に画像を形成する場合であっても、フェースダウン方式で、原稿を読み取った順番通りにシートを排出させることができる。また、原稿の表面と特殊シートの表面とを対応させて画像を形成することができる。更に、例えば、ユーザが特殊シートをシートの供給手段に載置する場合に表面を上にするか下にするか判断し、また、シートの供給手段に載置してある特殊シートの裏表が逆になっている場合にユーザが手動でシートの裏表を反転させるような繁雑な手順を必要としない。このため、ユーザの利便性を向上することができる。
【0159】
また、空搬送を行なう場合は搬送時間が長くなるが、シートが裏表の属性を有する場合に、又は、シートの両面に画像を形成する場合に空搬送を行なうことによって、一般に特殊シートに画像を形成する場合より頻度の高い特殊シート以外のシートに画像を形成する場合に、又は、一般に両面に画像を形成する場合より頻度の高い片面に画像を形成する場合に空搬送を行なわないため、画像形成の効率を向上することができる。
【0160】
また、シートの両面に画像を形成する場合に空搬送を行なうときは、搬送時間及び搬送距離が長くなるが、シートの片面に画像を形成する場合に空搬送を行なうことによって、シートの両面に画像を形成する場合の搬送時間及び搬送距離が長くなることを防止できるため、画像形成の効率を向上することができ、また、ジャム及びシートの劣化等を防止することができる。
更に、空搬送を行なう必要がないシートに対しては空搬送を行なわずに画像形成処理を行なうことができるため、画像形成の効率を向上でき、更に、前記シートを空搬送することによるシートの劣化、及びジャムの発生等を低減できる。
【0161】
また、本発明の画像形成方法によれば、シートの両面に画像を形成してから該シートを空搬送することによって、シートに画像を形成するまで該画像のデータを記憶しておく記憶手段に原稿の一面分の画データを記憶させ、次いで画像を形成し、他面分の画データを記憶させる場合は該画データを一面分の画データに上書きし、次いで画像を形成することができる。このため、画像形成装置が備える記憶手段に原稿の両面分の画データを記憶させる必要がなく、該記憶手段の記憶容量を低減することができる。
また、画像を形成していないシートを空搬送してから該シートの両面又は片面に画像を形成することによって、空搬送時にジャムが生じた場合に、画像を形成したシートが汚れたり破損したりすることがないため、画像形成工程を無駄にすることを低減できる。
【0162】
更に、空搬送を含んで画像を形成する処理と、空搬送を含まず画像を形成する処理とに対し、一の処理が終了してから他の処理を開始するため、複数のシートを連続的に処理する場合に、ジャム又はシートの劣化等が生じたり、画像形成の効率が低下したりすることなく、原稿の順番通りにシートを排出できる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の構成を示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を構成する操作表示部の構成図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を構成する操作表示部に表示される入力指示及び操作表示部に設けられるファンクションキーの一例である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を構成する操作表示部に表示される入力指示及び操作表示部に設けられるファンクションキーの一例である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を用いて画像を形成する場合のユーザの手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図11】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図12】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図13】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図14】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置のブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図19】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図20】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図21】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図22】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図23】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置を構成する操作表示部に表示される入力指示及び操作表示部に設けられるファンクションキーの一例である。
【図24】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図25】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図26】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図27】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図28】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図29】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図30】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図31】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図32】本発明の実施の形態4に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図33】従来の画像形成装置を用いて画像を形成する場合のユーザの手順を示すフローチャートである。
【図34】従来の画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図35】従来の画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図36】従来の画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図37】従来の画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図38】従来の画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図39】従来の画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【符号の説明】
100 制御部
102 供給・搬送制御部102
110 搬送ローラ
11 反転搬送ユニット
19a 両面印刷キー
19e 片面印刷キー
961 第1特殊シートキー
963 第2特殊シートキー
200 感光体
201,202 画像メモリ
28 搬入出ローラ
82 反転用トレイ
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートの片面又は両面に画像を形成する画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開2001−125439号公報又は特開平11−157725号公報等に開示されているような従来の画像形成装置は、例えば原稿の一面を読み取って画データを生成する。次いで、該画データを用いてシートの一面に画像を形成し、該一面が下側になるようにして、シートを排出トレイへ排出する(フェースダウン方式)。
【0003】
図33は、従来の画像形成装置3(図35参照)を用いて画像を形成する場合のユーザの手順を示すフローチャートである。該画像形成装置3は、裏表の属性がなく両面に画像の形成が可能なシートをシート収容トレイに収容してあり、また、デフォルトの画像形成条件(印刷条件)を用いる場合は片面に画像を形成する。
ユーザは、画像形成装置3が備える原稿載置台又は自動原稿搬送ユニットに原稿を載置する(S1)。次いで、シートの両面に画像を形成する(両面印刷を行なう)か否かを判断する(S2)。両面印刷を行なう場合は(S2でYES)、画像形成装置3が備える操作表示部の両面印刷キーを操作する(S3)。シートの片面に画像を形成する(片面印刷を行なう)場合は(S2でNO)、前記両面印刷キーを操作しない(デフォルトの印刷条件を用いる)。
【0004】
また、ユーザは、裏表の属性を有するシート(例えば、一面にレターヘッドを有するシート、又は印刷可能な面と印刷不可能な面とを有するOHPシート等。
以下、特殊シートと言う)を用いるか否かを判断する(S4)。特殊シートを用いる場合は(S4でYES)、シート収容トレイに特殊シートを載置する(S5)。このとき、片面印刷を行なう場合は特殊シートの表面を上にしてシート収容トレイに載置し、両面印刷を行なう場合は特殊シートの表面を下にしてシート収容トレイに載置する。
特殊シートを用いない場合は(S4でNO)、シート収容トレイに収容してあるシートを用いる。
最後に、ユーザは形成すべき画像の倍率、濃度、又は枚数等の印刷条件を設定して(S6)、スタートキーを操作する(S7)。
【0005】
図34は、画像形成装置3の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
画像形成装置3は、スタートキーが操作されたか否かを判定する(S11)。
操作されていない場合は(S11でNO)、操作されるまで待機する。操作された場合は(S11でYES)、原稿載置台又は自動原稿搬送ユニットに載置された原稿の読み取りを開始し(S12)、読み取った画像から画データを生成する。
次に、画像形成装置3は、スタートキーが操作される前に両面印刷キーが操作されているか否かを判定することによって、シートを反転させるか否かを判定する(S13)。即ち、両面印刷キーが操作されている場合はシートの一面に画像を形成した後に、他面に画像を形成すべくシートを反転させ、両面印刷キーが操作されていない場合は、シートの一面に画像を形成した後に、シートを反転させずに排出する。
【0006】
両面印刷キーが操作されていない場合は(S13でNO)、片面印刷処理を行なう。まず、シート収容トレイから、画像形成装置3が備えるプリンタ部へシートを供給し(S14)、前記画データを用いてシートの一面に画像を形成し(S15)、シートをシート排出トレイへ排出する(S16)。
最後に、次の原稿を読み取るか否か(例えば、自動原稿搬送ユニットに未読の原稿が存在するか否か)を判定し(S17)、読み取る場合は(S17でYES)、処理をS12へ戻し、読み取らない場合は(S17でNO)、処理をS11へ戻す。
【0007】
両面印刷キーが操作されている場合は(S13でYES)、両面印刷処理を行なう。まず、前記画データを第1画データとして画像形成装置3が備える画像メモリに記憶させ(S18)、次の原稿の読み取りを開始し(S19)、読み取った画像から第2画データを生成する。
次いで、シート収容トレイからプリンタ部へシートを供給し(S20)、第2画データを用いてシートの一面に第2画像を形成する(S21)。
次に、シートを反転させて(S22)、画像メモリから読み出した第1画データを用いてシートの他面に第1画像を形成し(S23)、シートをシート排出トレイへ排出して(S24)、処理をS17へ移す。
【0008】
図35及び図36は、片面印刷を行なう場合の画像形成装置3の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
画像形成装置3は、1枚又は複数枚のシートPを収容するシート収容トレイ210と、該シート収容トレイ210に収容されたシートを1枚ずつプリンタ部20へ供給する給送部211とを備える。各シートPは、該シートPの一面PA(特殊シートの場合は表面)を上側に、他面PBを下側にしてシート収容トレイ210に収容されている。
給送部211によってシート収容トレイ210から1枚ずつプリンタ部20へ供給されたシートPは、白抜矢符方向へ搬送され、感光体200と転写体203との間に、一面PAが感光体200に接触するようにして順次供給され、該一面PAに画像が形成される(図35(a))。
【0009】
定着部23を通過して一面PAに画像が定着されたシートPは、搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図35(b))、一面PAを下側に、他面PBを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図35(c))、排出ローラ53によってシート排出トレイ56へ排出される(図36)。
複数のシートPが排出ローラ53によって排出された場合、該シートPは、画像を形成された一面PAを下側にして順次シート排出トレイ56上に積み重なる。
【0010】
図37〜図39は、両面印刷を行なう場合の画像形成装置3の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。各シートPは、該シートPの一面PA(特殊シートの場合は表面)を下側に、他面PBを上側にしてシート収容トレイ210に収容されている。
給送部211によってシート収容トレイ210から1枚ずつプリンタ部20へ供給されたシートPは、白抜矢符方向へ搬送され、感光体200と転写体203との間に、他面PBが感光体200に接触するようにして順次供給され、該他面PBに第2画像が形成される(図37(a))。
【0011】
定着部23を通過して他面PBに第2画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて、中継搬送ユニット18へ搬送され(図37(b))、他面PBを下側に、一面PAを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図37(c))、次いで、逆方向に回転する搬入出ローラ28によって逆方向(白抜矢符方向)へ搬送され(図38(a))、反転搬送ユニット11へ搬送され(図38(b))、反転搬送ユニット11からプリンタ部20の感光体200と転写体203との間に、一面PAが感光体200に接触するようにして順次供給され、該一面PAに第1画像が形成される(図38(c))。
【0012】
定着部23を通過して一面PAに第1画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図39(a))、一面PAを下側に、他面PBを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図39(b))、排出ローラ53によってシート排出トレイ56へ排出される(図39(c))。
複数のシートPが排出ローラ53によって排出された場合、該シートPは、第1画像が形成された一面PAを下側にして順次シート排出トレイ56上に積み重なる。
以上のようにして、画像形成装置3は、画像を形成されたシートを、原稿の順番通りに排出することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フェースダウン方式の画像形成装置3は、特殊シートに画像を形成する場合、特殊シートの表面を上側にしてシート収容トレイ210に収容してあるとき、片面印刷を行なう場合は表面に画像が形成されるが、両面印刷を行なう場合は、特殊シートの表面に形成されるべき画像が裏面に形成されるという問題があった。
このため、ユーザは、特殊シートの片面に画像を形成するときは特殊シートの表面を上側にしてシート収容トレイ210に載置し、両面に画像を形成するときは特殊シートの裏面を上側にしてシート収容トレイ210に載置する必要があり、画像形成の手順が繁雑になるという問題があった。
【0014】
また、第2画データを用いた第2画像(裏面の画像)の形成が終わるまで、第1画像(表面の画像)を形成するための第1画データを画像メモリに記憶しておく必要があり、第1画データと第2画データとを両方記憶できる記憶容量の大きな画像メモリを備えておく必要があるという問題もあった。
また、両面印刷を行なう場合に第1画データを画像メモリに記憶させない構成の画像形成装置は、原稿の表面を読み取った場合に画像形成手段へ搬送されるシートに第1画像を形成し、該シートを反転させ、次いで、原稿の裏面を読み取った場合に第2画像を形成する。このため、シートが、シート排出トレイに裏面を下にして排出され、原稿の順番通りに排出されないという問題があった。前記画像形成装置を用いる場合、原稿の順番通りにシートを排出させるためには、原稿を裏面から順に読み取らせる必要があり、画像形成の手順が繁雑になるという問題があった。
【0015】
本発明は斯かる問題を解決するためになされたものであり、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成する場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させ、形成しない場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させないことにより、ユーザが行なう画像形成の手順を繁雑にすることなく、原稿の順番通りにシートを排出できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0016】
本発明の他の目的は、シートが所定の属性を有するか否かに応じて、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成する場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させ、形成しない場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させないことにより、所定の属性を有する(又は所定の属性を有しない)シートに画像を形成する場合に、ユーザが行なう画像形成の手順を繁雑にすることなく、原稿の順番通りにシートを排出できる画像形成装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、シートが裏表の属性を有する場合、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成する場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させ、形成しない場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させないことにより、特殊シートに画像を形成する場合に、ユーザが行なう画像形成の手順を繁雑にすることなく、原稿の順番通りにシートを排出でき、特殊シート以外のシートに画像を形成する場合に、画像形成の効率を向上できる画像形成装置を提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、シートの両面に画像を形成する場合、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成する場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させ、形成しない場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させないことにより、シートの両面に画像を形成する場合に、ユーザが行なう画像形成の手順を繁雑にすることなく、原稿の順番通りにシートを排出でき、片面に画像を形成する場合に、画像形成の効率を向上できる画像形成装置を提供することにある。
【0018】
本発明の他の目的は、シートの片面に画像を形成する場合、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成する場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させ、形成しない場合に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させないことにより、シートの片面に画像を形成する場合に、ユーザが行なう画像形成の手順を繁雑にすることなく、原稿の順番通りにシートを排出でき、両面に画像を形成する場合に、シートを搬送することによるシートの劣化及び搬送ミスの発生等を低減できる画像形成装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報以外の情報を取得した場合は、記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定しないことにより、画像形成の効率を向上でき、更に、シートを搬送することによるシートの劣化、及び搬送ミスの発生等を低減できる画像形成装置を提供することにある。
【0019】
本発明の他の目的は、シートの両面に画像を形成する場合に、シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成し、次いで、前記シートを反転させて画像形成手段へ搬送させて画像を形成し、次いで、前記シートを反転させることにより、シートに画像を形成するまで該画像のデータを記憶しておく記憶手段(画像メモリ)の記憶容量を低減できる画像形成方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、シートの両面に画像を形成する場合に、シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成せず、次いで、前記シートを反転させて画像形成手段へ搬送させて画像を形成し、次いで、前記シートを反転させて画像形成手段へ搬送させて画像を形成することにより、両面印刷時に、画像を形成されたシートにシート詰まり(ジャム)が生じることを抑制できる画像形成方法を提供することにある。
【0020】
本発明の他の目的は、シートの片面に画像を形成する場合に、シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成せず、次いで、前記シートを反転させて画像形成手段へ搬送させて画像を形成することにより、片面印刷時に、画像を形成されたシートにジャムが生じることを抑制できる画像形成方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべきシートと、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべきでないシートとを連続的に処理する場合、一方の処理が終了してから他方の処理を開始することにより、複数のシートを連続的に処理する場合に、原稿の順番通りにシートを排出できる画像形成方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成手段と、シートを前記画像形成手段へ搬送する搬送手段と、シートを反転させる反転手段と、前記シートを反転させるか否かを判定し、反転すると判定した場合に、前記搬送手段及び前記反転手段に、前記シートを反転させて前記画像形成手段へ搬送させる制御手段とを備える画像形成装置において、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定する手段と、形成すると判定した場合に、前記搬送手段及び前記画像形成手段に、前記シートを前記画像形成手段へ搬送させて該シートに対する画像の形成を行なわせる手段と、形成しないと判定した場合に、前記搬送手段に、前記シートを前記画像形成手段へ搬送させる手段とを有することを特徴とする。
【0022】
本発明にあっては、シートを排出するシート排出部(例えばシート排出トレイ)へ、フェースダウン方式でシートを排出する。
制御手段が、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成すると判定した場合に、搬送手段及び画像形成手段に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成させて該画像形成手段を通過させる。
また、形成しないと判定した場合に、搬送手段に、前記シートを画像形成手段へ搬送させて該画像形成手段を通過させ、このとき、画像形成手段に、画像を形成することを禁止する(以下、空搬送と言う)。
【0023】
例えば、シートを供給する供給手段(例えばシート収容トレイ)に、一面を上に向けてシートを収容してある場合であって、シート収容トレイから供給されたシートが、一面を画像形成手段に向けて該画像形成手段へ搬送される。
片面印刷においては、原稿を読み取った場合に、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成させ、シート排出トレイへ排出させる。この場合、シートは、画像が形成された一面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
【0024】
両面印刷においては、原稿の表面を読み取った場合に、画像形成手段へ搬送されるシート(一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、原稿の表面の画像に対応する画像をシートに形成させ、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させる。次いで、原稿の裏面を読み取った場合に、画像形成手段へ搬送されるシート(他面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して原稿の裏面の画像に対応する画像をシートに形成させ、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させる。次いで、画像形成手段へ搬送されるシート(既に画像が形成されている一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成しないと判定して空搬送させ、シートをシート排出トレイへ排出させる。この場合、シートは、原稿の表面の画像に対応する画像が形成された一面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
【0025】
以上のような画像形成装置は、原稿を読み取った順番通りにシート(特殊シート)を排出することができる。また、原稿の表面とシートの一面(特殊シートの表面)とを対応させて画像を形成することができる。このため、ユーザは、特殊シートをシート収容トレイに載置する場合であっても、特殊シートの表面を上にするか下にするか判断する必要がなく、シート収容トレイに収容されている特殊シートの裏表が逆である場合であっても手動でシートの裏表を反転させる必要がない。即ち、ユーザの利便性が向上する。
【0026】
本発明に係る画像形成装置は、シートが所定の属性を有するか否かの情報を取得する取得手段を更に備え、該属性の有無に応じて、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを特徴とする。
【0027】
本発明にあっては、取得手段として、例えば、装置が備える操作部に、所定の属性に対応付けられたシート属性キーと、シート搬送及び画像形成の処理を開始するよう指示するスタートキーを設ける。シート属性キーがユーザによって操作されてからスタートキーが操作された場合、該シート属性キーに対応付けられた属性を有するという情報を取得したと判定する。シート属性キーが操作されずにスタートキーが操作された場合、該シート属性キーに対応付けられた属性を有しないという情報を取得したと判定する。
また、その属性のシートに画像を形成することが少ない第1属性(例えば特殊シートであるという属性)と、第1属性以外であって、その属性のシートに画像を形成することが多い第2属性(特殊シートではない普通のシートであるという属性)とが存在する場合、第1属性に対応付けられたシート属性キーが操作されずにスタートキーが操作されたとき、第2属性を有するという情報を取得したと判定するよう構成しても良い。このとき、画像を形成することが多い属性のシートに画像を形成する場合にシート属性キーを操作する手順を省くことができるため、ユーザの利便性を向上することができる。
【0028】
以上のようにして、シートが所定の属性を有する(又は所定の属性を有しない)と判定した場合、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定し、形成するときに、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成し、形成しないときに、前記シートを画像形成手段へ搬送させて画像を形成しないため、ユーザが行なう画像形成の手順を繁雑にすることなく、原稿の順番通りにシートを排出することができる。
【0029】
本発明に係る画像形成装置は、前記取得手段は、シートが裏表の属性を有するか否かの情報を取得し、シートが裏表の属性を有するという情報を取得した場合、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを特徴とする。
本発明にあっては、例えば、シート収容トレイに、表面を上に向けて特殊シートを収容してある場合であって、シート収容トレイから供給された特殊シートが、表面を画像形成手段に向けて該画像形成手段へ搬送されるとき、片面印刷においては、原稿を読み取った場合に、画像形成手段へ搬送される特殊シート(表面)に画像を形成させ、シート排出トレイへ排出させる。この場合、特殊シートは、画像が形成された表面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
【0030】
両面印刷においては、原稿の表面を読み取った場合に、画像形成手段へ搬送される特殊シート(表面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、特殊シートに原稿の表面の画像に対応する画像を形成させ、特殊シートを反転させて画像形成手段へ搬送させる。次いで、原稿の裏面を読み取った場合に、画像形成手段へ搬送される特殊シート(裏面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して特殊シートに原稿の裏面の画像に対応する画像を形成させ、特殊シートを反転させて画像形成手段へ搬送させる。次いで、画像形成手段へ搬送される特殊シート(既に画像が形成されている表面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成しないと判定して空搬送させ、特殊シートを排出トレイへ排出させる。この場合、特殊シートは、原稿の表面の画像に対応する画像が形成された表面を下にして排出トレイへ排出される。
【0031】
以上のような画像形成装置は、原稿を読み取った順番通りに特殊シートを排出することができる。また、原稿の表面と特殊シートの表面とを対応させて画像を形成することができる。
また、特殊シート以外のシートを用いて画像を形成する場合に、シートに画像を形成するか否かを判定したり、空搬送したりしないため、シートの搬送時間が短縮され、画像形成の効率を向上することができる。
【0032】
本発明に係る画像形成装置は、シートの片面に画像を形成するか両面に画像を形成するか否かの情報を取得する手段を更に備え、シートの両面に画像を形成するという情報を取得した場合、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを特徴とする。
本発明にあっては、片面印刷を行なう場合に、シートに画像を形成するか否かを判定したり、空搬送したりしないため、シートの搬送時間が短縮され、画像形成の効率を向上することができる。
【0033】
本発明に係る画像形成装置は、シートの片面に画像を形成するか両面に画像を形成するか否かの情報を取得する手段を更に備え、シートの片面に画像を形成する場合、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを特徴とする。
【0034】
本発明にあっては、例えば、シート収容トレイに、裏面を上に向けて特殊シートを収容してある場合であって、シート収容トレイから供給された特殊シートが、裏を画像形成手段に向けて該画像形成手段へ搬送される。
両面印刷においては、公知の画像形成装置と同様に、原稿の表面を読み取った場合に、読み取った画像のデータ(原稿の表面の画像に対応するデータ)を、画像メモリに記憶させる。次いで、原稿の裏面を読み取ったときに、特殊シート(裏面)に原稿の裏面の画像に対応する画像を形成させ、特殊シートを反転させて画像形成手段へ搬送させる。次いで、記憶したデータを用いて、特殊シート(表面)に原稿の表面の画像に対応する画像を形成させ、特殊シートを排出トレイへ排出させる。この場合、特殊シートは、原稿の表面の画像に対応する画像が形成された表面を下にして排出トレイへ排出される。
【0035】
片面印刷においては、原稿を読み取った場合に、原稿の表面を読み取った場合に、読み取った画像のデータ(原稿の表面の画像に対応するデータ)を、画像メモリに記憶させ、また、画像形成手段へ搬送される特殊シート(裏面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成しないと判定して空搬送させ、反転手段に特殊シートを反転させて、該特殊シートを画像形成手段へ搬送させる。次いで、画像形成手段へ搬送される特殊シート(表面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、記憶したデータを用いて、特殊シートに画像を形成させ、シート排出トレイへ排出させる。この場合、特殊シートは、画像が形成された表面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
【0036】
以上のような画像形成装置は、両面印刷を行なう場合に、シートに画像を形成するか否かを判定したり、空搬送したりしないため、シートの両面に画像を形成するための搬送及び空搬送を行なう場合より、シートの搬送時間が短縮され、画像形成の効率を向上することができる。また、シートの搬送距離が短縮されるため、搬送ミス(例えばジャム)、及び搬送されることによるシートの劣化等を防止することができる。
片面印刷を行なう場合は、シートの片面に画像を形成するための搬送及び空搬送を行なうが、搬送時間及び搬送距離は両面印刷を行なう場合に略等しいため、シートへの悪影響(ジャム及びシートの劣化等)は問題にならない。
【0037】
本発明に係る画像形成装置は、取得した情報が、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報以外の情報である場合は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを禁止する手段を備えることを特徴とする。
【0038】
本発明にあっては、例えば、特殊シートに片面印刷する場合、特殊シートは裏表の属性を有するため、特殊シートの表面に画像を形成すべく、シートの片面に画像を形成するための搬送及び空搬送を行なう。一方、特殊シート以外のシートシートに片面印刷する場合、裏表の属性を有しないため、シートの片面に画像を形成するための搬送のみを行なえば良く、空搬送を行なう必要はない。
この場合、特殊シートであるという情報は、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報(形成すると判定したときに前記搬送を行ない、形成しないと判定した場合に空搬送を行なうべきシートに対応する情報)である。また、特殊シート以外のシートであるという情報は、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報以外の情報である。
【0039】
このとき、特殊シート以外のシートであるという情報を取得したとき、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定しないことによって、空搬送を行なわないため、シートの片面に画像を形成するための搬送のみを行なうことができる。
以上のような画像形成装置は、空搬送を行なう必要がないシートに対しては空搬送を行なわずに画像形成処理を行なうことができるため、画像形成の効率を向上でき、更に、前記シートを空搬送することによるシートの劣化、及びジャムの発生等を低減できる。
【0040】
本発明に係る画像形成方法は、シートの両面に画像を形成する場合に、請求項4に記載の画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、シートの一面を画像形成手段に向けて、該シートを前記画像形成手段へ搬送手段で搬送して該画像形成手段で前記一面に画像を形成し、次いで、該シートを反転手段で反転させて、前記画像形成手段へ前記搬送手段で搬送して該画像形成手段で他面に画像を形成し、次いで、該シートを前記反転手段で反転させることを特徴とする。
【0041】
本発明にあっては、まず、原稿の読み取りを行なう。この場合、原稿の表面を読み取ったと判定する。次いで、供給手段にシートを供給させ、搬送手段に画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、原稿の表面の画像に対応する画像をシートに形成させる。
次に、原稿の読み取りを行なう。この場合、原稿の裏面を読み取ったと判定する。次いで、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(他面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、原稿の裏面の画像に対応する画像をシートに形成させる。
【0042】
最後に、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(既に画像が形成されている一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成しないと判定して、空搬送させ、シート排出トレイへ排出させる。
即ち、両面印刷を行ない、次いで空搬送を行なう。
【0043】
以上のようにして、シートは、原稿の順番通りに、原稿の表面の画像に対応する画像が形成された面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
また、シートの両面に画像を形成してから該シートを空搬送することによって、画像メモリに原稿の一面分の画データを記憶させ、次いで画像を形成し、他面分の画データを記憶させる場合は該画データを一面分の画データに上書きし、次いで画像を形成することができる。このため、画像メモリに原稿の両面分の画データを記憶させる必要がなく、該画像メモリの記憶容量を低減することができる。
【0044】
本発明に係る画像形成方法は、シートの両面に画像を形成する場合に、請求項4に記載の画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、シートの一面を画像形成手段に向けて、該シートを前記画像形成手段へ搬送手段で搬送し、次いで、該シートを反転手段で反転させて、前記画像形成手段へ前記搬送手段で搬送して該画像形成手段で他面に画像を形成し、次いで、該シートを前記反転手段で反転させて、前記画像形成手段へ前記搬送手段で搬送して該画像形成手段で前記一面に画像を形成することを特徴とする。
【0045】
本発明にあっては、まず、原稿を読み取り、第1画データを生成する。この場合、原稿の表面を読み取ったと判定する。次いで、供給手段にシートを供給させ、搬送手段に画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成しないと判定して、空搬送させる。また、第1画データを、画像メモリに記憶させる。
次に、原稿を読み取り、第2画データを生成する。この場合、原稿の裏面を読み取ったと判定する。次いで、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(他面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、第2画データを用いてなる画像、即ち原稿の裏面の画像に対応する画像をシートに形成させる。
【0046】
最後に、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、画像メモリに記憶させた第1画データを用いてなる画像、即ち原稿の表面の画像に対応する画像をシートに形成させ、シート排出トレイへ排出させる。
即ち、空搬送を行ない、次いで両面印刷を行なう。
【0047】
以上のようにして、シートは、原稿の順番通りに、原稿の表面の画像に対応する画像が形成された一面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
また、画像を形成していないシートを空搬送してから該シートの両面に画像を形成することによって、空搬送時にジャムが生じた場合に、画像を形成したシートが汚れたり破損したりすることがないため、画像形成工程を無駄にすることを低減できる。
【0048】
本発明に係る画像形成方法は、シートの片面に画像を形成する場合に、請求項5に記載の画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、シートの一面を画像形成手段に向けて、該シートを前記画像形成手段へ搬送手段で搬送し、次いで、該シートを反転手段で反転させて、前記画像形成手段へ前記搬送手段で搬送して該画像形成手段で他面に画像を形成することを特徴とする。
【0049】
本発明にあっては、まず、原稿を読み取り、画データを生成する。次いで、供給手段にシートを供給させ、搬送手段に画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシート(一面)に画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成しないと判定して、空搬送させる。また、生成した画データを、画像メモリに記憶させる。次に、反転手段にシートを反転させて、該シートを画像形成手段へ搬送させ、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定する。このとき、画像を形成すると判定して、記憶した画データを用いてなる画像をシート(他面)に形成させ、シート排出トレイへ排出させる。
即ち、空搬送を行ない、次いで片面印刷を行なう。
【0050】
以上のようにして、シートは、原稿の順番通りに、画像が形成された他面を下にしてシート排出トレイへ排出される。
また、画像を形成していないシートを空搬送してから該シートの両面に画像を形成することによって、空搬送時にジャムが生じた場合に、画像を形成したシートが汚れたり破損したりすることがないため、画像形成工程を無駄にすることを低減できる。
【0051】
本発明に係る画像形成方法は、請求項6に記載の画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、複数のシートを連続的に処理する場合、該シートに対応して複数の情報を順に取得したとき、順に取得された2個の情報の内、一方が、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報であり、他方が、該情報以外の情報である場合、一の情報に対応するシートの処理が終了したときに、他の情報に対応するシートの処理を開始することを特徴とする。
【0052】
本発明にあっては、例えば、特殊シートに片面印刷する場合、特殊シートは裏表の属性を有するため、特殊シートの表面に画像を形成すべく、特殊シートを空搬送し、反転し、次いで、シートの片面に画像を形成するための搬送を行なう。一方、特殊シート以外のシートに片面印刷する場合、裏表の属性を有しないため、シートの片面に画像を形成するための搬送のみを行なう。
特殊シートの片面印刷に次いで、連続的に、特殊シートの片面印刷を行なう場合、先の片面印刷における最後の特殊シートが反転されているときに、後の片面印刷における最初の特殊シートが給紙された場合であっても、該特殊シートも反転及び空搬送されるため、前記最後の特殊シートがシート排出トレイへ排出されてから、前記最初の特殊シートがシート排出トレイへ排出される。即ち、原稿の順番通りに各シートがシート排出トレイへ排出される。
【0053】
ところが、特殊シートの片面印刷に次いで、連続的に、特殊シート以外のシートの片面印刷を行なう場合、先の片面印刷における最後の特殊シートが反転されているときに、後の片面印刷における最初のシートが給紙された場合、該シートを空搬送及び反転しないときは、前記最後の特殊シートがシート排出トレイへ排出される前に、前記最初のシートがシート排出トレイへ排出される場合がある。また、該シートを空搬送及び反転するときは、前記最後の特殊シートがシート排出トレイへ排出されてから、前記最初のシートがシート排出トレイへ排出されるが、空搬送する必要のないシートに対して空搬送を行なうため、ジャム又はシートの劣化等が生じることがあり、また、画像形成の効率が低下する。
【0054】
特殊シートの片面印刷の処理が終了した場合(例えば前記最後の特殊シートがシート排出トレイへ排出された場合、又は該特殊シートの反転及び空搬送が終了した場合等)に、特殊シート以外のシートの片面印刷を行なうときは、前記最後の特殊シートがシート排出トレイへ排出される前に、前記最初のシートがシート排出トレイへ排出されることを防止できる。即ち、原稿の順番通りに各シートがシート排出トレイへ排出される。
【0055】
このように、複数のシートを連続的に処理する場合、該シートに対応して複数の情報(特殊シートに片面印刷を行なうという情報、又は特殊シート以外のシートに片面印刷を行なう情報)を順に取得したとき、順に取得された2個の情報の内、一方が、画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報(この場合、特殊シートに片面印刷を行なうという情報)であり、他方が、該情報以外の情報(特殊シート以外のシートに片面印刷を行なう情報)である場合、一の情報に対応するシートの処理(特殊シートの片面印刷)が終了したときに、他の情報に対応するシートの処理(特殊シート以外のシートの片面印刷)を開始するため、複数のシートを連続的に処理する場合に、ジャム又はシートの劣化等が生じたり、画像形成の効率が低下したりすることなく、原稿の順番通りにシートを排出できる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態 1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像形成装置1の構成を示す正面図、図2は、該画像形成装置1のブロック図であり、図3は、該画像形成装置1を構成する操作表示部19の構成図である。
画像形成装置1は、プリンタユニット12と、該プリンタユニット12の上側に接続された中継搬送ユニット18と、スキャナユニット13及び自動原稿搬送ユニット14と、プリンタユニット12の下側に接続されたシート供給ユニット16と、プリンタユニット12の一方の側部に接続された反転搬送ユニット11と、他方の側部に配置されたシート後処理ユニット15とを備える。
【0057】
また、スキャナユニット13の上面には操作表示部19が設けてあり、スキャナユニット13と、該スキャナユニット13の上側に配置された自動原稿搬送ユニット14とは、システムラック17に支持されて、プリンタユニット12及びシート後処理ユニット15の上側に配置されている。
また、画像形成装置1は、プリンタユニット12に備えられているインターフェイス241を介して、画像処理装置10(例えば画像処理ソフトをインストールしたパーソナルコンピュータ)に接続されている。画像処理装置10は、画像形成装置1へ、画データ及び画像を形成するための印刷条件データ等のデータを入力する。
【0058】
また、画像形成装置1は、該画像形成装置1の主制御部である制御部100を備え、該制御部100は、システムバス103を介して、システムメモリ101及び操作表示部19等の装置各部に接続されている。制御部100は、システムメモリ101に格納された制御プログラムに従って装置各部を制御し、このとき発生するデータ、又は操作表示部19若しくは画像処理装置10から入力されるデータ(例えば印刷条件データ)をシステムメモリ101に一時記憶させて、各種処理を実行する。
【0059】
操作表示部19は、タッチパネルを用いて構成され、制御部100に制御されて、装置の動作状態又はユーザに対する入力指示等を表する表示パネル191、該表示パネル191を見ながらユーザが数字を入力する場合に操作するテンキー192、及び画像形成装置1にシート搬送及び画像形成の処理を開始させる場合に操作するスタートキー193等を備える。また、表示パネル191には、適宜のタイミングで各種のファンクションキーが設けられる(両面コピーキー19a及び第1特殊シートキー961等。図4及び図5参照)。
【0060】
スキャナユニット13は、透光性を有する原稿載置台30上に載置された原稿の画像を、所定の速度で原稿載置台30に沿って移動する走査ユニット31で露光及び走査して、原稿からの反射光を複数の反射鏡32及び結像レンズ33等の光学部品で導光して、光電変換素子34上に結像させる。このようにしてスキャナユニット13は、所定の解像度で原稿を読み込み、読み込んだ画像を電気的信号である画データに変換し、該画データをプリンタユニット12へ入力する。
【0061】
自動原稿搬送ユニット14は、原稿載置台30を覆うようにして配置されており、ユーザによって原稿載置トレイ40上に載置された原稿を、スキャナユニット13の原稿載置台30上へ搬送し、走査後の原稿を原稿排出トレイ42へ排出する原稿搬送部41を備えている。また、ユーザが原稿を手動で原稿載置台30上に載置可能なように、装置奥側を支点にして上方に回動し、原稿載置台30を露出させるように構成されている。このため、画像形成装置1は、自動原稿搬送ユニット14によってシート状の原稿を自動的にスキャナユニット13へ搬送して原稿載置台30上に載置し、1枚ずつ順次露光及び走査して原稿の画像を読み取る自動読み取り機能と、ユーザが手動で原稿載置台30上に載置した原稿の画像を読み取る手動読み取り機能とを有する。
【0062】
プリンタユニット12は、ドラム状の感光体200と転写体203とを有するプリンタ部20を略中央部に内設してあり、下部に、シート供給部21を内設してある。該シート供給部21は、1枚又は複数枚のシートを収容するシート収容トレイ210と、シート収容トレイ210に収容されたシートを1枚ずつプリンタ部20へ供給する給送部211とを有する。また、ユーザがシートを補給する場合にシート収容トレイ210を引き出すことができるように、シート収容トレイ210を挿脱可能に設けてある。また、シート収容トレイ210には、両面に印刷が可能であり、裏表の属性を有しない普通紙を収容してある。
プリンタユニット12は、シート供給ユニット16から供給されるシートを受け入れるためのシート受口27を下面に備える。
【0063】
シート供給ユニット16は、3個のシート供給部61,62,63を有している。シート供給部61,62,63は、1枚又は複数枚のシートを収容するシート収容トレイ610,620,630と、該シート収容トレイ610,620,630に収容されたシートを1枚ずつシート受口27からプリンタ部20へ供給する給送部611,621,631とを有する。また、ユーザがシートを補給する場合にシート収容トレイ610,620,630を引き出すことができるように、シート収容トレイ610,620,630を挿脱可能に設けてある。また、シート収容トレイ610には、両面に印刷が可能であり、表面にレターヘッドを有する特殊シートを、表面を上にして収容してある。シート収容トレイ620には、シート収容トレイ210に収容されている普通紙よりサイズが大きい普通紙を収容してある。シート収容トレイ630には、両面に印刷が可能であり、パンチ穴を有し、パンチ穴が左側に位置する面が表面となる特殊シートを、表面を上にして収容してある。
【0064】
プリンタユニット12には、プリンタ部20に隣り合う位置に光走査部22を内設してある。また、該光走査部22の上部に、画像形成処理を制御するプロセスコントロールユニット(PCU)基板を用いてなる画像処理制御部242、及び画像形成装置1外部(この場合、画像処理装置10)からの画データを受け入れるインターフェイス241を収容するプリンタ制御部24を内設してある。また、プリンタユニット12には、原稿の1面分の画データを記憶可能な画像メモリ201を備え、画像処理制御部242は、制御部100に制御されて、スキャナユニット13から入力された画データを、画像メモリ201に記憶させる。また、制御部100及び画像処理制御部242は、インターフェイス241を介して画データ及び印刷条件データを入力された場合に、画データを画像メモリ201に記憶させ、印刷条件データをシステムメモリ101に記憶させる。
【0065】
また、プリンタユニット12には、画像処理制御部242に制御され、画像メモリ201に記憶してある画データに対して所定の処理を施し、該画データを光走査部22によって静電潜像として感光体200に走査記録させるためのイメージコントロールユニット(ICU)基板を備えた画像処理部25を内設してある。また、装置各部に対して電力を供給する電源ユニット26を下部に内設してある。
【0066】
供給・搬送制御部102は、制御部100に制御されて、各部に備えられている供給手段(給送部211,611,621,631)、搬送手段及び反転手段(後述する搬送ローラ110,110,…及び搬入出ローラ28,83等)、並びに搬送先切り替え手段(後述するゲート251,81等)を回転駆動させたり切り替えたりさせる。
【0067】
供給・搬送制御部102に制御された給送部211,611,621,631によって、プリンタ部20へシートが供給された場合、該シートに画像を形成するとき、感光体200と転写体203とは、供給・搬送制御部102に制御されて回転駆動し、感光体200と転写体203との間に供給されたシートをプリンタ部20の上部へ搬送しながら該シートに画像を形成する。この場合、画像処理制御部242に制御されて、光走査部22によって、感光体200の周面に、画データに応じた静電潜像が形成され、該静電潜像が現像されてトナー像が形成され、該トナー像が転写体203によって感光体200と転写体203との間に供給されたシートに転写される。即ち、前記シートは、感光体200に接触する面に画像が形成される。
【0068】
プリンタ部20の上部には、定着部23が設けられており、該定着部23は、供給・搬送制御部102に制御されて回転駆動し、プリンタ部20から搬送されてきたシート(画像が形成されたシート)を順次受け入れ、該シート上に転写された現像剤を加熱することで画像を定着させた後に、該シートを定着部23の上部へ搬送する。
また、供給・搬送制御部102に制御された給送部211,611,621,631によって、プリンタ部20へシートが供給された場合であって、該シートに画像を形成しないときは、空搬送を行なう。この場合、感光体200と転写体203とは、供給・搬送制御部102に制御されて回転駆動し、感光体200と転写体203との間に供給されたシートをプリンタ部20の上部へ搬送する。定着部23は、供給・搬送制御部102に制御されて回転駆動し、プリンタ部20から搬送されてきたシート(画像が形成されていないシート)を順次受け入れ、該シートを定着部23の上部へ搬送する。
【0069】
ゲート251は、定着部23の上側に配置されており、シートが定着部23から定着部23の上部へ搬送される場合、供給・搬送制御部102に制御されて、前記シートがプリンタユニット12から中継搬送ユニット18へ搬出されるよう切り替えられる。このため、定着部23の上部へ搬送されたシートは、ゲート251に当接して、該シートを中継搬送ユニット18へ搬出するための搬入出ローラ28へ搬送される。
【0070】
搬入出ローラ28は、プリンタユニット12と中継搬送ユニット18との間に設けられており、供給・搬送制御部102に制御されて正方向及び逆方向に回転可能であり、正方向に回転している場合はシートをプリンタユニット12から中継搬送ユニット18へ搬出させ、逆方向に回転している場合はシートを中継搬送ユニット18からプリンタユニット12へ搬入させる。供給・搬送制御部102は、シートを反転させる場合は搬入出ローラ28を正方向又は逆方向に回転させ、反転させない場合は正方向にのみ回転させる。
【0071】
シートが搬入出ローラ28によって中継搬送ユニット18からプリンタユニット12へ搬入される場合、ゲート251は、前記シートが反転搬送ユニット11へ搬送されるよう切り替えられる。このため、前記シートは、ゲート251を通過して、該シートを反転搬送ユニット11へ搬送するための搬送ローラ110へ搬送される。
【0072】
中継搬送ユニット18は、搬入出ローラ28に隣り合う位置にゲート81を備える。シートがプリンタユニット12から中継搬送ユニット18へ搬出される場合であって、前記シートを反転させないとき、ゲート81は、供給・搬送制御部102に制御されて、前記シートがシート後処理ユニット15へ搬送されるよう切り替えられる。このため、中継搬送ユニット18へ搬送されたシートは、ゲート81を通過して、中継搬送ユニット18の下部へ搬送され、次いで、該シートをシート後処理ユニット15へ搬送するための搬送ローラ110へ搬送される。
【0073】
また、中継搬送ユニット18は、該中継搬送ユニット18の上部に配置された搬入出ローラ83と、該中継搬送ユニット18の上面に配置された反転用トレイ82とを備える。シートがプリンタユニット12から中継搬送ユニット18へ搬出される場合であって、前記シートを反転させるとき、ゲート81は、前記シートが中継搬送ユニット18内部から反転用トレイ82へ搬出されるよう切り替えられる。このため、中継搬送ユニット18へ搬送されたシートは、ゲート81に当接して、該シートを反転用トレイ82へ搬出するための搬入出ローラ83へ搬送される。
【0074】
搬入出ローラ83は、供給・搬送制御部102に制御されて正方向及び逆方向に回転可能であり、正方向に回転している場合はシートを搬入出ローラ28から中継搬送ユニット18内部(ゲート81)を介して反転用トレイ82へ搬出させ、逆方向に回転している場合は反転用トレイ82からゲート81を介して搬入出ローラ28へ搬入させる。供給・搬送制御部102は、シートを反転させる場合は、まず、搬入出ローラ83を正方向に回転させ、シートを一旦反転用トレイ82へ搬出させ、次いで、搬入出ローラ83を逆方向に回転させ、反転用トレイ82上のシートを中継搬送ユニット18内部へ搬入させる。
【0075】
反転搬送ユニット11は、内部に搬送ローラ110,110,…を備える。逆回転する搬入出ローラ28によってゲート251を通過して反転搬送ユニット11へ搬送されたシートは、搬送ローラ110,110,…によって該反転搬送ユニット11内部を通過し、プリンタユニット12へ搬送され、更にプリンタ部20へ搬送される。
供給・搬送制御部102は、シートを反転させた場合(例えば反転搬送ユニット11にシートを検出するシート検出手段を設け、該シート検出手段がシートを検出した場合)、該シートの反転回数(この場合、シートの検出回数)をカウントしてシステムメモリ101に記憶させる。
【0076】
シート後処理ユニット15は、シートに対して後処理(例えばステープル処理)を施す機能を有する。シート後処理ユニット15は、該シート後処理ユニット15と中継搬送ユニット18との間に搬入ローラ50を備え、該搬入ローラ50は、供給・搬送制御部102に制御されて、中継搬送ユニット18から搬送されたシートをシート後処理ユニット15内部へ搬入する。
また、シート後処理ユニット15は、ゲート52を備える。供給・搬送制御部102は、ゲート52を、ユーザが操作表示部19を用いて入力した条件に応じて切り替える。例えば、シートに対してステープル処理を行なう場合は、シート後処理ユニット15内部へ搬送されたシートが搬送ローラ57へ搬送されるようにゲート52を切り替え、ステープル処理を行なわない場合は、前記シートが排出ローラ53へ搬送されるようにゲート52を切り替える。
【0077】
また、シート後処理ユニット15は、画像を形成したシートを排出するシート排出トレイ56,59を装置外部に突出して備える。また、シート排出トレイ56へシートを排出するための排出ローラ53を備える。排出ローラ53へ搬送されたシートは、該排出ローラ53によってシート排出トレイ56へ排出される。
搬送ローラ57へ搬送されたシートは、ステープル処理部58でステープル処理を施された後に、シート排出トレイ59へ排出される。
【0078】
ステープル処理部58は、ステープルトレイ、搬送方向に直交する方向へシートを揃えるための整合板、ステープルトレイ上のシートを搬送するためのローラ・ベルト対搬送手段、ステープルトレイ上でシート端部を揃えるための付き当て用ガイド、ステープル処理を行なうステープラ、及びステープル処理後のシートを排出ローラに導くための排出用ガイドを備え、該排出ローラによって、ステープル処理後のシートをシート排出トレイ59へ排出する。
ステープル処理部58のステープルトレイに導かれたシートの搬送方向端部は、ローラ・ベルト対搬送手段に接触し、該ローラ・ベルト対搬送手段によって付き当て用ガイドに付き当てられる。また、搬送方向に直交する方向のシート端部は、整合板によって揃えられる。所定枚数のシートがステープルトレイにスタックされた場合、ステープラによってステープル処理が施される。
【0079】
図4及び図5は、画像形成装置1を構成する操作表示部19に表示される入力指示及び操作表示部19に設けられるファンクションキーの一例である。
図4(a)は、通常、表示パネル191に表示される基本表示画面を示している。表示パネル191には、両面印刷を行なう場合にユーザが操作すべき両面印刷キー19aが設けられている。
【0080】
制御部100は、両面印刷キー19aが操作されたか否かを判定することによって、シートを反転させるか否か、及び、空搬送を行なうか否かを判定する。両面印刷キー19aが操作された場合は、シートの両面に画像を形成するという情報を取得する。このとき、シートの一面に画像を形成した後に、他面に画像を形成すべくシートを反転させることによってシートの両面に画像を形成し(両面印刷)、更にシートを反転させて空搬送を行ない、排出する。両面印刷キー19aが操作されていない場合は、シートの片面に画像を形成するという情報を取得する。このとき、シートの一面に画像を形成した後に、シートを反転させずに排出することによって、シートの片面に画像を形成し(片面印刷)、空搬送は行なわない。
【0081】
また、表示パネル191には、シートに形成する画像の濃度を設定する場合にユーザが操作すべき濃度選択キー19bと、画像を形成すべきシートの種類を選択する場合にユーザが操作すべきシート選択キー19cと、シートに形成する画像の拡大又は縮小の倍率を設定する場合にユーザが操作すべき倍率キー19dとが備えられている。
【0082】
図4(b)は、図4(a)においてシート選択キー19cが操作された場合に表示されるシート選択画面を示している。表示パネル191には、両面に印刷が可能であり、裏表の属性を有しない普通紙を選択する場合に操作すべき第1普通シートキー921と、両面に印刷が可能であり、表面にレターヘッドを有する特殊シートを選択する場合に操作すべき第1特殊シートキー961と、前記普通紙よりサイズが大きい普通紙を選択する場合に操作すべき第2普通シートキー962と、両面に印刷が可能であり、パンチ穴を有し、パンチ穴が左側に位置する面が表面となる特殊シートを選択する場合に操作すべき第2特殊シートキー963とが設けられている。
【0083】
第1普通シートキー921が操作された場合、制御部100は、供給・搬送制御部102を制御して、シート供給部21を選択的に動作させ、シート収容トレイ211に収容してある普通紙を供給させる。また、第1特殊シートキー961、第2普通シートキー962、又は第2特殊シートキー963が操作された場合、制御部100は、供給・搬送制御部102を制御して、シート供給部61,62,63を選択的に動作させ、シート収容トレイ610,620,630に収容してある普通紙又は特殊シートを供給させる。
即ち、制御部100は、第1特殊シートキー961、又は第2特殊シートキー963が操作された場合、シートが裏表の属性を有するという情報を取得し、第1普通シートキー921又は第2普通シートキー962が操作された場合、シートが裏表の属性を有しないという情報を取得する。
図4(b)においては、あらかじめ第1普通シートキー921が選択されており、該第1普通シートキー921が反転表示してある。
【0084】
図5(a)は、図4(b)において第1特殊シートキー961が操作された場合に表示されるシート選択画面を示している。操作された第1特殊シートキー961は、反転表示してある。また、第1普通シートキー921が通常表示してある。以上のようにして、通常表示を行なうか反転表示を行なうかによって、ユーザに、現在選択されているキーを明示することができる。
図5(b)は、図5(a)においてシート選択キー19cが操作された場合、又は第1特殊シートキー961が操作されてから所定の時間が経過した場合に表示されるシート選択画面を示している。
【0085】
以上のようにして、第1普通シートキー921又は第1特殊シートキー961等の各シートキーが操作されることによって、制御部100は、特殊シートが選択されたか特殊シート以外のシートが選択されたか、即ち画像を形成すべきシートが裏表の属性を有するか有しないかを判定する。
【0086】
図6は、画像形成装置1を用いて画像を形成する場合のユーザの手順を示すフローチャートである。
ユーザは、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40上に原稿を載置する(S101)。このとき、操作表示部19の表示パネル191には、基本表示画面が表示されている。
次いで、ユーザは、両面印刷を行なうか否かを判断する(S102)。両面印刷を行なう場合は(S102でYES)、表示パネル191に設けられている両面印刷キー19aを操作する(S103)。片面印刷を行なう場合は(S102でNO)、両面印刷キー19aを操作しない。
【0087】
また、ユーザは、特殊シートを用いるか否かを判断する(S104)。特殊シートを用いる場合は(S104でYES)、表示パネル191に設けられているシート選択キー19cを操作して、シート選択画面を表示させる(S105)。
次いで、所要の特殊シートに応じて第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963を操作する(S106)。特殊シートを用いない場合は(S104でNO)、シート選択キー19cを操作しないか、シート選択画面で第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963を操作しない。
最後に、ユーザは形成すべき画像の濃度、倍率、又は枚数等の印刷条件を、濃度選択キー19b、倍率キー19d、又はテンキー192等を用いて設定して(S107)、スタートキー193を操作する(S108)。
【0088】
図7及び図8は、画像形成装置1の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
制御部100は、スタートキー193が操作されたか否かを判定する(S111)。操作された場合は(S111でYES)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S112)、読み取った画像から画データを生成して画像メモリ201に記憶させる(S113)。スタートキー193が操作されていない場合は(S111でNO)、操作されるまで待機する。
【0089】
次に、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されているか否かを判定する(S114)。
第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されていない場合(S114でNO。即ち、シート選択キー19cが操作されていない場合、又はシート選択キー19cが操作され、第1普通シートキー921又は第2普通シートキー962が操作されている場合)、給送部211又は給送部621を駆動させ、特殊シート以外のシート(即ちシート収容トレイ210に収容してある普通紙、又はシート収容トレイ620に収容してある普通紙)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S115)。
【0090】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定する(S116)。このとき、例えば、プリンタ部20の手前にシート検出手段を設け、該シート検出手段がシートを検出したか否かを判定することによって、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定する。
シートがプリンタ部20へ搬送されていない場合は(S116でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、給送部211又は給送部621の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S116でYES)、スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されているか否かを判定する(S131)。
【0091】
操作されていない場合は(S131でNO)、片面印刷処理を行なう。プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS113で画像メモリ201に記憶させた画データとを用いてシートに画像を形成させ(S132)、定着部23でシートに画像を定着させる。次いで、シートを排出させる(S117)。この場合、ゲート251,81を切り替えさせ、搬入出ローラ28を正方向に回転させて、シートを中継搬送ユニット18へ搬送させ、更にシートをシート後処理ユニット15へ搬送させる。更に、排出ローラ53(57)によって、シートをシート排出トレイ56(59)へ排出させる。このとき、シートは、画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
【0092】
最後に、制御部100は、次の原稿を読み取るか否か(例えば、原稿載置トレイ40に原稿が存在するか否か)を判定し(S118)、読み取る場合は(S118でYES)、処理をS112へ戻し、読み取らない場合は(S118でNO)、処理をS111へ戻す。
【0093】
スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されている場合(S131でYES)、制御部100は、両面印刷処理を行なう。まず、プリンタ部20へ搬送されたシートに対して画像を形成するか否かを判定すべく、システムメモリ101を参照して、該シートが2回反転されたか否かを判定する(S133)。この場合、2回反転されていないときは(S133でNO)1回反転されたか否かを判定する(S134)。
1回も反転されていない場合(S134でNO)は、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件と画像メモリ201に記憶してある画データ(この場合、S113で画像メモリ201に記憶させた画データ)とを用いてシートに画像を形成させ(S135)、定着部23で画像を定着させる。
【0094】
次いで、シートを反転させる。この場合、ゲート251,81を切り替えさせ、搬入出ローラ28,83を正方向に回転させて、シートを中継搬送ユニット18の反転用トレイ82へ搬送させ、次いで、ゲート251を切り替えさせ、搬入出ローラ28,83を逆方向に回転させて、シートをプリンタユニット12へ引き戻させ、ゲート251を通過させて、反転搬送ユニット11へ搬送させる(S136)。このとき、シートの反転回数(この場合、1回)をカウントしてシステムメモリ101に記憶させる(S137)。
【0095】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定する(S138)。搬送されていない場合は(S138でNO)、搬送されるまで、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…を駆動させ続ける。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S138でYES)、処理をS133へ戻して、該シートに対して画像を形成するか否かを判定すべく、システムメモリ101を参照して、該シートが2回反転されたか否かを判定し、2回反転されていない場合はS134で1回反転されたか否かを判定する。
【0096】
シートが1回反転されている場合(S134でYES)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿を読み取り(S139)、読み取った画像から画データを生成して画像メモリ201に記憶して(S140)、処理をS135へ移す。S140で画像メモリ201に画データを記憶させる場合、該画データは、S113で画像メモリ201にされた画データに上書きされる。
S135において、制御部100は、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件と画像メモリ201に記憶してある画データ(この場合、S140で画像メモリ201に記憶させた画データ)とを用いてシートに画像を形成させ、定着部23で画像を定着させる。
【0097】
次いで、S136において、シートを反転させ、S137において、シートの反転回数(この場合、2回)をカウントしてシステムメモリ101に記憶させる。
S138において、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し、搬送された場合は、処理をS133へ戻して、システムメモリ101を参照して、該シートが2回反転されたか否かを判定する。
2回反転された場合(S133でYES)、システムメモリ101に記憶させた反転回数のデータを消去する。
次いで、空搬送を行なわせ(S141)、処理をS117へ移す。この場合、シートは、S112で読み取られた原稿の画像に対応する画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
【0098】
第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されている場合(S114でYES)、制御部100は、給送部611又は給送部631を駆動させ、特殊シート(即ちシート収容トレイ610に収容してある特殊シート、又はシート収容トレイ630に収容してある特殊シート)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S119)。次いで、処理をS116へ移し、前記特殊シート以外のシートと同様にして画像を形成する。
【0099】
図9〜図13は、画像形成装置1の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。以下では、表面Paを上に、裏面Pbを下にしてシート収容トレイ610に収容されているシートP(この場合、特殊シート)に両面印刷を行なう場合を例示する。このとき、ステープル処理は行なわないものとする。
給送部611によってシート収容トレイ610から1枚ずつプリンタ部20へ供給されたシートPは、白抜矢符方向へ搬送され、感光体200と転写体203との間に、表面Paが感光体200に接触するようにして搬送され、該表面Paに画像が形成される(図9(a))。
【0100】
定着部23を通過して表面Paに画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて、中継搬送ユニット18へ搬送され(図9(b))、表面Paを下側に、裏面Pbを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図9(c))、次いで、逆方向に回転する搬入出ローラ28によって逆方向(白抜矢符方向)へ搬送され(図10(a))、反転搬送ユニット11へ搬送され(図10(b))、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…によって反転搬送ユニット11を通過し、プリンタ部20の感光体200と転写体203との間に、裏面Pbが感光体200に接触するようにして搬送され、該裏面Pbに画像が形成される(図10(c))。
【0101】
定着部23を通過して裏面Pbに画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図11(a))、裏面Pbを下側に、表面Paを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図11(b))、次いで、逆方向に回転する搬入出ローラ28によって逆方向(白抜矢符方向)へ搬送され(図12(a))、反転搬送ユニット11へ搬送され(図12(b))、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…によって反転搬送ユニット11を通過し、プリンタ部20の感光体200と転写体203との間に、表面Paが感光体200に接触するようにして搬送される(図12(c))。このとき、画像は形成されない。
【0102】
定着部23を通過したシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図13(a))、表面Paを下側に、裏面Pbを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図13(b))、排出ローラ53によってシート排出トレイ56へ排出される(図13(c))。
複数のシートPが排出ローラ53によって排出された場合、該シートPは、表面Paを下側にして順次シート排出トレイ56上に積み重なる。
以上のような画像形成装置1は、片面印刷を従来の画像形成方法で行ない、両面印刷を行なう場合は、反転回数に応じてプリンタ部20へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することによって、空搬送を行なってからシートの両面に画像を形成するため、画像を形成されたシートを、原稿の順番通りに排出することができる。
また、原稿の2面分の画データを記憶可能な画像メモリを備える必要がない。
【0103】
実施の形態 2.
図14は、本発明の実施の形態2に係る画像形成装置2のブロック図である。プリンタユニット12は、原稿の2面分の画データを記憶可能な画像メモリ202を備える。
その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0104】
制御部100は、両面印刷キー19aが操作されたか否かと、第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されたか否かとを判定することによって、シートを反転させるか否か、及び、空搬送を行なうか否かを判定する。両面印刷キー19aが操作されなかった場合は、反転及び空搬送を行なわない(片面印刷を行なう)。両面印刷キー19aが操作された場合であって、第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されなかったときは、反転を行ない、空搬送を行なわない(両面印刷を行なう)。また、両面印刷キー19aが操作された場合であって、第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されたときは、反転及び空搬送を行なう(空搬送及び両面印刷を行なう)。
【0105】
図15〜図17は、画像形成装置2の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
制御部100は、スタートキー193が操作されたか否かを判定する(S211)。操作されていない場合は(S211でNO)、操作されるまで待機する。スタートキー193が操作された場合は(S211でYES)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S212)、読み取った画像から画データを生成して、第1画データとして画像メモリ202に記憶させる(S213)。
【0106】
次に、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されているか否かを判定する(S214)。
第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されていない場合(S214でNO)、スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されているか否かを判定する(S215)。操作されていない場合は(S215でNO)、給送部211又は給送部621を駆動させ、特殊シート以外のシート(即ちシート収容トレイ210に収容してある普通紙、又はシート収容トレイ620に収容してある普通紙)を1枚、プリンタ部20へ供給させ(S216)、片面印刷処理を行なう。
【0107】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S217)、搬送されていない場合は(S217でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、給送部211又は給送部621の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S217でYES)、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS213で画像メモリ202に記憶させた第1画データとを用いてシートに画像を形成させ(S218)、定着部23でシートに画像を定着させる。
【0108】
次いで、シートを排出させる(S219)。この場合、ゲート251,81を切り替えさせ、搬入出ローラ28を正方向に回転させて、シートを中継搬送ユニット18へ搬送させ、更にシートをシート後処理ユニット15へ搬送させる。更に、排出ローラ53(57)によって、シートをシート排出トレイ56(59)へ排出させる。このとき、シートは、画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
最後に、制御部100は、次の原稿を読み取るか否かを判定し(S220)、読み取る場合は(S220でYES)、処理をS212へ戻し、読み取らない場合は(S220でNO)、処理をS211へ戻す。
【0109】
第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されている場合(S214でYES)、スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されているか否かを判定する(S221)。操作されていない場合は(S221でNO)、制御部100は、給送部611又は給送部631を駆動させ、特殊シート(即ちシート収容トレイ610に収容してある特殊シート、又はシート収容トレイ630に収容してある特殊シート)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S222)。次いで、処理をS217へ移し、前記特殊シート以外のシートと同様にして片面印刷処理を行なう。
【0110】
特殊シート以外のシートに対し、スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されている場合は(S215でYES)、特殊シート以外のシートに対する両面印刷処理を行なう。原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S231)、読み取った画像から画データを生成して、第2画データとして、第1画データに上書きしないようにして画像メモリ202に記憶させる(S232)。
次いで、給送部211又は給送部621を駆動させ、特殊シート以外のシート(即ちシート収容トレイ210に収容してある普通紙、又はシート収容トレイ620に収容してある普通紙)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S233)。
【0111】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S234)、搬送されていない場合は(S234でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、給送部211又は給送部621の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S234でYES)、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS232で画像メモリ202に記憶させた第2画データとを用いてシートに第2画像を形成させ(S235)、定着部23でシートに画像を定着させる。
【0112】
次いで、シートを反転させる(S236)。この場合、ゲート251,81を切り替えさせ、搬入出ローラ28,83を正方向に回転させて、シートを中継搬送ユニット18の反転用トレイ82へ搬送させ、次いで、ゲート251を切り替えさせ、搬入出ローラ28,83を逆方向に回転させて、シートをプリンタユニット12へ引き戻させ、ゲート251を通過させて、反転搬送ユニット11へ搬送させる。
【0113】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S237)、搬送されていない場合は(S237でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…を駆動させ続ける。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S237でYES)、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS213で画像メモリ202に記憶させた第1画データとを用いてシートに第1画像を形成させ(S238)、定着部23でシートに画像を定着させる。次いで、処理をS219へ移す。この場合、シートは、S212で読み取られた原稿の画像に対応する第1画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
【0114】
特殊シートに対し、スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されている場合は(S221でYES)、特殊シートに対する両面印刷処理を行なう。
制御部100は、給送部611又は給送部631を駆動させ、特殊シート(即ちシート収容トレイ610に収容してある特殊シート、又はシート収容トレイ630に収容してある特殊シート)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S251)。
【0115】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定する(S252)。搬送されていない場合は(S252でNO)、搬送されるまで、給送部611又は給送部631の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S252でYES)、プリンタ部20へ搬送されたシートに対して画像を形成するか否かを判定すべく、システムメモリ101を参照して、該シートが2回反転されたか否かを判定する(S253)。この場合、2回反転されていないときは(S253でNO)1回反転されたか否かを判定する(S254)。
【0116】
1回も反転されていない場合(S254でNO)は、空搬送を行なわせ(S255)、次いで、シートを反転させる(S256)。このとき、シートの反転回数(この場合、1回)をカウントしてシステムメモリ101に記憶させる(S257)。次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S258)、搬送されていない場合は(S258でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…を駆動させ続ける。シートがプリンタ部20へ搬送された場合(S258でYES)、処理をS253へ戻し、2回反転されたか否かを判定して、2回反転されていないとき、S254において1回反転されたか否かを判定する。
【0117】
1回反転されている場合(S254でYES)は、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S259)、読み取った画像から画データを生成して、第2画データとして、第1画データに上書きしないようにして画像メモリ202に記憶させる(S260)。次いで、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS232で画像メモリ202に記憶させた第2画データとを用いてシートに第2画像を形成させ(S261)、定着部23でシートに画像を定着させる。次いで、処理をS256へ移す。
【0118】
S256においてシートを反転させ、S257においてシートの反転回数(この場合、2回)をカウントしてシステムメモリ101に記憶させる。
S258において、シートがプリンタ部20へ搬送された場合、S253においてシートが2回反転されたか否かを判定する。2回反転されている場合(S253でYES)、システムメモリ101に記憶させた反転回数のデータを消去する。
次いで、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS213で画像メモリ202に記憶させた第1画データとを用いてシートに第1画像を形成させ(S262)、定着部23でシートに画像を定着させる。次いで、処理をS219へ移す。この場合、シートは、S212で読み取られた原稿の画像に対応する第1画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
【0119】
図18〜図22は、画像形成装置2の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。以下では、表面Paを上に、裏面Pbを下にしてシート収容トレイ610に収容されているシートP(この場合、特殊シート)に両面印刷を行なう場合を例示する。このとき、ステープル処理は行なわないものとする。
給送部611によってシート収容トレイ610から1枚ずつプリンタ部20へ供給されたシートPは、白抜矢符方向へ搬送され、感光体200と転写体203との間に、表面Paが感光体200に接触するようにして搬送される(図18(a))。このとき、画像は形成されない。
【0120】
定着部23を通過したシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて、中継搬送ユニット18へ搬送され(図18(b))、表面Paを下側に、裏面Pbを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図18(c))、次いで、逆方向に回転する搬入出ローラ28によって逆方向(白抜矢符方向)へ搬送され(図19(a))、反転搬送ユニット11へ搬送され(図19(b))、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…によって反転搬送ユニット11を通過し、プリンタ部20の感光体200と転写体203との間に、裏面Pbが感光体200に接触するようにして搬送され、該裏面Pbに第2画像が形成される(図19(c))。
【0121】
定着部23を通過して裏面Pbに第2画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図20(a))、裏面Pbを下側に、表面Paを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図20(b))、次いで、逆方向に回転する搬入出ローラ28によって逆方向(白抜矢符方向)へ搬送され(図21(a))、反転搬送ユニット11へ搬送され(図21(b))、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…によって反転搬送ユニット11を通過し、プリンタ部20の感光体200と転写体203との間に、表面Paが感光体200に接触するようにして搬送され、該表面Paに第1画像が形成される(図21(c))。
【0122】
定着部23を通過して表面Paに第1画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図22(a))、表面Paを下側に、裏面Pbを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図22(b))、排出ローラ53によってシート排出トレイ56へ排出される(図22(c))。
複数のシートPが排出ローラ53によって排出された場合、該シートPは、表面Paを下側にして順次シート排出トレイ56上に積み重なる。
【0123】
以上のような画像形成装置2は、片面印刷及び特殊シート以外のシートの両面印刷を従来の画像形成方法で行ない、特殊シートの両面印刷を行なう場合は、空搬送を行なってから特殊シートの両面に画像を形成するため、画像を形成されたシートを、原稿の順番通りに排出することができる。
また、特殊シートの両面印刷を行なう場合以外に空搬送を行なわないため、空搬送中にジャムが生じることを抑制することができる。また、空搬送を行なってから特殊シートの両面に画像を形成するため、画像を形成されたシートを空搬送中に、ジャムが生じることを防止できる。
【0124】
実施の形態 3.
本実施の形態においては、画像形成装置4(図29参照)は、実施の形態2の画像形成装置2が備える各部に対応する各部を備える。また、シート収容トレイ610には、両面に印刷が可能であり、表面にレターヘッドを有する特殊シートを、表面を下にして収容してある。更に、シート収容トレイ630には、両面に印刷が可能であり、パンチ穴を有し、パンチ穴が左側に位置する面が表面となる特殊シートを、表面を下にして収容してある。
【0125】
図23は、画像形成装置4を構成する操作表示部19に表示される入力指示及び操作表示部19に設けられるファンクションキーの一例であり、通常、表示パネル191に表示される基本表示画面を示している。表示パネル191には、片面印刷を行なう場合にユーザが操作すべき片面印刷キー19eが設けられている。
制御部100は、両面印刷キー19a又は片面印刷キー19eが操作されたか否か、及び、第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されたか否かを判定することによって、シートを反転させるか否か、及び、空搬送を行なうか否かを判定する。
【0126】
片面印刷キー19eが操作された場合、又は両面印刷キー19aが操作されなかった場合、第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されたときは、空搬送及び反転を伴う片面印刷を行なう。第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されなかったときは、空搬送及び反転を伴わない片面印刷を行なう。
両面印刷キー19aが操作された場合は、空搬送を伴わない両面印刷を行なう。
【0127】
ユーザは、図6のフローチャートに示される手順と同様にして、画像形成装置4に画像を形成させる。この場合、ユーザは、S102にて片面印刷を行なうと判断した場合、片面印刷キー19eを操作し、S108にてスタートキー193を操作する。あるいは、S102にて片面印刷を行なうと判断した場合、両面印刷キー19a及び片面印刷キー19eを操作せず、S108にてスタートキー193を操作する。
その他、実施の形態1又は2に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0128】
図24〜図25は、画像形成装置4の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートであり、図26〜図28は、該処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
制御部100は、スタートキー193が操作されたか否かを判定する(S311)。操作されていない場合は(S311でNO)、操作されるまで待機する。スタートキー193が操作された場合は(S311でYES)、スタートキー193が操作される前に片面印刷キー19eが操作されているか否かと、両面印刷キー19aが操作されているか否かとを判定することによって、片面印刷を行なうか否かを判定する(S312)。
【0129】
片面印刷キー19eが操作されている場合、又は、両面印刷キー19aが操作されていない場合、片面印刷を行なうと判定し(S312でYES)、次に、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されているか否かを判定する(S313)。
第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されている場合、特殊シートに対して画像を形成すると判定し(S313でYES)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S314)、読み取った画像から画データを生成して画像メモリ202に記憶させる(S315)。次いで、特殊片面印刷のサブルーチン(図26参照)を開始する(S316)。
【0130】
該サブルーチンの実行中/終了にかかわらず、制御部100は、読み取った原稿の枚数をカウントし、原稿枚数のデータとしてシステムメモリ101に記憶させる(S317)。即ち、S317の処理を行なうたびに、原稿枚数のデータは1ずつ増加する。
次いで、次の原稿を読み取るか否かを判定し(S318)、読み取らない場合(S318でNO)、S311へ処理を戻す。
次の原稿を読み取る場合は(S318でYES)、印刷条件に変更があるか否かを判定する(S321)。この場合、特殊シートに対する片面印刷が、特殊シート以外のシートに対する片面印刷、又は両面印刷に変更されるか否かを判定する。
印刷条件を変更しない場合は(S321でNO)、処理をS312へ戻す。
【0131】
印刷条件を変更する場合は(S321でYES)、システムメモリ101を参照して、S317、又は後述するS334、若しくはS346(図25参照)でカウントした原稿枚数のデータと、後述するS363、S375又はS388(図26、図27又は図28参照)でカウントした排出枚数のデータとを比較し、原稿枚数より排出枚数の方が少ないか否かを判定する(S322)。即ち、読み取った原稿の枚数(両面印刷の場合は、読み取った原稿の枚数の半分の枚数)に対応する枚数のシートが全て排出されていないか否かを判定する。
【0132】
原稿枚数より排出枚数の方が少ない場合(S322でYES)、読み取った原稿の枚数に対応する枚数のシートが全て排出されていない、即ち、先に開始された画像形成処理が終了していないと判定し、該画像形成処理が終了するまで待機する。
原稿枚数と排出枚数とが一致する場合(S322でNO)、読み取った原稿の枚数に対応する枚数のシートが全て排出された、即ち、先に開始された画像形成処理が終了したと判定し、S312へ処理を戻す。このとき、システムメモリ101に記憶させた原稿枚数及び排出枚数のデータを消去する。
【0133】
スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されていない場合、特殊シート以外のシート(普通紙)に対して画像を形成すると判定し(S313でNO)、処理をS331へ移す。次いで、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S331)、読み取った画像から画データを生成して画像メモリ202に記憶させる(S332)。次いで、普通片面印刷のサブルーチン(図27参照)を開始する(S333)。
該サブルーチンの実行中/終了にかかわらず、制御部100は、読み取った原稿の枚数をカウントし、原稿枚数のデータとしてシステムメモリ101に記憶させる(S334)。即ち、S334の処理を行なうたびに、原稿枚数のデータは1ずつ増加する。
【0134】
次いで、制御部100は、次の原稿を読み取るか否かを判定し(S335)、読み取らない場合(S335でNO)、処理をS311へ戻す。
次の原稿を読み取る場合は(S335でYES)、処理をS321へ移し、印刷条件に変更があるか否かを判定する。この場合、特殊シート以外のシートに対する片面印刷が、特殊シートに対する片面印刷、又は両面印刷に変更されるか否かを判定する。
【0135】
スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されている場合、両面印刷を行なうと判定し(S312でNO)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S341)、読み取った画像から画データを生成して、第1画データとして、画像メモリ202に記憶させる(S342)。更に、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S343)、読み取った画像から画データを生成して、第2画データとして、第1画データに上書きしないようにして画像メモリ202に記憶させる(S344)。
【0136】
次いで、両面印刷のサブルーチン(図28参照)を開始する(S345)。
該サブルーチンの実行中/終了にかかわらず、制御部100は、読み取った原稿の枚数の半分の枚数をカウントし(S346)、原稿枚数のデータとしてシステムメモリ101に記憶させる。即ち、S346の処理を行なうたびに、原稿枚数のデータは1ずつ増加する。
次いで、制御部100は、次の原稿を読み取るか否かを判定し(S347)、読み取らない場合(S347でNO)、処理をS311へ戻す。
次の原稿を読み取る場合は(S347でYES)、処理をS321へ移し、印刷条件に変更があるか否かを判定する。この場合、両面印刷が、特殊シートに対する片面印刷、又は特殊シート以外のシートに対する片面印刷に変更されるか否かを判定する。
【0137】
特殊片面印刷のサブルーチン(図26)にて、制御部100は、給送部611又は給送部631を駆動させ、特殊シート(即ちシート収容トレイ610に収容してある特殊シート、又はシート収容トレイ630に収容してある特殊シート)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S351)。
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定する(S352)。搬送されていない場合は(S352でNO)、搬送されるまで、給送部611又は給送部631の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S352でYES)、プリンタ部20へ搬送されたシートに対して画像を形成するか否かを判定すべく、システムメモリ101を参照して、該シートが1回反転されたか否かを判定する(S353)。
【0138】
1回も反転されていない場合(S353でNO)は、空搬送を行なわせ(S354)、次いで、シートを反転させる(S355)。このとき、シートの反転回数(この場合、1回)をカウントして(S356)、システムメモリ101に記憶させる。次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S357)、搬送されていない場合は(S357でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…を駆動させ続ける。シートがプリンタ部20へ搬送された場合(S357でYES)、処理をS353へ戻し、1回反転されたか否かを判定する。
【0139】
1回反転されている場合は(S353でYES)、システムメモリ101に記憶させた反転回数のデータを消去する。
次いで、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS314で画像メモリ202に記憶させた画データとを用いてシートに画像を形成させ(S361)、定着部23でシートに画像を定着させる。
次いで、シートを排出させる(S362)。この場合、シートは、画像を形成された表面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
最後に、制御部100は、排出したシートの枚数をカウントし(S363)、排出枚数のデータとしてシステムメモリ101に記憶させる。即ち、S363の処理を行なうたびに、排出枚数のデータは1ずつ増加する。
S363の処理が終了した場合、特殊片面印刷のサブルーチンを終了する。
【0140】
普通片面印刷のサブルーチン(図27)にて、給送部211又は給送部621を駆動させ、特殊シート以外のシート(即ちシート収容トレイ210に収容してある普通紙、又はシート収容トレイ620に収容してある普通紙)を1枚、プリンタ部20へ供給させる(S371)。
【0141】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S372)、搬送されていない場合は(S372でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、給送部211又は給送部621の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S372でYES)、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS332で画像メモリ202に記憶させた画データとを用いてシートに画像を形成させ(S373)、定着部23でシートに画像を定着させる。
次いで、シートを排出させる(S374)。この場合、シートは、画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
最後に、制御部100は、排出したシートの枚数をカウントし(S375)、排出枚数のデータとしてシステムメモリ101に記憶させる。即ち、S375の処理を行なうたびに、排出枚数のデータは1ずつ増加する。
S375の処理が終了した場合、普通片面印刷のサブルーチンを終了する。
【0142】
両面印刷のサブルーチン(図28)にて、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されている場合は、給送部611又は給送部631を駆動させ、特殊シートを1枚、プリンタ部20へ供給させる。また、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されていない場合は、給送部211又は給送部621を駆動させ、特殊シート以外のシートを1枚、プリンタ部20へ供給させる(S381)。
【0143】
次いで、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S382)、搬送されていない場合は(S382でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、給送部211又は給送部621の駆動を継続させる。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S382でYES)、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS344で画像メモリ202に記憶させた第2画データとを用いてシートに第2画像を形成させ(S383)、定着部23でシートに画像を定着させる。
【0144】
次いで、シートを反転させ(S384)、シートがプリンタ部20へ搬送されたか否かを判定し(S385)、搬送されていない場合は(S385でNO)、シートがプリンタ部20へ搬送されるまで、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…を駆動させ続ける。シートがプリンタ部20へ搬送された場合は(S385でYES)、プリンタ部20で、システムメモリ101に記憶してある印刷条件とS342で画像メモリ202に記憶させた第1画データとを用いてシートに第1画像を形成させ(S386)、定着部23でシートに画像を定着させる。
次いで、シートを排出させる(S387)。この場合、シートは、S341で読み取られた原稿の画像に対応する第1画像を形成された面を下にして、シート排出トレイ56(59)へ排出される。
最後に、制御部100は、排出したシートの枚数をカウントし(S388)、排出枚数のデータとしてシステムメモリ101に記憶させる。即ち、S388の処理を行なうたびに、排出枚数のデータは1ずつ増加する。
S388の処理が終了した場合、両面印刷のサブルーチンを終了する。
【0145】
図29〜図31は、画像形成装置4の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。以下では、表面Paを下に、裏面Pbを上にしてシート収容トレイ610に収容されているシートP(この場合、特殊シート)に片面印刷を行なう場合を例示する。このとき、ステープル処理は行なわないものとする。
給送部611によってシート収容トレイ610から1枚ずつプリンタ部20へ供給されたシートPは、白抜矢符方向へ搬送され、感光体200と転写体203との間に、裏面Pbが感光体200に接触するようにして搬送される(図29(a))。このとき、画像は形成されない。
【0146】
定着部23を通過したシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて、中継搬送ユニット18へ搬送され(図29(b))、裏面Pbを下側に、表面Paを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図29(c))、次いで、逆方向に回転する搬入出ローラ28によって逆方向(白抜矢符方向)へ搬送され(図30(a))、反転搬送ユニット11へ搬送され(図30(b))、反転搬送ユニット11の搬送ローラ110,110,…によって反転搬送ユニット11を通過し、プリンタ部20の感光体200と転写体203との間に、表面Paが感光体200に接触するようにして搬送され、該表面Paに画像が形成される(図30(c))。
【0147】
定着部23を通過して表面Paに画像が定着されたシートPは、正方向に回転する搬入出ローラ28によって白抜矢符方向へ搬送されて中継搬送ユニット18へ搬送され(図31(a))、表面Paを下側に、裏面Pbを上側にして、中継搬送ユニット18に到達し(図31(b))、排出ローラ53によってシート排出トレイ56へ排出される(図31(c))。
複数のシートPが排出ローラ53によって排出された場合、該シートPは、表面Paを下側にして順次シート排出トレイ56上に積み重なる。
【0148】
以上のような画像形成装置4は、両面印刷及び特殊シート以外のシートの片面印刷を従来の画像形成方法で行ない、特殊シートの片面印刷を行なう場合は、空搬送を行なってから特殊シートの両面に画像を形成するため、画像を形成されたシートを、原稿の順番通りに排出することができる。
また、特殊シートの片面印刷を行なう場合以外に空搬送を行なわないため、空搬送中にジャムが生じたり、シートが劣化したりすることを抑制できる。また、空搬送を行なってから特殊シートの片面に画像を形成するため、画像を形成されたシートを空搬送中に、ジャムが生じることを防止できる。
【0149】
更に、表紙挿入印刷又は合紙印刷等により、特殊シートに対する両面印刷、又は特殊シートに対する片面印刷の次に、連続して特殊シート以外のシートに対する両面印刷又は片面印刷を行なう場合、例えば、片面印刷においてはシートを反転させず、搬送距離が短いため、先に開始した両面印刷、又は特殊シートに対する片面印刷が終了し、該片面印刷を行なうべきシートが全て排出されてから、特殊シート以外のシートに対する片面印刷を開始する。このため、特殊シートの次に片面印刷を行なうべきシートが、先に排出すべき両面印刷を行なうべきシート又は片面印刷を行なうべき特殊シートの空搬送等による反転動作を行なっている際に、次の片面印刷のシートが給紙され、片面印刷が行なわれたことにより先に排出されることを防止して、原稿の順番通りに排出することができる。
なお、実施の形態1,2においても、同様に、表紙挿入印刷、又は合紙印刷等の混在原稿が発生する場合、例えば、特殊シートに対する片面印刷が終了し、該特殊シートが全て排出されてから、特殊シート以外のシートに対する片面印刷を開始するよう構成しても良い。この場合、前記シートが、特殊シートより先に排出されることを防止して、原稿の順番通りに排出することができる。
【0150】
実施の形態 4.
本実施の形態においては、画像形成装置は、実施の形態3の画像形成装置3が備える各部に対応する各部を備える。また、シート収容トレイ610には、両面に印刷が可能であり、表面にレターヘッドを有する特殊シートを、表面を下にして収容してある。更に、シート収容トレイ630には、両面に印刷が可能であり、パンチ穴を有し、パンチ穴が左側に位置する面が表面となる特殊シートを、表面を下にして収容してある。
片面印刷キー19eが操作された場合、又は両面印刷キー19aが操作されなかった場合、空搬送及び反転を伴う片面印刷を行なう。また、両面印刷キー19aが操作された場合は、空搬送を伴わない両面印刷を行なう。
その他、実施の形態1〜3に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0151】
図32は、画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
制御部100は、スタートキー193が操作されたか否かを判定する(S411)。操作されていない場合は(S411でNO)、操作されるまで待機する。スタートキー193が操作された場合は(S411でYES)、スタートキー193が操作される前に片面印刷キー19eが操作されているか否かと、両面印刷キー19aが操作されているか否かとを判定することによって、片面印刷を行なうか否かを判定する(S412)。
【0152】
片面印刷キー19eが操作されている場合、又は、両面印刷キー19aが操作されていない場合、片面印刷を行なうと判定し(S412でYES)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S413)、読み取った画像から画データを生成して画像メモリ202に記憶させる(S414)。次いで、片面印刷のサブルーチンを開始する(S415)。
【0153】
該サブルーチンは、実施の形態3の特殊片面印刷のサブルーチン(図26参照)に対応するサブルーンである。ただし、S351にて、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されている場合は、給送部611又は給送部631を駆動させ、特殊シートを1枚、プリンタ部20へ供給させる。また、スタートキー193が操作される前に第1特殊シートキー961又は第2特殊シートキー963が操作されていない場合は、給送部211又は給送部621を駆動させ、特殊シート以外のシートを1枚、プリンタ部20へ供給させる。また、S363の処理を行なう必要はない。
【0154】
片面印刷のサブルーチンの実行中/終了にかかわらず、制御部100は、次の原稿を読み取るか否かを判定し(S416)、読み取る場合は(S416でYES)、処理をS412へ戻す。次の原稿を読み取らない場合は(S416でNO)、処理をS411へ戻す。
【0155】
スタートキー193が操作される前に両面印刷キー19aが操作されている場合、両面印刷を行なうと判定し(S412でNO)、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S421)、読み取った画像から画データを生成して、第1画データとして、画像メモリ202に記憶させる(S422)。更に、原稿載置台30又は原稿載置トレイ40に載置された原稿の読み取りを開始し(S423)、読み取った画像から画データを生成して、第2画データとして、第1画データに上書きしないようにして画像メモリ202に記憶させる(S424)。
【0156】
次いで、両面印刷のサブルーチンを開始する(S425)。該サブルーチンは、実施の形態3の両面印刷のサブルーチン(図28参照)に対応するサブルーンである。ただし、S388の処理を行なう必要はない。
該サブルーチンの実行中/終了にかかわらず、制御部100は、次の原稿を読み取るか否かを判定し(S426)、読み取る場合は(S426でYES)、処理をS412へ戻す。読み取らない場合は(S426でNO)、処理をS411へ戻す。
【0157】
以上のような画像形成装置は、両面印刷を従来の画像形成方法で行ない、片面印刷を行なう場合は、空搬送を行なってからシートに画像を形成するため、画像を形成されたシートを、原稿の順番通りに排出することができる。
また、特殊シート又は特殊シート以外のシートに対する両面印刷と片面印刷とを混合して連続的に行なうとき、各シートに対する搬送距離が略等しいため、先に供給されたシートが排出される前に、後から供給されたシートが排出されることなく、画像を形成されたシートを、原稿の順番通りに排出することができる。
【0158】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置によれば、シートの両面に画像を形成する場合であっても、また、裏表の属性を有する特殊シートの片面又は両面に画像を形成する場合であっても、フェースダウン方式で、原稿を読み取った順番通りにシートを排出させることができる。また、原稿の表面と特殊シートの表面とを対応させて画像を形成することができる。更に、例えば、ユーザが特殊シートをシートの供給手段に載置する場合に表面を上にするか下にするか判断し、また、シートの供給手段に載置してある特殊シートの裏表が逆になっている場合にユーザが手動でシートの裏表を反転させるような繁雑な手順を必要としない。このため、ユーザの利便性を向上することができる。
【0159】
また、空搬送を行なう場合は搬送時間が長くなるが、シートが裏表の属性を有する場合に、又は、シートの両面に画像を形成する場合に空搬送を行なうことによって、一般に特殊シートに画像を形成する場合より頻度の高い特殊シート以外のシートに画像を形成する場合に、又は、一般に両面に画像を形成する場合より頻度の高い片面に画像を形成する場合に空搬送を行なわないため、画像形成の効率を向上することができる。
【0160】
また、シートの両面に画像を形成する場合に空搬送を行なうときは、搬送時間及び搬送距離が長くなるが、シートの片面に画像を形成する場合に空搬送を行なうことによって、シートの両面に画像を形成する場合の搬送時間及び搬送距離が長くなることを防止できるため、画像形成の効率を向上することができ、また、ジャム及びシートの劣化等を防止することができる。
更に、空搬送を行なう必要がないシートに対しては空搬送を行なわずに画像形成処理を行なうことができるため、画像形成の効率を向上でき、更に、前記シートを空搬送することによるシートの劣化、及びジャムの発生等を低減できる。
【0161】
また、本発明の画像形成方法によれば、シートの両面に画像を形成してから該シートを空搬送することによって、シートに画像を形成するまで該画像のデータを記憶しておく記憶手段に原稿の一面分の画データを記憶させ、次いで画像を形成し、他面分の画データを記憶させる場合は該画データを一面分の画データに上書きし、次いで画像を形成することができる。このため、画像形成装置が備える記憶手段に原稿の両面分の画データを記憶させる必要がなく、該記憶手段の記憶容量を低減することができる。
また、画像を形成していないシートを空搬送してから該シートの両面又は片面に画像を形成することによって、空搬送時にジャムが生じた場合に、画像を形成したシートが汚れたり破損したりすることがないため、画像形成工程を無駄にすることを低減できる。
【0162】
更に、空搬送を含んで画像を形成する処理と、空搬送を含まず画像を形成する処理とに対し、一の処理が終了してから他の処理を開始するため、複数のシートを連続的に処理する場合に、ジャム又はシートの劣化等が生じたり、画像形成の効率が低下したりすることなく、原稿の順番通りにシートを排出できる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の構成を示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を構成する操作表示部の構成図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を構成する操作表示部に表示される入力指示及び操作表示部に設けられるファンクションキーの一例である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を構成する操作表示部に表示される入力指示及び操作表示部に設けられるファンクションキーの一例である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を用いて画像を形成する場合のユーザの手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図11】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図12】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図13】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図14】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置のブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図19】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図20】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図21】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図22】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図23】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置を構成する操作表示部に表示される入力指示及び操作表示部に設けられるファンクションキーの一例である。
【図24】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図25】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図26】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図27】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図28】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図29】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図30】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図31】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図32】本発明の実施の形態4に係る画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図33】従来の画像形成装置を用いて画像を形成する場合のユーザの手順を示すフローチャートである。
【図34】従来の画像形成装置の画像形成及びシート搬送の処理手順を示すフローチャートである。
【図35】従来の画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図36】従来の画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図37】従来の画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図38】従来の画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【図39】従来の画像形成装置の画像形成及びシート搬送の手順を示す説明図である。
【符号の説明】
100 制御部
102 供給・搬送制御部102
110 搬送ローラ
11 反転搬送ユニット
19a 両面印刷キー
19e 片面印刷キー
961 第1特殊シートキー
963 第2特殊シートキー
200 感光体
201,202 画像メモリ
28 搬入出ローラ
82 反転用トレイ
Claims (10)
- シートに画像を形成する画像形成手段と、シートを前記画像形成手段へ搬送する搬送手段と、シートを反転させる反転手段と、前記シートを反転させるか否かを判定し、反転すると判定した場合に、前記搬送手段及び前記反転手段に、前記シートを反転させて前記画像形成手段へ搬送させる制御手段とを備える画像形成装置において、
前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定する手段と、形成すると判定した場合に、前記搬送手段及び前記画像形成手段に、前記シートを前記画像形成手段へ搬送させて該シートに対する画像の形成を行なわせる手段と、形成しないと判定した場合に、前記搬送手段に、前記シートを前記画像形成手段へ搬送させる手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - シートが所定の属性を有するか否かの情報を取得する取得手段を更に備え、該属性の有無に応じて、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記取得手段は、シートが裏表の属性を有するか否かの情報を取得し、シートが裏表の属性を有するという情報を取得した場合、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- シートの片面に画像を形成するか両面に画像を形成するか否かの情報を取得する手段を更に備え、シートの両面に画像を形成するという情報を取得した場合、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置。
- シートの片面に画像を形成するか両面に画像を形成するか否かの情報を取得する手段を更に備え、シートの片面に画像を形成するという情報を取得した場合、前記制御手段は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置。
- 取得した情報が、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報以外の情報である場合は、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定することを禁止する手段を備えることを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載の画像形成装置。
- シートの両面に画像を形成する場合に、請求項4に記載の画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、
シートの一面を画像形成手段に向けて、該シートを前記画像形成手段へ搬送手段で搬送して該画像形成手段で前記一面に画像を形成し、次いで、該シートを反転手段で反転させて、前記画像形成手段へ前記搬送手段で搬送して該画像形成手段で他面に画像を形成し、次いで、該シートを前記反転手段で反転させることを特徴とする画像形成方法。 - シートの両面に画像を形成する場合に、請求項4に記載の画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、
シートの一面を画像形成手段に向けて、該シートを前記画像形成手段へ搬送手段で搬送し、次いで、該シートを反転手段で反転させて、前記画像形成手段へ前記搬送手段で搬送して該画像形成手段で他面に画像を形成し、次いで、該シートを前記反転手段で反転させて、前記画像形成手段へ前記搬送手段で搬送して該画像形成手段で前記一面に画像を形成することを特徴とする画像形成方法。 - シートの片面に画像を形成する場合に、請求項5に記載の画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、
シートの一面を画像形成手段に向けて、該シートを前記画像形成手段へ搬送手段で搬送し、次いで、該シートを反転手段で反転させて、前記画像形成手段へ前記搬送手段で搬送して該画像形成手段で他面に画像を形成することを特徴とする画像形成方法。 - 請求項6に記載の画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、
複数のシートを連続的に処理する場合、該シートに対応して複数の情報を順に取得したとき、順に取得された2個の情報の内、一方が、前記画像形成手段へ搬送されるシートに画像を形成するか否かを判定すべき情報であり、他方が、該情報以外の情報である場合、一の情報に対応するシートの処理が終了したときに、他の情報に対応するシートの処理を開始することを特徴とする画像形成方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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