JP2004043594A - イオン交換膜、およびその製造方法 - Google Patents

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樋口 義明
Hajime Ishizaka
石坂 肇
Tetsuji Shimodaira
下平 哲司
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Abstract

【課題】補強織布により充分な強度が付与され、電解槽で使用する際にも犠牲糸溶出孔から膜外へ陽極液が漏洩することのないイオン交換膜の提供。
【解決手段】強化織布が埋め込まれたイオン交換膜であって、その断面において、強化糸間に犠牲糸溶出孔1〜32個が存在し、強化糸間に存在する犠牲糸溶出孔の断面積の合計が3000μm以下であるイオン交換膜。強化糸と犠牲糸からなる強化織布を、イオン交換基の前駆体基を有する重合体からなる膜に埋め込んだ後、犠牲糸を溶出させる工程、イオン交換基の前駆体基をイオン交換基に変換する工程を含むイオン交換膜の製造方法において、犠牲糸を20デニール未満とする。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する利用分野】
本発明は電解用イオン交換膜、特には塩化アルカリ水溶液の電解に使用される、強化織布で補強されたイオン交換膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
塩化ナトリウムまたは塩化カリウムの電解に使用される陽イオン交換膜としては、カルボン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる層と、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる層の少なくとも2層が積層されてなる積層膜、または、イオン交換容量の異なる、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる層の少なくとも2層が積層されてなる積層膜が用いられている。
【0003】
上記陽イオン交換膜は、高い電流効率、低い電気抵抗を有するとともに、取り扱い時、運転中、および停止時に破損しない充分な機械的強度を有することが必要である。しかし、パーフルオロカーボン重合体からなる膜は引裂強度が低く、そのままでは長期間の使用に耐えられないため、通常は強化織布等の補強材を積層膜中に埋め込んで引裂強度を向上させている。
【0004】
しかし、補強材は一般的にイオン不透過性であるため、積層膜中に補強材を埋め込むと実効通電面積が減少し、それに伴い電解電圧が上昇する。この傾向は、補強効果を高めるために補強材を構成する糸の間隔を密にするほど、または補強材を構成する糸を太くするほど顕著となる。
【0005】
従来、相反する性質である、高い機械的強度と低い電気抵抗との両立という課題を達成するために種々の試みがなされてきた。例えば、膜の厚さ方向内での補強材を配置する位置を膜の陰極側面から離し、補強材を構成する繊維を迂回した電流を再分配させて膜の電気抵抗の上昇を抑制する方法があるが、抑制できる程度には限界がある。
【0006】
また、織物組織を粗くして、開口率(織物組織の全面積に対する繊維間間隙の投影面積の合計を百分率で表示したもの)を大きくする方法がある。一般に、高電流密度下での塩化アルカリの電解においては、補強材の開口率が70%未満である場合は膜の実効通電面積が不足し、膜の電気抵抗の増大するだけでなく、局部的な不純物の移動量の増加により膜の電流効率が低下するため、通常、70%以上の開口率が必要と考えられている。
【0007】
高い機械的強度と大きい開口率を有する織布(補強材)を得る方法としては、目ずれ耐性の高いからみ織とし、特定デニール数のマルチフィラメントからなるパーフルオロカーボン重合体の糸を用いた織布を用いた膜(特開昭61−7338号)、パーフルオロカーボン重合体からなる強化糸と、アルカリ溶液により溶解可能な犠牲糸とで平織織布を製織した後、犠牲糸を溶解させたものを積層膜間に挿入する方法(特開昭64−55393号)が提案されている。しかし、これらの方法においても、開口率は60%程度にするのが限界であり、それ以上の開口率にしようとした場合は、織布開口部分の目ずれが生じ、織布の製造や積層膜への挿入が困難になる問題があった。
【0008】
犠牲糸を用いず、市販されているPTFE多孔質糸を改良して見掛け比重を高めた糸を使用した織布も提案されているが、強化糸単独では高開口率化には限界がある(特開平3−217427号)。
【0009】
また、パーフルオロカーボン重合体からなる強化糸と、電解する際、または化学的処理で溶解可能な犠牲糸を混織して得た織布を積層フィルム間に挿入した後、犠牲糸を溶解する方法が提案されている(特開平1−308435号、特開昭63−113029号)。この織布は、強化糸部分の開口率が高い場合にも良好な目ずれ耐性を保持する。
【0010】
上記のように犠牲糸を用いる方法においては、犠牲糸の溶出した後にできる孔(以下、犠牲糸溶出孔という。)は、いわゆるノッチ効果により引っ張りや折り曲げの変形が加わったときに応力が集中して破断する箇所となりやすい。また、犠牲糸溶出孔は織布全体、すなわち膜全体にわたって繋がっているため、膜を使用する際、膜を電解槽に固定しているフランジの外に陽極液の一部が浸み出し、膜の縁から陽極液が漏洩する問題がある。この電解槽外への陽極液の漏洩は電解槽の腐食およびガスケットの劣化を促進させる。
【0011】
上記陽極液の漏洩を防ぐ目的から、電解槽への膜を装着する際、ガスケットにペースト状のシリコンシーラントやフッ素系グリースを塗布する方法がとられているが、電解槽の形状により塗布には手間がかかり、塗布厚さが均一でない場合は通電部分や電解槽内にシーラントやグリースがはみ出す問題がある。同様の目的から、マルチフィラメントからなる犠牲糸の断面を膜平面方向に扁平にすることにより、ガスケット部で犠牲糸溶出孔を押し潰しやすくした膜(特開2000−256486)が提案されているが、織布をイオン交換体層と積層する際に、イオン交換体層との実効の接着面積が減少し、接着強度が低下することから織布の構成に制限を受けることもあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、補強織布により充分な強度が付与されたイオン交換膜であって、電解槽で使用する際にも犠牲糸溶出孔から膜外へ陽極液が漏洩することのないイオン交換膜の提供、さらに、補強織布の構成の制約がより少ないイオン交換膜の提供を課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、強化織布が埋め込まれたイオン交換膜であって、その断面において、強化糸間に犠牲糸溶出孔が1〜32個存在し、強化糸間に存在する犠牲糸溶出孔の断面積の合計が3000μm以下であることを特徴とするイオン交換膜を提供する。
【0014】
本発明において、犠牲糸溶出孔とは、犠牲糸が溶出した後、犠牲糸が存在した箇所にできる孔をいう。本発明においては、強化糸間に存在する犠牲糸溶出孔の合計の断面積が小さいため、強化織布がイオン交換膜に強固に埋め込まれる。さらに、イオン交換膜を電解槽に組み込む際、電解槽のフランジ部分で膜を締め付けるときに、この部分の犠牲糸溶出孔が押し潰され、完全に閉塞することにより、電極液が電解槽内部から外部へ漏洩するのを抑制できる。
【0015】
また、本発明は、強化糸と犠牲糸からなる強化織布を、イオン交換基の前駆体基を有する重合体からなる膜に埋め込んだ後、犠牲糸を溶出させる工程、およびイオン交換基の前駆体基をイオン交換基に変換する工程を含むイオン交換膜の製造方法において、犠牲糸が20デニール未満であることを特徴とするイオン交換膜の製造方法を提供する。
【0016】
この方法によれば、犠牲糸として20デニール未満の細いものを用いることにより、犠牲糸溶出孔の合計の断面積が小さい上記のイオン交換膜を得ることができる。また、使用する犠牲糸が細いことから、イオン交換膜における犠牲糸溶出孔全体の体積を低減できるため、電解槽内部から外部への電極液の漏洩を低減できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明における強化織布は強化糸と犠牲糸とからなる織物であり、例えば、食塩電解に用いられる積層膜の層間に挿入され、膜の補強材としての役割を果たすものである。犠牲糸は、酸やアルカリでの化学的処理を行う際、または電解槽で使用する際に、一部または全部が溶解して犠牲糸溶出孔を生じさせる。一方、強化糸は、犠牲糸が溶解した後も積層膜中に残存し、膜の強度保持や寸法変化の抑制の働きをもつ。
【0018】
本発明のイオン交換膜の断面においては、強化糸間に犠牲糸溶出孔が1〜32個存在する。この犠牲糸溶出孔の個数は特には2〜32個、さらには2〜16個とするのが好ましい。
【0019】
また、強化糸間に存在する犠牲糸溶出孔の断面積の合計は3000μm以下である。この場合は、補強糸とこの補強糸に隣接する犠牲糸溶出孔との距離が長く、補強織布がより強固に埋め込まれたイオン交換膜となる。上記断面積の合計は特には2500μm未満、さらには2000μm未満であるのが好ましい。犠牲糸溶出孔1個あたりの断面積の下限値は特に限定されないが、製造しやすさの観点からは250μm以上、特には400μm以上であるのが好ましい。
【0020】
本発明のイオン交換膜においては、強化糸間に存在する犠牲糸溶出孔どうしが隣接しないで存在するのが好ましい。ここで、隣接しないとは、隣り合う犠牲糸溶出孔どうしが連通していないことを意味する。この場合は補強効果が高くなる。
【0021】
上記のようなイオン交換膜を得るために、本発明のイオン交換膜の製造方法においては、犠牲糸として20デニール未満であるものを用いる。なお、犠牲糸の断面積と犠牲糸溶出孔の大きさとは相関があり、ある犠牲糸が溶出した場合、膜の加水分解条件等による変形により異なるが、その犠牲糸の断面積の0.9〜1.3倍の範囲の断面積を有する犠牲糸溶出孔が生成する。犠牲糸としては、特には9デニール未満であるものを用いるのが好ましい。
【0022】
犠牲糸の太さの下限値は、強化織布の厚さや開口率によって異なり特に限定されないが、織布を織る際の糸の切れにくさ、および安定した製造の観点から1デニール以上、特には3デニール以上とするのが好ましい。
【0023】
本発明で用いる犠牲糸としては、マルチフィラメントからなるもの、またはモノフィラメントからなるもののどちらでも使用できるが、入手が容易である点、織布の際に羽毛が発生しにくい点ではモノフィラメントが好ましい。マルチフィラメントとしては、2〜12本のモノフィラメントから構成されたものが好ましく、特には2〜8本のモノフィラメントから構成されたものが好ましい。
【0024】
犠牲糸としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、レーヨン、セルロース等からなるものが使用できるが、特には品番の豊富なPETが好ましい。
【0025】
また、本発明者らは、犠牲糸としては、芯材がクラッド材で被覆されてなる二重構造繊維を用いるのが好ましいことを見出した。この二重構造繊維において、芯材は繊維の強度を保持する機能を有し、クラッド材は例えば低融点の樹脂からなり、製織後に犠牲糸の交点を熱融着させ、目ずれを防止する機能を有する。これにより、強化糸と犠牲糸とを合わせた繊維間間隙に基づく強化織布の開口率が40%以上の場合であっても、目ずれのない織布を製造できる。
【0026】
一方、強化糸の太さは、補強効果の観点からは太い方が好ましいが、糸の直径とメッシュ数により定まる対平面遮蔽率は同様の補強効果を有するときには、太い方が相対的に低くなる。しかし、膜の断面方向に対する強化織布の厚さが大きくなること、いわゆるノッチ効果による膜強度の低下を防ぐ観点からは、より細い方が好ましいことから、双方の特性を考慮して適切な範囲を選定する。強化糸は、具体的には25〜400デニール、特には50〜200デニールであるものが好ましい。
【0027】
また、強化糸としては、イオン交換膜の使用条件において耐久性を有するものが好ましい。例えば、食塩電解に用いる場合は、塩素、次亜塩素酸ナトリウム、および高濃度の水酸化ナトリウム存在下で、高温においても耐久性を有するものが好ましい。このような耐薬品性、耐熱性、および充分な機械的強度を有するものとしては、パーフルオロカーボン重合体からなるものが好ましく、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等からなるものが好ましい。
【0028】
さらに、強化糸の形状としては、膜の引張り強度を向上する観点から、高強度の多孔質シートをテープ状にスリットしたテープヤーンが好ましい。例えば、特公昭56−17216に記載のPTFEからなる50〜200デニールのテープヤーン等が好ましく使用できる。
【0029】
また、強化糸の断面は、膜の折り曲げ強度を確保する目的、および強化織布の厚さを薄くする目的から適切なアスペクト比(強化糸(ヤーン)の幅/厚さで定義される扁平比)を有することが好ましく、その比は1.2〜20、特には1.5〜10であるのが好ましい。テープヤーンを用いた場合、それ自体がアスペクト比を有することから、膜の積層工程において幅の大きな方が選択的に膜の面方向に並ぶことにより、1.2〜2倍のアスペクト比で自動的に扁平化される場合が多い。また、強制的に強化糸を扁平化する方法としては、通常、織布を製織後、加熱した金属ロール間でカレンダー処理を施す方法が用いられる。
【0030】
本発明において、強化織布における強化糸の糸密度は、強化糸の太さや目的とする織布の開口率によって異なるが、1〜20本/cmであるのが好ましい。強化糸として、100〜150デニールのテープヤーンを用いた場合は、3〜10本/cmであるのが好ましい。
一方、強化織布における犠牲糸の糸密度は、3〜30本/cmとするのが好ましい。
【0031】
強化糸と犠牲糸の糸密度比は、平織織布の場合、犠牲糸が強化糸の偶数倍とする。上記糸密度比としては、強化糸1に対し犠牲糸2〜16、特には2〜10とするのが好ましい。さらに、強化糸と犠牲糸の合計の糸密度は、製織上および製膜上の目ずれ防止の観点から20〜100本/cmとするのが好ましい。
【0032】
本発明で用いる強化織布としては、平織の他、からみ織、レノ織等の織り方によるものが使用できるが、織布の容易さおよび品質の安定度の高さから平織のものを用いるのが好ましい。
【0033】
本発明において、犠牲糸溶出後の強化糸のみの繊維間間隙に基づく強化織布の開口率は60〜95%が好ましい。60%より小さい場合は膜の電解電圧の上昇が起こりやすくなり、95%より大きい場合は強化織布による膜の補強効果が小さくなる。上記開口率は特には65〜90%、特には70〜85%が好ましい。
【0034】
強化織布は、製織後、犠牲糸断面および強化糸断面を、さらに扁平化させるため、平滑化処理することが好ましい。平滑化処理後の強化織布の厚さは、30〜90μmであるのが好ましい。強化織布が厚すぎる場合は、膜の強度が低下する可能性がある。平滑化処理は、例えば、熱ロールや加熱した平板プレスにより行うことができるが、特には、強化織布の経糸方向に張力を付与しながら、加熱された2本のロール間に強化織布を連続的に通し、圧延する方法が好ましい。
【0035】
本発明の方法においては、強化糸と犠牲糸からなる強化織布を、イオン交換基の前駆体基を有する重合体からなる膜に埋め込んだ後、犠牲糸を溶出させる工程、およびイオン交換基の前駆体基をイオン交換基に変換する工程を含む。
【0036】
次に、具体的にイオン交換膜が、カルボン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる層と、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる層の少なくとも2層が積層されてなる積層膜である場合の、本発明のイオン交換膜の製造方法について説明する。
【0037】
積層膜の第1層である、カルボン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる層としては、式1で示される単量体に基づく重合単位、および式2で示される単量体に基づく重合単位からなる共重合体からなるものが好ましい。
【0038】
CF=CX ・・・式1
CF=CF(OCFCFXO(CFY ・・・式2
ここで、XおよびXは、それぞれ独立にF、Cl、H、またはCFであり、XはFまたはCF、m=1〜3の整数、n=0または1、Yはアルカリ性媒体中にて加水分解されカルボン酸基となる前駆体基である。Yとしては、−COOR(R=炭素数1〜4の低級アルキル基)、−CN、−COZ(Z=ハロゲン原子)が好ましい。
【0039】
通常、式1で示される単量体としてはCF=CFが好ましく用いられ、式2で示される単量体としては、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCOOCHCF=CFOCFCFCOOCHCF=CFOCFCFCFCOOCHが好ましく用いられる。
【0040】
積層膜の第1層であるカルボン酸基を有する重合体からなる層のイオン交換容量は0.7〜1.05ミリ当量/g乾燥樹脂が好ましく、その厚さは5〜50μm、特には10〜35μmであるのが好ましい。
【0041】
積層膜の第2層である、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる層としては、式1で示される単量体に基づく重合単位、および式3で示される単量体に基づく重合単位からなる共重合体からなるものが好ましい。
【0042】
CF=CF(OCFCFXO(CFW ・・・式3
ここで、X=FまたはCF、s=1〜3の整数、t=0、1または2、Wはアルカリ性媒体中にて加水分解されスルホン酸基となる前駆体基である。Wとしては、−SO(X=F、ClまたはBr)、−SOR(R=炭素数1〜4のアルキル基)が好ましい。
【0043】
通常、式3で示される単量体としては、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCFSOFCF=CFOCFCF(CF)OCFCFSOFCF=CFOCFCFCFSOFCF=CFOCFCFSOFが好ましく用いられる。
【0044】
積層膜の第2層である、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる層のイオン交換容量は0.9〜1.15ミリ当量/g乾燥樹脂が好ましい。なお、上記第1層と第2層間の剥離を防止する観点から、第1層と第2層とのイオン交換容量の差はできるだけ小さい方が好ましい。上記第2層の厚さは、充分な強度をもたせる観点から45〜140μm、特には60〜100μmとするのが好ましい。
【0045】
積層膜は、さらに第3層として、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる層を設けてもよく、その場合第3層は第2層を構成する重合体と同様の構造を有する重合体から選択されるのが好ましい。第3層のイオン交換容量は、第2層のそれと同じであるか、または電解電圧の低減の観点からそれよりも高いことが好ましい。また、第3層の厚さは10〜60μmが好ましい。第3層の厚さが10μm以下である場合は、強化織布が積層膜内に収まりにくく、剥離しやすくなり、60μm以上である場合は膜抵抗が増加する。
【0046】
3層構成の場合、補強織布は、第1層、第2層、第3層の順に積層される積層膜の第2層と第3層との間に埋め込まれることが好ましい。例えば、以下のようにして積層膜を形成できる。まず、共押出法によりカルボン酸基の前駆体基を有する重合体からなる第1層と、スルホン酸基の前駆体基を有する重合体からなる第2層との積層膜を得、別途、単層押出法にてスルホン酸基の前駆体基を有する重合体からなる第3層を得る。次いで、積層ロールまたは真空積層装置を用いて、第3層、強化織布、第1層と第2層との積層膜とを積層する。このとき、第1層と第2層との積層膜は、第2層側が強化織布側に面するように配置する。
【0047】
このようにして得られた積層膜の、カルボン酸基の前駆体基およびスルホン酸基の前駆体基を、公知の方法を用いて加水分解することによりイオン交換膜が得られる。この加水分解の方法としては、例えば、特開平1−140987号に開示されているような水溶性有機化合物とMOH(M=アルカリ金属)用いた加水分解法が好ましい。
【0048】
イオン交換膜は、必要に応じてその陰極側表面および陽極側表面に、ガス付着防止のための無機物からなるコーティング層を有してもよい。このコーティング層は公知の方法を用いて設けることができ、例えば、特開昭59−219487号に開示されているように、無機酸化物の微細粒子をバインダーポリマー溶液に分散した液を積層膜にスプレーする方法が好ましい。
【0049】
以上のように、本発明のイオン交換膜は、食塩電解用のイオン交換膜に好ましく適用できるが、その他、水電解等にも好ましく適用できる。
【0050】
【実施例】
以下、本発明の実施例(例1)および比較例(例2〜例4)を説明する。
【0051】
例1
[強化織布の作製]
強化糸として、PTFEからなる100デニールのテープヤーンに450回/mの撚りをかけて糸状としたものを準備した。犠牲糸として、PETからなる7デニールのモノフィラメントを準備した。この強化糸および犠牲糸を用いて平織の織布を製織した。このとき、強化糸の糸密度を10本/cm、犠牲糸の糸密度を強化糸の2倍の20本/cmとした。
【0052】
得られた織布の厚さは100μmであった。次いで、この織布を加熱された金属ロールとゴムライニングロールとの間に通して平滑化し、厚さを80μmとした。このときの強化糸のアスペクト比は約2/1であった。得られた織布の開口率(犠牲糸が全て溶解した場合)は70%であった。また、強化糸と犠牲糸とを合わせた繊維間間隙に基づく強化織布の開口率は55%であった。
【0053】
[イオン交換膜の作製]
CF=CFとCF=CFOCFCFCFCOOCHとを共重合させ、イオン交換容量が0.95ミリ当量/g乾燥樹脂であるポリマーAを得た。CF=CFとCF=CFOCFCF(CF)OCFCFSOFとを共重合体させた、加水分解時にイオン交換容量が1.0ミリ当量/g乾燥樹脂となるポリマーB、およびポリマーBと同じ共重合体からなり、加水分解時にイオン交換容量が1.0ミリ当量/g乾燥樹脂となるポリマーCを準備した。
【0054】
2台の押出機、共押出用のフィルムダイ、および引き取り機を備えた装置を用いて、ポリマーAからなる厚さ17μmのA層(第1層)と、ポリマーBからなる厚さ67μmのB層(第2層)とが積層されてなる2層フィルムABを得た。また、単層押出用のフィルムダイを用いてポリマーCからなる厚さ30μmのフィルムC(第3層)を得た。
【0055】
一方、PETからなるフィルム上に、1質量%のメチルセルロース水溶液に酸化ジルコニウムを分散させたペーストを、グラビアロール法にて8g/mの乾燥重量となるように塗工したフィルムDを得た。
【0056】
次いで、一対の金属ロールとゴムライニングロールの積層ロールを用い、温度200℃、線圧40kg/cm、速度0.4m/分の速度で、フィルムD、フィルムC、織布、2層フィルムABをこの順番に積層、一体化して片面に酸化ジルコニウム粒子層を有する複合膜を得た。このとき、フィルムDは酸化ジルコニウムの塗工面をフィルムC側に向けて配置し、2層フィルムABはB層を織布側に向けて配置した。
【0057】
この複合膜を、ジメチルスルホキシド30質量%、および水酸化カリウム15質量%を含む水溶液中に浸漬し、90℃で12分間加水分解し、水洗した後、90℃の熱風乾燥機内で乾燥させた。
【0058】
得られた複合膜を、長手方向(ロールを通した方向)と幅方向(長手方向に垂直な方向)に切断し、観察用の試験片を切り出した。この試験片の断面について、電子顕微鏡を用いて200倍の写真を撮影し、観察したところ、強化糸と別の強化糸との間に犠牲糸溶出孔2個が隣接しないで存在していることが確認された。また、犠牲糸溶出孔1個あたりの断面積は610μmであり、2個の断面積の合計は1220μmであった。
【0059】
一方、CF=CFとCF=CFOCFCF(CF)OCFCFSOFとの共重合体を加水分解して得られた、イオン交換容量が1.1ミリ当量/gのスルホン酸基を有する重合体をエタノールに溶解させ、8質量%のエタノール溶液とした。このエタノール溶液に2次平均粒径が1μmである酸化ジルコニウムを加え、ボールミルを用いて均一に分散させ、酸化ジルコニウムを15質量%含む懸濁液を得た。この懸濁液を上記乾燥させた複合膜の2層フィルムAB面側にスプレー法により塗布し、乾燥させ、複合膜のもう片方の面にも酸化ジルコニウム粒子層を形成した。次いで、複合膜を40℃の4質量%の炭酸水素ナトリウム水溶液中に浸漬し、平衡処理を行った。
【0060】
[電解槽の組立てと塩化ナトリウムの電解テスト]
複合膜の2層フィルムAB側、すなわちカルボン酸基を有するA層(第1層)側に低水素過電圧陰極を配置し、スルホン酸基を有するフィルムC(第3層)側に低塩素過電圧陽極を配置し、ガスケットを介し、シリコンシーラントを塗らずに、面圧10kg/cmで油圧プレス機により締め付けて電解槽を組み立てた。この電解槽の通電面積は0.2mであった。
【0061】
陽極室に、塩化ナトリウム水溶液を200g/Lに調整しながら供給し、陰極室に水酸化ナトリウム濃度を32質量%に保ちながら、4KA/m、90℃にて電解を行った。電解中のフランジ外部への陽極側膜表面および断面からの陽極液の漏れは認められなかった。
【0062】
例2
犠牲糸の糸密度を、強化糸の8倍である80本/cmとした以外は例1と同様にして織布を作製し、次いで複合膜を作製した。
【0063】
得られた織布の開口率(犠牲糸が全て溶解した場合)は70%であった。また、強化糸と犠牲糸とを合わせた繊維間間隙に基づく強化織布の開口率は28%であった。
【0064】
また、得られた複合膜を例1と同様にして観察したところ、強化糸と別の強化糸との間に犠牲糸溶出孔8個が隣接しないで存在していることが確認された。犠牲糸溶出孔1個あたりの断面積は620μmであり、8個の断面積の合計は4960μmであった。
【0065】
例1と同じ条件で電解テストを行ったところ、電解中にフランジ外の陽極側膜表面および断面からの陽極液の漏れがわずかに認められた。
【0066】
例3
犠牲糸として、PETからなる30デニール6フィラメントの糸に、MD方向に1000回/m、TD方向に200回/mの撚りをかけたものを用いた以外は例1と同様にして織布を作製し、複合膜を作製した。
【0067】
得られた織布の開口率(犠牲糸が全て溶解した場合)は70%であった。また、強化糸と犠牲糸とを合わせた繊維間間隙に基づく強化織布の開口率は38%であった。また、得られた複合膜を例1と同様にして観察したところ、強化糸間の犠牲糸溶出孔の断面積の合計は5470μmであった。
【0068】
例1と同じ条件で電解テストを行ったところ、通電前および電解中にフランジ外の陽極側膜表面および断面からの陽極液の漏れが認められ、漏れ出てきた塩化ナトリウムの一部はつらら状に結晶化していた。
【0069】
例4
犠牲糸として、PETからなる30デニールのモノフィラメントの糸を用いた以外は例1と同様にして織布を作製し、複合膜を作製した。
【0070】
得られた織布の開口率(犠牲糸が全て溶解した場合)は70%であった。また、強化糸と犠牲糸とを合わせた繊維間間隙に基づく強化織布の開口率は44%であった。また、得られた複合膜を例1と同様にして観察したところ、強化糸と別の強化糸との間に犠牲糸溶出孔2個が隣接しないで存在していることが確認された。犠牲糸溶出孔1個あたりの断面積は2550μmであり、2個の断面積の合計は5100μmであった。
【0071】
例1と同じ条件で電解テストを行ったところ、通電前および電解中にフランジ外の陽極側膜表面および断面からの陽極液の漏れが認められ、漏れ出てきた塩化ナトリウムの一部はつらら状に結晶化していた。
【0072】
[イオン交換膜の強度評価]
例1〜4で得た複合膜の各々について、上記電解テストに用いたのと同じものを、5mol/Lの塩化ナトリウム水溶液に23℃で16時間浸漬した後、幅1cm、長さ10cmの短冊形試験片を切り出した。この試験片は、長さ方向が、複合膜を作製した際にロールを通した方向(MD方向)と一致するものと、長さ方向が、MD方向に垂直な方向(TD方向)と一致するものとを、各5点ずつ用意した。
【0073】
試験片を、フィルムC側が外側になるようにして、犠牲糸に沿って3箇所で完全に折り曲げた。試験片の一端を引張り試験機の上部チャックに、他端を下部チャックに取り付け、チャック間が50mmとなるように掴み、21〜23℃にて50mm/分の速度でチャック間を広げ、最大となる引張り荷重を測定した。引張り強度は最大となった引張り荷重を試験片の厚さを除して算出し、5点の平均値をとった。また、上記の引張り試験において、試験片に荷重をかけ始めてから試験片が破断するまでの時間tを測定して、引張り伸度を算出した。なお引張り伸度は次式で算出した。
【0074】
引張り伸度=t×引張り速度/チャック間距離
なお、上記の折り曲げ操作をしなかった試験片も用意し、上記と同様にして引張り強度(kg/cm)および引張り伸度(%)を測定した。結果を表1に示す。
【0075】
【表1】
Figure 2004043594
【0076】
引っ張り試験において、例1と例2の試験片については折り曲げた位置で破断したものはなかったが、例3と例4の試験片はすべて折り曲げた位置で破断した。
【0077】
【発明の効果】
本発明のイオン交換膜は、補強織布により充分な強度が付与されたものであり、かつ、従来にない断面積の小さい犠牲糸溶出孔を有することにより、電解槽で使用する際の、犠牲糸溶出孔からの電解槽外への陽極液が漏洩を低減することができるものである。

Claims (5)

  1. 強化織布が埋め込まれたイオン交換膜であって、その断面において、強化糸間に犠牲糸溶出孔が1〜32個存在し、強化糸間に存在する犠牲糸溶出孔の断面積の合計が3000μm以下であることを特徴とするイオン交換膜。
  2. 強化糸の間に存在する犠牲糸溶出孔どうしが隣接しないで存在する請求項1記載のイオン交換膜。
  3. 強化糸と犠牲糸からなる強化織布を、イオン交換基の前駆体基を有する重合体からなる膜に埋め込んだ後、犠牲糸を溶出させる工程、およびイオン交換基の前駆体基をイオン交換基に変換する工程を含むイオン交換膜の製造方法において、犠牲糸が20デニール未満であることを特徴とするイオン交換膜の製造方法。
  4. 犠牲糸がモノフィラメントからなる請求項3記載のイオン交換膜の製造方法。
  5. 犠牲糸が、2〜12本のモノフィラメントから構成されたマルチフィラメントからなる請求項3記載のイオン交換膜の製造方法。
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