JP2004042105A - 鋳造補助装置及び該鋳造補助装置による作業方法 - Google Patents

鋳造補助装置及び該鋳造補助装置による作業方法 Download PDF

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Takemasa Azai
字井 剛昌
Makoto Akase
赤瀬 誠
Kumar Boshu Suwapon
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Abstract

【課題】固定金型および可動金型へのエアーブロー及び離型剤の塗布、湯道への綱状フィルターの装着等、鋳造装置による型締めの前段階の作業を、効率的且つ確実に行うことができる鋳造補助装置及び該鋳造補助装置による作業方法を提供する。
【解決手段】ロボットアームの先端に装着されて、鋳造機における型開きされた固定金型91及び可動金型92の間に出入りされる鋳造補助装置であって、固定金型91及び可動金型92へエアーを吹付けるエアーブロー機構20と、同固定金型91及び同可動金型92へ離型剤を吹付ける離型剤塗布機構30と、網状フィルター93を固定金型91または可動金型92に形成された網状フィルター装着溝へ嵌め合わせるべく把持する網状フィルター装着機構40とを一体的に具備した。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイカスト鋳造において、固定金型および可動金型におけるキャビティ面や湯道等へのエアーブロー、同キャビティ面や湯道等への離型剤の塗布、湯道への網状フィルターの装着等、型締め前に行われる作業を行うための鋳造補助装置及び該鋳造補助装置による作業方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋳造装置を用いて鋳造が行われる場合、固定金型及び可動金型内が型締めされる前段階として、酸化物等の異物がキャビティ内へ侵入するのを防止する網状フィルターを、キャビティへ連通された湯道に装着する作業、両キャビティや湯道等をエアーブローする作業、両キャビティや湯道等に離型剤を塗布する作業等の補助作業が必要である。
従来、前記網状フィルターの装着作業は、固定金型及び可動金型の型締め前に人手によって行われていた。そして、前記エアーブローは、固定金型と可動金型とのそれぞれの金型上面や側面にエアー噴出ノズルを設け、該エアー噴出ノズルから対向する金型へエアーを吹付けるようにしていた。また、離型剤の塗布も前記同様にして金型上面や側面に設けた離型剤噴出ノズルにより行っていた。
【0003】
しかしながら、上記した作業は、手作業による網状フィルターの装着作業を含むため、時間がかかり、その結果、鋳造サイクルを長くしてしまっているのが現状であった。
また、エアーブローや、離型剤の塗布は、上記したように、一方の金型の上面や側面に設けられたノズルから対向する他方の金型のキャビティ面へ斜め下向きにエアーや離型剤を噴射していたため、ノズルからの噴射物(エアー又は離型剤)がキャビティ面の上部側には吹付けられ難く、エアーブロー及び離型剤塗布がキャビティ面全体に均一に行き渡らないという問題があった。
なお、離型剤をキャビティ面全体へ均一に塗布する手段については、同出願人による粉体離型剤等の塗布装置(特願2001−387728)により解決されていたが、更なる改善として、上記した網状フィルターの装着作業や、エアーブロー作業等を含めた一連の作業を効率的且つ確実に行うことが望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その目的とする処は、固定金型および可動金型へのエアーブロー及び離型剤の塗布、湯道への綱状フィルターの装着等、鋳造装置による型締めの前段階の作業を、効率的且つ確実に行うことができる鋳造補助装置及び該鋳造補助装置による作業方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために第一の発明は、ロボットアームの先端に装着されて、鋳造機における型開きされた固定金型及び可動金型の間に出入りされる鋳造補助装置であって、固定金型及び可動金型へエアーを吹付けるエアーブロー機構と、同固定金型及び同可動金型へ離型剤を吹付ける離型剤塗布機構と、網状フィルターを固定金型または可動金型に形成された網状フィルター装着溝へ嵌め合わせるべく把持する網状フィルター装着機構とを一体的に具備したことを特徴とする。
【0006】
ここで、上記網状フィルターとは、湯道と交差するように固定金型及び可動金型の内面に形成された網状フィルター装着溝に装着され、酸化物等の夾雑物がキャビティ内へ進入するのを防止するものである。
また、上記離型剤は、液体離型剤と粉体離型剤との何れであっても構わないが、液体離型剤とした場合には金型へ吹付けた液体離型剤が跳ね返って網状フィルター装着機構に把持された網状フィルターを濡らしてしまう場合があることから、粉体離型剤であることが好ましい。
【0007】
更に、第二の発明では、上記エアーブロー機構は、型開きされた固定金型および可動金型に同時にエアーを吹付け可能なように、噴出方向が反対向きのエアー噴出ノズルを配設してなり、上記離型剤塗布機構は、型開きされた固定金型および可動金型に同時に離型剤を塗布可能なように噴出方向が反対向きで且つ前記エアー噴出ノズルの噴出方向と交差する方向へ向く離型剤噴出ノズルを配設してなることを特徴とする。
【0008】
更に、第三の発明では、上記離型剤塗布機構は、流通路の一端側に離型剤流入口が設けられ他端側が閉鎖された離型剤分配管を備え、該離型剤分配管の長手方向にそって複数個の分配口を形成し、これら複数個の分配口のうち前記離型剤流入口に配置された入口側分配口と前記閉鎖側近傍に配置された閉鎖側分配口をパイプで接続せしめ、残りの各分配口にそれぞれ離型剤噴出ノズルを接続してなることを特徴とする。
【0009】
更に、第四の発明である上記鋳造補助装置による作業方法では、型開きされた固定金型と可動金型との間に上記鋳造補助装置を進入させ、その進入開始と同時に上記エアーブロー機構によるエアーの吹き付けを開始し、上記鋳造補助装置を前記両金型間で上下動させた後に、上記離型剤塗布機構によって固定金型および可動金型へ離型剤を塗布し、その後に、上記網状フィルター装着機構によって網状フィルターを固定金型または可動金型の網状フィルター装着溝へ嵌め合わせることを特徴とする。
尚、上記離型剤は、粉体離型剤と液体離型剤の内の何れであっても可能だが、液体離型剤とした場合には該液体離型剤の塗布後に再度エアーブローを行って該液体離型剤を乾燥させる必要が生じることから、粉体離型剤を用いるのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明するが、本発明は図示例に限定されるものではない。
鋳造補助装置Aは、本体枠10に、鋳造機(図示せず)の固定金型91及び可動金型92(図2参照)の両キャビティ91a,92a、及び網状フィルター装着溝91b,92b、湯道91c,92c等へエアーを吹付けるエアーブロー機構20と、同固定金型91及び同可動金型92の両キャビティ91a,92a、及び網状フィルター装着溝91b,92b、湯道91c,92b等へ粉体離型剤Fを吹付ける離型剤塗布機構30と、網状フィルター93を固定金型91に形成された網状フィルター装着溝91bへ嵌め合わせるべく把持する網状フィルター装着機構40とを一体的に具備してなり、水平方向に型開きされた固定金型91と可動金型92の間で、上下左右方向に移動でき且つ水平方向に回動できるようにロボットアーム(搬送ロボットのアーム、図示せず)に取り付け支持され、型締めの前段階の補助作業を行う。
【0011】
上述した鋳造機の好ましい一例としては、固定金型91及び可動金型92のキャビティ91a,92a内へ溶湯を低速低圧で充満させた後に、同キャビティ91a,91b内の溶湯を低速且つ高圧で加圧して鋳造する低速高圧鋳造装置が用いられ、前記両金型91,92には、キャビティ91a,92a内へ溶湯を導く湯道91c,92cと交差状に、網状フィルター93を装着するための網状フィルター装着溝91b,92bが形成されている。尚、前記網状フィルター93は、酸化物等の夾雑物がキャビティ91a,92a内へ侵入するのを防止するものである。
【0012】
本体枠10は、略平行する垂直状の左右の側枠11,12と、こられ側枠11,12の上側に水平状に貫挿されるとともにナット18により固定された左右の上側支持ボルト13,14と、同様に側枠11,12の下側に水平状に貫挿されるとともにナット18により固定された左右の下側支持ボルト15,16と、これら上下の支持ボルト13,14,15,16に、ブラケット等を介して直交状に固定された連結ボルト17とから枠状に構成され、前記連結ボルト17がロボットアームの先端に着脱されるようにしている。
【0013】
そして、同本体枠10は、前記上側ボルト13,14の内方側の先端間及び前記下側支持ボルト15,16の内方側の先端間に離型剤塗布機構30を固定し(図3参照)、前記上側ボルト13,14にブラケット24,24を介してエアーブロー機構20を固定し、更に、連結ボルト17の下端に網状フィルター装着機構40を固定している。
【0014】
尚、上記本体枠10は、複数のナット18の緊緩により左右の側枠11,12の間隔を調整可能にすることで、固定金型91と可動金型92との間隔が異なる別の金型に対しても容易に対応することができるようにした好ましい態様を示しているが、エアーブロー機構20,及び離型剤塗布機構30,網状フィルター装着機構40を一体的に固定支持できるものであれば、本実施の形態に限定されるものでない。
【0015】
エアーブロー機構20は、上側支持ボルト13,14にブラケット24,24固定されたマニホールド21と、該マニホールド21の下面に、該マニホールド21内と連通状に接続固定された複数のエアー噴出ノズル22とからなり、前記マニホールド21の上面には、前記マニホールド21内へ加圧されたエアーを供給するためのエアー供給管23がマニホールド21内と連通状に接続される。
【0016】
マニホールド21は、左右の側枠11,12間にわたる直方体状を呈し、その内部には、複数のエアー噴出ノズル22へ供給するエアーの圧力を均等にするための中空部を形成している。
【0017】
前記エアー噴出ノズル22は、銅管等の変形自在な管体であり、前記マニホールド21の下面に、型開きされた固定金型91及び可動金型92の幅方向に満遍なくエアーを吹付けるように、図1における正面視左右方向にわたって複数配設されるとともに、型開きされた固定金型91及び可動金型92の両キャビティ面に同時にエアーを吹付け可能なように、噴出方向を反対向きにして二列設けられている。
すなわち、固定金型91に対応する側の列の複数のエアー噴出ノズル22は、それらの先端部が固定金型91のキャビティ面へ向けて曲げられ、同様に、可動金型92に対応する側の列のエアー噴出ノズル22は、それらの先端部が可動金型92のキャビティ面へ向けて曲げられている。
【0018】
離型剤塗布機構30は、内部が中空で適当な長さ(例えば、約20cm)の金属製または合成樹脂製の筒材を用いてその内部を一方向に長い流通路31aとし、一端側を離型剤流入口31a1として他端側を閉鎖するとともに、流通路31aの長手方向に沿って複数個の分配口32a,32b,32c,・・・をそれぞれ流通路31aと連通する離型剤分配管31を形成し、該離型剤分配管31における離型剤流入口31a1側に配置された入口側分配口32aと閉鎖側の近傍に配置された閉鎖側分配口32fとの間にパイプ33を接続し、残りの分配口32b,32c,32d,32eに、それぞれ離型剤吐出パイプ34を介して離型剤噴出ノズル35を接続している(図3参照)。
【0019】
尚、図示実施例では、離型剤分配管31の長手方向に向かって左側と右側にそれぞれ6個ずつ合計12個の分配口32a,32b,32c,・・・が対照的に配設されており、それらの内の左側の分配口32b,32c,32d,32eに連通する複数の離型剤噴出ノズル35は、集束されて左側の側枠11に貫挿固定され、また、右側の分配口32b,32c,32d,32eに連通する複数の離型剤噴出ノズル35は、集束されて右側の側枠12に貫挿固定されている。
すなわち、右左の離型剤噴出ノズル35は、型開きされた固定金型91および可動金型92の両キャビティ面に同時に粉体の離型剤を塗布可能なように、噴出方向が反対向きに配置され、且つ、上記エアーブロー機構20における複数のエアー噴出ノズル22の噴出方向と略直交する方向へ向いた状態で配設されることになる。
【0020】
また、集束された複数の離型剤噴出ノズル35の先端側の周囲には、略筒状の覆い部材36が配設されている。
この覆い部材36は、集束された複数の離型剤噴出ノズル35から吐出される離型剤を、キャビティ91a,92aや網状フィルター装着溝91b,92b、湯道91c,92c等の表面に近接させて拡散することなく且つ的確に導くためのものであり、集束された複数の離型剤噴出ノズル35の外周を覆う大きさで適当な長さを有する略筒状に形成されるとともに、離型剤噴出ノズル35の先端より少し後方位置に一つないし複数個のエアー取り入れ用孔36aを形成している。このエアー取り入れ用孔36aは、覆い部材36内にエアーを取り入れることで、四本の離型剤噴出ノズル35から吐出される粉体離型剤Fを、覆い部材36の内部に、偏りなく均一に流通させるものであり、キャビティ91a,92a等の吹付け対象となる面以外の金型合わせ面等に粉体離型剤Fが付着するのを防止する。
【0021】
覆い部材36の開口部36bの大きさ(径)は、図4のごとく、キャビティ91a,92aにおける被塗布面1a,2aの正面視幅Lにほぼ合わせた大きさに形成することが好ましい。
すなわち、例えばコンロッドを鋳造する場合のように、金型の型合わせ面に対してキャビティ91a,92aの形状が線状に形成されている場合には、覆い部材36の開口部36bの大きさをキャビティ91a,92aにおける被塗布面1a,2aの正面視幅Lにほぼ合わせた大きさに形成し、ロボットアームの操作により被塗布面1a,2aに沿って当該鋳造補助装置Aを移動するようにすれば、粉体離型剤Fを被塗布面1a,2aに無駄なく塗布することができる。
【0022】
更に、覆い部材36の外周には、必要に応じて、開口部36b側を覆う形状の離型剤飛散防止用カバー37を取り付けてもよい。この離型剤飛散防止用カバー37は、離型剤噴出ノズル35から吐出されてキャビティ91a,92aの被塗布面1a,2aに当たって跳ね返り該覆い部材36の開口部36bから外部へ漏れ飛び出そうとする粉体離型剤Fを、捕捉して周囲へ飛散するのを防止する。
【0023】
而して、上記構成の離型剤塗布機構30は、粉体収容タンクEから供給される粉体離型剤Fを、均等に複数の離型剤噴出ノズル35から噴出することになる。前記粉体収容タンクEは、加圧されたエアーを内部へ供給するためのエアー吹込み口E1と、当該粉体収容タンクE内で舞い上がった粉体離型剤Fを離型剤塗布機構30へ送出させるための粉体吐出口E2とを備え、内部に粉体離型剤Fを収容してなり、加圧されたエアーがエアー吹込み口E1から当該粉体収容タンクE内に吹き込まれることにより、その吹き込まれたエアーの風力でもって当該粉体収容タンクE内の粉体離型剤Fを舞い上がらせ、舞い上がった粉体離型剤Fを、粉体供給パイプDに流通させて、舞い上がったままの状態で粉体吐出口E2から離型剤塗布機構30へ送出する。
【0024】
網状フィルター装着機構40は、空圧源からエアーホース(図示せず)を介して供給されるエアーの圧力により、上下の把持板42,42を開閉動させて、網状フィルター93を水平状に掴んだり放したりする機構であり、連結ボルト17の下端部に固定されている。尚、前記空圧源(図示せず)は、ソレノイドバルブによって網状フィルター装着機構40へのエアーの供給をON/OFFする機構である。
【0025】
次に、上記構成の鋳造補助装置Aによる作業方法について説明する。
鋳造が完了し、固定金型91と可動金型92とが型開きされ、キャビティ91a,92a内の製品が取り出されると、その後に、固定金型91の上面及び側面に載置されている液体離型剤噴出装置94、および可動金型92の上面及び側面に載置されている液体離型剤噴出装置95から、それぞれ対向する金型のキャビティ面へ、液体離型剤が吹付けられる。
この液体離型剤は、鋳造後の製品の型離れを良好にするとともに、固定金型91および可動金型92を冷却する作用を奏するものである。
【0026】
そして、ロボットアームを操作することにより、型開きされた固定金型91と可動金型92との間に、網状フィルター装着機構40に網状フィルター93を把持させた状態の当該鋳造補助装置Aを、上方から進入させる。
尚、エアーブロー機構20の複数のエアー噴出ノズル22は、キャビティ91a,92aに近接する位置から、両金型91,92の幅方向にわたって斑なくエアーブローが行われるように、予め曲げられ先端部の方向が調整されている。
また、同様に、離型剤塗布機構30は、覆い部材36の開口部36bがキャビティ91a,92aの被塗布面1a,1bに近接するように、予め、上側支持ボルト13,14端部のナット18及び下側支持ボルト15,16端部のナット18が緊緩されて、左右の側枠11,12間の幅が調整されている。
【0027】
そして、当該鋳造補助装置Aの進入開始と同時にエアーブロー機構20によるエアーの吹き付けを開始し、当該鋳造補助装置Aが両金型91,92間で上下動されることにより、両金型91,92におけるキャビティ91a,92a面や、網状フィルター装着溝91b,92b,湯道91c,92c等に付着した酸化物等の夾雑物を排除するともに、両金型91,92におけるキャビティ91a,92a面や、網状フィルター装着溝91b,92b,湯道91c,92c等に塗布された上記液体離型剤を乾燥して膜状にする。
【0028】
その後に、ロボットアームの操作により当該鋳造補助装置Aが連結ボルト17を軸心にして90度回転され、離型剤塗布機構30によってキャビティ91a,92a面や、網状フィルター装着溝91b,92b,湯道91c,92c等へ粉体離型剤Fが塗布される。
【0029】
その際、粉体収容タンクEから粉体供給パイプDを通って離型剤塗布機構30へと送出される粉体離型剤Fは、離型剤分配管31の離型剤流入口31a1から流通路31a内に導入されると、流通路31a→閉塞側分配口32f→パイプ33→入口側分配口32a→流通路31a、と循環する流体(エアーと粉体の混合流体)でもって撹拌されながら各分配口32b,32c,32d,33e…を通して複数の離型剤噴出ノズル35へ分配される。したがって、粉体離型剤Fは、各離型剤噴出ノズル35から吐出される流量が略均等になり、その結果、キャビティ91a,92aの被塗布面1a,2aや湯道91c,92c等にほぼ均一に塗布されることになる。
【0030】
その際、キャビティ91a,92aにおける被塗布面1a,1bに粉体離型剤Fを吹付ける場合には、覆い部材36を被塗布面1a,1bの平面形状に沿わせて当該鋳造補助装置Aごと移動させるようにすることで、粉体離型剤Fを被塗布面1a,1bへ無駄なく塗布することができる。
尚、上記粉体離型剤Fは、鋳造後の製品の型離れを良好にするとともに、断熱保温作用によって給湯中の溶湯が凝固される速度を適宜に遅くする作用を奏するものであり、キャビティ内へ溶湯を低圧で充満させた後に同キャビティ内の溶湯を低速且つ高圧で加圧する低速高圧鋳造法を可能にするものである。
【0031】
次に、当該鋳造補助装置Aは、ロボットアームの操作により、把持された網状フィルター93を固定金型91の網状フィルター装着溝91bへ対向させるように、連結ボルト17を軸心にして90度回転されるとともに、上下方向の位置が調整される。
そして、当該鋳造補助装置Aは、同ロボットアームの操作により、固定金型91方向へ向かって前進し、把持している網状フィルター93の先端側部位を網状フィルター装着溝91bへ嵌め合わせ、その後に、網状フィルター装着機構40の操作によって網状フィルター93を開放する。更に、当該鋳造補助装置Aは、同ロボットアームの操作により、固定金型91に対して後退した後に上昇して、固定金型91および可動金型92間の外部へ移動される。
【0032】
尚、上記態様によれば、液体離型剤噴出装置94,95をそれぞれ固定金型91及び可動金型92の上面及び側面に載置したが、これら液体離型剤噴出装置94,95は、型開きされた固定金型91および可動金型92に同時にエアーを吹付け可能なように、ノズルの噴出方向を反対向きにして当該鋳造補助装置Aに備えることも可能である。しかしながら、これら液体離型剤噴出装置94,95は、鋳造補助装置Aに備えた場合には網状フィルター装着機構40によって把持されている網状フィルター93が固定金型91及び可動金型92で跳ね返る液体離型剤によって濡れてしまうという懸念があるため、上記態様のように固定金型91及び可動金型92の上面や側面等に載置されるのが好ましい。
【0033】
また、上記態様によれば、網状フィルター装着機構40による網状フィルター93の装着を、エアーブロー機構20によるエアーブロー及び離型剤塗布機構30による粉体離型剤の塗布よりも後の作業としたが、エアーブロー機構20によるエアーブローの前や、エアーブロー機構20によるエアーブローと離型剤塗布機構30による粉体離型剤の塗布との間とすることも可能である。しかしながら、その場合、湯道91c,92cへのエアーブローや粉体離型剤塗布を行う際に、当該鋳造補助装置Aを、網状フィルター装着溝91bに装着された網状フィルター93を迂回するようにして、移動させる必要が生じたり、網状フィルター93がエアーブローによって動いたり落下したりすることが懸念されるため、上記態様のように、網状フィルター装着機構40による網状フィルター93の装着を当該鋳造補助装置Aによる作業の最終段階で行うのが好ましい。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような作用効果を奏する。
第一の発明によれば、エアーブロー機構と、離型剤塗布機構と、網状フィルター装着機構とを一体的に具備しているため、キャビティ面や湯道へのエアーブローおよび離型剤の塗布、湯道への網状フィルターの装着等、鋳造装置による型締めの前段階の一連の作業を、1台のロボットにより自動化して高効率に行うことができ、ひいては鋳造サイクルを短縮して大幅に生産性を向上することができる。しかも、ロボットアームの操作によりエアーブロー機構および離型剤塗布機構がキャビティ面に対向する適切な位置に配置されるため、エアーブローおよび離型剤の塗布をキャビティ面に対し満遍なく確実に行うことができる。また、当該鋳造補助装置によって型締め前の鋳造補助作業を略完了できるため、鋳造機の周囲には当該鋳造補助装置を装着したロボット以外に他の装置を配備する必要がなく、鋳造機周りのスペースを節減することができる。
更に、第二の発明によれば、エアーブロー機構のエアー噴出ノズル及び離型剤塗布機構の離型剤噴出ノズルがそれぞれ反対向きに配設されるため、エアーブローおよび離型剤の塗布を、固定金型及び可動金型の双方のキャビティに対し同時に行うことができる。しかも、エアー噴出ノズルと離型剤噴出ノズルとが互いに交差する方向に配設されているため、当該鋳造補助装置を略水平方向に回転させることで、エアーブロー動作と離型剤塗布動作とを容易に変換することができ、固定金型と可変金型との間の限られたスペースを有効に利用して作業を行うことができる。
その上、第三の発明によれば、複数の離型剤噴出ノズルから噴出される離型剤の流量が略均等化されるため、離型剤を金型キャビティ面に、むらなく略均一に且つ必要最小限の厚さに塗布することが可能となる。
更に、第四の発明によれば、鋳造補助装置が両金型間へ進入されるのと同時にエアーブロー機構によるエアーブロー作業が行われるため、動作に無駄がなく、短時間にエアーブロー作業を完了させることができる。しかも、網状フィルター装着作業をエアーブロー作業及び離型剤塗布作業の後に行っているため、例えば網状フィルターを先に装着してしまった場合のように、網状フィルターが障壁となって湯道のエアーブローが十分に行えなかったり、湯道へのエアーブロー又は離型剤塗布の際に、既に金型に装着されている網状フィルターに当該鋳造補助装置が接触してしまったり、あるいは既に金型に装着されている網状フィルターがエアーブローによって動いたり落下してしまったり等の不具合を生じることがなく、固定金型および可動金型へのエアーブロー及び離型剤の塗布、湯道への綱状フィルターの装着等の一連の作業を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる鋳造補助装置の一例を示す斜視図。
【図2】同鋳造補助装置の側面図。
【図3】同鋳造補助装置の離型剤塗布機構を、一部を切欠するとともにエアーブロー機構及び網状フィルター装着機構を省略して示す模式図。
【図4】図3における(IV)−(IV)線に沿う拡大断面図。
【符号の説明】
20:エアーブロー機構
21:マニホールド
22:エアー噴出ノズル
30:離型剤塗布機構
31:離型剤分配管
35:離型剤噴出ノズル
36:覆い部材
40:網状フィルター装着機構
42:把持板
91:固定金型
92:可動金型
91a,92a:キャビティ
91b,92b:網状フィルター装着溝
91c,92c:湯道
93:網状フィルター
A:鋳造補助装置

Claims (4)

  1. ロボットアームの先端に装着されて、鋳造機における型開きされた固定金型及び可動金型の間に出入りされる鋳造補助装置であって、固定金型及び可動金型へエアーを吹付けるエアーブロー機構と、同固定金型及び同可動金型へ離型剤を吹付ける離型剤塗布機構と、網状フィルターを固定金型または可動金型に形成された網状フィルター装着溝へ嵌め合わせるべく把持する網状フィルター装着機構とを一体的に具備したことを特徴とする鋳造補助装置。
  2. 上記エアーブロー機構は、型開きされた固定金型および可動金型に同時にエアーを吹付け可能なように、噴出方向が反対向きのエアー噴出ノズルを配設してなり、
    上記離型剤塗布機構は、型開きされた固定金型および可動金型に同時に離型剤を塗布可能なように噴出方向が反対向きで且つ前記エアー噴出ノズルの噴出方向と交差する方向へ向く離型剤噴出ノズルを配設してなることを特徴とする請求項1記載の鋳造補助装置。
  3. 上記離型剤塗布機構は、流通路の一端側に離型剤流入口が設けられ他端側が閉鎖された離型剤分配管を備え、該離型剤分配管の長手方向にそって複数個の分配口を形成し、これら複数個の分配口のうち前記離型剤流入口に配置された入口側分配口と前記閉鎖側近傍に配置された閉鎖側分配口をパイプで接続せしめ、残りの各分配口にそれぞれ離型剤噴出ノズルを接続してなることを特徴とする請求項1又は2記載の鋳造補助装置。
  4. 型開きされた固定金型と可動金型との間に上記鋳造補助装置を進入させ、その進入開始と同時に上記エアーブロー機構によるエアーの吹き付けを開始し、上記鋳造補助装置を前記両金型間で上下動させた後に、上記離型剤塗布機構によって固定金型および可動金型へ離型剤を塗布し、その後に、上記網状フィルター装着機構によって網状フィルターを固定金型または可動金型の網状フィルター装着溝へ嵌め合わせることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の鋳造補助装置による作業方法。
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