JP2004040451A - Pwm信号生成回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】設定されたデータに基づいた所定周期におけるデューティのPWM信号を全周期に亘って忠実に生成することが可能となるPWM信号生成回路を提供する。
【解決手段】リングカウンタ5を備えたPWM信号生成回路において、リングカウンタ5上を絶えず巡回するアクティブパルスに対し、その出力の有効/無効を判断する所望のビットデータをホールドするラッチ部を、8ビットの前段レジスタ4と、その下位および上位4ビットをそれぞれラッチする、2個の後段レジスタ12および13とにより構成し、これら前段レジスタ4および後段レジスタ12,13は、リングカウンタ5に入力される超高速クロックの8倍の周期で且つそれぞれ位相の異なるクロックでデータの更新が行われる。
【選択図】 図1
【解決手段】リングカウンタ5を備えたPWM信号生成回路において、リングカウンタ5上を絶えず巡回するアクティブパルスに対し、その出力の有効/無効を判断する所望のビットデータをホールドするラッチ部を、8ビットの前段レジスタ4と、その下位および上位4ビットをそれぞれラッチする、2個の後段レジスタ12および13とにより構成し、これら前段レジスタ4および後段レジスタ12,13は、リングカウンタ5に入力される超高速クロックの8倍の周期で且つそれぞれ位相の異なるクロックでデータの更新が行われる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、設定されたデータに基づいた所定周期におけるデューティのデジタルPWM(Pulse Width Modulation)信号を出力するPWM信号生成回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のデジタル方式のPWM信号生成回路としては、例えば、カウンタのカウント値と比較値との一致をみて、PWM信号のレベルを変化させるといった構成のものや、ダウンカウンタに一定周期でデータをロードし、クロックが入力される都度カウント値をディクリメントし、カウント値が“0”になったところでパルスを出力し、次のデータがロードされるタイミングでパルスの出力を止め、この動作を一定周期で繰り返して、ロードデータに対応したデューティのパルスを出力するといった構成のものがある。
【0003】
また、従来のアナログ方式のPWM信号生成回路としては、一定周期で発生する三角波と、所定のデューティデータをD/A(digital−to−analog)変換したアナログレベル信号とを比較し、この比較結果をPWM信号として出力するといった構成のものがある。
【0004】
上記デジタル方式のPWM信号生成回路においては、忠実なデューティのPWM信号を確保することができ、上記アナログ方式のPWM信号生成回路においては、短い周期のPWM信号を生成することができるといったメリットがあるが、その反面、上記デジタル方式のPWM信号生成回路においては、高速な周期のパルス生成システム、例えば、数10ns周期の画像クロックの間に、設定データに対応したデューティのPWM信号を生成するシステムを構成する場合、上記同期式のカウンタに対し、パルスの最小分解能に対応した数nsレベルの周期の高速クロックを入力しても、カウンタのビット間の論理ゲートの遅延時間が高速クロックの周期内に収まらず、正常なカウント動作を遂行できないので、設定データに忠実なパルスを生成することができなくなってしまう。
【0005】
また、上記アナログ方式のPWM信号生成回路においては、PWM信号の発生パターンが三角波に依存してしまう、具体的には、図3に示すように、所定のデータを変換したアナログレベルA,B,Cに対して、各周期におけるPWM信号の立ち上がりおよび立ち下がりタイミングがTA1,TA2,TB1,TB2,TC1,TC2といったように固定値になってしまうので、パターン発生の自由度がなくなってしまう。このようなPWM信号を、例えばレーザー駆動パルスとして使用してプリントを行うと、画素の境界部分がプリントできないという不具合が生じる。図4は、具体的なプリントの様子の一例を示す図であり、同図(a)は、表現したい画像であり、同図(b)は、図3に示したアナログPWM信号を用いて再現した画像である。すなわち、画素の境界部分がつながらず、再現性の悪い画像となってしまう。
【0006】
こうした、デジタル方式およびアナログ方式双方のPWM信号生成回路に存在するデメリットを払拭する方式として、パルス周期を最小分解能の周期で割った個数のフリップフロップによってリングカウンタを構成し、このリングカウンタ上で、最小分解能周期の高速クロックで、最小分解能周期のパルスを巡回させ、このリングカウンタのフリップフロップの各出力を、該フリップフロップと同数のビット数を有するレジスタであって、モード信号に応じて様々なパターンを出力するレジスタの各ビットに対応させ、対応するレジスタのビットデータがパルスを有効とするレベルに設定されているフリップフロップが出力するパルスだけを最終的なパルスとして出力するという、高速周期下で様々なパルスを生成できるデジタルPWM信号生成回路が考案されている。
【0007】
図5は、このリングカウンタを備えたPWM信号生成回路を示す電気回路図である。
【0008】
同図において、レジスタ1は、クロック信号CLK_Lの立ち上がりでパルス幅に対応した2進数データをラッチするレジスタである。同図では、このレジスタ1のビット幅を“3”としている。
【0009】
レジスタ2は、PWM信号の出力パターンのバリエーションを決める信号MODEをラッチするレジスタで、レジスタ1と同様に、クロック信号CLK_Lの立ち上がりに同期して、信号MODEをラッチする。同図では、このレジスタ2のビット幅を“2”としている。
【0010】
デコーダ3は、8ビットの出力O_0〜O_7を有し、レジスタ1が出力するデータを、レジスタ2が出力する信号MODEの値に応じて変換した、10進数の数だけ、所定のビットにHiレベル(=1)を出力する。同図では、レジスタ1の出力データ(Q2,Q1,Q0)とデコーダ3の出力データ(Q7,Q6,Q5,Q4,Q3,Q2,Q1,Q0)が、信号MODE(レジスタ2の出力)によって、以下のように対応するよう、信号設定されているとする。
【0011】
MODE=0の時、下位ビットから順にHiレベルを埋めていくパターン設定となる。
【0012】
レジスタ1出力 デコーダ3出力
(0,0,0) (0,0,0,0,0,0,0,0)
(0,0,1) (0,0,0,0,0,0,0,1)
(0,1,0) (0,0,0,0,0,0,1,1)
(0,1,1) (0,0,0,0,0,1,1,1)
(1,0,0) (0,0,0,0,1,1,1,1)
(1,0,1) (0,0,0,1,1,1,1,1)
(1,1,0) (0,0,1,1,1,1,1,1)
(1,1,1) (0,1,1,1,1,1,1,1)
MODE=1の時、上位ビットから順にHiレベルを埋めていくパターン設定となる。
【0013】
レジスタ1出力 デコーダ3出力
(0,0,0) (0,0,0,0,0,0,0,0)
(0,0,1) (1,0,0,0,0,0,0,0)
(0,1,0) (1,1,0,0,0,0,0,0)
(0,1,1) (1,1,1,0,0,0,0,0)
(1,0,0) (1,1,1,1,0,0,0,0)
(1,0,1) (1,1,1,1,1,0,0,0)
(1,1,0) (1,1,1,1,1,1,0,0)
(1,1,1) (1,1,1,1,1,1,1,0)
MODE=2の時、中央ビットから順にHiレベルを埋めていくパターン設定となる。
【0014】
レジスタ1出力 デコーダ3出力
(0,0,0) (0,0,0,1,0,0,0,0)
(0,0,1) (0,0,0,1,1,0,0,0)
(0,1,0) (0,0,1,1,1,0,0,0)
(0,1,1) (0,0,1,1,1,1,0,0)
(1,0,0) (0,1,1,1,1,1,0,0)
(1,0,1) (0,1,1,1,1,1,1,0)
(1,1,0) (1,1,1,1,1,1,1,0)
(1,1,1) (1,1,1,1,1,1,1,1)
MODE=3の時、1周期の間に2つ以上のパルスが発生するようにHiレベルが割り当てられていくパターン設定となる。
【0015】
レジスタ1出力 デコーダ3出力
(0,0,0) (1,0,0,0,0,0,0,1)
(0,0,1) (1,1,0,0,0,0,1,1)
(0,1,0) (1,1,1,0,0,1,1,1)
(0,1,1) (0,1,0,0,0,0,1,0)
(1,0,0) (0,1,1,0,0,1,1,0)
(1,0,1) (0,1,0,1,1,0,1,0)
(1,1,0) (0,1,0,1,0,1,0,1)
(1,1,1) (1,0,1,0,1,0,1,0)
レジスタ4は、デコーダ3の出力を、クロック信号CLK_Lの立ち上がりでラッチするレジスタである。
【0016】
カウンタ5は、8個のDフリップフロップ(以下、「DFF」と記す)5_0〜5_7からなるリングカウンタで、各DFF5_0〜5_7は、クロック信号CLK_Hの立ち上がりで前段のDFFの出力をラッチする。
【0017】
ANDゲート群6は、8個の2入力ANDゲート6_0〜6_7からなり、各ゲート6_0〜6_7の一方の入力には、レジスタ4の各ビットが接続され、もう一方の入力には、リングカウンタ5の各DFF5_0〜5_7の出力が接続される。
【0018】
ORゲート7は、8入力ORゲートで、ANDゲート群6の全ての出力が接続され、その出力PWMOUTが、PWM信号出力となる。
【0019】
パルス生成回路8は、トリガ入力の立ち上がりエッジを検出して、クロック信号CLK_Hの周期と同一幅の出力パルスを発生させるものである。
【0020】
ORゲート9は、2入力ORゲートで、その一方の入力にはパルス生成回路8の出力が接続され、もう一方の入力には、DFF5_7のQ出力が接続される。
【0021】
DFF10は、クロック信号CLK_Hをもとに、クロック信号CLK_Lを生成するDFFである。DFF5_0が、ORゲート9を介して、パルス生成回路8からのパルスあるいはリングカウンタ5上を巡回するHiレベルを受信した時、DFF10は、その立ち上がりのタイミングで、電源VDDからのHiレベルをラッチする一方、DFF5_4からHiレベルが出力されると、ラッチされたHiレベルがLowレベルにリセットされる。このようにして、クロック信号CLK_Hを8分周したクロック信号CLK_Lが生成され、レジスタ1,2および4に入力される。
【0022】
ANDゲート11は、2入力ANDゲートで、その一方の入力にはDFF5_6からの出力が入力され、もう一方の入力には、パルスクリア信号が入力されている。このパルスクリア信号として、任意のタイミングで、クロック信号CLK_Lの1周期以上のLowレベルのパルスをANDゲート11に入力することにより、リングカウンタ5を巡回するHiレベルパルスが、DFF5_6から出力されるタイミングで捕らえられて、DFF5_7にLowレベルとして出力され、リングカウンタ5上を巡回するパルスを、リングカウンタ5上から消滅させることができる。
【0023】
次に、このPWM信号生成回路の動作について、図6のタイミングチャートを参照しながら説明する。
【0024】
なお、全てのレジスタおよびDFFは、システムリセットによって、既にその出力がLowレベルにリセットされているものとする。また、パルスクリア信号は、Hiレベルに設定されているものとする。
【0025】
時刻t1で、トリガ入力が立ち上がると、このエッジをパルス生成回路8が検出し、時刻t2で、時刻t2−t3間で、Hiレベルとなるパルスを発生する。ここで、トリガ入力に相当する信号としては、例えば、レーザー露光の基準となるビーム検知センサからの検知信号等が考えられる。
【0026】
時刻t3では、パルス生成回路8からのパルス出力がDFF5_0でラッチされ、その出力で、DFF10が、電源VDDのHiレベルをラッチし、クロック信号CLK_Lが立ち上がる。このクロック信号CLK_Lの立ち上がりで、レジスタ4は、レジスタ1およびレジスタ2のリセット値を受けてデコーダ3が出力したデータ“0,0,0,0,0,0,0,0”をラッチする。この値がANDゲート6_0〜6_7の一方の入力に送信される。また、レジスタ1およびレジスタ2は、外部から送信される3ビットのデータ(=011)と2ビットの信号MODE(=1)をそれぞれラッチする。
【0027】
その後、パルスは、DFF5_7まで、クロック信号CLK_Hが立ち上がる都度シフトされていき、時刻t4で再びDFF5_0にラッチされる。
【0028】
このパルスの巡回動作は、パルスクリア信号としてLowレベルが入力されるか、システムリセットがかかるまで、繰り返される。
【0029】
このパルス発生および巡回における動作は、高速のクロック信号CLK_Hによって遂行されるが、この系のパスに存在するゲートは、パルス生成回路8とDFF5_0間のANDゲート6_7およびORゲート9と、DFF5_6とDFF5_7間のANDゲート11だけで、DFF間でセットアップタイムを満足できず誤動作に至ること無く、数ns周期の高速動作にも充分対応できる。
【0030】
また、時刻t3−t4間での出力PWMOUTは、全てのANDゲート6_0〜6_7の片側の入力に“0”が設定されているので、ORゲート7にはHiレベルが入力されることは無く、終始Lowレベルとなる。
【0031】
時刻t4−t6間では、レジスタ1からのデータ(=011)およびレジスタ2からの信号MODE(=1)に応じてデコーダ3が出力する“11100000”をレジスタ4がラッチし、レジスタ4からの“1”が片側の入力に設定されるANDゲート6_5,6_6および6_7に対応するDFF5_5,5_6および5_7がパルスを出力している、時刻t5−t6間のみORゲート7にHiレベルが入力され、出力PWMOUTはHiレベルを出力する。
【0032】
以降、レジスタ1からのデータとレジスタ2からの信号MODEに応じてデコーダ3が所定の変換データを出力し、レジスタ4でそのデータをラッチする動作が、クロック信号CLK_Lの周期で遂行される。
【0033】
このシステムでは、デコーダ3によって、様々なバリエーションのパターン設定が可能なので、このPWM信号生成回路をレーザー駆動に応用すれば、図4(a)に示すような表現したい画像に対して、同図(c)に示すような画像を得ることができる。また、図7(a)のような1画素中に間欠部分が存在する画像も、同図(b)のように表現できる。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のリングカウンタを備えたPWM信号生成装置では、巡回するアクティブパルスがDFF5_0にラッチされるタイミングに対して、レジスタ4でデータが更新されるタイミングが微妙に遅れるために、図8(a)に示すように、周期の境界で、本来つながるべきパルスがとぎれてハザードが生じるという現象となり、このパルスを、例えばレーザー駆動に応用した場合には、図8(b)に示すように、つながるべき画素の境界に隙間が生じてしまい、画像再現性が損なわれる。
【0035】
本発明は、この点に着目してなされたものであり、設定されたデータに基づいた所定周期におけるデューティのPWM信号を全周期に亘って忠実に生成することが可能となるPWM信号生成回路を提供することを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載のPWM信号生成回路は、環状に接続されたN個のフリップフロップからなるリングカウンタであって、該N個のフリップフロップのうちの一つのフリップフロップのみがアクティブレベルを出力し、クロックが入力される都度このアクティブレベルを巡回させていくリングカウンタと、該リングカウンタのNビットの出力のそれぞれに対応したNビットのデータを更新し出力するデータラッチ部とを備え、前記データラッチ部のビットが、前記リングカウンタのアクティブレベルを有効とするレベルであるときに、前記リングカウンタを巡回するアクティブレベルを出力させるPWM信号生成回路において、前記巡回するアクティブレベルのラッチタイミングと前記Nビットのデータの更新タイミングが、前記Nビットのフリップフロップのそれぞれにおいて同時とならないように制御する制御部を有することを特徴とする。
【0037】
また、上記目的を達成するため、請求項2に記載のPWM信号生成回路は、環状に接続されたN個のフリップフロップからなるリングカウンタであって、該N個のフリップフロップのうちの一つのフリップフロップのみがアクティブレベルを出力し、クロックが入力される都度このアクティブレベルを巡回させていくリングカウンタと、該リングカウンタのNビットの出力のそれぞれに対応したNビットのデータを更新し出力するデータラッチ部とを備え、前記データラッチ部のビットが、前記リングカウンタのアクティブレベルを有効とするレベルであるとき、前記リングカウンタを巡回するアクティブレベルを出力させるPWM信号生成回路において、前記データラッチ部は、Nビットの前段レジスタと、Nより小さいビットの複数個の後段レジスタとにより構成され、これら前段および後段レジスタは、前記クロックのN倍の周期で且つそれぞれ位相の異なるクロックでデータの更新を行うことを特徴とする。
【0038】
さらに、請求項3に記載のPWM信号生成回路は、請求項1または2のPWM信号生成回路において、Mビットの2進数データを、前記リングカウンタに入力されるクロックのN倍の周期のクロックに同期して、更新し出力する2進データレジスタと、該2進データレジスタの出力に対応する10進数データと同数のビットに、前記アクティブレベルを有効とするレベルを出力する2のM乗個の出力ビットを備えたデコーダと、該デコーダに対し、前記アクティブレベルを有効とするレベルの出力ビット位置を決めるモード信号を、前記リングカウンタに入力されるクロックのN倍の周期のクロックに同期して、更新し出力するモード信号レジスタとを有し、前記デコーダの2のM乗ビットの出力データをNビットデータとして前記データラッチ部でラッチすることを特徴とする。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0040】
図1は、本発明の一実施の形態に係るPWM信号生成回路の電気回路図である。なお、同図中、前記図5と同様の要素には、同一符号を付して、その説明を省略する。
【0041】
本実施の形態のPWM信号生成回路は、前記図5の従来のPWM信号生成回路に対して、レジスタ12、レジスタ13、DFF14およびインバータ15を追加した点が異なっている。
【0042】
レジスタ12の入力ビットD0〜D3には、レジスタ4の出力ビットQ0〜Q3が接続され、レジスタ13の入力ビットD0〜D3にはレジスタ4の出力ビットQ4〜Q7が接続される。
【0043】
レジスタ12の出力Q0〜Q3は、それぞれ、2入力ANDゲート6_0〜6_3の片方の入力に接続される。
【0044】
また、レジスタ13の出力Q0〜Q3は、それぞれ、2入力ANDゲート6_4〜6_7の片方の入力に接続される。
【0045】
DFF14のクロック端子には、DFF5_6のQ出力が接続され、リセット端子には、DFF5_2の出力が接続される。
【0046】
レジスタ12のクロック端子には、DFF14のQ出力がそのままクロック信号CLK_L1として接続され、レジスタ13のクロック端子には、インバータ15を介して、クロック信号CLK_L1の逆相信号CLK_L2が入力される。
【0047】
DFF10のクロック端子には、DFF5_4のQ出力が接続され、リセット端子には、DFF5_0のQ出力が接続される。
【0048】
以上が、従来のPWM信号生成回路の構成に対する相違点である。
【0049】
次に、本実施の形態のPWM信号生成回路の動作について、図2のタイミングチャートを参照しながら説明する。
【0050】
なお、本実施の形態のPWM信号生成回路の全てのレジスタおよびDFFは、前記従来のPWM信号生成回路の動作説明と同様に、システムリセットによって、既にその出力がLowレベルにリセットされているものとする。また、パルスクリア信号は、Hiレベルに設定されているものとする。
【0051】
時刻t1で、トリガ入力が立ち上がると、クロック信号CLK_Hの立ち上がりで、このエッジをパルス生成回路8が検出し、時刻t2で、時刻t2−t3間で、Hiレベルとなるパルスを発生する。
【0052】
時刻t3では、パルス生成回路8からのパルス出力がDFF5_0でラッチされ、その後、パルスは、クロック信号CLK_Hの立ち上がりの都度、前記従来のPWM信号生成回路と同様にリングカウンタ5を巡回していく。
【0053】
前記従来のPWM信号生成回路との、第1の相違点は、クロック信号CLK_Lの立ち上がりが、DFF5_4のQ出力に同期することである(時刻t4)。クロック信号CLK_Lは、また、DFF5_0のQ出力によってリセットされ(時刻t6)、チャートに示すように、一定周期を保つ。
【0054】
また、クロック信号CLK_L1は、DFF5_6およびDFF5_2によって同様にセット(時刻t5)およびリセット(時刻t7)され、クロック信号CLK_Lと同周期のクロック信号となる。
【0055】
クロック信号CLK_L2は、インバータ15を介して、クロック信号CLK_L1と逆相のクロック信号となる。
【0056】
時刻t4のクロック信号CLK_Lの立ち上がりでは、レジスタ4が、リセット時のデコーダ3の出力“00000000”をラッチし、時刻t5のクロック信号CLK_L1の立ち上がりでは、レジスタ12が、レジスタ4がホールドしている下位4ビットの“0000”をラッチし、時刻t7のクロック信号CLK_L2の立ち上がりでは、レジスタ13が、レジスタ4がホールドしている上位4ビットの“0000”をラッチする。
【0057】
以後、同様の位相関係で、ラッチ動作を繰り返す。
【0058】
そして、第1のパルス出力期間においては、DFF5_0〜DFF5_3までアクティブパルスが巡回する間、レジスタ12では、レジスタ4の下位4ビット“1110”がホールドされ、DFF5_4〜DFF5_7までアクティブパルスが巡回する間、レジスタ13では、レジスタ4の上位4ビット“1111”がホールドされ、第1のパルス出力期間においては、出力PWMOUTは、チャートのような先頭のパルス期間だけ、Lレベルとなる波形となる。
【0059】
ここで、注目すべき点は、第1と第2のパルス出力期間の境界であるが、この時刻にDFF5_0のQ出力にアクティブパルスがラッチされる時には、既にレジスタ12には、第2のパルス出力期間の前半のデータであるレジスタ4の出力の下位4ビット“0111”がラッチされている。また、第1のパルス出力期間の後半のデータ“1111”も更新されずに保持されている。すなわち、前記従来のPWM信号生成回路のように、パルス出力期間の境界で、8ビット全てのデータが更新されて、DFF5_7からDFF5_0にアクティブパルスがラッチされた瞬間に2入力ANDゲート6_0のもう一方の入力のLレベルからHレベルへの更新が遅れて、パルス周期の境界にハザードが出るという不具合を回避できる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、リングカウンタを備えたデジタルPWM信号生成回路において、リングカウンタ上を絶えず巡回するアクティブパルスに対し、その出力の有効/無効を判断する所望のビットデータをホールドすることができ、基となるデータに対するPWM信号を良好に生成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るPWM信号生成回路の構成を示す電気回路図である。
【図2】図1のPWM信号生成回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】三角波と比較データからPWM信号を生成する、従来のアナログ方式の原理を示す図である。
【図4】従来のアナログ方式のPWM信号生成回路および図5のPWM信号生成回路によって生成される各PWM信号をレーザー駆動制御に適用して、表現対象とする画像を形成した結果を示す図である。
【図5】従来のPWM信号生成回路の構成を示す電気回路図である。
【図6】図5のPWM信号生成回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】図5のPWM信号生成回路によって生成されるPWM信号をレーザー駆動制御に適用して、表現対象とする画像を形成した結果を示す図である。
【図8】従来のPWM信号生成回路における問題点を示す図である。
【符号の説明】
1,2,4,12,13 レジスタ
3 デコーダ
5 リングカウンタ
6 ANDゲート群
7,9 ORゲート
8 パルス発生回路
10,14 Dフリップフロップ
11 ANDゲート
15 インバータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、設定されたデータに基づいた所定周期におけるデューティのデジタルPWM(Pulse Width Modulation)信号を出力するPWM信号生成回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のデジタル方式のPWM信号生成回路としては、例えば、カウンタのカウント値と比較値との一致をみて、PWM信号のレベルを変化させるといった構成のものや、ダウンカウンタに一定周期でデータをロードし、クロックが入力される都度カウント値をディクリメントし、カウント値が“0”になったところでパルスを出力し、次のデータがロードされるタイミングでパルスの出力を止め、この動作を一定周期で繰り返して、ロードデータに対応したデューティのパルスを出力するといった構成のものがある。
【0003】
また、従来のアナログ方式のPWM信号生成回路としては、一定周期で発生する三角波と、所定のデューティデータをD/A(digital−to−analog)変換したアナログレベル信号とを比較し、この比較結果をPWM信号として出力するといった構成のものがある。
【0004】
上記デジタル方式のPWM信号生成回路においては、忠実なデューティのPWM信号を確保することができ、上記アナログ方式のPWM信号生成回路においては、短い周期のPWM信号を生成することができるといったメリットがあるが、その反面、上記デジタル方式のPWM信号生成回路においては、高速な周期のパルス生成システム、例えば、数10ns周期の画像クロックの間に、設定データに対応したデューティのPWM信号を生成するシステムを構成する場合、上記同期式のカウンタに対し、パルスの最小分解能に対応した数nsレベルの周期の高速クロックを入力しても、カウンタのビット間の論理ゲートの遅延時間が高速クロックの周期内に収まらず、正常なカウント動作を遂行できないので、設定データに忠実なパルスを生成することができなくなってしまう。
【0005】
また、上記アナログ方式のPWM信号生成回路においては、PWM信号の発生パターンが三角波に依存してしまう、具体的には、図3に示すように、所定のデータを変換したアナログレベルA,B,Cに対して、各周期におけるPWM信号の立ち上がりおよび立ち下がりタイミングがTA1,TA2,TB1,TB2,TC1,TC2といったように固定値になってしまうので、パターン発生の自由度がなくなってしまう。このようなPWM信号を、例えばレーザー駆動パルスとして使用してプリントを行うと、画素の境界部分がプリントできないという不具合が生じる。図4は、具体的なプリントの様子の一例を示す図であり、同図(a)は、表現したい画像であり、同図(b)は、図3に示したアナログPWM信号を用いて再現した画像である。すなわち、画素の境界部分がつながらず、再現性の悪い画像となってしまう。
【0006】
こうした、デジタル方式およびアナログ方式双方のPWM信号生成回路に存在するデメリットを払拭する方式として、パルス周期を最小分解能の周期で割った個数のフリップフロップによってリングカウンタを構成し、このリングカウンタ上で、最小分解能周期の高速クロックで、最小分解能周期のパルスを巡回させ、このリングカウンタのフリップフロップの各出力を、該フリップフロップと同数のビット数を有するレジスタであって、モード信号に応じて様々なパターンを出力するレジスタの各ビットに対応させ、対応するレジスタのビットデータがパルスを有効とするレベルに設定されているフリップフロップが出力するパルスだけを最終的なパルスとして出力するという、高速周期下で様々なパルスを生成できるデジタルPWM信号生成回路が考案されている。
【0007】
図5は、このリングカウンタを備えたPWM信号生成回路を示す電気回路図である。
【0008】
同図において、レジスタ1は、クロック信号CLK_Lの立ち上がりでパルス幅に対応した2進数データをラッチするレジスタである。同図では、このレジスタ1のビット幅を“3”としている。
【0009】
レジスタ2は、PWM信号の出力パターンのバリエーションを決める信号MODEをラッチするレジスタで、レジスタ1と同様に、クロック信号CLK_Lの立ち上がりに同期して、信号MODEをラッチする。同図では、このレジスタ2のビット幅を“2”としている。
【0010】
デコーダ3は、8ビットの出力O_0〜O_7を有し、レジスタ1が出力するデータを、レジスタ2が出力する信号MODEの値に応じて変換した、10進数の数だけ、所定のビットにHiレベル(=1)を出力する。同図では、レジスタ1の出力データ(Q2,Q1,Q0)とデコーダ3の出力データ(Q7,Q6,Q5,Q4,Q3,Q2,Q1,Q0)が、信号MODE(レジスタ2の出力)によって、以下のように対応するよう、信号設定されているとする。
【0011】
MODE=0の時、下位ビットから順にHiレベルを埋めていくパターン設定となる。
【0012】
レジスタ1出力 デコーダ3出力
(0,0,0) (0,0,0,0,0,0,0,0)
(0,0,1) (0,0,0,0,0,0,0,1)
(0,1,0) (0,0,0,0,0,0,1,1)
(0,1,1) (0,0,0,0,0,1,1,1)
(1,0,0) (0,0,0,0,1,1,1,1)
(1,0,1) (0,0,0,1,1,1,1,1)
(1,1,0) (0,0,1,1,1,1,1,1)
(1,1,1) (0,1,1,1,1,1,1,1)
MODE=1の時、上位ビットから順にHiレベルを埋めていくパターン設定となる。
【0013】
レジスタ1出力 デコーダ3出力
(0,0,0) (0,0,0,0,0,0,0,0)
(0,0,1) (1,0,0,0,0,0,0,0)
(0,1,0) (1,1,0,0,0,0,0,0)
(0,1,1) (1,1,1,0,0,0,0,0)
(1,0,0) (1,1,1,1,0,0,0,0)
(1,0,1) (1,1,1,1,1,0,0,0)
(1,1,0) (1,1,1,1,1,1,0,0)
(1,1,1) (1,1,1,1,1,1,1,0)
MODE=2の時、中央ビットから順にHiレベルを埋めていくパターン設定となる。
【0014】
レジスタ1出力 デコーダ3出力
(0,0,0) (0,0,0,1,0,0,0,0)
(0,0,1) (0,0,0,1,1,0,0,0)
(0,1,0) (0,0,1,1,1,0,0,0)
(0,1,1) (0,0,1,1,1,1,0,0)
(1,0,0) (0,1,1,1,1,1,0,0)
(1,0,1) (0,1,1,1,1,1,1,0)
(1,1,0) (1,1,1,1,1,1,1,0)
(1,1,1) (1,1,1,1,1,1,1,1)
MODE=3の時、1周期の間に2つ以上のパルスが発生するようにHiレベルが割り当てられていくパターン設定となる。
【0015】
レジスタ1出力 デコーダ3出力
(0,0,0) (1,0,0,0,0,0,0,1)
(0,0,1) (1,1,0,0,0,0,1,1)
(0,1,0) (1,1,1,0,0,1,1,1)
(0,1,1) (0,1,0,0,0,0,1,0)
(1,0,0) (0,1,1,0,0,1,1,0)
(1,0,1) (0,1,0,1,1,0,1,0)
(1,1,0) (0,1,0,1,0,1,0,1)
(1,1,1) (1,0,1,0,1,0,1,0)
レジスタ4は、デコーダ3の出力を、クロック信号CLK_Lの立ち上がりでラッチするレジスタである。
【0016】
カウンタ5は、8個のDフリップフロップ(以下、「DFF」と記す)5_0〜5_7からなるリングカウンタで、各DFF5_0〜5_7は、クロック信号CLK_Hの立ち上がりで前段のDFFの出力をラッチする。
【0017】
ANDゲート群6は、8個の2入力ANDゲート6_0〜6_7からなり、各ゲート6_0〜6_7の一方の入力には、レジスタ4の各ビットが接続され、もう一方の入力には、リングカウンタ5の各DFF5_0〜5_7の出力が接続される。
【0018】
ORゲート7は、8入力ORゲートで、ANDゲート群6の全ての出力が接続され、その出力PWMOUTが、PWM信号出力となる。
【0019】
パルス生成回路8は、トリガ入力の立ち上がりエッジを検出して、クロック信号CLK_Hの周期と同一幅の出力パルスを発生させるものである。
【0020】
ORゲート9は、2入力ORゲートで、その一方の入力にはパルス生成回路8の出力が接続され、もう一方の入力には、DFF5_7のQ出力が接続される。
【0021】
DFF10は、クロック信号CLK_Hをもとに、クロック信号CLK_Lを生成するDFFである。DFF5_0が、ORゲート9を介して、パルス生成回路8からのパルスあるいはリングカウンタ5上を巡回するHiレベルを受信した時、DFF10は、その立ち上がりのタイミングで、電源VDDからのHiレベルをラッチする一方、DFF5_4からHiレベルが出力されると、ラッチされたHiレベルがLowレベルにリセットされる。このようにして、クロック信号CLK_Hを8分周したクロック信号CLK_Lが生成され、レジスタ1,2および4に入力される。
【0022】
ANDゲート11は、2入力ANDゲートで、その一方の入力にはDFF5_6からの出力が入力され、もう一方の入力には、パルスクリア信号が入力されている。このパルスクリア信号として、任意のタイミングで、クロック信号CLK_Lの1周期以上のLowレベルのパルスをANDゲート11に入力することにより、リングカウンタ5を巡回するHiレベルパルスが、DFF5_6から出力されるタイミングで捕らえられて、DFF5_7にLowレベルとして出力され、リングカウンタ5上を巡回するパルスを、リングカウンタ5上から消滅させることができる。
【0023】
次に、このPWM信号生成回路の動作について、図6のタイミングチャートを参照しながら説明する。
【0024】
なお、全てのレジスタおよびDFFは、システムリセットによって、既にその出力がLowレベルにリセットされているものとする。また、パルスクリア信号は、Hiレベルに設定されているものとする。
【0025】
時刻t1で、トリガ入力が立ち上がると、このエッジをパルス生成回路8が検出し、時刻t2で、時刻t2−t3間で、Hiレベルとなるパルスを発生する。ここで、トリガ入力に相当する信号としては、例えば、レーザー露光の基準となるビーム検知センサからの検知信号等が考えられる。
【0026】
時刻t3では、パルス生成回路8からのパルス出力がDFF5_0でラッチされ、その出力で、DFF10が、電源VDDのHiレベルをラッチし、クロック信号CLK_Lが立ち上がる。このクロック信号CLK_Lの立ち上がりで、レジスタ4は、レジスタ1およびレジスタ2のリセット値を受けてデコーダ3が出力したデータ“0,0,0,0,0,0,0,0”をラッチする。この値がANDゲート6_0〜6_7の一方の入力に送信される。また、レジスタ1およびレジスタ2は、外部から送信される3ビットのデータ(=011)と2ビットの信号MODE(=1)をそれぞれラッチする。
【0027】
その後、パルスは、DFF5_7まで、クロック信号CLK_Hが立ち上がる都度シフトされていき、時刻t4で再びDFF5_0にラッチされる。
【0028】
このパルスの巡回動作は、パルスクリア信号としてLowレベルが入力されるか、システムリセットがかかるまで、繰り返される。
【0029】
このパルス発生および巡回における動作は、高速のクロック信号CLK_Hによって遂行されるが、この系のパスに存在するゲートは、パルス生成回路8とDFF5_0間のANDゲート6_7およびORゲート9と、DFF5_6とDFF5_7間のANDゲート11だけで、DFF間でセットアップタイムを満足できず誤動作に至ること無く、数ns周期の高速動作にも充分対応できる。
【0030】
また、時刻t3−t4間での出力PWMOUTは、全てのANDゲート6_0〜6_7の片側の入力に“0”が設定されているので、ORゲート7にはHiレベルが入力されることは無く、終始Lowレベルとなる。
【0031】
時刻t4−t6間では、レジスタ1からのデータ(=011)およびレジスタ2からの信号MODE(=1)に応じてデコーダ3が出力する“11100000”をレジスタ4がラッチし、レジスタ4からの“1”が片側の入力に設定されるANDゲート6_5,6_6および6_7に対応するDFF5_5,5_6および5_7がパルスを出力している、時刻t5−t6間のみORゲート7にHiレベルが入力され、出力PWMOUTはHiレベルを出力する。
【0032】
以降、レジスタ1からのデータとレジスタ2からの信号MODEに応じてデコーダ3が所定の変換データを出力し、レジスタ4でそのデータをラッチする動作が、クロック信号CLK_Lの周期で遂行される。
【0033】
このシステムでは、デコーダ3によって、様々なバリエーションのパターン設定が可能なので、このPWM信号生成回路をレーザー駆動に応用すれば、図4(a)に示すような表現したい画像に対して、同図(c)に示すような画像を得ることができる。また、図7(a)のような1画素中に間欠部分が存在する画像も、同図(b)のように表現できる。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のリングカウンタを備えたPWM信号生成装置では、巡回するアクティブパルスがDFF5_0にラッチされるタイミングに対して、レジスタ4でデータが更新されるタイミングが微妙に遅れるために、図8(a)に示すように、周期の境界で、本来つながるべきパルスがとぎれてハザードが生じるという現象となり、このパルスを、例えばレーザー駆動に応用した場合には、図8(b)に示すように、つながるべき画素の境界に隙間が生じてしまい、画像再現性が損なわれる。
【0035】
本発明は、この点に着目してなされたものであり、設定されたデータに基づいた所定周期におけるデューティのPWM信号を全周期に亘って忠実に生成することが可能となるPWM信号生成回路を提供することを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載のPWM信号生成回路は、環状に接続されたN個のフリップフロップからなるリングカウンタであって、該N個のフリップフロップのうちの一つのフリップフロップのみがアクティブレベルを出力し、クロックが入力される都度このアクティブレベルを巡回させていくリングカウンタと、該リングカウンタのNビットの出力のそれぞれに対応したNビットのデータを更新し出力するデータラッチ部とを備え、前記データラッチ部のビットが、前記リングカウンタのアクティブレベルを有効とするレベルであるときに、前記リングカウンタを巡回するアクティブレベルを出力させるPWM信号生成回路において、前記巡回するアクティブレベルのラッチタイミングと前記Nビットのデータの更新タイミングが、前記Nビットのフリップフロップのそれぞれにおいて同時とならないように制御する制御部を有することを特徴とする。
【0037】
また、上記目的を達成するため、請求項2に記載のPWM信号生成回路は、環状に接続されたN個のフリップフロップからなるリングカウンタであって、該N個のフリップフロップのうちの一つのフリップフロップのみがアクティブレベルを出力し、クロックが入力される都度このアクティブレベルを巡回させていくリングカウンタと、該リングカウンタのNビットの出力のそれぞれに対応したNビットのデータを更新し出力するデータラッチ部とを備え、前記データラッチ部のビットが、前記リングカウンタのアクティブレベルを有効とするレベルであるとき、前記リングカウンタを巡回するアクティブレベルを出力させるPWM信号生成回路において、前記データラッチ部は、Nビットの前段レジスタと、Nより小さいビットの複数個の後段レジスタとにより構成され、これら前段および後段レジスタは、前記クロックのN倍の周期で且つそれぞれ位相の異なるクロックでデータの更新を行うことを特徴とする。
【0038】
さらに、請求項3に記載のPWM信号生成回路は、請求項1または2のPWM信号生成回路において、Mビットの2進数データを、前記リングカウンタに入力されるクロックのN倍の周期のクロックに同期して、更新し出力する2進データレジスタと、該2進データレジスタの出力に対応する10進数データと同数のビットに、前記アクティブレベルを有効とするレベルを出力する2のM乗個の出力ビットを備えたデコーダと、該デコーダに対し、前記アクティブレベルを有効とするレベルの出力ビット位置を決めるモード信号を、前記リングカウンタに入力されるクロックのN倍の周期のクロックに同期して、更新し出力するモード信号レジスタとを有し、前記デコーダの2のM乗ビットの出力データをNビットデータとして前記データラッチ部でラッチすることを特徴とする。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0040】
図1は、本発明の一実施の形態に係るPWM信号生成回路の電気回路図である。なお、同図中、前記図5と同様の要素には、同一符号を付して、その説明を省略する。
【0041】
本実施の形態のPWM信号生成回路は、前記図5の従来のPWM信号生成回路に対して、レジスタ12、レジスタ13、DFF14およびインバータ15を追加した点が異なっている。
【0042】
レジスタ12の入力ビットD0〜D3には、レジスタ4の出力ビットQ0〜Q3が接続され、レジスタ13の入力ビットD0〜D3にはレジスタ4の出力ビットQ4〜Q7が接続される。
【0043】
レジスタ12の出力Q0〜Q3は、それぞれ、2入力ANDゲート6_0〜6_3の片方の入力に接続される。
【0044】
また、レジスタ13の出力Q0〜Q3は、それぞれ、2入力ANDゲート6_4〜6_7の片方の入力に接続される。
【0045】
DFF14のクロック端子には、DFF5_6のQ出力が接続され、リセット端子には、DFF5_2の出力が接続される。
【0046】
レジスタ12のクロック端子には、DFF14のQ出力がそのままクロック信号CLK_L1として接続され、レジスタ13のクロック端子には、インバータ15を介して、クロック信号CLK_L1の逆相信号CLK_L2が入力される。
【0047】
DFF10のクロック端子には、DFF5_4のQ出力が接続され、リセット端子には、DFF5_0のQ出力が接続される。
【0048】
以上が、従来のPWM信号生成回路の構成に対する相違点である。
【0049】
次に、本実施の形態のPWM信号生成回路の動作について、図2のタイミングチャートを参照しながら説明する。
【0050】
なお、本実施の形態のPWM信号生成回路の全てのレジスタおよびDFFは、前記従来のPWM信号生成回路の動作説明と同様に、システムリセットによって、既にその出力がLowレベルにリセットされているものとする。また、パルスクリア信号は、Hiレベルに設定されているものとする。
【0051】
時刻t1で、トリガ入力が立ち上がると、クロック信号CLK_Hの立ち上がりで、このエッジをパルス生成回路8が検出し、時刻t2で、時刻t2−t3間で、Hiレベルとなるパルスを発生する。
【0052】
時刻t3では、パルス生成回路8からのパルス出力がDFF5_0でラッチされ、その後、パルスは、クロック信号CLK_Hの立ち上がりの都度、前記従来のPWM信号生成回路と同様にリングカウンタ5を巡回していく。
【0053】
前記従来のPWM信号生成回路との、第1の相違点は、クロック信号CLK_Lの立ち上がりが、DFF5_4のQ出力に同期することである(時刻t4)。クロック信号CLK_Lは、また、DFF5_0のQ出力によってリセットされ(時刻t6)、チャートに示すように、一定周期を保つ。
【0054】
また、クロック信号CLK_L1は、DFF5_6およびDFF5_2によって同様にセット(時刻t5)およびリセット(時刻t7)され、クロック信号CLK_Lと同周期のクロック信号となる。
【0055】
クロック信号CLK_L2は、インバータ15を介して、クロック信号CLK_L1と逆相のクロック信号となる。
【0056】
時刻t4のクロック信号CLK_Lの立ち上がりでは、レジスタ4が、リセット時のデコーダ3の出力“00000000”をラッチし、時刻t5のクロック信号CLK_L1の立ち上がりでは、レジスタ12が、レジスタ4がホールドしている下位4ビットの“0000”をラッチし、時刻t7のクロック信号CLK_L2の立ち上がりでは、レジスタ13が、レジスタ4がホールドしている上位4ビットの“0000”をラッチする。
【0057】
以後、同様の位相関係で、ラッチ動作を繰り返す。
【0058】
そして、第1のパルス出力期間においては、DFF5_0〜DFF5_3までアクティブパルスが巡回する間、レジスタ12では、レジスタ4の下位4ビット“1110”がホールドされ、DFF5_4〜DFF5_7までアクティブパルスが巡回する間、レジスタ13では、レジスタ4の上位4ビット“1111”がホールドされ、第1のパルス出力期間においては、出力PWMOUTは、チャートのような先頭のパルス期間だけ、Lレベルとなる波形となる。
【0059】
ここで、注目すべき点は、第1と第2のパルス出力期間の境界であるが、この時刻にDFF5_0のQ出力にアクティブパルスがラッチされる時には、既にレジスタ12には、第2のパルス出力期間の前半のデータであるレジスタ4の出力の下位4ビット“0111”がラッチされている。また、第1のパルス出力期間の後半のデータ“1111”も更新されずに保持されている。すなわち、前記従来のPWM信号生成回路のように、パルス出力期間の境界で、8ビット全てのデータが更新されて、DFF5_7からDFF5_0にアクティブパルスがラッチされた瞬間に2入力ANDゲート6_0のもう一方の入力のLレベルからHレベルへの更新が遅れて、パルス周期の境界にハザードが出るという不具合を回避できる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、リングカウンタを備えたデジタルPWM信号生成回路において、リングカウンタ上を絶えず巡回するアクティブパルスに対し、その出力の有効/無効を判断する所望のビットデータをホールドすることができ、基となるデータに対するPWM信号を良好に生成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るPWM信号生成回路の構成を示す電気回路図である。
【図2】図1のPWM信号生成回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】三角波と比較データからPWM信号を生成する、従来のアナログ方式の原理を示す図である。
【図4】従来のアナログ方式のPWM信号生成回路および図5のPWM信号生成回路によって生成される各PWM信号をレーザー駆動制御に適用して、表現対象とする画像を形成した結果を示す図である。
【図5】従来のPWM信号生成回路の構成を示す電気回路図である。
【図6】図5のPWM信号生成回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】図5のPWM信号生成回路によって生成されるPWM信号をレーザー駆動制御に適用して、表現対象とする画像を形成した結果を示す図である。
【図8】従来のPWM信号生成回路における問題点を示す図である。
【符号の説明】
1,2,4,12,13 レジスタ
3 デコーダ
5 リングカウンタ
6 ANDゲート群
7,9 ORゲート
8 パルス発生回路
10,14 Dフリップフロップ
11 ANDゲート
15 インバータ
Claims (3)
- 環状に接続されたN個のフリップフロップからなるリングカウンタであって、該N個のフリップフロップのうちの一つのフリップフロップのみがアクティブレベルを出力し、クロックが入力される都度このアクティブレベルを巡回させていくリングカウンタと、
該リングカウンタのNビットの出力のそれぞれに対応したNビットのデータを更新し出力するデータラッチ部と
を備え、
前記データラッチ部のビットが、前記リングカウンタのアクティブレベルを有効とするレベルであるときに、前記リングカウンタを巡回するアクティブレベルを出力させるPWM信号生成回路において、
前記巡回するアクティブレベルのラッチタイミングと前記Nビットのデータの更新タイミングが、前記Nビットのフリップフロップのそれぞれにおいて同時とならないように制御する制御部を有することを特徴とするPWM信号生成回路。 - 環状に接続されたN個のフリップフロップからなるリングカウンタであって、該N個のフリップフロップのうちの一つのフリップフロップのみがアクティブレベルを出力し、クロックが入力される都度このアクティブレベルを巡回させていくリングカウンタと、
該リングカウンタのNビットの出力のそれぞれに対応したNビットのデータを更新し出力するデータラッチ部と
を備え、
前記データラッチ部のビットが、前記リングカウンタのアクティブレベルを有効とするレベルであるとき、前記リングカウンタを巡回するアクティブレベルを出力させるPWM信号生成回路において、
前記データラッチ部は、Nビットの前段レジスタと、Nより小さいビットの複数個の後段レジスタとにより構成され、これら前段および後段レジスタは、前記クロックのN倍の周期で且つそれぞれ位相の異なるクロックでデータの更新を行うことを特徴とするPWM信号生成回路。 - Mビットの2進数データを、前記リングカウンタに入力されるクロックのN倍の周期のクロックに同期して、更新し出力する2進データレジスタと、
該2進データレジスタの出力に対応する10進数データと同数のビットに、前記アクティブレベルを有効とするレベルを出力する2のM乗個の出力ビットを備えたデコーダと、
該デコーダに対し、前記アクティブレベルを有効とするレベルの出力ビット位置を決めるモード信号を、前記リングカウンタに入力されるクロックのN倍の周期のクロックに同期して、更新し出力するモード信号レジスタと
を有し、
前記デコーダの2のM乗ビットの出力データをNビットデータとして前記データラッチ部でラッチすることを特徴とする請求項1または2に記載のPWM信号生成回路。
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