JP2004039512A - 電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】電池容器1aの側面に配置したレバー4を介してこの側面の膨らみをマイクロスイッチ3に伝達させることにより、組電池の電池間等にマイクロスイッチ3等を配置してスペースを無駄にするようなことのない電池を提供する。
【解決手段】上端面の蓋板1bから正負極の端子1c,1cが突設された電池容器1aのほぼ垂直な側面の外側に沿って上下に弾性を有するレバー4が配置され、このレバー4の下端部がこの電池容器1a等を囲む枠体2,2の下端部に固定されると共に、このレバー4の上端部が蓋板1bよりも上方に突出して配置され、このレバー4の上端部の変位によりオン/オフ動作を行うレバー4を枠体2の上端部に取り付けた構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】上端面の蓋板1bから正負極の端子1c,1cが突設された電池容器1aのほぼ垂直な側面の外側に沿って上下に弾性を有するレバー4が配置され、このレバー4の下端部がこの電池容器1a等を囲む枠体2,2の下端部に固定されると共に、このレバー4の上端部が蓋板1bよりも上方に突出して配置され、このレバー4の上端部の変位によりオン/オフ動作を行うレバー4を枠体2の上端部に取り付けた構成とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池内圧の異常な上昇を電池容器等の膨らみによって検出する電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
単電池である非水電解質二次電池を複数個組み合わせた組電池の従来の構成例を図3に示す。組電池は、複数個の非水電解質二次電池を1個の枠体にまとめて収納し一体化する場合もあるが、ここでは、各非水電解質二次電池1を2個の枠体2,2の間に挟んだモジュールを複数個並べて組電池としたものを示す。なお、この組電池は、実際には複数個のモジュールを両側から挟持固定することにより枠体2と非水電解質二次電池1を一体化して使用する。
【0003】
上記非水電解質二次電池1は、左右方向に幅広のステンレス鋼からなる箱形容器状の電池容器1aの上端開口部にステンレス鋼からなる矩形板状の蓋板1bを嵌め込んで周囲を溶接することにより角型の電池外装体を形成したものである。この非水電解質二次電池1は、蓋板1bの左右両端部から正負極の端子1c,1cが突設されている。これらの端子1c,1cは、電池容器1aの内部に収納された図示しない発電要素の正極と負極に接続されている。
【0004】
各枠体2は、矩形の浅い盆の底を周縁部を除いてくり抜いたような形状に樹脂を成形したものである。即ち、この枠体2は、上下に配置された左右方向に長い水平な上縁部2aと下縁部2b、及び、これらの縁部2a,2bの間の左右端部を繋ぐ上下方向に長い垂直な左縁部2cと右縁部2dからなる。また、各縁部2a〜2dは、L字状の横断面の垂直片側を内側に向けることにより、枠体2の前後方向の一方の面に凹部2eを形成している。
【0005】
上記枠体2は、2個を一対として、凹部2e,2e同士を向かい合わせにし、非水電解質二次電池1の前後方向の両側に配置される。また、これら対となる枠体2,2の図示前方側に配置されるものには、下縁部2bの中央にスイッチ台2fが突設されている。スイッチ台2fは、下縁部2bの中央から上方に向けて突出する柱状であり、上端が枠体2の中央付近まで突出して、この上に小型薄型のマイクロスイッチ3が載置固定されている。マイクロスイッチ3は、常時開路接点(メーク接点)を有する機械式のスイッチ手段であり、アクチュエータ3aが後方に向けて突出するように配置され、このアクチュエータ3aが前方に押されることにより接点が閉じるようになっている。
【0006】
各非水電解質二次電池1は、上記一対の枠体2,2の間に挟み込まれる。即ち、各非水電解質二次電池1の電池外装体の前後方向を向く最も広い両側面の周縁部をそれぞれ前後の枠体2,2の凹部2e,2eに嵌め込むことにより、この非水電解質二次電池1を枠体2,2で挟んでモジュールを構成する。そして、このようなモジュールを前後方向に複数個並べて、図示しない挟持固定手段により挟持固定することによって組電池となる。
【0007】
上記構成の組電池は、正常時には、図4(a)に示すように、マイクロスイッチ3のアクチュエータ3aがフリーな状態であるため、このマイクロスイッチ3が開路状態となる。ここで、各非水電解質二次電池1に例えば過充電が行われると、非水電解液等が熱分解することによりガスを発生して電池外装体の内部圧力が異常に上昇するので、この電池外装体を構成する電池容器1aや蓋板1bが破壊されるおそれが生じる。しかしながら、内部圧力が上昇すると、図4(b)に示すように、電池外装体の最も広い側面である電池容器1aの前後方向を向く両側面が特に膨らむので、マイクロスイッチ3のアクチュエータ3aがこの側面の膨らみに押されてオンとなり閉路状態に変化する。従って、このマイクロスイッチ3がオンになったことを組電池の図示しない管理装置が検出すると、充電電流を強制的に遮断することにより発熱によるガスの発生を停止させて電池の安全を図るようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の組電池は、各非水電解質二次電池1の電池外装体の側面の膨らみをマイクロスイッチ3が直接検出するので、動作が確実であるという利点はあるものの、このマイクロスイッチ3を非水電解質二次電池1の間に配置するために、組電池の設置床面積が大きくなって電池の集積度が低下するという問題があった。即ち、図3や図4に示すように、各非水電解質二次電池1の前方側に嵌まり込む枠体2は、スイッチ台2fやマイクロスイッチ3がこの枠体2の前方端面よりもさらに前方側に突出するため、モジュール間で枠体2,2同士が背中合わせに密着せずに間隙Sだけ離れて並ぶことになる。このため、各非水電解質二次電池1の間は、間隙Sの分だけ必要以上に広げて配置する必要があり、組電池の前後方向の長さが長くなる。しかも、この間隙Sをできるだけ狭めるために小型薄型のマイクロスイッチ3を使用する必要があるので、このマイクロスイッチ3の動作の信頼性が低下することになるという問題も生じる。
【0009】
本発明は、かかる事情に対処するためになされたものであり、レバーを介して電池外装体の膨らみをスイッチ手段に伝達させることにより、組電池の電池間等にマイクロスイッチ等を配置してスペースを無駄にするようなことのない電池を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の電池は、レバー式電池外装体膨れ検知手段と、オン/オフ動作を行うスイッチ手段とを備え、電池外装体の膨れが前記レバー式電池外装体膨れ検知手段の一部に伝わることにより、前記スイッチ手段をオン又はオフさせるよう構成されたことを特徴とする。
【0011】
請求項1の発明によれば、電池外装体が電池内圧の異常な上昇により膨らんだ場合に、この膨らみがレバー式電池外装体膨れ検知手段の一部に伝わり、スイッチ手段がオン/オフ動作を行うので、電池内圧の異常を確実に検出することができるようになる。しかも、スイッチ手段は、レバー式電池外装体膨れ検知手段を介することにより、電池外装体が実際に膨らむ部分とは異なる場所に設置できるので、電池の側方や組電池の場合の電池間等に無駄なスペースを占有するようなことがなくなる。
【0012】
なお、電池外装体とは、発電要素を電解質等と共に直接覆って密閉する電池ケースをいい、通常は金属製等の電池容器や電槽の開口部を蓋で塞いだもので構成される。また、この電池外装体の表面には、内部の発電要素の電極を外部の回路と接続するための正負の端子が突設されている。ただし、正負いずれかの端子については、電池外装体自身がこの端子を構成する場合もある。
【0013】
請求項2の電池は、力点部を含むほぼ全長が電池外装体の側面に沿うと共に、少なくとも一端側の作用点部が当該側面の端縁を超えて外側に突出するように配置されたレバーの支点部がこの電池外装体を囲む枠体に支持され、このレバーの作用点部の変位によりオン/オフ動作を行うスイッチ手段が枠体に取り付けられたことを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明によれば、電池外装体の側面が電池内圧の異常な上昇により膨らんだ場合に、この膨らみがレバーの力点部に作用し、支点部を介して当該側面の端縁を超えて突出した作用点部に変位をもたらしスイッチ手段がオン/オフ動作を行うので、電池内圧の異常を確実に検出することができるようになる。しかも、電池外装体の側面にはレバーのみが配置され、スイッチ手段は、この側面の端縁部の外側の枠体に取り付けられるので、電池の側方に無駄な突出部を設ける必要がなくなる。特に、組電池の場合、電池間に無駄な間隙を設ける必要がなくなるので、組電池の電池集積度が低下するのを防止することができる。なお、電池外装体の側面とは、この電池外装体における端子が突出する面を除く全ての面をいうものとする。
【0015】
請求項3の電池は、上端面から正負極の端子が突設された電池外装体のほぼ垂直な側面の外側に沿って上下に弾性を有するレバーが配置され、このレバーの下端部が電池外装体を囲む枠体の下端部に固定されると共に、このレバーの上端部が電池外装体の上端面よりも上方に突出して配置され、このレバーの上端部の変位によりオン/オフ動作を行うマイクロスイッチが枠体の上端部に固定されたことを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明によれば、電池外装体の側面が電池内圧の異常な上昇により膨らんだ場合に、下端部を枠体に固定されたレバーの中央部をこの側面の膨らみが押すので、弾性を有するレバーが上端部ほど外側に撓み、枠体の上端部に固定されたマイクロスイッチのアクチュエータに作用してオン/オフ動作をさせることができ、電池内圧の異常を確実に検出することができるようになる。しかも、電池外装体の側面にはレバーのみが配置され、マイクロスイッチは、この側面の端縁部の外側の枠体に固定されるので、電池の側方に無駄な突出部を設ける必要がなくなる。特に、組電池の場合、電池間に無駄な間隙を設ける必要がなくなるので、組電池の電池集積度が低下するのを防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1〜図2は本発明の一実施形態を示すものであって、図1は非水電解質二次電池を一対の枠体で挟んだモジュールを組み合わせた組電池の構成を示す組み立て斜視図、図2は正常時(a)と電池内圧上昇時(b)のレバーとマイクロスイッチの動作を説明するための1個のモジュールについての縦断面側面図である。なお、図3〜図4に示した従来例と同様の機能を有する構成部材には同じ番号を付記する。
【0019】
本実施形態は、図3に示した従来例と同様に、各非水電解質二次電池1を対となる枠体2,2の間に挟んだモジュールを組み合わせた組電池について説明する。即ち、各枠体2は、図1及び図2に示すように、従来例と同様の上下左右を矩形に囲む縁部2a〜2dからなり、一対の枠体2,2が凹部2e,2e同士を向かい合わせにして非水電解質二次電池1の電池外装体を前後方向から挟み込むように挟持することによりモジュールが構成される。
【0020】
上記対となる枠体2,2の図示前方側に配置されるものには、従来例で示したスイッチ台2fを形成する代りに、下縁部2bにレバー4が取り付けられている。レバー4は、上下に細長い弾性を有するバネ板材であり、下端部が樹脂製の下縁部2bに埋め込まれて固定されている。このレバー4は、下端部が埋め込まれた下縁部2bから垂直に上方に向かって枠体2の中央部を貫くように伸び、上縁部2aの凹部2eとは反対側の面に形成された溝2gに嵌入して上端部をさらに少し上方に突出させるようになっている。
【0021】
また、上記対となる枠体2,2の図示前方側に配置されるものには、上縁部2aの中央上方にマイクロスイッチ3が取り付け固定されている。このマイクロスイッチ3は、常時閉路接点(ブレーク接点)を有する機械式のスイッチ手段であり、アクチュエータ3aが前方に向けて突出するように配置され、このアクチュエータ3aが後方に押されることにより接点が開くようになっている。そして、このマイクロスイッチ3は、正常時には、図2(a)に示すように、溝2gに嵌入したレバー4の上端部によりアクチュエータ3aが後方に押されて接点が開いている。
【0022】
上記一対の枠体2,2の間に非水電解質二次電池1を挟んでモジュールが構成されると、図1に示すように、これらのモジュールを前後方向に複数個並べて図示しない挟持固定手段により挟持固定することによって組電池となる。この際、従来例の場合には、枠体2にスイッチ台2fを形成してマイクロスイッチ3を非水電解質二次電池1の側面の間に配置していたが、本実施形態の場合には、マイクロスイッチ3を枠体2の上方に配置することができ、レバー4もこの枠体2より前方側に突出することはないので、各モジュール間では枠体2同士を背中合わせに密着させることができるようになる。従って、組電池全体の前後方向の長さは、組み合わせる非水電解質二次電池1の個数をNとし、図3に示した従来例の場合に生じる間隙をSとすると、この従来例のものに比べ(N−1)×Sだけ短くなる。
【0023】
上記構成の組電池は、正常時には、図2(a)に示したように、レバー4の上端部がマイクロスイッチ3のアクチュエータ3aを後方に押し込んだ状態となるため、常時閉路接点のマイクロスイッチ3が開路状態となる。従って、レバー4が正しく組み付けられない等の不良が発生した場合には、アクチュエータ3aがフリーとなってマイクロスイッチ3が閉路状態となり異常であるとの検出が行われるので、このような組み立て不良等を見過ごして本当の異常を検出し損なうようなことがなくなり、フェイル・セーフを図ることができる。
【0024】
上記組電池の各非水電解質二次電池1に例えば過充電が行われると、非水電解液等が熱分解することによりガスを発生して電池外装体の内部圧力が異常に上昇し、図2(b)に示すように、電池外装体の最も広い側面である電池容器1aの前後方向を向く両側面が膨らむ。すると、下端部を下縁部2bに固定されたレバー4の中央部がこの膨らみにより前方に押されるので、このレバー4が弾性により撓んで上端部が大きく前方に変位する。そして、このレバー4の上端部の前方への変位によって、アクチュエータ3aが開放されてマイクロスイッチ3が閉路状態に変化する。従って、このマイクロスイッチ3がオンになったことを組電池の図示しない管理装置が検出することにより、充電電流を強制的に遮断することにより発熱によるガスの発生を停止させて、各非水電解質二次電池1の安全を図ることができる。
【0025】
以上説明したように、本実施形態によれば、組電池の各非水電解質二次電池1の間にマイクロスイッチ3を配置しなくても電池内圧の異常な上昇を確実に検出することができるので、各モジュール間に無駄な間隙Sを設ける必要がなくなり、組電池の前後方向の長さを短くして設置床面積が小さくなるようにすることができる。しかも、異常検出に用いられるマイクロスイッチ3は、非水電解質二次電池1よりも上方の枠体2上に配置されるので、従来例で非水電解質二次電池1の間に配置する場合にように小型薄型のものを用いる必要がなくなり、多少大きくなっても信頼性が高く安価なものを選択して使用することができるようになる。また、本実施形態の場合には、各非水電解質二次電池1の端子1cが突出する組電池の上方にマイクロスイッチ3も配置されるので、これらの端子1cと共にマイクロスイッチ3の保守点検も容易に行うことができるようになる。
【0026】
なお、上記実施形態では、非水電解質二次電池1の電池容器1aの前方を向く側面の膨らみを検出する場合を示したが、この膨らみの検出は、電池外装体のどの面を用いて行ってもよく、端子1cが突出する面を除く側面(電池外装体の側面という場合、上記実施形態では、電池容器1aの底面も含む)を用いることが好ましい。例えば電池容器1aの右方向の側面の膨らみを検出する場合、従来であれば、組電池の右方向にマイクロスイッチ3が突出することになるが、本発明では、この部分に薄いレバー4が配置されるだけとなるため、この場合にも組電池の設置床面積を縮小することはできる。ただし、電池外装体は、最も面積の広い側面が最も大きく膨らむことになり、また、この最も広い側面を向かい合わせにして複数の非水電解質二次電池1を並べて組電池を構成することが最もスペース効率がよいことから、このような非水電解質二次電池1の並び方向の側面の膨らみを検出する構成が好ましいものとなる。さらに、上記実施形態では、角型の電池外装体を用いた非水電解質二次電池1について説明したが、長円筒型や円筒型等の任意の形状の電池外装体にも同様に実施可能である。
【0027】
また、上記実施形態では、弾性を有するレバー4を撓ませることによりマイクロスイッチ3にオン/オフ動作をさせる場合を示したが、剛体のレバー4を枠体2に揺動可能に支持させることもできる。この場合、レバー4の下端の支点部を揺動可能に支持し、中央の力点部を電池外装体の側面の膨らみで押すことにより、上端の作用点部を変位させるようにしてもよいし、例えば力点部と作用点部の間の支点部を揺動可能に支持して、このレバー4をシーソーのように動作させることもできる。このようなレバー4は、金属製であってもよいし、樹脂製やその他の材料を用いることもできる。また、このレバー4は、枠体2と一体成形することも可能である。
【0028】
また、上記実施形態では、電池外装体の側面の膨らみのみによってレバー4の作用点部が変位する場合を示したが、このレバー4を温度によって変形するバイメタルや形状記憶合金等を用いて構成することにより、電池温度の異常な上昇の検出も行うようにすることができる。
【0029】
また、上記のようなレバー4に限らず、電池外装体のいずれかの面の膨らみが一端に伝わることによりマイクロスイッチ3を動作させるように構成されたレバー式電池外装体膨れ検知手段であれば、どのような構造のものを用いてもよい。
【0030】
また、上記実施形態では、マイクロスイッチ3の常時閉路接点を用いて検出を行う場合を示したが、従来例のように常時開路接点を用いて、電池外装体の側面が膨らんだ場合にレバー4等がマイクロスイッチ3のアクチュエータ3aから離反することにより検出を行うように構成することもできる。さらに、電池外装体の側面が膨らんだ場合にマイクロスイッチ3の接点が閉じるように構成する他、この接点が開くことにより異常を検出することもできる。
【0031】
また、上記実施形態では、マイクロスイッチ3を用いる場合を示したが、レバー4等によって光軸を遮るフォトインタラプタやレバー4等に取り付けた磁石の接近と離反を検出するリードスイッチ等の他のスイッチ手段を用いることもできる。さらに、レバー4等の変位をアナログ的に検出し、コンパレータ等の電気回路によってこのアナログ出力をオン/オフ動作に変換するスイッチ手段を用いることもできる。
【0032】
また、上記実施形態では、各非水電解質二次電池1を一対の枠体2,2で挟んだ組電池について示したが、複数の非水電解質二次電池1を1個の枠体にまとめて収納した組電池にも同様に実施可能である。さらに、上記実施形態では、複数の非水電解質二次電池1を組み合わせた組電池について説明したが、1個の非水電解質二次電池1と枠体のみからなる電池にも同様に実施可能である。この場合、非水電解質二次電池1の電池外装体は一対又は複数のパーツからなる枠体で囲むようにしてもよいし、1個の枠体に1個の非水電解質二次電池1を収納するようにしたものであってもよい。さらに、上記実施形態では、非水電解質二次電池1の電池外装体を枠体で囲む場合を示したが、枠体を用いない非水電解質二次電池1にも同様に実施可能である。この場合、レバー4等やスイッチ手段は、電池外装体に取り付けてもよいし、非水電解質二次電池1の装着部に取り付けることも可能である。
【0033】
また、上記実施形態では、非水電解質二次電池1について示したが、本発明は、任意の電池について実施可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、電池外装体の膨らみをレバーを介して外側のスイッチ手段により検出することができるので、この電池外装体の周囲に無駄なスペースを設けることなく確実に電池内圧の異常な上昇を確実に検出することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであって、非水電解質二次電池を一対の枠体で挟んだモジュールを組み合わせた組電池の構成を示す組み立て斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態を示すものであって、正常時(a)と電池内圧上昇時(b)のレバーとマイクロスイッチの動作を説明するための1個のモジュールについての縦断面側面図である。
【図3】従来例を示すものであって、非水電解質二次電池を一対の枠体で挟んだモジュールを組み合わせた組電池の構成を示す組み立て斜視図である。
【図4】従来例を示すものであって、正常時(a)と電池内圧上昇時(b)のマイクロスイッチの動作を説明するための2個のモジュールについての縦断面側面図である。
【符号の説明】
1 非水電解質二次電池
1a 電池容器
1b 蓋板
1c 端子
2 枠体
3 マイクロスイッチ
4 レバー
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池内圧の異常な上昇を電池容器等の膨らみによって検出する電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
単電池である非水電解質二次電池を複数個組み合わせた組電池の従来の構成例を図3に示す。組電池は、複数個の非水電解質二次電池を1個の枠体にまとめて収納し一体化する場合もあるが、ここでは、各非水電解質二次電池1を2個の枠体2,2の間に挟んだモジュールを複数個並べて組電池としたものを示す。なお、この組電池は、実際には複数個のモジュールを両側から挟持固定することにより枠体2と非水電解質二次電池1を一体化して使用する。
【0003】
上記非水電解質二次電池1は、左右方向に幅広のステンレス鋼からなる箱形容器状の電池容器1aの上端開口部にステンレス鋼からなる矩形板状の蓋板1bを嵌め込んで周囲を溶接することにより角型の電池外装体を形成したものである。この非水電解質二次電池1は、蓋板1bの左右両端部から正負極の端子1c,1cが突設されている。これらの端子1c,1cは、電池容器1aの内部に収納された図示しない発電要素の正極と負極に接続されている。
【0004】
各枠体2は、矩形の浅い盆の底を周縁部を除いてくり抜いたような形状に樹脂を成形したものである。即ち、この枠体2は、上下に配置された左右方向に長い水平な上縁部2aと下縁部2b、及び、これらの縁部2a,2bの間の左右端部を繋ぐ上下方向に長い垂直な左縁部2cと右縁部2dからなる。また、各縁部2a〜2dは、L字状の横断面の垂直片側を内側に向けることにより、枠体2の前後方向の一方の面に凹部2eを形成している。
【0005】
上記枠体2は、2個を一対として、凹部2e,2e同士を向かい合わせにし、非水電解質二次電池1の前後方向の両側に配置される。また、これら対となる枠体2,2の図示前方側に配置されるものには、下縁部2bの中央にスイッチ台2fが突設されている。スイッチ台2fは、下縁部2bの中央から上方に向けて突出する柱状であり、上端が枠体2の中央付近まで突出して、この上に小型薄型のマイクロスイッチ3が載置固定されている。マイクロスイッチ3は、常時開路接点(メーク接点)を有する機械式のスイッチ手段であり、アクチュエータ3aが後方に向けて突出するように配置され、このアクチュエータ3aが前方に押されることにより接点が閉じるようになっている。
【0006】
各非水電解質二次電池1は、上記一対の枠体2,2の間に挟み込まれる。即ち、各非水電解質二次電池1の電池外装体の前後方向を向く最も広い両側面の周縁部をそれぞれ前後の枠体2,2の凹部2e,2eに嵌め込むことにより、この非水電解質二次電池1を枠体2,2で挟んでモジュールを構成する。そして、このようなモジュールを前後方向に複数個並べて、図示しない挟持固定手段により挟持固定することによって組電池となる。
【0007】
上記構成の組電池は、正常時には、図4(a)に示すように、マイクロスイッチ3のアクチュエータ3aがフリーな状態であるため、このマイクロスイッチ3が開路状態となる。ここで、各非水電解質二次電池1に例えば過充電が行われると、非水電解液等が熱分解することによりガスを発生して電池外装体の内部圧力が異常に上昇するので、この電池外装体を構成する電池容器1aや蓋板1bが破壊されるおそれが生じる。しかしながら、内部圧力が上昇すると、図4(b)に示すように、電池外装体の最も広い側面である電池容器1aの前後方向を向く両側面が特に膨らむので、マイクロスイッチ3のアクチュエータ3aがこの側面の膨らみに押されてオンとなり閉路状態に変化する。従って、このマイクロスイッチ3がオンになったことを組電池の図示しない管理装置が検出すると、充電電流を強制的に遮断することにより発熱によるガスの発生を停止させて電池の安全を図るようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の組電池は、各非水電解質二次電池1の電池外装体の側面の膨らみをマイクロスイッチ3が直接検出するので、動作が確実であるという利点はあるものの、このマイクロスイッチ3を非水電解質二次電池1の間に配置するために、組電池の設置床面積が大きくなって電池の集積度が低下するという問題があった。即ち、図3や図4に示すように、各非水電解質二次電池1の前方側に嵌まり込む枠体2は、スイッチ台2fやマイクロスイッチ3がこの枠体2の前方端面よりもさらに前方側に突出するため、モジュール間で枠体2,2同士が背中合わせに密着せずに間隙Sだけ離れて並ぶことになる。このため、各非水電解質二次電池1の間は、間隙Sの分だけ必要以上に広げて配置する必要があり、組電池の前後方向の長さが長くなる。しかも、この間隙Sをできるだけ狭めるために小型薄型のマイクロスイッチ3を使用する必要があるので、このマイクロスイッチ3の動作の信頼性が低下することになるという問題も生じる。
【0009】
本発明は、かかる事情に対処するためになされたものであり、レバーを介して電池外装体の膨らみをスイッチ手段に伝達させることにより、組電池の電池間等にマイクロスイッチ等を配置してスペースを無駄にするようなことのない電池を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の電池は、レバー式電池外装体膨れ検知手段と、オン/オフ動作を行うスイッチ手段とを備え、電池外装体の膨れが前記レバー式電池外装体膨れ検知手段の一部に伝わることにより、前記スイッチ手段をオン又はオフさせるよう構成されたことを特徴とする。
【0011】
請求項1の発明によれば、電池外装体が電池内圧の異常な上昇により膨らんだ場合に、この膨らみがレバー式電池外装体膨れ検知手段の一部に伝わり、スイッチ手段がオン/オフ動作を行うので、電池内圧の異常を確実に検出することができるようになる。しかも、スイッチ手段は、レバー式電池外装体膨れ検知手段を介することにより、電池外装体が実際に膨らむ部分とは異なる場所に設置できるので、電池の側方や組電池の場合の電池間等に無駄なスペースを占有するようなことがなくなる。
【0012】
なお、電池外装体とは、発電要素を電解質等と共に直接覆って密閉する電池ケースをいい、通常は金属製等の電池容器や電槽の開口部を蓋で塞いだもので構成される。また、この電池外装体の表面には、内部の発電要素の電極を外部の回路と接続するための正負の端子が突設されている。ただし、正負いずれかの端子については、電池外装体自身がこの端子を構成する場合もある。
【0013】
請求項2の電池は、力点部を含むほぼ全長が電池外装体の側面に沿うと共に、少なくとも一端側の作用点部が当該側面の端縁を超えて外側に突出するように配置されたレバーの支点部がこの電池外装体を囲む枠体に支持され、このレバーの作用点部の変位によりオン/オフ動作を行うスイッチ手段が枠体に取り付けられたことを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明によれば、電池外装体の側面が電池内圧の異常な上昇により膨らんだ場合に、この膨らみがレバーの力点部に作用し、支点部を介して当該側面の端縁を超えて突出した作用点部に変位をもたらしスイッチ手段がオン/オフ動作を行うので、電池内圧の異常を確実に検出することができるようになる。しかも、電池外装体の側面にはレバーのみが配置され、スイッチ手段は、この側面の端縁部の外側の枠体に取り付けられるので、電池の側方に無駄な突出部を設ける必要がなくなる。特に、組電池の場合、電池間に無駄な間隙を設ける必要がなくなるので、組電池の電池集積度が低下するのを防止することができる。なお、電池外装体の側面とは、この電池外装体における端子が突出する面を除く全ての面をいうものとする。
【0015】
請求項3の電池は、上端面から正負極の端子が突設された電池外装体のほぼ垂直な側面の外側に沿って上下に弾性を有するレバーが配置され、このレバーの下端部が電池外装体を囲む枠体の下端部に固定されると共に、このレバーの上端部が電池外装体の上端面よりも上方に突出して配置され、このレバーの上端部の変位によりオン/オフ動作を行うマイクロスイッチが枠体の上端部に固定されたことを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明によれば、電池外装体の側面が電池内圧の異常な上昇により膨らんだ場合に、下端部を枠体に固定されたレバーの中央部をこの側面の膨らみが押すので、弾性を有するレバーが上端部ほど外側に撓み、枠体の上端部に固定されたマイクロスイッチのアクチュエータに作用してオン/オフ動作をさせることができ、電池内圧の異常を確実に検出することができるようになる。しかも、電池外装体の側面にはレバーのみが配置され、マイクロスイッチは、この側面の端縁部の外側の枠体に固定されるので、電池の側方に無駄な突出部を設ける必要がなくなる。特に、組電池の場合、電池間に無駄な間隙を設ける必要がなくなるので、組電池の電池集積度が低下するのを防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1〜図2は本発明の一実施形態を示すものであって、図1は非水電解質二次電池を一対の枠体で挟んだモジュールを組み合わせた組電池の構成を示す組み立て斜視図、図2は正常時(a)と電池内圧上昇時(b)のレバーとマイクロスイッチの動作を説明するための1個のモジュールについての縦断面側面図である。なお、図3〜図4に示した従来例と同様の機能を有する構成部材には同じ番号を付記する。
【0019】
本実施形態は、図3に示した従来例と同様に、各非水電解質二次電池1を対となる枠体2,2の間に挟んだモジュールを組み合わせた組電池について説明する。即ち、各枠体2は、図1及び図2に示すように、従来例と同様の上下左右を矩形に囲む縁部2a〜2dからなり、一対の枠体2,2が凹部2e,2e同士を向かい合わせにして非水電解質二次電池1の電池外装体を前後方向から挟み込むように挟持することによりモジュールが構成される。
【0020】
上記対となる枠体2,2の図示前方側に配置されるものには、従来例で示したスイッチ台2fを形成する代りに、下縁部2bにレバー4が取り付けられている。レバー4は、上下に細長い弾性を有するバネ板材であり、下端部が樹脂製の下縁部2bに埋め込まれて固定されている。このレバー4は、下端部が埋め込まれた下縁部2bから垂直に上方に向かって枠体2の中央部を貫くように伸び、上縁部2aの凹部2eとは反対側の面に形成された溝2gに嵌入して上端部をさらに少し上方に突出させるようになっている。
【0021】
また、上記対となる枠体2,2の図示前方側に配置されるものには、上縁部2aの中央上方にマイクロスイッチ3が取り付け固定されている。このマイクロスイッチ3は、常時閉路接点(ブレーク接点)を有する機械式のスイッチ手段であり、アクチュエータ3aが前方に向けて突出するように配置され、このアクチュエータ3aが後方に押されることにより接点が開くようになっている。そして、このマイクロスイッチ3は、正常時には、図2(a)に示すように、溝2gに嵌入したレバー4の上端部によりアクチュエータ3aが後方に押されて接点が開いている。
【0022】
上記一対の枠体2,2の間に非水電解質二次電池1を挟んでモジュールが構成されると、図1に示すように、これらのモジュールを前後方向に複数個並べて図示しない挟持固定手段により挟持固定することによって組電池となる。この際、従来例の場合には、枠体2にスイッチ台2fを形成してマイクロスイッチ3を非水電解質二次電池1の側面の間に配置していたが、本実施形態の場合には、マイクロスイッチ3を枠体2の上方に配置することができ、レバー4もこの枠体2より前方側に突出することはないので、各モジュール間では枠体2同士を背中合わせに密着させることができるようになる。従って、組電池全体の前後方向の長さは、組み合わせる非水電解質二次電池1の個数をNとし、図3に示した従来例の場合に生じる間隙をSとすると、この従来例のものに比べ(N−1)×Sだけ短くなる。
【0023】
上記構成の組電池は、正常時には、図2(a)に示したように、レバー4の上端部がマイクロスイッチ3のアクチュエータ3aを後方に押し込んだ状態となるため、常時閉路接点のマイクロスイッチ3が開路状態となる。従って、レバー4が正しく組み付けられない等の不良が発生した場合には、アクチュエータ3aがフリーとなってマイクロスイッチ3が閉路状態となり異常であるとの検出が行われるので、このような組み立て不良等を見過ごして本当の異常を検出し損なうようなことがなくなり、フェイル・セーフを図ることができる。
【0024】
上記組電池の各非水電解質二次電池1に例えば過充電が行われると、非水電解液等が熱分解することによりガスを発生して電池外装体の内部圧力が異常に上昇し、図2(b)に示すように、電池外装体の最も広い側面である電池容器1aの前後方向を向く両側面が膨らむ。すると、下端部を下縁部2bに固定されたレバー4の中央部がこの膨らみにより前方に押されるので、このレバー4が弾性により撓んで上端部が大きく前方に変位する。そして、このレバー4の上端部の前方への変位によって、アクチュエータ3aが開放されてマイクロスイッチ3が閉路状態に変化する。従って、このマイクロスイッチ3がオンになったことを組電池の図示しない管理装置が検出することにより、充電電流を強制的に遮断することにより発熱によるガスの発生を停止させて、各非水電解質二次電池1の安全を図ることができる。
【0025】
以上説明したように、本実施形態によれば、組電池の各非水電解質二次電池1の間にマイクロスイッチ3を配置しなくても電池内圧の異常な上昇を確実に検出することができるので、各モジュール間に無駄な間隙Sを設ける必要がなくなり、組電池の前後方向の長さを短くして設置床面積が小さくなるようにすることができる。しかも、異常検出に用いられるマイクロスイッチ3は、非水電解質二次電池1よりも上方の枠体2上に配置されるので、従来例で非水電解質二次電池1の間に配置する場合にように小型薄型のものを用いる必要がなくなり、多少大きくなっても信頼性が高く安価なものを選択して使用することができるようになる。また、本実施形態の場合には、各非水電解質二次電池1の端子1cが突出する組電池の上方にマイクロスイッチ3も配置されるので、これらの端子1cと共にマイクロスイッチ3の保守点検も容易に行うことができるようになる。
【0026】
なお、上記実施形態では、非水電解質二次電池1の電池容器1aの前方を向く側面の膨らみを検出する場合を示したが、この膨らみの検出は、電池外装体のどの面を用いて行ってもよく、端子1cが突出する面を除く側面(電池外装体の側面という場合、上記実施形態では、電池容器1aの底面も含む)を用いることが好ましい。例えば電池容器1aの右方向の側面の膨らみを検出する場合、従来であれば、組電池の右方向にマイクロスイッチ3が突出することになるが、本発明では、この部分に薄いレバー4が配置されるだけとなるため、この場合にも組電池の設置床面積を縮小することはできる。ただし、電池外装体は、最も面積の広い側面が最も大きく膨らむことになり、また、この最も広い側面を向かい合わせにして複数の非水電解質二次電池1を並べて組電池を構成することが最もスペース効率がよいことから、このような非水電解質二次電池1の並び方向の側面の膨らみを検出する構成が好ましいものとなる。さらに、上記実施形態では、角型の電池外装体を用いた非水電解質二次電池1について説明したが、長円筒型や円筒型等の任意の形状の電池外装体にも同様に実施可能である。
【0027】
また、上記実施形態では、弾性を有するレバー4を撓ませることによりマイクロスイッチ3にオン/オフ動作をさせる場合を示したが、剛体のレバー4を枠体2に揺動可能に支持させることもできる。この場合、レバー4の下端の支点部を揺動可能に支持し、中央の力点部を電池外装体の側面の膨らみで押すことにより、上端の作用点部を変位させるようにしてもよいし、例えば力点部と作用点部の間の支点部を揺動可能に支持して、このレバー4をシーソーのように動作させることもできる。このようなレバー4は、金属製であってもよいし、樹脂製やその他の材料を用いることもできる。また、このレバー4は、枠体2と一体成形することも可能である。
【0028】
また、上記実施形態では、電池外装体の側面の膨らみのみによってレバー4の作用点部が変位する場合を示したが、このレバー4を温度によって変形するバイメタルや形状記憶合金等を用いて構成することにより、電池温度の異常な上昇の検出も行うようにすることができる。
【0029】
また、上記のようなレバー4に限らず、電池外装体のいずれかの面の膨らみが一端に伝わることによりマイクロスイッチ3を動作させるように構成されたレバー式電池外装体膨れ検知手段であれば、どのような構造のものを用いてもよい。
【0030】
また、上記実施形態では、マイクロスイッチ3の常時閉路接点を用いて検出を行う場合を示したが、従来例のように常時開路接点を用いて、電池外装体の側面が膨らんだ場合にレバー4等がマイクロスイッチ3のアクチュエータ3aから離反することにより検出を行うように構成することもできる。さらに、電池外装体の側面が膨らんだ場合にマイクロスイッチ3の接点が閉じるように構成する他、この接点が開くことにより異常を検出することもできる。
【0031】
また、上記実施形態では、マイクロスイッチ3を用いる場合を示したが、レバー4等によって光軸を遮るフォトインタラプタやレバー4等に取り付けた磁石の接近と離反を検出するリードスイッチ等の他のスイッチ手段を用いることもできる。さらに、レバー4等の変位をアナログ的に検出し、コンパレータ等の電気回路によってこのアナログ出力をオン/オフ動作に変換するスイッチ手段を用いることもできる。
【0032】
また、上記実施形態では、各非水電解質二次電池1を一対の枠体2,2で挟んだ組電池について示したが、複数の非水電解質二次電池1を1個の枠体にまとめて収納した組電池にも同様に実施可能である。さらに、上記実施形態では、複数の非水電解質二次電池1を組み合わせた組電池について説明したが、1個の非水電解質二次電池1と枠体のみからなる電池にも同様に実施可能である。この場合、非水電解質二次電池1の電池外装体は一対又は複数のパーツからなる枠体で囲むようにしてもよいし、1個の枠体に1個の非水電解質二次電池1を収納するようにしたものであってもよい。さらに、上記実施形態では、非水電解質二次電池1の電池外装体を枠体で囲む場合を示したが、枠体を用いない非水電解質二次電池1にも同様に実施可能である。この場合、レバー4等やスイッチ手段は、電池外装体に取り付けてもよいし、非水電解質二次電池1の装着部に取り付けることも可能である。
【0033】
また、上記実施形態では、非水電解質二次電池1について示したが、本発明は、任意の電池について実施可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、電池外装体の膨らみをレバーを介して外側のスイッチ手段により検出することができるので、この電池外装体の周囲に無駄なスペースを設けることなく確実に電池内圧の異常な上昇を確実に検出することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであって、非水電解質二次電池を一対の枠体で挟んだモジュールを組み合わせた組電池の構成を示す組み立て斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態を示すものであって、正常時(a)と電池内圧上昇時(b)のレバーとマイクロスイッチの動作を説明するための1個のモジュールについての縦断面側面図である。
【図3】従来例を示すものであって、非水電解質二次電池を一対の枠体で挟んだモジュールを組み合わせた組電池の構成を示す組み立て斜視図である。
【図4】従来例を示すものであって、正常時(a)と電池内圧上昇時(b)のマイクロスイッチの動作を説明するための2個のモジュールについての縦断面側面図である。
【符号の説明】
1 非水電解質二次電池
1a 電池容器
1b 蓋板
1c 端子
2 枠体
3 マイクロスイッチ
4 レバー
Claims (3)
- レバー式電池外装体膨れ検知手段と、オン/オフ動作を行うスイッチ手段とを備え、
電池外装体の膨れが前記レバー式電池外装体膨れ検知手段の一部に伝わることにより、前記スイッチ手段をオン又はオフさせるよう構成されたことを特徴とする電池。 - 力点部を含むほぼ全長が電池外装体の側面に沿うと共に、少なくとも一端側の作用点部が当該側面の端縁を超えて外側に突出するように配置されたレバーの支点部がこの電池外装体を囲む枠体に支持され、このレバーの作用点部の変位によりオン/オフ動作を行うスイッチ手段が枠体に取り付けられたことを特徴とする電池。
- 上端面から正負極の端子が突設された電池外装体のほぼ垂直な側面の外側に沿って上下に弾性を有するレバーが配置され、このレバーの下端部が電池外装体を囲む枠体の下端部に固定されると共に、このレバーの上端部が電池外装体の上端面よりも上方に突出して配置され、このレバーの上端部の変位によりオン/オフ動作を行うマイクロスイッチが枠体の上端部に固定されたことを特徴とする電池。
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