JPH10334883A - 密閉型電池の安全構造 - Google Patents

密閉型電池の安全構造

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JPH10334883A
JPH10334883A JP9146405A JP14640597A JPH10334883A JP H10334883 A JPH10334883 A JP H10334883A JP 9146405 A JP9146405 A JP 9146405A JP 14640597 A JP14640597 A JP 14640597A JP H10334883 A JPH10334883 A JP H10334883A
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JP9146405A
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Keisuke Yamamoto
啓介 山本
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流遮断および圧力解放を行うことができ、
電池内部の圧力変動に電池性能が影響されない密閉型電
池の安全構造を提供することにある。 【解決手段】 密閉型電池に電流遮断機構1と圧力解放
機構2とを互いに独立させて設ける。電流遮断機構1に
は、可動部4及び固定部6を少なくとも設置し、これら
で電流開閉スイッチを構成する。可動部4及び固定部6
は、電池内部の発電要素Eの極から外部電極3に到る電
流経路の一部となるように挿入する。可動部には、電池
内部の温度上昇に反応して変形し固定部から離れて電流
経路を開くように動作するものを用いる。固定部には、
電池内部の圧力の変動を遮断して可動部に作用させない
ものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉型電池の安全
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】密閉型電池は、電池缶内に発電要素を封
入したものであり、例えば、乾電池がよく知られた態様
である。ここでいう発電要素とは、発電、充放電を行な
うための電池の電気化学的な要素である。密閉型電池に
おいては、その構造上、充放電における外部の電子回路
の異常や取扱いの誤りによって、過電流、過電圧や外部
短絡が発生すると、電池内部の温度が異常に上昇する。
このような場合、電解液が蒸発したり、内部気体が熱膨
張する等して電池内部の圧力が上昇し、ついには爆発に
至ることがある。そのため、従来より密閉型電池には、
このような事態を回避するため電池内部の電流を遮断す
る電流遮断機構が設けられている。
【0003】また、電流を遮断しても温度上昇が止まら
ない場合、電池周囲の温度が異常に上昇した場合や電池
内部が短絡した場合等においては、上記の電流遮断機構
だけでは電池の爆発を回避できないため、密閉型電池に
は更に電池内部の高圧流体を外界に解放するための圧力
解放機構が設けられている。
【0004】図2は、従来の密閉型電池の安全構造の代
表的な例を示す断面図であり、安全構造は電流遮断機構
および圧力解放機構を兼ね備えた構造となっている。な
お、同図では、断面に現れた線のみを示しており、封止
部21の断面にだけハッチングを施している。同図に示
す例では、密閉型電池は電池缶27の開口が封止部21
で密封された構造を有している。封止部21は、金属製
の電池蓋22の電池内部側の周縁部に、可動板23、リ
ング状の絶縁板24および封口板25を順に重ね合わせ
てなる積層体である。可動板23及び封口板25は電流
経路の一部であって、これらは電流開閉スイッチを構成
している。封口板25は電極タブ29を介して電池内部
の発電要素Eの極に電気的に接続されている。
【0005】電池蓋22には貫通孔22aが設けられて
いる。可動板23は、中央部分が電池内部側に向かって
凸状に湾曲しており、その中心には貫通孔23aが設け
られている。更に、可動板23はバイメタルで形成され
ている。封口板25は中心に突起25aを有し、突起2
5aの周辺には貫通孔25bが設けられている。封口板
25の突起25aは可動板23の貫通孔23aを塞いで
おり、可動板23と封口板25とは電気的に接続されて
いる。安定した電気的接続を保持するため、貫通孔23
aは可動板23の弾性力により突起25aに押しつけら
れている。28はガスケットである。
【0006】同図に示す構造では、電池内部の温度が上
昇すると、可動板23は中央部分を電池外部側に向かっ
て凸状に反転させて封口板25から分離し、電池内部の
電流を遮断する。更に、電池内部の高圧となった流体は
貫通孔23aおよび貫通孔22aを通って外界に解放さ
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記で
示した安全構造においては、電流経路の一部である可動
板23に電池内部の圧力が直接伝達される構造となって
おり、又可動板23と封口板25との電気的接続は可動
板23の弾性力で保持されている。そのため、充電等に
よって電池内部の流体の圧力が若干上昇しただけで、可
動板が電池外部側に押し上げられてしまい、可動板23
と封口板25との接触抵抗が増加し電池性能が低下する
という問題がある。
【0008】本発明の課題は、電流遮断および圧力解放
を行うことができ、電池内部の圧力変動に電池性能が影
響されない密閉型電池の安全構造を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の密閉型電池の安
全構造は、次の特徴を有するものである。 (1) 電流遮断機構と圧力解放機構とが互いに独立し
て設けられ、電流遮断機構は可動部と固定部とを少なく
とも有し、これらは電流開閉スイッチを構成し、電池内
部の発電要素の極から外部電極に到る電流経路の一部と
して挿入され、可動部は電池内部の温度上昇に反応して
変形し固定部から離れて電流経路を開くように動作する
ものであり、固定部は可動部の電池内部側に設けられ、
電池内部の圧力の変動を遮断して可動部材に作用させな
いものである密閉型電池の安全構造。
【0010】(2) 電流遮断機構と圧力解放機構とが
共に電池蓋に設けられており、電流遮断機構が、当該電
池の外部電極となるキャップ、可動部、絶縁リングおよ
び固定部を、電池の外部側から内部側の方向に順に重ね
合わせて構成されており、可動部は、中央部分が電池内
部側に向かって凸状に湾曲した板状部材であって、該凸
状の頂上部分で固定部材と接触しており、電池内部の温
度上昇に反応して中央部分が電池外部側に向かって凸状
に反転変形して固定部材から離れるものである上記
(1)記載の密閉型電池の安全構造。
【0011】(3) 可動部が、バイメタルを用いた構
造によって、温度上昇に反応して変形するものである上
記(1)記載の密閉型電池の安全構造。
【0012】(4) 可動部が、形状記憶合金を用いた
構造によって、温度上昇に反応して変形するものである
上記(1)記載の密閉型電池の安全構造。
【0013】
【作用】本発明の安全構造においては、電流遮断機構と
圧力解放機構とが別々に独立して設けられている。その
ため、製品の出荷検査(抜き取り)をする際に、各機構
を個別に動作確認でき、該検査の信頼性を向上させるこ
とができる。更に、温度と圧力とを個別パラメータとし
て解析できるので、異常電池の原因究明が容易に行え
る。
【0014】また、電流遮断機構では、固定部によって
可動部への電池内部の圧力の伝達が遮断されているの
で、電池内部の圧力変動が可動部に作用しない。この構
成によって、電池性能が低下することが抑制され、電流
遮断機構はコンパクトに構成される。本発明の安全構造
を用いれば、電池内部の異常な温度上昇と、電池内部の
異常な圧力上昇を別々に回避できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図を用いて詳細に
説明する。図1は、本発明の密閉型電池の安全構造の一
例を示す断面図であり、断面に現れた線のみを示してい
る。同図では、角形の密閉型電池について示している。
同図(a)は、電流遮断機構および圧力解放機構が作動
する前の状態を示しており、これらの周辺以外について
は省略して示している。同図(b)は電流遮断機構が作
動したところを示しており、電流遮断機構以外について
は省略して示している。
【0016】同図(a)の例に示すように、電流遮断機
構1と圧力解放機構2とは、互いに独立して異なる位置
に設けられている。電流遮断機構1は、可動部4と固定
部6とを少なくとも有している。可動部4及び固定部6
は電流開閉スイッチを構成し、電池内部の発電要素Eの
極から電池の外部電極3(キャップ)に至る電流経路の
一部として挿入されている。同図(b)の例に示すよう
に、可動部4は電池内部の温度上昇に反応して変形し、
固定部6から離れて電流経路を開くように動作する。固
定部6は可動部4の電池内部側に設けられ、電池内部の
圧力の変動を遮断して可動部に作用させないように構成
されている。
【0017】同図(a)、(b)の例では、電流遮断機
構1と圧力解放機構2とは共に電池蓋7に設けられてい
る。電流遮断機構1は、電池の外部電極3となるキャッ
プ、可動部4、絶縁リング5、固定部6を、電池外部側
から内部側の方向に順に重ね合わせて構成されている。
電流遮断機構1は、ガスケット8を介して金属製のケー
ス9に保持されている。キャップには可動部4の作動状
況を確認するための確認窓3aが設けられている。固定
部6は電池内部の発電要素Eに電極タブ12を介して接
続されている。
【0018】可動部4は中央部分が電池内部側に向かっ
て凸状に湾曲した板状部材であり、凸状の頂上部分で固
定部6と接触している。可動板4は温度上昇に反応して
変形するようにバイメタルで形成されており、中央部分
を電池外部側に向かって凸状に反転させて固定部6から
分離する。圧力解放機構2は、筒状のケース10の電池
内部側の開口部をラプチャー板11で塞いで構成されて
いる。電池内部の圧力が異常に上昇するとラプチャー板
11は破裂し、電池内部の高圧流体は外界に解放され
る。
【0019】本発明の安全構造を形成する電流遮断機構
と圧力解放機構とは、電池ケース(電池蓋および電池缶
を含む。)の異なる位置において互いに独立して設けら
れていれば良い。電流遮断機構は、可動部と固定部とを
少なくとも有し、電気的な異常によって電池内部の温度
が上昇した場合において、電池内部の電流を確実に遮断
し得るものであれば良い。可動部および固定部は、電池
内部の発電要素の極から外部電極に至る電流経路の一部
となるように設置され、電流開閉スイッチを構成する。
【0020】可動部は、電流開閉スイッチの可動接点部
として機能するものであって、電池内部の温度上昇によ
り、固定部から離れるように変形して電流経路を開くも
のである。可動部を形成する材料としては、温度上昇に
反応して変形する材料、例えばバイメタルや形状記憶合
金が挙げられる。
【0021】このうち、バイメタルで形成した場合で
は、可動部は電池内部の温度の下降により変形前の形状
に復帰でき、電流経路を再度閉じて電池を再び使用可能
な状態へと復帰させることができるので好ましい。可動
部は、可動接点部として機能できるのであれば、全体が
バイメタルであっても良いし、一部のみがバイメタルで
あっても良い。バイメタルで形成された可動部であるな
らば、熱膨張率の低い方の金属板面を固定部に向けて設
置するだけで良い。この場合、電池内部の温度上昇によ
り、可動部の中央部分は電池外部側へ向かって凸状に変
形するので、可動部は固定部から分離して電流経路を開
くことができる。
【0022】バイメタルで形成された可動部において
は、可動部が変形して電流経路を開く変形温度は50℃
〜120℃、好ましくは65℃〜80℃の範囲内で設定
するのが良い。更に、一旦変形した可動部が、変形前の
形状に復帰する復帰温度は−30℃〜60℃、好ましく
は−20℃〜40℃の範囲内で設定するのが良い。但
し、可動部が動作するのは、機器を含め電池に何らかの
異常が生じた場合であり、復帰温度を常温(5℃〜30
℃程度)に設定すると、異常が解決されないまま電池が
再使用されてしまうという事態も考えられる。従って、
より高い安全性を確保する観点からは、復帰温度は0℃
以下となるように設定するのが特に好ましい。変形温度
および復帰温度の設定は、バイメタルを構成する材料の
選択、可動部の大きさや形状等の設定により行うことが
できる。
【0023】バイメタルとしては、一般的なものを利用
できるが、耐電解液性、耐電食性の点から、ニッケル合
金(熱膨張率0.15〜0.53×10-4)とインバー
(Mn、C、Ni、Feからなる合金、熱膨張率1.2
×10-6)とを組合せたものを用いるのが好ましい。可
動部の作製方法としては、打ち抜きプレス加工等が挙げ
られる。熱膨張率の異なる異種金属の張り合わせ方法と
しては、溶接、冷間圧接、接着等の一般的な方法が使用
できる。
【0024】可動部を形状記憶合金で形成するのであれ
ば、形状回復したときに電流経路を開くように形状記憶
処理を行い、固定部と接触するように変形させて設置す
る。例えば、図1(b)に示した形状で形状記憶処理
し、図1(a)に示した形状に変形させて設置すれば良
い。
【0025】変形温度、即ち形状回復温度は、バイメタ
ルの場合と同様に50℃〜120℃、好ましくは65℃
〜80℃の範囲内で設定するのが良い。形状記憶合金で
形成された可動部には、形状回復した形状を再度変形さ
せるための変形用部材を取り付けても良い。変形用部材
としては、バネ等の弾性体が挙げられる。
【0026】形状記憶合金の材料としては、一般的に用
いられる材料を用いることができるが、耐電解液性や耐
電食性の点からは、Ti−Ni合金、Cu合金等が挙げ
られる。このうちTi−Ni合金が特に好ましい。
【0027】可動部の形状は、特に限定されず、固定部
の可動部と接触する部分の形状を考慮して決定すれば良
い。具体的には、図1に示すように固定部の可動部と接
触する部分の形状が平面状であるならば、可動部の形状
は板状であって、中央部分が電池内部側に向かって凸状
に湾曲した形状とするのが好ましく、該凸状の中央部分
で固定部と接触しているのが好ましい。この場合、可動
部は板の弾性力を利用して確実に固定部と接触すること
ができる。更に、前述したように可動部をバイメタルや
形状記憶合金で形成すれば、中央部分が電池内部側に向
かった凸状から、電池外部側に向かった凸状へと反転変
形するように設定でき、可動部は固定部から確実に分離
することができる。
【0028】固定部の可動部と接触する部分の形状が、
電池外部側に向かって凸状となっているならば、可動部
の形状は板状であって、中央部分が平面状となった形状
であっても良い。可動部と固定部とが互いに接触する部
分においては、凹凸のはめ合いを設けても良い。可動部
および固定部の互いの接触面においては、何方か一方又
は両方に、金や銀等の良導体貴金属を鍍金して、接触抵
抗を低減させた態様とするのが好ましい。
【0029】固定部は電流開閉スイッチの固定接点部と
して機能するものであって、可動部の電池内部側に設け
られ、電池内部の圧力の変動を遮断して可動部に作用さ
せないものであれば良い。固定部を形成する材料は、導
電性を有し、且つ、電池内部の熱を可動部に伝え得る材
料であれば良く、例えばニッケル、アルミニウム、鉄、
銅、それらの合金等が挙げられる。固定部は上記の材料
で一体的に形成されたものであっても良いし、複数の部
品によって複合的に形成されたものであっても良い。後
者の場合では、固定接点としての機能を損なわない範囲
で、一部の部品は絶縁性材料で形成されていても良い。
【0030】固定部の可動部と接触する部分の形状は、
前述したように可動部の形状を考慮して決定すれば良
い。例えば、図1に示すように平面状としても良いし、
電池外部側に向かって凸状となった形状としても良い。
固定部は、可動部に電池内部の流体の圧力が伝達されな
いようにするために、図1に示すように電池外部側から
電池内部側の方向に、厚みを有しているのが好ましい。
厚みの程度は、電池の種類や固定部を形成する材料を考
慮して決定する。例えば、電池がリチウムイオン二次電
池であって、固定部がニッケルで一体的に形成されてい
る場合であるならば、厚みは、0.5mm〜2mm程度
に設定するのが好ましい。
【0031】キャップ、絶縁リング等といった可動部及
び固定部以外の電流遮断機構を構成する部材は、従来よ
り密閉型電池の電流遮断機構に使用されているものを利
用することができる。但し、キャップには、図1に示す
ように可動部の動作状況を確認するための確認窓を設け
ておくのが好ましい。このような確認窓を設けておけ
ば、出荷前に動作状況を抜き取り検査において確認する
ことができる。更に、常温で復帰状態とならないよう設
定されている電池においては、確認窓に棒状物を差し込
むことで強制的に復帰状態とすることができる。
【0032】本発明の安全構造を形成する圧力解放機構
は、電池内部の流体の圧力が予め設定された値まで上昇
したときに、該流体を外界に解放し得るものであれば良
く、特に限定されるものではない。代表的な例として
は、図1に示すように、電池内部から外界に達するよう
に設けられた貫通孔の開口を、ラプチャー板で塞いだ態
様のものが挙げられる。この例では、ラプチャー板は外
界の圧力と電池内部の圧力とを仕切る隔壁であり、圧力
が予め設定された値に達すると破裂して電池内部の流体
を外界に解放する。ラプチャー板の材料や厚みを適宜選
択、設定することにより、上記圧力値を自由に設定する
ことができる。また、ラプチャー板には、圧力解放を容
易に行うために、電池外部側の表面に環状の切り欠きを
設けても良い。その他、圧力解放機構としては、貫通孔
の内部をゴムやプラスチックで充填した態様のもの等が
挙げられる。
【0033】本発明による安全構造は、あらゆる密閉型
電池に対して有用であるが、ノート型パソコン、携帯電
話、携帯ビデオカメラ等の充電可能な電源として使用さ
れる高容量リチウムイオン二次電池の安全を確保するた
めには、特に有用となる。
【0034】本発明による電流遮断機構は、密閉型電池
に関する次のような異常事態で好適に動作する。即ち、
外部温度の上昇など電池外部の環境変化、充放電に関す
る外部の回路異常によって発生する過電流・過電圧・外
部短絡、内部短絡・電解液反応など電池内部の環境変
化、打撃・貫通などの外的破壊行為、などで生じる電池
内部の異常昇温や、それに伴う電解液の蒸発、及び気体
の熱膨張による電池内部の圧力の上昇である。本発明に
よる安全構造は、一般的な角型の密閉型電池だけでな
く、円筒型(ボタン型を含む)など任意の形状の電池に
も有用である。
【0035】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に示
す。実際に図1に示す安全構造を密閉型電池に付与し、
その評価を行なった。
【0036】角型のリチウムイオン二次電池(8mm×
24mm×48mm)の電池蓋に、図1に示す安全構造
を付与した。電流遮断機構においては、可動部はバイメ
タルで形成した。バイメタルの材料としては、ニッケル
合金(熱膨張率3×10-5)とインバー(熱膨張率1.
2×10-6)とを使用した。固定部は、材料としてニッ
ケルを用い、厚みを1mmに設定した。圧力解放機構
は、中心に孔が設けられた板材(材料:Al、厚み:
0.5mm)と、孔が設けられていない板材(材料:A
l、厚み:0.05mm)とを冷間圧接して得られたA
lクラッド材に、プレス加工を施して作製した。
【0037】上記で得られたリチウムイオン二次電池に
対して、外部環境の温度Tを0℃〜140℃まで上昇さ
せ、同時に電池の正負極間の電気抵抗R〔mΩ〕と電池
内部の圧力P〔kgf/cm2 〕とをモニターした。結
果は次の通りとなった。温度Tが20℃〜80℃の範囲
では、圧力Pは1kgf/cm2 〜8kgf/cm2
上昇していた。この時、電気抵抗Rは50mΩ〜80m
Ωに上昇し、温度Tが80℃に達したとき、電流遮断機
構が作動して電流が遮断された。更に、温度Tを130
℃に上昇させた時に、圧力解放機構が作動し、電池内部
の圧力は外界に解放された。圧力解放機構が作動する直
前の圧力Pは、19kgf/cm 2 であった。このよう
に、本発明においては、電池内部の圧力が上昇しても電
気抵抗Rは殆ど上昇しておらず、電池性能は安定してい
る。
【0038】図2で示した従来例に対しても同様に外部
環境の温度Tを上昇させた。上記と同様に温度Tが20
℃〜80℃の範囲では、電池内部の圧力Pは1kgf/
cm 2 〜8kgf/cm2 に上昇していた。この場合に
おいても、温度Tが80℃に達したときに電流が遮断さ
れたが、遮断される直前の電気抵抗Rは500mΩ〜1
000mΩ程度であった。このように、従来例において
は電池内部の圧力が上昇すると、電気抵抗Rは大きく上
昇し、電池性能が低下してしまう。
【0039】
【発明の効果】本発明の安全構造を構成する電流遮断機
構では、電流開閉を行う可動部に電池内部の圧力が伝達
されない構造となっているため、密閉型電池は安定した
電池性能を得ることができる。更に、本発明の安全構造
では、電池内部の温度異常による危険性と、電池内部の
圧力異常による危険性とを各々独立して回避することが
できるので、誤動作が少なく安全の信頼性が高い密閉型
電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密閉型電池の安全構造の一例を示す断
面図である。
【図2】従来の密閉型電池の安全構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 電流遮断機構 2 圧力解放機構 3 外部電極(キャップ) 4 可動部 6 固定部 E 発電要素

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電流遮断機構と圧力解放機構とが互いに
    独立して設けられ、電流遮断機構は可動部と固定部とを
    少なくとも有し、これらは電流開閉スイッチを構成し、
    電池内部の発電要素の極から外部電極に到る電流経路の
    一部として挿入され、可動部は電池内部の温度上昇に反
    応して変形し固定部から離れて電流経路を開くように動
    作するものであり、固定部は可動部の電池内部側に設け
    られ、電池内部の圧力の変動を遮断して可動部材に作用
    させないものである密閉型電池の安全構造。
  2. 【請求項2】 電流遮断機構と圧力解放機構とが共に電
    池蓋に設けられており、電流遮断機構が、当該電池の外
    部電極となるキャップ、可動部、絶縁リングおよび固定
    部を、電池の外部側から内部側の方向に順に重ね合わせ
    て構成されており、可動部は、中央部分が電池内部側に
    向かって凸状に湾曲した板状部材であって、該凸状の頂
    上部分で固定部材と接触しており、電池内部の温度上昇
    に反応して中央部分が電池外部側に向かって凸状に反転
    変形して固定部材から離れるものである請求項1記載の
    密閉型電池の安全構造。
  3. 【請求項3】 可動部が、バイメタルを用いた構造によ
    って、温度上昇に反応して変形するものである請求項1
    記載の密閉型電池の安全構造。
  4. 【請求項4】 可動部が、形状記憶合金を用いた構造に
    よって、温度上昇に反応して変形するものである請求項
    1記載の密閉型電池の安全構造。
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Cited By (8)

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