JP2004039024A - 光ピックアップの調整用光ディスク、光ピックアップの調整装置及び方法 - Google Patents

光ピックアップの調整用光ディスク、光ピックアップの調整装置及び方法 Download PDF

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島田 裕
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Abstract

【課題】両面再生タイプのDVDを再生する一対の光ピックアップの調整を簡素化し迅速に行う。
【解決手段】一方の光ピックアップから光ビームを入射される第1のディスク基板2側の第1の信号記録層5と、他方の光ピックアップから光ビームを入射される第2のディスク基板4側の第2の信号記録層7とが設けられ、各信号記録層5,7には、記録トラックが同心円状に設けられ、第2の信号記録層5のデータの記録方向に対して、第2の信号記録層7のデータが逆方向に記録されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面に信号記録層を有する光ディスクの記録再生を行うことができる光ピックアップの調整に用いる光ピックアップの調整用光ディスク、光ピックアップの調整装置及びこの調整装置を用いた光ピックアップの調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光記録媒体として、CD(Compact Disk)よりも記録密度を高めたDVD(Digital Versatile Disk)がある。DVDには、データが記録される記録層を複数有し、例えばディスクの各面側からレーザ光を照射されることでデータが再生されるようになっている両面再生タイプのものがある。このようなDVDは、記録面を有する2枚の基板を、接着剤を介して貼り合せた構造となっている。
【0003】
上述したような両面再生タイプのDVDを記録再生する装置としては、各面に対応する一対の光ピックアップを備えて、DVDの一方の面と他方の面とに、それぞれ対応する光ピックアップからレーザ光を照射してDVDの各面の再生を行うものがある。
【0004】
一対の光ピックアップは、それぞれ、DVD用の635〜650nmの光ビームを出射する光源、光源より出射された光ビームを集光する対物レンズ、対応するDVDの信号記録面で反射された戻りの光ビームを検出する光検出器、対物レンズをフォーカシング方向とトラッキング方向に駆動変位する対物レンズ駆動部等を備えている。
【0005】
対物レンズ駆動部は、対物レンズを保持するレンズホルダと、このレンズホルダを弾性支持部材でフォーカシング方向とトラッキング方向に変位可能に支持するホルダ支持部材と、対物レンズを保持したレンズホルダをフォーカシング方向に駆動変位するフォーカシング駆動部と、対物レンズを保持したレンズホルダをトラッキング方向に駆動変位するトラッキング駆動部とを備えている。
【0006】
フォーカシング駆動部は、フォーカシングコイルとフォーカシングマグネットとからなり、フォーカシングコイルに流れる電流とフォーカシングマグネットにより発生された磁界との作用により弾性支持部材に保持されたレンズホルダを対物レンズの光軸方向であるフォーカシング方向に駆動変位する。また、トラッキング駆動部は、トラッキングコイルとトラッキングマグネットとからなり、トラッキングコイルに流れる電流とトラッキングマグネットにより発生された磁界との作用により弾性支持部材に支持されたレンズホルダを対物レンズの光軸と直交する方向に駆動変位する。
【0007】
以上のような構成とされた光ピックアップは、DVDの一方の面を再生する際に、一方の光ピックアップにおいて光源より出射された光ビームがDVDの一方の面の信号記録面で合焦するようにフォーカシング駆動部で対物レンズを駆動変位し、また、トラッキング駆動部で対物レンズをトラッキング方向に駆動変位することによって、光ビームを走査し、DVDの一方の面に記録された情報信号の読み出しを行う。
【0008】
また、このような光ピックアップは、DVDの他方の面を再生する際に、他方の光ピックアップにおいて光源より出射された光ビームがDVDの他方の面の信号記録面で合焦するようにフォーカシング駆動部で対物レンズを駆動変位し、また、トラッキング駆動部で対物レンズをトラッキング方向に駆動変位することによって、光ビームを走査し、DVDの他方の面に記録された情報信号の読み出しを行う。
【0009】
以上のように構成された光ピックアップは、更には、記録及び/又は再生装置に組み付けるためのベースユニットにそれぞれ取り付けられる。このベースユニットは、記録及び/又は再生装置の筐体に組み付けられるベースを有し、このベースに、光ピックアップが組み付けられるスライド部材と、光ピックアップが組み付けられたスライド部材を光ディスクの径方向に送り操作する送り機構と、光ディスクを回転駆動するディスク回転駆動機構とが設けられてなる。
【0010】
ところで、組立工程において組み立てられた光ピックアップは、それぞれ、対物レンズと光源との相対的位置と対物レンズの光軸の傾きの調整が行われる。この調整は、例えば各光ピックアップがベースユニットに組み付けられた後に行うようにし、光ピックアップのベースユニットへの組立前に行う調整に比べて、光ピックアップのベースユニットへの組立精度に依存することなく、対物レンズと光源との相対的位置と対物レンズの光軸の傾きの調整を行うことができるようにしている。
【0011】
この調整は、光ピックアップ毎にDVDの対応する記録面に対して行われる。具体的には、先ず、DVD用の調整用光ディスクをディスク回転駆動機構に装着し、このDVD用の調整用光ディスクを所定の方向に回転し、一方の光ピックアップの光学的特性が最適値となるように、対物レンズと光源の相対的位置の調整を行う。そして、調整用光ディスクのTOC(Table Of Contents)情報を読み出して、調整用光ディスクの所定の箇所にアクセスし、調整用光ディスクを用いて、対物レンズの傾きの調整が行われる。
【0012】
次いで、DVD用の調整用光ディスクの回転を停止させて、調整用光ディスクを所定の方向とは逆方向に回転し、他方の光ピックアップの光学的特性が最適値となるように、対物レンズと光源の相対的位置の調整を行う。そして、調整用光ディスクのTOC情報を読み出して、調整用光ディスクの所定の箇所にアクセスし、調整用光ディスクを用いて、対物レンズの傾きの調整が行われる。
【0013】
ここで、調整用光ディスクは、両面にDVDと同じ物理フォーマットで8−16変調されたデータがスパイラル状に記録されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、両面再生タイプのDVD等の光ディスクの記録再生に用いる一対の光ピックアップの調整では、この光ディスクを再生する際の光学特性を調整するとき、調整用光ディスクをディスク回転駆動機構に装着して所定の方向に回転し、光ディスクの一方の面を再生する際の一方の光ピックアップにおける光学特性を調整し、一旦、調整用光ディスクの回転を停止した後に逆回転させて光ディスクの他方の面を再生する際の他方の光ピックアップにおける光学特性を調整する必要がある。このような調整は、調整用光ディスクの回転を停止させて逆回転をさせる作業が必要となるため、一対の光ピックアップの調整作業の効率化を図ることが困難であった。
【0015】
また、この調整は、光ピックアップを送り操作するためのスライド部材と対物レンズを保持するレンズホルダ若しくはホルダ支持部材が高精度に保持された状態で調整装置の光源調整機構により光源若しくは光学系が保持されて調整が行われる。このとき、スライド部材、ホルダ支持部材、光源は、それぞれ別々に保持されており、これら各部を相対的に微少量だけ移動することにより調整されるため、光ピックアップ全体を調整用光ディスクの内外周方向に送り動作することが困難である。
【0016】
しかしながら、上述したように何れの調整用光ディスクも、データがスパイラル状に記録されている。したがって、調整時に、調整用光ディスクを回転させた状態で、調整用光ディスクの記録トラックからデータを読み取るときに、調整用光ディスクの回転に伴って対物レンズが徐々に外周方向に移動する。これによって、調整時に、光ピックアップの対物レンズが調整用光ディスクの外周方向に移動し、対物レンズは、視野振りゼロの状態から視野振りした状態に変化するため、光源の中心等の光学的な設計中心(以下、光学中心と称する。)に対して対物レンズの光軸が位置ずれしてしまう。この調整方法は、光学中心に対して対物レンズの光軸がずれることによって、光学的な特性が劣化して、検出される再生信号のジッター値等も劣化するため、例えば対物レンズの光軸を傾斜させて再生信号の変化を測定し、最良点に合わせることにより対物レンズの光軸の傾斜を調整する場合等に調整することが非常に困難となる。
【0017】
このような問題点を解決する方法として、対物レンズの光軸が光学中心に対して所定の位置ずれが生じたときに、送り機構を動作させて、トラッキングサーボを外して、位置ずれ量だけ調整用光ディスクの内周側に送り動作(以下、トラックジャンプという。)させることによって、対物レンズの光軸が光学中心に対して常に所定の位置ずれ量の範囲内に収まるようにする方法がある。
【0018】
しかしながら、この方法は、対物レンズの光軸と光学中心とが常に移動しているため、調整時に真の値を検出することが困難である。また、この方法は、トラッキングサーボがかかるまでの時間が短い一方、例えばジッター検出器等の測定器によって安定した真の値が測定されるために時間を要することから、トラックジャンプ後に、実際に対物レンズの光軸の位置等を調整することができる時間が非常に短くなり、調整が難しくなってしまう。更には、この方法は、トラックジャンプの間隔を広くすると、対物レンズの光軸の位置ずれが更には大きくなってしまう。
【0019】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、両面再生タイプの光ディスクの記録再生を行うことができる一対の光ピックアップの調整を簡素化し迅速に行うことができるようにする光ピックアップの調整用光ディスクを提供することにある。
【0020】
また、本発明の目的は、調整装置の構成を簡素化することができる光ピックアップの調整用光ディスクを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光ピックアップの調整用光ディスクは、上述した課題を解決すべく、両面が信号記録面とされ、各信号記録面には記録トラックが同心円状に設けられ、各信号記録面に対して各面側からレーザ光を照射されることを特徴とする。
【0022】
以上のように構成された光ピックアップの調整用光ディスクは、光ピックアップの調整用光ディスクの回転を停止することなく、一対の光ピックアップを調整することができる。
【0023】
また、本発明に係る光ピックアップの調整装置は、上述した課題を解決すべく、両面が信号記録面とされ、各信号記録面には記録トラックが同心円状に設けられ、上記各信号記録面に対して各面側からそれぞれレーザ光を照射される調整用光ディスクと、調整用光ディスクを回転駆動させる回転駆動手段と、光源からレーザ光を出射し、レーザ光を集光レンズにより調整用光ディスクの対応する信号記録面に集光し、調整用光ディスクで反射された戻り光を受光部により受光して受光強度に応じた信号をそれぞれ出力する互いに対向する一組の光ピックアップを調整用光ディスクの径方向にそれぞれ送り動作させる送り手段と、受光部が調整用光ディスクからの戻り光を受光して受光強度に応じて出力する信号に基づき、光ピックアップの光学特性をそれぞれ調整する調整手段とを備えることを特徴とする。
【0024】
以上のように構成された光ピックアップの調整装置は、光ピックアップの調整用光ディスクの回転を停止することなく、一対の光ピックアップを調整することができる。
【0025】
更に、本発明に係る光ピックアップの調整方法は、上述した課題を解決すべく、両面が信号記録面とされ、各信号記録面には記録トラックが同心円状に設けられ、各信号記録面に対して各面側からレーザ光を照射される調整用光ディスクを回転駆動するステップと、調整用光ディスクの各信号記録面にそれぞれ対応する互いに対向する一組の光ピックアップが、光源からレーザ光を出射して集光レンズにより調整用光ディスクの対応する各信号記録面にレーザ光を集光するステップと、調整用光ディスクからの戻り光を各光ピックアップの受光部により受光して受光強度に応じて出力する信号に基づき、各光ピックアップを所望の記録トラック上に送り動作するステップと、信号に基づき各光ピックアップの光学特性をそれぞれ調整するステップとを有することを特徴とする。
【0026】
以上のようなステップで構成された光ピックアップの調整方法は、光ピックアップの調整用光ディスクの回転を停止することなく、一対の光ピックアップを調整することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された光ピックアップの調整用光ディスク、この調整用光ディスクを用いる光ピックアップの調整装置及びこの調整装置を用いる光ピックアップの調整方法について、図面を参照して説明する。
【0028】
先ず、図1に示すように、光ピックアップの調整用光ディスク1は、両面再生タイプのDVDを再生することができる一対の光ピックアップの調整に用いる調整用光ディスクであり、厚さが0.6mmの光透過性を有する第1のディスク基板2と、同じく厚さが0.6mmの光透過性を有する第2のディスク基板3とが接着剤により貼り合わせて形成されている。
【0029】
第1のディスク基板2には、張り合わせ面側に、第1の信号記録層5が設けられている。この第1の信号記録層5は、一方の光ピックアップの調整を行うときに用いるものであり、第1の信号の読み取り面2a側から0.6mmの所に設けられている。また、この第1の信号記録層5は、DVDとレーザ光の反射条件が略一致するように、8−16変調されたデータが、トラックピッチが0.74μmで、ピット長が0.4〜1.87μmのピットパターンで記録されている。ここで、この第1の信号記録層5に設けられる記録トラックT1は、通常の光ディスクの記録トラックが内周側から外周側にスパイラル状に形成されているのに対して、図2に示すように、第1の信号の読み取り面2a側から見て、同心円状に形成され、一方の光ピックアップの調整時に一方の光ピックアップが径方向に移動しないようになっている。なお、この第1の信号記録層5上には、反射膜、保護膜等が形成されている。
【0030】
また、第2のディスク基板3には、張り合わせ面側に、第2の信号記録層7が設けられている。この第2の信号記録層7は、他方の光ピックアップの調整に用いるものであり、第2の信号の読み取り面3a側がら0.6mmの所に設けられている。また、第2の信号記録層7は、DVDとレーザ光の反射条件が略一致するように、8−16変調されたデータが、トラックピッチが0.74μmで、ピット長が0.4〜1.87μmのピットパターンで記録されている。ここで、この第2の信号記録層7に設けられる記録トラックT2は、通常の光ディスクの記録トラックが内周側から外周側にスパイラル状に形成されているのに対して、図3に示すように、第2の信号の読み取り面3a側から見て、同心円状に形成され、他方の光ピックアップの調整時に他方の光ピックアップが径方向に移動しないようになっている。なお、この第2の信号記録層7上には、反射膜、保護膜等が形成されている。
【0031】
第2のディスク基板3には、図2に示すように第1のディスク基板2に対して第1の信号記録層5に同心円状に記録されたデータの向きに対して、図3に示すように第2の信号記録層7に同心円状に逆方向にデータが記録されている。すなわち、この調整用光ディスク1は、第1のディスク基板2における第1の信号記録層5を再生する所定の方向に回転することで、第2のディスク基板3における第2の信号記録層7の回転方向が所定の方向に対して逆回転となるが、データの向きが逆方向に記録されているため、回転を止めることなく他方の光ピックアップで第2の信号記録層7に記録されたデータが読み出し可能となる。
【0032】
ここで、DVDにおいて8−16変調方式が用いられているが、この調整用光ディスク1は、一対の光ピックアップの調整用の光ディスクであることから、データを基本的に復調する必要がなく、そのため、第1の信号記録層5及び/又は第2の信号記録層7には、CDと同じく8−14変調されたデータを記録するようにしてもよい。すなわち、調整用光ディスク1では、変調方式として、変調後のビット数の少ない変調方式、すなわち8−14変調を用いることで、復調処理等の処理を軽くすることができる。
【0033】
なお、第1の信号記録層5及び第2の信号記録層7には、エラー訂正符号として、DVDで採用されているリードソロモン積符号(RS−PC:Reed SolomonProduct Code)を付加したデータを記録するようになっている。また、エラー訂正符号としてクロスインターリーブドソロモン符号(CIRC:Cross Interleave Reed−Solomon Code)を付加するようにしてもよい。
【0034】
ところで、図4に示すように、調整用光ディスク1は、第1の信号記録層5に記録された調整用データの第1の記録領域8と第2の信号記録層7に記録された調整用データの第2の記録領域9とが、重なり合うように設けられている。すなわち、調整用光ディスク1は、第1の記録領域8と第2の記録領域9とを、一対の光ピックアップにおけるそれぞれの対物レンズのトラッキング制御を同一とすることができる。すなわち、一方の光ピックアップがオントラックである場合に、他方の光ピックアップもオントラックとすることができる。
【0035】
このように、調整用光ディスク1は、第1の記録領域8と第2の記録領域9とが重なり合うように設けられていることにより、他方の光ピックアップが一方の光ピックアップと同一のトラッキング制御されることで、他方の光ピックアップをオントラックとすることができ、一対の光ピックアップの調整を効率良く行うことができるようになる。
【0036】
また、調整用光ディスク1に設けられる第1の記録領域8と第2の記録領域9とは、図5に示すように、互いが重なり合わないように設けるようにしてもよい。
【0037】
以上のように、調整用光ディスク1は、第1の信号記録層5と第2の信号記録層7にそれぞれ設けられる記録トラックT1,T2が同心円状に設けられ、第2の信号記録層7には第1の信号記録層5に対して逆向きに調整用データが記録されることから、調整用光ディスク1の回転を停止することなく、連続して一対の光ピックアップの調整を行うことができる。また、調整用光ディスク1は、少なくとも何れか一方の光ピックアップにより、対応する信号記録層の再生を行っているときに、この光ピックアップを調整用光ディスク1の径方向に移動させる必要が無くなり、効率良く光ピックアップの調整を行うことができるようになる。
【0038】
次に、上述した調整用光ディスク1を用いて調整される一対の光ピックアップの構成について図6乃至図10を参照して説明する。この光ピックアップは、例えば、DVDの記録及び/又は再生を行うことができる。
【0039】
第1の光ピックアップ11aは、図6に示すように、上述の調整用光ディスク1における第1の信号記録層5に対向するように設けられ、第1の信号記録層5の記録トラックに記録されたデータを再生するようになっている。また、第2の光ピックアップ11bは、上述の調整用光ディスク1における第2の信号記録層7に対向するように設けられ、第2の信号記録層7の記録トラックに記録されたデータを再生するようになっている。
【0040】
第1の光ピックアップ11aは、各種の制御装置が搭載されるベース22aに組み付けられ、第2の光ピックアップ11bは、各種の制御装置が搭載されるベース22bに組みつけられている。そして、ベース22a及びベース22bは、ベース支持部材22cを介して接続固定されている。
【0041】
この第1の光ピックアップ11aは、図7に示すように、DVD用の波長が635〜650nmの光ビームを出射する半導体レーザ等の光源12aと、光源12aより出射された光ビームを調整用光ディスク1の第1の信号記録層5にそれぞれ集光する対物レンズ13aと、調整用光ディスク1の第1の信号記録層5で反射された戻りの光ビームをそれぞれ受光する光検出器14aと、光源12aより出射された光ビームをそれぞれ対物レンズ13aに導くと共に調整用光ディスク1で反射された戻りの光ビームを光検出器14aに導くビームスプリッタ15aと、対物レンズ13aをフォーカシング方向とトラッキング方向に駆動変位する対物レンズ駆動部16aとを備えている。
【0042】
また、第2の光ピックアップ11bは、図7に示すように、DVD用の波長が635〜650nmの光ビームを出射する半導体レーザ等の光源12bと、光源12bより出射された光ビームを調整用光ディスク1の第2の信号記録層7にそれぞれ集光する対物レンズ13bと、調整用光ディスク1の第2の信号記録層7で反射された戻りの光ビームをそれぞれ受光する光検出器14bと、光源12bより出射された光ビームをそれぞれ対物レンズ13bに導くと共に調整用光ディスク1で反射された戻りの光ビームを光検出器14bに導くビームスプリッタ15bと、対物レンズ13bをフォーカシング方向とトラッキング方向に駆動変位する対物レンズ駆動部16bとを備えている。
【0043】
対物レンズ13a,13bは、例えばホログラムがレンズに一体的に形成されたものであり、第1の信号記録層5,第2の信号記録層7に光ビームを照射するとき、透過光を第1の信号記録層5,第2の信号記録層7にそれぞれ合焦するようにする。この対物レンズ13a,13bは、レンズホルダ17a,17bによってそれぞれ保持され、このレンズホルダ17a,17bは、弾性支持部材を介してホルダ支持部材18a,18bにそれぞれ取り付けられている。対物レンズ13a,13bを保持したレンズホルダ17a,17bは、弾性支持部材に支持されることで、対物レンズ13a,13bの光軸方向であるフォーカシング方向と対物レンズ13a,13bの光軸方向と直交するトラッキング方向に変位可能な状態で、ホルダ支持部材18a,18bに支持されることになる。
【0044】
また、対物レンズ駆動部16a,16bは、対物レンズ13a,13bをフォーカシング方向に駆動変位するフォーカシング駆動部と対物レンズ13a,13bをトラッキング方向に駆動変位するトラッキング駆動部とから構成されており、各駆動部は、レンズホルダ17a,17b側に取り付けられるコイルとホルダ支持部材18a,18b側に取り付けられるマグネットを備えている。各駆動部は、コイルに流れる電流とマグネットにより発生される磁界との作用によって、レンズホルダ17a,17bに保持されている対物レンズ13a,13bを、フォーカシング方向とトラッキング方向に駆動変位する。かくして、光源12a,12bより出射された光ビームは、対物レンズ駆動部16a,16b等によって走査され、調整用光ディスク1の第1の信号記録層5,第2の信号記録層7にそれぞれ合焦され、第1の信号記録層5,第2の信号記録層7で反射された戻りの光ビームをそれぞれ光検出器14a,14bで検出することによって、確実に情報信号の読み出しを行うことができるようになる。
【0045】
以上のように構成された第1の光ピックアップ11aは、更には、図8に示すように、記録及び/又は再生装置に組み付けるための第1のベースユニット21aに取り付けられる。この第1のベースユニット21aは、記録及び/又は再生装置の筐体に組み付けられるベース22aを有し、このベース22aに、第1の光ピックアップ11aが組み付けられるスライド部材23aと、第1の光ピックアップ11aが組み付けられたスライド部材23aを光ディスクの径方向に送り操作する送り機構24aと、光ディスクを回転駆動するディスク回転駆動機構25とが設けられてなる。
【0046】
また、以上のように構成された第2の光ピックアップ11bは、更には、図9に示すように、記録及び/又は再生装置に組み付けるための第2のベースユニット21bに取り付けられる。この第2のベースユニット21bは、記録及び/又は再生装置の筐体に組み付けられるベース22bを有し、このベース22bに、第2の光ピックアップ11bが組み付けられるスライド部材23bと、第1の光ピックアップ11aが組み付けられたスライド部材23bを光ディスクの径方向に送り操作する送り機構24bとが設けられてなる。
【0047】
スライド部材23a,24bは、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bがそれぞれ取り付けられるものであり、ベース22a,22bに、光ディスクの径方向に沿って設けられた開口部28a,28bにそれぞれ配設される。このスライド部材23a,23bには、例えばホルダ支持部材18a,18bに設けられた位置決め孔にスライド部材23a,23b側の位置決めピンが係合され、接着剤により第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bを構成するホルダ支持部材18a,18bが高精度に位置決めされた状態で固定されることになる。
【0048】
送り機構24a,24bは、例えばベース22a,22bにそれぞれ取り付けられる駆動モータ26a,26bと、この駆動モータ26a,26bと複数のギヤ列を介して接続される送りねじ27a,27bとを有する。送りねじ27a,27bは、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bの移動方向、すなわち光ディスクの径方向に沿ってベース22a,22bに回転可能に取り付けられている。そして、送りねじ27a,27bは、その周面に設けられたねじ溝に、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bが取り付けられるスライド部材23a,23bの係合突起が係合される。これによって、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bがそれぞれ取り付けられたスライド部材23a,23bは、送りねじ27a,27bが駆動モータ26a,26bによってそれぞれ回転されることによって、光ディスクの径方向に移動する。
【0049】
また、ディスク回転駆動機構25は、図6に示すように、第1の光ピックアップ11aが取り付けられたベース22aの裏面側に配設された駆動モータ29と、この駆動モータ29の駆動軸に取り付けられるディスクテーブル30とを有する。ディスクテーブル30は、調整用光ディスク1のセンタ孔に係合することによって調整用光ディスク1をセンタリングし、調整用光ディスク1を一体的に回転する。駆動モータ29は、調整用光ディスク1の再生時、線速度が例えばDVD規格で規定された3.49m/secとなるように調整用光ディスク1を回転する。
【0050】
なお、図6に示すように、第1の光ピックアップ11aが取り付けられた第1のベースユニット21aのベース22aと第2の光ピックアップ11bが取り付けられた第2のベースユニット21bのベース22bとは、ベース保持部材22cを介して固定されている。
【0051】
ところで、第1のベースユニット21a,第2のベースユニット21bに組み付けられた第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bの調整を行う調整装置41は、図6に示すように、ベース支持部材22cに第1の光ピックアップ11aが組み付けられた第1のベースユニット21a,第2の光ピックアップ11bが組みつけられた第2のベースユニット21bが、それぞれ位置決めされた状態で保持される。この調整装置41には、図7に示すように、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bのホルダ支持部材18a,18bを保持し、対物レンズ13a,13bの位置を調整する対物レンズ調整機構42a,42bと、ベース22a,22bを保持するベース保持機構43a,43bと、スライド部材23a,23bを保持するスライド部材保持機構44a,44bと、光源12a,12bを保持して光源12a,12bの位置を調整する光源調整機構45a,45bと、光検出器14a,14bを保持して光検出器14a,14bの位置を調整する光検出器調整機構46a,46bと、光源12a,12bより出射された光ビームの光学特性を検出するための図示しない検出機構とを備える。
【0052】
第1のベースユニット21a,第2のベースユニット21bを保持するベース支持部材22cは、ベース22a,22bを位置決めする位置決め軸が複数立設されており、これら位置決め軸がベース22a,22bに設けられた位置決め孔に係合することによって、ベース22a,22bを位置決めした状態で保持する。
【0053】
対物レンズ調整機構42a,42bは、ホルダ支持部材18a,18bを保持する一対の保持アームを有し、調整時、一対の保持アームによってホルダ支持部材18a,18bを保持する。そして、ホルダ支持部材18a,18bを保持した一対の保持アームは、ホルダ支持部材18a,18bを保持した状態で、調整用光ディスク1の径方向に平行なラジアル方向(X方向)と調整用光ディスク1の径方向に直交するタンジェンシャル方向(Y方向)に平行移動させる。また、一対の保持アームは、ホルダ支持部材18a,18bを保持した状態で、対物レンズ13a,13bを光軸に対してラジアル方向に傾斜させるラジアルスキューと対物レンズ13a,13bを光軸に対してタンジェンシャル方向に傾斜させるタンジェンシャルスキューの調整を行う。また、一対の保持アームは、光源12a,12bと調整用光ディスク1までの光路長を調整するため、対物レンズ13a,13bを光軸方向に移動する。かくして、ホルダ支持部材18a,18bは、一対の保持アームによって、調整用光ディスク1と平行な平面方向、この平面に直交する対物レンズ13a,13bの光軸方向、更には対物レンズ13a,13bの傾きの調整が高精度に行われる。このとき、ホルダ支持部材18a,18bは、スライド部材23a、23bに対して僅かに浮上した状態となり、スライド部材23a,23bとホルダ支持部材18a,18bとの間に形成される間隙に接着剤が充填されることにより、スライド部材23a,23bに対して高精度に位置決めされた状態で固定される。
【0054】
ベース保持機構43a,43bは、ベース22a,22bに設けられた送り機構24a,24bを構成する送りねじ27a,27bを保持する一対の保持アームを有する。一対の保持アームは、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bの調整を行うとき、送りねじ27a,27bの両端部を送りねじ27a,27bが撓み変形しないように保持し第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bの調整位置がずれないようにしている。
【0055】
スライド部材保持機構44a,44bは、スライド部材23a,23bが送りねじ27a,27bに沿って移動しないようにするための位置決めピンが複数有しており、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bの調整時に、これら位置決めピンがスライド部材23a,23bに設けられた位置決め孔に係合することによって、スライド部材23a,23bを、調整用光ディスク1の径方向の所定位置に高精度に位置決めした状態で保持する。
【0056】
光源調整機構45a,45bは、第1の光ピックアップ11a内,第2の光ピックアップ11b内に配設された光源12a,12bを保持する光源保持アームを有する。光源保持アームは、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bの調整時に、光源12a,12bを位置決めした状態で保持し、光源12a,12bの中心が対物レンズ13a,13bの光軸上の不動点に一致するように移動する。また、光源保持アームは、光源12a,12bの発光点を中心として光源12a,12bを回動する。更に、光源保持アームは、光源12a,12bと調整用光ディスク1までの光路長を調整するため、対物レンズ13a,13bの光軸方向に移動する。
【0057】
光検出器調整機構46a,46bは、第1の光ピックアップ11a内に配設された光検出器14a,14bを保持する光検出器保持アームを有する。光検出器保持アームは、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bの調整時に、光検出器14a,14bを位置決めした状態で保持し、光検出器14a,14bの中心が対物レンズ13a,13bの光軸上の不動点に一致するように移動する。また、光検出器保持アームは、光検出器14a,14bを回動する。更に、光検出器保持アームは、光路長を調整するため、光軸方向に光検出器14a,14bを移動する。
【0058】
検出機構は、対物レンズ13a,13bから出射される光ビームを検出する図示しないCCD(Charge−Coupled Devices)カメラと、コマ収差を検出する図示しないコマ収差判定部とを有している。CCDカメラは、移動機構によって対物レンズ13a,13bの光軸上に位置され、光ビームを検出し、検出結果をコマ収差判定部に出力する。そして、コマ収差判定部は、コマ収差の最小値を検出する。
【0059】
また、図10に示すように、調整装置41は、各光ピックアップ毎の光検出器14a,14bから出力されるそれぞれの再生信号を検出する信号検出部51と、この信号検出部51に検出された信号を表示する表示部52と、ディスク回転駆動機構25を構成する駆動モータ29を制御する駆動制御部53と、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bの送り機構24a,24bを構成する駆動モータ26a,26bを制御する駆動制御部54a,54bと、光源12a,12bの光ビームの出力を制御する出力制御部55a,55bと、全体の動作を制御するコントローラ56とを備えている。コントローラ56は、コマ収差判定部からの判定結果や信号検出部51からの入力に基づいて、駆動制御部53,54a,54b、出力制御部55a,55b、更には、対物レンズ調整機構42a,42b、光源調整機構45a,45b、光検出器調整機構46a,46b等の制御を行う。
【0060】
更には、調整装置41は、信号検出部51で検出された信号を、復調する復調部57と、復調されたデータのエラー訂正処理を行うエラー訂正処理部58とを有する。この調整装置41には、図1、図4及び図5に示した調整用光ディスク1が用いられ、この調整用光ディスク1には、第1の信号記録層5と第2の信号記録層7に8−16変調方式で、エラー訂正符号としてRS−PCが付加された調整用のデータが記録されている。すなわち、第1の信号記録層5と第2の信号記録層7には、同一の変調方式で変調され、また、同一の方式のエラー訂正符号化処理が施されたデータが記録されている。したがって、復調部57は、第1の信号記録層5と第2の信号記録層7とから読み出された8−16変調されたデータの復調処理を行い、エラー訂正処理部58は、復調されたデータのRS−PCに基づいてエラー訂正処理を行う。そして、例えばエラー訂正処理部58は、エラーレートを検査するための検査装置等に出力する。
【0061】
以上のように構成された調整装置41及び調整用光ディスク1を用いた第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックップ11bのそれぞれの光源12a,12bと対物レンズ13a,13bとの相対位置並びに対物レンズ13a,13bの光軸に対する位置及び傾きを調整する方法について説明する。
【0062】
先ず、第1のベースユニット21a,第2のベースユニット21bは、ベース支持部材22cにそれぞれ設置される。このとき、第1のベースユニット21a,第2のベースユニット21bは、ベース22a,22bに設けられた位置決め孔に位置決め軸が係合されることによって、ベース支持部材22cに高精度に位置決めされた状態で保持される。また、スライド部材保持機構44a,44bは、位置決めピンがスライド部材23a,23bに設けられた位置決め孔に係合することによって、スライド部材23a,23bを、調整用光ディスク1の径方向の所定位置に高精度に位置決めした状態で保持する。更には、ベース保持機構43a,43bは、一対の保持アームで送りねじ27a,27bを回転しないように保持し、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bが調整位置よりずれないようにしている。そして、調整装置41には、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bが、ベース22a,22b上に送りねじ27a,27bを介して移動可能に組み付けられたスライド部材23a,23b上に載置されて組み合わされる。
【0063】
スライド部材23a,23b上に載置された第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bのホルダ支持部材18a,18bは、対物レンズ調整機構42,42bの一対の保持アームによって保持されることにより、スライド部材23a,23bに対して、対物レンズ13a,13bの位置が3次元的に位置決めされる。また、光源12a,12bは、光源調整機構45a,45bを構成する光源保持アームに保持され、また、光検出器14a,14bは、受光部保持機構46a,46bを構成する光検出器保持アームに保持される。
【0064】
そして、調整装置41は、先ず、第1の光ピックアップ11aの光源12aと対物レンズ13aとの位置調整を行う。すなわち、図11に示すように、コントローラ56は、ステップS1において、光源12aよりDVD用の波長が635〜650nmの光ビームを出射するように出力制御部55aを制御する。これによって、光源12aからは、DVD用の波長が635〜650nmの光ビームが出射される。なお、このとき、調整用光ディスク1は、ディスク回転駆動機構25を構成するディスクテーブル30に装着されていない。
【0065】
ステップS2において、コントローラ56は、光源12aに対する対物レンズ13aの調整、すなわち対物レンズ13aの位置を設計上の光軸に合わせる調整を行う。具体的に、ホルダ支持部材18aを保持した対物レンズ調整機構42aは、コントローラ56の制御に基づいて、ホルダ支持部材18aを保持した保持アームを駆動制御することによって、対物レンズ13aをラジアル方向(X方向)とタンジェンシャル方向(Y方向)に移動すると共に、光源12aを保持している光源調整機構45aは、光源12aの中心が対物レンズ13aの光軸上の不動点に一致するように移動する。かくして、調整装置41は、光源12aと対物レンズ13aの位置を移動し、対物レンズ13aの位置を設計上の光軸に合わせる調整を行う。
【0066】
ステップS3において、コントローラ56は、コマ収差を最小化する処理を行う。すなわち、対物レンズ調整機構42aは、ホルダ支持部材18aを保持した保持アームをコントローラ56の制御に基づいて駆動制御することによって、対物レンズ13aのラジアルスキューと対物レンズ13aのタンジェンシャルスキューの調整を行い、対物レンズ13aの光軸に対する傾きを調整することによってコマ収差を最小化する。すなわち、図示しない検出機構は、CCDカメラ等により対物レンズ13aで集光された光ビームを検出し、コマ収差判定部によりコマ収差を判定し、この判定に基づいて対物レンズ調整機構42aをコマ収差が最小となるように駆動制御する。そして、コマ収差の最小値を検出したとき、コントローラ56は、コマ収差が最小となった対物レンズ13aの位置を維持するように対物レンズ調整機構42aを駆動する。
【0067】
かくして、第1の光ピックアップ11aは、対物レンズ13aの位置が設計上の光軸と一致するように調整され、そして、コマ収差が最小となるように、対物レンズ13aの傾きが調整され、光源12aと対物レンズ13aの相対的位置の調整が行われる。
【0068】
次に、調整装置41は、第2の光ピックアップ11bの光源12bと対物レンズ13bとの位置調整を行う。すなわち、コントローラ56は、ステップS4において、光源12bよりDVD用の波長が635〜650nmの光ビームを出射するように出力制御部55bを制御する。これによって、光源12bからは、DVD用の波長が635〜650nmの光ビームが出射される。なお、このとき、調整用光ディスク1は、ディスク回転駆動機構25を構成するディスクテーブル30に装着されていない。
【0069】
ステップS5において、コントローラ56は、光源12bに対する対物レンズ13bの調整、すなわち対物レンズ13bの位置を設計上の光軸に合わせる調整を行う。具体的に、ホルダ支持部材18bを保持した対物レンズ調整機構42bは、コントローラ56の制御に基づいて、ホルダ支持部材18bを保持した保持アームを駆動制御することによって、対物レンズ13bをラジアル方向(X方向)とタンジェンシャル方向(Y方向)に移動すると共に、光源12bを保持している光源調整機構45bは、光源12bの中心が対物レンズ13bの光軸上の不動点に一致するように移動する。かくして、調整装置41は、光源12bと対物レンズ13bの位置を移動し、対物レンズ13bの位置を設計上の光軸に合わせる調整を行う。
【0070】
ステップS6において、コントローラ56は、コマ収差を最小化する処理を行う。すなわち、対物レンズ調整機構42bは、ホルダ支持部材18bを保持した保持アームをコントローラ56の制御に基づいて駆動制御することによって、対物レンズ13bのラジアルスキューと対物レンズ13bのタンジェンシャルスキューの調整を行い、対物レンズ13bの光軸に対する傾きを調整することによってコマ収差を最小化する。すなわち、図示しない検出機構は、CCDカメラ等により対物レンズ13bで集光された光ビームを検出し、コマ収差判定部によりコマ収差を判定し、この判定に基づいて対物レンズ調整機構42bをコマ収差が最小となるように駆動制御する。そして、コマ収差の最小値を検出したとき、コントローラ56は、コマ収差が最小となった対物レンズ13bの位置を維持するように対物レンズ調整機構42bを駆動する。
【0071】
かくして、第2の光ピックアップ11bは、対物レンズ13bの位置が設計上の光軸と一致するように調整され、そして、コマ収差が最小となるように、対物レンズ13bの傾きが調整され、光源12bと対物レンズ13bの相対的位置の調整が行われる。
【0072】
ステップS7において、ベース支持部材22cに設置されたベース22aに設けられたディスク回転駆動機構25を構成するディスクテーブル30には、調整用光ディスク1が装着され、コントローラ56の制御に基づいて、駆動制御部53は、調整用光ディスク1の所定方向へ回転時の線速度が例えばDVD規格で規定された3.49m/secとなるように駆動モータ29を駆動する。ここで、ディスクテーブル30に装着される調整用光ディスク1は、図1、図4及び図5に示すように、第1の光ピックアップ11aの調整を行うための第1の信号記録層5と第2の光ピックアップ11bの調整を行うための第2の信号記録層7とが設けられ、各信号記録層5,7に同心円状の記録トラックが設けられてなるものである。そして、図4に示す調整用光ディスク1は、第1の信号記録層5に設けられた第1の記録領域8と第2の信号記録領域7に設けられた第2の記録領域9とは、重なるように設けられ、図5に示す調整用光ディスク1は、第1の信号記録層5に設けられた第1の記録領域8と第2の信号記録領域7に設けられた第2の記録領域9とが重ならないように設けられている。また、第1の信号記録層5及び第2の信号記録層7に記録される調整用のデータは、8−16変調された変調データが記録されている。
【0073】
次に、ステップS8において、第1の光ピックアップ11aの調整について説明すると、先ず、図1,図4又は図5に示す調整用光ディスク1がディスクテーブル30に装着されたとき、先ず、第1の光ピックアップ11aは、第1の信号記録層5の第1の記録領域8の位置まで送り操作される。すなわち、コントローラ56は、駆動制御部54で駆動モータ26を駆動し、第1の記録領域8の読み出し可能位置まで第1の光ピックアップ11aを移動する。
【0074】
そして、コントローラ56は、光源12aより波長が635〜650nmの光ビームを出射するように出力制御部55aを制御する。これによって、光源12aからは、DVD用の波長が635〜650nmの光ビームが出射され、光検出器14aは、調整用光ディスク1の第1の信号記録層5で反射された戻りの光ビームを検出する。
【0075】
ステップS9において、調整装置41は、光検出器14aの位置を設計上の光軸の位置に合わせる粗調整を行う。このとき、コントローラ56は、対物レンズ駆動部16aを、フォーカシング制御とトラッキング制御がオフとなるように制御する。この状態で、光検出器14aを保持している光検出器調整機構46aは、コントローラ56の制御に基づいて、光検出器14aを保持している光検出器保持アームを移動し、光検出器14aの位置を設計上の光軸の位置に合わせる粗調整を行う。
【0076】
ステップS10において、調整装置41は、光源12a、すなわち光ビームの発光点から調整用光ディスク1までの光路長を最適化するための粗調整を行う。このとき、コントローラ56は、対物レンズ駆動部16aを、第1の信号記録層5に合焦させるためフォーカシング制御をオンとし、トラッキング制御をオフの状態とする。なお、このフォーカシング制御は、例えば非点収差法により行われる。そして、コントローラ56は、対物レンズ13aを保持している対物レンズ調整機構42a、光源12aを保持している光源調整機構45a、更には光検出器14aを保持している光検出器調整機構46aを制御し、光ビームの発光点から調整用光ディスク1までの光路長を最適化するための粗調整を行う。
【0077】
ステップS11において、調整装置41は、光検出器14aの位置を設計上の光軸の位置に合わせる精調整を行う。このとき、コントローラ56は、対物レンズ駆動部16aを、光ビームが第1の信号記録層5に合焦した状態で同心円状の記録トラックを走査できるようにフォーカシング制御とトラッキング制御が共にオンとなるように制御する。なお、トラッキング制御は、例えばプッシュプル法やDPD(differential phase detection)法等により行われる。この状態で、光検出器14aを保持している光検出器調整機構46aは、コントローラ56の制御に基づいて、光検出器14aを保持している光検出器保持アームを移動し、光検出器14aの位置を設計上の光軸の位置に合わせる精調整を行う。
【0078】
ステップS12において、調整装置41は、光源12a、すなわち光ビームの発光点から調整用光ディスク1までの光路長を最適化するための精調整を行う。このとき、コントローラ56は、対物レンズ駆動部16aを、光ビームが第1の信号記録層5に合焦した状態で同心円状の記録トラックを走査できるようにフォーカシング制御とトラッキング制御が共にオンとなるように制御する。そして、コントローラ56は、対物レンズ13aを保持している対物レンズ調整機構42a、光源12aを保持している光源調整機構45a、更には光検出器14aを保持している光検出器調整機構46aを制御し、光ビームの発光点から調整用光ディスク1までの光路長を最適化するための精調整を行う。
【0079】
次に、調整装置41は、スキュー調整を行う。ここで、スキュー調整は、DVDの傾き許容度を満たすように調整が行われる。
【0080】
そして、ステップS13において、コントローラ56は、信号検出部51で生成されたジッター値が最小となるように、対物レンズ調整機構42bを駆動する。
【0081】
ステップS14において、調整装置41は、第1の光ピックアップ11aにおけるDVD再生時の光学特性の確認を行う。例えば、調整装置41は、第1の信号記録層5で反射された戻りの光ビームを検出した光検出器14aからの出力によって信号検出部51が生成するRF信号が最適値となるように出力制御部55aを制御し、光源12aの出力レベルの調整確認等を行う。
【0082】
この後、第1の光ピックアップ11aの光学的な調整の終了した調整装置41は、例えば第1の光ピックアップ11aのエラーレートの検査等を行う。
【0083】
次に、調整装置41は、第2の信号記録層7を再生する第2の光ピックアップ11bの調整を行う。ここで、ディスクテーブル30に、図4に示す調整用光ディスク1、すなわち第1の信号記録層5の第1の記録領域8と第2の信号記録層7の第2の記録領域9が重なっている光ディスクが装着されているときには、ステップS15において、コントローラ56は、第1の光ピックアップ11aの光源12aからの出射を止め、第2の光ピックアップ11bの光源12bから光ビームを出射するように切換を行う。すなわち、出力制御部55bは、DVD用の635〜650nmの光ビームを出射するように光源12bを制御する。そして、光検出器14bは、調整用光ディスク1の第2の信号記録層7で反射された戻りの光ビームを受光する。なお、この調整用光ディスク1がディスクテーブル30に装着されているときには、スライド部材23bに取り付けられた第2の光ピックアップ11bは送り操作されない。
【0084】
また、ディスクテーブル30に図5に示す調整用光ディスク1、すなわち第1の信号記録層5の第1の記録領域8と第2の信号記録層7の第2の記録領域9が重ならないように設けられた光ディスクが装着されているときには、第1の記録領域8を読み出すことができる位置まで第2の光ピックアップ11bが組み込まれているスライド部材23bを調整用光ディスク1の径方向に送り操作する。この後、コントローラ56は、第1の光ピックアップ11aの光源12aからの出射を止め、第2の光ピックアップ11bの光源12bから光ビームを出射するように切換を行う。すなわち、出力制御部55bは、DVD用の635〜650nmの光ビームを出射するように光源12bを制御する。そして、光検出器14bは、調整用光ディスク1の第2の信号記録層7で反射された戻りの光ビームを受光する。
【0085】
ステップS16において、調整装置41は、光検出器14bの位置を設計上の光軸の位置に合わせる粗調整を行う。このとき、コントローラ56は、対物レンズ駆動部16bを、フォーカシング制御とトラッキング制御がオフとなるように制御する。この状態で、光検出器14bを保持している光検出器調整機構46bは、コントローラ56の制御に基づいて、光検出器14bを保持している光検出器保持アームを移動し、光検出器14bの位置を設計上の光軸の位置に合わせる粗調整を行う。
【0086】
ステップS17において、調整装置41は、光源12b、すなわち光ビームの発光点から調整用光ディスク1までの光路長を最適化するための粗調整を行う。このとき、コントローラ56は、対物レンズ駆動部16bを、第2の信号記録層7に合焦させるためフォーカシング制御をオンとし、トラッキング制御をオフの状態とする。なお、このフォーカシング制御は、例えば非点収差法により行われる。そして、コントローラ56は、対物レンズ13bを保持している対物レンズ調整機構42b、光源12bを保持している光源調整機構45b、更には光検出器14bを保持している光検出器調整機構46bを制御し、光ビームの発光点から調整用光ディスク1までの光路長を最適化するための粗調整を行う。
【0087】
ステップS18において、調整装置41は、光検出器14bの位置を設計上の光軸の位置に合わせる精調整を行う。このとき、コントローラ56は、対物レンズ駆動部16bを、光ビームが第2の信号記録層7に合焦した状態で同心円状の記録トラックを走査できるようにフォーカシング制御とトラッキング制御が共にオンとなるように制御する。なお、トラッキング制御は、例えばプッシュプル法やDPD法等により行われる。この状態で、光検出器14bを保持している光検出器調整機構46bは、コントローラ56の制御に基づいて、光検出器14bを保持している光検出器保持アームを移動し、光検出器14bの位置を設計上の光軸の位置に合わせる精調整を行う。
【0088】
ステップS19において、調整装置41は、光検出器14bの位置を設計上の光軸の位置に合わせる精調整を行う。このとき、コントローラ56は、対物レンズ駆動部16bを、光ビームが第2の信号記録層7に合焦した状態で同心円状の記録トラックを走査できるようにフォーカシング制御とトラッキング制御が共にオンとなるように制御する。そして、コントローラ56は、対物レンズ13bを保持している対物レンズ調整機構42b、光源12bを保持している光源調整機構45b、更には光検出器14bを保持している光検出器調整機構46bを制御し、光ビームの発光点から調整用光ディスク1までの光路長を最適化するための精調整を行う。
【0089】
次に、調整装置41は、スキュー調整を行う。ここで、スキュー調整は、DVDの傾き許容度を満たすように調整が行われる。
【0090】
コントローラ56は、スライダー保持機構44bを制御し、第2の記録領域9を読み出すことができる位置まで第2の光ピックアップ11bが組み込まれているスライド部材23bを調整用光ディスク1の径方向に送り操作する。
【0091】
そして、ステップS20において、コントローラ56は、信号検出部51で生成されたジッター値が最小となるように、対物レンズ調整機構42bを駆動する。
【0092】
ステップS21において、調整装置41は、第2の光ピックアップ11bにおけるDVD再生時の光学特性の確認を行う。例えば、調整装置41は、第2の信号記録層7で反射された戻りの光ビームを検出した光検出器14bからの出力によって信号検出部51が生成するRF信号が最適値となるように出力制御部55bを制御し、光源12bの出力レベルの調整確認等を行う。
【0093】
この後、第2の光ピックアップ11bの光学的な調整の終了した調整装置41は、例えば第2の光ピックアップ11bのエラーレートの検査等を行う。
【0094】
かくして、光学特性の調整が終了した第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bは、それぞれスライド部材23a,23bに接着剤で固定され、光ディスクの記録及び/又は再生装置に装着される。
【0095】
以上のように、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bの調整は、各信号記録層5,7に同心円状に且つ互いに逆方向にデータが記録された調整用光ディスク1を用いることにより、従来のように調整用光ディスクの回転を停止させることなく円滑に行うことができる。
【0096】
また、この調整は、調整用光ディスク1の第1の信号記録層5と第2の信号記録層7の両方に、同心円状の記録トラックが設けられていることから、時間の経過とともに対物レンズ13a,13bの光軸が調整用光ディスク1の内周側から外周側に移動することが無くなり、対物レンズ13a,13bの光軸が光ビームの中心に対して常に一致した状態で調整することができる。
【0097】
更に、図4に示す調整用光ディスク1、すなわち第1の信号記録層5の第1の記録領域8と第2の信号記録層7の第2の記録領域9とが重なるような調整用光ディスク1が装着されているときには、第1の光ピックアップ11aの調整と第2の光ピックアップ11bの調整とを切り換えるときに、第1の光ピックアップ11aおよび第2の光ピックアップ11bが同期してトラッキング制御されることにより、第2の光ピックアップ11bは、すでにオントラックとなるために、円滑に切換を行うことができる。
【0098】
なお、上述では、第1の光ピックアップ11aを調整した後に、調整用光ディスク1の回転を停止させずに第2の光ピックアップ11bを調整する構成を記載したが、第1の光ピックアップ11a及び第2の光ピックアップ11bを同時に調整するようにしてもよい。この際に、調整用光ディスク1は、第2の信号記録層7の記録トラックに第1の信号記録層5記録トラックに対して逆方向にデータが記録されていなければならない。
【0099】
この場合には、光検出部14a,14bからのそれぞれの出力を個別に処理して、第1の光ピックアップ11a及び第2の光ピックアップ11bをコントローラ56により同時に制御することができるようにする必要がある。この場合は、信号検出部を第1の光ピックアップ11a及び第2の光ピックアップ11bに対応させて信号検出部等をそれぞれ設けることとなる。
【0100】
このように、第1の光ピックアップ11a及び第2の光ピックアップ11bを同時に調整することができるようにした場合には、更に調整時間を短縮することができるため、非常に短時間で一対の光ピックアップの調整を行うことができるようになる。
【0101】
なお、上述したステップS8〜ステップS14における第1の光ピックアップ11aの調整と、ステップS15〜ステップS19における第2の光ピックアップ11bの調整とは、図11に示す例に限定されるものではなく、第1の光ピックアップ11aと第2の光ピックアップ11bとのうち、調整する順番を切替えてもよい。
【0102】
また、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bがレーザカプラで構成されているときには、対物レンズ13a,13bを除く部品が一体化されていることから、ステップS1〜ステップS6のコマ収差の調整を行った後、少なくともステップS8〜ステップS12,ステップS15〜ステップS19で行う調整を省略するようにしてもよい。すなわち、第1の光ピックアップ11a,第2の光ピックアップ11bがレーザカプラで構成されているときには、対物レンズ13a,13bの位置調整を行うだけでよい。
【0103】
更に、上述では、第1の光ピックアップ11aを調整した後に、調整用光ディスク1の回転を停止させずに第2の光ピックアップ11bを調整する構成を記載したが、第1の光ピックアップ11a及び第2の光ピックアップ11bを同時に調整するようにしてもよい。
【0104】
この場合には、光検出部14a,14bからのそれぞれの出力を個別に処理して、第1の光ピックアップ11a及び第2の光ピックアップ11bをコントローラ56により同時に制御することができるようにする必要がある。この場合は、第1の光ピックアップ11a及び第2の光ピックアップ11bに対応させて信号検出部等をそれぞれ設けることとなる。
【0105】
このように、第1の光ピックアップ11a及び第2の光ピックアップ11bを同時に調整することができるようにした場合には、更に調整時間を短縮することができるため、非常に短時間で一対の光ピックアップの調整を行うことができるようになる。
【0106】
【発明の効果】
本発明は、両面が信号記録面とされ、各面の信号記録層には記録トラックが同心円状に設けられ、この各信号記録層に対して各面側からレーザ光を照射されるようになっているため、一組の光ピックアップに対して、時間の経過とともにそれぞれの対物レンズの光軸が調整用光ディスクの内周側から外周側に移動することが無くなり、対物レンズの光軸が光ビームの中心に対して常に一致した状態で調整することができる。
【0107】
また、本発明は、一方の信号記録層に設けられた記録トラックに対して、他方の信号記録層に設けられた記録トラックのデータの記録方向が逆方向となっているため、従来のように調整用光ディスクの回転を停止させることなく連続的に一対の光ピックアップの調整を行うことができ、一組の光ピックアップの調整工程の迅速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された光ピックアップの調整用の光ディスクの斜視図である。
【図2】第1のディスク基板側から見た第1の信号記録層を説明する図である。
【図3】第2のディスク基板側から見た第2の信号記録層を説明する図である。
【図4】第1の信号記録層の第1の記録領域と第2の信号記録層の第2の記録領域とが重なるように設けられた調整用の光ディスクの断面図である。
【図5】第1の信号記録層の第1の記録領域と第2の信号記録層の第2の記録領域とが重ならないように設けられた調整用の光ディスクの断面図である。
【図6】光ピックアップの調整装置の構成を説明する図である。
【図7】第1の光ピックアップ及び第2の光ピックアップの構成を説明する図である。
【図8】第1のベースユニットの構成を説明する図である。
【図9】第2のベースユニットの構成を説明する図である。
【図10】光ピックアップの調整装置における信号処理及び各機構の制御を説明する図である。
【図11】光ピックアップの調整方法を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 調整用光ディスク、2 第1のディスク基板、3 第2のディスク基板、4 接着剤、5 第1の信号記録層、7 第2の信号記録層、8 第1の記録領域、9 第2の記録領域、11a 第1の光ピックアップ、11b 第2の光ピックアップ、12a,12b 光源、13a,13b 対物レンズ、14a,14b 光検出器、15a,15b ビームスプリッタ、16a,16b 対物レンズ駆動部、17a,17b レンズホルダ、18a,18b ホルダ支持部材、21a 第1のベースユニット、21b 第2のベースユニット、22a,22b ベース、23a,23b スライド部材、24a,24b 送り機構、25 ディスク回転駆動機構、26 駆動モータ、27a,27b 送りねじ、28 開口部、29 駆動モータ、30 ディスクテーブル、41 調整装置、42a,42b 対物レンズ調整機構、43a,43b ベース保持機構、44a,44b スライド部材保持機構、45a,45b 光源調整機構、46a,46b 光検出器調整機構、51 信号検出部、52 表示部、53 駆動制御部、54a,54b 駆動制御部、55a,55b 出力制御部、56 コントローラ、57 復調部、58 エラー訂正処理部

Claims (8)

  1. 両面が信号記録面とされ、各信号記録面には記録トラックが同心円状に設けられ、各信号記録面に対して各面側からレーザ光を照射される光ピックアップの調整用光ディスク。
  2. 一方の信号記録面に同心円状に設けられた記録トラックには、他方の信号記録面に同心円状に設けられた記録トラックのデータの記録方向に対して逆方向にデータが順に記録されている請求項1記載の光ピックアップの調整用光ディスク。
  3. 両面が信号記録面とされ、各信号記録面には記録トラックが同心円状に設けられ、上記各信号記録面に対して各面側からそれぞれレーザ光を照射される調整用光ディスクと、
    上記調整用光ディスクを回転駆動させる回転駆動手段と、
    光源からレーザ光を出射し、上記レーザ光を集光レンズにより上記調整用光ディスクの対応する信号記録面に集光し、上記調整用光ディスクで反射された戻り光を受光部により受光して受光強度に応じた信号をそれぞれ出力する互いに対向する一組の光ピックアップを上記調整用光ディスクの径方向にそれぞれ送り動作させる送り手段と、
    上記受光部が上記調整用光ディスクからの戻り光を受光して受光強度に応じて出力する信号に基づき、上記光ピックアップの光学特性をそれぞれ調整する調整手段とを備える光ピックアップの調整装置。
  4. 上記調整用光ディスクは、一方の信号記録面に同心円状に設けられた記録トラックが、他方の信号記録面に同心円状に設けられた記録トラックのデータの記録方向に対して逆方向に順にデータが記録されている請求項3記載の光ピックアップの調整装置。
  5. 上記各光ピックアップが、上記光源から出射したレーザ光を上記集光レンズにより上記調整用光ディスクの対応する各信号記録面に同時に集光し、上記調整用光ディスクからの戻り光を上記受光部でそれぞれ受光するとき、上記調整手段は、上記各光ピックアップの上記受光部が受光強度に応じてそれぞれ出力する信号に基づき、上記各光ピックアップ部の光学特性を同時に調整する請求項4記載の光ピックアップの調整装置。
  6. 両面が信号記録面とされ、各信号記録面には記録トラックが同心円状に設けられ、各信号記録面に対して各面側からレーザ光を照射される調整用光ディスクを回転駆動するステップと、
    上記調整用光ディスクの各信号記録面にそれぞれ対応する互いに対向する一組の光ピックアップが、光源からレーザ光を出射して集光レンズにより上記調整用光ディスクの対応する各信号記録面にレーザ光を集光するステップと、
    上記調整用光ディスクからの戻り光を上記各光ピックアップの受光部により受光して受光強度に応じて出力する信号に基づき、上記各光ピックアップを所望の記録トラック上に送り動作するステップと、
    上記信号に基づき上記各光ピックアップの光学特性をそれぞれ調整するステップとを有する光ピックアップの調整方法。
  7. 上記調整用光ディスクは、一方の信号記録面に同心円状に設けられた記録トラックが、他方の信号記録面に同心円状に設けられた記録トラックのデータの記録方向に対して逆方向にデータが順に記録されている請求項6記載の光ピックアップの調整方法。
  8. 上記レーザ光を集光するステップでは、上記各光ピックアップの上記光源が出射したレーザ光を集光レンズによりそれぞれ対応する上記調整用光ディスクの各信号記録面に同時に集光し、
    上記光学特性を調整するステップでは、上記調整用光ディスクからの戻り光を上記受光部がそれぞれ受光して受光強度に応じて出力する上記信号に基づき、上記各光ピックアップの光学特性を同時に調整する請求項7記載の光ピックアップの調整方法。
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