JP2004038196A - 液晶表示装置 - Google Patents

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津田 敬治
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Abstract

 【課題】作成容易で、高コントラスト、広視野角の表示品位の優れたカラー液晶表示装置を得る。
 【解決手段】透明基板上にブラックマトリクスを設けさらにその上に3原色の着色膜を形成してなるカラーフィルタ基板と、基板に平行な向きに電界をかけるよう構成された電極を備えた電極付き基板を貼り合わせた後、液晶を注入してなる液晶表示装置において、カラーフィルタ基板のブラックマトリクス上に3原色の着色層の重ね合わせによるスペーサを有することを特徴とする液晶表示装置。
【選択図】なし

Description

 本発明は、基板に平行な向きを持つ電界により駆動される液晶表示装置に関する。
 従来、使用されているTNモードやIPSモード(横電界方式)などのカラー液晶表示素子は、通常、液晶層の厚み(セルギャップ)を保持するために、一般に、図2に示すように、薄膜トランジスタ(TFT)や複数の走査電極などを具備した電極基板とカラーフィルタ側の基板との間にプラスチックビーズまたはガラス繊維をスペーサーとして使用している。ここでプラスッチクビーズなどのスペーサーは散布されるため、電極基板とカラーフィルタ側の基板間のどの位置(面内位置)に配置されるかは定まっていない。
 従来から、カラーフィルタを形成する着色層を重ね合わせた構造をスペーサーとして用いた液晶表示素子が提案されている(特許文献1〜4参照)。
 プラスチックビーズなどをスペーサーとして用いるカラー液晶表示素子においては、プラスチックビーズなどのスペーサーの位置が定まっておらず、画素上に位置するスペーサーによる光の散乱や透過により液晶表示素子の表示品位が低下するという問題があった。
 プラスチックビーズなどのスペーサーを散布して使用する液晶表示素子には、この他にも下記の問題がある。すなわち、スペーサーが球状あるいは棒状の形であり、セル圧着時に点または線で接触するために、配向膜や透明電極が破損し、表示欠陥が発生しやすいという欠点があった。さらに配向膜や透明電極の破損により、液晶が汚染され、電圧が低下しやすいという欠点もあった。
 また、スペーサーを均一に散布する工程が必要であったり、あるいはスペーサーの粒度分布を高精度に管理することが必要であることから、簡便な方法で安定した表示品位の液晶表示素子を得ることが難しかった。
 これらの問題点に対して、特許文献1〜4では、2色あるいは3色の着色層を重ね合わせた構造をスペーサーとして用いることが提案されている。これら開示技術で実際に得られる液晶層の厚み(セルギャップ)は、着色層の1層あるいは2層分の厚みとなり、十分なセルギャップを持った液晶表示素子を得ることが難しく、また、着色層の1層あるいは2層分の厚みでセルギャップを保持できたとしても着色層の厚膜化に伴う、満足な信頼性を有する液晶表示装置が得られにくかった。
 又、こうした色重ねによるスペーサーを有するカラーフィルターを液晶表示装置に用いる場合、TN型の液晶表示装置においては、スペーサーの対向基板への付き当て部の透明電極が対向基板の電極と短絡するのを防ぐため、対向基板若しくはスペーサー上部に絶縁膜を形成する必要があったり、あるいはスペーサーの形成位置、サイズに制限を設ける必要がありカラーフィルターの作成を困難にしていた。
特開昭56−140324号公報 特開昭63−82405号公報 特開平4−93924号公報 特開平5−196946号公報
 本発明は、上記従来技術の欠点に鑑み創案されたもので、その目的とするところは、作製容易で高コントラスト、広視野角の表示品位に優れたカラー液晶表示装置を得ることにある。
 上記課題を解決するために本発明は次の構成を有する。
透明基板上にブラックマトリクスを設けさらにその上に3原色の着色膜を形成してなるカラーフィルタ基板と、基板に平行な向きに電界をかけるよう構成された電極を備えた電極付き基板を貼り合わせた後、液晶を注入してなる液晶表示装置において、カラーフィルタ基板のブラックマトリクス上に3原色の着色層の重ね合わせによるスペーサを有することを特徴とする液晶表示装置。
 本発明の液晶表示装置は、着色層の積層により形成されたスペーサーをカラーフィルター基板の樹脂ブラックマトリクス上に設け、横電界により駆動される液晶表示装置であり、以下の効果が得られる。
(1) スペーサーが画素部上に存在せず、スペーサーによる光の散乱や透過による表示品位の低下がなく、特に表示のコントラストが向上する。
(2) カラーフィルター側に透明電極を設ける必要がないため、基板貼り合わせ時における電極の短絡の恐れがなく、カラーフィルターの作成が容易になる。
 本発明で用いられるカラーフィルターとは、透明基板上に、遮光性の材料をパターン加工することによりブラックマトリクスを設け、さらに任意の色数で各色別に所望のパターン状に設けられた着色層からなる画素を有し、ブラックマトリックス上に着色層の重ね合わせによるスペーサーを有し、さらに必要に応じて該着色層上にオーバーコート膜が形成されたカラーフィルターであり、主に透明基板に対して平行な向きの電界(横電界)により駆動されるカラー液晶表示装置においてより好ましく用いられる。該液晶表示装置においては、通常TNモードで使用する場合に必要であるカラーフィルター基板側のコモン電極を設ける必要がない。そのため、カラーフィルター基板側に設けられた色重ねスペーサーが対向基板と接触しても、コモン電極と対向基板側の配線や画素電極が短絡することがない。従って、スペーサーのサイズの制限が緩くなる。加えて、対向基板の側に別途、絶縁膜を設ける必要もなくなり、工程数や加工精度の点からカラーフィルター、液晶表示装置の作成が容易になるからである。
 本発明で言うところの着色膜とは任意の色の光を透過する性能を有する膜のことであり、その材質はどのようなものであってもかまわない。尚且つラビング等の配向処理方法により着色膜に接触した液晶分子を配向させる事が可能な膜であればより好ましい。液晶表示パネルを作製する際に、カラーフィルタ上に配向膜を塗布する工程を省くことができるからである。
 着色膜の具体的材質としては、染色、顔料及び染料分散されたポリイミド膜、染色処理されたPVA(ポリビニルアルコール)、任意の光のみを透過するように膜厚制御されたSiO2 膜等があるが、顔料分散されたポリイミド膜である事がより好ましい。他の材料で着色膜を形成する場合と比べて同等若しくはより簡便なプロセスで着色膜を形成できる事に加えて、耐熱性、耐光性、耐薬品性においてより優れているからである。
 本発明で用いられるカラーフィルターは、ブラックマトリクスと呼ばれる各画素間に配列された遮光領域を有することが望ましい。液晶表示装置のコントラストを向上させることができるからである。
 ブラックマトリックスとしては通常Cr、Al、Niなどの金属薄膜(厚さ 約0.1〜0.2μm)や樹脂中に遮光剤を分散させてなる樹脂ブラックマトリクスが用いられるが、本発明においてはポリイミド膜中に黒色顔料を分散させてなる樹脂ブラックマトリクスを用いることがより好ましい。低反射、耐熱性, 、耐溶剤性に優れるという特徴を持つうえ、、低比誘電率であるため横電界に対して擾乱作用が少ないという特徴を合わせ持つからである。さらには、画素上と同様にラビング処理により液晶の配向規制力を持たせることも可能であるからである。
本発明で言うところのオーバーコート膜とは、該着色被膜が耐熱性、耐薬品性、硬度、段差平坦性等の点で実用上問題を有する場合に、該着色被膜の保護、カラーフィルター表面の平坦化のため形成される膜であり、尚且つラビング等の配向処理により接触した液晶分子を配向させる性能を有していればより好ましい、カラーフィルター上に別途配向膜を形成することなく液晶表示装置を作成することが可能となり、作成工程を減らすことができるからである。
 具体的には、エポキシ膜、アクリルエポキシ膜、アクリル膜、シロキサンポリマ系の膜、ポリイミド膜、ケイ素含有ポリイミド膜、ポリイミドシロキサン膜等があげられるが、ポリイミド膜、ケイ素含有ポリイミド膜、ポリイミドシロキサン膜等のポリイミド系高分子膜であることがより好ましい、平坦性、塗布性、耐熱性の点でよりすぐれている上に、その他の膜と比べて液晶の配向規制力の点で優れているからである。
 本発明でいうところの配向膜とはカラーフィルターに接触する液晶の配向方向を規制するために設けられる膜のことであり、通常着色膜若しくはオーバーコート膜に配向規制力を持たせることが困難な場合に用いられる。通常は、1000オングストローム程度のポリイミド膜が使用される。
 本発明で言うところの配向処理とは、該着色膜若しくは該オーバーコート膜上に接触した液晶分子を配向させる性能を該膜に付与する処理であればどのような方法であってもよい。具体的にはラビング法、斜方蒸着法、グレーティング法等が挙げられるが、より好ましくはラビング法が用いられる。比較的簡便な装置で行えるため工業的な生産性が高いうえ、高い配向性能を示すからである。
 本発明でいうところのラビング法とは、配向処理を施す膜に対して、布等を使用して一方向にこする手法のことであり、ラビング処理された膜上に接触した液晶分子はこすられた方向に配向する。膜をこするのに用いられる材料は、対象とする膜の硬度に応じて種々のものがあるが,ポリイミド膜に対しては通常、毛足が2〜3mmのレーヨンや綿布が用いられる。
 本発明における、色重ねによるスペーサーは以下のように形成される。
樹脂ブラックマトリクスを形成した基板上に第1色目の着色層を全面にわたって形成した後に、不必要な部分をフォトリソグラフィ法により除去し、所望の第1色目の着色層のパターンを形成する。この場合、樹脂ブラックマトリクスの開口部を少なくとも被覆する部分と着色層の積層によりスペーサーを形成する部分に着色層を残す。第2色目、第3色目も同様な操作を繰り返し、樹脂ブラックマトリクスの開口部上には1層の着色層が、また、スペーサーには3層の着色層が残るように着色層を形成する。開口部上の着色層とスペーサーを形成する着色層とは連続していても、また、分離されていても差支えない。
 3原色の着色層の膜厚は、特に限定されないが、1層当たり1〜3μmであることが好ましく、この場合の3原色の着色層の各膜厚の合計は、3〜9μmとなる。合計膜厚が3μmよりも小さい場合には、十分なセルギャップが得られず、また、9μmを越える場合には、着色層の均一塗布が難しくなる。
 本発明のカラーフィルタを用いてセルギャップを保持した場合は、例えば、3原色としてR、G、Bを選んだ場合、Rに対してはG+B+Bk(樹脂ブラックマトリクス)の膜厚が、Gに対してはB+R+Bkの膜厚が、また、Bに対してはR+G+Bkの膜厚が液晶表示装置におけるセルギャップに相当することになる。 着色層を形成するペーストにおいて着色剤の分散性を上げたり、均一塗布などを目的としてレベリング性を向上させた場合には、3原色からなる着色層の積層により形成されたスペーサー高さは、画素部における3原色の着色層の各膜厚の合計よりも小さくなる。すなわち、セルギャップはRに対してはG+B+Bkの膜厚よりも小さくなり、同様にGに対してはB+R+Bk、また、Bに対してはR+G+Bkの膜厚よりも小さくなる。
 本発明における3原色からなる着色層の積層により形成されたスペーサーが樹脂ブラックマトリクス上に形成されるが、スペーサーの面積や配置場所は液晶表示素子を作成する場合にカラーフィルタと対向するアクテイブマトリクス基板の構造に大きく影響を受ける。そのため対向する透明電極基板側の制約がない場合は、スペーサーの面積や配置場所は、特に限定されないが、画素のサイズを考えた場合、スペーサーひとつ当たりの面積は、10μm2 〜1000μm2 であることが好ましい。10μm2 よりも小さい場合は、精密なパターンの形成や積層が難しく、また、1000μm2 よりも大きい場合は、スペーサー部の形状にもよるがブラックマトリクス上に完全に配置することが難しくなる。
 本発明で用いられる顔料には特に制限はないが、顔料の中でも耐光性、耐熱性、耐薬品性に優れた物が望ましい。代表的な顔料の具体的な例をカラーインデックス(CI)ナンバーで示す。黄色顔料の例としてはピグメントイエロー20、24、83、86、93、94、109、110、117、125、137、138、139、147、148、153、154、166、173などがあげられる。橙色顔料の例としてはピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65などが挙げられる。赤色顔料の例としてはピグメントレッド9、97、122、123、144、149、166、168、177、180、192、215、216、224などが挙げられる。紫色顔料の例としてはピグメントバイオレット19、23、29、32、33、36、37、38などが挙げられる。青色顔料の例としてはピグメントブルー15(15:3、15:4、15:6など)、21,22、60、64などが挙げられる。緑色顔料の例としてはピグメントグリーン7、10、36、47などが挙げられる。黒色顔料の例としてはピグメントブラック7などが挙げられる。本発明ではこれらに限定されず種々の顔料を使用する事ができる。なお、顔料は必要に応じて、ロジン処理,酸性基処理,塩基性処理などの表面処理が施されている物を使用してもよい。
 本発明で言うところの顔料分散されたポリイミド膜とは、該顔料を分散したポリアミック酸溶液を基板上に塗布する事により形成される一般式(1)で表わされる構造単位を主成分とするポリイミド前駆体着色被膜を加熱処理し,イミド環やその他の環状構造を有するポリマ(ポリイミド、ポリアミドイミド)となすことにより得られる着色被膜のことである。
Figure 2004038196
 ここで一般式(1)のnは1〜2である。R1は少なくとも2個の炭素原子を有する3価または4価の有機基である。耐熱性の面から、R1は環状炭化水素、芳香族環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6から30の3価または4価の基が好ましい。R1の例として、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフタレン基、ペリレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルスルフォン基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェノン基、ビフェニルトリフルオロプロパン基、シクロブチル基、シクロペンチル基などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。またR2は少なくとも2個の炭素原子を有する2価の有機基である。耐熱性の面から、R2は環状炭化水素、芳香族環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6から30の2価の基が好ましい。R2の例として、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフタレン基、ペリレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルスルフォン基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェノン基、ビフェニルトリフルオロプロパン基、ジフェニルメタン基、シクロヘキシルメタン基などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。一般式(1)で表わされる構造単位を主成分とするポリマはR1、R2がこれらの内各々1個から構成されていても良いし、各々2種以上から構成される共重合体であっても良い。 基板との接着力を向上させるため耐熱性を低下させない範囲でジアミン成分として、シロキサン構造を有するビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンなどを共重合させても良い。またアミン末端の封止剤として無水マレイン酸などの無水物をポリイミド前駆体の重合終了後に末端濃度に応じて加え、反応させても良い。ポリイミド膜の力学的特性は、分子量が大きいほど良好である。このため、ポリイミド前駆体の分子量も大きい事が望まれる。一方、ポリイミド前駆体を湿式エッチングによりパターン加工を行う場合、ポリイミド前駆体の分子量が大き過ぎると、現像に要する時間が長くなり過ぎるという問題がある。このため通常重合度は、5から1000の範囲にする事が望ましい。
 本発明の液晶表示装置は横電界により駆動されるため広視野角という優れた特徴を持つ上、画素位置にスペーサーが存在しないためスペーサーによる光抜けや光の散乱による表示品位の低下が無い。従って、本発明の手法で、広視野角で、表示品位の優れたTFT液晶表示装置を容易に得ることができる。さらに電極付き基板に薄膜トランジスタ(TFT)を備えることにより、より表示品位に優れたTFT型液晶表示装置を得ることができる。
 実施例1
(樹脂ブラックマトリクスの作成)
 3,3´、4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、および、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンをN−メチル−2−ピロリドンを溶媒として反応させ、ポリイミド前駆体(ポリアミック酸)溶液を得た。
 下記の組成を有するカーボンブラックミルベースをホモジナイザーを用いて、7000rpm で30分分散し、ガラスビーズを濾過して、ブラックペーストを調製した。
 〈カーボンブラックミルベース〉
カーボンブラック(MA100、三菱化成(株)製)  4.6部
ポリイミド前駆体溶液               24.0部
N−メチルピロリドン               61.4部
ガラスビーズ                   90.0部。
 300×350mmのサイズの無アルカリガラス(日本電気ガラス(株)製、OA−2)基板上にスピナーを用いて、ブラックペーストを塗布し、オーブン中135℃で20分間セミキュアした。続いて、ポシ型レジスト(Shipley “Microposit”RC100 30cp)をスピナーで塗布し、90℃で10分間乾燥した。レジスト膜厚は1.5μmとした。キャノン(株)製露光機PLA−501Fを用い、フォトマスクを介して、露光を行った。
 次に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを2重量%含んだ23℃の水溶液を現像液に用い、基板を現像液にディップさせ、同時に10cm幅を5秒で1往復するように基板を揺動させて、ポジ型レジストの現像とポリイミド前駆体のエッチングを同時に行った。現像時間は、60秒であった。その後、メチルセルソルブアセテートでポジ型レジストを剥離し、さらに、300℃で30分間キュアし、樹脂ブラックマトリクス基板を得た。樹脂ブラックマトリクスの膜厚は、0.90μmであり、OD値は3.0であった。また、樹脂ブラックマトリクスとガラス基板との界面における反射率(Y値)は1.2%であった。
 (着色層の作成)
 次に、赤、緑、青の顔料として各々Color index No.65300 Pigment Red 177で示されるジアントラキノン系顔料、Color Index No.74265 Pigment Green 36 で示されるフタロシアニングリーン系顔料、Color Index No.74160 Pigment Blue 15-4で示されるフタロシアニンブルー系顔料を用意した。該ポリイミド前駆体溶液に上記顔料を各々混合分散させて、赤、緑、青の3種類の着色ペーストを得た。 まず、樹脂ブラックマトリックス基板上に青ペーストを塗布し、80℃で10分熱風乾燥し、120℃20分間セミキュアした。この後、ポジ型レジスト(Shipley "Microposit" RC100 30cp )をスピナーで塗布後、80℃で20分乾燥した。マスクを用いて露光し、アルカリ現像液(Shipley "Microposit" 351)に基板をディップし、同時に基板を揺動させながら、ポジ型レジストの現像およびポリイミド前駆体のエッチングを同時に行なった。その後、ポジ型レジストをメチルセルソルブアセテートで剥離し、さらに、300℃で30分間キュアした。着色画素部の膜厚は2.3μmであった。このパターニングにより青色画素の形成とともに樹脂ブラックマトリクス上にスペーサーの1段目を形成した。尚、スペーサーのサイズは20μm角であった。
 水洗後に、同様にして、緑色画素の形成とともに樹脂ブラックマトリクス上にスペーサーの2段目を形成した。緑色画素部の膜厚は、2.3μm、スペーサーのサイズは14μm角であった。
 さらに水洗後に、同様にして、赤色画素の形成とともに樹脂ブラックマトリクス上にスペーサーの3段目を形成し、カラーフィルタを作成した。赤色画素部の膜厚は、2.3μm、スペーサーのマスクサイズは20μm角であった。
 着色層の積層により樹脂ブラックマトリクス上に設けられたスペーサー部の面積は、一個当たり約200μm2 であった。スペーサーの高さ(樹脂ブラックマトリクス上の着色層3層分の厚さ)は、5.6μmであり、これは着色層の各膜厚の合計(6.9μm)よりも低い。なおスペーサーは、1画素に1個の割合で画面内に設けた。また画面周辺に樹脂ブラックマトリクスで形成した額縁上の一部にも画面内と同様な密度で色重ねによるスペーサーを設けた。
 (カラー液晶表示素子の作成)
 このカラーフィルターに対し、直接ラビング処理を施した。一方、TFT(薄膜トランジスタ)素子を備えた電極付き基板は以下のように作成した。
 まず、無アルカリガラス上にクロムを用いてフォトエッチングの手法によりゲート電極とコモン電極をパターニングした後、これらの電極を覆うように窒化シリコン(SiN)膜からなる絶縁膜を形成した。ゲート絶縁膜上に非晶質シリコン(a―Si)膜を形成し、この膜上にアルミニウムを用いて、ソース電極とドレイン電極を形成した。その際、コモン電極とドレイン電極の間に基板に平行な向きに電界がかかるよう電極をパターニングした。これらの電極上にSiN膜で保護膜を形成した。最後にポリイミド系の配向膜を最上層に設け、ラビング処理して薄膜トランジスタを備えた電極付き対向基板を得た。
 カラーフィルタと薄膜トランジスタ素子を備えた電極付き基板とをシール剤を用いて貼り合わせた後に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した。液晶の注入は、空セルを減圧下に放置後、注入口を液晶槽に浸漬し、常圧に戻すことにより行った。液晶を注入後、注入口を封止し、さらに偏光板を基板の外側に貼り合わせ、セルを作成した。得られた液晶表示素子は、良好な表示品位のものであった。
 実施例2
 (カラーフィルターの作成)
 実施例1と同様の手順で、無アルカリガラス基板上に樹脂ブラックマトリックス、着色層を順次パターニングし、色重ねによるスペーサーを備えたカラーフィルターを得た。
 (カラー液晶表示素子の作成)
 このカラーフィルターに対し、着色膜上にポリイミド系の配向膜を形成しラビング処理した。一方、TFT(薄膜トランジスタ)素子を備えた電極付き基板を実施例1と同様の手法にて作成し以下のように作成した。
 カラーフィルタと薄膜トランジスタ素子を備えた電極付き基板とをシール剤を用いて貼り合わせた後に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した。液晶の注入は、空セルを減圧下に放置後、注入口を液晶槽に浸漬し、常圧に戻すことにより行った。液晶を注入後、注入口を封止し、さらに偏光板を基板の外側に貼り合わせ、セルを作成した。得られた液晶表示素子は、良好な表示品位のものであった。
 実施例3
 (カラーフィルターの作成)
 実施例1と同様の手順で、無アルカリガラス基板上に樹脂ブラックマトリックス、着色層を順次パターニングし、色重ねによるスペーサーを備えたカラーフィルターを得た。このカラーフィルター上、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシランの加水分解物と、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とを反応させることにより得られる硬化性組成物の溶液をスピンコートし、280℃で3時間熱処理し、膜厚1μmのオーバーコート膜を形成した。
 (カラー液晶表示素子の作成)
 このカラーフィルターに対し、オーバーコート膜を直接ラビング処理した。一方、TFT(薄膜トランジスタ)素子を備えた電極付き基板を実施例1と同様の手法にて作成した。
 カラーフィルタと薄膜トランジスタ素子を備えた電極付き基板とをシール剤を用いて貼り合わせた後に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した。液晶の注入は、空セルを減圧下に放置後、注入口を液晶槽に浸漬し、常圧に戻すことにより行った。液晶を注入後、注入口を封止し、さらに偏光板を基板の外側に貼り合わせ、セルを作成した。得られた液晶表示素子は、良好な表示品位のものであった。
 実施例4
 (カラーフィルターの作成)
 実施例1と同様の手順で、無アルカリガラス基板上に樹脂ブラックマトリックス、着色層を順次パターニングし、色重ねによるスペーサーを備えたカラーフィルターを得た。このカラーフィルター上、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシランの加水分解物と、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とを反応させることにより得られる硬化性組成物の溶液をスピンコ−トし、280℃で3時間熱処理し、膜厚1μmのオ−バ−コ−ト膜を形成した。
 (カラー液晶表示素子の作成)
 このカラーフィルターに対し、オーバーコート膜上にポリイミド系の配向膜を形成しラビング処理した。一方、TFT(薄膜トランジスタ)素子を備えた電極付き基板を実施例1と同様の手法にて作成した。
 カラーフィルタと薄膜トランジスタ素子を備えた電極付き基板とをシール剤を用いて貼り合わせた後に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した。液晶の注入は、空セルを減圧下に放置後、注入口を液晶槽に浸漬し、常圧に戻すことにより行った。液晶を注入後、注入口を封止し、さらに偏光板を基板の外側に貼り合わせ、セルを作成した。得られた液晶表示素子は、良好な表示品位のものであった。
 比較例1
 (カラーフィルターの作成)
 実施例1と比較して、着色層の積層によるスペーサー形成を行わないことを除いては、同様の手順で、無アルカリガラス基板上に樹脂ブラックマトリックス、着色層を順次パターニングし、カラーフィルターを得た。このカラーフィルター上、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシランの加水分解物と、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とを反応させることにより得られる硬化性組成物の溶液をスピンコ−トし、280℃で3時間熱処理し、膜厚1μmのオ−バ−コ−ト膜を形成した。
 (カラー液晶表示素子の作成)
 このカラーフィルターに対し、オーバーコート膜上にポリイミド系の配向膜を形成し、ラビング処理した。一方、TFT(薄膜トランジスタ)素子を備えた電極付き基板は実施例1と同様の手法にて作成した。
 カラーフィルター上に5μm径のプラスチックビーズを散布したのち、カラーフィルターと薄膜トランジスタ素子を備えた電極付き基板とをシール剤を用いて貼り合わせ、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した。液晶の注入は、空セルを減圧下に放置後、注入口を液晶槽に浸漬し、常圧に戻すことにより行った。液晶を注入後、注入口を封止し、さらに偏光板を基板の外側に貼り合わせ、セルを作成した。得られた液晶表示素子のコントラストは、ビーズによる光抜け及び散乱のため色重ねスペーサーを有する液晶表示装置と比べて、低い値を示した。又、ビーズによるTFT側の基板の破損のため収率が低下した。
本発明により得られたカラーフィルタを使用したカラー液晶表示素子の断面図である。 従来のカラー液晶表示素子の断面図である。
符号の説明
1  透明基板
2  遮光層
3  着色膜(B)
4  着色膜(G)
5  着色膜(R)
6  配向膜
7  保護膜
8  絶縁膜
9  ゲート電極
10 ドレイン電極
11 ソース電極(画素電極)
12 コモン電極
13 薄膜トランジスタ
14 液晶層
15 プラスチックビーズ

Claims (9)

  1. 透明基板上にブラックマトリクスを設けさらにその上に3原色の着色膜を形成してなるカラーフィルタ基板と、基板に平行な向きに電界をかけるよう構成された電極を備えた電極付き基板を貼り合わせた後、液晶を注入してなる液晶表示装置において、カラーフィルタ基板のブラックマトリクス上に3原色の着色層の重ね合わせによるスペーサを有することを特徴とする液晶表示装置。
  2. カラーフィルターの着色膜が直接配向処理されていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. カラーフィルターの着色膜上に配向膜が形成され、該配向膜が配向処理されていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  4. カラーフィルターの着色膜上にオーバーコート膜を有し、該オーバーコート膜が直接配向処理されていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  5. カラーフィルターの着色膜上にオーバーコート膜を有し、該オーバーコート膜上に配向膜が別途形成され該配向膜が配向処理されていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  6. ブラックマトリクスが樹脂中に遮光剤を分散させてなることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  7. 樹脂ブラックマトリクスを形成する樹脂がポリイミドであることを特徴とする請求項6記載の液晶表示装置。
  8. 3原色からなる着色層がポリイミドからなることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  9. 電極付き基板が薄膜トランジスタを備えていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
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