JPH1164618A - カラーフィルタ及びそれを用いたカラー液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルタ及びそれを用いたカラー液晶表示装置

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JPH1164618A
JPH1164618A JP18763897A JP18763897A JPH1164618A JP H1164618 A JPH1164618 A JP H1164618A JP 18763897 A JP18763897 A JP 18763897A JP 18763897 A JP18763897 A JP 18763897A JP H1164618 A JPH1164618 A JP H1164618A
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JP
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color filter
black matrix
transparent
film
spacer
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JP18763897A
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English (en)
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Hideo Ido
英夫 井戸
Shinichi Yamada
申一 山田
Tetsuya Goto
哲哉 後藤
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分なセルギャップを実現し、カラーフィル
タのスペーサーとしてアクティブマトリクス基板との導
通の危険性及び電圧保持性の低下の可能性を回避して、
前記した従来の欠点を克服する液晶表示素子を提供する
こと。 【解決手段】 透明基板上にブラックマトリックスを設
け、該ブラックマトリックスの開口部及びブラックマト
リックス上の一部を被覆するように3原色のそれぞれの
着色層を設けたカラーフィルターにおいて、(A)前記
ブラックマトリックス上の一部に3原色のそれぞれの着
色層の積層により形成されたドット状スペーサーを複数
設け、(B)前記ブラックマトリックス上のドット状ス
ペーサーを構成する最上層の着色層に関して、そのドッ
ト状スペーサー最上層部分のテーパー角θD と、画素部
を形成するストライプ部分のテーパ角θS が、 90°≧θD >θS の関係にあることを特徴とするカラーフィルタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペーサー機能を
有するカラーフィルタ及びそれを用いたカラー液晶表示
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、使用されているカラー液晶表示装
置は、液晶層の厚み(セルギャップ)を保持するため
に、一般に薄膜トランジスタ(TFT)や、複数の走査
電極等を具備した電極基板とカラーフィルタ側の基板と
の間にプラスチックビーズ又はガラスビーズ若しくはガ
ラスカットファイバーをスペーサーとして有する。ここ
でプラスチックビーズ等のスペーサーは散布されるた
め、電極基板とカラーフィルタ基板のどの位置(面内位
置)に配置されるか定まっていない。
【0003】特開昭56−140324、特開昭63−
82405、特開平4−93924、特開平5−196
946には、カラーフィルタを形成する着色層を重ね合
わせた構造をスペーサーとして用いた液晶表示装置が提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】プラスチックビーズ等
をスペーサーとして用いるカラー液晶表示素子において
は、プラスチックビーズ等のスペーサーの位置が定まっ
ておらず、画素上に位置するスペーサーによる光の散乱
や透過により液晶表示素子の表示品位が低下するという
問題がある。
【0005】プラスチックビーズ等のスぺーサーを散布
して使用する液晶表示素子には、この他にも下記の問題
がある。すなわち、スぺーサーが、球状あるいは棒状の
形状であり、セル圧着時に点又は線で接触するために、
配向膜や透明電極が破損し、表示欠陥が発生しやすいと
いう欠点がある。さらに配向膜や透明電極の破損によ
り、液晶が汚染され、液晶に印加される実効電圧が低下
しやすいという欠点もある。
【0006】また、スペーサーを均一に散布する工程が
必要であったり、あるいはスペーサーの粒度分布を高精
度に管理することが必要であることから、簡便な方法で
安定した表示品位の液晶表示素子を得ることが難しい。
【0007】これらの問題点に対して、特開昭56−1
40324、特開昭63−82405、特開平4−93
924、特開平5−196946では、2色あるいは3
色の着色層を重ね合わせた構造をスペーサーとして用い
ることが提案されている。これら開示技術で実際に得ら
れる液晶層の厚み(セルギャップ)は、着色層の1層あ
るいは2層分の厚みとなり、十分なセルギャップを持っ
た液晶表示素子を得ることが難しく、また、着色層の1
層あるいは2層分の厚みでセルギャップを保持できたと
しても着色層の厚膜化に伴う、例えば、カラーフィルタ
ー上に形成されるITO膜の耐久性の低下等が起き、満
足な信頼性を有する液晶表示装置が得られにくい。さら
に、着色層と同時に積層部分を形成するため、出来上が
ったカラーフィルタのセルギャップ相当高さが一義的に
決まってしまい、調整するのが困難であるという不具合
があった。
【0008】さらに、実際には従来のスペーサーを持た
ないカラーフィルタと同様の方法で酸化インジウムスズ
(ITO)等の透明電極を設けると、対向電極と接触す
るスペーサーの最上層まで連続した導電層を具備するこ
ととなり、対向基板であるアクティブマトリクス基板側
まで連続した導電層を具備することとなり、対向基板で
あるアクティブマトリクス基板側の透明導電膜や回路と
極く薄い配向膜を挟んで近接・接触し、電気的に短絡し
てしまうあるいは、電極基板間の電圧保持性を損なう構
造になり得るという不都合がある。
【0009】本発明は、前記の問題点に鑑み、十分かつ
制御されたセルギャップを実現し、カラーフィルタのス
ペーサーとしてアクティブマトリクス基板との導通の危
険性及び電圧保持性の低下の可能性を回避して、前記し
た従来の欠点を克服する液晶表示素子を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、ドット状スペーサーをブラックマトリックスの一部
に3原色のそれぞれの着色層を積層して形成し、該ドッ
ト状スペーサーを構成する最上層の着色層のテーパ角を
急峻にすればこの部分で透明電極層を意図的に断線させ
ることができ、液晶表示素子とした時に短絡等を防ぎ、
良好な電圧保持性を確保できることに本願発明者らは想
到した。しかしながら、該ドット状スペーサーを構成す
る最上層の着色層のテーパ角を急峻に加工すると、同時
に形成される画素部を形成する着色層ストライプのパタ
ーンサイド部分における形状も急峻なものとなってしま
う。これによりカラーフィルタ表面の平坦性が損なわ
れ、液晶配向膜のラビングが均一に行われず、液晶配向
不良が生じ、ひいては液晶表示装置の表示不良を引き起
こす。
【0011】本願発明者らは、この問題は、ドット状ス
ペーサーを構成する最上層の着色層のテーパ角を該着色
層のそれよりも急峻にした構成をとる、好ましくは、前
者はより急峻な、後者はより緩やかなテーパ角を持つ構
成とすることにより解決できることに想到し、本発明を
完成した。また、上記問題は、カラーフィルタの表面を
被覆する透明膜を設け、この透明膜の、画素上の膜厚t
S とドット状スペーサー上の膜厚tD とをtS >tD
なるように調整することによっても達成することができ
ることを見出し本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明は、透明基板上にブラッ
クマトリックスを設け、該ブラックマトリックスの開口
部及びブラックマトリックス上の一部を被覆するように
3原色のそれぞれの着色層を設けたカラーフィルターに
おいて、(A)前記ブラックマトリックス上の一部に3
原色のそれぞれの着色層の積層により形成されたドット
状スペーサーを複数設け、(B)前記ブラックマトリッ
クス上のドット状スペーサーを構成する最上層の着色層
に関して、そのドット状スペーサー最上層部分のテーパ
ー角θD と、画素部を形成するストライプ部分のテーパ
角θS が、 90°≧θD >θS の関係にあることを特徴とするカラーフィルタを提供す
る。また、本発明は、透明基板上にブラックマトリック
スを設け、該ブラックマトリックスの開口部及びブラッ
クマトリックス上の一部を被覆するように3原色のそれ
ぞれの着色層を設けたカラーフィルターであって、
(A)前記ブラックマトリックス上の一部に3原色のそ
れぞれの着色層の積層により形成されたドット状スペー
サーを複数設け、(C)前記着色層から成る画素上及び
前記ブラックマトリックス上に透明膜を塗設したカラー
フィルタにおいて、(D)該ブラックマトリックス上の
ドット状スペーサー上の前記透明膜の膜厚tD と画素上
の前記透明膜の膜厚tS がtS >tDの関係にあること
を特徴とするカラーフィルタを提供する。さらに、本発
明は、透明基板上にブラックマトリックスを設け、該ブ
ラックマトリックスの開口部及びブラックマトリックス
上の一部を被覆するように3原色のそれぞれの着色層を
設けたカラーフィルターの製造方法であって、(A)前
記ブラックマトリックス上の一部に3原色のそれぞれの
着色層の積層により形成されたドット状スペーサーを複
数設けた基板に(E)降伏値S0 が0.1Pa以下であ
る透明樹脂組成物を(F)塗設し、乾燥硬化させる工程
を具備して成る、セルギャップ相当高さの調整されたカ
ラーフィルタの製造方法を提供する。
【0013】本発明のカラーフィルタでは、ドット状ス
ペーサーを構成する最上層のパターンサイドが切り立っ
ているため、ITO膜がスペーサー部で分断され、スペ
ーサー上のITOを介してのカラーフィルタ上の透明
(コモン)電極とアクティブマトリックス基板側の透明
電極や回路との電気的な短絡をする危険を回避でき、良
好な電圧保持性を確保できると共に、画素部を形成する
着色層ストライプのパターンサイド部分においても、液
晶配向膜のラビングが均一に行われ、液晶配向不良が生
じず良好な表示特性を有した液晶表示装置が得られる。
また、保護層を有するカラーフィルタにおいても、本発
明に開示された構造を有することにより前記のような効
果が得られる。また合目的のためにはドット状スペーサ
ー上の保護膜の膜厚tD と画素上の保護膜の膜厚tS
関係は、tS >tD であることが望ましい。そのために
は、降伏値0.1Pa以下の透明樹脂組成物を用いて着
色層とスペーサーとを形成した基板に塗布し、乾燥硬化
することでこの関係を満たすことができる。また、この
S >tD の条件が満足されるように透明保護膜を設け
ることにより、カラーフィルタのセルギャップ相当高さ
を調整することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のカラーフィルタは、透明
基板上にブラックマトリックスを設け、さらにその上に
3原色から成る各着色層を複数配列したものである。ブ
ラックマトリックスとしては、樹脂及び遮光剤から成る
樹脂ブラックマトリックスが好ましい。カラーフィルタ
ーは3原色から成る各着色層により被覆された画素を一
絵素とし、多数の絵素により構成されている。ここで言
う、ブラックマトリックスは、各画素間に配列された遮
光領域を示し、液晶表示装置の表示コントラストを向上
させるために設けられる。
【0015】カラーフィルターに用いられる透明基板と
しては、特に限定されるものではなく、石英ガラス、ホ
ウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、表面をシリ
カコートしたソーダライムガラスなどの無機ガラス類、
有機プラスチックのフィルム又はシート等が好ましく用
いられる。
【0016】この透明基板上にブラックマトリックスが
設けられる。ブラックマトリックスは、クロム等の金属
又はそれらの酸化物等で形成してもよいが、樹脂及び遮
光剤から成る樹脂ブラックマトリックスを形成すること
が製造コストや廃棄物処理コストの面から好ましい。こ
の場合、ブラックマトリックスに用いられる樹脂として
は、特に限定されないが、エポキシ系樹脂、アクリル系
樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミ
ド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの感光性又は非感
光性の材料が好ましく用いられる。ブラックマトリック
ス用樹脂は、画素や保護膜に用いられる樹脂よりも高い
耐熱性を有する樹脂が好ましく、また、ブラックマトリ
ックス形成後の工程で使用される有機溶剤に耐性を持つ
樹脂が好ましいことからポリイミド系樹脂が特に好まし
く用いられる。
【0017】ここで、ポリイミド樹脂としては、特に限
定されるものではないが、通常下記一般式[I]で表さ
れる構造単位を主成分とするポリイミド前駆体(n=1
〜2)を、加熱又は適当な触媒によってイミド化したも
のが好適に用いられる。
【0018】
【化1】
【0019】また、ポリイミド系樹脂には、イミド結合
の他に、アミド結合、スルホン結合、エーテル結合、カ
ルボニル結合等のイミド結合以外の結合が含まれていて
も差支えない。
【0020】上記一般式[I] 中、R1 は少なくとも2個
以上の炭素原子を有する3価又は4価の有機基である。
耐熱性の面から、R1 は環状炭化水素、芳香族環又は芳
香族複素環を含有し、かつ、炭素数6〜30の3価又は
4価の基が好ましい。R1 の例として、フェニル基、ビ
フェニル基、ターフェニル基、ナフタレン基、ペリレン
基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルスルホン基、ジ
フェニルプロパン基、ベンゾフェノン基、ビフェニルト
リフルオロプロパン基、シクロブチル基、シクロペンチ
ル基等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0021】R2 は少なくとも2個以上の炭素原子を有
する2価の有機基であるが、耐熱性の面から、R2 は環
状炭化水素、芳香族環又は芳香族複素環を含有し、かつ
炭素数6〜30の2価の基が好ましい。R2 の例とし
て、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフ
タレン基、ペリレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェ
ニルスルホン基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェノ
ン基、ビフェニルトリフルオロプロパン基、ジフェニル
メタン基、シクロヘキシルメタン基等が挙げられるがこ
れらに限定されない。構造単位[I] を主成分とするポリ
マーは、R1 、R2 がこれらのうち各々1種から構成さ
れていてもよいし、各々2種以上から構成される共重合
体であってもよい。さらに、基板との接着性を向上させ
るために、耐熱性を低下させない範囲でジアミン成分と
して、シロキサン構造を有するビス(3−アミノプロピ
ル)テトラメチルジシロキサンなどを共重合するのが好
ましい。
【0022】構造単位[I] を主成分とするポリマーの具
体的な例として、ピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'-
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-
ビフェニルトリフルオロプロパンテトラカルボン酸二無
水物、3,3',4,4'-ビフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物、2,3,5-トリカルボキシシクロペンチル酢酸二
無水物等から成る群から選ばれた1種以上のカルボン酸
二無水物と、パラフェニレンジアミン、3,3'- ジアミノ
ジフェニルエーテル、4,4'- ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,4'- ジアミノジフェニルエーテル、3,3'- ジアミ
ノジフェニルスルホン、4,4'- ジアミノジフェニルスル
ホン、4,4'- ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4'-
ジアミノジフェニルメタンなどの群から選ばれた1種以
上のジアミンから合成されたポリイミド前駆体が挙げら
れるが、これらに限定されない。これらのポリイミド前
駆体は公知の方法、すなわち、テトラカルボン酸二無水
物とジアミンを選択的に組み合わせ、溶媒中で反応させ
ることにより合成される。
【0023】ブラックマトリックス用の遮光剤として
は、カーボンブラック、酸化チタン、四酸化鉄等の金属
酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉の他に、赤、青、緑色
の顔料の混合物等を用いることができる。この中でも、
特にカーボンブラックは遮光性が優れており、特に好ま
しい。分散の良い粒径の小さいカーボンブラックは主と
して茶系統の色調を呈するので、カーボンブラックに対
する補色の顔料を混合させて無彩色にするのが好まし
い。
【0024】ブラックマトリックス用の樹脂がポリイミ
ドの場合、黒色ペースト溶媒としては、通常、N−メチ
ル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系極性溶媒、
γ−ブチロラクトンなどのラクトン系極性溶媒等が好適
に使用される。
【0025】カーボンブラックや、カーボンブラックに
対して補色の顔料等の遮光剤を分散させる方法として
は、例えば、ポリイミド前駆体溶液中に遮光剤や分散剤
等を混合させた後、三本ロール、サンドグラインダー、
ボールミルなどの分散機中で分散させる方法などがある
が、この方法に特に限定されない。また、カーボンブラ
ックの分散性向上、あるいは塗布性やレベリング性向上
のために種々の添加剤が加えられていてもよい。
【0026】樹脂ブラックマトリックスの製法として
は、黒色ペーストを透明基板上に塗布、乾燥した後に、
パターニングを行う。黒色ペーストを塗布する方法とし
ては、ディップ法、ロールコーター法、スピナー法、ダ
イコーティング法、ワイヤバーによる方法などが好適に
用いられ、この後、オーブンやホットプレートを用いて
加熱乾燥(セミキュア)を行う。セミキュア条件は、使
用する樹脂、溶媒、ペースト塗布料により異なるが、通
常60〜200℃で1〜60分加熱することが好まし
い。
【0027】このようにして得られた黒色ペースト被膜
は、樹脂が非感光性の樹脂である場合は、その上にポジ
型フォトレジストの被膜を形成した後に、また、樹脂が
感光性の樹脂である場合は、そのままかあるいは酸素遮
断膜を形成した後に、露光、現像を行う。必要に応じ
て、ポジ形フォトレジスト又は酸素遮断膜を除去し、ま
た、加熱乾燥(本キュア)する。本キュア条件は、前駆
体からポリイミド系樹脂を得る場合には、塗布料により
若干異なるが、通常200〜300℃で1〜60分加熱
するのが一般的である。以上のプロセスにより、透明基
板上にブラックマトリックスが形成される。
【0028】樹脂ブラックマトリックスの膜厚は、好ま
しくは0.5〜1.5μm、より好ましくは0.8〜
1.2μmである。この膜厚が0.5μmよりも薄い場
合には十分なセルギャップの確保が難しくなり、また、
遮光性が不十分になることからも好ましくない。一方、
膜厚が1.5μmよりも厚い場合には、遮光性は確保で
きるものの、カラーフィルターの平坦性が犠牲になり易
く、段差が生じやすい。表面段差が生じた場合、カラー
フィルタ上部に透明導電膜や液晶配向膜を形成させても
段差はほとんど軽減されず、液晶配向膜のラビングによ
る配向処理が不均一になったり、セルギャップにバラツ
キが生じたりして、液晶表示素子の表示品位が低下す
る。このような場合に表面段差を小さくするためには、
着色層上に透明保護膜を設けることが有効である。透明
保護膜を形成した後にも本発明で開示されている90°
≧θD >θS の関係を満たすように構成する。このため
に透明膜の膜厚はドット状スペーサー上の膜厚tD と画
素上のそれtS が、tS >tDの関係となるように塗設
することが好ましい。なお、透明膜の原料である透明樹
脂組成物としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリ
コーン樹脂、ポリイミド樹脂等を挙げることができる
が、これらに限定されるものではない。また、透明樹脂
組成物の降伏値が0.1Pa以下であることがレベリン
グ性の確保の点から望ましい。
【0029】また、樹脂ブラックマトリックスの遮光性
は、OD値(透過率の逆数の常用対数)で表されるが、
液晶表示素子の表示品位を向上させるためには、好まし
くは2.5以上であり、より好ましくは3.0以上であ
る。また、樹脂ブラックマトリックスの膜厚の好適な範
囲を前述したが、OD値の上限は、これとの関係で定め
られるべきである。
【0030】樹脂ブラックマトリックスの反射率は、反
射光による影響を低減し液晶表示素子の表示品位を向上
させるために、400〜700nmの可視領域での視感
度補正された反射率(Y値)で2%以下が好ましく、よ
り好ましくは1%以下である。
【0031】樹脂ブラックマトリックス間には通常(2
0〜200)μmx(20〜300)μmの開口部が設
けられるが、この開口部を少なくとも被覆するように3
原色のそれぞれの着色層が複数配列される。すなわち、
1つの開口部は、3原色のいずれか1つの着色層により
被覆され、各色の着色層が複数配列される。
【0032】カラーフィルターを構成する着色層は、少
なくとも3原色の色彩を含む。すなわち、加色法により
カラー表示を行う場合は、赤(R)、緑(G)、青
(B)の3原色が選ばれ、減色法によりカラー表示を行
う場合は、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー
(Y)の3原色が選ばれる。一般には、これらの3原色
を含んだ要素を1単位としてカラー表示の絵素とするこ
とができる。着色層には、着色剤により着色された樹脂
が用いられる。
【0033】着色層に用いられる着色剤としては、有機
顔料、無機顔料、染料等を好適に用いることができ、さ
らには、紫外線吸収剤、分散剤、レベリング剤等の種々
の添加剤を添加してもよい。有機顔料としては、フタロ
シアニン系、アジレーキ系、縮合アゾ系、キナクリドン
系、アントラキノン系、ペリレン系、ペリノン系が好適
に用いられる。
【0034】着色層に用いられる樹脂としては、エポキ
シ樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等
の感光性又は非感光性の材料が好ましく用いられ、着色
剤をこれらの樹脂中に分散あるいは溶解させて着色する
ことが好ましい。感光性の樹脂としては、光分解型樹
脂、光架橋型樹脂、光重合型樹脂等のタイプがあり、特
にエチレン不飽和結合を有するモノマ、オリゴマ又はポ
リマと紫外線によりラジカルを発生する開始剤とを含む
感光性組成物、感光性ポリアミック酸組成物等が好適に
用いられる。非感光性の樹脂としては、上記の各種ポリ
マ等で現像処理が可能なものが好ましく用いられるが、
透明導電膜の製膜工程や液晶表示装置の製造工程でかか
る熱に耐えられるような耐熱性を有する樹脂が好まし
く、また、液晶表示装置の製造工程で使用される有機溶
剤への耐性を持つ樹脂が好ましいことから、ポリイミド
系樹脂が特に好ましく用いられる。ここで、好ましいポ
リイミド樹脂としては、上記した樹脂ブラックマトリッ
クスの材料として好ましく用いられるポリイミド樹脂を
挙げることができる。
【0035】着色層を形成する方法としては、樹脂ブラ
ックマトリックスを形成した基板上に塗布、乾燥した後
に、パターニングを行う。着色剤を分散又は溶解させ着
色ペーストを得る方法としては、溶媒中に樹脂と着色剤
を混合させた後、三本ロール、サンドグラインダー、ボ
ールミルなどの分散機中で分散させる方法などがある
が、この方法に特に限定されない。
【0036】着色ペーストを塗布する方法としては、黒
色ペーストの場合と同様、ディップ法、ロールコーター
法、スピナー法、ダイコーティング法、ワイヤーバーに
よる方法等が好適に用いられ、この後、オーブンやホッ
トプレートを用いて加熱乾燥(セミキュア)を行う。セ
ミキュア条件は、使用する樹脂、溶媒、ペースト塗布量
により異なるが通常60〜200℃で1〜60分加熱す
ることが好ましい。
【0037】このようにして得られた着色ペースト被膜
は、樹脂が非感光性の樹脂である場合は、その上にポジ
型フォトレジストの被膜を形成した後に、また、樹脂が
感光性の樹脂である場合は、そのままかあるいは酸素遮
断膜を形成した後に、露光、現像を行う。必要に応じ
て、ポジ型フォトレジスト又は酸素遮断膜を除去し、加
熱乾燥(本キュア)する。本キュア条件は、樹脂により
異なるが、前駆体からポリイミド系樹脂を得る場合に
は、通常200〜300℃で1〜60分加熱するのが一
般的である。以上のプロセスにより、ブラックマトリッ
クスを形成した基板上にパターニングされた着色層が形
成される。
【0038】上記のようにブラックマトリックスを形成
した基板上に第1色目の着色層を全面にわたって形成し
た後に、不必要な部分をフォトリソグラフィ法により除
去し、所望の第1色目の着色層のパターンを形成する。
この場合、ブラックマトリックスの開口部を少なくとも
被覆する部分と、着色層の積層によりスぺーサーを形成
する部分に着色層を残す。第2色目も同様な操作を繰り
返し、樹脂ブラックマトリックスの開口部上には1層の
着色層が、また、スペーサーには2層の着色層が残るよ
うに着色層を形成する。
【0039】同様にブラックマトリックス上にドット状
スペーサーを構成するために前記2層の着色層で形成さ
れる土台の上に形成する最上層の着色層(第3色目)に
関してドット状スペーサー最上層部分のテーパー角θD
と画素部を形成するストライプ部分のテーパー角θS
が、 90°≧θD >θS の関係となるように第3色目を形成する。あるいは必要
に応じて後述のように透明膜を設けることにより上記の
関係を満足するようにしてもよい。透明膜としては、上
述のようにアクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹
脂、ポリイミド樹脂等が挙げられるが特にこれらに限定
されるものではない。透明膜を形成するための透明樹脂
組成物の塗布方法は、スピナー等の回転塗布方法、ディ
ップ塗布方法、カーテンフロー塗布方法、ロールコータ
法等が挙げられる。塗膜の乾燥硬化のための方法として
はホットプレート、熱風オーブン等が挙げられる。この
形状及び各角度を図1に示す。図1は、画素ストライプ
に垂直かつカラーフィルタ基板平面の法線を含む平面で
の断面図である。ここでテーパー角θD 及びθS はそれ
ぞれ図1に示された部分の角度と定義する。また、図1
に示すカラーフィルタ表面上に透明膜30が設けられて
いる図が図3に示されている。この場合、θD 及びθS
は、図3に示される通りである。なお、θD 及びθS
上記の関係式を満足するものであればよいが、θD は6
0〜90度が好ましく、また、θS は20〜60度が好
ましい。θD 及びθS は、カラーフィルタ断面を光学顕
微鏡あるいは電子顕微鏡で観察して測定することができ
る。θD 及びθS は、カラーフィルタ断面を光学顕微鏡
あるいは電子顕微鏡で観察して測定することができる。
また、これ以外にも触針式の表面荒さ計やAFMでも測
定することができる。
【0040】このように、ドット状スペーサーを構成す
る部分でのテーパー角を急峻にし、同時に形成される画
素部のストライプのパターンサイド部分を緩やかなテー
パー角に加工するためには、 (イ)設計、製造方法の工夫による方法 (ロ)露光時の工夫による方法 (ハ)レジストの工夫による方法 (ニ)透明膜塗設による方法 の4種類の方法が考えられる。
【0041】本発明では、(イ)〜(ニ)それぞれの方
法を単独で用いてこれを実現してもよいし、(イ)〜
(ニ)から選ばれる方法を同時に行って作製してもよ
い。次に(イ)〜(ニ)それぞれの方法について説明す
る。
【0042】(イ)設計、製造方法の工夫による方法 例えば、画素ストライプ部を形成する工程と、スペーサ
ー最上層を形成する工程を別々に行えば、実現可能であ
る。ただし、この方法によれば工程数が増え、工業的に
有利でない。できる限り画素ストライプとスペーサー最
上層は同時に形成することが望ましい。
【0043】(ロ)露光時の工夫による方法 露光は、超高圧水銀灯、ケミカル灯、高圧水銀灯等を用
いて、紫外線等により行う。従来の露光法では、露光時
において、樹脂が非感光性の樹脂である場合は、フォト
レジスト被膜、また、樹脂が感光性の樹脂である場合
は、着色ペースト被膜かあるいは酸素遮断膜とマスク下
面との間のギャップが0〜20μm程度であるのが一般
的である。この方法によれば感光面上の、露光/未露光
のコントラストが大きくなり、エッジのテーパー角が急
峻なシャープなパターンを得ることができる。このこと
は露光量を大きくすることでさらに顕著となる。
【0044】一方、パターンサイド部分を緩やかなテー
パー角に加工するためには、ギャップを50μm以上、
好ましくは100μm〜1000μm、さらに好ましく
は100μm〜400μm程度開けるのが好ましい。こ
のような条件で露光を行うと、露光/未露光の境界が曖
昧となり、ストライプのパターンサイドのシャープさが
失われる。これを積極的に操作することでエッジが急峻
でなくなり、緩やかなテーパー形状に加工することが可
能となる。この傾向は露光量がやや不足しているとさら
に顕著となる。そこでドット部とストライプ部で異なる
露光条件を選んで別々に露光することにより本発明で所
望のドット状スペーサーでテーパー角を急峻にし、画素
部ストライプのパターンサイド部分を緩やかなテーパに
加工することができる。
【0045】(ハ)レジストの工夫による方法 現像液としては、NaOH、KOH等の無機アルカリ水
溶液やテトラメチルアンモニウムヒドロキシドのような
有機アルカリ水溶液等のアルカリ現像液が用いられる。
また、これらアルカリ現像液に、アニオン型、ノニオン
型等の界面活性剤が添加されていてもよい。無機アルカ
リ現像液を用いた場合には、現像液中に含まれるアルカ
リの濃度によっては膜剥れが生じたり、現像液中の無機
イオンが液晶表示素子に混入し、表示不良の原因になる
ことがあるため好ましくなく、有機アルカリ現像液を用
いるのが好ましい。現像方法としては、現像液と基板を
接触させ、レジストの現像と着色層のパターン化を連続
して行う方法が一般的であり、従来よく用いられている
のは、基板を現像液中に浸漬させて現像を行う、ディッ
プ現像法である。ディップ現像を行った場合、エッチン
グ不足による残膜が残るほど現像時間が短い場合には、
着色層のサイドはなだらかでテーパー化している。しか
し残膜が残らない程度に十分に現像時間を長くした場合
には、サイド下部もエッチングされ、着色層のサイドの
形状は急峻になる。
【0046】一方、樹脂が非感光性の樹脂である場合に
は、フォトレジストとして粘度が低く比較的溶剤の乾燥
しにくい特性のものを選ぶと、いわゆるレベリング効果
により、ブラックマトリックス上に形成される画素スト
ライプを形成する第3色目の塗膜上よりも、第1色目+
第2色目の2層の着色層で形成されたドット状スペーサ
ーの土台の上に塗布された第3色目の塗膜上の方がレジ
スト膜厚が薄くなるように制御することができる。
【0047】この状態では画素部とドット状スペーサー
部とでは適正な現像条件が異なるため、ドット状スペー
サー部に対してシャープなエッジ形状の得られる適切条
件で現像を行えば、画素部の塗膜についてはアンダーエ
ッチング条件となり、着色層のサイドはなだらかなテー
パー形状に加工することが可能となる。
【0048】露光、現像後、必要に応じて、ポジ型フォ
トレジスト又は酸素遮断膜を除去し、また、加熱乾燥
(本キュア)する。本キュア条件は、前駆体からポリイ
ミド系樹脂を得る場合には、塗布量により若干異なる
が、通常200〜300℃で1〜60分加熱するのが一
般的である。以上のプロセスにより、ドット状スペーサ
ーを構成する最上層の着色層のテーパー角を該着色層の
画素部のそれよりも急峻にしてカラーフィルターを得る
ことができる。 (ニ)透明膜塗設による方法 透明膜を塗設するとそのレベリング効果によりストライ
プパターンエッジ部分の平坦性が向上することが知られ
ている。この効果をうまく制御すれば本発明に開示され
た構造をとるカラーフィルタを得る方法として利用でき
る。すなわち、例えば、透明膜となる塗液として、例え
ば降伏値が0.1Pa以下であるように流動性が高く、
比較的乾燥しにくい特性のものを選ぶと前述のレジスト
と同様に画素ストライプ部上の透明膜の膜厚tS よりも
ドット状スペーサー上の透明膜の膜厚tD を小さくする
ように制御することができる。このように透明膜を塗設
することによりドット状スペーサー部ではθD を急峻な
まま維持し、画素ストライプ部のパターンエッジのθS
を小さくすることができる。このような透明膜の塗設
は、カラーフィルタの構造を複雑にし製造コストが高く
なる点で不利であるが、一方セルギャップ相当高さの制
御、カラーフィルタ表面からの不純物のシミ出し防止、
表面平坦化、物理特性特にドット状スペーサーの物理特
性改善に有利であり、総合的な要求特性を鑑みてその採
用の可否を判断されるべきである。この場合、透明膜の
膜厚は、0μm≦tD ≦1μm、0.05μm≦tS
3μmであることが好ましい。tS が0.05μm未満
では保護膜としての機能を満足しない。また、ドット状
スペーサー上に1μmを超えて、あるいは、画素上に3
μmを超えるような厚膜の透明膜を塗設した場合、ドッ
ト状のスペーサー部からの透明膜層の裾野部分(スペー
サーに透明膜をかけることにより膜厚変動)が表示領域
にまで影響し、表示不良を引き起こしたり配向膜をラビ
ングする際にドット状スペーサーによる配向不良に起因
して液晶カラーディスプレイの表示不良を引き起こして
しまうという不具合が起きる。このように、カラーフィ
ルタ上に透明膜を設け、その膜厚をtS >tD とするこ
とにより、カラーフィルタのセルギャップ相当高さを調
整することができる。tS 、tD は、例えばカラーフィ
ルタ断面を電子顕微鏡で観察することにより測定でき
る。
【0049】3原色の膜厚は、特に限定されないが、1
層当たり1〜3μmであることが好ましく、この場合の
3原色の着色層の各膜厚の合計は3〜9μmとなる。合
計膜圧が3μmよりも小さい場合には、十分なセルギャ
ップが得られず、また、9μmを超える場合には、着色
層の均一塗布が難しくなり、さらにカラーフィルタ上に
形成される透明導電膜の信頼性が低下し、好ましくな
い。
【0050】本発明のカラーフィルタを用いてセルギャ
ップを保持した場合は、例えば、3原色として、R、
G、Bを選んだ場合、Rに対してはG+B+Bk(樹脂
ブラックマトリックス)の膜厚が、Gに対してはB+R
+Bkの膜厚が、また、Bに対してはR+G+Bkの膜
厚が液晶表示装置におけるセルギャップに相当すること
になる。透明膜を塗設した場合は、ブラックマトリック
ス開口部(所謂表示領域部分)の着色層上の透明膜の膜
厚をtS としたときに、例えばRに対してはG+B+B
k+tD −tS がセルギャップに相当することになる。
このことを積極的に利用することにより、ドット状スペ
ーサー形成と同時に一義的に決定してしまうセルギャッ
プ相当の高さを、積極的に制御する方法として採用する
ことができる。また、カラーフィルタがITO膜を有す
る場合には、θD とθS の関係が90°≧θD >θS
あれば、絶縁性が確保できる。さらに、ITO膜を設け
ないIPS(イン・プレイン・スイッチング)用のよう
なカラーフィルタの場合は、θD とθS の関係にかかわ
りなく、透明膜の膜厚の差異をもってセルギャップ高さ
を調整できる。
【0051】本発明における3原色からなる着色層の積
層により形成されたスペーサーが樹脂ブラックマトリッ
クス上に形成されるが、スペーサーの面積や配置場所は
液晶表示素子を作製する場合にカラーフィルタと対向す
るアクティブマトリックス基板の構造に大きく影響を受
ける。そのため、対向する透明電極基板側の制約がない
場合は、スペーサーの面積や設置場所は特に限定されな
いが、画素のサイズを考えた場合、スペーサー1つ当た
りの面積は10μm2 〜1000μm2 であることが好
ましい。10μm2 よりも小さい場合は、精密なパター
ンの形成や積層が難しく、また、1000μm2 よりも
大きい場合は、スペーサー部の形状にもよるがブラック
マトリックス上に完全に配置することが難しくなる。
【0052】以上のように、カラーフィルタの、ドット
状スペーサーを構成する最上層の着色層のテーパー角を
該着色層の画素部のそれよりも急峻にした構成をとる
と、ドット状スペーサーを構成する最上層のパターンサ
イドが切り立っているため、ITO膜がスペーサー部で
分断され、スペーサー上のITOを介してのカラーフィ
ルタ上の透明(コモン)電極とアクティブマトリックス
基板側の透明電極や回路との電気的な短絡をする危険を
回避でき、良好な電圧保持性を確保できると共に、画素
部を形成する着色層ストライプのパターンサイド部分に
おいても、液晶配向膜のラビングが均一に行われ、液晶
配向不良が生じず良好な表示特性を有した液晶表示装置
が得られる。
【0053】次に、上記カラーフィルターとTFT基板
とを用いて作製したカラー液晶表示素子について説明す
る。図2には、該カラー液晶表示素子の好ましい具体例
の断面図が模式的に示されている。図2中、1は透明基
板、2は樹脂ブラックマトリックス、3は着色層例えば
(B)、4は着色層例えば(R)、5は着色層例えば
(G)、6は透明電極、7は配向膜である。一方、13
は、カラーフィルターと対向する透明電極基板の透明基
板であり、12は液晶駆動回路付属電極、11は絶縁
膜、10は画素電極、9は配向膜である。8はカラーフ
ィルターと透明電極基板の間に挟持される液晶である。
図1に示されるように、液晶表示素子は、上記カラーフ
ィルターと透明電極基板とを対向させて作製する。カラ
ーフィルターには、必要に応じて着色層上に透明保護膜
を設けても差支えないが、構成が複雑になり、製造コス
トはアップする。また透明保護膜のレベリング性によっ
て、スペーサー高さは緩和される。また、カラーフィル
ター上にはITO膜等の透明電極を形成する。カラーフ
ィルターと対向する透明電極基板としては、ITO膜な
どの透明電極が透明基板上にパターン化されて設けられ
る。透明電極基板上には、透明電極以外に、TFT素子
や薄膜ダイオード(TFD)素子、及び、走査線、信号
線等を設け、TFT液晶表示素子やTFD液晶表示素子
を作製することができる。透明電極を有するカラーフィ
ルター及び透明電極基板上には液晶配向膜が設けられ、
ラビング等による配向処理が施される。配向処理後にシ
ール剤を用いてカラーフィルター及び透明電極基板を貼
り合わせ、シール部に設けられた注入口から液晶を注入
した後に、注入口を封止する。偏光板を基板の外側に貼
り合わせた後にICドライバーなどを実装することによ
りモジュールが完成する。カラーフィルタ側に透明電極
を設けない液晶表示素子、例えばイン・プレイン・スイ
ッチング(IPS)と呼ばれる方式の場合もこれに応じ
た構成となる。本発明のカラーフィルタを、このIPS
方式のカラーフィルタに用いた場合、カラーフィルタ側
にITOがないため透明電極基板と短絡の危険がなく、
また金属クロムブラックマトリックスと比較して横電界
に対する絶縁効果が大きいため、表示不良が生じにくい
といった利点がある。さらに、IPS方式の場合はその
構造上、開口率が小さい(ドット状スペーサーの配置さ
れる非開口部が大きい)ため、ドット状スペーサーの配
置に対する自由度が広がるといった利点もある。
【0054】本発明のカラー液晶表示素子はドット状ス
ペーサーを構成する最上層の着色層のテーパー角を該着
色層の画素部のそれよりも急峻にした構成をとるため、
ドット状スペーサーを構成する最上層のパターンサイド
が切り立っていることにより、ITO膜がスペーサー部
で分断され、スペーサー上のITOを介してのカラーフ
ィルタ上の透明(コモン)電極とアクティブマトリック
ス基板側の透明電極や回路との電気的な短絡をする危険
を回避でき、良好な電圧保持性を確保できると共に、画
素部を形成する着色層ストライプのパターンサイド部分
においても、液晶配向膜のラビングが均一に行われ、液
晶配向不良が生じず良好な表示特性を有した液晶表示装
置が得られる。特に保護膜等により表面形状を平坦化し
ないO/Cレス構造のカラーフィルタにおいてその効果
は顕著である。また、透明膜を塗設することでセルギャ
ップ相当高さの調整されたカラーフィルタが得られる。
【0055】本発明のカラー液晶表示素子は、パソコ
ン、ワードプロセッサー、エンジニアリング・ワークス
テーション、ナビゲーションシステム、液晶テレビ、ビ
デオなどの表示画面に用いられ、また、液晶プロジェク
ション等にも好適に用いられる。
【0056】
【実施例】以下、好ましい実施例に基づいて本発明をさ
らに詳しく説明するが、下記実施例によって本発明の効
力は何ら制限されるものではない。
【0057】実施例1 (1) 樹脂ブラックマトリックスの作製 3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4'
- ジアミノジフェニルエーテル及びビス(3−アミノプ
ロピル)テトラメチルジシロキサンをN−メチル−2−
ピロリドンを溶媒として反応させ、ポリイミド前駆体
(ポリアミック酸)溶液を得た。
【0058】下記の組成を有するカーボンブラックミル
ベースをホモジナイザーを用いて、7000 rpmで30分間
分散し、ガラスビーズをろ過してブラックペーストを調
製した。
【0059】カーボンブラックミルベースの組成 カーボンブラック(MA100 、三菱化成(株)製) 4.6部 ポリイミド前駆体溶液 24.0部 N−メチルピロリドン 61.4部 ガラスビーズ 90.0部
【0060】300x350mmのサイズの無アルカリ
ガラス(日本電気ガラス(株)製)、OA−2)基板上
にスピナーを用いて、ブラックペーストを塗布し、オー
ブン中135℃で20分間セミキュアした。続いて、ポ
ジ型レジスト(Sphipley "Microposit" RC100 30cp) を
スピナーで塗布し、90℃で10分間乾燥した。レジス
ト膜厚は1.5μmとした。キャノン(株)製露光機P
LA−501Fを用い、フォトマスクを介して露光を行
った。
【0061】次に、テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シドを2重量%含んだ23℃の水溶液を現像液に用い、
基板を現像液にディップさせ、同時に10cm幅を5秒
で1往復するように基板を揺動させて、ポジ型レジスト
の現像とポリイミド前駆体のエッチングを同時に行っ
た。現像時間は60秒であった。その後、メチルセルソ
ルブアセテートでポジ型レジストを剥離し、さらに30
0℃で30分間キュアし、樹脂ブラックマトリックス基
板を得た。樹脂ブラックマトリックスの膜厚は、0.9
0μmであり、OD値は3.0であった。また、樹脂ブ
ラックマトリックスとガラス基板との界面における反射
率(Y値)は1.2%であった。
【0062】(2) 着色層の作製 次に、赤、緑、青の顔料として各々Color Index No.653
00 Pigment Red 177で示されるジアントラキノン系顔
料、Color Index No.74265 Pigment Green 36 で示され
るフタロシアニングリーン系顔料、Color Index No. 74
160 Pigment blue15-4 で示されるフタロシアニンブル
ー系顔料を用意した。ポリイミド前駆体溶液に上記顔料
を各々混合分散させて、赤、緑、青の3種類の着色ペー
ストを得た。
【0063】先ず、樹脂ブラックマトリックス基板上に
青ペーストを塗布し、80℃で10分間熱風乾燥し、1
20℃、20分間セミキュアした。この後、ポジ型レジ
スト(Sphipley "Microposit" RC100 30cp) をスピナー
で塗布後、80℃で20分間乾燥した。マスクを用いて
露光し、アルカリ現像液(Sphipley "Microposit" 351)
に基板をディップし、同時に基板を揺動させながら、ポ
ジ型レジストの現像及びポリイミド前駆体のエッチング
を同時に行った。その後、ポジ型レジストをメチルセル
ソルブアセテートで剥離し、さらに300℃で30分間
キュアした。着色画素部の膜厚は2.0μmであった。
このパターニングにより青色画素の形成と共に樹脂ブラ
ックマトリックス上にスペーサーの1段目を形成した。
【0064】水洗後に、同様にして、赤色画素の形成と
ともに樹脂ブラックマトリックス上にスペーサーの2段
目を形成した。赤色画素部の膜厚は1.8μmであっ
た。
【0065】さらに水洗後に、同様にして緑ペーストを
塗布し、80℃で10分熱風乾燥し、120℃20分間
セミキュアした。この後、ポジ型レジスト(Sphipley "
Microposit" SRC-100 30cp) をスピナーで塗布後、80
℃で20分間乾燥した。先ず第1にドット状スペーサー
の描かれたマスクを用いて露光ギャップ20μm、露光
量150μJ/cm2 の条件で露光し、次いで画素部ス
トライプの描かれたマスクを用いて露光ギャップ300
μm、露光量75μJ/cm2 の条件で露光し、アルカ
リ現像液(Sphipley "Microposit" 351)に基板をディッ
プし、同時に基板を揺動させながら、120秒間ポジ型
レジストの現像及びポリイミド前駆体のエッチングを同
時に行った。その後、ポジ型レジストをメチルセルソル
ブアセテートで剥離し、さらに、300℃で30分間キ
ュアした。このようにして緑色画素の形成と共に樹脂ブ
ラックマトリックス上にスペーサーの3段目を形成し、
カラーフィルタを作製した。緑色画素部の膜厚は1.9
μmであった。
【0066】このとき、得られたカラーフィルタの断面
SEM写真を撮影し、写真上でそれぞれテーパー角を測
定した。緑色着色層により形成されたドット部スペーサ
ーのテーパー角θD は75°であり、緑色着色層画素部
のストライプ部分のエッジのテーパー角θS は45°で
あった。これは、90°≧θD >θS を満たす。
【0067】着色層の積層により樹脂ブラックマトリッ
クス上に設けられたスペーサー部の面積は1個当たり約
100μm2 であった。スペーサーの高さ(樹脂ブラッ
クマトリックス上の着色層3層分の厚さ)は5.0μm
であり、これは着色層の各膜厚の合計(5.7μm)よ
りも低い。なお、スペーサーは、1画素に1個の割合で
画面内に設けた。また、画面周辺に樹脂ブラックマトリ
ックスで形成した額縁上の一部にも画面内と同様な密度
で色重ねによるスペーサーを設けた。
【0068】(3) カラー液晶表示素子の作製 上記カラーフィルタ上にスパッタリング法によりITO
膜をマスク成膜した。ITO膜の膜厚は150nmであ
り、表面抵抗は20Ω/□であった。このITO膜上に
ポリイミド系の配向膜を設け、ラビング処理を施した。
一方、TFT素子を備えた透明電極基板を以下のように
作製した。
【0069】先ず、透明の無アルカリガラス基板(日本
電気ガラス(株)製、OA−2)上にクロムを真空状着
により膜付けし、フォトエッチングの手法によってゲー
ト電極をパターニングした。次に、プラズマCVDによ
り約500nm厚さのシリコンナイトライド膜(SiNx)
を形成し、絶縁膜とした。引き続いて、アモルファスシ
リコン膜(a−Si)及びエッチングストッパ膜層とし
てのSiNxをパターニングした。このとき、スペーサ
ーと接触する部位はエッチングせず、1個当たり面積を
約250μm2 として残した。オーミックコンタクトを
とるためのn+a−Siの成膜とパターニング、さらに
表示電極となる透明電極(ITO)を成膜し、パターニ
ングした。さらに配線材料としてのアルミの全面蒸着を
行い、フォトエッチングの手法によってドレイン電極と
ソース電極を作製した際、前記したスペーサーと接触す
る部位となる1個当たりの面積約250μm2 のSiN
xが剥きだし部分に蒸着されたアルミをエッチングによ
り除いた。ドレイン電極とソース電極をマスクとしてチ
ャンネル部のn+a−Siをエッチング除去し、TFT
を完成させた。
【0070】最後にカラーフィルター同様にポリイミド
系の配向膜を設け、ラビング処理を施した。
【0071】配向膜を設けたカラーフィルタと薄膜トラ
ンジスタ素子を備えた透明電極基板とをシール剤を用い
て張り合せた後に、シール部に設けられた注入口から液
晶を注入した。液晶の注入は、空セルを減圧下に放置
後、注入口を液晶層に浸漬し、常圧に戻すことにより行
った。液晶を注入後、注入口を封止し、さらに偏光板を
基板の外側に貼り合わせ、セルを作製した。得られた液
晶表示素子は、良好な表示品位のものであった。
【0072】実施例2 第3色目の緑色着色層のパターン加工の際、ポジ型レジ
スト(Sphipley "Microposit" RC100 30 cp:プロピレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート溶剤)に代え
て、ポジ型レジスト(Sphipley "Microposit" SRC-200
20cp:乳酸エチル溶剤)をスピナーで塗布し、着色層の
現像の際、現像時間を90秒としたこと以外は実施例1
と同様にして液晶表示装置を作製した。ドット部スペー
サー部のレジスト膜厚は1.2μmであり、画素部のス
トライプ部のレジスト膜厚は1.5μmであった。
【0073】このとき、緑色着色層画素部のストライプ
部分のエッジのテーパー角θD は68°であり、緑色着
色層画素部のストライプ部分のエッジのテーパー角θS
は52°であった。これは90°≧θD >θS を満た
す。実施例3 第3色目の緑色着色層形成の時、露光ギャップ50μm
露光量150μJ/cm2 の条件で全面一括露光とする
こと。こうして得られたカラーフィルタ着色層基板上
に、ポリアミック酸のN−メチル−2−ピロリドン/ブ
チルセロソルブ溶液をスピンナーコーターで、キュア後
膜厚1.0μm相当の条件(素ガラス塗布時)で塗布
し、ホットプレートで150℃、3分乾燥後、同じホッ
トプレート上で300℃、10分加熱することで保護膜
層を形成したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示
装置を作製した。なお、上記ポリアミック酸のN−メチ
ル−2−ピロリドン/ブチルセロソルブ溶液の降伏値は
0 =1.0×10ー5Paであった。この降伏値は、R
型粘度計(東機産業製)で溶液の粘度を測定し、ハーシ
ェルバークレイの式から計算して求めた。このとき、θ
D は65°であり、θS は35°であった。これは90
°≧θD>θS を満たす。実施例4 得られたカラーフィルタ着色層基板上に、ポリアミック
酸のN−メチル−2−ピロリドン/ブチルセロソルブ溶
液(1.0×10ー5Pa)をスピンナーコーターで、キ
ュア後膜厚1.5μm相当の条件で塗布し、ホットプレ
ートで150℃、3分乾燥後、同じホットプレート上で
300℃、10分加熱することで保護膜層を形成したこ
と以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製し
た。このとき、θD は60°であり、θS は18°であ
った。またドット状スペーサー上の透明膜の膜厚tD
0.1μmであり、画素表示部の透明膜の膜厚は1.8
μmであった。これは90°≧θD >θS 、tS >t
D 、0μm≦tD ≦1μm、0.05μm≦tS ≦3μ
mを満たす。
【0074】得られた液晶表示装置は、液晶配向不良及
びカラーフィルタ上の透明(コモン)電極とアクティブ
マトリックス基板側の透明電極や回路との電気的な短絡
もない、セルギャップの均一性に優れた良好な表示品位
のものであった。また得られたカラーフィルタのセルギ
ャップ相当高さは、G画素部分で測定して、実施例1で
は4.7μm、実施例3では3.4μm、実施例4では
3.0μmであった。
【0075】
【発明の効果】本発明のカラーフィルタは、着色層の積
層により形成されたスペーサーを樹脂ブラックマトリッ
クス上に設け、ドット状スペーサーを構成する最上層の
着色層のテーパー角を該着色層の画素部のそれよりも急
峻にした構成をとる。これを用いて液晶表示素子を作製
した場合に以下の効果が得られる。
【0076】(1) スペーサーが画素部上に存在せず、ス
ペーサーによる光の散乱や透過による表示品位の低下が
なく、特に表示品位のコントラストが向上する。 (2) スペーサーが面で対向する透明電極基板と接触する
ために、配向膜や透明電極の破損が少なく、欠陥の少な
い表示が得られる。 (3) スペーサーを散布する工程が不要になり、液晶表示
素子の製造工程が簡略化される。 (4) スペーサーの粒度分布を高精度に管理する必要がな
く、液晶表示素子の製造が容易になる。 (5) 樹脂ブラックマトリックスと着色層2層分の膜厚に
よりセルギャップが保持されることから十分なセルギャ
プを持った液晶表示素子が得られる。 (6) カラーフィルタ上のITO膜の耐久性が良好であ
る。 (7) 着色層のパターンが切り立っているため、ITO膜
がスペーサー部で分断され、スペーサー上のITOを介
してのカラーフィルタ上の透明(コモン)電極とアクテ
ィブマトリックス基板側の透明電極や回路との電気的な
短絡の危険を回避できる。 (8) シール剤へのギャップ剤の混練り工程が不要にな
り、液晶表示装置の製造工程が簡略化される。 (9) 表示画面領域とシール部でのスペーサーとギャップ
材硬さの差がなくなり、均一なギャップが得られやす
い。 (10)着色層ストライプのパターンサイド部分におけるカ
ラーフィルタ表面の平坦性が良いために、液晶配向膜の
ラビングが均一に行われ、液晶配向不良が生じず、また
十分均一なセルギャップを持った液晶表示装置が得られ
る。 (11)透明膜があっても本発明の構成に従えば、良好な電
圧保持特性を維持しつつ、透明膜塗設によりセルギャッ
プ相当高さの制御を行なうことや、カラーフィルタ表面
からの不純物のシミ出し防止、表面平坦化、物理特性改
善を行なうことができる。 (12)本発明のカラーフィルタの製造方法によれば、透明
膜の膜厚の差異により、任意にセルギャップ相当高さを
調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタにおける最上層の着色
層とドット状スペーサーの形状及び本発明に関係する各
角度を模式的に示す図である。
【図2】本発明のカラーフィルタ−を使用したカラー液
晶表示装置の模式断面図である。
【図3】図1に示すカラーフィルタの着色層上に透明膜
が形成されたカラーフィルタの模式図である。
【符号の説明】
1 透明基板(ガラス基板) 2 樹脂ブラックマトリックス 3 着色層(B) 4 着色層(R) 5 着色層(G) 6 透明電極 7 配向膜 8 液晶 9 配向膜 10 画素電極 11 絶縁膜 12 液晶駆動回路付属電極 13 透明基板(ガラス基板) 14 クロムブラックマトリックス 15 保護膜 20 ブラックマトリックス 21 着色層(B)から成るスペーサー第1層 22 着色層(R)から成るスペーサー第1層 23 着色層(G)から成るスペーサー第1層 24 ドット状スペーサー 25 画素ストライプ着色層(G) 30 透明膜 θD ドット状スペーサー最上層テーパー角 θS 画素ストライプ部のテーパー角

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上にブラックマトリックスを設
    け、該ブラックマトリックスの開口部及びブラックマト
    リックス上の一部を被覆するように3原色のそれぞれの
    着色層を設けたカラーフィルターにおいて、(A)前記
    ブラックマトリックス上の一部に3原色のそれぞれの着
    色層の積層により形成されたドット状スペーサーを複数
    設け、(B)前記ブラックマトリックス上のドット状ス
    ペーサーを構成する最上層の着色層に関して、そのドッ
    ト状スペーサー最上層部分のテーパー角θD と、画素部
    を形成するストライプ部分のテーパ角θS が、 90°≧θD >θS の関係にあることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 【請求項2】 透明電極層が着色層上に直接接するよう
    に設けられて成ることを特徴とする請求項1記載のカラ
    ーフィルタ。
  3. 【請求項3】 透明電極が透明膜を介して着色層上に配
    設されて成ることを特徴とする請求項1記載のカラーフ
    ィルタ。
  4. 【請求項4】 ドット状スペーサー上の透明膜の膜厚t
    D と画素上の透明膜の膜厚tS が tS >tD の関係にあることを特徴とする請求項3記載のカラーフ
    ィルタ。
  5. 【請求項5】 透明基板上にブラックマトリックスを設
    け、該ブラックマトリックスの開口部及びブラックマト
    リックス上の一部を被覆するように3原色のそれぞれの
    着色層を設けたカラーフィルターであって、(A)前記
    ブラックマトリックス上の一部に3原色のそれぞれの着
    色層の積層により形成されたドット状スペーサーを複数
    設け、(C)前記着色層から成る画素上及び前記ブラッ
    クマトリックス上に透明膜を塗設したカラーフィルタに
    おいて、(D)該ブラックマトリックス上のドット状ス
    ペーサー上の前記透明膜の膜厚t D と画素上の前記透明
    膜の膜厚tS がtS >tDの関係にあることを特徴とす
    るカラーフィルタ。
  6. 【請求項6】 前記ドット状スペーサー上の前記透明膜
    の膜厚tD が0μmないし1μmであり、前記画素上の
    前記透明膜の膜厚tS が0.05μmないし3μmであ
    る請求項1、3ないし5のいずれか1項に記載のカラー
    フィルタ。
  7. 【請求項7】 各着色層がポリイミドから成ることを特
    徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のカラ
    ーフィルタ。
  8. 【請求項8】 透明電極を有する一対の透明基板と、こ
    れら両透明基板により挟持された液晶層とで構成された
    カラー液晶表示装置において、その一方の基板が請求項
    1ないし7のいずれか1項に記載のカラーフィルタであ
    ることを特徴とするカラー液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 透明基板上にブラックマトリックスを設
    け、該ブラックマトリックスの開口部及びブラックマト
    リックス上の一部を被覆するように3原色のそれぞれの
    着色層を設けたカラーフィルターの製造方法であって、
    (A)前記ブラックマトリックス上の一部に3原色のそ
    れぞれの着色層の積層により形成されたドット状スペー
    サーを複数設けた基板に(E)降伏値S0 が0.1Pa
    以下である透明樹脂組成物を(F)塗設し、乾燥硬化さ
    せる工程を具備して成る、セルギャップ相当高さの調整
    されたカラーフィルタの製造方法。
JP18763897A 1996-08-31 1997-06-27 カラーフィルタ及びそれを用いたカラー液晶表示装置 Pending JPH1164618A (ja)

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JP9-173250 1997-06-13
JP17325097 1997-06-13
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007163536A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Seiko Epson Corp カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、液晶表示装置、電子機器
CN1333273C (zh) * 2005-02-28 2007-08-22 胜华科技股份有限公司 黑色矩阵布局方法
JP2008026812A (ja) * 2006-07-25 2008-02-07 Toppan Printing Co Ltd カラーフィルターおよびその製造方法
US7911578B2 (en) 2004-09-09 2011-03-22 Sharp Kabushiki Kaisha Substrate for liquid crystal display panel

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