JP2004038168A - 画像形成部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】例えば、基板と、電荷障壁層と、必要に応じて接着層と、電荷発生層と、電荷輸送層と、塗膜形成バインダとを含む部材である。電荷発生層は、マトリックス中に分散した、例えば、クロロガリウムフタロシアニンである光発生材料を含む粒子を含む。マトリックスは、電荷輸送分子と、電子輸送分子と、それらの混合物とを含み、電子輸送分子は、電荷発生層中のクロロガリウムフタロシアニン顔料の感度を上げる働きをする。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に、多層画像形成部材と、それを用いた画像形成装置とその製造法に関する。より詳細には、本発明は一般に、電子写真用画像形成部材、より詳細には、約2〜約5エルグ/cm2の通常の露光エネルギーにおいてより安定した光誘導放電特性(PIDC)曲線となるよう、高い顔料光電感度を備えた電子写真用画像形成部材と、その部材上への画像形成法に関する。
【0002】
光受容体における高い顔料光電感度とは、例えば、電荷発生層の調製及び製造法を変えることなく、クロロガリウムフタロシアニン光発生顔料の感度を上げたデバイスを指す。実施の形態において、電荷輸送層中に数%の電子輸送分子をドープし、電荷発生層中のクロロガリウムフタロシアニン顔料の感度を上げる。
【0003】
【従来の技術】
静電複写画像形成装置用には多くの画像形成部材が知られ、これらは、セレン、セレン合金(ヒ素セレン合金など)を含む、多層無機画像形成部材や多層有機画像形成部材などである。多層有機画像形成部材の例としては、電荷輸送層と電荷発生層とを含むものが挙げられる。つまり、例えば、多層有機画像形成部材は、導電性基板と、その上に被覆した電荷発生体層と、更にその上に被覆した電荷輸送層と、必要に応じて電荷輸送層の上に被覆したオーバーコート層とから成る。更にこのデバイスの逆の仕様では、電荷輸送体層の上に光発生体層又は電荷発生体層を被覆しても良い。これらの部材に使用可能な発生体層の例としては、例えば、バインダ樹脂に分散させた、セレン、硫化カドミウム、バナジルフタロシアニン、x−無金属フタロシアニン、ベンズイミダゾールペリレン(BZP),ヒドロキシガリウムフタロシアニン(HOGaPc)、クロロガリウムフタロシアニン、三方晶系セレンなどの電荷発生体材料が挙げられる。一方、輸送層の例としては様々なジアミン類の分散物が挙げられ、これについては、その内容を全て本件に引用して援用する、例えば特許文献2を参照されたい。なお、更に、従来技術として文献1,3が挙げられる。
【0004】
【特許文献1】
米国特許第4,410,616号明細書
【特許文献2】
米国特許第4,265,990号明細書
【特許文献3】
米国特許第5,336,577号明細書
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
最近の電子写真用画像形成部材の多くは光発生顔料としてクロロガリウムフタロシアニンを含む。この顔料は処理速度、光電感度、光誘導放電に影響され易く、異なる荷電エネルギーや異なる現像時間により特性が変化する。
【0006】
本願では、導電層を備えた可撓性支持基板と、電荷障壁層と、必要に応じて接着層と、電荷発生層と、電子輸送分子を含む電荷輸送層と、塗膜形成バインダとを含む、改良された電子写真用画像形成部材を開示する。
【0007】
更に本願では、不活性樹脂バインダ中に分散した光発生顔料を含む光発生層を含み、光発生体層を基板と電荷輸送層との間に設けた、改良された電子写真用画像形成部材を開示する。
【0008】
また、電荷発生層中のクロロガリウムフタロシアニン顔料の感度を上げる働きをする電子輸送分子を電荷輸送層中に含む、改良された電子写真用画像形成部材を開示する。
【0009】
更に、本願では、光誘導放電特性(PIDC)曲線が、時間や繰り返し使用によって変化しない、改良された電子写真用画像形成部材を開示する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願の態様は、基板と、電荷障壁層と、必要に応じて接着層と、電荷発生層と、塗膜形成バインダとを含む画像形成部材に関する。電荷発生層は、マトリックス中に分散した、例えば、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン、x−多形相無金属フタロシアニン、又はクロロガリウムフタロシアニンである光発生材料を含む粒子を含み、マトリックスは、電荷輸送分子と、電子輸送体とを含む。電荷輸送分子は、例えば、アリールアミンとヒドラゾンとから成る群より選ばれ、電子輸送体は、例えば、カルボキシフルオレノンマロニトリル(carboxlfluorenone malonitrile)(CFM)誘導体と、ニトロ化フルオレノン誘導体と、N,N’−ビス(ジアルキル)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミド誘導体又はN,N’−ビス(ジアリール)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミド誘導体と、1,1−ジオキソ−2−(アリール)−6−フェニル−4−(ジシアノメチリデン)チオピラン誘導体と、カルボキシベンジルナフトキノン誘導体と、ジフェノキノン誘導体と、それらの混合物とから成る群より選ばれる。
【0011】
カルボキシフルオレノンマロニトリル(CFM)誘導体は次の化4で示される。
【0012】
【化4】
式中、各Rはそれぞれ、水素、炭素数約1〜約40のアルキル、炭素数約1〜約40のアルコキシ、フェニル、置換フェニル、より高次の芳香族、例えばナフタレン及びアントラセン、炭素数約6〜約40のアルキルフェニル、炭素数約6〜約40のアルコキシフェニル、炭素数約6〜約30のアリール、炭素数約6〜約30の置換アリール、及びハロゲンから成る群より選ばれる。
【0013】
ニトロ化フルオレノン誘導体は次の化5で示される。
【0014】
【化5】
式中、各Rはそれぞれ、水素、炭素数約1〜約40のアルキル、炭素数約1〜約40のアルコキシ、フェニル、置換フェニル、より高次の芳香族、例えばナフタレン及びアントラセン、炭素数約6〜約40のアルキルフェニル、炭素数約6〜約40のアルコキシフェニル、炭素数約6〜約30のアリール、炭素数約6〜約30の置換アリール、及びハロゲンから成る群より選ばれ、R基の2つ以上はニトロ基である。
【0015】
N,N’−ビス(ジアルキル)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミド誘導体、又はN,N’−ビス(ジアリール)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミド誘導体は次の化6で示される。
【0016】
【化6】
式中、R1は、置換又は非置換アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アルコキシ又はアリール、例えば、フェニル、ナフチル、又はより高次の多環芳香族、例えばアントラセンであり、R2は、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又はアリール、例えば、フェニル、ナフチル、又はより高次の多環芳香族、例えばアントラセン、あるいはR1と同じである。R1及びR2はそれぞれ、総炭素数が約1〜約50、実施の形態においては約1〜約12となるよう選ぶことができる。R3、R4、R5、R6は、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アルコキシ又はアリール、例えば、フェニル、ナフチル、又はより高次の多環芳香族、例えばアントラセン、又はハロゲン、等である。R3、R4、R5、R6は同じでも異なっていても良い。R3、R4、R5、R6が炭素を含む場合、総炭素数が約1〜約50、実施の形態においては約1〜約12となるようそれぞれ選ぶことができる。
【0017】
1,1−ジオキソ−2−(アリール)−6−フェニル−4−(ジシアノメチリデン)チオピラン誘導体は次の化7で示される。
【0018】
【化7】
式中、各Rはそれぞれ、水素、炭素数約1〜約40のアルキル、炭素数約1〜約40のアルコキシ、フェニル、置換フェニル、より高次の芳香族、例えばナフタレン及びアントラセン、炭素数約6〜約40のアルキルフェニル、炭素数6〜約40のアルコキシフェニル、炭素数約6〜約30のアリール、炭素数約6〜約30の置換アリール、及びハロゲンから成る群より選ばれる。
【0019】
カルボキシベンジルナフトキノン誘導体は次の化8及び/又は化9で示される。
【0020】
【化8】
及び/又は
【0021】
【化9】
式中、各Rはそれぞれ、水素、炭素数約1〜約40のアルキル、炭素数約1〜約40のアルコキシ、フェニル、置換フェニル、より高次の芳香族、例えばナフタレン及びアントラセン、炭素数約6〜約40のアルキルフェニル、炭素数約6〜約40のアルコキシフェニル、炭素数約6〜約30のアリール、炭素数約6〜約30の置換アリール、及びハロゲンから成る群より選ばれる。
【0022】
ジフェノキノン誘導体は次の化10で示される。
【0023】
【化10】
式中、各Rはそれぞれ、水素、炭素数約1〜約40のアルキル、炭素数約1〜約40のアルコキシ、フェニル、置換フェニル、より高次の芳香族、例えばナフタレン及びアントラセン、炭素数約6〜約40のアルキルフェニル、炭素数約6〜約40のアルコキシフェニル、炭素数約6〜約30のアリール、炭素数約6〜約30の置換アリール、及びハロゲンから成る群より選ばれる。
【0024】
【発明の実施の形態】
画像形成部材は、画像形成部材の上に均一に静電荷を置く工程と、画像形成部材に活性化放射を画像の形に露光して静電潜像を形成する工程と、静電気に引き寄せられる表示粒子を用いて潜像を現像し、潜像に一致したトナー画像を形成する工程とにより、画像を形成する。
【0025】
本発明の画像形成部材には、適当であればどのような基板も使用できる。基板は不透明又はほぼ透明で、必要な機械的性質を備えた適当な材料から成る。従って、例えばこの基板は、市販のポリマーであるマイラ(MYLAR)(登録商標)や、マイラ(登録商標)被覆チタンなどの、無機又は有機ポリマー材料を含む絶縁材料の層や、酸化インジウムスズ、アルミニウム、チタン等の半導体表面層を備えた有機又は無機材料の層を含むもの、あるいはアルミニウム、クロム、ニッケル、真鍮等の導電性材料から成るものであっても良い。基板は、可撓性、シームレス、又は堅牢で、例えば、板状、ドラム、スクロール、エンドレス可撓性ベルトなど多くの様々な形状である。ある実施の形態では、基板の形はシームレス可撓性ベルトである。特に基板が可撓性の有機ポリマー材料の場合、基板の裏に必要に応じて従来の抗カール層を被覆する。
【0026】
基板層の厚さは、機械的性能や経済的要件など多くの要因によって決まる。この層の厚さの範囲は約65〜約3,000μmであり、実施の形態において、例えば、直径19mmの小径ローラの周囲を回転させる場合には、約75〜約1,000μmであると可撓性が最も良く、表面曲げ応力の発生が最小となる。基板層の表面は、塗布した被覆組成物がより強く接着するよう、望ましくは被覆前に清浄にする。清浄化には、例えば、基板層表面にプラズマ放電、イオン衝撃等の処理を行う。
【0027】
正に荷電した光受容体では、電子障壁層は、光受容体の画像形成表面から導電層へ向かって正孔が移動するのを妨げない。負に荷電した光受容体では、正孔が導電層から反対側の光導電層へ流れ込むのを妨げる障壁となり得る、適当な電荷障壁層を用いる。電荷障壁層としては、ポリビニルブチラール、エポキシ樹脂、ポリエステル類、ポリシロキサン類、ポリアミド類、ポリウレタン類、等、のポリマーや、米国特許第4,338,387号、米国特許第4,286,033号、米国特許第4,291,110号に開示されているような、トリメトキシシリルプロピレンジアミン、加水分解したトリメトキシシリルプロピルエチレンジアミン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、4−アミノベンゼン=イソプロピル=スルホン、ビス(ドデシルベンゼンスルホニル)=チタナート、ビス(4−アミノベンゾイル)=イソプロピル=イソステアロイル=チタナート、トリス(N−エチルアミノエチルアミノ)=イソプロピル=チタナート、トリアントラニル=イソプロピル=チタナート、トリス(N,N−ジメチルエチルアミノ)=イソプロピル=チタナート、チタン=4−アミノベンゼンスルホナト=オキシアセタート、チタン=4−アミノベンゾアート=イソステアラート=オキシアセタート、[H2N(CH2)4]CH3Si(OCH3)2、(3−アミノブチル)メチルジエトキシシラン、[H2N(CH2)3]CH3Si(OCH3)2、(3−アミノプロピル)メチルジエトキシシランなどの窒素含有シロキサン類、又は窒素含有チタン化合物が挙げられる。他の適当な電荷障壁層ポリマー組成物は、米国特許第5,244,762号にも述べられている。これらは、ヒドロキシル基の一部が安息香酸エステル及び酢酸エステルで修飾されたビニルヒドロキシエステル及びビニルヒドロキシアミドポリマーであり、修飾したポリマーを、修飾していない他のビニルヒドロキシエステル及びアミドポリマーと混合したものである。このような混合物の例は、30モル%のポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)の安息香酸エステルを、親ポリマーのポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)と混合したものである。その他適当な電荷障壁層ポリマー組成物は、米国特許第4,988,597号に述べられている。これには、アルキル=アクリルアミドグリコラート=アルキルエーテル繰り返し単位を含むポリマーが挙げられる。このようなアルキル=アクリルアミドグリコラート=アルキルエーテル含有ポリマーの例は、ポリ(メチル=アクリルアミドグリコラート=メチルエーテル−コ−メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)である。これらの米国特許の内容は全て本件に引用して援用する。
【0028】
障壁層は連続しており、厚すぎると残留電位が望ましくないほど高くなるため、その厚さは約10μm以下である。実施の形態では、約0.005〜約1.5μmの障壁層は、露光工程後の電荷中和を促進し、最も良い電気的性能が得られる。障壁層は、スプレー、浸漬塗布、ドローバー塗布、グラビア塗布、シルクスクリーン、エアナイフ塗布、リバースロール塗布、真空蒸着、化学処理等の、適当な従来の手法で塗布する。薄い層を得るには、希薄溶液として障壁層を塗布し、被覆後に真空、加熱などの従来法で溶媒を除去すると良い。一般にスプレー塗布では、障壁層材料と溶媒との重量比を約0.05:100〜約5:100とすると良い。
【0029】
所望ならば、基板上に必要に応じて接着層を形成しても良い。下引層に用いられる典型的な材料としては、例えば、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、等が挙げられる。典型的なポリエステル類としては、例えば、バイテル(VITEL)(登録商標)PE100及びPE200(グッドイヤー・ケミカルズ(Goodyear Chemicals)製)、モアエステル(MOR−ESTER)49,000(登録商標)(ノートン・インターナショナル(Norton International)製)が挙げられる。下引層は適当であればどのような厚さでも良く、例えば約0.001〜約30μm、特定の実施の形態では約0.1〜約3μmである。必要に応じて下引層に適当量の添加剤、例えば、約1〜約10重量%の、酸化亜鉛、二酸化チタン、窒化ケイ素、カーボンブラック等の導電性又は非導電性粒子を加えて、例えば、電気的及び光学的性質を向上させることもできる。この下引層は、適当な溶媒を用いて支持基板上に被覆できる。典型的な溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、キシレン、エタノール、メチルエチルケトン、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0030】
光発生層の成分には、アリールアミン正孔輸送分子と、ある選定した電子輸送分子とを含むマトリックス中に分散した、例えば、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン、x−多形相無金属フタロシアニン、又はクロロガリウムフタロシアニン光発生顔料である光発生粒子が含まれる。V型ヒドロキシガリウムフタロシアニンは公知であり、例えば、7.4、9.8、12.4、16.2、17.6、18.4、21.9、23.9、25.0、28.1のブラッグ角(2θ±0.2度)に粉末X線回折(XRPD)ピークを持ち、最大ピークは7.4度である。粉末X線回折像(XRPD)は、Cu−Kα波長(0.1542nm)のX線を用いて、フィリップス1710型粉末X線回折計で得た。この回折計には、グラファイトモノクロメータと、波高弁別装置が取り付けられている。2θは、X線結晶構造解析において一般にブラッグ角と呼ばれる。I(カウント)は、比例計数管で測定したブラッグ角の関数としての回折強度を示す。V型ヒドロキシガリウムフタロシアニンは、ガリウムフタロシアニン前駆物質の加水分解により調製する。ガリウムフタロシアニンを強酸に溶解し、得られた溶解前駆物質を塩基性の水性媒質中で再沈殿させ、生成したイオン種を全て水で洗い流し、得られた水とヒドロキシガリウムフタロシアニンとを含む水性スラリーを濃縮してウェットケークとし、ウェットケークを乾燥して水を除き、得られた乾燥顔料を第2の溶媒と混合してV型ヒドロキシガリウムフタロシアニンとする。この顔料粒子の平均粒径は約5μm以下が望ましい。
【0031】
光導電性組成物及び/又は顔料と樹脂状バインダ材料とを含む光発生層の厚さは通常、約0.1〜約5.0μm、実施の形態において約0.3〜約3μmである。光発生層の厚さは一般にバインダ含量に応じて変わる。例えば、バインダ含量が30%と高い組成物では通常、光発生のためにより厚い層が必要である。むろん、この範囲を超える厚さとしても本発明の目的を達成することができる。
【0032】
単一光発生層には、適当であればどのようなアリールアミン正孔輸送体分子を用いても良い。実施の形態において、アリールアミン電荷正孔輸送体分子は次の化11の構造式で示される。
【0033】
【化11】
式中、Xは、アルキルとハロゲンとから成る群より選ばれる。典型的にハロゲンは塩化物である。アルキルの炭素数は典型的に約1〜約10、実施の形態において約1〜約5である。典型的なアリールアミン類としては、例えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(アルキルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン (アルキルは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、等から成る群より選ばれる。また、以後、「−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン」を「ベンジジン」という。)、及び、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(ハロフェニル)ベンジジン (ハロ置換基は望ましくは塩素置換基)が挙げられる。他のアリールアミン類の具体例としては、9,9−ビス(2−シアノエチル)−2,7−ビス(フェニル−m−トリルアミノ)フルオレン、トリトリルアミン、N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニル)−N−(4−ビフェニル)アミン、2,2−ビス[(4’−メチルフェニル)アミノ−p−フェニル]−1,1−ジフェニルエタン、1−ビスフェニル−ジフェニルアミノ−1−プロペン、等が挙げられる。
【0034】
光受容体の単一光導電性絶縁層中の電子輸送体は、カルボキシフルオレノンマロニトリル(CFM)誘導体と、ニトロ化フルオレノン誘導体と、N,N’−ビス(ジアルキル)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミド誘導体又はN,N’−ビス(ジアリール)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミド誘導体と、1,1−ジオキソ−2−(アリール)−6−フェニル−4−(ジシアノメチリデン)チオピラン誘導体と、カルボキシベンジルナフトキノン誘導体と、ジフェノキノン誘導体と、それらの混合物と、から成る群より選ぶことができる。
【0035】
カルボキシフルオレノンマロニトリル(CFM)誘導体は次の化12で示される。
【0036】
【化12】
式中、各Rはそれぞれ、水素、炭素数約1〜約40のアルキル、炭素数約1〜約40のアルコキシ、フェニル、置換フェニル、より高次の芳香族、例えばナフタレン及びアントラセン、炭素数約6〜約40のアルキルフェニル、炭素数約6〜約40のアルコキシフェニル、炭素数約6〜約30のアリール、炭素数約6〜約30の置換アリール、及びハロゲンから成る群より選ばれる。
【0037】
ニトロ化フルオレノン誘導体は次の化13で示される。
【0038】
【化13】
式中、各Rはそれぞれ、水素、炭素数約1〜約40のアルキル、炭素数約1〜約40のアルコキシ、フェニル、置換フェニル、より高次の芳香族、例えばナフタレン及びアントラセン、炭素数約6〜約40のアルキルフェニル、炭素数約6〜約40のアルコキシフェニル、炭素数約6〜約30のアリール、炭素数約6〜約30の置換アリール、及びハロゲンから成る群より選ばれ、R基の2つ以上はニトロ基である。
【0039】
N,N’−ビス(ジアルキル)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミド誘導体、又はN,N’−ビス(ジアリール)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミド誘導体は次の化14で示される。
【0040】
【化14】
式中、R1は、置換又は非置換アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アルコキシ又はアリール、例えば、フェニル、ナフチル、又はより高次の多環芳香族、例えばアントラセンであり、R2は、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又はアリール、例えば、フェニル、ナフチル、又はより高次の多環芳香族、例えばアントラセン、あるいはR1と同じである。R1及びR2はそれぞれ、総炭素数が約1〜約50、実施の形態においては約1〜約12となるよう選ぶことができる。R3、R4、R5、R6は、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アルコキシ又はアリール、例えば、フェニル、ナフチル、又はより高次の多環芳香族、例えばアントラセン、又はハロゲン、等である。R3、R4、R5、R6は同じでも異なっていても良い。R3、R4、R5、R6が炭素を含む場合、総炭素数が約1〜約50、実施の形態においては約1〜約12となるようそれぞれ選ぶことができる。
【0041】
1,1−ジオキソ−2−(アリール)−6−フェニル−4−(ジシアノメチリデン)チオピラン誘導体は次の化15で示される。
【0042】
【化15】
式中、各Rはそれぞれ、水素、炭素数約1〜約40のアルキル、炭素数約1〜約40のアルコキシ、フェニル、置換フェニル、より高次の芳香族、例えばナフタレン及びアントラセン、炭素数約6〜約40のアルキルフェニル、炭素数約6〜約40のアルコキシフェニル、炭素数約6〜約30のアリール、炭素数約6〜約30の置換アリール、及びハロゲンから成る群より選ばれる。
【0043】
カルボキシベンジルナフトキノン誘導体は次の化16及び/又は化17で示される。
【0044】
【化16】
及び/又は
【0045】
【化17】
式中、各Rはそれぞれ、水素、炭素数約1〜約40のアルキル、炭素数約1〜約40のアルコキシ、フェニル、置換フェニル、より高次の芳香族、例えばナフタレン及びアントラセン、炭素数約6〜約40のアルキルフェニル、炭素数約6〜約40のアルコキシフェニル、炭素数約6〜約30のアリール、炭素数約6〜約30の置換アリール、及びハロゲンから成る群より選ばれる。
【0046】
ジフェノキノン誘導体は次の化18で示される。
【0047】
【化18】
式中、各Rはそれぞれ、水素、炭素数約1〜約40のアルキル、炭素数約1〜約40のアルコキシ、フェニル、置換フェニル、より高次の芳香族、例えばナフタレン及びアントラセン、炭素数約6〜約40のアルキルフェニル、炭素数約6〜約40のアルコキシフェニル、炭素数約6〜約30のアリール、炭素数約6〜約30の置換アリール、及びハロゲンから成る群より選ばれる。
【0048】
これらの電子輸送材料によって最終的な光受容体は二極性を持ち、また被覆用分散液の調製と塗布の間、所望の流動性を保ち、アグロメレーションを防ぐ。更にこれらの電子輸送材料は、画像の形に露光して静電潜像を形成する際に光受容体を十分に放電させる。
【0049】
本発明の光導電性絶縁層には、適当であればどのような塗膜形成バインダも使用できる。典型的な塗膜形成バインダとしては、例えば、ポリエステル類、ポリビニルブチラール類、ポリカーボネート類、ポリスチレン−b−ポリビニルピリジン、ポリビニルカルバゾール、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、フェノキシ樹脂、ポリウレタン類、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、等が挙げられる。具体的な電気的不活性バインダとしては、重量平均分子量が約2万〜約10万のポリカーボネート樹脂が挙げられる。実施の形態では特に、重量平均分子量約5万〜約10万のものが用いられる。より詳細には、ポリ(4,4’−ジフェニル−1,1’−シクロヘキサンカーボネート)(ビスフェノールZポリカーボネート);重量平均分子量51,000の、ポリ(4,4’−ジフェニル−1,1’−シクロヘキサンカーボネート)(500);重量平均分子量4万の、ポリ(4,4’−ジフェニル−1,1’−シクロヘキサンカーボネート)(400)を用いると良い結果が得られる。
【0050】
光発生組成物又は顔料は、樹脂状バインダ組成物中に様々な量含まれる。
【0051】
実施の形態において、約30〜約60容量%の光発生顔料を、約40〜約70容量%の樹脂状バインダ組成物中に分散する。ある実施の形態では、約8容量%の光発生顔料を約92容量%の樹脂状バインダ組成物中に分散する。
【0052】
光発生バインダ層の厚さは特に重要ではない。層の厚さは約0.05〜約40.0μmであれば十分である。実施の形態において、光導電性組成物及び/又は顔料と樹脂状バインダ材料とを含む光発生バインダ層の厚さの範囲は約0.1〜約5.0μmであり、光吸収が最も良く、暗減衰安定性と機械的性質に優れた最適の厚さは約0.3〜約3μmである。
【0053】
光発生顔料の含有量は様々であり、例えば、乾燥後の光導電性絶縁層の総重量の約0.05〜約30重量%、実施の形態において約0.1〜約10重量%とすることができる。電荷輸送体成分、例えばアリールアミン正孔輸送体分子は、様々な効果的な量、例えば、正孔輸送分子と電子輸送分子の合計総重量(光発生層の総重量)の約5〜約50重量%、実施の形態において約20〜約40重量%とすることができ、電子輸送体分子は様々な量、例えば約1〜約40重量%、実施の形態において約5〜約30重量%とすることができる。実施の形態において、光発生層中のアリールアミン正孔輸送分子と電子輸送分子との合計重量は、乾燥後の光発生層の総重量の約35〜約65重量%である。表面エネルギーを下げ、摩擦を小さくするポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量は、約0.1〜約40重量%とすることができる。GF−300界面活性剤の含有量は、0.001〜約2重量%とすることができる。塗膜形成ポリマーバインダの含有量は、乾燥後の光発生層の総重量の約10〜約75重量%、実施の形態において約30〜約60重量%とすることができる。正孔輸送及び電子輸送分子は塗膜形成バインダ中に溶解又は分子分散している。“分子分散”とは、ここでは分子スケールでの分散と定義する。
【0054】
前述の材料は、このような材料の調製に従来から用いられる方法で被覆に適した分散液に加工できる。ボールミル、垂直又は水平ビードミルでの媒体粉砕、適当な粉砕媒体を加えたペイントシェークなどの方法で、適当な分散液を調製する。光導電性絶縁層は、例えば分散液からなど適当な方法で調製する。典型的な分散液は次の手法を用いて調製する。
【0055】
(1)ポリテトラフルオロエチレン粒子と、GF300界面活性剤と、バインダとを、テトラヒドロフランの混合溶媒中でガラスビードと共にロールミルにかけて分散する工程と、
(2)重量比1:1の光発生顔料とバインダ材料とを、テトラヒドロフラン中の固体含量として約10〜約11%となるようにし、数百gの直径3mmのステンレススチール球(又はイットリウム添加ジルコニウム)と共に約2〜約12時間ロールミルにかける工程と、
(3)テトラヒドロフラン及びトルエンの溶媒に対して7:3の重量比となるよう、ポリ(4,4’−ジフェニル−1,1’−シクロヘキサンカーボネート)と、正孔及び電子輸送分子とを秤量する工程と、
(4)粉砕ベースとポリテトラフルオロエチレン分散液とを所望の比まで加える工程と、
(5)ロールにかけて(粉砕ビードは使用せず)材料を混合する工程と、を行う。
【0056】
光発生顔料粒子と、電子輸送分子と、電荷輸送分子とを含む被覆用混合物は、適当な手法、例えば、スプレーコータ、浸漬コータ、押出しコータ、ローラーコータ、巻き線棒コータ、スロットコータ、ドクターブレードコータ、グラビアコータ、等を用いて被覆できる。被覆には適当であればどのような溶媒を用いても良い。典型的な溶媒としては、例えば、ケトン類、アルコール類、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、エーテル類、アミン類、アミド類、エステル類、等が挙げられる。溶媒の具体例としては、シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ブタノール、アミルアルコール、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、トリクロロエチレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸メトキシエチル、等が挙げられる。本発明の感光性画像形成部材は複数の公知の被覆法で調製できるため、被覆操作のパラメータは、特定の工程、材料、被覆成分の割合、所望の最終的な被覆の厚さなどに応じて変わる。乾燥は適当な手法で行う。典型的には、適当な時間、約40〜約200℃の温度で乾燥する。典型的な乾燥時間は、例えば、静止状態又は気流中で約5分〜約10時間である。
【0057】
乾燥後の単一層の厚さは典型的に、例えば約3〜約50μm、実施の形態において約5〜約40μmとすることができる。既知の実施の形態全てにおいて、光導電性絶縁層の最大厚さは、主に光電感度、電気的性質、機械的要件などの要因によって決まる。
【0058】
この画像形成部材は、例えば、コピー、複写、印刷、ファックスなど、適当であればどのような用途にも使用できる。画像形成工程は典型的に、本発明の画像形成部材上に均一な電荷を形成する工程と、画像形成部材に画像の形に活性化放射を露光して静電潜像を形成する工程と、静電気に引き寄せられる表示材料で潜像を現像して表示材料の画像を形成する工程と、表示材料の画像を適当な被印刷体に転写する工程とから成る。所望ならば、転写した表示材料の画像を被印刷体に定着し、あるいは第2の被印刷体へ転写しても良い。静電気に引き寄せられる表示材料は公知であり、例えば、熱可塑性樹脂、顔料などの着色剤、電荷添加剤、表面添加剤を含むものである。典型的な表示材料については、その内容を全て本件に引用して援用する、米国特許第4,560,635号、米国特許第4,298,697号、米国特許第4,338,390号に開示されている。活性化放射は、白熱光、イメージバー、レーザーなど適当な装置から放射する。本発明の画像形成部材上の静電潜像の極性は正又は負である。ヒドロキシガリウムフタロシアニン、x−多形相無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン光発生顔料は、主に入射する放射を吸収して電子と正孔を発生する。負に荷電した画像形成部材では、正孔が画像形成表面に輸送されて負電荷を中和し、電子は基板に輸送されて光放電を可能にする。正に荷電した画像形成部材では、電子が画像形成表面に輸送されてここで正電荷を中和し、正孔は基板に輸送されて光放電を可能にする。正孔及び電子輸送分子を適当な量とすることにより、二極性の輸送が可能となる。つまり、画像形成部材を均一に負又は正に荷電した後、部材を光放電することができる。
【0059】
【実施例】
実施例1.
1.3kgのクロロガリウムフタロシアニン顔料粒子と、867gの塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(ユニオンカーバイド(Union Carbide)製、VMCH)と、10.67kgの酢酸n−ブチルと、5.3kgのキシレンと、45kgの、直径1mmの酸化ジルコニウム球とを、ダイノミル(dyno mill)に約36〜約72時間かけ、大規模バッチ粉砕を行って顔料分散液とした。粉砕試料を、次に孔径20μmのナイロンフィルタで濾過し、15.3kgの分散液を抽出した。12.9kgのキシレンと5.5kgの酢酸ブチルとの溶媒を追加し、電荷発生分散液を更に希釈した。
【0060】
それとは別に、5.5gのポリ(4,4’−ジフェニル−1,1’−シクロヘキサンカーボネート)(三菱化学製)と、4.4gの N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(メチルフェニル)ベンジジンと、1.1gのN,N’−ビス(1,2−ジメチルプロピル)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミドと、31.2gのテトラヒドロフランと、7.8gのトルエンとを共に量り取った。この混合物をガラス瓶に入れ、固体が溶解するまでロールにかけた。これと同量のポリカーボネートと、テトラヒドロフランと、トルエンとに、3.85gのN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(メチルフェニル)ベンジジンと、1.65gのN,N’−ビス(1,2−ジメチルプロピル)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミド、又は、3.3gのN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(メチルフェニル)ベンジジンと、2.2gのN,N’−ビス(1,2−ジメチルプロピル)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミドを加え、更に2つの溶液を調製した。4.4gのN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(メチルフェニル)ベンジジンと、6.6gのポリカーボネートと、35.2gのテトラヒドロフランと、8.8gのトルエンとから成る、参照試料も調製した。
【0061】
長さ24〜36cm、直径30mmのアルミニウム製ドラムに、電荷発生顔料分散液を引き上げ速度160mm/分で、続いて、溶液の一つを引き上げ速度120〜160mm/分で塗布し、デバイスを調製した。ドラムには、二酸化チタンと、酸化ケイ素と、フェノール樹脂とから成る下引層を予め塗布した。次に、被覆したデバイスを120℃で45分間乾燥した。乾燥した層全体の厚さは約22〜約26μmであった。乾燥層の厚さは、容量測定及び/又は断面の顕微鏡写真より求めた。
【0062】
実施例2.
荷電−消去を100サイクルを行い、続いて直ぐに、2回の荷電−消去サイクルと1回の荷電−露光−消去サイクルのシーケンスを更に100サイクル行うよう設定した回転スキャナを用いて、前述のデバイスを電気的に試験した。光強度をサイクルと共に徐々に上げて光誘導放電曲線を作成し、これより光電感度を求めた。スキャナには、様々な表面電位で一定の電圧を荷電するよう設定したスコロトロンを取り付けた。350、500、650、800ボルトの表面電位において、一連の中性フィルタを調節しながら徐々に露光強度を上げて、実施例1のデバイスを試験した。露光光源は780nmの発光ダイオードであった。ドラムを61回転/分の速度で回転させ、あるいはサイクルタイムを0.984秒として、表面速度を25インチ/秒(635mm/秒)とした。全ての電子写真試験は、相対湿度40%、22℃の周囲条件に環境調節した防光チャンバ中で行った。4つの異なる露光前表面電位から4つの光誘導放電特性(PIDC)曲線を得、このデータを内挿して、表1に示す、初期表面電位600ボルトにおけるPIDC曲線とした。この方法は、異なるデバイスの電子写真的性質の比較に有効である。
【0063】
内挿したPIDC曲線から外挿した電子写真的性質を表1にまとめた。dV/dXは初期表面電位におけるPIDC曲線の傾きであり、暗減衰は暗所における初期荷電から一定時間経過後の表面電位の低下である。
【0064】
公知の浸漬塗布法を用いて約16〜約28μmの物理的な厚さのドラムデバイスをいくつか作製した。このデバイスを光電気的に試験し、更に表面接触角も測定した。表1に、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン、x−多形相無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニンを用い、またポリテトラフルオロエチレン粒子を含む又は含まない場合のいくつかの単一層デバイスの、主要な電気的測定結果と水接触角とを示す。
【0065】
【表1】
Claims (3)
- 画像形成部材であって、
基板と、
電荷障壁層と、
電荷発生層と、
電荷輸送層と、
バインダと、を含み、
前記電荷発生層は、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン、x−多形相無金属フタロシアニン、又はクロロガリウムフタロシアニンを含むことを特徴とする画像形成部材。 - 請求項1に記載の部材であって、前記電荷発生層は、
アリールアミンとヒドラゾンとから成る群より選ばれる電荷輸送分子と、
電子輸送分子と、
を含むマトリックスに分散されていることを特徴とする画像形成部材。 - 請求項2に記載の部材であって、前記電子輸送分子は、カルボキシフルオレノンマロニトリルと、ニトロ化フルオレノンと、N,N’−ビス(ジアルキル)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミドと、N,N’−ビス(ジアリール)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミドと、から成る群より選ばれ、
カルボキシフルオレノンマロニトリルは次の化1で示され、
ニトロ化フルオレノンは次の化2で示され、
N,N’−ビス(ジアルキル)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミドと、N,N’−ビス(ジアリール)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシジイミドは次の化3で示され、
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