JP2004037717A - 熱駆動マイクロミラーおよび電子機器 - Google Patents

熱駆動マイクロミラーおよび電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】ミラー面の回転軸心をずれないようにしてミラー面における光の反射位置の移動を防いでミラー面の小型化を図れ、外気温が変化してもミラー面の角度の変化が少ない熱駆動マイクロミラーおよび熱駆動マイクロミラーを有する電子機器を提供すること。
【解決手段】支持アーム構造部14は、電気を通すことによりたわむ第1アーム部401,501と、第1アーム部と平行に配列され電気を通してもたわまずに外気温の変化や残留内部応力により第1アーム部と共に同じ方向にたわむことで第1アーム部の外気温の変化や残留内部応力によるたわみをキャンセルする第2アーム部402,502を有し、第1アーム部の長手方向の軸L1と第2アーム部402,502の長手方向の軸L2が、ミラー面20の中心軸CLに対して垂直であり、第1アーム部の長手方向の中心位置P1と第2アーム部の長手方向の中心位置P2が、ほぼ中心軸CLの上に位置している。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、支持アーム構造部に電気を通して発熱させることでミラー面に角度をつけることができる熱駆動マイクロミラーおよび熱駆動マイクロミラーを有する電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱駆動マイクロミラーは、たとえば光スキャナやプリンタなどの光学系に用いられるものであり、この熱駆動マイクロミラーは、支持アーム構造部に対して電気を通して発熱させることにより、ミラー面に角度をつけて、これによってたとえばレーザー光を対象部位に対して偏向して走査させる。
【0003】
図10(A)と図10(B)は、従来用いられている熱駆動マイクロミラーを示している。
熱駆動マイクロミラー1000は、矩形のミラー面1001と固定部1003を有している。固定部1003上には電極1004が形成されており、ミラー面1001は、固定部1003に対して、熱駆動の支持アーム部1005を用いていわゆる片持ち梁方式で支持されている。
【0004】
支持アーム部1005は、電極1004を通じて通電し、発熱することにより、図11のようにバイメタルのようにたわみを発生させて、ミラー面1001は、回転軸心1006を中心として任意の角度θをつけることができる。ミラー面1001が角度θで回転している状態では、回転軸心1006は、支持アーム部1005内にありミラー面1001の領域の外側に位置している。そしてこの回転軸心1006は、アームのたわみが理想的な円弧でないために、実際には定まった位置にあるわけではなく、ミラー面1001の角度θが大きくなっていくに従って、支持アーム部1005に沿って移動していく。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の熱駆動マイクロミラー1000を用いると、図12(A)に示すように、ミラー面1001に対してレーザー光Lをあててそのレーザー光Lを偏向しようとした場合に、次の問題が生じる。ミラー面1001に対してレーザー光Lの反射位置1007の位置が、ミラー面1001の角度θの変化に伴いレーザー光Lの入射角度のみならず移動してしまう。
この場合のレーザー光Lの反射位置1007の移動量はかなり大きく、時として光学系の設計時には支障をきたすことになる。このように、ミラー面1001の角度θの変化に伴い、レーザー光Lの反射位置1007が移動して行くのは、上述したようにミラー面1001の回転軸心1006が、ミラー面1001の外側にあるからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図12(B)は、ミラー面1012の回転軸心1010が、レーザー光Lの反射位置1014と一致している場合の例を示している。この場合には、ミラー面1012においては反射位置1014は移動しない。
図13は、別の従来の熱駆動マイクロミラー1020を示している。この熱駆動マイクロミラー1020のミラー面1024の支持方向は、固定部1026に対して支持アーム部1030と支持アーム部1040により、直角方向に向いている。支持アーム部1030と支持アーム部1040は、それぞれ通電することによりたわむのであるが、支持アーム部1030は、ミラー面1024を、第1軸方向に曲げることができ、支持アーム部1040は、ミラー面1024を第2軸方向に曲げることができる。この熱駆動マイクロミラー1020は、いわゆる二次元ミラーであるが、このようなミラーの場合であっても、レーザー光のミラー面での反射位置がより大きく移動し、やはり光学系の設計が大変であると共に、ミラー面1024の面積を大きくしなければならない。
【0007】
このようにミラー面1001の面積を大きくしなければならないのは、図13に示す従来の熱駆動マイクロミラー1000においても同様である。これは、上述したようにミラー面の角度θが大きくなるに従って、回転軸心が移動して行くために、レーザー光Lの反射位置1007がミラー面1001上において移動してしまうからである。このようなミラー面1001のサイズを拡大することは、たとえばMEMS(マイクロ−エレクトロ−メカニカル−システム)に用いるミラーとしてはサイズ的に非常に不利なものになる。
【0008】
また、従来の熱駆動マイクロミラーには次のような問題がある。
従来のマイクロミラーは、支持アーム部に通電をして加熱することによりミラー面に角度をつける構成であるので、外気温が変わり支持アーム部自体の温度が変われば、それに応じて支持アーム部は曲がってしまうことになる。
例えば、携帯電話の作業環境などでは、寒冷地の室外では−10℃以下になるところがあり、また、夏の車の中に置かれていた携帯電話を使うときには場合によっては50℃くらいになっていると思われる。つまり、この60℃にもなる温度差に対して、バイメタル状の熱駆動マイクロミラーには不必要な角度変化がついてしまうこととなる。これは、マイクロミラーのミラー面の初期角度が外気温のような温度に依存し、極めて扱いにくいミラーであるということができる。
【0009】
また、従来では、次のようなミラーの提案がある。
特開2001−249300号公報では、回転軸まわりに回転するミラーが開示されており、ミラー部の補強のために凹部を作っている。また、特開2001−264672号公報では、回転中心の梁の周りにミラーを回転させ、そのミラーに直角方向に補強の梁がある。
特開平6−180428号公報では、ジンバル式の2軸回転ミラーで静電力で動かしている。これらのミラーは回転中心に梁があり、その梁がねじれ、そこがミラーの回転中心となる。片持ち梁としては、特開平8−262364号公報では、形状記憶合金の梁の先にミラーがついていて、梁がたわむことでミラーに角度がつく。静電力で動かす場合は、電圧を高くしなくてはならず、また、一般に振り角を大きく取ることは難しく、その場合は、共振を使うことが多い。
共振を使った場合は一方で、角度を制御したり、振り方を正弦波でなくしたりすることが難しくなる。先の形状記憶合金のミラーでは片持ち梁の先にミラーがあるので、軸心はずれることになる。
そこで本発明は上記課題を解消し、ミラー面の回転軸心がミラー面のほぼ中心にあり、かつずれないようにしてミラー面における光の反射位置の移動を防いでミラー面の小型化を図れ、外気温が変化してもミラー面の角度の変化が少ない熱駆動マイクロミラーおよび熱駆動マイクロミラーを有する電子機器を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ミラー面と前記ミラー面を支持し積層構造を有する支持アーム構造部を備え、前記支持アーム構造部に電気を通して発熱させて前記積層構造における熱膨張係数の違いから前記支持アーム構造部をたわませることで前記ミラー面に角度をつける熱駆動マイクロミラーにおいて、前記支持アーム構造部は、前記ミラー面と電気を通すための固定側の電極部との間に形成されており、前記支持アーム構造部は、電気を通すことによりたわむ第1アーム部と、前記第1アーム部と平行に配列されて電気を通してもたわまずに外気温の変化や残留内部応力により前記第1アーム部と共に同じ方向にたわむことで前記第1アーム部の外気温の変化や残留内部応力によるたわみをキャンセルするための第2アーム部を有し、前記第1アーム部の長手方向の軸と前記第2アーム部の長手方向の軸が、前記ミラー面の中心軸に対して垂直であり、前記第1アーム部の前記長手方向の中心位置と前記第2アーム部の長手方向の中心位置が、ほぼ前記ミラー面の前記中心軸の上に位置していることを特徴とする熱駆動マイクロミラーである。
【0011】
請求項1では、支持アーム構造部は、ミラー面と電気を通すための固定側の電極部との間に形成されている。この支持アーム構造部は、電気を通すことによりたわむ第1アーム部と電気を通してもたわまない第2アーム部を有している。第2アーム部は、第1アーム部と平行に配列されている。第1アーム部の長手方向の軸と第2アーム部の長手方向の軸が、ミラー面の中心軸に対して垂直である。第1アーム部の長手方向の中心位置と第2アーム部の長手方向の中心位置が、ほぼミラー面の中心軸の上に位置している。
【0012】
これにより、支持アーム構造部に電気を通して発熱させて、支持アーム構造部をバイメタルのようにたわませるかもしくは曲げる際に、第1アーム部の長手方向の軸と第2アーム部の長手方向の軸が、ミラー面の中心軸に対して垂直であり、しかも、第1アーム部の長手方向の中心位置と第2アーム部の長手方向の中心位置が、ほぼミラー面の中心軸の上に位置していることから、ミラー面における光の反射位置が、ミラー面の角度が変化しても移動しない。このことからミラー面のサイズをできるだけ小さくすることができ、熱駆動マイクロミラーの小型化を図れる。
【0013】
また、支持アーム構造部は、電気を通すことによりたわむ第1アーム部と、電気を通してもたわまない第2アーム部を有している。従って、外気温の上昇があると、第1アーム部と第2アーム部は同様に加熱されて、第1アーム部と第2アーム部は両者とも同じ方向にたわむ。第1アーム部と第2アーム部が外気温の変化により同じ方向にたわむことにより、第1アーム部の外気温の変化によるたわみをキャンセルすることができる。従って、ミラー面の初期の角度が外気温の変化によって変わってしまうことを防いでいる。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1に記載の熱駆動マイクロミラーにおいて、前記第1アーム部の一端部は固定側の前記電極部に接続され、前記第1アーム部の他端部は前記第2アーム部の一端部に接続され、前記第2アーム部の他端部は前記ミラー面側の端部に接続され、前記第1アーム部の一端部と前記第2アーム部の他端部は、前記ミラー面の中心軸と平行な線上に位置している。
【0015】
請求項2では、第1アーム部の一端部と第2アーム部の他端部は、ミラー面の中心軸と平行な線上に位置していることにより、第1アーム部と第2アーム部が外気温の変化により同じ方向にたわむ際に、ミラー面の初期角度を外気温の変化に関わらず維持することができる。
すなわち、アームは外気温の変化や残留内部応力によりたわんでも、アームの固定端と、アームとミラーとの接続端の相対位置は変わらないことになる。
【0016】
請求項3の発明は、請求項2に記載の熱駆動マイクロミラーにおいて、前記支持アーム構造部は、前記ミラー面の第1端部と前記第1端部とは反対側の第2端部にそれぞれ対称形に配置されている。
【0017】
請求項4の発明は、請求項2に記載の熱駆動マイクロミラーにおいて、前記第1アーム部は、ヒータ層と、前記ヒータ層の一方の面に積層されており、電気をその層に通しやすくすることで前記ヒータ層の発熱を防ぐ導電性層と、導電性層とは反対の面に高熱膨張層を有し、前記ヒータ層は前記一方の面での前記導電性層の形成されていない部位において発熱して、前記第1アーム部がたわむ構成であり、前記第2アーム部は、ヒータ層と、前記ヒータ層の一方の面で前記第1アームの導電性層と同じ側の面に導電性層、他方の面に高熱膨張層が積層されており電気をその層に通しやすくすることで前記ヒータ層の発熱を防ぐ導電性層を有する。
【0018】
請求項4では、第1支持アームの積層構造は、ヒータ層、導電性層と高熱膨張層を有している。導電性層は、ヒータ層の一方の面に、高熱膨張層は他方の面に積層されており、導電性層は電気を通すことでヒータ層への通電を防いでヒータ層の発熱を防ぐ。そしてヒータ層はヒータ層の一方の面での導電性層の形成されていない部位において発熱して、高熱膨張層とのバイメタル効果で、第1支持アームがたわむようになっている。
同様にして第2支持アームの積層構造は、ヒータ層、導電性層と高熱膨張層を有している。この第2支持アームに通電しても電流が導電性層に流れてヒータ層には流れずヒータ層は発熱しない。このため、通電しても第2支持アームはたわまない。
【0019】
請求項5の発明は、請求項4に記載の熱駆動マイクロミラーにおいて、前記第1アーム部と前記第2アーム部の組は、複数配置されており、固定側の前記電極部からみて奇数番目の位置にあるのが電気を通すとたわむ前記第1アーム部であり、固定側の前記電極部からみて偶数番目の位置にあるのが電気を通してもたわまない前記第2アーム部である。
【0020】
請求項6の発明は、ミラー面と前記ミラー面を支持し積層構造を有する支持アーム構造部を備え、前記支持アーム構造部に電気を通して発熱させて前記積層構造における熱膨張係数の違いから前記支持アーム構造部をたわませることで前記ミラー面に角度をつける熱駆動マイクロミラーを有する電子機器において、前記熱駆動マイクロミラーの前記支持アーム構造部は、前記ミラー面と電気を通すための固定側の電極部との間に形成されており、前記支持アーム構造部は、電気を通すことによりたわむ第1アーム部と、前記第1アーム部と平行に配列されて電気を通してもたわまずに外気温の変化や残留内部応力により前記第1アーム部と共に同じ方向にたわむことで前記第1アーム部の外気温の変化や残留内部応力によるたわみをキャンセルするための第2アーム部を有し、前記第1アーム部の長手方向の軸と前記第2アーム部の長手方向の軸が、前記ミラー面の中心軸に対して垂直であり、前記第1アーム部の前記長手方向の中心位置と前記第2アーム部の長手方向の中心位置が、ほぼ前記ミラー面の前記中心軸の上に位置していることを特徴とする電子機器である。
【0021】
請求項6では、支持アーム構造部は、ミラー面と電気を通すための固定側の電極部との間に形成されている。この支持アーム構造部は、電気を通すことによりたわむ第1アーム部と電気を通してもたわまない第2アーム部を有している。第2アーム部は、第1アーム部と平行に配列されている。第1アーム部の長手方向の軸と第2アーム部の長手方向の軸が、ミラー面の中心軸に対して垂直である。第1アーム部の長手方向の中心位置と第2アーム部の長手方向の中心位置が、ほぼミラー面の中心軸の上に位置している。
【0022】
これにより、支持アーム構造部に電気を通して発熱させて、支持アーム構造部をバイメタルのようにたわませるかもしくは曲げる際に、第1アーム部の長手方向の軸と第2アーム部の長手方向の軸が、ミラー面の中心軸に対して垂直であり、しかも、第1アーム部の長手方向の中心位置と第2アーム部の長手方向の中心位置が、ほぼミラー面の中心軸の上に位置していることから、ミラー面における光の反射位置が、ミラー面の角度が変化しても移動しない。このことからミラー面のサイズをできるだけ小さくすることができ、熱駆動マイクロミラーの小型化を図れる。
【0023】
また、支持アーム構造部は、電気を通すことによりたわむ第1アーム部と、電気を通してもたわまない第2アーム部を有している。従って、外気温の上昇があると、第1アーム部と第2アーム部は同様に加熱されて、第1アーム部と第2アーム部は両者とも同じ方向にたわむことになる。第1アーム部と第2アーム部は外気温の変化により同じ方向にたわむことにより、第1アーム部の外気温の変化によるたわみをキャンセルすることができる。従って、ミラー面の初期の角度が外気温の変化によって変わってしまうことを防いでいる。
【0024】
請求項7の発明は、請求項6に記載の電子機器において、前記第1アーム部の一端部は固定側の前記電極部に接続され、前記第1アーム部の他端部は前記第2アーム部の一端部に接続され、前記第2アーム部の他端部は前記ミラー面側の端部に接続されて、前記第1アーム部の一端部と前記第2アーム部の他端部は、前記ミラー面の中心軸と平行な線上に位置している。
【0025】
請求項7では、第1アーム部の一端部と第2アーム部の他端部は、ミラー面の中心軸と平行な線上に位置していることにより、第1アーム部と第2アーム部が外気温の変化により同じ方向にたわむ際に、ミラー面の初期角度を外気温の変化に関わらず維持することができる。
【0026】
請求項8の発明は、請求項7に記載の電子機器において、前記第1アーム部と前記第2アーム部は、前記ミラー面の第1端部と前記第1端部とは反対側の第2端部にそれぞれ対称形に配置されている。
【0027】
請求項9の発明は、請求項7に記載の電子機器において、前記第1アーム部は、ヒータ層と、前記ヒータ層の一方の面に積層されており、電気をその層に通しやすくすることで前記ヒータ層の発熱を防ぐ導電性層と、導電性層とは反対の面に高熱膨張層を有し、前記ヒータ層は前記一方の面での前記導電性層の形成されていない部位において発熱して、前記第1アーム部がたわむ構成であり、前記第2アーム部は、ヒータ層と、前記ヒータ層の一方の面で前記第1アームの導電性層と同じ側の面に導電性層、他方の面に高熱膨張層が積層されており電気をその層に通しやすくすることで前記ヒータ層の発熱を防ぐ導電性層を有する。
【0028】
請求項9では、第1支持アームの積層構造は、ヒータ層、導電性層と高熱膨張層を有している。導電性層は、ヒータ層の一方の面に、高熱膨張層は他方の面に積層されており、導電性層は電気を通すことでヒータ層への通電を防いでヒータ層の発熱を防ぐ。そしてヒータ層はヒータ層の一方の面での導電性層の形成されていない部位において発熱して、高熱膨張層とのバイメタル効果で、第1支持アームがたわむようになっている。
同様にして第2支持アームの積層構造は、ヒータ層、導電性層と高熱膨張層を有している。この第2支持アームに通電しても電流が導電性層に流れてヒータ層には流れずヒータ層は発熱しない。このため、通電しても第2支持アームはたわまない。
【0029】
請求項10の発明は、請求項9に記載の電子機器において、前記第1アーム部と前記第2アーム部の組は、複数配置されており、固定側の前記電極部からみて奇数番目の位置にあるのが電気を通すとたわむ前記第1アーム部であり、固定側の前記電極部からみて偶数番目の位置にあるのが電気を通してもたわまない前記第2アーム部である。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0031】
図1は、本発明の熱駆動マイクロミラーの好ましい実施の形態を示している。図1に示す熱駆動マイクロミラー10は、支持アーム構造部14、ミラー面20および電極部30、そして固定部40を有している。
固定部40は、たとえば板状の部材であり、材質としては、ガラス、半導体、金属、などで、具体例としては、シリコン基板により作られている。
【0032】
熱駆動マイクロミラー10のミラー面20および支持アーム構造部14は、この固定部40をたとえば打ち抜くことにより形成されており、ミラー面20と支持アーム構造部14と固定部40の間には、穴43,44が形成されている。
この熱駆動マイクロミラー10では、ミラー面20が、支持アーム構造部14により、いわゆる両持ち式支持構造により、固定部40に対して長手方向の中央軸LLを中心として左右対称形状に支持されている。
【0033】
まずミラー面20について説明する。
図1に示すミラー面20は、たとえば長方形状であり、このミラー面20はベース部材21の上に形成されている。このミラー面20は、たとえば導電性を有する金属でありしかも光を反射する金属、たとえばアルミニウムや金により形成されている。図1において導電性を有する金属の膜の領域は、ハッチングで図示して判りやすくしている。
ベース部材21は、ミラー面20の長方形状よりもやや大きい長方形状を有しているか同じ大きさである。このベース部材21と固定部40は一体物でも別材料でも良い。このベース部材21およびミラー面20は、穴43と穴44の中に位置している。
【0034】
次に、電極部30について説明する。
電極部30は、第1電極31と第2電極32を有している。第1電極31と第2電極32は、共にたとえば長方形状を有している。第1電極31は、固定部40の第1部分41の上に形成されている。第2電極32は、固定部40の反対側の第2部分42の上に形成されている。
第1電極31と第2電極32は、ハッチングで図示するように導電性を有する金属、たとえばアルミニウムや金により形成されている。第1電極31と第2電極32は、ミラー面20の長手方向の中央軸LLを中心として左右対称位置に形成されている。この第1電極31と第2電極32には、図示しない電源から、熱駆動用の電気を通すようになっている。
【0035】
次に、支持アーム構造部14について説明する。
図1に示す支持アーム構造部14は、第1支持アーム51と第2支持アーム52を有している。支持アーム構造部14は、ミラー面20と電極部30の間に形成されており、ミラー面20を支持している。支持アーム構造部14の第1支持アーム51は、ミラー面20のベース部材21の一方の端部61と、第1電極31の間に形成されている。支持アーム構造部14の第2支持アーム52は、ミラー面20のベース部材21の他方の端部62と、第2電極32の間に形成されている。第1電極31と第2電極32は、共に電極パッドとも呼んでいる。
第1支持アーム51と第2支持アーム52の位置と形状は、ミラー面20の長手方向の中央軸LLに関して、左右対称形状になっている。
【0036】
図1の第1支持アーム51と第2支持アーム52の構造について詳しく説明する。
第1支持アーム51は、第1アーム部401と第2アーム部402を有している。同様にして第2支持アーム52は、第1アーム部501と第2アーム部502を有している。
第1アーム部401は第2アーム部402に対して平行に配列されている。第1アーム部501は第2アーム部502に対して平行に配列されている。これらの第1アーム部401,501および第2アーム部402,502は、ミラー面20の長手方向の中央軸LLに対して平行である。
第1アーム部401,501は、電極部30の第1電極31と第2電極32に対して図示しない電源から電気を通すことによりたわむ役割を果たす構造である。これに対して、第2アーム部402,502は、通電してもたわまない構造になっている。第1アーム部401と第1アーム部501のそれぞれの長手方向の軸L1と、第2アーム部402と第2アーム部502のそれぞれの長手方向の軸L2は、上述したように長手方向の中央軸LLに平行である。
【0037】
図1に示すミラー面20の回転動作時の回転中心と、第1支持アーム51と第2支持アーム52のそれぞれの中心とがほぼ一致もしくは完全に一致するようにするために、次のような特徴的な工夫がある。
上述した第1アーム部401と第1アーム部501の長手方向の軸L1と、第2アーム部402と第2アーム部502の長手方向の軸L2が、ミラー面20の中心軸(回転中心軸ともいう)CLに対して垂直である。しかも、第1アーム部401と第1アーム部501の長手方向の軸L1の中央位置P1と、第2アーム部402と第2アーム部502の長手方向の軸L2の中央位置P2が、共にミラー面20の中心軸CLの上にほぼ位置しているか完全に位置している。
【0038】
このような構造を採用することにより、図2に示すようにミラー面20の中心軸CLでもあるミラー面20の回転軸心が、ミラー面20の角度θの大きさに関わらず、ずれない構造にすることができる。従って、図2のように光の一例であるレーザー光Lがミラー面20の反射位置100において反射する場合に、反射位置100がミラー面20の角度θの大きさによりずれることがほとんど無いか全く無い。
従って、従来では反射位置がずれることを前提としてミラー面の大きさを大きくとる必要があったが、本発明の熱駆動マイクロミラー10においてはそのようなミラー面20のサイズの拡大が不要となり、熱駆動マイクロミラーの小型化が図れる。
【0039】
図1において、ミラー面20、第1アーム部401,501および第2アーム部402,502、そして第1電極31と第2電極32においては、上述のようにハッチングで示す部分には導電性の金属膜が形成されている。この金属膜はアルミニウムや金のような導電性を有する膜である。
これにより、第1電極31と第2電極32に対して図示しない電源から電気を通すことにより、第1電極31と第2電極32の間では、第1アーム部401と第2アーム部402、ミラー面20、第1アーム部501、第2アーム部502を通じて熱駆動用の電気を流すようになっている。
【0040】
図2は、図1の熱駆動マイクロミラー10の第1電極31と第2電極32に対して図示しない電源から電気を通した場合に、ミラー面20に対して任意の角度θをつけた状態を示している。
この場合には、電気を通すことにより、第1支持アーム51の第1アーム部401と第2支持アーム52の第1アーム部501が、同じ方向すなわち図4(B)に示すようにR方向に向けて同時にたわむ。図1に示す第1支持アーム51の第1アーム部401の中心位置P1と第2支持アーム52の第1アーム部501の中心位置P2は、ほぼミラー面20の中心軸CLの上に位置していても良いし、中心位置P1と中心位置P2は、ミラー面20の中心軸CLの上に正確に位置していてもよい。
この中心軸CLは、回転中心軸ともいい、回転軸心とも呼んでいる。
【0041】
図2では、ミラー面20の中心軸(回転軸心)CLが、ミラー面20につけた角度θが変化してもほとんどずれないことを示している。図1に示す第1支持アーム51と第2支持アーム52は、電気を通すことでR方向に沿って同じ方向にたわむのであるが、第1支持アーム51と第2支持アーム52は、ほぼ完全な円弧状にたわんだ場合は、ミラー面20の回転軸心はミラー面20の中心軸CLに一致する。
【0042】
実際には、第1支持アーム51の積層構造と第2支持アーム52の積層構造における熱の分散や、使用してる材料の性質のばらつきにより、第1支持アーム51の第1アーム部401が第2アーム部402と共に、そしてと第2支持アーム52の第1アーム部501が第2アーム部502と共に完全な円弧状にはたわまないであろうが、ほぼ完全な円弧状に近い形で第1支持アーム51と第2支持アーム52が変形すると思われる。従って、実際のミラー面20が回転する際の回転軸心は、ミラー面20の幾何学的な中心軸CLにほぼ一致もしくは完全に一致することになり、実際のミラー面20の回転軸心がミラー面20の幾何学的な中心軸CLから大きくずれてしまうことはない。
光の一例であるレーザー光Lが、たとえばこの中心軸CLに対して照射された場合に、レーザー光Lの反射位置100がミラー面20上でずれてしまうことはほとんど無い。
逆にいえば、レーザー光Lの反射位置100がずれないことから、ミラー面20の反射面のサイズを、レーザー光Lの反射位置100がずれることを前提として大きなサイズにする必要が無いので、ミラー面20の面積をできるだけ小さくし、熱駆動マイクロミラー10のサイズの小型化を図れる。
【0043】
次に、図1に示す熱駆動マイクロミラー10においては、ミラー面20の初期位置が、外気温の変化に影響されて変わらないようにするための工夫が施されているので、そのことを以下に説明する。
このミラー面20の初期位置とは、図1に示すようにミラー面20が固定部40の面内に位置されていることである。
本発明の熱駆動マイクロミラーでは、通電して発熱させて、意図的に変形させる第1アーム部401,501と、意図的に変形させない第2アーム部402,502とが平行に並び、それらを端部で連結している。熱により駆動するアーム部は、発熱による温度上昇にともなう熱膨張の違いから、バイメタルのように変形することを利用している。そのために、通電などの意図的な発熱で変形するだけではなく、外気温が変化すると、それに伴ってアームは変形してしまうことになる。外気温の変動は、モバイル機器では−10℃以下から+50℃以上にもなり、この温度差は熱変形方式のアーム部の角度を大きく変える温度である。これは、通電していないときのミラー角度の初期位置が外気温の変化に依存することを意味し、ミラー角度が不正確になる。
【0044】
この対策として、一つにはアーム部に直流バイアス電圧を掛けて、ミラー面の初期角度を任意に設定する手法がある。この手法で上記問題は解決されるであろうが、初期位置を保つためのバイアス電流は消費電力をかなり上げることになり、また、ミラー面の初期位置を検出するディテクタ設定の必要も出てくるであろう。
そこで、本発明の実施の形態では、このような方式を採用せずに、ミラー面20の初期位置が外気温の変化により影響を受けないようにするため、次に示すような構成を採用している。
【0045】
図1の熱駆動マイクロミラー10では、第1支持アーム51は第1アーム部401に平行して第2アーム部402を有している。第2支持アーム52は、第1アーム部501に平行して第2アーム部502を有している。
この第2アーム部402の役割は、第1アーム部401が外気温の変化によりたわむ際に第1アーム部401と同様に同じ方向にたわむことで、意図的に第1アーム部401のたわみをキャンセルする。
同様にして、第2アーム部502の役割は、第1アーム部501が外気温の変化によりたわむ際に第1アーム部501と同様に同じ方向にたわむことで第1アーム部501のたわみをキャンセルする。
【0046】
図3は、第1アーム部401,501と第2アーム部402,502が共に内部応力の変化あるいは外気温の変化により、T方向にたわんだ状態の例を示している。
図1と図3に示す第1アーム部401,501と、第2アーム部402,502は、共に積層構造を有している。
図4(A)と図4(B)は、第1アーム部401,501の積層構造例を示しており、図5は第2アーム部402,502の積層構造例を示している。
【0047】
図3を参照すると、第1アーム部401の一端部401Aは、固定部40の電極31に対して接続されている。第1アーム部401の他端部401Bは、第2アーム部402の一端部402Aに接続され、第2アーム部402の他端部402Bはミラー面20側の端部61に対して接続されている。
同様にして、第1アーム部501の一端部501Aは固定部40側の電極32に接続されている。第1アーム部501の他端部501Bは、第2アーム部502の一端部502Aに接続され、第2アーム部502の他端部502Bはミラー面20の端部62に対して接続されている。
第1アーム部401の一端部401Aと、第2アーム部402の他端部402Bと、第1アーム部501の一端部501Aと、第2アーム部502の他端部502Bは、ミラー面20の中心軸CLに対して平行な直線63の上に位置している。
【0048】
次に図4を参照して、第1アーム部401,501の積層構造の例について説明する。
図4は、第1アーム部401,501の図1におけるA−A線における断面構造例である。図5は第2アーム部402,502の積層構造例を示しており、図5は図1のB−B線における断面構造例である。
図4を参照すると、第1アーム部401,501は、図4(A)に示す通電していない状態から図4(B)に示すように通電することによりR方向にたわむのである。この第1アーム部401,501が通電によりR方向にたわむことにより、図2に示すように任意の角度θでミラー面20を傾けることができる。
【0049】
第1アーム部401と第1アーム部501は同じ構造を有しており、図1に示すようにそれぞれ固定部40の電極側であって、ミラー面20から離れた位置にある。第1アーム部401と第1アーム部501は、同様の積層構造を有しており、ヒータ層110、第1と第2の導電性層111、高熱膨張層112を有している。
ヒータ層110は電気抵抗体であり、たとえばドープドρ−Siなどの材質を採用することができる。このヒータ層110の一方の面121には比較的薄い導電性層111が形成されている。ヒータ層110の他方の面122には、絶縁層124を介して比較的厚い高熱膨張層112が形成されている。
【0050】
導電性層111と高熱膨張層112は、電気を通す金属膜、たとえばアルミニウムや金である。導電性層111の厚みは高熱膨張層112の厚みに比べて薄くなっている。導電性層111は、ヒータ層110の一方の面121のたわみを発生させる領域130において、形成されていない部分131がある。つまりヒータ層110の一方の面121の部分131には導電性層111は形成されておらず、ヒータ層110の一方の面121が露出している。図1には、ハッチングをしていない部分131が、長手方向の軸L1と長手方向の軸L2に沿って中央位置P1を中心にして設けられている。
このような第1支持アーム51と第2支持アーム52の積層構造は、部分131に対応するたわみを発生させる領域130を設けるために形成されている。
【0051】
絶縁層124は、たとえばSiを採用することができ、ヒータ層110と高熱膨張層112の間の電気的な絶縁を図っている。
導電性層111、高熱膨張層112およびヒータ層110に通電することにより、アルミニウムの導電性層111、高熱膨張層112とヒータ層110との熱膨張係数(熱膨張率)の違いにより、たわみを発生させる領域130が図4(B)に示すようにR方向にたわむのである。導電性層111と高熱膨張層112のアルミニウムの熱膨張係数は、2.3×10‐/Kであり、ドープドρ−Siの熱膨張係数は2.3×10‐/Kである。この2つの材料で熱膨張係数が1桁違う。第1アーム部401と第1アーム部501に対する加熱は、ドープドρ−Siであるヒータ層110に対して通電することで行う。
絶縁層124の膜厚は、ヒータ層110と高熱膨張層112の膜厚に比べて十分に薄くする。この理由は次のことによる。絶縁層124とヒータ層110の熱膨張係数は同程度であり、その両者の合計の膜厚が高熱膨張層112と同じくらいだと曲がりが大きくなる。ヒータ部の駆動電圧を低く抑えるためにはヒータの抵抗が低いほうが良く、そのためにはヒータ部の膜厚はできるだけ厚いほうが良いからである。ヒータ層110が厚くなれば、絶縁層124は薄くする必要がある。また、絶縁層124が薄いほうが、熱がすばやく高熱膨張層112に伝わる。ただし、この条件は、材料により異なる。
【0052】
図4(B)に示すように、通電することで導電性層111には電流I1が流れるので、導電性層111を形成されているヒータ層110の部分には通電せずに発熱は無く、そのヒータ層110の部分は加熱されない。
しかし、導電性層111がヒータ層110の部分131においては付着されていないので、通電することによりたわみを発生させる領域130においてヒータ層110の部分131には電流I1が流れるので加熱されて、たわみを発生させる領域130はR方向にたわむ。
図4(A)における部分131の中心の長手方向Xに関する中心位置P1は、図1に示すようにミラー面20の中心軸CLの上にある。
【0053】
これに対して図5に示す第2アーム部402,502の積層構造では、図4のたわみを発生させる領域130に対応する導電性層111が形成されていない部分131は存在していない。つまり、ヒータ層110の一方の面121側には導電性層111が全て形成されており、ヒータ層110の他方の面122側には絶縁層124を介して高熱膨張層112が全てに形成されている。
図4と図5において、この第2アーム部402,502においても、高熱膨張層112が導電性層111に比べて厚く形成されている。この理由としては、高熱膨張層112はバイメタル効果をもたらすもので、絶縁層124とヒータ層110の合計の膜厚と同程度が望ましく、1μm程度のオーダーの膜厚である。一方、導電性層111は電気を通す目的で、メタルであれば100nm程度で十分である。
【0054】
図6は、図1に示す熱駆動マイクロミラー10が、電子機器200に適用されている例を示している。
この電子機器200は、例えばレーザープリンタであり、レーザー光源201から発生するレーザー光Lは、熱駆動マイクロミラー10のミラー面20の反射位置100において反射されて、回転ドラム203の感光体204に対してスキャンすることができる。この場合にはミラー面20が、中心軸CLを中心にして任意の角度θをつける。
【0055】
次に、上述した熱駆動マイクロミラー10において、外気温の変化があっても、この外気温の変化による影響を受けずに熱駆動マイクロミラー10のミラー面20の初期角度を保つことについて説明する。
通電することによりたわみを発生する役目を有する第1アーム部401,501に対して、意図的に第2アーム部402,502を付加している。これら第2アーム部402,502は、第1アーム部401,501が、外気温の変化により曲がるのを防いで、結果としてミラー面20を初期位置(初期角度)に保持するようにしている。
第1アーム部401と第2アーム部402が、同様の積層構造を有しており、しかも第1アーム部501と第2アーム部502は別の同様な積層構造を有している。このように第2アーム部402が第1アーム部401の外気温の変化によるたわみや残留内部応力によるたわみをキャンセルするために設けられ、第2アーム部502は第1アーム部501の外気温の変化によるたわみや残留内部応力によるたわみをキャンセルするために設けられている。
【0056】
第1アーム部401,501および第2アーム部402,502が外気温の上昇などにより加熱されると、第1アーム部401,501と第2アーム部402,502が、たとえば外気温の上昇により共に加熱されることになる。すなわち第1アーム部401と第2アーム部402の組と、第1アーム部501と第2アーム部502の組は、図3に示すように共に同じT方向に、たわむことになる。特に、図4と図5に示すように高熱膨張層112がヒータ層110に比べて熱膨張が大きいので、図3に示すように第1アーム部401と第2アーム部402の組と、第1アーム部501と第2アーム部502の組はそれぞれT方向にたわむ。
この場合に、特に図3で示したように第1アーム部401の一端部401Aと第2アーム部402の他端部402Bと、第1アーム部501の一端部501Aと第2アーム部502の他端部502Bが、直線63に沿った位置にあるので、第1アーム部401の外気温の変化によるたわみは、第2アーム部402の外気温の変化によるたわみによりキャンセルすることができ、これと同時に第1アーム部501の外気温の変化によるたわみは第2アーム部502の外気温の変化によるたわみによりキャンセルすることができる。
【0057】
従って、ミラー面20の初期角度は、外気温のいかんに関わらずほぼ一定となる。このことは、第1アーム部と第2アーム部を成膜で積層構造に作成する際の内部応力の違いから生じるアームのたわみについても、アーム初期角度を一定に保つ機能を有する。ミラー面20の一方と他方側にそれぞれある2本のアーム部401,402とアーム部501,502の内、片方のアーム部には通電でたわむようにしておけば、通電によりミラー角度に変化をつけることができる。
実際にミラー面20を図2に示すような任意の角度θで傾ける場合には、電源から第1電極31と第2電極32に対して電気を通すことにより、第1アーム部401と第2アーム部402が図4(B)に示すようにR方向にたわむことから、ミラー面20を所定の角度θに傾けることができる。
【0058】
ところで、図1と図3におけるそれぞれ2本のアーム部のうち、通電でたわむアーム部を固定部40側、すなわち第1電極31と第2電極32側にするのか、あるいはミラー面20側にするのかのいずれかを採用することができる。
しかし、図1と図3に示すように、第1電極31に近い側の第1アーム部401と、第2電極32に近い側の第1アーム部501が、通電によりたわむアーム構造とするのがより好ましいが、その理由について図7と図8を参照して説明する。
図7は、図1と図3に示すように第1アーム部401,501が通電でたわむ場合のミラー面20の回転軸心の移動量G1を示している。これに対して、図8は、ミラー側の第2アーム部が通電でたわむ形式の場合のミラー面20の回転軸心の移動量G2を示している。
すなわち図7では、第1アーム部401,501が通電によりたわむ構造になっており、図8の例では図8(B)に示すように第2アーム部402,502が通電によりたわむ構造になっている。
【0059】
図7(B)の好ましい実施の形態では、図7(A)に示すように、外気温の変化または内部応力でのたわみによる曲げ角度を30°として、通電でのたわみによる曲げ角度を30°としている。つまり図7(A)では、第1アーム部401,501は60°で曲がり、ミラー面20側の第2アーム部402,502は30°で曲がっている。ミラー面20の角度は30°である。アーム長とミラー長とも100とすると、ミラー面20の回転軸心のずれは1.18になる。
【0060】
一方、図8(A)の場合の実施の形態では、外気温の変化または内部応力でのたわみによる曲げ角度を30°として、通電でのたわみの角度を30°としている。固定端側の第1アーム部401,501は、角度30°で曲がり、通電によりさらにミラー面20側の第2アーム部402,502を30°曲げると、ミラー面20側の第2アーム部402,502は角度60°で曲がる。ミラー面20の角度は30°である。その時のミラー面20の回転軸心のずれは5.69となっている。
この結果、図8(A)の場合には、図7(A)の場合に比べて、5倍弱のミラー面20の回転軸心のずれ(移動量)が発生する。このことから、固定部40側の第1アーム部401,501が図7(B)に示すように通電により曲がる形式の方がより良い。
【0061】
図9は、本発明の熱駆動マイクロミラーの別の実施の形態を示している。
図9に示す熱駆動マイクロミラー10は、ミラー面420、支持アーム構造部414、電極部430を有している。
ミラー面420の構造は、図1に示すミラー面20の構造とほぼ同じである。固定部440についても、図1の固定部40と同様なものである。
ミラー面420は、電極部430の1つの電極431に対して支持アーム構造部414によりいわゆる片持ち梁方式で支持されている。支持アーム構造部414は1つの支持アーム451を有している。支持アーム451は、図9の図示例では、通電によりたわむ2つの第1アーム部401と通電によるたわみが生じない2つの第2アーム部402を有しており、第1アーム部401と第2アーム部402は、交互に接続されている。
【0062】
図9に示すように第1アーム部401は、固定部440の電極431に近い位置に位置するものと、2つの第2アーム部402,402に挟まれたものがある。いずれにしても通電によりたわむ第1アーム部401は、固定部440の電極431から数えて奇数番目の位置に位置しており、第2アーム部402は電極431から数えて偶数番目の位置に位置している。
この第1アーム部401と第2アーム部402の組は、図9の例では2組設けられているが、これに限らず3組以上であっても勿論構わない。このように第1アーム部と第2アーム部の本数が増えてくることにより、外気温の変化や内部応力に対してより影響を受けないようにすることができる。
そして、ミラー面に角度をつけた場合のミラー面の回転軸心の変化が少ないようにするには、図9の例では、奇数位置E1とE3にある第1アーム部401のいずれか一方もしくは両方が通電により曲がるようにしておくのが望ましい。
【0063】
図1の実施の形態では、ミラー面20は、その両側に位置する第1支持アーム51と第2支持アーム52により、左右対称の形で回転できるように支持されている。このような形態を採用することにより、ミラー面20は安定して回転できる。
しかし図9に示すように片持ち形式でミラー面420を固定部440に対して支持アーム構造部314を用いて支持したとしても、十分にミラー面420が幾何学的なミラー面の中心軸CL、すなわちミラー面420のほぼ回転軸心を中心として回転することができる。
本発明の実施の形態では、支持アームにおいて、加熱してたわみを発生させる領域130を特定するために、そのたわみを発生させる領域130には、導電性層111を形成しないようにしておく。そしてたわみを発生させたくない部分には、金属膜である導電性層111を形成している。
図9に示す複数組の第1アーム部と第2アーム部は、図1のミラー面20の両側にそれぞれ設けてもよい。
【0064】
図1に示す第1支持アーム51と第2支持アーム52および図5に示す支持アーム451の積層構造は、アルミニウムなどの導電性層と絶縁材であるヒータ層の2層構造にして、導電性層に通電することでヒータ層全体において発熱させるようにしても勿論構わない。
また図1の第1支持アーム51と第2支持アーム52および図9の支持アーム451は、形状記憶合金やクロムなどにより積層構造にして、これに対して電気を通すことにより上述したような図1と図9に示す支持アームを曲げたり伸ばしたりすることも勿論できる。たとえば、クロムとNiTi合金の積層構造を採用することにより、まっすぐにした状態で形状を記憶させて、常温時には膨張率の違いから支持アームが曲がり、通電して発熱するとまっすぐになるようなものを採用しても良い。
【0065】
本発明の実施の形態の熱駆動マイクロミラーを用いることにより、ミラー面の回転時における回転軸心の移動が少なくあるいは移動が無く、レーザー光のような光が反射する反射位置の移動がほとんど無いかあるいは全く無い。このことから、このような熱駆動マイクロミラーは、各種の光学系、たとえばレーザープリンタやレーザースキャナのような光スキャナ、あるいはその他の電子機器に組み込むことが容易になる。
【0066】
本発明の熱駆動マイクロミラーは、熱駆動アームとも呼んでいる支持アーム構造部の支持アームに対して電気を通すことにより発熱させて、バイメタルのように支持アームを曲げている。これによってその支持アームに支持されているミラー面の角度が任意に変化でき、この際のミラー面の回転軸心の移動がほとんど無いかあるいは全く無く、光学系の構成が単純になる。そしてミラー面の回転軸心の移動が少ないかあるいは全く無いので、レーザー光のような光が欠けないように従来ではミラー面のサイズを大きくしていたが、本発明の実施の形態ではそのようなミラー面のサイズを大きくする必要が無くなり、熱駆動マイクロミラーのサイズを小さくできる。
本発明の熱駆動マイクロミラーであるがミラー面の回転軸心の移動が少なく、熱駆動マイクロミラーは光学系を組み易い。通電によりたわむアーム部に対して、通電によりたわまないアーム部を付加することで、外気温の変化に対しても、ミラーの角度変化が少なく、熱駆動マイクロミラーにおける成膜時の膜材料の内部応力のいかんに関わらず、熱駆動方式のアーム部の傾きがキャンセルされる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ミラー面の回転軸心をずれないようにしてミラー面における光の反射位置の移動を防いでミラー面の小型化を図れ、外気温が変化してもミラー面の角度の変化を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱駆動マイクロミラーの好ましい実施の形態を示す平面図。
【図2】熱駆動マイクロミラーのミラー面が任意の角度θ傾いた状態を示す図。
【図3】ミラー面の初期角度が、外気温の変化などにより影響されない様子を示す図。
【図4】図1の第1アーム部のA−A線における断面積層構造例を示す図。
【図5】図1における第2アーム部のB−B線における断面積層構造例を示す図。
【図6】本発明の熱駆動マイクロミラーが電子機器に適用されている例を示す図。
【図7】固定端側の第1アーム部が通電でたわむ場合のミラー面の回転軸心の移動量を示す図。
【図8】ミラー面側の第2アーム部が通電によりたわむ場合のミラー面の回転軸心の移動量を示す図。
【図9】本発明の熱駆動マイクロミラーの別の実施の形態を示す図。
【図10】従来の熱駆動マイクロミラーを示す図。
【図11】図6の従来の熱駆動マイクロミラーのミラー面を傾けた状態を示す図。
【図12】従来のミラー面の回転軸心が移動する例と、回転軸心が移動しない例を示す図。
【図13】従来の熱駆動マイクロミラーの別の例を示す図。
【符号の説明】
10,310・・・熱駆動マイクロミラー、20・・・ミラー面、14・・・支持アーム構造部、30・・・電極部、31・・・第1電極、32・・・第2電極、40・・・固定部、51・・・第1支持アーム、52・・・第2支持アーム、401,501・・・第1アーム部、402,502・・・第2アーム部、CL・・・ミラー面の中心軸(回転中心軸、回転軸心に一致もしくはほぼ一致)、L・・・レーザー光、LL・・・長手方向の中央軸、L1,L2・・・支持アームの長手方向の軸、P1,P2・・・第1支持アームと第2支持アームの長手方向の軸の中心位置、θ・・・ミラー面の角度

Claims (10)

  1. ミラー面と前記ミラー面を支持し積層構造を有する支持アーム構造部を備え、前記支持アーム構造部に電気を通して発熱させて前記積層構造における熱膨張係数の違いから前記支持アーム構造部をたわませることで前記ミラー面に角度をつける熱駆動マイクロミラーにおいて、
    前記支持アーム構造部は、前記ミラー面と電気を通すための固定側の電極部との間に形成されており、
    前記支持アーム構造部は、電気を通すことによりたわむ第1アーム部と、前記第1アーム部と平行に配列されて電気を通してもたわまずに外気温の変化や残留内部応力により前記第1アーム部と共に同じ方向にたわむことで前記第1アーム部の外気温の変化や残留内部応力によるたわみをキャンセルするための第2アーム部を有し、
    前記第1アーム部の長手方向の軸と前記第2アーム部の長手方向の軸が、前記ミラー面の中心軸に対して垂直であり、
    前記第1アーム部の前記長手方向の中心位置と前記第2アーム部の長手方向の中心位置が、ほぼ前記ミラー面の前記中心軸の上に位置していることを特徴とする熱駆動マイクロミラー。
  2. 前記第1アーム部の一端部は固定側の前記電極部に接続され、前記第1アーム部の他端部は前記第2アーム部の一端部に接続され、前記第2アーム部の他端部は前記ミラー面側の端部に接続され、前記第1アーム部の一端部と前記第2アーム部の他端部は、前記ミラー面の中心軸と平行な線上に位置している請求項1に記載の熱駆動マイクロミラー。
  3. 前記支持アーム構造部は、前記ミラー面の第1端部と前記第1端部とは反対側の第2端部にそれぞれ対称形に配置されている請求項2に記載の熱駆動マイクロミラー。
  4. 前記第1アーム部は、ヒータ層と、前記ヒータ層の一方の面に積層されており、電気をその層に通しやすくすることで前記ヒータ層の発熱を防ぐ導電性層と、導電性層とは反対の面に高熱膨張層を有し、前記ヒータ層は前記一方の面での前記導電性層の形成されていない部位において発熱して、前記第1アーム部がたわむ構成であり、
    前記第2アーム部は、ヒータ層と、前記ヒータ層の一方の面で前記第1アームの導電性層と同じ側の面に導電性層、他方の面に高熱膨張層が積層されており電気をその層に通しやすくすることで前記ヒータ層の発熱を防ぐ導電性層を有する請求項2に記載の熱駆動マイクロミラー。
  5. 前記第1アーム部と前記第2アーム部の組は、複数配置されており、固定側の前記電極部からみて奇数番目の位置にあるのが電気を通すとたわむ前記第1アーム部であり、固定側の前記電極部からみて偶数番目の位置にあるのが電気を通してもたわまない前記第2アーム部である請求項4に記載の熱駆動マイクロミラー。
  6. ミラー面と前記ミラー面を支持し積層構造を有する支持アーム構造部を備え、前記支持アーム構造部に電気を通して発熱させて前記積層構造における熱膨張係数の違いから前記支持アーム構造部をたわませることで前記ミラー面に角度をつける熱駆動マイクロミラーを有する電子機器において、
    前記熱駆動マイクロミラーの前記支持アーム構造部は、前記ミラー面と電気を通すための固定側の電極部との間に形成されており、
    前記支持アーム構造部は、電気を通すことによりたわむ第1アーム部と、前記第1アーム部と平行に配列されて電気を通してもたわまずに外気温の変化や残留内部応力により前記第1アーム部と共に同じ方向にたわむことで前記第1アーム部の外気温の変化や残留内部応力によるたわみをキャンセルするための第2アーム部を有し、
    前記第1アーム部の長手方向の軸と前記第2アーム部の長手方向の軸が、前記ミラー面の中心軸に対して垂直であり、
    前記第1アーム部の前記長手方向の中心位置と前記第2アーム部の長手方向の中心位置が、ほぼ前記ミラー面の前記中心軸の上に位置していることを特徴とする電子機器。
  7. 前記第1アーム部の一端部は固定側の前記電極部に接続され、前記第1アーム部の他端部は前記第2アーム部の一端部に接続され、前記第2アーム部の他端部は前記ミラー面側の端部に接続されて、前記第1アーム部の一端部と前記第2アーム部の他端部は、前記ミラー面の中心軸と平行な線上に位置している請求項6に記載の電子機器。
  8. 前記第1アーム部と前記第2アーム部は、前記ミラー面の第1端部と前記第1端部とは反対側の第2端部にそれぞれ対称形に配置されている請求項7に記載の電子機器。
  9. 前記第1アーム部は、ヒータ層と、前記ヒータ層の一方の面に積層されており、電気をその層に通しやすくすることで前記ヒータ層の発熱を防ぐ導電性層と、導電性層とは反対の面に高熱膨張層を有し、前記ヒータ層は前記一方の面での前記導電性層の形成されていない部位において発熱して、前記第1アーム部がたわむ構成であり、
    前記第2アーム部は、ヒータ層と、前記ヒータ層の一方の面で前記第1アームの導電性層と同じ側の面に導電性層、他方の面に高熱膨張層が積層されており電気をその層に通しやすくすることで前記ヒータ層の発熱を防ぐ導電性層を有する請求項7に記載の電子機器。
  10. 前記第1アーム部と前記第2アーム部の組は、複数配置されており、固定側の前記電極部からみて奇数番目の位置にあるのが電気を通すとたわむ前記第1アーム部であり、固定側の前記電極部からみて偶数番目の位置にあるのが電気を通してもたわまない前記第2アーム部である請求項9に記載の電子機器。
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